JP2000164354A - El素子の密封方法及びel素子密封装置 - Google Patents

El素子の密封方法及びel素子密封装置

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JP2000164354A
JP2000164354A JP10334694A JP33469498A JP2000164354A JP 2000164354 A JP2000164354 A JP 2000164354A JP 10334694 A JP10334694 A JP 10334694A JP 33469498 A JP33469498 A JP 33469498A JP 2000164354 A JP2000164354 A JP 2000164354A
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gas
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JP10334694A
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Inventor
Hiroshi Toyama
浩 遠山
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基体及び被包部材の各接着面の接着不良を確
実に防止し、光表示装置の性能を低下させることなくE
L素子を密封する。 【解決手段】 EL素子12が形成された基体10と、
被包部材16との各接着面に接着剤22を塗布した後、
基体10及び被包部材16の少なくとも一方(被押圧
体)をガスの圧力で押圧して、各接着面を重ね合わせて
接着剤22で隙間なく接着し、EL素子12を密封す
る。被押圧体に等分布荷重を容易に作用させることがで
き、接着剤22に均一な押圧力を容易に加えられるた
め、接着不良の部分が生じることと、光表示装置の性能
が低下することを防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像を表示するこ
とのできるEL素子(エレクトロルミネッセンス素子)
を密封する方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】EL素子は、陽極と陰極との間に発光体
が介設されてなる素子であり、その一種に、有機質の発
光体を備えた有機EL素子がある。有機EL素子の多く
では、第1電極層(陽極)、正孔輸送層、発光層、電子
輸送層及び第2電極層(陰極)の順に積層されて構成さ
れている。このような構成の有機EL素子は、発光特性
に優れるため、様々な種類の光表示装置に用いることが
検討されている。
【0003】しかし、EL素子を大気に曝して使用する
と、その発光層などの構成層が大気中の水分などと反応
して劣化してしまい、EL素子の性能が低下してしまう
恐れがある。実際に、有機EL素子において、発光層な
どが大気中の水分と反応して劣化し、発光特性が低下し
てしまうことが確認されている。そこで、被包部材を用
いてEL素子を密封することがなされている。例えば、
表面上にEL素子が形成された透明基板と、該EL素子
を被包する被包部材とを用意し、透明基板及び被包部材
の少なくとも一方の接着面に接着剤を塗布してから、不
活性ガス中で透明基板及び被包部材の各接着面を重ね合
わせてそれらの接着面を接着剤で隙間なく接着し、EL
素子を密封する方法が広く知られている。このように不
活性ガスとともに被包部材で密封されたEL素子は、水
分などEL素子を劣化させてしまう物質に触れることが
ないため、その性能を長期間にわたって低下させないよ
うにすることができる。
【0004】このようなEL素子の密封方法では、従来
より、透明基板の接着面及び被包部材の接着面の少なく
とも一方に接着剤を塗布し、図13に示すようにバネの
弾性力を利用して、透明基板及び被包部材の各接着面を
重ね合わせ、被包部材の接着面を透明基板の接着面に押
し付けることによりそれらの接着面を接着剤で接着して
いた。
【0005】このようにバネを用いてEL素子を密封す
る方法では、バネの弾性力が被包部材を介して各接着面
の間に設けられた接着剤に加えられるため、接着剤が圧
延されて、各接着面に接着剤が十分に広がる。それゆ
え、透明基板及び被包部材の各接着面を強固に接着する
ことができるとともに、確実に各接着面を接着剤で隙間
なく接着することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のように
バネを用いて基体(透明基板)及び被包部材の各接着面
を重ね合わせる方法では、バネによってバネ定数が異な
るため、バネの弾性力を一定の大きさに設定することは
容易ではない。そのため、バネで被包部材に加える押圧
力を正確に制御することが難しく、接着剤に加えられる
押圧力を正確に制御することが難しくなる。
【0007】接着剤に加えられる押圧力を正確に制御す
ることができないと、接着剤を所定の厚さに正確に圧延
することが難しくなる。例えば、接着剤に加えられる押
圧力が小さすぎると、各接着面に接着剤が十分に広がら
ずに、接着不良の部分が生じる恐れがある。逆に接着剤
に加えられる押圧力が大きすぎると、接着剤の圧延厚み
が小さくなりすぎて、各接着面が接触してしまう可能性
が生じる。このように基体及び被包部材の各接着面が接
触すると、光表示装置の性能が低下してしまう恐れがあ
る。例えば、基体の接着面上にリードが形成され、かつ
被包部材が導電性の材料よりなる場合には、そのリード
と被包部材とが短絡を引き起こして、光表示装置の性能
を低下させてしまう恐れがある。
【0008】また、バネと被包部材との当接面が小さい
と、バネの弾性力による集中荷重が被包部材に局所的に
加えられ、全箇所の接着剤に被包部材の接着面で均一な
押圧力を加えることが難しい。そのため、接着剤の圧延
に偏りが生じて、各接着面の間に接着不良の部分が生じ
る恐れがある。さらに、接着剤の種類により、加えられ
る押圧力に対して圧延性が異なる。従って、異なった種
類の接着剤を用いる場合、接着剤を所定の厚さに正確に
圧延するためには、その接着剤に応じてバネの弾性力を
正確に変える必要がある。しかし、バネの弾性力を正確
に変えることは容易ではないため、その接着剤に被包部
材を介して適切な押圧力を加えることのできるバネに取
り替えることとなる。それには非常に手間のかかる作業
を必要とし、基体と被包部材とを重ね合わせるのに大き
なコストがかかって、EL素子の密封コストが大きくな
ってしまう。
【0009】本発明は上記実情に鑑みてなされたもので
あり、基体及び被包部材の各接着面の接着不良を確実に
防止することができ、光表示装置の性能を低下させるこ
とがなく、かつEL素子を安価に密封できるEL素子の
密封方法及びEL素子密封装置を提供することを課題と
する。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明の請求項1に記載のEL素子の密封方法は、表面上に
EL素子が形成された基体と、該EL素子を被包する被
包部材とを用意して、該基体及び該被包部材の各接着面
の少なくとも一方に接着剤を塗布した後、該基体及び該
被包部材の少なくとも一方をガスの圧力で押圧すること
により、各接着面を互いに重ね合わせて接着剤で隙間な
く接着し、該EL素子を密封することを特徴とする。
【0011】また、上記課題を解決する本発明の請求項
2に記載のEL素子密封装置は、表面上にEL素子が形
成された基体と、該EL素子を被包する被包部材とを用
意して、該基体及び該被包部材の各接着面の少なくとも
一方に接着剤を塗布した後、該基体及び該被包部材の少
なくとも一方をガスの圧力で一方向に押圧することによ
り、各接着面を互いに重ね合わせて接着剤で隙間なく接
着し、該EL素子を密封する装置であって、該基体及び
該被包部材のいずれか一方が固定される固定部材と、該
基体及び該被包部材の他方の接着面を該固定部材に固定
されている該基体及び該被包部材のいずれか一方の接着
面に重ね合わせられるように、該基体及び該被包部材の
他方を移動させることが可能な中空部を有するととも
に、該中空部にガスを導入することが可能なガス導入手
段を有する中空部材と、該中空部材の該ガス導入手段に
接続され、該中空部にガスを供給するガス供給手段と、
を備えることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】(請求項1に記載のEL素子の密
封方法)本EL素子の密封方法では、表面上にEL素子
が形成された基体と、該EL素子を被包する被包部材と
を先ず用意する。その際、基体の材質および形状は特に
限定されるものではない。一般的には、透明基板が基体
に用いられており、EL素子で発光した光はその透明基
板を透過させて放光されているが、不透明な基体を用い
て、基体の反対側の方向にEL素子で発光した光を放光
させてもよい。
【0013】また、EL素子についても、その構成で特
に限定されるものではなく、公知の構成とすることがで
きるが、次の構成形態とすることができる。第1電極層
及び第2電極層については、発光層で発光した光を透明
な基体を透過させて放光させる場合には、第1電極層を
透明な電極層とする必要がある。一方、基体の反対側の
方向にEL素子で発光した光を放光させる場合には、第
2電極層を透明な電極層とする必要がある。
【0014】透明な電極層の材料としては、ITO、A
ZO(Al添加ZnO)、SnO2などが挙げられる。
これらの材料からなる電極層は、スパッタリング法など
によって形成することができる。一方、特に、透明な電
極層を用いない場合、その不透明な電極層については、
Mg−Ag合金、Alなどの導電性金属から形成するこ
とができる。なお、発光層が熱に弱い場合、スパッタリ
ング法など高温が作用する成膜方法は第2電極層の形成
方法には適さない。従って、この場合の第2電極層の形
成方法には、蒸着法など、高温が発光層に作用すること
のない成膜方法を用いることが好ましい。
【0015】発光体は無機質のものであってもよいし、
有機質のものであってもよい。有機質の発光体を用いる
のであれば(有機EL素子)、その発光体は、正孔輸送
層と、正孔輸送層上に形成された有機質の発光層と、そ
の発光層上に形成された電子輸送層とから構成すること
ができる。例えば、正孔輸送層には、トリフェニルジア
ミン誘導体などの第3級アミン誘導体や、MTDAT
A、ヒドラゾンなどより形成することができる。有機質
の発光層には、トリスキノリノアルミニム錯体や、TP
D、ルブレン等のドーパント含有物などより形成するこ
とができる。電子輸送層には、ポリシランや、Bebq
2、オキサジアゾール誘導体などより形成することがで
きる。この発光層の各層は、真空蒸着法、ラングミュア
ブロジェット蒸着法、ディップコーティング法、スピン
コーティング法、有機分子線エピタキシ法などの成膜方
法を用いて形成することができる。
【0016】被包部材としては、EL素子を被包するこ
とができれば特に限定されないが、例えば、基体と被包
部材とを重ね合わせてEL素子を被包する場合には、一
面に開口をもつ箱状のものを用いることができる。この
とき、被包部材の開口の周縁部に鍔(つば)状の突出部
を形成すれば、接着面を広く設けることができる。被包
部材の材質についても特に限定されるものではないが、
従来と同様にステンレスなどからなるものを用いること
ができる。
【0017】ここで、EL素子との間に空間部(密閉空
間)が形成される被包部材を用いてもよいし、EL素子
と完全に密着する被包部材を用いてもよい。前者のよう
に空間部を設ける場合には、基体及び被包部材の接着面
を互いに重ね合わせるときに、その空間部に窒素ガスや
アルゴンガスなどの不活性ガスを充填することが好まし
い。中でも、窒素ガスは比較的安価であるため好まし
い。
【0018】次いで、基体及び被包部材の各接着面の少
なくとも一方に接着剤を塗布する。このとき、接着剤の
種類は特に限定されるものではなく、公知の接着剤を用
いることができるが、紫外線が照射されると硬化する接
着剤(紫外線硬化接着剤)を用いることが好ましい。こ
うした紫外線硬化接着剤として、例えば、エポキシ樹
脂、アクリル樹脂、変性アクリレート樹脂を挙げること
ができる。接着剤の塗布方法は特に限定されるものでは
なく、公知の塗布方法を用いることができる。
【0019】続いて、基体及び被包部材の少なくとも一
方(以下、被押圧体と称する)をガスの圧力で押圧する
ことにより、各接着面を互いに重ね合わせて接着剤で隙
間なく接着する。例えば、図1に示すように、基体を固
定した後、その下方から被包部材をガスの圧力で押圧し
て、基体と被包部材とを重ね合わせることができる。こ
こでは、ガスの圧力を被押圧体に静的に加えることによ
り、被押圧体に対して等分布荷重を容易に作用させるこ
とができる。従って、接着剤の全箇所にわたって均一な
押圧力を容易に加えることができる。それゆえ、接着剤
の圧延に偏りが生じることなく、各接着面の間に接着不
良の部分が生じることを防止することができる。
【0020】ここで、ガスを被押圧体に吹き当てるな
ど、ガスの圧力を被押圧体に動的に加えることもでき
る。このとき、ガスの圧力を被押圧体に局所的に加えて
もよいが、全箇所の接着剤に対して均一な押圧力を加え
ることが難しくなるため、そのガスの圧力を被押圧体の
複数箇所に作用させるなどして、等分布荷重に近くなる
ようにガスの圧力を被押圧体に作用させることが好まし
い。
【0021】また、ガスの圧力を正確に制御することは
難しいことではなく、被押圧体に対して押圧力を正確な
大きさで容易に加えることができる。それゆえ、接着剤
に加えられる押圧力を正確に制御することが容易であ
り、接着剤の圧延厚さを容易に正確な大きさに制御する
ことができる。従って、上述のように接着不良の部分が
生じたり、光表示装置の性能を低下させたりすることを
容易に防止することができる。
【0022】さらに、異なった種類の接着剤を用いる場
合であっても、その接着剤に応じてガスの圧力を容易に
変えることができる。それゆえ、基体と被包部材とを重
ね合わせることに大きなコストがかかることがなくな
る。被押圧体を押圧するのに用いるガスの種類は特に限
定されるものではないが、窒素ガスなど不活性ガスを用
いることが好ましく、EL素子と被包部材との空間部に
封入される不活性ガスと同じ成分であることが特に好ま
しい。
【0023】なお、接着剤として紫外線硬化接着剤を用
いたときには、基体と被包部材とを重ね合わせて各接着
面にその紫外線硬化接着剤を十分に広げた後、紫外線を
発することのできる光源を用意して、紫外線硬化接着剤
にその紫外線を照射する。このとき、接着剤に紫外線を
照射する方法は特に限定されるものではなく、公知の方
法を用いることができる。また、光源の種類も特に限定
されるものではなく、公知の紫外線ランプなどを用いる
ことができる。
【0024】以上のように、本EL素子の密封方法によ
れば、基体及び被包部材の各接着面の接着不良を確実に
防止することができ、光表示装置の性能を低下させるこ
とがなく、かつEL素子を安価に密封できる。従って、
優れた性能をもち、かつその性能が使用中に低下するこ
とのないEL素子を容易に量産することができるように
なる。 (請求項2に記載のEL素子に密封装置)本EL素子密
封装置によっても、上述の請求項1に記載のEL素子の
密封方法と同様の理由により、基体及び被包部材の各接
着面の接着不良を確実に防止することができ、光表示装
置の性能を低下させることがなく、かつEL素子を安価
に密封できる。
【0025】また、中空部材の中空部に設置される基体
及び被包部材の他方(被押圧体)が、ガスの押圧を受け
て中空部内を移動するとき、中空部の側面に面する壁に
よってその移動方向が制限される。それゆえ、被押圧体
の移動方向を一方向に制限することが容易にできるとと
もに、固定部材に固定された基体及び被包部材の一方を
それらの接着面の位置が一致するように固定すれば、中
空部に設置された被押圧体が、その接着面を、固定部材
に固定された基体及び被包部材の一方の接着面の位置に
正確に移動させることができる。従って、優れた性能を
もつEL表示装置を確実に製造することができるように
なる。
【0026】さらに、中空部内では、導入ガスの圧力を
制御しやすいため、被押圧体の移動速度を制御しやす
い。それゆえ、固定部材に固定された基体及び被包部材
の一方に、被押圧体を適切な速度で重ね合わせることが
容易に可能となる。それゆえ、接着剤に加えられる押圧
力を正確に制御することが容易となり、接着剤の圧延厚
さを正確な大きさに制御することが容易となる。従っ
て、接着不良の部分が生じたり、光表示装置の性能を低
下させたりすることを容易に防止することができる。
【0027】以上のように、本EL素子密封装置によれ
ば、優れた性能をもち、かつその性能が使用中に低下す
ることのないEL表示装置を容易に量産することができ
るようになる。EL素子、基体、被包部材及び接着剤に
ついては、いずれも請求項1に記載のEL素子の密封方
法と同様のものを用いることができる。
【0028】本EL素子密封装置としては、例えば、図
1に示したEL素子密封装置を挙げることができる。こ
のEL素子密封装置は、基体10がその表面に形成され
ているEL素子12を下方に向けて固定される金属製の
固定部材14と、被包部材16がその接着面を、固定部
材14で固定されている基体の接着面に重ね合わせられ
るように上方に移動させることが可能な中空部18aを
有するとともに、中空部18aの底面に面する壁部にお
いて、中空部18aにガスを任意の導入速度で導入する
ことが可能なガス導入手段18bを複数有する金属製の
中空部材18と、ガス導入手段18bに接続され、中空
部18aに窒素ガスを任意の供給量で供給することがで
きるガス供給手段20とを備えるEL素子密封装置であ
る。
【0029】図1に示したEL素子密封装置では、中空
部材18に設置された被包部材16が、その接着面を正
確に基体10の接着面の位置に移動させることができ、
かつ適切な速度で基体10に重ね合わせることができる
ように、中空部18aの径及び深さをそれぞれ適切に設
定した。また、ガス導入手段18bは、図2に示すよう
に、中空部18aの底面に面する壁部にマトリックス状
に規則的に配列されて設けられている。このEL素子密
封装置を用いれば、以下のようにEL素子12を密封す
ることができる。
【0030】先ず、EL素子12が表面上に形成された
基体10と、EL素子12を被包する被包部材16とを
用意して、基体10及び被包部材16の各接着面の少な
くとも一方に接着剤を塗布する。ここでは、被包部材1
6の接着面のみに接着剤22を塗布したとする。次い
で、図1に示したように、基体10を固定部材14に固
定するとともに被包部材16を中空部18a内に設置し
た後、ガス供給手段20によりガス導入手段18bを通
じて中空部18aに窒素ガスを所定の導入速度で導入す
る。その結果、図3に示すように、被包部材16がその
導入されたガスの押圧力を下方から受けて上方に移動
し、基体10及び被包部材16の各接着面が、接着剤2
2を介して重ね合わせられるともに、その接着剤22で
隙間なく接着される。
【0031】固定部材は、図1に例示した形状に限定さ
れるものではなく、固定する対象物(基体及び被包部材
の一方)を確実にかつ容易に固定できるように、その形
状を適切に選択する。その材料についても金属に限定さ
れるものではないが、安価に形成でき、かつ必要な機械
的強度が得られるように適切に選択する。基体及び被包
部材の各接着面を接着する接着剤として紫外線硬化接着
剤を用いる場合には、紫外線を発することのできる光源
をこの固定部材に取り付けるとともに、その紫外線を紫
外線硬化接着剤に照射できる光路を固定部材に設けるこ
とが好ましい。このことについては、後述の実施例で詳
述することにする。
【0032】一方、中空部材の中空部の形状も、図1に
例示した形状に限定されるものではないが、被押圧体
(基体及び被包部材の他方)を中空部内を確実にかつ容
易に移動させることができるように、その形状を適切に
選択する。その材料についても金属に限定されるもので
はないが、安価に形成でき、かつ必要な機械的強度が得
られるように適切に選択する。
【0033】上述の例では、中空部材は固定部材の下方
に設置されて、被押圧体を上方に押圧して移動させてい
るが、中空部材を固定部材の上方に設置して、被押圧体
を中空部において下方に押圧して移動させてもよいし、
固定部材と中空部材とを水平方向に並ぶように配設し
て、被押圧体を中空部を水平方向に押圧して移動させて
もよく、中空部材の固定部材に対する設置位置は特に限
定されるものではない。しかし、被押圧体を中空部にお
いて下方に押圧して移動させる場合には、その移動方向
にガスの押圧力だけでなく重力も作用するため、被押圧
体の移動速度を制御することが困難である。被押圧体の
移動速度が大きすぎると、被押圧体が固定部材に固定さ
れている部材に重ね合わせられるときに大きな衝撃力を
与えてしまい、接着剤の圧延厚さを正確な大きさに制御
することができなくなってしまう。
【0034】また、被押圧体を中空部を水平方向に押圧
して移動させる場合には、被押圧体は、中空部の側面に
面する壁部に対し、摺動して移動する。このとき、壁部
からの摩擦力が被押圧体に局部的に作用するため、ガス
の押圧力によって被押圧体に等分布荷重をかけても、そ
の摩擦力によって全箇所の接着剤に対して均一な押圧力
を加えることが難しくなる。
【0035】その一方で、上述の例のように、被押圧体
を上方に押圧して移動させるものでは、重力をブレーキ
としつつ被押圧体を中空部内で遊動させることができ
る。それゆえ、被押圧体の移動速度が大きくなりすぎる
ことを容易に防止できるとともに、中空部の側面に面す
る壁部からの摩擦力が被押圧体に局部的に作用すること
も十分に防止することができる。
【0036】従って、中空部材を固定部材の下方に設置
して、被押圧体を上方に押圧して移動させれば、接着剤
の圧延厚さを最も容易に正確な大きさに制御することが
でき、かつ、全箇所の接着剤に対して均一な押圧力を最
も容易に加えることができる。一方、ガス導入手段の形
状及び形設数は特に限定されるものではないが、被押圧
体に等分布荷重を作用させることができるように、それ
ぞれ適切に選択する。図1に示したものはノズル式のも
のであるが、図1に示した形状の他に図4に示す形状の
ものを用いてもよい。図1に示したガス導入手段18b
の開口部の口径を小さくするとともに、その間隔をでき
る限り詰めてその形設数を増やせば、被包部材にさらに
均一なガスの押圧力を加えることができるようになる。
【0037】ガス導入手段は、上述の例では、中空部の
底面に面する壁部に設けられているが、被押圧体を上方
に押圧できるようにガスを導入できれば、図17に示す
ように、中空部の側面に面する壁部などに設けてもよ
く、ガス導入手段を設ける位置については特に限定され
るものではない。ガス供給手段で供給されるガスも、窒
素ガスに限定されるものではないが、窒素ガスは比較的
安価であるため好ましい。ガスの供給量は、中空部内の
ガスの圧力が適切な大きさになるように制御する。
【0038】また、EL素子と被包部材との間に空間部
を設け、その空間部に不活性ガスを封入するときには、
固定部材及び中空部材の少なくとも一方に、その空間部
に不活性ガスを封入する手段を設けてもよい。さらに、
被押圧体と中空部の側面との隙間を通じて、中空部内に
導入されたガス(被押圧体を押圧したガス)をさらに空
間部に封入してもよい。ガス供給手段で供給するガスを
不活性ガスとすることが好ましい。これにより、空間部
にガスを導入する手段を別に設ける必要がなくなり、E
L素子密封装置の簡略化を図ることができる。その結
果、EL素子密封装置を安価に製造することができるよ
うになる。このとき、EL素子が熱をもっていれば、被
押圧体を押圧して空間部に導入されるガスによりEL素
子を冷却することもできる。
【0039】ところで、中空部内に導入されたガスの押
圧力によって被押圧体を移動させるとき、ガス導入手段
の位置が一定であると、被押圧体がガス導入手段から離
れるにしたがって、そのガスの押圧力を被押圧体に作用
させにくくなる。このとき、被押圧体が移動するにした
がって、ガス導入手段のガス導入量を適切に増加させる
ことにより、ガスの押圧力を被押圧体に効果的に作用さ
せることができるようになる。
【0040】あるいは、ガス導入手段と被押圧体との間
隔が常に一定となるように、ガス導入手段を移動させて
もよい。これにより、ガス導入手段のガス導入量を一定
に保って、ガスの押圧力を被押圧体に効果的に作用させ
ることができるようになる。例えば、図1に示したEL
素子密封装置では、中空部材18のガス導入手段18b
が設けられている底部を中子のような形態にして上下動
できるようにし、被押圧体である被包部材16が、ガス
の押圧力を受けて上方に移動するときに、その底部も被
包部材16に追従するように上方に移動させることによ
り、ガス導入手段と被押圧体との間隔が常に一定となる
ようにすることができる。
【0041】他方、接着剤が硬化するときに、接着剤に
含まれる水分、ハロゲンガス(塩素ガスなど)、低分子
モノマーなどのアウトガスが発生することがある。これ
らのアウトガスが接着剤に閉じこめられると、硬化時ま
たは硬化後にEL素子側(空間部)に放出され、EL素
子の性能が低下することが確認されている。本EL素子
密封装置では、先述のように、接着剤に対してEL素子
の反対側に、中空部内に導入されたガスを流せば、その
反対側の雰囲気が空間部に対して負圧となる(ベルヌー
イの原理)。その結果、図18に示すように、接着剤の
硬化時に発生するアウトガスがEL素子の反対側に移動
する。その中には、EL素子の反対側の雰囲気中に放出
されるものもある。
【0042】このように、接着剤の硬化時に発生するア
ウトガスを、接着剤に対してEL素子の反対側に移動さ
せたり、その反対側の雰囲気中に放出させることによ
り、アウトガスが硬化時または硬化後にEL素子側に放
出されることを抑制することができる。それゆえ、アウ
トガスによるEL素子の性能の低下を防止することがで
きる。
【0043】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。 (実施例1)本実施例では、図5に示すEL素子密封装
置を用意して、基体10上に形成されたEL素子12を
密封した。
【0044】図5に示したEL素子密封装置は、紫外線
を発することができる紫外線ランプ24が設けられ、固
定部材14に、その紫外線ランプ24から発せられた紫
外線を接着剤22(紫外線を受けて硬化する紫外線硬化
接着剤)に照射するための光路26が設けられている他
は、図1に示したEL素子密封装置と同様の構成のもの
である。
【0045】なお、中空部18aの開口の周辺部には、
EL素子12と被包部材16との間に形成される空間部
28にガスを導入するためのノズル式の第2ガス導入手
段18cが設けられている。この第2ガス導入手段18
cも、ガス供給手段20に接続されている。さらに、図
示しないが、中空部材18には、中空部18a内のガス
を外部へ排気する排気孔も設けられている。この排気孔
は、以下の実施例で用いるEL密封装置にも、同様に設
けられている。
【0046】本実施例では、次の手順により基体10上
に形成されたEL素子12を密封した。先ず、基体10
として透明なガラス基板を用意し、その基体10上に、
ITOよりなる透明な第1電極層(陽極)、MTDAT
Aよりなる正孔輸送層、TPDよりなる有機発光層、B
ebq2よりなる電子輸送層、及びMg−Ag合金より
なる第2電極層(陰極)が順に積層して、EL素子(有
機EL素子)12を形成した。なお、それらの有機EL
素子の各層は、真空蒸着法によりそれぞれ所定の厚さで
形成した。
【0047】また、被包部材16としては、一面に開口
をもつ箱状のステンレス(SUS)よりなるものを用意
した。図5に示したように、EL素子12が形成された
基体10を固定部材14に固定するとともに、被包部材
16の接着面に紫外線硬化接着剤22を塗布して、その
被包部材16を中空部18a内に設置した。
【0048】次いで、ガス供給手段20により、第1ガ
ス導入手段18bを通じて中空部18aに窒素ガスを導
入するとともに、第2ガス導入手段18cを通じて空間
部28に窒素ガスを導入した。その結果、被包部材16
が下方から窒素ガスの押圧力を受けて上方に移動し、基
体10及び被包部材16の各接着面が紫外線硬化接着剤
22を介して重ね合わせられた。また、同時にその空間
部28に窒素ガスが封入された。
【0049】続いて、紫外線ランプ24を発光させ、E
L素子12をマスク30で遮蔽して紫外線硬化接着剤2
2に照射した。その結果、紫外線硬化接着剤22が硬化
して基体10及び被包部材16の各接着面が隙間なく接
着され、EL素子12が密封された。 (実施例2)本実施例では、被包部材として、図6に示
すように開口の周縁部に鍔状の突出部32aが形成され
ている他は実施例1の被包部材16と同様の被包部材3
2を用意し、実施例1と同様にして、基体10上に形成
されたEL素子12を密封した。
【0050】図6に示したEL素子密封装置には、図5
で示したEL素子密封装置に対して、被包部材32の突
出部32aにも窒素ガスの押圧力を加えられるように、
中空部18aの周辺部にも複数のノズル式の第1ガス導
入手段18b’が設けられている。また、図7及び図8
(なお、図8では変形態様のもので示した)に示すよう
に、各第1ガス導入手段18b、18b’の開口部の間
に溝19、19’を形成して、それらの開口部を繋い
だ。これらの溝19、19’により、被包部材32にさ
らに均一な窒素ガスの押圧力を加えることができるよう
になる。ここで、溝19を形成する代わりに、各第1ガ
ス導入手段18b、18b’の側面部(ただし開口部は
含まない)の間に、各第1ガス導入手段18b、18
b’を繋ぐ孔を形成しても、溝19、19’を形成した
ときと同等の効果を得ることができるが、溝19、1
9’の方が容易に形成することができる。
【0051】なお、本実施例では、図6に示したよう
に、被包部材32を中空部18aに設置したとき、中空
部18aの底面上に被包部材32が載置されるように中
空部18aの深さを設定したが、その深さをさらに大き
くして、被包部材32の突出部16aを中空部18aの
周縁部上に載置し、中空部18aの底面と被包部材32
との間に間隔ができるように設置してもよい。 (実施例3)本実施例では、被包部材として、図9に示
すように平板状のステンレス製の被包部材34を用意し
て、実施例1と同様にして基体10上に形成されたEL
素子12を密封した。
【0052】図9に示したEL素子密封装置でも、中空
部材18に装着された被包部材34が、その接着面を正
確に基体10の接着面の位置に移動させることができ、
かつ適切な速度で基体10に重ね合わせることができる
ように、中空部18aの径及び深さをそれぞれ適切に設
定した。なお、図9に対して、被包部材34を基体10
から近い位置に設置するのであれば、図10に示すよう
に、被包部材34が中空部18a内に完全に収容される
ようにしなくてもよい。
【0053】本実施例では、図9に示したように、EL
素子12が形成された基体10を固定部材14に固定す
るとともに、被包部材34の接着面に紫外線硬化接着剤
22を塗布して、その被包部材34を中空部18a内に
設置した。次いで、ガス供給手段20により、第1ガス
導入手段18bを通じて中空部18aに窒素ガスを導入
した。その結果、被包部材34が下方から窒素ガスの押
圧力を受けて上方に移動し、基体10及び被包部材34
の各接着面が紫外線硬化接着剤22を介して重ね合わせ
られた。このとき、紫外線硬化接着剤22の厚みによ
り、基体10と被包部材34との間にEL素子12を収
容できるだけの隙間が形成されるため、EL素子12が
被包部材34に押圧を受けることはない。
【0054】続いて、紫外線ランプ24を発光させ、E
L素子12をマスク30で遮蔽して紫外線硬化接着剤2
2に照射した。その結果、紫外線硬化接着剤22が硬化
して基体10及び被包部材34の各接着面が隙間なく接
着され、EL素子12が密封された。 (実施例4)本実施例では、中空部18aの側面に面す
る壁部の様子が図11に示されるEL素子密封装置を用
いて、実施例1と同様にして基体10上に形成されたE
L素子12を密封した。
【0055】本実施例で用意したEL素子密封装置は、
中空部材18の中空部18aの側面に面する壁部に、上
下方向に伸び、かつ一定の間隔で平行に並んだ複数の線
条の溝18dが形成されている他は、実施例1で使用し
たEL素子密封装置と同様の構造をもつものである。先
ず、EL素子12が形成された基体10を固定部材14
に装着するとともに、実施例1と同様の被包部材16の
接着面に紫外線硬化接着剤22を塗布して、図12に示
すように中空部18a内に被包部材16を設置した。
【0056】次いで、ガス供給手段20により、第1ガ
ス導入手段18bを通じて中空部18aに窒素ガスを導
入した。その結果、被包部材16が下方から窒素ガスの
押圧力を受けて上方に移動し、基体10及び被包部材1
6の各接着面が紫外線硬化接着剤22を介して重ね合わ
せられた。また、同時に、中空部18a内に導入された
窒素ガスが、溝18dを通じてEL素子12と被包部材
16との空間部28に導入され、その空間部28に窒素
ガスが封入された。基体10を固定部材14に固定した
時点ではEL素子12が熱をもっていたが、空間部28
に導入された窒素ガスによりEL素子12が速やかに冷
却された。
【0057】続いて、紫外線ランプ24を発光させ、E
L素子12をマスク30で遮蔽して紫外線硬化接着剤2
2に照射した。その結果、紫外線硬化接着剤22が硬化
して基体10及び被包部材16の各接着面が隙間なく接
着され、EL素子12が密封された。 (実施例5)本実施例では、被包部材として実施例2で
用いた被包部材32を用意し、かつ図13に示すEL素
子密封装置を用いて、実施例1と同様にして基体10上
に形成されたEL素子12を密封した。
【0058】図13に示したEL素子密封装置は、中空
部18aの周縁部における対角線上の2箇所に、中空部
材18に対してバネ38を介して接続された上下動可能
な棒状のピン40が設けられているものである。また、
被包部材としては、図14(a)及び図15に示すよう
に、突出部32aにピン40を挿通することのできる貫
通孔42が2箇所設けられている被包部材32を用意し
た。
【0059】被包部材32の接着面に紫外線硬化接着剤
22を塗布した後、図13、図14(a)及び図15に
示すように、その貫通孔42をピン40に挿通して中空
部材18に設置した。なお、本実施例では、貫通孔42
の内方の位置に紫外線硬化接着剤を塗布したが、その外
方の位置に塗布してもよい。その一方で、実施例1と同
様にEL素子12が形成された基体10を、固定部材1
4に固定した。
【0060】こうして基体10が固定された固定部材1
4と、被包部材32が設置された中空部材18とを、図
13に示したように合体させた。このとき、図16に示
すように、基体10がピン40を押圧してバネ38を縮
小させ、ピン40を下方に押し下げる。その結果、固定
部材14と中空部材18とを分離しない限りは、ピン4
0が、バネ38の弾性力により基体10に当接された状
態が保持される。
【0061】この状態で、ガス供給手段20により、第
1ガス導入手段18bを通じて中空部18aに窒素ガス
を導入するとともに、第2ガス導入手段18cを通じて
空間部28に窒素ガスを導入した。その結果、被包部材
32が下方から窒素ガスの押圧力を受けて上方に移動し
た。このとき、被包部材32は、ピン40を伝って上方
に移動するため、その接着面を極めて正確に基体10の
接着面の位置に移動させることができる。なお、本実施
例では、被包部材32の突出部32aに貫通孔42に挿
通するようにピン40を設けたが、例えば図14(b)
に示すように、同様のピン40を被包部材32の外縁に
沿うようにして設けてもよい。
【0062】こうして、基体10及び被包部材16の各
接着面が紫外線硬化接着剤22を介して重ね合わせられ
た。また、同時にその空間部28に窒素ガスが封入され
た。続いて、紫外線ランプ24を発光させ、EL素子1
2をマスク30で遮蔽して紫外線硬化接着剤22に照射
した。その結果、紫外線硬化接着剤22が硬化して基体
10及び被包部材32の各接着面が隙間なく接着され、
EL素子12が密封された。 (実施例6)本実施例では、図17に示すEL素子密封
装置を用い、実施例1と同様にして基体10上に形成さ
れたEL素子12を密封した。
【0063】このEL素子密封装置は、中空部材18の
中空部18aの側面に面する壁部に、第1ガス導入手段
18eが設けられており、かつ中空部18aの底面に面
する壁部に、被包部材16を支持することのできる支持
台18fが設けられている装置である。また、中空部1
8aの側面に面する壁部に、被包部材16をさらに安定
して中空部18a内に装着できるように、支持用突出部
18gが設けられている。
【0064】先ず、図11に示したように、EL素子1
2が形成された基体10を固定部材14に固定するとと
もに、実施例1と同様の被包部材16を用意して、その
接着面に紫外線硬化接着剤22を塗布し、中空部18a
内の支持台18f及び支持用突出部18g上に被包部材
16を設置した。次いで、ガス供給手段20により、第
1ガス導入手段18eを通じて中空部18aに窒素ガス
を導入した。その結果、被包部材16が下方から窒素ガ
スの押圧力を受けて上方に移動し、基体10及び被包部
材16の各接着面が紫外線硬化接着剤22を介して重ね
合わせられた。また、同時に、中空部18a内に導入さ
れた窒素ガスが、EL素子12と被包部材16との空間
部28に導入され、その空間部28に窒素ガスが封入さ
れた。
【0065】続いて、紫外線ランプ24を発光させ、E
L素子12をマスク30で遮蔽して紫外線硬化接着剤2
2に照射した。その結果、紫外線硬化接着剤22が硬化
して基体10及び被包部材16の各接着面が隙間なく接
着され、EL素子12が密封された。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のEL素子密封装置の一例を概略的に
示した縦断面図である。
【図2】 図1に示したEL素子密封装置について、そ
のガス導入手段を上方から見た様子を模式的に示した平
面図である。
【図3】 本発明のEL素子密封装置を使用していると
きの被押圧体(被包部材)の挙動を模式的に示した断面
図である。
【図4】 本発明のEL素子密封装置のガス導入手段の
変形態様を概略的に示した縦断面図である。
【図5】 実施例1で用いたEL素子密封装置を概略的
に示すとともに、被包部材を基体に重ね合わせた後に、
接着剤に紫外線を照射している様子を模式的に示した縦
断面図である。
【図6】 実施例2で用いたEL素子密封装置を概略的
に示すとともに、固定部材に基体が固定された様子と、
中空部材に被包部材が設置された様子とをそれぞれ示し
た縦断面図である。
【図7】 実施例2で用いたEL素子密封装置につい
て、ガス導入手段を上方から見た様子を模式的に示した
平面図である。
【図8】 実施例2で用いたEL素子密封装置につい
て、ガス導入手段の変形態様を概略的に示した縦断面図
である。
【図9】 実施例3で用いたEL素子密封装置を概略的
に示すとともに、固定部材に基体が固定された様子と、
中空部材に被包部材が設置された様子とをそれぞれ示し
た縦断面図である。
【図10】 図9で示したEL素子密封装置について、
中空部材の変形態様を概略的に示した縦断面図である。
【図11】 実施例4で用いたEL素子密封装置につい
て、中空部材の中空部の側面に面する壁部に設けられた
溝を概略的に示した斜視図である。
【図12】 実施例4で用いたEL素子密封装置につい
て、その中空部の側面に面する壁部に設けられた溝と被
包部材との隙間を概略的に示した平面図である。
【図13】 実施例5で用いたEL素子密封装置につい
て、基体が固定された固定部材と、被包部材が設置され
た中空部材とを合体している様子を模式的に示した縦断
面図である。
【図14】 実施例5において、被包部材を中空部に設
置したときの様子を概略的に示した平面図である。
【図15】 実施例5で被包部材を中空部に設置したと
きに、被包部材の突出部の貫通孔にピンが挿通されてい
る様子を概略的に示した縦断面図である。
【図16】 実施例5で固定部材と中空部材とを合体さ
せたときに、被包部材の突出部の貫通孔に挿通されたピ
ンが基体により押し下げられている様子を概略的に示し
た縦断面図である。
【図17】 実施例6で用いたEL素子密封装置を概略
的に示すとともに、固定部材に基体が固定された様子
と、中空部材に被包部材が設置された様子とをそれぞれ
示した縦断面図である。
【図18】 本発明のEL素子密封装置で得られる効果
を模式的に示した模式図である。
【図19】 従来のEL素子密封装置を概略的に示した
縦断面図である。
【符号の説明】
10:基体 12:EL素子 14:固定部材 16:
被包部材 18:中空部材 20:ガス供給手段 2
2:接着剤

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面上にEL素子が形成された基体と、
    該EL素子を被包する被包部材とを用意して、該基体及
    び該被包部材の各接着面の少なくとも一方に接着剤を塗
    布した後、該基体及び該被包部材の少なくとも一方をガ
    スの圧力で押圧することにより、各接着面を互いに重ね
    合わせて接着剤で隙間なく接着し、該EL素子を密封す
    ることを特徴とするEL素子の密封方法。
  2. 【請求項2】 表面上にEL素子が形成された基体と、
    該EL素子を被包する被包部材とを用意して、該基体及
    び該被包部材の各接着面の少なくとも一方に接着剤を塗
    布した後、該基体及び該被包部材の少なくとも一方をガ
    スの圧力で一方向に押圧することにより、各接着面を互
    いに重ね合わせて接着剤で隙間なく接着し、該EL素子
    を密封する装置であって、 該基体及び該被包部材のいずれか一方が固定される固定
    部材と、 該基体及び該被包部材の他方の接着面を該固定部材に固
    定されている該基体及び該被包部材のいずれか一方の接
    着面に重ね合わせられるように、該基体及び該被包部材
    の他方を移動させることが可能な中空部を有するととも
    に、該中空部にガスを導入することが可能なガス導入手
    段を有する中空部材と、 該中空部材の該ガス導入手段に接続され、該中空部にガ
    スを供給するガス供給手段と、 を備えることを特徴とするEL素子密封装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001319776A (ja) * 2000-05-12 2001-11-16 Semiconductor Energy Lab Co Ltd Elパネルの作製方法
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