JP2502393B2 - ア―ク溶接機 - Google Patents

ア―ク溶接機

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JP2502393B2
JP2502393B2 JP1340794A JP34079489A JP2502393B2 JP 2502393 B2 JP2502393 B2 JP 2502393B2 JP 1340794 A JP1340794 A JP 1340794A JP 34079489 A JP34079489 A JP 34079489A JP 2502393 B2 JP2502393 B2 JP 2502393B2
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welding
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直樹 河合
憲司 中村
虎文 竹元
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は溶接開始時のアーク発生(アークスタート)
を円滑に行なうことのできるアーク溶接機に関するもの
である。
従来の技術 従来のアーク溶接機におけるアークスタート時の制御
に関しては、溶接起動と共に消耗電極である溶接用ワイ
ヤを溶接中よりも遅い速度で送給し、ワイヤが被溶接物
である母材に接触して溶接電流が流れると定常溶接時の
ワイヤ送給速度に切換えるワイヤスローダウン方式や、
溶接起動と共にアーク溶接機の出力電圧を定常溶接中よ
りも高く出力し、溶接電流が流れると定常溶接時の出力
電圧に切換えるホットスタート方式が採用されてきた。
ワイヤスローダウン方式では、ワイヤが母材に接触し
た時のワイヤ先端の初期溶融両を少なくすることにより
円滑なアークスタートを実現しようとするものであり、
又、ホットスタート方式はワイヤが母材に接触した時に
接触部に供給されるエネルギーを短時間に十分に供給し
てワイヤ先端を急速に加熱溶融させることにより、円滑
なアークスタートを得るものである。
発明が解決しようとする課題 しかし、従来のホットスタート方式ではアークスター
ト時に電流を供給する経路と定常溶接時に電流を供給す
る経路とが同一のものが多く、定常溶接時の溶接電流の
増加率とアークスタート時の電流の増加率をそれぞれ適
正な値に設定することは困難であった。たとえば短絡移
行型のアーク溶接では定常溶接時の短絡電流の増加率は
約100A/ms以内が適当であるのに対し、アークスタート
時の短絡電流の増加率は1000A/ms以上を必要とする。こ
のために溶接機内の同一リアクトルに対し、アークスタ
ート時の電圧は定常溶接時の10倍以上にもしなければ円
滑なアークスタート性能が得られなかった。
ワイヤ先端の温度が十分に冷却された場合では前述の
ように1000A/ms以上の溶接電流増加率が必要なのに対し
て、前回の溶接が終了してワイヤ先端がまだ赤熱状態で
ある時に次のアークスタートを行なう場合は前述の定常
溶接時の100A/msの電流増加率でも十分に円滑にアーク
スタートし、このような場合に1000A/msもの増加率の電
流を供給すると大きな破裂音と共に巨大スパッタを発生
し、却ってアークスタート性能を損なう等の問題点があ
る。
本発明の目的は上記従来の問題点を解消し、定常溶接
時の溶接性能を損なうことなく、アークスタート時に十
分な電流を供給することができ、前回の溶接終了から短
時間で溶接再起動する場合にも安定した溶接電流を提供
することのできるアーク溶接機を提供しようとするもの
である。
課題を解決するための手段 本発明は上記目的達成のため、溶接用ワイヤと母材と
に電力を供給してアーク発生と短絡とを繰返して溶接す
るアーク溶接機において、+側出力端子にダイオードの
アノードとサイリスタのカソードとを接続し、このサイ
リスタはゲート制御部により溶接起動に際しゲート信号
を与え溶接電流を検出後の所定の第1遅れ時間後にゲー
ト信号がオフするよう制御され、前記ダイオードのカソ
ードには第1抵抗と前記第1抵抗を介して前記サイリス
タのアノードおよびコンデンサの+端子を接続し、この
コンデンサの−端子はアーク溶接機の−側出力端子に接
続すると共に、コンデンサと並列に、第2抵抗とスイッ
チ素子とを直列接続したものを接続したアーク溶接機と
した。
作 用 本発明は溶接出力電圧が印加されている間は、この出
力電圧によりダイオードを介してコンデンサを充電し、
溶接開始の溶接起動から溶接用ワイヤが母材に接触し、
溶接電流が流れ始めるまでの間、サイリスタにゲート信
号を与え、コンデンサに充電されていた電荷をワイヤに
放電することにより、十分な増加率をもつ溶接電流を供
給し、円滑なアークスタート性能をもつようになった。
又、コンデンサに充電されたままの電荷は次回の溶接
起動時のアークスタート時に溶接電流として利用される
と共に、アーク溶接機の使用が終了し、アーク溶接機の
主電源をOFFにした場合はスイッチ素子によって第2抵
抗を介して放電される作用も行なう。
実施例 本発明の実施例であるアーク溶接機を図面に基づいて
説明する。
第1図において、1はアーク溶接機の入力端子、2a、
2bはアーク溶接機の主電源の開閉スイッチ素子で、スイ
ッチ素子2bはスイッチ素子2aと開閉に関し逆動作を行な
う。3は主変圧器、4は整流器、5は溶接出力制御素
子、6は回生用ダイオード、7はリアクトル、8aはアー
ク溶接機の+側出力端子、8bはアーク溶接機の−側出力
端子、9は被溶接物である母材、10は消耗電極である溶
接用ワイヤ、11は通電用コンタクトチップである。溶接
用ワイヤは自動送給され、ワイヤの母材への接触短絡と
非接触でアーク発生とを繰返して溶接を行なう。このア
ーク溶接機の制御回路において、12は分流器、13は溶接
電流検出部で、溶接電流が流れている場合と流れていな
い場合とで状態を変える電流検出信号(VCD)を出力す
る。14は溶接起動スイッチで、VTSは溶接起動信号、15
は主制御部、16はゲート制御部、17はサイリスタ、18は
ダイオード、19は第1抵抗、20はコンデンサ、21は第2
抵抗である。前記サイリスタ17とダイオード18は+側出
力端子8aに接続され、サイリスタ17のゲート信号はゲー
ト制御部16で制御される。ダイオード18のカソードには
第1抵抗19の一端を接続し、他端はサイリスタ17のアノ
ードとコンデンサ20の+端子に接続されている。コンデ
ンサ20の−端子はアーク溶接機の−側出力端子に接続す
ると共にこのコンデンサ20と並列に第2抵抗21とスイッ
チ素子2bとを直列にして接続している。
第1図の動作を第2図のタイミング説明図を用いて説
明する。第2図の時刻(t0)でアーク溶接機の主電源が
投入され、接点2aは閉路状態に、接点2bは開路状態とな
る。そして時刻(t1)で溶接起動スイッチ14が投入さ
れ、ワイヤ送給開始(図示していない)と共に主制御部
15の働きにより溶接出力制御素子5が導通状態となる。
この結果、アーク溶接機の出力端子8aと8b間に無負荷電
圧が出力され、この電圧はダイオード18、第1抵抗19を
介してコンデンサ20を充電する結果、コンデンサ20の両
端電圧(VC)は上昇する。同時にゲート制御部16により
サイリスタ17にONを指令するゲート信号(VGK)が与え
られる。この状態でワイヤ10が時刻(t2)で母材9に接
触するので、コンデンサ20に充電されていた電荷はサイ
リスタ17→+側出力端子8a→通電用コンタクトチップ11
→ワイヤ10→母材9→−出力端子8bと流れ、ワイヤ先端
を急速加熱溶融して円滑に溶接アーク発生を行なう。
第2図のIaの斜線部(A)がこのコンデンサ20の放電
電流を示す。コンデンサ20の放電が完了し、溶接電流検
出部13からの電流検出信号(VCD)が溶接電流有の状態
を示すHレベルとなる第1の遅れ時間後の時間(t3)で
ゲート信号(VGK)はOFFし、この後時刻(t4)まで定常
溶接が行なわれる。この時刻(t3)以降はサイリスタ20
がOFFするので定常溶接時の溶接電圧にてコンデンサ20
は再充電される。この第1回目の溶接は時刻(t4)で起
動信号(VTS)がOFFされる結果、終了する。電流検出信
号(VCD)も時刻(t4)から所定の第2遅れ時間
(tCD2)の後の時刻(t5)にて溶接電流無のLレベルに
戻る。
第2回目の溶接は時刻(t6)で起動信号(VTS)によ
り開始される。この第2回目の溶接は時刻(t9)で終了
し、この間の各信号の動作は第1回目の溶接の時と同様
であるが、コンデンサ20の両端電圧(VC)は第1回目の
溶接中で再充電され、電荷を貯えたまま第2回目の溶接
開始をするのが第1回目の溶接時と異なるところであ
る。
第3回目の溶接は時刻(t10)から開始する。この時
刻(t10)は第2回目の溶接終了時刻(t9)から短時間
の経過の内に開始され、時刻(t9)から所定の第2遅れ
時間(tCD2)が完了しない間に起動信号(VTS)がON
し、アークスタートに至った場合を示す。この場合、ゲ
ート制御部16の働きにより時刻(t10)からゲート信号
(VGK)がONせず、従ってワイヤ10が母材9に接触した
時刻(t11)でコンデンサ20の電荷は放電されない。こ
れは前述の短時間サイクルでワイヤ先端が赤熱状態のま
ま溶接を再開始した場合、コンデンサ放電を実行せず強
力なワイヤ燃え上がりや破裂音、スパッタを発生させな
いためである。
第3回目の溶接も時刻(t12)で終了し、時刻(t14
でアーク溶接機の主電源がOFFされ、スイッチ素子2aは
開路状態に、スイッチ素子2bは閉路状態となる。この結
果、コンデンサ20に残留していた電荷は第2抵抗21から
スイッチ素子2bを経由して時刻(t15)で完全に放電さ
れる。
なお、第2図のような動作をするゲート制御部16の一
例は第3図に示す通りである。第3図において、22は論
理反転素子、23は論理積素子である。また第2図の第1
の遅れ時間(tCD1)および第2の遅れ時間(tCD2)を有
する電流検出信号(VCD)を出力する溶接電流検出回路1
3も容易に実現できる。
発明の効果 上記のように本発明の構成により、定常溶接時の溶接
性能を損なうことなく電流増加率の大きいアークスター
ト電流を供給でき、円滑なアーク発生性能を実現できる
とともに、前回の溶接終了から短時間で溶接再起動した
場合は急激なアークスタート電流の供給を中断してスパ
ッタ発生や破裂音、ワイヤ燃え上がり等も防止でき、均
一で安定したアーク溶接機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す回路図、第2図は各部
の動作を示す説明図、第3図はゲート制御部の実施例を
示す回路図である。 2a、2b……スイッチ素子 8a、8b……出力端子、9……母材 10……溶接用ワイヤ、16……ゲート制御部 17……サイリスタ、18……ダイオード 19……第1抵抗、20……コンデンサ 21……第2抵抗
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−119379(JP,A) 特開 昭61−103677(JP,A) 実開 昭60−176874(JP,U)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】溶接用ワイヤと母材とに電力を供給してア
    ーク発生と短絡とを繰返して溶接するアーク溶接機にお
    いて、+側出力端子にダイオードのアノードとサイリス
    タのカソードとを接続し、このサイリスタはゲート制御
    部により溶接起動に際しゲート信号を与え溶接電流を検
    出後の所定の第1遅れ時間後にゲート信号がオフするよ
    う制御され、前記ダイオードのカソードには第1抵抗と
    前記第1抵抗を介して前記サイリスタのアノードおよび
    コンデンサの+端子を接続し、このコンデンサ−端子は
    アーク溶接機の−側出力端子に接続すると共に、コンデ
    ンサと並列に、第2抵抗とスイッチ素子とを直列接続し
    たものを接続したことを特徴とするアーク溶接機。
  2. 【請求項2】サイリスタのゲート制御部として、前回の
    溶接時における溶接電流を検出して溶接停止した後の所
    定の第2遅れ時間内には優先してサイリスタをオフ状態
    とすることを特徴とする請求項1記載のアーク溶接機。
JP1340794A 1989-12-29 1989-12-29 ア―ク溶接機 Expired - Lifetime JP2502393B2 (ja)

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