JP2000159888A - 共重合体及びその製造方法 - Google Patents
共重合体及びその製造方法Info
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Abstract
温度で軟化・溶融し、常温ではべたつきの無い固体であ
り、各種溶媒に溶解する新規共重合体及びその製造方法
を提供する。 【解決手段】 式(1)のコハク酸イミド単位と、式
(2)のヒドロキシカルボン酸単位とを併せ持ち、Mw
1000以上10万以下の共重合体、及び、アスパラギ
ン酸と環状エステル化合物との混合物を加熱する重合工
程を含む共重合体の製造方法。 【化1】
Description
剤の基材として有用な新規化合物である、コハク酸イミ
ド単位及び/又はアスパラギン酸単位と、乳酸単位及び
/又はグリコール酸単位とを併せ持つ共重合体及びその
製造方法に関する。
(ドラッグ デリバリー システム)に応用するアプロ
ーチがある。DDSとは、生体吸収性高分子を基材とし
て、適当な方法により薬剤を徐放化するシステムであ
る。
体吸収性高分子と薬剤をブレンドする方法、薬剤を生体
吸収性高分子によりマイクロカプセル化する方法、生体
吸収性高分子に薬剤を固定化する方法等を挙げることが
できる。
ては、ポリ乳酸(PLA)やポリグリコール酸(PG
A)等のポリα−ヒドロキシ酸を挙げることができる。
は、グリコール酸の環状二量体であるグリコリド(GL
D)と、乳酸の環状二量体であるラクチド(LTD)と
を開環共重合させることにより、徐放性薬剤の基材とし
て有用な低分子量、多分散性の乳酸−グリコール酸共重
合体(PLGA)を得る方法が開示されている。
吸収性高分子を徐放性薬剤の基材として用いた場合の薬
剤の徐放挙動は、薬剤と生体吸収性高分子との独特な相
互作用によって多様に変化することが知られている。し
たがって、近年、種々の構造の薬剤を徐放化したいとい
う要望があるが、基材としての生体吸収性高分子を、P
LGA等の既存のポリマーから選択するだけでは、所望
とする徐放速度、徐放期間、徐放pH等を発現するDD
Sを設計することが困難な場合が多い。
基材として、新規な生体吸収性高分子材料が望まれてき
た。
ル等の徐放性製剤を製造する際、従来から用いられてい
るエマルジョン法では、有機溶媒を使用するので溶媒除
去工程を必要とし、製剤中の残存溶媒が実質的に問題無
いレベルであることをバリデーションする必要があっ
た。
合することにより、無溶剤で製剤化したいという要望も
ある。しかし、例えば光学活性なPLAは融点が160
〜180℃であり、この温度で溶融させると薬剤が熱分
解してしまうという問題がある。PLAの分子量を下げ
れば融点が低下するが、本発明者らの知見によれば、P
LAは分子量2000〜3000程度で既に120℃以
上の融点をもち、一方、それ以下の分子量ではシロップ
状となり、マイクロスフェア化等の製剤化が困難であ
る。したがって、医療材料の中でも特に徐放性薬剤の基
材用として用いる生体吸収性高分子として、低融点のも
のが望まれてきた。
酸とのある種のランダム共重合体について開示している
(Ganpat L. Jainら、Makromol.Chem., 182巻, 2557-25
61,1981年)。ここでJainらは、アスパラギン酸と乳酸
とを2:1〜0.5:1の比で、減圧条件下、150℃
で5時間脱水重縮合させ、アスパラギン酸:乳酸=9:
1〜1.77:1である、乳酸−アスパラギン酸共重合
体を得る技術を開示している。
パラギン酸を共重合すると、分子量分布が広く、低分子
量のランダムコポリマーしか得られず、収率が低い。し
かも、このポリマーは融点が高く、従って溶融加工成形
性に乏しく、医療材料として用いるのには制限がある。
ば徐放性薬剤の基材として好適であり、具体的には、D
DSで使用しようとする薬剤が熱分解しないような低い
温度範囲で軟化又は溶融し、かつ常温(例えば25℃、
あるいは40℃未満)ではべたつきの無い固体であり、
幅広い種類の溶媒に溶解する新規共重合体及びその製造
方法を提供することにある。
達成するために鋭意検討を重ねた結果、ラクチドやグリ
コリド等と共にアスパラギン酸を加熱、重合させること
により、構造中にヒドロキシカルボン酸単位とコハク酸
イミドとを併せ持つ新規な生体吸収性共重合体が得ら
れ、この共重合体は常温で固体で、かつ100℃以下で
溶融すること、幅広い溶媒に溶解すること、特異な加水
分解挙動を示すことを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
て、下記構造式(1)で表されるコハク酸イミド単位
と、
ルボン酸単位と
つ、重量平均分子量1000以上10万以下の共重合体
である。
ステル化合物との混合物を加熱して、繰り返し構造単位
としてコハク酸イミド単位とヒドロキシカルボン酸単位
とを併せ持つ共重合体を得る重合工程を含む共重合体の
製造方法である。
ついて説明する。
ク酸イミド単位とヒドロキシカルボン酸単位とを併せ持
つ本発明の共重合体の構造は、例えば、核磁気共鳴(N
MR)スペクトル測定や赤外吸収(IR)スペクトル測
定等の公知の分析手法によって確認することができる。
酸イミド単位のカルボニル結合と同時に、乳酸単位及び
/又はグリコール酸単位のカルボニル結合の特徴的な吸
収がみられる。
コハク酸イミド単位のメチレンプロトンやメチンプロト
ンに由来するピークと同時に、乳酸単位のメチルプロト
ンやメチンプロトン、及び/又はグリコール酸単位のメ
チレンプロトンに由来するピークが明確に確認できる。
高分解能のNMR測定装置を用いれば、わずかながら、
アミド基のプロトンや、アミド基に隣接するメチンプロ
トンに由来するピークや、その他、枝分かれや連鎖シー
ケンス(コハク酸イミド単位、アスパラギン酸単位、乳
酸及び/又はグリコール酸単位との隣接基関与)による
ピーク等の細かなピークが認められる。
分子化学分野においてブロックポリマー、グラフトポリ
マー、グラフトブロックポリマー、又はハイパーブラン
チ(hyper branched)ポリマーと呼ばれる高次構造をもつ
共重合体である。より具体的には、繰り返し構造単位と
して主にコハク酸イミド単位をもつポリコハク酸イミド
セグメントと、繰り返し構造単位としてヒドロキシカル
ボン酸単位をもつポリヒドロキシカルボン酸セグメント
とが、ブロック状及び/又は枝分かれ状につながった構
造をもつ共重合体である。
マー、グラフトブロックポリマー、又はハイパーブラン
チポリマーは、下記構造式(3)で表されるポリコハク
酸イミドセグメントと、
シカルボン酸セグメントと
1000以下の整数である。)を併せ持ち、コハク酸イ
ミド単位の割合が1〜33モル%であり、ヒドロキシカ
ルボン酸単位の割合が67〜99モル%である共重合体
であることが好ましい。
記構造式(12)で表される構造をもつポリマーが挙げ
られる。
0又は正の整数であり、qは1以上の整数であり、(p
+r+s)/(q+1)=2〜100であり、Rは水素
原子又はメチル基である。)
がつながったポリコハク酸イミド連鎖、ヒドロキシカル
ボン酸がつながったポリヒドロキシカルボン酸連鎖は、
それぞれブロック性をもち、共重合体の分子中のセグメ
ントとして存在する。
ハク酸イミドセグメント中の一部のコハク酸イミド単位
が開環していてもよい。この場合、この共重合体は、下
記構造式(5)で表されるAセグメントと、
と、
金属又は水素原子である。)
と
チル基又は水素原子である。)を併せ持つ枝分かれ状共
重合体であることが好ましい。
ク酸イミドセグメント中に、下記構造式(9)又は(1
0)のような構造のアスパラギン酸単位が混在していて
もよい。
の整数であり、Rはメチル基又は水素原子である。)
もCOOH基である必要はない。例えば、アルカリ金
属、アルカリ土類金属やアミン等の塩基との塩を形成し
ていてもよい。
性等を考慮し、その重量平均分子量は1000以上10
万以下である。
は、コハク酸イミド単位の割合が1〜33モル%であ
り、ヒドロキシカルボン酸単位の割合が67〜99モル
%であることが好ましい。また、少なくとも一部のコハ
ク酸イミド単位が開環している場合は、下記構造式(1
1)で表されるアスパラギン酸由来の構造を含む単位の
割合が1〜33モル%であり、
とが好ましい。この構造式(11)で表されるアスパラ
ギン酸由来の構造を含む単位は、コハク酸イミド単位
と、これを開環した後のポリアスパラギン酸単位とを総
称するものである。
て述べる。
は、アスパラギン酸と、環状エステル化合物との混合物
を加熱することを特徴とする。
−体やD−体であっても、DL−体であってもよい。高
分子量の共重合体を得るためには、好ましくは、フマル
酸やマレイン酸等の不純物の含有量が1重量%以下の高
純度のものが好ましい。
シカルボン酸が脱水環化した化合物であり、好ましく
は、ラクチド、グリコリド、カプロラクトン、プロピオ
ラクトン、ブチロラクトン、バレロラクトンであり、特
に好ましくはラクチド及びグリコリドである。ラクチド
としては、L−ラクチド、D−ラクチド、DL−ラクチ
ド、ラセミ体のラクチドのいずれも使用することができ
る。
シ酸や水分が含まれていてもよい。ただし、その量は、
環状エステル化合物に対して30モル%以下であること
が好ましい。また、反応の際、反応速度や生成共重合体
分子量調節を目的として、環状エステル化合物に対して
所定量のヒドロキシ酸や水、アルコール類を添加しても
良い。その量はやはり環状エステル化合物に対して30
モル%以下であることが好ましい。
合物の仕込組成比が高すぎると、アスパラギン酸がポリ
マー中に取り込まれにくく、PLA、PGA、PLG
A、ポリカプロラクトン等のポリヒドロキシカルボン酸
のみが生成しやすく、本発明の目的である共重合体を得
ることが困難になる。一方、アスパラギン酸の仕込組成
が高すぎると、乳酸単位及び/又はグリコール酸単位の
ブロック連鎖長が伸長しにくく、好ましくない。かかる
点を考慮すると、アスパラギン酸と、環状エステル化合
物との仕込モル組成は、およそ1:1〜1:50程度が
好ましい。
用しなくとも、十分にポリマーを得ることが可能であ
る。ただし、反応時間の短縮や、生成ポリマーの高分子
量化を目的として、触媒を用いても良い。好ましい触媒
としては、例えば、錫や亜鉛、チタン等の金属類、オク
タン酸錫、四塩化錫等の金属塩化合物、有機酸、無機酸
等が挙げられる。
体としては、120〜230℃の範囲内で加熱すること
が好ましい。ただし、反応初期には、アスパラギン酸か
らの脱水を促すため、少なくとも140℃以上の高温で
反応させることが好ましい。その温度は160〜230
℃がより好ましく、180℃〜220℃が特に好まし
い。反応の後半には、生成してきたポリマーの分解を抑
制するために、反応初期よりも温度を下げることが好ま
しい。その温度は120℃〜200℃がより好ましい。
は、従来から知られている、アスパラギン酸と乳酸及び
/又はグリコール酸とを加熱脱水する方法(以降「直接
脱水縮合法」という)の重合機構とは異なる。それは、
本発明の方法と従来の方法とでは、反応の進行状況、生
成ポリマー分子量、分子量分布、及び収率が異なること
からも容易に認識できる。
て、環状エステル化合物がラクチド及び/又はグリコリ
ドである場合を例に挙げて説明する。
付近に融点をもつグリコリド及び又はラクチドが溶融
し、融解しないアスパラギン酸粉末が浮遊しながら撹拌
されている状態である。やがて、加熱と共にアスパラギ
ン酸が脱水しながら重合し始める。アスパラギン酸の脱
水で生じた水によりラクチド及び/又はグリコリドが開
環し、開環して生じたヒドロキシ酸が他のラクチド及び
/又はグリコリドを開環させながら重合していく。やが
て、アスパラギン酸又はアスパラギン酸の重合体と、ラ
クチド及び/又はグリコリドの重合体との共重合が起こ
ることにより、粉末顆粒状だったアスパラギン酸又はア
スパラギン酸重合体が可溶化されて透明になり、反応溶
液が均一となる。次第に反応溶液の粘度が上昇してい
く。
リコール酸とを反応させる直接脱水縮合法では、加熱を
始めた反応初期からすぐにアスパラギン酸が乳酸及び/
又はグリコール酸に溶解して、透明均一な溶液となる。
このため、アスパラギン酸同士が重合することなく、乳
酸及び/又はグリコール酸と共重合してしまい、ランダ
ム性の高い共重合体となる。
酸又はアスパラギン酸の重合体の大部分が消失して反応
溶液が均一になった後の反応後半では、反応系を減圧に
して脱水を促進することが好ましい。脱水を促進するた
め、水を共沸させる溶媒を加えて還流させ、流出液中か
ら水分を除去する方法をとっても良い。
所望とするポリマーの分子量によっても適宜決定される
が、およそ2時間〜100時間程度である。
を精製単離する場合、再沈澱法、分別沈澱法等の公知の
精製単離方法を用いることができる。例えば、反応混合
物をジメチルホルムアミド(DMF)に溶解し、水中に
投入して不溶のポリマー沈澱を濾過や遠心分離等により
回収することができる。本発明の製造方法は、直接脱水
縮合法に比べ、生成するポリマーの分子量が高く、分子
量分布も狭い。また、再沈澱等の精製によるポリマーの
回収率が高い。
ギン酸と、ラクチド及び/又はグリコリドとの混合物を
加熱することにより得られるポリマーであり、従来の直
接脱水縮合法で得られる共重合体とは構造が異なる。こ
の構造の違いは、公知の分析手法で確認できる。すなわ
ち、例えばNMRスペクトルにおいて、強度の小さなピ
ークに違いがみられ、枝分かれの程度や、ブロック性に
おいて明かな違いが確認できるのである。
挙動の違いとなって現れる。例えば、アスパラギン酸由
来単位とヒドロキシ酸由来単位との組成比が同じ1:5
の共重合体において、本発明の共重合体の場合は、体温
付近の温度で、人体と同じpHの水中において、比較的
速やかに(数時間から数十時間で)ポリマー全体が水溶
性となり、一旦消失するが、数日〜数十日にかけて再び
水不溶性となって沈澱を生じる。一方、直接脱水縮合法
で得られる共重合体の場合は、水溶性となる部分もある
が、数十日にわたって水不溶のポリマーが残存し続け
る。
なっても現れる。さらに、分子量分布においても違いが
みられる。
方法の違いによる。本発明の共重合体の構造は、その独
特な製造方法に由来するものである。
チド及び/又はグリコリドとの混合物を加熱することに
より得られるポリマーのコハク酸イミド単位を加水分解
により開環して得られる、繰り返し構造単位として、少
なくともアスパラギン酸単位と、乳酸単位及び/又はグ
リコール酸単位とをもつ共重合体をも含む(以降、この
共重合体を「加水分解型共重合体」という)。この加水
分解型共重合体は、例えば一例として下記構造式(1
3)で表される構造を有する重合体である。
0又は正の整数であり、qは0又は正の整数であり、
(p+r+s)/(q+1)=2〜100であり、Rは
水素原子又はメチル基であり、Mは金属又は水素原子で
ある。)
はイミド環の開環の有無である。加水分解の程度によっ
て、開環構造と未開環構造との組成比を変えることがで
き、そのいずれの組成比の共重合体も本発明の範囲内で
ある。
ラギン酸単位は、α−アミド型単量体単位及びβ−アミ
ド型単量体単位が混在し得るものであり、両者の比は特
に限定されない。
製造法で得られたコハク酸イミド単位をもつ共重合体を
水又は水易溶性溶媒と水との混合溶媒の中に懸濁又は溶
解させ、単に加温するか、アルカリ水溶液等を加えるこ
とによって製造すればよい。水易溶性溶媒とは、少なく
とも水を5重量%以上溶かすことのできる溶媒のこと
で、例えばメタノールやエタノール等のアルコール類、
アセトン、アセトニトリル等が挙げられる。アルカリを
加える場合、過剰のアルカリを加えすぎると共重合体の
分子量が低下するので注意が必要である。
のものが使用できる。例えば、水酸化ナトリウム水溶
液、水酸化カリウム水溶液、アンモニア水溶液、炭酸ナ
トリウム水溶液等が挙げられる。
方強アルカリ条件下ではポリマー鎖の切断が起こりやす
く好ましくない。係る点を考慮すると、およそpH6〜
11の範囲であることが好ましい。
千程度の低分子量のオリゴマーである場合、シロップ状
か、かなりベタつく固体であるのに対し、本発明の共重
合体は、低分子量でも室温(常温)でべたつきの少ない
固体であり扱い易い。ガラス転移点(Tg)は40℃以
上(およそ40〜60℃程度)であり、比較的低温(例
えば100℃以下)で容易に溶融する。しかも溶融粘度
は既存のPLAやPLGA等よりも低く、溶融して薬剤
を混合するのに都合がよい。
易に溶解し、比較的低温で溶融成形が容易なため、マイ
クロスフェアやマイクロカプセル等とすることができ、
徐放性薬剤の基材用樹脂として有用である。
ら構成される徐放性薬剤を得ることができる。この徐放
性薬剤は、共重合体により外相を構成し、内相として薬
剤を含むカプセル状の徐放性薬剤であってもよいし、本
発明の共重合体と薬剤との混合物で構成されるスフェア
状の形態を有するの徐放性薬剤であってもよい。
説明する。なお、実施例中に示した物性値等は以下のよ
うにして測定した。
w)、分子量分布(Mw/Mn) 試料をジメチルホルムアミドに溶解し(濃度0.5重量
%)、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー
(GPC)により、ポリマーの重量平均分子量(Mw)
及び分子量分布(Mw/Mn)を求めた。標準物質には
ポリスチレンを用いた。
がら加圧することにより錠剤を成形し、FT−IR装置
(フーリエ変換型積算型赤外分光装置)にてスペクトル
を測定した。
重量%)、核磁気共鳴測定装置を使用し、室温にてH−
NMR(400MHz)およびC−NMRスペクトル
(100MHz)を測定した。
0℃〜250℃の温度範囲で測定した。
40〜50℃に加温しながら撹拌し、再び室温まで冷却
してポリマーの溶解性を調べた。完溶、半溶、膨潤、不
溶の4段階で評価した。
ラス製反応器にL−アスパラギン酸13.3g(0.1
モル)及びL−ラクチド28.8g(0.2モル)を装
入した。この場合、仕込みのアスパラギン酸と乳酸との
モル比は1:4になる。反応器を180℃のオイルバス
に浸漬し、撹拌した。融点98℃のラクチドが溶融し、
不溶のアスパラギン酸の白色粉末が浮遊した状態で加熱
を続行した。30分〜1時間程度で粉末は次第に消滅
し、黄色の反応液の粘度が上昇した。加熱開始から1時
間半後から、反応系を徐々に減圧にし、2時間後には1
mmHgに達した。さらに2時間加熱を続けた後、反応
器をオイルバスから取り出し、反応溶液を取り出して冷
却固化させた。得られた薄黄褐色透明の固体を粉砕し、
粉末状ポリマーを得た。Mwは6500、Mw/Mnは
7.4であった。
した後、水400ml中に投入し、生成した沈澱を回収
することにより精製した。精製収率は81%であった。
精製後のポリマーのMwは9400、Mw/Mnは1.
22であった。
ところ、3420cm-1のブロードな吸収の他、300
0cm-1、2950cm-1、1723cm-1、1720
cm -1、1460cm-1、1390cm-1、1360c
m-1、1210cm-1、1190cm-1、1140cm
-1、1100cm-1、1050cm-1に特徴的な吸収ピ
ークがみられた。
ころ、1.3〜1.6ppmに乳酸単位のメチルプロト
ン、2.5〜3.3ppmにコハク酸イミド単位のメチ
レンプロトンに由来するピーク、5.0ppm付近に乳
酸単位のメチンプロトンに由来するピーク、5.2pp
m付近にコハク酸イミド単位のメチンプロトンに由来す
るピークが認められた。また、8.1〜8.8ppmに
構造式(14)、(15)のアミドプロトンに由来する
ピークが確認できた。
造式(14)、(15)のメチンプロトンに由来するピ
ークが確認できた。
1.0ppm、3.7ppm、4.0ppm、4.2p
pm、5.4ppm、5.6ppm、7.2ppmに、
ポリマー末端基や、枝分かれ部分に由来するピーク等
が、ピーク強度が小さいながらも存在した。
パラギン酸由来単位(アスパラギン酸単位とコハク酸イ
ミド単位)と乳酸単位との組成比は、1:3.9であっ
た。
析により、得られたポリマーの構造は概ね下記構造式
(16)のようであると推定できた。
ド単位の一部は開環し、下記構造式(17)又は(1
8)の構造となっているものが含まれると推定した。
のない固体であり、DSC測定により、41℃において
ガラス転移点を示した。結晶の融解を示す吸熱は見られ
ず、ポリマーが非結晶性であることを示していた。
あった。
ルホキシド、アセトン、テトラヒドロフラン、アセトニ
トリル、酢酸エチル 半溶(一部不溶物残る):クロロホルム 膨潤(又はガム状):メタノール、エタノール、2−プ
ロパノール 不溶:水、トルエン。
十分量のpH7.3の燐酸緩衝溶液を加え、37℃の恒
温槽中で保管した。数時間から20時間以内でポリマー
粉末は消失し、試験管内の溶液は微黄色の透明となっ
た。ポリマー構造中のイミド環が加水分解され、カルボ
キシル基が生成したため、ポリマーが水溶性になったた
めであった。
1と同様に180℃で加熱したところ、微黄色透明の溶
液となるのみで、粘度は上昇しなかった。冷却して固化
した固体を回収して調べたところ、わずかに乳酸オリゴ
マー(2〜10量体程度)を数重量%程度含むL−ラク
チドであった。
例1と同様に180℃で加熱したところ、4時間程度で
はほとんど変化せず、アスパラギン酸の粉末を回収し
た。
間加熱したところ、褐色の粉末を得た。NMRやIR測
定により、この褐色粉末がポリコハク酸イミドであるこ
とを確認した。Mwは15,000であった。
いて、明確な融解吸熱ピークを示さず、250℃以上に
おいて熱分解するのみであった。
解性は以下の通りであった。
アミド 不溶:クロロホルム、テトラヒドロフラン、アセトン、
アセトニトリル、エタノール、メタノール、水、トルエ
ン。
ラス製反応器にL−アスパラギン酸13.3g(0.1
モル)及びL−ラクチド36.0g(0.25モル)を
装入した。この場合、仕込みのアスパラギン酸と乳酸と
のモル比は1:5になる。反応器を180℃のオイルバ
スに浸漬し、撹拌した。融点98℃のラクチドが溶融
し、不溶のアスパラギン酸の白色粉末が浮遊した状態で
加熱を続行した。30分〜1時間程度で粉末は次第に消
滅し、黄色の反応液の粘度が上昇した。加熱開始から1
時間半後から、反応系を徐々に減圧にし、2時間後には
1mmHgに達した。さらに2時間加熱を続けた後、オ
イルバスの温度を160℃に下げ、さらに15時間反応
を続けた。反応器をオイルバスから取り出し、反応溶液
を取り出して冷却固化させた。得られた薄黄褐色透明の
固体を粉砕し、粉末状ポリマーを得た。Mwは1470
0、Mw/Mnは1.38であった。
した後、水400ml中に投入し、生成した沈澱を回収
することにより精製した。精製収率は94%であった。
精製後のポリマーのMwは16300、Mw/Mnは
1.37であった。
パラギン酸由来単位と乳酸単位との組成比は、1:5.
1であった。
点が観測された。結晶融解の吸熱ピークは見られず、非
晶性ポリマーであることが示された。
あった。
ルホキシド、アセトン、テトラヒドロフラン、アセトニ
トリル、酢酸エチル 半溶(一部不溶物残る):クロロホルム 膨潤(又はガム状):メタノール、エタノール 不溶:水、トルエン。
十分量のpH7.3の燐酸緩衝溶液を加え、37℃の恒
温槽中で保管した。数時間から20時間以内でポリマー
粉末は消失し、試験管内の溶液は微黄色の透明となっ
た。実施例1と同様に、ポリマー構造中のイミド環が加
水分解してカルボキシル基を生成し、ポリマーが水溶性
となった。さらにそのまま試験管を恒温層に放置して観
察を続行したところ、12日経過したあたりから液が白
濁し始め、15日経過頃から白色沈澱が見られた。水溶
性のアスパラギン酸単位が分解により切断され、ポリマ
ー中の乳酸単位の組成が高まったため、再び水不溶性と
なったものであった。19日経過した時点で液を遠心分
離して白色沈澱物を回収したところ、試験に供したポリ
マーの25重量%にあたる白色粉末を得た。分子量をG
PCにて測定したところ、Mwは12300、Mw/M
nは1.34であった。
ラス製反応器にL−アスパラギン酸106.5g(0.
8モル)及びL−ラクチド288.2g(2.0モル)
を装入した。この場合、仕込みのアスパラギン酸と乳酸
とのモル比は1:5になる。反応器を180℃のオイル
バスに浸漬し、撹拌した。融点98℃のラクチドが溶融
し、不溶のアスパラギン酸の白色粉末が浮遊した状態で
加熱を続行した。30分〜1時間程度で粉末は次第に消
滅し、黄色の反応液の粘度が上昇した。加熱開始から2
時間半後に反応系を徐々に減圧にし、3時間後には1m
mHgに達した。さらに11時間加熱を続けた後、反応
器をオイルバスから取り出し、反応溶液を取り出して冷
却固化させた。得られた薄黄褐色透明の固体を粉砕し、
粉末状ポリマーを得た。Mwは26000、Mw/Mn
は1.32であった。
パラギン酸由来単位と乳酸単位との組成比は、1:5.
0であった。
点が観測された。結晶融解の吸熱ピークは見られず、非
晶性ポリマーであることが示された。
ラス製反応器にL−アスパラギン酸6.7g(0.05
モル)及びL−ラクチド36.0g(0.25モル)を
装入した。この場合、仕込みのアスパラギン酸と乳酸と
のモル比は1:10になる。反応器を180℃のオイル
バスに浸漬し、撹拌した。融点98℃のラクチドが溶融
し、不溶のアスパラギン酸の白色粉末が浮遊した状態で
加熱を続行した。1時間程度で粉末は次第に消滅し、黄
色の反応液の粘度が上昇した。加熱開始から2時間半後
から、反応系を徐々に減圧にし、3時間後には1mmH
gに達した。オイルバスの温度を160℃に下げ、さら
に6時間反応を続けた。この時点で反応液をサンプリン
グし、分子量を測定したところ、Mwは8800であっ
た。さらに反応を9時間継続した後、反応器をオイルバ
スから取り出し、反応溶液を取り出して冷却固化させ
た。得られた薄黄褐色透明の固体を粉砕し、粉末状ポリ
マーを得た。Mwは17000、Mw/Mnは1.39
であった。
した後、水400ml中に投入し、生成した沈澱を回収
することにより精製した。精製収率は96%であった。
精製後のポリマーのMwは17800、Mw/Mnは
1.35であった。
パラギン酸由来単位と乳酸単位との組成比は、1:1
0.4であった。
点が観測された。
あった。
ルホキシド、アセトン、テトラヒドロフラン、アセトニ
トリル、酢酸エチル、クロロホルム、熱トルエン 膨潤(又はガム状):メタノール、エタノール 不溶:水。
ラス製反応器にL−アスパラギン酸13.3g(0.1
モル)及びL−ラクチド144.1g(1.0モル)を
装入した。この場合、仕込みのアスパラギン酸と乳酸と
のモル比は1:20になる。反応器を180℃のオイル
バスに浸漬し、撹拌した。融点98℃のラクチドが溶融
し、不溶のアスパラギン酸の白色粉末が浮遊した状態で
加熱を続行した。30分〜1時間程度で粉末は次第に消
滅し、黄色の反応液の粘度が上昇した。加熱開始から2
時間半後に反応系を徐々に減圧にし、3時間後には1m
mHgに達した。さらに12時間加熱を続けた後、反応
器をオイルバスから取り出し、反応溶液を取り出して冷
却固化させた。得られた薄黄褐色透明の固体を粉砕し、
粉末状ポリマーを得た。Mwは21000、Mw/Mn
は1.26であった。
した後、水400ml中に投入し、生成した沈澱を回収
することにより精製した。精製収率は95%であった。
精製後のポリマーのMwは21000、Mw/Mnは
1.25であった。
パラギン酸由来単位と乳酸単位との組成比は、1:1
9.5であった。
点が観測された。結晶融解の吸熱ピークは見られず、非
晶性ポリマーであることが示された。
あった。
ルホキシド、アセトン、テトラヒドロフラン、アセトニ
トリル、酢酸エチル、熱トルエン 膨潤(又はガム状):メタノール、エタノール 不溶:水。
入れ、十分量のpH7.3の燐酸緩衝溶液を加え、37
℃の恒温槽中で加水分解を行った。1日目、5日目、9
日目、19日目、31日目にそれぞれ試験管を1本ずつ
取り出し、遠心分離により不溶性ポリマー粉末を回収、
乾燥した、1日目、5日目、9日目、19日目、31日
目に回収されたポリマーの重量は、それぞれ63%、6
1%、70%、75%45%であり、Mwはそれぞれ、
24000、26000、34000、17000、9
000であった。
ラス製反応器にL−乳酸の90%水溶液を200g装入
し、反応器を180℃のオイルバスに浸漬し、撹拌し
た。水の留出がほぼ終わった時点で反応系を徐々に減圧
にした(20mmHg)。さらに5時間加熱を続けた
後、反応物を少量サンプリングしたところ、Mw950
0、ガラス転移点18℃の水あめ状オリゴマーであっ
た。さらに、減圧下(20mmHg)、160℃で反応
を続行し、20時間後に反応器をオイルバスから取り出
し、反応溶液を取り出して冷却固化させた。得られたポ
リマーは、Mw17000、ガラス転移点39℃、融点
136℃のポリ乳酸であった。
の通りであった。
ルホキシド、クロロホルム 不溶:アセトン、トルエン、テトラヒドロフラン、アセ
トニトリル、酢酸エチル、エタノール、メタノール、2
−プロパノール、水。
入れ、十分量のpH7.3の燐酸緩衝溶液を加え、37
℃の恒温槽中で加水分解を行った。1日目、5日目、9
日目、19日目、31日目にそれぞれ試験管を1本ずつ
取り出し、遠心分離により不溶性ポリマー粉末を回収、
乾燥した、1日目、5日目、9日目、19日目、31日
目に回収されたポリマーの重量は、それぞれ97%、9
6%、92%、92%、90%であり、Mwはそれぞ
れ、17000、17200、16800、1700
0、16500であった。
の粉末4.21gを、蒸留水150mlに懸濁した。液
のpHは4であった。撹拌し、液のpHを見ながら、そ
こへ1Nの水酸化ナトリウム水溶液をゆっくり滴下して
いった。水酸化ナトリウム水溶液を滴下する度に、液の
pHは4から9に上がり、すぐに4に低下した。水酸化
ナトリウム水溶液の滴下量が増すにつれ、pHの戻りが
遅くなる傾向を示した。液中に懸濁していたポリマー粒
子が次第に可溶化していき、水酸化ナトリウム水溶液の
滴下量が0.4gに達したとき、ポリマー粒子はほとん
ど消滅し、液は微黄色透明となった。pHは6.2であ
った。この液を濃縮乾固し、得られた黄褐色固体をメタ
ノールに溶解し、アセトニトリル中に投入して再沈澱さ
せて白色ポリマー固体を回収した。得られたポリマーの
Mwは9000、Mw/Mnは1.2であった。
例1のポリマーのIRスペクトルに見られた吸収ピーク
に加え、1620cm-1にアミド基構造に特徴的な強い
吸収ピークが観察された。
0.5gを、アセトニトリル5mlに溶解し、レシチン
を0.1%含有させた綿実油50ml中に投入し、ホモ
ジナイザーにより15000回転で3分間攪拌してオイ
ルインオイル(o/o)エマルジョンを調製した。この
エマルジョンを入れた容器内を徐々に減圧にし、40℃
で2時間攪拌することにより、アセトニトリルを除去し
た。オイルを室温、常圧に戻し、ヘキサン25mlを加
え、沈殿したポリマー粒子を濾過により回収し、さらに
ヘキサンで粒子をよく洗浄した後乾燥した。顕微鏡観察
により、ポリマー粒子は直径数μm〜数十μmのマイク
ロスフェアであることを確認した。
1.5gを、クロロホルム10mlに溶解した。水1m
lにアセトアミノフェン100mgを溶解したものをこ
のクロロホルム溶液中に投入し、ホモジナイザーにより
12000回転で3分間攪拌してエマルジョンを調製し
た。重合度約500のポリビニルアルコールの1%水溶
液200mlを攪拌しながら、そこへ上記エマルジョン
をピペットでゆっくり滴下した。得られたエマルジョン
が入った容器を減圧にしてクロロホルムを除去した。沈
殿してきたポリマー粒子を濾過により回収し、水洗、減
圧乾燥することにより目的とする薬剤を含有したマイク
ロスフェアを得た。
造単位として、コハク酸イミド単位及び/又はアスパラ
ギン酸単位と、乳酸単位及び/又はグリコール酸単位と
をもつ新規共重合体及びその製造方法が提供される。こ
の共重合体は、常温で固体であり、比較的低融点のポリ
マーであり、特異な加水分解挙動を示し、新規生体吸収
性ポリマーとして、例えば徐放性薬剤用の基材として有
用である。
で分子量分布の狭い新規共重合体を高収率で得ることが
できる。
Claims (17)
- 【請求項1】 繰り返し構造単位として、下記構造式
(1)で表されるコハク酸イミド単位と、 【化1】 下記構造式(2)で表されるヒドロキシカルボン酸単位
と 【化2】 (式中、Rはメチル基又は水素原子である。)を併せ持
つ、重量平均分子量1000以上10万以下の共重合
体。 - 【請求項2】 構造式(1)で表されるコハク酸イミド
単位の割合が1〜33モル%であり、構造式(2)で表
されるヒドロキシカルボン酸単位の割合が67〜99モ
ル%である請求項1記載の共重合体。 - 【請求項3】 下記構造式(3)で表されるポリコハク
酸イミドセグメントと、 【化3】 (式中、mは1以上100以下の整数である。)下記構
造式(4)で表されるポリヒドロキシカルボン酸セグメ
ントと 【化4】 (式中、Rはメチル基又は水素原子であり、nは1以上
1000以下の整数である。)を併せ持ち、コハク酸イ
ミド単位の割合が1〜33モル%であり、ヒドロキシカ
ルボン酸単位の割合が67〜99モル%である請求項1
記載の共重合体。 - 【請求項4】 下記構造式(5)で表されるAセグメン
トと、 【化5】 (式中、xは1以上100以下の整数である。)下記構
造式(6)で表されるBセグメントと、 【化6】 (式中、yは0又は100以下の正の整数であり、Mは
金属又は水素原子である。) 下記構造式(7)で表されるCセグメントと 【化7】 (式中、zは4以上1000以下の整数であり、Rはメ
チル基又は水素原子である。)を併せ持つ枝分かれ状共
重合体であって、下記構造式(8)で表されるアスパラ
ギン酸由来の構造を含む単位の割合が1〜33モル%で
あり、 【化8】 ヒドロキシカルボン酸単位の割合が67〜99モル%で
あり、分子末端が、アミノ基、水酸基、カルボキシル基
及びカルボン酸塩基から選ばれる一種以上の基から成る
請求項1記載の共重合体。 - 【請求項5】 下記構造式(9) 【化9】 (式中、p及びqは0又は1000以下の正の整数であ
り、Rはメチル基又は水素原子である。)及び/又は、
下記構造式(10) 【化10】 (式中、r及びsは0又は1000以下の正の整数であ
り、Rはメチル基又は水素原子である。)で表される繰
り返し構造単位を含み、共重合体中の下記構造式(1
1)で表されるアスパラギン酸由来の構造を含む単位の
割合が1〜33モル%であり、 【化11】 ヒドロキシカルボン酸単位が67〜99モル%である請
求項1記載の共重合体。 - 【請求項6】 下記構造式(12)で表される請求項1
記載の共重合体。 【化12】 (式中、p、r、sは、3つ同時に0になることのない
0又は正の整数であり、qは1以上の整数であり、(p
+r+s)/(q+1)=2〜100であり、Rは水素
原子又はメチル基である。) - 【請求項7】 請求項1の共重合体から得られる、下記
構造式(13)で表される共重合体。 【化13】 (式中、p、r、sは、3つ同時に0になることのない
0又は正の整数であり、qは0又は正の整数であり、
(p+r+s)/(q+1)=2〜100であり、Rは
水素原子又はメチル基であり、Mは金属又は水素原子で
ある。) - 【請求項8】 Tgが40℃以上であり、100℃以下
で溶融する請求項1〜7の何れか一項記載の共重合体。 - 【請求項9】 アスパラギン酸と環状エステル化合物と
の混合物を加熱して、繰り返し構造単位としてコハク酸
イミド単位とヒドロキシカルボン酸単位とを併せ持つ共
重合体を得る重合工程を含む共重合体の製造方法。 - 【請求項10】 重合工程で得た共重合体のコハク酸イ
ミド単位の少なくとも一部を加水分解により開環し、少
なくともアスパラギン酸単位と、ヒドロキシカルボン酸
単位とを併せ持つ共重合体を得る加水分解工程をさらに
含む請求項9記載の共重合体の製造方法。 - 【請求項11】 アスパラギン酸と環状エステル化合物
との混合モル比が1/1〜1/50である請求項9又は
10記載の共重合体の製造方法。 - 【請求項12】 環状エステル化合物が、ラクチド及び
/又はグリコリドである請求項9〜11の何れか一項記
載の共重合体の製造方法。 - 【請求項13】 重合工程において、アスパラギン酸
と、ラクチド及び/又はグリコリドとの混合物を120
〜230℃に加熱する請求項12記載の共重合体の製造
方法。 - 【請求項14】 加水分解工程において、pH6〜11
の条件下で加水分解を行う請求項10記載の共重合体の
製造方法。 - 【請求項15】 請求項1又は7記載の共重合体と、薬
剤とから構成される徐放性薬剤。 - 【請求項16】 外相としての請求項1又は7記載の共
重合体と、内相としての薬剤とから構成されるカプセル
状の形態を有する請求項15記載の徐放性薬剤。 - 【請求項17】 請求項1又は7記載の共重合体と、薬
剤との混合物で構成されるスフェア状の形態を有する請
求項15記載の徐放性薬剤。
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JP2022500227A (ja) * | 2018-09-19 | 2022-01-04 | フイルメニツヒ ソシエテ アノニムFirmenich Sa | ポリスクシンイミド誘導体ベースのマイクロカプセルを製造するための方法 |
-
1998
- 1998-12-22 JP JP36508998A patent/JP3984384B2/ja not_active Expired - Lifetime
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