JP2000161988A - 設定用エンコーダ - Google Patents

設定用エンコーダ

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JP2000161988A
JP2000161988A JP10336064A JP33606498A JP2000161988A JP 2000161988 A JP2000161988 A JP 2000161988A JP 10336064 A JP10336064 A JP 10336064A JP 33606498 A JP33606498 A JP 33606498A JP 2000161988 A JP2000161988 A JP 2000161988A
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clicking
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JP10336064A
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正明 ▲高▼木
Masaaki Takagi
Shin Odajima
慎 小田島
Hiroyasu Noguchi
廣康 野口
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Nidec Copal Corp
Original Assignee
Nidec Copal Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エンコーダ出力とクリック感とを同期させる
ための調整を不要にし、製造コストを低減する。 【解決手段】 手動により回転軸2を回転すると、この
回転軸2と一体にクリック板3が回転し、このクリック
板3の回転に従い、当該クリック板3に環状に並設され
た複数の歯部3aに対して付勢されて押し付けられるク
リック体5が、当該歯部3aの形状に対応して変位し、
この歯部3aの形状に対応したクリック体5の変位をク
リックレバー6を介して変位検出手段9により検出して
これに対応したエンコーダ出力としてのパルスを得る、
すなわちクリック体5の変位に対応したパルスを得るよ
うにし、クリック体5が歯部3aにクリック係合した時
に生じるクリック感と当該パルス(例えばパルスのL)
とが必然的に同期するように構成して成るもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、手動のパルス発生
器として、例えばオシロスコープのカーソル移動やCA
Dの画面移動の入力装置として使用される設定用エンコ
ーダに関する。
【0002】
【従来の技術】手動によるクリック感を得る設定用エン
コーダとしては、例えば実開平2−30014号公報等
を始めとして種々知られている。この実開平2−300
14号公報を始めとした設定用エンコーダの概要は、回
転可能に支承された回転軸と、この回転軸に固定され、
多数のスリットが形成された回転円板及び当該スリット
数と同数の歯部が外周に環状に並設されたクリックギヤ
と、を有し、このクリックギヤの歯部に、例えば円筒ロ
ーラや球体等のクリック体をバネで押し付け、上記スリ
ットによる遮光及び透光でエンコーダ出力としてのパル
スを発生可能とすると共に、このエンコーダ出力と同期
したクリック感を、上記クリック体が歯部の谷部(安定
点)にクリック係合して上記回転軸が停止することで得
るように構成される。
【0003】このようにエンコーダ出力とクリック感と
を同期させるには、クリック体が歯部の谷部にクリック
係合してクリック感が生じた時に、エンコーダ出力が例
えば必ずL(Low;ロー)となるように構成する必要
がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな構成を得るには、スリットを有する回転円板とクリ
ック体に対してクリック係合する歯部を有するクリック
ギヤとを回転方向に高精度に位置調整しなければなら
ず、製造コストが高くなるといった問題があった。この
ような問題は、エンコーダ出力が特に高パルス出力の場
合に、より顕著となる。
【0005】また、回転軸の回転方向及び回転数の両者
を得るべく、エンコーダ出力を2相出力とする場合に
は、A相スリット、B相スリットが各々形成されたマス
クを回転円板に対向してさらに固定配置する必要がある
ため、位置調整がより難しくなり、製造コストが一層高
くなるといった問題がある。
【0006】なお、特許公報第2516493号には、
スリットを有する回転円板と、クリック体に対してクリ
ック係合する歯部を有するクリックギヤと、A相スリッ
ト、B相スリットが各々形成されたマスクと、を備えた
2相の設定用エンコーダにおいて、これら部材の位置調
整を簡易とする方法が開示されているが、機械的精度に
頼ったものであるため、限界があった。
【0007】本発明は、このような課題を解決するため
になされたものであり、エンコーダ出力とクリック感と
を同期させるための調整を不要にでき、製造コストを低
減できる設定用エンコーダを提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明による設定用エン
コーダは、回転可能に支承された回転軸と、複数の歯部
が環状に並設され回転軸と一体に回転すると共に、歯部
にクリック体がクリック係合した時にクリック感を発生
させるクリック板と、クリック体を歯部に付勢して押し
付けるクリックレバーと、このクリックレバーの変位を
検出しこれに対応したパルスを得る変位検出手段と、を
具備した。
【0009】このように構成された設定用エンコーダに
よれば、手動により回転軸が回転されると、この回転軸
と一体にクリック板が回転され、このクリック板の回転
に従い、当該クリック板に環状に並設された複数の歯部
に対して付勢されて押し付けられるクリック体が、当該
歯部の形状に対応して変位し、この歯部の形状に対応し
たクリック体の変位がクリックレバーを介して変位検出
手段により検出されてこれに対応したエンコーダ出力と
してのパルスが得られる。このように、得られるパルス
はクリック体の変位に対応しているため、クリック体が
歯部にクリック係合した時に生じるクリック感と当該パ
ルス(例えばパルスのL)とが必然的に同期されること
になる。
【0010】ここで、クリック体としては、具体的に
は、例えば円筒体または球体が採用され得る。
【0011】また、クリック体を含むクリックレバー及
び変位検出手段を2組備え、各変位検出手段により検出
される各クリックレバーの変位が、互いに90°の位相
差を有するように構成されていれば、90°の位相差を
有する2相のエンコーダ出力が得られるようになる。
【0012】ここで、クリック体を歯部に付勢して押し
付ける2組の付勢力が同じ強さであると、クリック体の
変位同士には90°の位相差があるため、例えば歯部を
三角歯とした場合には、クリックレバーの変位同士を重
畳した結果としてのクリック力量は、所定の間隔を持っ
て連続する台形波となり谷部に頂点が無く、クリック感
がはっきりしない。
【0013】従って、クリック体を歯部に付勢して押し
付ける2組の付勢力のうちの一方が、他方に比して弱く
設定されていれば、クリック感は、付勢力が強く設定さ
れているクリック体の方で得られようになる。
【0014】また、各変位検出手段により検出される各
クリックレバーの変位が、互いに90°の位相差を有す
る台形波であり、これらを重畳した結果としてのクリッ
ク力量が谷部に頂点を有する三角波となるように構成さ
れていれば、クリック感は離散的な点で生じるようにな
る。
【0015】また、回転軸は、その軸線方向に変位可能
であり、この回転軸の一方側の端部で、当該一方側の端
部に対向配置されたスイッチを押圧してオンすることを
可能とする構成とするのが好ましい。
【0016】このような構成を採用した場合、例えば、
エンコーダで設定する対象数値が複数あって、当該スイ
ッチを押圧してオンすることで切り替えたり、例えば、
数値をエンコーダで設定し、この設定で良ければ当該ス
イッチを押圧してオンすることでその値を機器に入力す
る等の場合に利用され得る。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る設定用エンコ
ーダの好適な実施形態について添付図面を参照しながら
説明する。図1は、第1実施形態に係る設定用エンコー
ダを示す縦断面図、図2は、図1のA−A線に沿った断
面図である。なお、各図において、同一の要素には同一
の符号を付し、重複する説明は省略する。また、図が煩
雑になるのを避けるために、図2中の変位検出手段9及
びスイッチ10は白抜きで示されている。
【0018】この設定用エンコーダは、図1に示すよう
に、ハウジング1内に挿設された回転軸2を備える。こ
の回転軸2は、ハウジング1に回転自在及び軸線方向に
摺動可能に支承されると共に、当該回転軸2を手動で回
転すべく、その上部(図面上の上部;以下上下は図1及
び図4を基準とする)がハウジング1の外部に突出され
る。この回転軸2は、そのハウジング1内に位置する下
端部に例えば圧入により装着された略円板状を成すクリ
ック板3を備えると共に、当該回転軸2を囲むようにハ
ウジング1に装備された圧縮コイルバネ4により上方に
付勢されている。すなわち、回転軸2は、通常時には、
圧縮コイルバネ4の付勢力によりクリック板3がハウジ
ング1の上壁に当接する図示の所定位置に位置し、圧縮
コイルバネ4の付勢力に抗した押圧力が作用すると所定
位置より下方に摺動し、この押圧力が無くなると圧縮コ
イルバネ4の付勢力により図示の所定位置に復帰するよ
うに構成される。
【0019】ハウジング1内でのクリック板3に対向す
る離隔位置には、図1に示すように、回路基板11が固
定配置され、この回路基板11上での回転軸2の下端部
に対向する位置には、図1及び図2に示すように、押圧
によりオンとなるスイッチ10が当該回転軸2の下端部
に対して離間して配設される。このスイッチ10は、例
えば、エンコーダで設定する対象数値が複数あって、当
該スイッチ10を押圧してオンすることで切り替えた
り、例えば、数値をエンコーダで設定し、この設定で良
ければ当該スイッチ10を押圧してオンすることでその
値を機器に入力する等の場合に利用されるものである。
【0020】上記クリック板3の外周には、図2に示す
ように、複数の歯部3aが所定のピッチで環状に並設さ
れる。この歯部3aは、略インボリュート歯形状を成
す。
【0021】クリック板3の外周の下方には、略への字
を成す平板状のクリックレバー6が配置される。このク
リックレバー6は、図1に示すように、その平坦面(上
下面)がクリック板3の平坦面(上下面)に平行となる
ように配置され、図2に示すように、そのへの字の折れ
曲がり部分が、ハウジング1の上壁に突設された軸7に
回動可能に支持される。このクリックレバー6の一方側
の端部には、図1に示すように、軸6aが上方に突設さ
れ、この軸6aにクリック体としての円筒ローラ(円筒
体)5が回転可能に支持される。この円筒ローラ5は、
図1及び図2に示すように、その軸心が回転軸2の軸心
と平行をなし、その円筒面(外周面)がクリック板3の
歯部3aに対面するように配置される。
【0022】また、クリックレバー6は、図2に示すよ
うに、軸7に装備された捩りバネ8により、軸7を支点
として図示反時計方向に付勢される。これにより、円筒
ローラ5は歯部3aに常時押し付けられ、クリック板3
が回転すると、当該クリック板3の歯部3aに当接しな
がら変位し、すなわち歯部3aの形状に対応して変位
し、歯部3aの谷部に押し付けられた時に当該谷部にク
リック係合する。ここでいうクリック係合とは、谷部を
形成する両斜面に円筒ローラ5が挟接した状態をいう。
【0023】一方、上記回路基板11上でのクリックレ
バー6の他方側の端部に対向する位置には、図1及び図
2に示すように、反射型フォトセンサを有する変位検出
手段9が配設される。この変位検出手段9は、図3に示
すように、発光素子9a及び受光素子9bを備え、発光
素子9aより出射された光が、クリックレバー6の他方
側の端部で反射するとその反射光が受光素子9bで受光
される構成になされている。
【0024】このクリックレバー6の他方側の端部は、
円筒ローラ5の変位に伴い軸7を支点として変位検出手
段9の上方を往復動(揺動)し、これにより受光素子9
bで受光される受光量が変化する。従って、受光素子9
bではクリックレバー6の変位が検出されることにな
る。
【0025】本実施形態では、円筒ローラ5が歯部3a
の谷部にクリック係合した時に、クリックレバー6の他
方側の端部が、図2に実線で示す位置に位置して変位検
出手段9の発光素子9aからの光を全反射し、一方、円
筒ローラ5が歯部3aの山部の頂部に位置した時に、ク
リックレバー6の他方側の端部が、図2に仮想線で示す
位置に位置して変位検出手段9の発光素子9aからの光
を反射しない構成になされている。そして、受光素子9
bで検出されたクリックレバー6の変位は所定の閾値
(全反射の時の受光量と反射がない時の受光量との間の
値)と比較され、エンコーダ出力としてのパルスが得ら
れる。
【0026】このように構成された設定用エンコーダに
よれば、手動により回転軸2を回転すると、この回転軸
2と一体にクリック板3が回転し、このクリック板3の
回転に従い、当該クリック板3の歯部3aに対して付勢
されて押し付けられている円筒ローラ5が、当該歯部3
aの形状に対応して変位し、円筒ローラ5が歯部3aの
谷部にクリック係合した時には、上記回転軸2が停止し
てクリック感が得られる。
【0027】一方、この円筒ローラ5を有するクリック
レバー6は、円筒ローラ5の変位に伴い軸7を支点とし
て揺動し、このクリックレバー6の変位が変位検出手段
9により検出されてこれに対応したエンコーダ出力とし
てのパルスが得られる。このパルスは、円筒ローラ5の
変位に対応しているため、円筒ローラ5が歯部3aにク
リック係合した時の出力パルスをL(Low;ロー)と
すれば、円筒ローラ5が歯部3aの山部の頂部に位置し
た時の出力パルスはH(High;ハイ)となる。すな
わち、円筒ローラ5が歯部3aにクリック係合した時に
生じる上記クリック感と当該パルスのLとが必然的に同
期される。特にエンコーダ出力が高パルス出力の場合で
も、クリック感とパルスのLとは必然的に同期される。
従って、従来必要であったエンコーダ出力とクリック感
とを同期させるための調整が不要にされ、製造コストが
低減される。
【0028】また、回転軸2を圧縮コイルバネ4の付勢
力に抗して押圧すると、当該回転軸2はハウジング1に
支承されながら下方に摺動し、スイッチ10が押圧され
てオンされる。このため、前述したように、例えば、エ
ンコーダで設定する対象数値が複数あって、当該スイッ
チ10を押圧してオンすることで切り替えたり、例え
ば、数値をエンコーダで設定し、この設定で良ければ当
該スイッチ10を押圧してオンすることでその値を機器
に入力する等の場合に利用可能であり、付加価値が高め
られている。
【0029】図4は、第2実施形態に係る設定用エンコ
ーダを示す縦断面図、図5は、図4のB−B線に沿った
断面図であり、図が煩雑になるのを避けるために、図2
と同様に、図5中の変位検出手段9,29及びスイッチ
10は白抜きで示されている。
【0030】この第2実施形態の設定用エンコーダは、
90°の位相差を有する2相(A相、B相)出力の設定
用エンコーダである。この第2実施形態の設定用エンコ
ーダが第1実施形態のそれと具体的に違う点は、クリッ
クレバー6、このクリックレバー6に回転可能に支持さ
れる円筒ローラ5、クリックレバー6を支持する軸7及
びクリックレバー6の変位を検出してこれに対応したパ
ルスを得る変位検出手段9をA相出力を得るものとし、
これらと同様な構成のクリックレバー26、円筒ローラ
25、軸27及び変位検出手段29をB相出力を得るも
のとして新たに1組追加した点である。これら追加され
たクリックレバー26、円筒ローラ25、軸27及び変
位検出手段29は、図5に示すように、回転軸2の軸心
を中心とした略点対称の位置に配置される。
【0031】また、クリック板3外周の略インボリュー
ト歯形状の歯部3aに代えて、三角歯形状の歯部3bが
所定のピッチで環状に並設されている。
【0032】また、捩りバネ8に代えて、ハウジング1
の側壁とクリックレバー6との間には圧縮コイルバネ1
3が介装されており、この圧縮コイルバネ13の付勢力
により、クリックレバー6が付勢されて円筒ローラ5が
クリック板3の歯部3bに常時押し付けられている。ま
た、ハウジング1の側壁とクリックレバー26との間に
も同様に圧縮コイルバネ23が介装されており、この圧
縮コイルバネ23の付勢力により、クリックレバー26
が付勢されて円筒ローラ25がクリック板3の歯部3b
に常時押し付けられている。
【0033】これらの圧縮コイルバネ13,23により
歯部3bに各々押し付けられる円筒ローラ5,25は、
図5に示すように、一方の円筒ローラ5がクリック板3
の歯部3bの谷部にクリック係合した時(谷部を形成す
る両斜面に円筒ローラ5が挟接した時)に、他方の円筒
ローラ25がクリック板3の歯部3bの谷部の片側の斜
面にのみ接するように構成されており、両円筒ローラ
5,25間に90°の位相差が設けられている。
【0034】また、上記圧縮コイルバネ23の付勢力
は、良好なクリック感を得るべく、圧縮コイルバネ13
の付勢力に比して弱く設定されている(詳しくは後
述)。
【0035】なお、円筒ローラ25が歯部3aの谷部に
クリック係合した時に、クリックレバー26の他方側の
端部が、変位検出手段29の発光素子9aからの光を全
反射し、一方、円筒ローラ25が歯部3aの山部の頂点
に位置した時に、クリックレバー26の他方側の端部
が、変位検出手段29の発光素子9aからの光を反射し
ないB相側の構成は、A相側の構成と同じである。
【0036】このように構成された設定用エンコーダよ
れば、変位検出手段9により検出されるクリックレバー
6の変位は、三角歯形状の歯部3bに追従する円筒ロー
ラ5の変位に対応したものであり、これに対応したパル
スが得られる。一方、変位検出手段29により検出され
るクリックレバー26の変位は、変位検出手段9により
検出されるクリックレバー6の変位に対して90°の位
相差を有するため、得られるB相パルスは、A相パルス
に対して90°の位相差を有する。すなわち、90°の
位相差を有する2相のエンコーダ出力が得られる。
【0037】ここで、円筒ローラ5を歯部3bに付勢し
て押し付ける圧縮コイルバネ13の付勢力と円筒ローラ
25を歯部3bに付勢して押し付ける圧縮コイルバネ2
3の付勢力が同じ強さであると、歯部3bが上記のよう
な三角歯形状の場合には、クリックレバー6,26の変
位同士を重畳した結果としてのクリック力量(物理的な
力の量)は、所定の間隔を持って連続する台形波となり
谷部に頂点が無く、クリック感がはっきりしない。
【0038】しかしながら、本実施形態では、前述のよ
うに、円筒ローラ25を歯部3bに付勢して押し付ける
圧縮コイルバネ23の付勢力が、円筒ローラ5を歯部3
bに付勢して押し付ける圧縮コイルバネ13の付勢力に
比して弱く設定され、クリック感が、付勢力を強く設定
している円筒ローラ5の方でのみ得られるようになって
いるため、2相出力の設定用エンコーダであっても、良
好なクリック感がエンコーダ出力と同期して得られる。
【0039】従って、エンコーダ出力とクリック感とを
同期させるための調整が特に難しかった2相出力のエン
コーダにおいても、本実施形態の構成により、当該調整
が不要にされ、製造コストが大幅に低減されるようにな
っている。
【0040】図6は、第1及び第2実施形態で用いられ
る変位検出手段の他の例を示す各模式図である。図6
(a)に示す変位検出手段30では、発光素子9a及び
受光素子9bより成る反射型フォトセンサに代えて、発
光ダイオード30a及びフォトトランジスタ30bより
成る透過型フォトセンサが用いられている。
【0041】また、図6(b)に示す変位検出手段31
は、クリックレバー6(26)の他方側の端部に装着さ
れた磁石31aと、この磁石31aの磁界を検出してパ
ルスを得るホール素子ユニット31bと、から構成され
る。このホール素子ユニット31bは、磁石31aの磁
界を検出するホール素子31cと、このホール素子31
cの出力の差をHまたはLに2値化する働きを持つアン
プ31dと、このアンプ31dの出力に対してヒステリ
シスを持たせてパルス出力するシュミットトリガ回路3
1eと、を備える。
【0042】このように構成された変位検出手段30,
31でも、変位検出手段9,29と同様に、クリックレ
バー6(26)の変位が検出されこれに対応したパルス
が得られるため、これらを第1及び第2実施形態の変位
検出手段9,29に代えて用いても同様な効果を得るこ
とができる。
【0043】図7は、第3実施形態に係る設定用エンコ
ーダの概要を説明するための歯部の展開部及びタイミン
グチャートである。この第3実施形態の設定用エンコー
ダが第2実施形態のそれと違う点は、図7(a)に歯部
を展開して示すように、クリック板3外周の三角歯形状
の歯部3bに代えて、所定の間隔を持って連続する台形
歯形状の歯部3cが環状に並設されている。
【0044】また、圧縮コイルバネ13,23の付勢力
は同じにされている。
【0045】さらにまた、これらの圧縮コイルバネ1
3,23により歯部3cに各々押し付けられる円筒ロー
ラ5,25は、図7(a)に示すように、一方の円筒ロ
ーラ(A相ローラ)5が歯部3cの谷部の一方側の斜面
と底面に共接した時に、他方の円筒ローラ(B相ロー
ラ)25が歯部3cの同谷部の他方側の斜面と底面に共
接するように構成されており、両ローラ5,25間に9
0°の位相差が設けられている。なお、図7(a)で
は、両ローラ5,25が90°の位相差を有して近接配
置されているが、90°の位相差を有していれば、図5
に示すように、離間配置されていても勿論良い。
【0046】このように構成された設定用エンコーダよ
れば、変位検出手段9,29で検出されるクリックレバ
ー6,26の各々の変位は、A相、B相ローラ5,25
の変位に各々対応したものであるから、図7(b)、
(c)に各々示すように、所定の間隔を持って連続し互
いに90°の位相差を有する台形波となる。
【0047】このA相、B相の変位は、所定の閾値(図
7(b)、(c)の仮想線)と比較され、変位検出手段
9、29では、図7(e)、(f)に示すように、A
相、B相の変位に各々対応したパルスが得られる。従っ
て、90°の位相差を有する2相のエンコーダ出力が得
られる。
【0048】ここで、クリック力量は、前述したよう
に、クリックレバー6,26の変位同士を重畳したも
の、すなわち図7(b)、(c)に示す変位同士を重畳
したものである。このため、クリック力量は、図7
(d)に示すように、谷部に頂点を有する三角波とな
り、この離散的な点として位置する谷部の頂点でクリッ
ク感が生じることになる。このクリック感は、図7
(a)を参照すれば、A相、B相ローラ5,25が共に
谷部にある時(図示の位置にある時)に発生するため、
A相、B相ローラ5,25が共に谷部にある時が、クリ
ック係合した状態である。
【0049】このように、本実施形態においては、圧縮
コイルバネ13,23の付勢力を故意に異ならせること
なく、良好なクリック感がエンコーダ出力と同期して得
られる。
【0050】従って、エンコーダ出力とクリック感とを
同期させるための調整が特に難しかった2相出力のエン
コーダにおいても、本実施形態の構成により、当該調整
が不要にされ、製造コストが大幅に低減されるようにな
っている。
【0051】以上、本発明をその実施形態に基づき具体
的に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるも
のではなく、例えば、上記実施形態においては、クリッ
ク体を円筒ローラ5,25としているが、球体であって
も勿論良い。
【0052】また、上記第実施形態においては、クリッ
ク体を歯部3a〜3cに付勢する付勢手段を捩りバネ8
や圧縮コイルバネ13,23としているが、これらに限
定されるものではない。
【0053】
【発明の効果】本発明による設定用エンコーダは、手動
により回転軸を回転すると、この回転軸と一体にクリッ
ク板が回転し、このクリック板の回転に従い、当該クリ
ック板に環状に並設された複数の歯部に対して付勢され
て押し付けられるクリック体が、当該歯部の形状に対応
して変位し、この歯部の形状に対応したクリック体の変
位をクリックレバーを介して変位検出手段により検出し
てこれに対応したエンコーダ出力としてのパルスを得
る、すなわちクリック体の変位に対応したパルスを得る
ようにし、クリック体が歯部にクリック係合した時に生
じるクリック感と当該パルス(例えばパルスのL)とが
必然的に同期するように構成したものであるから、従来
必要であったエンコーダ出力とクリック感とを同期させ
るための調整を不要にでき、製造コストを低減すること
が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係る設定用エンコーダを示す縦
断面図である。
【図2】図1のA−A線に沿った断面図である。
【図3】図1及び図2中の変位検出手段を示す断面構成
図である。
【図4】第2実施形態に係る設定用エンコーダを示す縦
断面図である。
【図5】図4のB−B線に沿った断面図である。
【図6】変位検出手段の他の例を示す各模式図である。
【図7】第3実施形態に係る設定用エンコーダの概要を
説明するための歯部の展開部及びタイミングチャートで
ある。
【符号の説明】
1…ハウジング、2…回転軸、3…クリック板、3a,
3b,3c…歯部、5,25…円筒ローラ(クリック
体)、6,26…クリックレバー、8,13,23…バ
ネ、9,29,30,31…変位検出手段、10…スイ
ッチ。
フロントページの続き (72)発明者 野口 廣康 東京都板橋区志村2丁目18番10号 株式会 社コパル内 Fターム(参考) 2F077 AA44 AA49 DD01 DD05 NN03 NN22 PP12 PP19 QQ05 QQ13 RR03 RR13 TT32 TT52 VV01 VV31 VV35 5J022 DA03 DB02 DC04 DD01

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転可能に支承された回転軸と、 複数の歯部が環状に並設され前記回転軸と一体に回転す
    ると共に、前記歯部にクリック体がクリック係合した時
    にクリック感を発生させるクリック板と、 前記クリック体を前記歯部に付勢して押し付けるクリッ
    クレバーと、 このクリックレバーの変位を検出しこれに対応したパル
    スを得る変位検出手段と、を具備した設定用エンコー
    ダ。
  2. 【請求項2】 前記クリック体は、円筒体または球体で
    あることを特徴とする請求項1記載の設定用エンコー
    ダ。
  3. 【請求項3】 前記クリック体を含む前記クリックレバ
    ー及び前記変位検出手段を2組備え、 前記各変位検出手段により検出される前記各クリックレ
    バーの変位が、互いに90°の位相差を有するように構
    成されたことを特徴とする請求項1または2記載の設定
    用エンコーダ。
  4. 【請求項4】 前記クリック体を前記歯部に付勢して押
    し付ける2組の付勢力のうちの一方が、他方に比して弱
    く設定されていることを特徴とする請求項3記載の設定
    用エンコーダ。
  5. 【請求項5】 前記各変位検出手段により検出される前
    記各クリックレバーの変位が、互いに90°の位相差を
    有する台形波であり、これらを重畳した結果としてのク
    リック力量が谷部に頂点を有する三角波となるように構
    成されたことを特徴とする請求項3記載の設定用エンコ
    ーダ。
  6. 【請求項6】 前記回転軸は、その軸線方向に変位可能
    であり、 この回転軸の一方側の端部で、当該一方側の端部に対向
    配置されたスイッチを押圧してオンすることを可能とし
    たことを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の
    設定用エンコーダ。
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