JP2000161825A - 降雪装置 - Google Patents

降雪装置

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JP2000161825A
JP2000161825A JP10336730A JP33673098A JP2000161825A JP 2000161825 A JP2000161825 A JP 2000161825A JP 10336730 A JP10336730 A JP 10336730A JP 33673098 A JP33673098 A JP 33673098A JP 2000161825 A JP2000161825 A JP 2000161825A
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    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25CPRODUCING, WORKING OR HANDLING ICE
    • F25C2303/00Special arrangements or features for producing ice or snow for winter sports or similar recreational purposes, e.g. for sporting installations; Special arrangements or features for producing artificial snow
    • F25C2303/042Snow making by using solid ice, e.g. ice crushing

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 冷却ドラムに水蒸気を供給して
着霜させ、これをスクレーパーで掻き落として降雪状態
を創り出す降雪装置において、従来、スクレーパーが板
状やブラシ状のものであったため、冷却ドラムに着霜し
た霜を押し潰して着霜部に固着し氷となって着霜と掻き
取りが進行しなくなる等の課題があった。 【解決手段】 冷却体1と、冷却体1に着霜の
ための微水滴又は水蒸気を供給する加湿手段33と、冷
却体1に掻き取り部が当接するように設けたスクレーパ
ー40と、スクレーパー40の掻き取り部にループ状掻
き取り部材41を設けた降雪装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷却ドラムに微水
滴又は水蒸気を供給して着霜させ、これをスクレーパー
で掻き落として降雪状態を創り出す降雪装置に関し、特
には、自然に近い降雪状態が得られる観賞用の降雪装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の降雪装置は、冷却ドラム
に微水滴又は水蒸気を供給して着霜させ、これをスクレ
ーパーで掻き落として降雪状態を創り出すものであり、
この場合、特開平2−78875号又は特開平2−10
3360号に記載のように、スクレーパーの掻き取り部
が回転式のロールブラシ状であったり、板状のように、
冷却ドラムとの接触面積の大きいものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来、降雪場所(域)
が雪の解けない程度の低温域に降雪させる場合は、スク
レーパーの掻き取り部が板状やブラシ状のものでは、冷
却ドラムとの接触面積の大きい板面や密集したブラシ面
が冷却ドラムとの接触面の温度を上げて冷却力を奪うた
め、冷却ドラムに着霜した霜が解けてしまい、掻き取り
部や冷却ドラム面に固着して氷状となり、ドラム面への
着霜が進行しなくなったり、掻き取り部から氷状の塊が
落下する等の課題や、板状やブラシ状の掻き取り部が着
霜した霜を押し潰してしまい着霜部に固着し氷となって
着霜と掻き取りが進行しなくなる等の課題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明は、冷却
体と、冷却体に着霜のための微水滴又は水蒸気を供給す
る加湿手段と、冷却体に掻き取り部が当接するように設
けたスクレーパーと、スクレーパーの掻き取り部に設け
たループ状掻き取り部材とからなる降雪装置を提供する
ものである。
【0005】スクレーパーの掻き取り部にループ状掻き
取り部材を設けたことにより、ループ状掻き取り部材が
冷却体に着霜した空気を含んだ霜を押し潰すことなく掬
い取る形で霜を剥がし、空気を含んだ軟らかい状態のま
ま掻き落とすから、重力に従って落下する霜の塊を自然
の綿雪のように軽量で軟らかい状態にして、空気の流れ
に乗せて自由に舞いながら降雪させることができる。
【0006】また、降雪場所(域)が雪の解けない程度
の低温域に降雪させる場合は、スクレーパーの掻き取り
部が従来の板状やブラシ状のものでは、冷却体との接触
面積の大きい板面や密集したブラシ面が冷却体との接触
面の温度を上げて冷却力を奪うため、霜が解けてしま
い、掻き取り部や冷却体面に固着して氷状となり、冷却
体面への着霜が進行しなくなったり、掻き取り部から氷
状の塊が落下する等の課題や、板状やブラシ状の掻き取
り部が着霜した霜を押し潰してしまい着霜部に固着し氷
となって着霜と掻き取りが進行しなくなる等の課題があ
ったが、本発明に係るスクレーパーの掻き取り部のルー
プ状掻き取り部材は、ループ状故に冷却体との接触面積
が小さく温度を上げるようなことがなく、霜が解け難
く、掻き取った霜も解け難いから、離れやすく、落下し
やすい効果があり、円滑な降雪を進行することができる
と共に、スクレーパーの掻き取り部や冷却体表面を氷の
固着から守り、耐久性を高めることができる。
【0007】また、冷却体に着霜さえすれば、これを前
述の如くループ状掻き取り部材により、押し潰すことな
く掬い取る形で空気を含んだままの霜を掻き落とし、自
然の雪のように降雪させることができることにより、掻
き落とした霜の塊が落下途中で解けてしまわない程度の
低温であれば、どこでも使用できるから、装置の設置場
所や降雪場所等を広範囲に氷点下以下等の氷温条件に調
整維持する必要が無く、また、大掛かりな冷却装置の必
要がないから、騒音も低減することができる等の優れた
降雪装置を提供することができる。また、ループ状掻き
取り部材は肉薄、軽量、小型であるから、スクレーパー
全体も羽根片のように肉薄、軽量、小型に構成すること
ができるから、上部のループ状掻き取り部材で掻き落と
した霜の塊が下部のスクレーパーに当接することがあっ
たとしても、降り積もるようなこと無く、そのまま円滑
に落下させることができる。
【0008】また、本発明は、請求項1に記載の降雪装
置において、冷却体に回転自在に回転体を設け、回転体
に冷却体表面に掻き取り部が当接するようにスクレーパ
ーを設け、スクレーパーの掻き取り部にループ状掻き取
り部材を設けたことを特徴とする降雪装置を提供するも
のである。回転体に設けたスクレーパーが冷却体表面に
ループ状掻き取り部材を当接して回転し、空気を含んだ
霜を次々と滑らかに剥がして行き、自然の雪のように連
続的に降雪することができる。
【0009】また、本発明は、請求項1又は2に記載の
降雪装置において、スクレーパーが弾性変形可能であっ
て、ループ状掻き取り部材を冷却体表面に弾力的に当接
することを特徴とする降雪装置を提供するものである。
また、本発明は、請求項1、2又は3に記載の降雪装置
において、スクレーパーのループ状掻き取り部材を冷却
体表面に弾力的に当接するように回転体に弾性揺動可能
に設けたことを特徴とする降雪装置を提供するものであ
る。
【0010】ループ状掻き取り部材を支持するスクレー
パーが弾性変形可能であって、ループ状掻き取り部材を
冷却体表面に弾力的に当接することにより、又は、スク
レーパーを回転体に弾性揺動可能に設けたことにより、
又は、その組合せにより、ループ状掻き取り部材が冷却
体表面から霜を掻き取るための適宜な圧接力を容易に得
ることができると共に、圧接力を容易に維持することが
できるのみならず、冷却体と回転体との間の間隔の僅か
な変化や振動や、スクレーパーの長さの違いや、冷却体
表面の凹凸等に対して、弾力的に容易に対応することが
できる。
【0011】また、本発明の降雪装置によれば、請求項
1乃至4のいずれかに記載の降雪装置において、回転体
に設けた複数のスクレーパーが上下に重なり合わない位
置に配設してあることを特徴とする降雪装置を提供する
ものである。回転体に設けた複数のスクレーパーが上下
に重なり合わない位置に配設してあることにより、上方
で掻き取って落下する霜の塊が直下に位置するスクレー
パーに降り積もらないから、均一な安定した降雪作用を
得られる。
【0012】また、本発明は、請求項1乃至5のいずれ
かに記載の降雪装置において、冷却体と相対的に回転体
が上動又は下動することを特徴とする降雪装置を提供す
るものである。冷却体と相対的に回転体が上動又は下動
する場合としては、回転体の回転に伴って冷却体に対し
て回転体が、又は、回転体に対して冷却体が上動又は下
動する場合と、回転体が一回転等の所定回転する毎に相
対的に一段上動又は下動して次の掻き取り領域に移動し
て掻き取る場合がある。前者の、回転体の回転に伴って
冷却体と相対的に回転体が上動又は下動する場合、回転
体に設けたループ状掻き取り部材が螺旋を描いて冷却体
面の霜を掻き取りながら移動することとなるから、ルー
プ状掻き取り部材の上下方向の間隔、螺旋移動のピッチ
を適宜に設定することによって、例えば、冷却体が2周
すると上方に隣接するループ状掻き取り部材の掻き取り
初動位置に到着する等の螺旋移動により、ループ状掻き
取り部材に冷却体の内円周より長い掻き取り距離を設定
することができると共に、数少ないループ状掻き取り部
材により冷却体の冷却面の全面を効率よく掻き取ること
ができる。また、後者の回転体が一回転等の所定回転す
る毎に相対的に一段上動又は下動して次の掻き取り領域
に移動して掻き取る場合、ループ状掻き取り部材に冷却
体の内円周より長い掻き取り距離を設定することができ
ると共に、数少ないループ状掻き取り部材により冷却体
の冷却面の全面を効率よく掻き取ることができる。
【0013】また、本発明は、請求項1乃至6のいずれ
かに記載の降雪装置において、回転体が円筒状の回転ド
ラムからなり、回転ドラムに設けたスクレーパーの基部
をドラム壁を貫通して反対側に突出する突出基部に一体
に設け、且つ、突出基部をドラム壁に振動可能に保持せ
しめ、回転ドラムに前記突出基部が当接してスクレーパ
ーのループ状掻き取り部材の霜を振り落とす落霜部材を
設けたことを特徴とする降雪装置を提供するものであ
る。上記の構成において、回転ドラムが冷却体の外周側
に設けてある場合と内周側に設けてある場合があるが、
いずれの場合にも、落霜部材により降雪状態を制御する
ことができると共に、ループ状掻き取り部材への着氷等
を未然に防止することができる一方、スクレーパーの基
部をドラム壁に振動可能に保持せしめてあるから、ルー
プ状掻き取り部材が冷却体表面の凹凸等に柔軟に対応す
るのを補助し、また、落霜部材を回転ドラムのスクレー
パーのループ状掻き取り部材の反対側に設けたことによ
り、落霜部材が冷却体に面した着霜空間に存在しないか
ら、冷却体への安定した着霜を可能にすると共に、落霜
部材に直接霜が付着しないため着霜・氷着による氷塊の
落下も未然に防止でき、更に、スクレーパー等の自由な
配置ができる。
【0014】また、本発明は、請求項1乃至7のいずれ
かに記載の降雪装置において、回転体が冷却体に対面し
て水蒸気供給孔を有する円筒状の回転ドラムからなるこ
とを特徴とする降雪装置を提供するものである。回転体
が冷却体に対面して水蒸気供給孔を有する円筒状の回転
ドラムからなることにより、回転ドラムと冷却体との隙
間にスクレーパーをかき分けるようにして上方又は下方
から微水滴又は水蒸気を供給する従来の水蒸気供給手段
に対して、回転ドラムの水蒸気供給孔から冷却体に対面
して直接に微水滴又は水蒸気を供給することができるか
ら、短い時間で冷却体に効率よく、より均一に積極的に
着霜させることができる。
【0015】また、本発明は、請求項1乃至8のいずれ
かに記載の降雪装置において、降雪用の降雪開口部近傍
に降雪攪拌用の送風手段を設けたことを特徴とする降雪
装置を提供するものである。降雪用の降雪開口部近傍に
降雪攪拌用の送風手段を設けたことにより、例えば、ス
クレーパーによって冷却体と回転体との間からドーナツ
状に掻き落とされる雪状の霜が、降雪開口部近傍に設け
た送風ファンや送風ダクト等の送風手段によって攪拌さ
れて、降雪域全体に均一な状態で降り積もるようにする
ことができる。また、本発明は、請求項1乃至9のいず
れかに記載の降雪装置において、降雪用の降雪開口部に
シャッターを設けたことを特徴とする降雪装置を提供す
るものである。降雪用の降雪開口部にシャッターを設け
たことにより、例えば、冷却ドラムの着霜が充分でない
ときにシャッターを閉じて降雪用の降雪開口部からの空
気の流入を阻止し、冷却ドラムの冷却を促進して、冷却
面の冷却効率を向上することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】(1) 請求項1に記載の降雪装
置において、冷却体を回転自在に設け、回転する冷却体
表面に掻き取り部が当接するようにスクレーパーを冷却
体の近傍に固定して設けたことを特徴とする降雪装置。 (2) 形態(1)において、冷却体表面が冷却体の内
周に設けてあることを特徴とする降雪装置。 (3) 形態(1)において、冷却体表面が冷却体の外
周に設けてあることを特徴とする降雪装置。 (4) 形態(1)において、冷却体がドラム状をな
し、冷却体表面が冷却体の内周及び外周に設けてあるこ
とを特徴とする降雪装置。 (5) 請求項2に記載の装置において、スクレーパー
を設けた回転体が冷却体の内周に回転自在に1個以上設
けてあることを特徴とする降雪装置。 (6) 請求項2に記載の装置において、スクレーパー
を設けた回転体が冷却体の外周に回転自在に1個以上設
けてあることを特徴とする降雪装置。 (7) 請求項2に記載の装置において、スクレーパー
を設けた回転体が冷却体の内周及び外周に回転自在に1
個以上設けてあることを特徴とする降雪装置。 (8) 形態(7)に記載の装置において、スクレーパ
ーを設けた回転体が冷却体の内周及び外周に個々に回転
自在に設けてあることを特徴とする降雪装置。 (9) 形態(5)乃至(8)のいずれかに記載の装置
において、冷却体を回転自在に1個以上設けてあること
を特徴とする降雪装置。回転体と共に冷却体も回転自在
に制御することによって、スクレーパーの掻き取り速度
を自在に制御することができる。
【0017】(10) 形態(5)乃至(9)のいずれ
か、又は、請求項1、2、3又は4に記載の降雪装置に
おいて、ループ状掻き取り部材が弾性変形可能に湾曲し
て冷却ドラム表面に当接することを特徴とする降雪装
置。スクレーパーの基部が硬質であっても、ループ状掻
き取り部材が弾性変形可能に湾曲して冷却体表面から霜
を掻き取るための適宜な圧接力を容易に得ることができ
ると共に、圧接力を容易に維持することができるのみな
らず、冷却体と回転体との間の間隔の僅かな変化や振動
や、スクレーパーの長さの違いや、冷却体表面の凹凸等
に対して、弾性変形可能に湾曲して容易に対応すること
ができる。 (11) 形態(1)乃至(10)のいずれかに記載の
降雪装置において、ループ状掻き取り部材が撥水性を有
することを特徴とする降雪装置。ループ状掻き取り部材
が撥水性の部材からなることにより、ループ状掻き取り
部材に着霜、着氷するのを未然に防止することができ
る。
【0018】(12) 形態(1)乃至(10)のいず
れかに記載の降雪装置において、ループ状掻き取り部材
が断熱性を有することを特徴とする降雪装置。ループ状
掻き取り部材が断熱性の部材からなることにより、冷却
体表面の温度を上昇させ冷却力を奪うのを未然に防止す
ることと、霜を解かさないようにすることができる。 (13) 形態(1)乃至(12)のいずれかに記載の
降雪装置において、ループ状掻き取り部材がテフロン又
はナイロン系ワイヤーからなることを特徴とする降雪装
置。ループ状掻き取り部材がテフロン又はナイロン系ワ
イヤーからなることにより、ループ状掻き取り部材に、
弾力性、撥水性、断熱性、強靱性、円滑接触性、冷間耐
久性等を付与することができる。 (14) 形態(1)乃至(13)のいずれかに記載の
降雪装置において、回転体に設けた複数のループ状掻き
取り部材が同一高さの掻き取り回転域に50%以上重な
らないで配設してあることを特徴とする降雪装置。複数
のループ状掻き取り部材が同一高さの掻き取り回転域に
50%以上重ねて設けてないことにより、一つのループ
状掻き取り部材が一周する間に冷却ドラム面に充分の着
霜がなされ、冷却ドラムの回転円周と着霜量、降雪量の
関係で装置の合理化、小型化を図れると共に、均一な安
定した降雪作用を得られる。
【0019】(15) 形態(1)乃至(14)又は請
求項5のいずれかに記載の降雪装置において、回転体に
複数のスクレーパーが同一高さに50%以上重なり合わ
ず且つ上下に重ならない螺旋状に配設してあることを特
徴とする降雪装置。スクレーパーが上下に重ならない螺
旋状に配設してあることにより、また、複数のループ状
掻き取り部材が同一高さの掻き取り回転域に50%以上
重ならないから、一つのループ状掻き取り部材が一周す
る間に冷却ドラム面に充分の着霜がなされ、且つ、スク
レーパーが上下に重なり合わない位置に配設してあるこ
とから、上方で掻き取って落下する霜の塊が直下に位置
するスクレーパーに降り積もらないので、安定した降雪
作用を得られると共に、冷却ドラムの全面を効率よく掻
き取ることができる。 (16) 形態(1)乃至(15)又は請求項6のいず
れかに記載の降雪装置において、冷却ドラムの近傍にス
クレーパーが当接して掻き取った霜を振り落とす落霜部
材を設けたことを特徴とする降雪装置。冷却ドラムの近
傍にスクレーパーが当接して掻き取った霜を振り落とす
落霜部材を設けたことにより、ループ状掻き取り部材か
ら霜の塊を定位置において強制的に落下させることがで
きるから、落霜部材の配置の仕方により掻き取り量(雪
の大きさ)や掻き取り間隔(落下時間間隔)等を制御す
ることができると共に、ループ状掻き取り部材から定期
的に強制的に落霜して万一の着氷等を未然に防止するこ
とができる。
【0020】(17) 形態(1)乃至(16)のいず
れかに記載の降雪装置において、冷却ドラムが冷媒パイ
プを円筒状に巻いて構成してあることを特徴とする降雪
装置。冷却ドラムが冷媒パイプを円筒状に巻いて構成し
てあることにより、別個に冷媒パイプで冷却される冷却
ドラムを設けることを不要とし、冷却構造を簡略化する
のみならず、冷媒パイプの表面が直接に冷却ドラムの着
霜面であるから、均一な温度の冷却面を構成でき、且
つ、着霜時間を短縮し高い冷却効率を得ることができ
る。 (18) 形態(1)乃至(17)のいずれかに記載の
降雪装置において、回転体が冷却ドラムに対面して断熱
壁面を具備することを特徴とする降雪装置。回転体が冷
却ドラムに対面して断熱壁面を具備することにより、回
転体が冷却ドラムに供給する水蒸気や冷気から着霜力を
奪うことを防止することができる効果がある。 (19) 形態(1)乃至(18)のいずれかに記載の
降雪装置において、回転体が回転ドラムからなることを
特徴とする降雪装置。回転体が回転ドラムからなること
により、回転体を軽量に構成することができると共に、
回転ドラムの内側に水蒸気供給用の空間を画成すること
ができる。
【0021】(20) 形態(1)乃至(19)、又は
請求項7又は8のいずれかに記載の降雪装置において、
冷却ドラムに対面して円筒状の回転ドラムに多数の水蒸
気供給孔をほぼ均等に設けたことを特徴とする降雪装
置。回転ドラムのほぼ均等に設けた多数の水蒸気供給孔
から冷却ドラムに直接に微水滴又は水蒸気を供給するこ
とができるから、冷却ドラムに短い時間で効率よく、よ
り均一に着霜させることができる。 (21) 形態(1)乃至(20)のいずれかに記載の
降雪装置において、円筒状の回転ドラム内に微水滴又は
水蒸気を吹き込む水蒸気供給管を設けたことを特徴とす
る降雪装置。円筒状の回転ドラム内に水蒸気供給管から
微水滴又は水蒸気を吹き込むことにより、回転ドラムの
水蒸気供給孔から冷却ドラムに対面して直接に微水滴又
は水蒸気を供給する流れを形成することができる。 (22) 形態(1)乃至(21)のいずれかに記載の
降雪装置において、回転ドラムが冷却体に対面しない側
に微水滴又は水蒸気を充満すべき空間を画成して断熱筒
部を設けたことを特徴とする降雪装置。回転ドラムの冷
却体とは反対側に微水滴又は水蒸気供給空間を画成して
断熱筒部を設けたことにより、断熱筒部により回転ドラ
ムの冷却体とは反対側から供給上又は保温上無駄な空間
を除去し適宜に狭められた微水滴又は水蒸気供給空間か
ら、熱効率良く冷却体に着霜すべき微水滴又は水蒸気を
供給することができる。
【0022】(23) 形態(1)乃至(22)のいず
れかに記載の降雪装置において、冷却体のスクレーパー
と相対しない内周側又は外周側に断熱筒体を設けたこと
を特徴とする降雪装置。冷却体のスクレーパーと相対し
ない面に断熱筒体を設けたことにより、冷却体の冷却面
側を最適な着霜温度に維持することができる。 (24) 形態(1)乃至(23)のいずれかに記載の
降雪装置において、冷却体と回転体との間の冷気を排出
する冷気排出管を設けたことを特徴とする降雪装置。冷
却体と回転体との間から冷気を排出する冷気排出管を設
けたことにより、回転体の水蒸気供給孔から冷却体に対
面して直接に微水滴又は水蒸気を供給する流れを形成す
ることができる。 (25) 形態(1)乃至(24)のいずれかに記載の
降雪装置において、回転体の冷却体とは反対側に微水滴
又は水蒸気を吹き込む水蒸気供給管を設けると共に、冷
却体と回転体との間の冷気を排出する冷気排出管を設
け、水蒸気供給管と冷気排出管とを水蒸気発生器を介し
て循環可能に連結したことを特徴とする降雪装置。水蒸
気供給管と冷気排出管とを水蒸気発生器を介して循環可
能に連結したことにより、冷却体に微水滴又は水蒸気を
着霜させた冷気を冷気排出管により水蒸気発生器に送り
込み微水滴又は水蒸気を含ませ、微水滴又は水蒸気を含
んだ冷気を水蒸気供給管から回転ドラムに供給すること
ができるから、冷気を循環して安定した着霜を行うこと
ができ、熱効率が良い装置を提供することができる。
【0023】(26) 請求項9のいずれかに記載の降
雪装置において、降雪用の降雪開口部近傍に設けた降雪
攪拌用の送風手段が、送風ファンからなることを特徴と
する降雪装置。送風ファンによって降雪用の降雪開口部
近傍において降雪を容易に攪拌することができる。 (27) 形態(26)のいずれかに記載の降雪装置に
おいて、送風ファンが回転体の回転に伴って増速されて
回転する増速機構を具備することを特徴とする降雪装
置。送風ファンを回転体の回転に伴って増速して回転す
ることによって、特に送風ファン用のモーター等を用い
ることなく回転体の回転に伴って降雪状態に合わせた回
転駆動をすることができる。 (28) 形態(26)又は(27)のいずれかに記載
の降雪装置において、送風ファンが回転体と同一の軸芯
を中心に回転体の下側で同一方向又は反対方向に回転す
ることを特徴とする降雪装置。送風ファンが回転体と同
一の軸芯を中心に回転体の下側で回転することにより、
その周囲に降雪を均等に攪拌する送風を送ることができ
る。また、回転体と同一方向に回転することにより降雪
する雪の流れにそって攪拌でき、回転体と反対方向に回
転することにより、降雪する雪の流れに逆らって攪拌す
ることができる。 (29) 請求項9のいずれかに記載の降雪装置におい
て、降雪用の降雪開口部近傍に設けた降雪攪拌用の送風
手段が、送風ダクトからなることを特徴とする降雪装
置。降雪攪拌用の送風手段が、送風ダクトからなること
により、送風駆動源を降雪用の降雪開口部や降雪装置か
ら離れた適宜なところに設置することができる共に、送
風量、送風方向の調整制御を簡単に行うことができる効
果がある。 (30) 形態(26)乃至(29)のいずれかに記載
の降雪装置において、送風手段が冷却体から降雪域にド
ーナツ状に落下する霜をド−ナツ状の中心方向に巻き込
む方向に送風することを特徴とする降雪装置。送風手段
が冷却体から降雪域にドーナツ状に落下する霜をド−ナ
ツ状の中心方向に巻き込む方向に送風することにより、
降雪域の全体に均一に降雪することができる。
【0024】
【実施例】以下図示する実施例により、本発明を詳細に
説明する。本発明に係る降雪装置は、図7にその原理的
構成を概略して示すように、外周を断熱されたドラム状
の冷却体、即ち、冷却ドラム1の内壁面に加湿器2等か
らなる水蒸気供給装置7により微水滴又は水蒸気を供給
して着霜させ、これを冷却ドラム1の内周にモーター6
により回転自在に設けた回転体3に設けたスクレーパー
により掻き取り、掻き取った霜の塊を冷却ドラム1と回
転体3の間の降雪用の降雪開口部から順次落下させるよ
うに構成したものである。8は加湿器2の給水管、9は
水蒸気供給ノズルである。なお、本発明において、加湿
器等を介して冷却ドラム1に供給される微水滴又は水蒸
気には、蒸気、微水滴又は気化状態の水蒸気の他に、ス
プレー、超音波霧化等により霧状にしたものも含むもの
である。
【0025】実施例の場合、冷却ドラム1は冷媒パイプ
4を円筒状に巻いて構成してあり、冷媒パイプ4で冷却
される冷却ドラム1を別個に設ける必要がないから、冷
却構造を簡略化する効果があるのみならず、冷媒パイプ
4の内表面が直接に冷却ドラム1の着霜面5であるか
ら、均一な温度の冷却面を構成でき、且つ、高い冷却効
率を得ることができる。冷媒パイプ4は円管状である場
合は、これを円筒状に巻いた冷却ドラム1の着霜面5に
は上下方向に螺旋状の凹凸が生じ、凹凸により冷却面は
大きくなり、それだけ着霜量が増大することとなるが、
着霜面5を扁平になるように冷媒パイプ4を加工して、
管と管の境界の凹凸を小さく平滑にすることも可能であ
る。
【0026】冷却コイル4の外周面には、発泡スチロー
ル等の合成樹脂製発泡材等からなる断熱筒体12が設け
てある。断熱筒体12は、図2に記載のように、機体フ
レーム13内に一体に設けてあり、その上部に合成樹脂
製発泡材等の断熱材からなる中天板14が設けてある。
また、断熱筒体12の下部には機体フレーム13の脚枠
部17に降雪開口部15を画成して底部支持部材16が
設けてあり、底部支持部材16の中央部には回転体3の
下部を覆ってドレンパン18が設けてある。
【0027】また、回転体3は、図1に記載の如く、冷
却ドラム1に対面して水蒸気供給孔11を有する円筒状
の回転ドラム10からなり、回転ドラム10と冷却ドラ
ム1との隙間にスクレーパーを避けて上方又は下方から
微水滴又は水蒸気を供給する図7のような水蒸気供給装
置7に対して、回転ドラム10の水蒸気供給孔11から
冷却ドラム1に対面して直接に微水滴又は水蒸気を供給
することができるから、短い時間で冷却ドラム1に効率
よく、より均一に積極的に着霜させることができる。図
2に記載のように、中天板14の中央部にはモーター6
が一体に固設してあり、その駆動軸19に回転ドラム1
0の上枠部20に一体に設けた回転軸21が連結してあ
る。上枠部20には、図3に記載のように、連結アーム
22により水蒸気通過孔23を隔てて回転ドラム10が
一体に設けてあり、モーター6の回転駆動により、回転
ドラム10が一体に回転するように構成してある。
【0028】図1の実施例の場合、回転軸21と一体に
回転する上枠部20の底面と回転ドラム10の内壁部と
の間には、図3のような連結アーム22が設けてあり、
回転ドラム10の中天板14は水蒸気供給管28と一体
に固定して設けてある。冷却ドラム1及び回転ドラム1
0は、降雪用下部開口を除いて、発泡スチロール等の合
成樹脂製発泡材等からなる絶縁筐体30に周囲を覆われ
て設けてあり、前記水蒸気供給管28は天板部31を貫
通して設けてある。また、29はモーター6を絶縁筐体
30に固定する固定部材である。また、回転ドラム10
の底板部24は絶縁筐体30の底板部24に回転自在に
支持されている。また、天板部31には冷気排出管32
が貫通して設けてあり、回転ドラム10から冷却ドラム
1に微水滴又は水蒸気を供給した後の冷気を回収して、
ファン付の加湿器33に戻し、加湿器33により加湿し
た微水滴又は水蒸気を水蒸気供給管28から回転ドラム
10内に供給し、冷気を循環することにより熱効率の良
い降雪装置を提供し得るように構成してある。34は加
湿器の給水管、39は膨張弁である。
【0029】図2の実施例の場合、回転ドラム10の底
部には底板部24が一体に設けてあり、底板部24の中
央部に設けた支軸25が前記ドレンパン18に回転自在
に軸受支持されている。上枠部20の下面には底板部2
4上に一体に設置される形態で、絶縁内筒26が設けて
あり、回転ドラム10の内壁との間に前記水蒸気通過孔
23に連通して水蒸気供給空間27が形成されている。
従って、この場合、回転ドラム10と共に底板部24、
支軸25及び絶縁内筒26が一体に回転することとな
る。図6の実施例の場合、回転ドラム10の底部は底板
部24に対して回転自在に設けてあり、底板部24の中
央部に設けた支軸25が前記ドレンパン18に回転する
ことなく一体的に軸受支持されている。上枠部20の下
方には回転ドラム10内に底板部24上に一体に設置さ
れる形態で、絶縁内筒26が設けてあり、回転ドラム1
0の内壁との間に前記水蒸気通過孔23に連通して水蒸
気供給空間27が形成されている。従って、底板部2
4、支軸25及び絶縁内筒26が回転することなく不動
に設けてあるのに対して、回転ドラム10はモーター6
に駆動され上枠部20と共に一体に回転することとな
る。
【0030】図2、図6の実施例において、中天板14
には回転ドラム10の水蒸気通過孔23に向けて水蒸気
供給管28が開口していると共に、冷却ドラム1の着霜
空間42に対応して冷気通過孔35が設けてある。中天
板14の上方には、保温筒体36を介して断熱材からな
る天板37が一体に設けてあり、天板37に冷気排出管
32が設けてある。水蒸気供給管28及び冷気排出管3
2が断熱材で被覆してあることが好ましいことは勿論で
ある。これにより、天板部31の冷気排出管32は、回
転ドラム10から冷却ドラム1に微水滴又は水蒸気を供
給した後の冷気を回収して、ファン38付の加湿器33
に戻し、加湿器33により加湿した微水滴又は水蒸気を
水蒸気供給管28から回転ドラム10内の水蒸気供給空
間27に供給するように構成し、冷気を循環して安定し
た着霜を行うことができる。
【0031】また、冷却ドラム1に対面して円筒状の回
転ドラム10に多数の水蒸気供給孔11をほぼ均等に設
けたことにより、回転ドラム10の多数の水蒸気供給孔
11から冷却ドラム1にほぼ均等に微水滴又は水蒸気を
噴霧し供給することができるから、冷却ドラムに短い時
間で効率よく、より均一に大量に着霜させることができ
る。水蒸気供給孔11の形状は、円形状、多角形状、長
円状、長溝状、スリット状又はその組合せ等の種々の形
状が適宜に採用することができると共に、個々の孔の大
きさも必要に応じて適宜に設定することができ、その配
置も、スクレーパーの配置等により斜線状、Oリング
状、千鳥足状等に適宜に配置することができる。
【0032】ここで、本発明の降雪装置は、回転体3と
しての回転ドラム10に、回転に伴って冷却ドラム1表
面に着霜した霜を掻き取るスクレーパー40を設けてあ
り、スクレーパー40の掻き取り部にループ状掻き取り
部材41を設けたことを特徴とする。ここで、本発明に
おいてスクレーパー40は、ループ状掻き取り部材41
とその支持部とからなり、本発明において、スクレーパ
ーと称するときは、ループ状掻き取り部材41とその支
持部の全体を言うものである。図8に記載のように、ス
クレーパー40において、ループ状掻き取り部材41
は、合成樹脂製、金属製、竹・木等の動植物天然繊維
製、又はそれらの組合せ等を素材とする紐、糸、ワイヤ
ー、薄板等の輪状、環状、弧状等の形状からなり、円
形、四角形等のループ状の一弧状部分が、着霜冷却面に
当接して直接に霜を掻き取る部分であるから、実施形態
において明確に特定することができ、また、その支持部
の基部も回転体等に固定されている部分であるから明確
に特定できるが、ループ状掻き取り部材41とその支持
部との境界は連続して判然と区別できない構成のものも
ある。
【0033】図8はスクレーパー40の一実施例を示
し、(a)、(b)に記載のものでは、その支持部が一
本足でループ状掻き取り部材41の他端が自由端となっ
ており、(f)はリング状になっている。ループ状掻き
取り部材41の掻き取り部分は円弧形状に限らず、
(a)、(e)のように直線的であっても、(i)のよ
うに凹凸状であっても複数個併設であっても良い。
(c)(d)(e)(f)(i)に記載のスクレーパー
40は、ループ状掻き取り部材41がその支持部に支持
された形態であり、両者の境界は比較的はっきりしてい
ると言えるが、それ以外の(a)(b)(g)(h)で
は、折り曲げた状態のループ状掻き取り部材41とその
支持部とが一体な部材の基部をその支持部として固定し
た形態であるから、スクレーパー40のループ状掻き取
り部材41とその支持部との境界は明確ではないといえ
る。しかしながら、いずれのものも本発明のスクレーパ
ー40の掻き取り部にループ状掻き取り部材41を設け
てある構成に違いはない。
【0034】ループ状掻き取り部材41としては、図8
(e)に記載のように、野菜や果物の皮剥器のように薄
い刃を備えたループ状の接触面を有する合成樹脂製の構
造のものでもよい。また、ループ状掻き取り部材41
は、撥水性、弾力性、断熱性、低摩擦抵抗性、耐摩耗
性、強靱性、耐冷性等に優れた合成樹脂製、又は合成樹
脂で被覆した糸、ワイヤー、線材等から構成すること
が、腰の強さ、掻き取り性能、構造の簡素化等の面から
も好ましく、特には、釣り糸等に使用される腰の強い金
属系ワイヤーやナイロン又はテフロン(登録商標)系ワ
イヤーをその支持部に張設してUの字状に形成するのが
好ましい。ループ状掻き取り部材41は、図1に記載の
如く、掻き取り部がリングの一片になるようにループ状
に設けてあり、回転ドラム10の回転に伴って冷却ドラ
ム1に着霜した霜を押し潰すことなく掻き取ることがで
きる。即ち、ループ状掻き取り部材41のリング片によ
り着霜面から掬い取り、リングをくぐる形で空気を含ん
だ霜が次々と滑らかに剥がされた霜50の塊が、空気を
含んだままで軟らかい状態のまま重力に従って落下して
行くから、自然の綿雪のように軽量で軟らかい状態で、
空気の流れに乗せて自由に舞い霜が拡散しながら降雪さ
せることができる。
【0035】また、降雪場所(域)が雪が溶けない程度
の低温域に降雪させる場合は、スクレーパー40の掻き
取り部が従来の板状やブラシ状のものでは、冷却ドラム
との接触面積の大きい板面や密集したブラシ面が冷却ド
ラムとの接触面の温度を上げて冷却力を奪うため、冷却
ドラムに着装した霜が解けてしまい、掻き取り部や冷却
ドラム面に固着して氷状となり、着霜面への着霜が進行
しなくなったり、掻き取り部から氷状の塊が落下する等
の欠点や、板状やブラシ状の掻き取り部が着霜した霜を
押し潰してしまい着霜部に固着し氷となって着霜と掻き
取りが進行しなくなる欠点があったが、本発明に係るス
クレーパー40の掻き取り部のループ状掻き取り部材4
1は、ループ状故に冷却ドラム1との接触面積が小さく
温度を上げるようなことがなく、霜が解け難く、掻き取
った霜も解け難いから、離れやすく、落下しやすい効果
があり、円滑な降雪を進行することができると共に、ス
クレーパー40の掻き取り部材41や冷却ドラム1表面
を氷の固着から守り耐久性を高める効果がある。
【0036】また、温度制御の面からは、冷却ドラム1
に着霜さえすれば、これを前述の如くループ状掻き取り
部材41により、押し潰すことなく掬い取る形で空気を
含んだまま次々と滑らかに剥がして行き、自然の雪のよ
うに降雪させることができることにより、掻き落とした
霜の塊が落下途中で溶けてしまわない程度の低温であれ
ば、どこでも使用できるから、装置の設置場所や降雪場
所等を広範囲に氷点下等の氷温条件に調整維持する必要
が無く、また、降雪空間を冷却するための大掛かりな冷
却装置が不要で、装置がコンパクトで騒音が少ない等の
優れた降雪装置を提供することができる。また、ループ
状掻き取り部材41は釣り糸等を丸めて構成できるよう
な肉薄、軽量、小型であるから、スクレーパー40全体
も羽根片のように肉薄、軽量、小型に構成することがで
きるから、上部のループ状掻き取り部材41が掻き落と
した霜の塊が下部のスクレーパー40に当接することが
あったとしても、降り積もるようなこと無く、そのまま
円滑に落下させることができる。
【0037】また、ループ状掻き取り部材41を支持す
るスクレーパー40の支持部が弾性変形可能に湾曲して
ループ状掻き取り部材41を冷却ドラム表面に弾力的に
当接する構成にすることにより、又は、図5に記載のよ
うに、スクレーパー40の支持部がループ状掻き取り部
材41を冷却ドラム1表面に弾力的に当接するように回
転ドラム10に弾性揺動可能に設けた構成により、又
は、図3,図6に記載のように、ループ状掻き取り部材
41が弾性変形可能に湾曲して冷却ドラム1表面に当接
する構成にすることにより、又は、これらの適宜な組合
せの構成にすることにより、冷却ドラム表面から霜を掻
き取るための適宜な圧接力を容易に得ることができると
共に、圧接力を容易に維持することができるのみなら
ず、冷却ドラムと回転体との間の間隔の僅かな変化や振
動や、スクレーパーの長さの変化や、冷却ドラム表面の
凹凸等に対して、弾性変形可能に湾曲して容易に対応す
て掻き取るることができる効果がある。
【0038】図4に記載の実施例の場合、ループ状掻き
取り部材41は冷却ドラム1の着霜面5に当接して湾曲
し、霜50に向かって前進しながら掻き取っていくこと
となる。また、冷却ドラム1にスクレーパー40に当接
して掻き取った霜を振り落とす落霜部材43を設け、ル
ープ状掻き取り部材41から霜の塊を定位置において強
制的に落下させることができ、落霜部材43の配置の仕
方により装置全体の降雪状態を制御することができると
共に、ループ状掻き取り部材41から定期的に落霜して
万一の着氷等を未然に防止することができる。また、図
4の落霜部材43は着霜面5に接して設けループ状掻き
取り部材41が直接当接するように構成してあるが、落
霜部材43を着霜面5から離れた位置に設けてスクレー
パー40のループ状掻き取り部材41の支持脚部を当接
するように構成することも勿論可能である。
【0039】図5,図6に記載の実施例の場合、回転ド
ラム10に設けたスクレーパー40の基部には、ドラム
壁44を貫通してドラムの内側に突出する突出基部45
が一体に設けてあり、且つ、突出基部45をドラム壁4
4に弾力保持クリップ46により揺動及び振動可能に保
持せしめ、回転ドラム10の内側に前記突出基部45が
当接してスクレーパー40のループ状掻き取り部材41
の霜を振り落とす落霜部材47を設けた構成を有する。
なお、クリップ46は一例であり、ドラム壁44の貫通
孔49に固定されて突出基部45を保持するゴム弾性部
材等であっても良いことは勿論である。図5において、
48は回転ドラム10の表面に設けた発泡材等の断熱材
からなる断熱壁面である。
【0040】図6において、落霜部材47は、機体13
に固定的に設けた底板部24と、底板部24上に固定的
に設けた断熱内筒26の頂上面に固定した固定板29と
の間に上下を固定して設けてあり、回転ドラム10の回
転に伴ってスクレーパー40の突出基部45が順次に当
接するように構成してある。上記の構成により、落霜部
材47により降雪状態を制御することができると共に、
ループ状掻き取り部材41への着氷等を未然に防止する
ことができる効果がある一方、スクレーパー40の基部
をドラム壁44に揺動及び振動可能に保持せしめてある
から、ループ状掻き取り部材41が冷却ドラム1表面の
凹凸等に柔軟に対応するのを補助し、また、回転ドラム
10の内側にスクレーパー40のループ状掻き取り部材
41の霜を振り落とす落霜部材47を設けたことによ
り、落霜部材47が回転ドラム10と冷却ドラム1の間
の着霜空間42に存在しないから、冷却ドラム1への安
定した着霜を可能にすると共に、スクレーパー40等の
自由な配置ができる。さらに、落霜部材47に直接霜が
接しないため、着霜、氷結による氷等の落下の防止も可
能である。
【0041】また、本発明に係る降雪装置において、回
転ドラム10に設けた複数のループ状掻き取り部材41
が同一高さの掻き取り回転域に、上下に重なり合わない
で丁度カバーするように、或いはまた、例えば、50%
以上重ならないで、配設してあり、これらの構成によ
り、一つのループ状掻き取り部材41が霜を掻き取った
後に一周する間に冷却ドラム1面に充分の着霜がなさ
れ、冷却ドラム1の回転円周と着霜量、降雪量の関係で
装置の合理化、小型化を図れると共に、均一な安定した
降雪作用を得られる。また、本発明の降雪装置におい
て、回転ドラム10に設けた複数のスクレーパーが上下
に重なり合わない位置に配設してあり、これにより、上
方で掻き取って落下する霜の塊が直下に位置するスクレ
ーパー40に降り積もらないから、均一な安定した降雪
作用を得られる効果がある。
【0042】また、図示の実施例の本発明降雪装置にお
いては、回転ドラム10に設けた複数のスクレーパー4
0が同一高さ及び上下に重ならない螺旋状に配設してあ
る。このことにより、複数のループ状掻き取り部材41
が同一高さの掻き取り回転域に重ならないから、一つの
ループ状掻き取り部材41が霜を掻き取り後に一周する
間に冷却ドラム1面に充分の着霜がなされ、且つ、スク
レーパー40が上下に重なり合わない位置に配設してあ
ることから、上方で掻き取って落下する霜50の塊が直
下に位置するスクレーパー40に降り積もらないから、
安定した降雪作用を得られると共に、冷却ドラム1の全
面を効率よく掻き取ることができる。なお、複数のルー
プ状掻き取り部材41が同一高さの掻き取り回転域に5
0%以内で重り合う場合には、冷媒パイプ4からなる冷
媒ドラム1の着霜面5の凹凸にループ状掻き取り部材4
1のサイズ変更等により対応して掻き残し無く掻き取る
ことができる。
【0043】また、本発明に係る降雪装置は、回転体の
回転に伴って冷却ドラムと相対的に回転体が上動又は下
動することを特徴とする。図では省略したが、中心ネジ
軸に回転体3を回転自在に螺合し、ネジ軸周りで回転体
3を回転させると、その回転に伴って、回転体に設けた
スクレーパーは冷却ドラムに対して螺旋を描いて上下動
することになるから、回転体をネジ軸方向に円板のよう
に薄い構造とし、その周囲にほぼ同じような高さに一定
間隔でスクレーパーを設けておけば、スクレーパーに設
けたループ状掻き取り部材41は冷却ドラム1の霜50
を螺旋を描いて上下動して掻き取ることとなる。この結
果、ループ状掻き取り部材41の上下方向の間隔、ネジ
軸による螺旋移動のピッチを冷媒パイプ4の巻き付け間
隔に合致させる等に適宜に設定することによって、ルー
プ状掻き取り部材41に冷却ドラム1の着霜面を万遍な
く掻き取り作業を行わせることができる。また、冷却ド
ラム1の内円周より長い掻き取り距離を設定することが
でき、降雪状態の制御ができ、数少ないループ状掻き取
り部材41により冷却ドラム1の冷却面の全面を効率よ
く掻き取ることができる。また、例えば、図6におい
て、回転ドラム10の中央の回転軸21を上方に向かっ
て長く延びたネジ軸に構成し、これに螺合する中天板1
4と共に冷却ドラム1が同時に一体に上動又は下動する
ように構成することにより、回転ドラム10に設けたル
ープ状掻き取り部材41が螺旋を描いて冷却ドラム1面
の霜50を掻き取りながら回転することとなるから、ル
ープ状掻き取り部材41の上下方向の間隔、ネジ軸の螺
旋ピッチを適宜に設定することによって、例えば、回転
体が2周すると、下方のループ状掻き取り部材41は上
方のループ状掻き取り部材の掻き取り初動位置に到着す
る等の相対螺旋移動により、ループ状掻き取り部材41
に冷却ドラム1の内円周より長い掻き取り距離を設定す
ることができ、数少ないループ状掻き取り部材41によ
り冷却ドラム1の冷却面の全面を効率よく掻き取ること
ができる。
【0044】また、本発明は、図9に記載のように、上
記の降雪装置において、降雪用の降雪開口部近傍に降雪
攪拌用の送風手段を設けたことを特徴とする降雪装置を
提供するものである。降雪用の降雪開口部近傍に降雪攪
拌用の送風手段を設けたことにより、例えば、スクレー
パーによって冷却体と回転体との間からドーナツ状に掻
き落とされる雪状の霜が、降雪開口部近傍に設けた送風
ファンや送風ダクト等の送風手段によって攪拌されて、
降雪域全体に均一な状態で降り積もるようにすることが
できる。実施例の場合、降雪開口部近傍に設けた降雪攪
拌用の送風手段は、回転ドラム10と同一の軸芯を中心
に回転するファン回転軸55に一体に設けた送風ファン
60からなり、ファン回転軸55はその軸受部59を中
心に放射状に設けた支持枠体57に軸受支持されてお
り、支持枠体57は冷却ドラム1の脚枠部17に一体に
固定してある。回転体10の下端部内周には、内歯車5
1が一体に設けてあり、この内歯車51に咬み合う小歯
車52が前記支持枠体57に回転自在に立設した回転支
軸53に一体に設けてある。回転支軸53にはタイミン
グプーリ61が一体に固定してあり、このタイミングプ
ーリ61と前記ファン回転軸55に固設したタイミング
プーリ54との間にはタイミングベルト56が巻き掛け
てあり、回転ドラム10の回転に伴って、送風ファン6
0が増速されて同一方向に回転するように構成してあ
る。なお、図示のベルト・プーリによる伝達手段に代え
て、プーリ54,61を歯車にして、これら歯車をベル
ト56に代えて支持枠体57に設けた中継歯車により回
転自在に連結した場合には、送風ファン60は、回転ド
ラム10とは反対方向に増速されて回転することとな
る。実施例の場合、送風ガイド枠58内において、送風
ファン60が回転すると、周囲の空気は、図9に記載の
ように、軸心方向に巻き込まれて攪拌され、回転ドラム
10と冷却ドラム1との間からドーナツ状に落下する霜
は、ドーナツ中心方向にも飛散して、降雪域に万遍なく
均一に降り積もるように降雪させることができることと
なる。なお、送風ファンが回転体の回転に伴って増速さ
れて回転する増速機構としては、例えば、減速増速可変
装置を具備したもの、回転継脱クラッチを具備したもの
等の他に、従来公知の種々の手段を採用することができ
ることは勿論である。また、送風ファン60は、回転体
とは独立に設けたモーター等により、適宜に回転制御し
て駆動することもできると共に、ファンの羽根の角度を
可変にすることにより、送風の向きや強さを可変制御す
る構成にすることも可能である。また、降雪攪拌用の送
風手段を、送風ダクトから構成することにより、送風駆
動源を降雪用の降雪開口部や降雪装置から離れた適宜な
ところに設置することができると共に、ダクトの大きさ
や向きにより送風量、送風方向の調整制御を簡単に行う
ことができる。
【0045】また、本発明に係る降雪装置は、回転体の
一回転毎に冷却ドラムと相対的に回転体が上動又は下動
することを特徴とする。この場合、掻き取り領域を一周
した後にスクレーパーの掻き取り領域分を上下いずれか
にスライドして、一個のスクレーパーで長い掻き取り距
離を設定することができる。また、図では省略したが、
上記の降雪装置において、降雪用の降雪開口部15の底
部支持部材16にシャッターを設けることにより、例え
ば、冷却ドラム1の着霜が充分でないときにシャッター
を閉じて降雪用の降雪開口部15からの冷却面温度より
暖かい空気の流入を阻止し、冷却ドラム1の冷却を促進
して、冷却面の冷却効率を向上することができ、着霜が
充分になった状態を確認してシャッターを開いて降雪を
行うことができる。
【0046】
【発明の効果】以上の通り、本発明に係る降雪装置によ
れば、冷却体と、冷却体に着霜のための微水滴又は水蒸
気を供給する加湿手段と、冷却体に掻き取り部が当接す
るように設けたスクレーパーと、スクレーパーの掻き取
り部に設けたループ状掻き取り部材とからなる降雪装置
の構成を有することにより、ループ状掻き取り部材が冷
却体に着霜した空気を含んだ霜を押し潰すことなく掬い
取る形で空気を含んだ霜を剥がし、空気を含んだ軟らか
い状態のまま掻き落とすから、重力に従って落下する霜
の塊を自然の綿雪のように軽量で軟らかい状態にして、
空気の流れに乗せて自由に舞いながら降雪させることが
できる効果がある。
【0047】また、降雪場所(域)が雪の解けない程度
の低温域に降雪させる場合は、スクレーパーの掻き取り
部が従来の板状やブラシ状のものでは、冷却体との接触
面積の大きい板面や密集したブラシ面が冷却体との接触
面の温度を上げて冷却力を奪うため、霜が解けてしま
い、掻き取り部や冷却体面に固着して氷状となり、体面
への着霜が進行しなくなったり、掻き取り部から氷状の
塊が落下する等の課題や、板状やブラシ状の掻き取り部
が着霜した霜を押し潰してしまい着霜部に固着し氷とな
って着霜と掻き取りが進行しなくなる等の課題があった
が、本発明に係るスクレーパーの掻き取り部のループ状
掻き取り部材は、ループ状故に冷却体との接触面積が小
さく温度を上げるようなことがなく、霜が解け難く、掻
き取った霜も解け難いから、離れやすく、落下しやすい
効果があり、円滑な降雪を進行することができると共
に、スクレーパーの掻き取り部や冷却体表面を氷の凍結
から守り、耐久性を高める効果がある。
【0048】また、冷却体に着霜さえすれば、これを前
述の如くループ状掻き取り部材により、押し潰すことな
く掬い取る形で空気を含んだままの霜を掻き落とし、自
然の雪のように降雪させることができることにより、掻
き落とした霜の塊が落下途中で解けてしまわない程度の
低温であれば、どこでも使用できるから、装置の設置場
所や降雪場所等を広範囲に氷点下等の氷温条件に調整維
持する必要が無く、また、大掛かりな冷却装置の必要が
ないから、騒音も低減することができる等の優れた降雪
装置を提供することができる効果がある。また、ループ
状掻き取り部材は肉薄、軽量、小型であるから、スクレ
ーパー全体も羽根片のように肉薄、軽量、小型に構成す
ることができるから、上部のループ状掻き取り部材が掻
き落とした霜の塊が下部のスクレーパーに当接すること
があったとしても、降り積もるようなこと無く、そのま
ま円滑に落下させることができる効果がある。
【0049】また、本発明に係る降雪装置によれば、請
求項1に記載の降雪装置において、冷却体に回転自在に
回転体を設け、回転体に冷却体表面に掻き取り部が当接
するようにスクレーパーを設け、スクレーパーの掻き取
り部にループ状掻き取り部材を設けた構成を有すること
により、回転体に設けたスクレーパーが冷却体表面にル
ープ状掻き取り部材を当接して回転し、空気を含んだ霜
を次々と滑らかに剥がして行き、自然の雪のように連続
的に降雪することができる効果がある。
【0050】また、本発明に係る降雪装置によれば、請
求項1又は2に記載の降雪装置において、スクレーパー
が弾性変形可能であって、ループ状掻き取り部材を冷却
体表面に弾力的に当接する構成を有することにより、又
は、請求項1、2又は3に記載の降雪装置において、ス
クレーパーのループ状掻き取り部材を冷却体表面に弾力
的に当接するように回転体に弾性揺動可能に設けた構成
を有することにより、ループ状掻き取り部材が冷却体表
面から霜を掻き取るための適宜な圧接力を容易に得るこ
とができると共に、圧接力を容易に維持することができ
るのみならず、冷却体と回転体との間の間隔の僅かな変
化や振動や、スクレーパーの長さの違いや、冷却体表面
の凹凸等に対して、弾力的に容易に対応することができ
る効果がある。
【0051】また、本発明に係る降雪装置によれば、請
求項1乃至4のいずれかに記載の降雪装置において、回
転体に設けた複数のスクレーパーが上下に重なり合わな
い位置に配設してある構成を有することにより、上方で
掻き取って落下する霜の塊が直下に位置するスクレーパ
ーに降り積もらないから、均一な安定した降雪作用を得
られる効果がある。
【0052】また、本発明に係る降雪装置によれば、請
求項1乃至5のいずれかに記載の降雪装置において、冷
却体と相対的に回転体が上動又は下動する構成を有する
ことにより、回転体の回転に伴って冷却体と相対的に回
転体が上動又は下動する場合、回転体に設けたループ状
掻き取り部材が螺旋を描いて冷却体面の霜を掻き取りな
がら移動することとなるから、ループ状掻き取り部材の
上下方向の間隔、螺旋移動のピッチを適宜に設定するこ
とによって、例えば、冷却体が2周すると上方に隣接す
るループ状掻き取り部材の掻き取り初動位置に到着する
等の螺旋移動により、ループ状掻き取り部材に冷却体の
内円周より長い掻き取り距離を設定することができると
共に、数少ないループ状掻き取り部材により冷却体の冷
却面の全面を効率よく掻き取ることができる効果があ
り、また、回転体が一回転等の所定回転する毎に相対的
に一段上動又は下動して掻き取り領域を移動して掻き取
る場合、一つのループ状掻き取り部材に冷却体の内円周
より長い又は短い掻き取り距離を適宜に設定することが
できる効果があると共に、数少ないループ状掻き取り部
材により冷却体の冷却面の全面を効率よく掻き取ること
ができる効果がある。
【0053】また、本発明に係る降雪装置によれば、請
求項1乃至6のいずれかに記載の降雪装置において、回
転体が円筒状の回転ドラムからなり、回転ドラムに設け
たスクレーパーの基部をドラム壁を貫通して反対側に突
出する突出基部に一体に設け、且つ、突出基部をドラム
壁に振動可能に保持せしめ、回転ドラムの近傍に前記突
出基部が当接してスクレーパーのループ状掻き取り部材
の霜を振り落とす落霜部材を設けた構成を有することに
より、落霜部材により降雪状態を制御することができる
と共に、ループ状掻き取り部材への着氷等を未然に防止
することができる一方、スクレーパーの基部をドラム壁
に振動可能に保持せしめてあるから、ループ状掻き取り
部材が冷却体表面の凹凸等に柔軟に対応するのを補助
し、また、落霜部材を回転ドラムのスクレーパーのルー
プ状掻き取り部材の反対側に設けたことにより、落霜部
材が冷却体に面した着霜空間に存在しないから、冷却体
への安定した着霜を可能にすると共に、落霜部材に直接
霜が付着しないため着霜・氷着による氷塊の落下も未然
に防止できる効果があり、更に、スクレーパー等の自由
な配置ができる効果がある。
【0054】また、本発明に係る降雪装置によれば、請
求項1乃至7のいずれかに記載の降雪装置において、回
転体が冷却体に対面して水蒸気供給孔を有する円筒状の
回転ドラムからなる構成を有することにより、回転ドラ
ムと冷却体との隙間にスクレーパーをかき分けるように
して上方又は下方から微水滴又は水蒸気を供給する従来
の水蒸気供給手段に対して、回転ドラムの水蒸気供給孔
から冷却体に対面して直接に微水滴又は水蒸気を供給す
ることができるから、短い時間で冷却体に効率よく、よ
り均一に積極的に着霜させることができる効果がある。
【0055】また、本発明は、請求項1乃至8のいずれ
かに記載の降雪装置において、降雪用の降雪開口部近傍
に降雪攪拌用の送風手段を設けたことを特徴とする降雪
装置を提供するものである。降雪用の降雪開口部近傍に
降雪攪拌用の送風手段を設けたことにより、例えば、ス
クレーパーによって冷却体と回転体との間からドーナツ
状に掻き落とされる雪状の霜が、降雪開口部近傍に設け
た送風ファンや送風ダクト等の送風手段によって攪拌さ
れて、降雪域全体に均一な状態で降り積もるようにする
ことができる。また、本発明に係る降雪装置によれば、
請求項1乃至8のいずれかに記載の降雪装置において、
降雪用の降雪開口部にシャッターを設けた構成を有する
ことにより、例えば、冷却ドラムの着霜が充分でないと
きにシャッターを閉じて降雪用の降雪開口部からの空気
の流入を阻止し、冷却ドラムの冷却を促進して、冷却面
の冷却効率を向上することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る降雪装置の一実施例の要部を
一部切り欠いて示す概略斜面図。
【図2】 その実施例の要部を縦断し概略して示す概
略縦断正面図。
【図3】 その実施例の要部の一実施例を取り出して
示す概略斜面図。
【図4】 その実施例の要部の一実施例を拡大しての
概略拡大平面図。
【図5】 その実施例の要部の他の実施例を拡大して
の概略拡大平面図。
【図6】 その他の実施例の要部を縦断し概略して示
す概略縦断正面図。
【図7】 本発明に係る降雪装置の一実施例の要部の
作動態様を示す概略斜面図。
【図8】 本発明に係る降雪装置の一実施例の要部の
種々の形態を示す概略説明図。
【図9】 本発明に係る降雪装置の一実施例の要部の
作動態様を示す概略縦断正面図。
【符号の説明】
1 冷却ドラム(冷却体) 2 加湿器 3 回転体 4 冷媒パイプ 5 着霜面 6 モーター 7 水蒸気供給装置 8 給水管 9 水蒸気供給ノズル 10 回転ドラム(回転体) 11 水蒸気供給孔 12 断熱筒体 13 機体フレーム 14 中天板 15 降雪開口部 16 底部支持部材 17 脚枠部 18 ドレンパン 19 駆動軸 20 上枠部 21 回転軸 22 連結アーム 23 水蒸気通過孔 24 底板部 25 支軸 26 絶縁内筒 27 水蒸気供給空間 28 水蒸気供給管 29 固定部材 30 絶縁筐体 31 天板部 32 冷気排出管 33 加湿器 34 給水管 35 冷気通過孔 36 保温筒体 37 天板 38 ファン 40 スクレーパー 41 ループ状掻き取り部材 42 着霜空間 43 落霜部材 44 ドラム壁 45 突出基部 46 弾力保持クリップ 47 落霜部材 48 断熱壁面 49 取付孔 50 霜 51 内歯車 52 小歯車 53 回転支軸 54 タイミングプーリ 55 ファン回転軸 56 タイミングベルト 57 支持枠体 58 送風ガイド枠 59 軸受部 60 送風ファン 61 タイミングプーリ

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷却体と、冷却体に着霜のため
    の微水滴又は水蒸気を供給する加湿手段と、冷却体に掻
    き取り部が当接するように設けたスクレーパーと、スク
    レーパーの掻き取り部に設けたループ状掻き取り部材と
    からなる降雪装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の降雪装置にお
    いて、冷却体に回転自在に回転体を設け、回転体に冷却
    体表面に掻き取り部が当接するようにスクレーパーを設
    け、スクレーパーの掻き取り部にループ状掻き取り部材
    を設けたことを特徴とする降雪装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の降雪装
    置において、スクレーパーが弾性変形可能であって、ル
    ープ状掻き取り部材を冷却体表面に弾力的に当接するこ
    とを特徴とする降雪装置。
  4. 【請求項4】 請求項1、2又は3に記載の降
    雪装置において、スクレーパーのループ状掻き取り部材
    を冷却体表面に弾力的に当接するように回転体に弾性揺
    動可能に設けたことを特徴とする降雪装置。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれかに記
    載の降雪装置において、回転体に設けた複数のスクレー
    パーが上下に重なり合わない位置に配設してあることを
    特徴とする降雪装置。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5のいずれかに記
    載の降雪装置において、冷却ドラムと相対的に回転体が
    上動又は下動することを特徴とする降雪装置。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6のいずれかに記載
    の降雪装置において、回転体が円筒状の回転ドラムから
    なり、回転ドラムに設けたスクレーパーの基部をドラム
    壁を貫通して反対側に突出する突出基部に一体に設け、
    且つ、突出基部をドラム壁に振動可能に保持せしめ、回
    転ドラムに前記突出基部が当接してスクレーパーのルー
    プ状掻き取り部材の霜を振り落とす落霜部材を設けたこ
    とを特徴とする降雪装置。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至7のいずれかに記載
    の降雪装置において、回転体が冷却体に対面して水蒸気
    供給孔を有する円筒状の回転ドラムからなることを特徴
    とする降雪装置。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至8のいずれかに記載
    の降雪装置において、降雪用の降雪開口部近傍に降雪攪
    拌用の送風手段を設けたことを特徴とする降雪装置。
  10. 【請求項10】 請求項1乃至9のいずれかに記
    載の降雪装置において、降雪用の降雪開口部にシャッタ
    ーを設けたことを特徴とする降雪装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100816163B1 (ko) 2007-03-09 2008-03-21 최혜경 인공 눈 제조장치
JP2016090207A (ja) * 2014-11-11 2016-05-23 アイスマン株式会社 人工降雪装置

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