JP2000158222A - 穴用面取り工具 - Google Patents

穴用面取り工具

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JP2000158222A
JP2000158222A JP10343088A JP34308898A JP2000158222A JP 2000158222 A JP2000158222 A JP 2000158222A JP 10343088 A JP10343088 A JP 10343088A JP 34308898 A JP34308898 A JP 34308898A JP 2000158222 A JP2000158222 A JP 2000158222A
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diameter
shaft
blade
chamfering
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Hidekazu Fujimoto
英一 藤本
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Fujigen Kogyo Kk
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Fujigen Kogyo Kk
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 穴の裏面側の面取り加工が、加工精度、作業
能率の向上を確保して簡単にでき、また組立を必要とせ
ず、耐久性と経済性を充足する。 【解決手段】 切削刃軸部C が、先端部に先端径を加工
対象穴径より小径とした挿入ガイド部1 を形成した加工
対象穴径より僅かに小径の穴挿入用軸部2 と、穴挿入用
軸部の長手方向中間部に刃形成軸部3 とを具備し、刃形
成軸部を含み挿入ガイド部を含まない穴挿入用軸部が、
加工対象穴に刃形成軸部を通過させる際に、刃形成軸部
を撓みにより同心円的に縮径するように径方向に分割し
た縮径分割軸部31で形成され、刃形成軸部の軸方向両側
に形成される穴挿入用軸部との境界部を縮径用斜面4 に
形成し、シャンク部S 側の境界部の縮径用斜面部であっ
て、分割された少なくとも一つの刃形成軸部に、刃形成
軸部の軸線を基準とした面取り角を有する切削刃5 を形
成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、工作物に貫設され
た穴、螺子穴の開口部に形成される角部、バリ部を切削
してバリを取り、又は斜めの面とする(以下「面取り」
という)、さらに詳しくは、貫通穴の裏面の穴の開口部
の面取りをする穴用面取り切削工具に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】一般に加工物に穿設されたドリル穴の周
囲のバリ取り、ドリル穴又はタップ穴の面取り加工は、
回転する加工部材に対しては面取りバイトが、また固定
された加工部材に対しては、回転工具の先端部に、軸中
心線を基準として面取り角を形成した切削刃を設けた面
取り切削工具、例えば、面取りフライス、センタリーマ
等によって行っている。
【0003】これらの面取り加工は、面取りをする必要
がある穴径が3〜20mm程度の場合は、固定された加工
物の穴の表面側(切削工具と対峙する面)のみを加工す
るものであり、穴の裏面側の面取りをする場合には、加
工物を反転して表面側となるように固定して行わなけれ
ばならないために、非常切削加工が面倒となる点に課題
があった。
【0004】また加工物に穿設された穴の裏面側が、反
転によっては表面側とならないような場合、例えば、ピ
ン結合するリンクの一方が二股に形成されている加工部
材のピン穴のように、面取り加工を必要とする面相互が
対峙していたり、二股の一方のみに穴が貫通していて反
転しても穴が隠れている場合(裏面が塞がった穴・・閉
塞穴という)等においては、せいぜいヤスリ等を用いて
バリを取り研磨するか、他方に捨て穴を穿設して、該捨
て穴を通して面取り加工するかの手段によらなければ、
面取りはできないことから、前記課題も含め、直径の小
さい穴の面取り加工、特に穴の裏面側の面取り加工が、
精度良くまた能率良く行えるようにすることが課題であ
った。
【0005】このような課題を解決するために、A.先
端部に穴径よりもマイナスサイズのアーバーを形成し、
アーバーの軸方向後方に形成した、後記プランジャーの
軸方向移動によって径方向に面取り用の切削刃を径方向
に出没させるピポットピンを具備した刃体収納室と、後
端部に設けられる調節用雄螺子が螺合する雌螺子を形成
した調節室とをプランジャー用穴で連通し、該プランジ
ャー用穴に調節用雄螺子と面調整用コイルスプリングに
よって軸方向移動を調節するようにしたプランジャーを
挿通し、該プランジャーの先端部を収納室において面取
り用切削刃とを連結するとともに、収納室に設けたピポ
ットピンに、プランジャーの軸方向移動によって径方向
に出没するように面取り用切削刃を係合させた構成とし
て、穴の表裏面の面取りができるようにした穴用面取り
カッターが開発されている。
【0006】また、B.パイロット管を具備した回転ブ
ッシュを回転自在と固定できるようにスピンドルスリー
ブを被冠し、先端部に回動により偏心出没する面取り用
切削刃を具備したスピンドルを貫通させ、回転ブッシュ
の回動により偏心回動手段を利用して面取り用切削刃の
径方向突出量(面取り量)を決定するようにした穴用面
取りカッターも開発されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】これらA.Bはいずれ
も、穴の裏面側の面取りはできるが、部品点数が多くて
構成が非常に複雑となることから、製作・組立が煩雑で
あって寸法精度にバラ付きを生じ易く、消耗品としての
切削工具としては製品単価が高くなり、しかも、一々煩
雑な設定操作が必要であるだけでなく、正確な設定操作
が要求され、これを怠ったり不十分であると、必要以上
の面取りがされたり、切削工具の軸方向移動時に穴内面
にキズを付けることになることから、裏面側の面取り加
工作業には相当の熟練度が要求されることとなる点に課
題がある。
【0008】特に前者(A)の穴用面取りカッターは、
切削刃が片持梁状となって自由端が形成することから、
切削加工時の切削刃にビビリや歪みが生じて、その耐久
性が損なわれるだけでなく、精度の高い面取り加工を期
待することができない。また後者(B)の穴用面取りカ
ッターは、偏心手段で径方向に突出させた切削刃を、ス
ピンドルスリーブで固定するものであるから、切削加工
時の振動によって緩みを生じ、これによって面取り量が
狂う等の加工精度において解決すべき課題があった。
【0009】本発明は、上記のように加工物に穿設され
た穴の裏面側或は閉塞穴の裏面側の面取り加工が、加工
物の反転固定、ヤスリ等による研磨加工をすることな
く、また熟練作業によらなくても加工精度が確保でき且
つ能率良く面取り加工を実施できるのは勿論、製作にお
いては一素材の加工で組立を必要とせず、消耗品として
要求される切削工具の耐久性とコスト面の経済性を充足
するところの穴用面取りカッターを提供することを課題
とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、面取り、バリ
取りを含む穴用面取り工具(K) であって、チャッキング
するためのシャンク部(S) の首下に切削刃軸部(C) を具
備させた切削工具において、前記切削刃軸部(C) が、 a.先端部に先端径を加工対象穴径より小径とした挿入
ガイド部(1) を形成した加工対象穴径より僅かに小径の
穴挿入用軸部(2) と、該挿入用軸部(2) の長手方向中間
部に刃形成軸部(3) とを具備し、 b.刃形成軸部(3) を含み挿入ガイド部(1) を含まない
穴挿入用軸部(2) が、加工対象穴に刃形成軸部(3) を通
過させる際に、該刃形成軸部(3) を撓みにより同心円的
に縮径するように径方向に分割した縮径分割軸部(31)で
形成され、 c.刃形成軸部(3) の軸方向両側に形成される穴挿入用
軸部(2) との境界部を縮径用斜面(4) に形成し、シャン
ク部(S) 側の境界部の縮径用斜面(4) 部であって、分割
された少なくとも一つの刃形成軸部(3) に、該刃形成軸
部(3)の軸線を基準とした面取り角を有する切削刃(5)
を形成した、 ことを特徴とするものである。
【0011】なお本発明における「分割」とは、円柱部
分の両端では連結一体の状態にあって、その中間部分
が、軸方向に沿って、残す弧長とその数の決定によって
必然的に定まる削る弧長とに分け、残す弧長相互の等角
配置と該部分の径方向厚みを確保することを条件とし
て、削る弧長部分を切削した状態に分けることである。
さらに具体的には、例えば、円柱軸の断面を30度で1
2等分し、30度部分を90度ごとに残して、縮径分割
軸部(31)を三本とすることを三分割(図3参照)、或は
20度で13等分し20度部分を40度ごとに残して、
縮径分割軸部(31)を六本とすることを六分割と言うよう
に、軸中心の回りに、縮径分割軸部(31)、切削刃形成用
空間(32)及び同心的縮径を許容する撓み空間(33)が均等
に形成されるように等配分形成することを言う。
【0012】
【作用】上記のように構成される本発明に係る穴用面取
り工具(K) は、加工物(W) の裏面側の面取りを必要とす
る穴(H) の直径、面取り量、奥行き(深さ)に対応した
多種類の中から、最適のものを選択して使用するのであ
るが、穴用面取り工具(K) の軸中心と加工物(W) の穴
(H) の中心に一致させて、回転させることなくその穴挿
入用軸部(2) から穴(H) 内へ、刃形成軸部(3) が穴(H)
内を通過するまで挿入する。
【0013】挿入する場合、当然のことながら刃形成軸
部(3) の直径は穴(H) の直径よりも大きいが、この刃形
成軸部(3) は、同心円的に縮径されるように、径方向に
分割した縮径分割軸部(31)で構成されているために、穴
挿入用軸部(2) を穴(H) 内へ挿入していくと、刃形成軸
部(3) の穴挿入用軸部(2) 側に形成した縮径用斜面(4)
に穴(H) の開口部が当接して作用する縮径方向力によっ
て、径方向に分割した縮径分割軸部(31)が弾性限度内に
おいて中心に向かって撓み空間(33)内へ撓み、刃形成軸
部(3) の外径は穴(H) の内径まで同心円で縮径され、穴
(H) 内を通過した後、その部材の弾性により復元するよ
うになる。
【0014】次に穴用面取り工具(K) に回転動力と引き
抜き方向力を伝達すると、シャンク部(S) 側の境界部に
形成した、刃形成軸部(3) の軸線を基準とした面取り角
を有する切削刃(5) が、穴(H) の裏面側の角を切削する
のである。
【0015】そして所定量の面取りが終了した時点で、
一旦回転動力と引き抜き力の伝達を停止した後、回転さ
せることなく再び引き抜き力を作用させると、前記挿入
時と同様に刃形成軸部(3) が縮径変化して穴(H) から穴
用面取り工具(K) を抜くのである。
【0016】
【発明の効果】以上説明した構成とし作用する本発明に
係る穴用面取り工具(K) は、単一部材から製作されてお
り、しかも両端固定状態の部材の弾性撓みにより同心円
的に縮径するように径方向に分割した縮径分割軸部(31)
に切削刃(5) を形成した構成であるから、切削刃(5) が
切削時に振れることなく正確且つ安定回転して、ビビリ
等を招くことがなく、また加工物(W) に穿設された穴
(H) の裏面側或は閉塞穴(H) の裏面側の面取り加工が、
加工物(W) の反転固定、ヤスリ等による研磨加工をする
ことなく、また熟練作業によらなくても加工精度が確保
でき且つ能率良く実施できるは勿論、製作においては一
素材の加工で組立を必要とせず、消耗品として要求され
る切削工具の耐久性とコスト面の経済性に優れた穴用面
取り工具(K)が提供できる。
【0017】なお請求項2に記載のように、穴(H) 穴挿
入用軸部(2) 側の境界部の縮径用斜面(4) 部であって、
分割された少なくとも一つの刃形成軸部(3) にも、該刃
形成軸部(3) の軸線を基準とした面取り角を有する切削
刃(5) を形成することによって、加工物(W) に穿設され
た穴(H) 等の表面側及び裏目側の面取り加工が、表面側
の面取り加工をした後、何等調整を行うことなく、唯回
転を停止して押し込むだけで、裏面側の面取り加工も行
うことができる。
【0018】また請求項3に記載のように、切削刃(5)
を凹形とした丸みのある切削刃(5)に形成した場合に
は、裏面側の穴(H) の縁又は裏面側の穴(H) の縁と表面
側の穴(H) の縁に丸みのある面(アール面)に切削加工
することができる。
【0019】さらに請求項4に記載のように、材料とし
て高速度鋼を使用し、刃形成軸部(3) を含む穴挿入用軸
部(2) 又は刃形成軸部(3) にハイスコーティングをする
ことによって、製作精度が高く優れた切削性を発揮する
高品質の穴用面取り工具(K)とすることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明は、主として加工物(W) に
穿設された3〜20mm程度の穴(H) の裏面側の周囲に、
加工物(W) を反転固定することなく、回転切削工具を用
いて面取りする手段として、工具素材の弾性限度内の撓
みを利用し、非回転状態で穴(H) を通過させる際には、
穴(H) の内径に拘束されることにより撓み(e) が生じ
て、これにより同心円的に刃形成軸部(3) が縮径し、通
過後には元の径に復帰するから、これを回転させつつ穴
(H) から抜く方向に引くことにより、裏面側の面取りを
するようにしたものである。
【0021】その製作手段は、高速度工具鋼等の切削工
具に適した材料を素材として、外丸削り、テーパ削りを
行う旋盤加工と、径方向に等分割するための軸方向切削
をするフライス加工、切削刃部分に、すくい角、逃げ角
を具備させる刃形成加工、その他、耐久性と品質確保の
ためのハイスコーティング等を含む熱処理・保護加工か
らなる。
【0022】さらに具体的には、チャッキングするため
のシャンク部(S) 、その首下の切削刃軸部(C) 、該切削
刃軸部(C) の一部である先端部の挿入ガイド部(1) 、こ
れに連続する穴挿入用軸部(2) 、穴挿入用軸部(2) の長
手方向中間部の刃形成軸部(3) を、前記挿入ガイド部
(1) 以外を外丸削りとし、挿入ガイド部(1) 及び刃形成
軸部(3) の両側の穴挿入用軸部(2) との境界部をテーパ
削りとして加工して、挿入ガイド部(1) には穴(H) への
挿入ガイド機能を具備させ、境界部には縮径力が作用す
る縮径用斜面(4) 部を形成した後、挿入ガイド部(1) の
先端を残して、シャンク部(S) の首下の切削刃軸部(C)
に、平削り盤による角フライス、総形フライス等を使用
した軸方向切削加工を施して、切削刃軸部(C) を径方向
に等角に分割するように製作するのであるが、製作手段
はこれに限定するものではない。
【0023】
【実施例】上記手段により製作した本発明の実施例に係
る穴用面取り工具(K) を図面に基いて説明すると、図1
は正面図と撓み変化した状態を示す正面図、図2は図1
のD−D線における拡大断面図、図3は図1のE−E線
における拡大断面図、図4は図1のF部分の拡大詳細
図、図5は実施例の穴用面取り工具(K) による加工説明
図であって、材料として高速度鋼を使用し、直径16m
m、長さ65mmのストレートのシャンク部(S) と、該シ
ャンク部(S) の首下に削成した、最大径13.8mm、長
さ125mmの切削刃軸部(C) とから形成されている、加
工対象穴(H) 直径12mm用の穴用面取り工具(K) であ
る。
【0024】前記切削刃軸部(C) は、先端部からシャン
ク部(S) 首下に向かって順に、先端径9mm、根元径1
1.8mm、長さ8mmにテーパ加工した挿入ガイド部(1)
、これに連続する直径11.8mm、長さ26mmの先端
側の穴挿入用軸部(2) 、深さ1mm、幅2mmの鉢巻状の溝
と軸線に対して45度の縮径用斜面(4) を軸方向両側に
形成した最大直径13.8mm部分の長さ5mmとした刃形
成軸部(3) 、これに連続して首下までの長さで前記先端
側と同径のシャンク部(S) 側の穴挿入用軸部(2) を具備
している。
【0025】そして上記切削用軸部は、挿入ガイド部
(1) の先端を分割しないことを条件として、シャンク部
(S) の首下から挿入ガイド部(1) までの穴挿入用軸部
(2) と刃形成軸部(3) を、径方向に三分割(図2、図3
参照)して、円弧部幅4mm、円弧角度90度、厚み5mm
の断面扇形の三本の縮径分割軸部(31)で形成し、撓み許
容と切削屑排出と冷却の各機能を切削刃形成用空間(32)
及び撓み空間(33)を均等に形成確保した構成となってい
る。
【0026】また、切削刃軸部(C) を構成している三本
の縮径分割軸部(31)の内の一本であって刃形成軸部(3)
の両側に形成されている縮径用斜面(4) のそれぞれに
は、図3及び図4に示すように、回転方向によって決ま
る切削側の分割面をすくい面とし、傾斜面の上下に逃げ
を設けた切削刃(5) が形成され、他の縮径分割軸部(31)
のそれぞれの縮径用斜面(4) と最大径周面との会合角及
び分割面との会合角はわずかに削除され、穴(H) 内面へ
の接触を優しくするようになっている。
【0027】上記構成した本発明の実施例に係る穴用面
取り工具(K) は、図5に示し次に説明する要領で下降物
の穴(H) の表面側と裏面側の面取り下降を一挙に行う。 穴用面取り工具(K) の軸中心と加工物(W) の穴(H)
中心に一致させてセットする。 切削のための回転を伝達しながら下降させて、挿入
ガイド部(1) 部から穴挿入用軸部(2) を穴(H) 内に挿入
し、下側の切削刃(5) で下降物の表面側の穴(H) の面取
りをする。 面取りが終了すれば、回転を停止してから、縮径分
割軸部(31)が穴(H) の裏面側へ抜けるまで切削工具を下
降させる。この時には、当然のことながら刃形成軸部
(3) の直径は穴(H) の直径よりも大きいが、この刃形成
軸部(3)は、同心円的に縮径されるように、径方向に分
割した縮径分割軸部(31)で構成されているために、穴挿
入用軸部(2) を穴(H) 内へ挿入していくと、刃形成軸部
(3) の挿入ガイド部(1) 側に形成した縮径用斜面(4) に
穴(H) 開口部が当接して作用する縮径方向力によって、
径方向に分割した縮径分割軸部(31)が弾性限度内におい
て撓み(e) だけ変形し、刃形成軸部(3) の外径は穴(H)
の内径まで同心円で縮径されて穴(H) 内を通過した後、
その部材の弾性により復元するようになる。 次に穴用面取り工具(K) に切削のための回転をさせ
ながら、上昇させると、シャンク部(S) 側の境界部に形
成した切削刃(5) が、穴(H) の裏面側の角を切削し面取
りがされる。 そして所定量の面取りが終了した時点で、一旦回転
と上昇を停止した後、回転させることなく再び穴用面取
り工具(K) を上昇させることにより、前記下降時と同様
に刃形成軸部(3) が縮径変化して、穴(H) を通過して穴
用面取り工具(K) は抜かれる。これで面取り加工は終了
する。
【0028】なお上記実施例においては、刃形成軸部
(3) を三分割して三本の縮径分割軸部(31)で形成した
が、直径、長さ、切削時の負荷強度等によって、同心的
縮径と弾性限度内の撓みを確保できる限り、八分割まで
は可能である。二分割では同心的縮径を満たさず、九分
割以上では切削時の負荷強度不足となる場合があること
から同心円的縮径の条件を具備していても実用的でな
い。
【0029】また実施例では、縮径分割軸部(31)の一本
を選択して、その刃形成軸部(3) の両側に形成されてい
る縮径用斜面(4) のそれぞれに切削刃(5) を形成した例
で説明したが、これは穴(H) の表面側と裏面側の面取り
を同一工具で加工する場合を前提とするものであり、専
ら穴(H) の裏面側の面取りを目的とする場合には、請求
項1に記載した通りの構成であって、シャンク部(S) 側
の境界部の縮径用斜面(4) 部の少なくとも一つに、刃形
成軸部(3) の軸線を基準とした面取り角を有する切削刃
(5) を形成するものであることは言うまでもない。
【0030】さらに切削刃(5) は、分割されている刃形
成軸部(3) の一本を選択して形成するのではなく、刃形
成加工にそれなりの手間は必要とするものの、複数本に
切削刃(5) を形成する場合もあり、このようにした場合
には、一個の切削刃(5) にかかる負担が軽減されて耐久
性の向上及び滑らかな切削面の形成に貢献する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る穴用面取り工具の正面図
と撓み変化した状態を示す正面図。
【図2】図1のD−D線における拡大断面図。
【図3】図1のE−E線における拡大断面図。
【図4】図1のF部分の拡大詳細図。
【図5】実施例に係る穴用面取り工具による加工説明
図。
【符号の説明】
(K) 穴用面取り工具 (S) シャンク部 (C) 切削刃軸部 (H) 穴 (W) 加工物 (1) 挿入ガイド部 (2) 穴挿入用軸部 (3) 刃形成軸部 (31) 縮径分割軸部 (e) 撓み (32) 切削刃形成用空間 (33) 撓み空間 (4) 縮径用斜面 (5) 切削刃

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 面取り、バリ取りを含む穴用面取り工具
    であって、チャッキングするためのシャンク部(S) の首
    下に切削刃軸部(C) を具備させた切削工具において、前
    記切削刃軸部(C) が、 a.先端部に先端径を加工対象穴径より小径とした挿入
    ガイド部(1) を形成した加工対象穴径より僅かに小径の
    穴挿入用軸部(2) と、該穴挿入用軸部(2)の長手方向中
    間部に刃形成軸部(3) とを具備し、 b.刃形成軸部(3) を含み挿入ガイド部(1) を含まない
    穴挿入用軸部(2) が、 加工対象穴に刃形成軸部(3) を通過させる際に、該刃形
    成軸部(3) を撓みにより同心円的に縮径するように径方
    向に分割した縮径分割軸部(31)で形成され、 c.刃形成軸部(3) の軸方向両側に形成される穴挿入用
    軸部(2) との境界部を縮径用斜面(4) に形成し、シャン
    ク部(S) 側の境界部の縮径用斜面(4) 部であって、分割
    された少なくとも一つの刃形成軸部(3) に、該刃形成軸
    部(3)の軸線を基準とした面取り角を有する切削刃(5)
    を形成した、ことを特徴とする穴用面取り工具。
  2. 【請求項2】 穴挿入用軸部(2) 側の境界部の縮径用斜
    面(4) 部であって、分割された少なくとも一つの刃形成
    軸部(3) にも、該刃形成軸部(3) の軸線を基準とした面
    取り角を有する切削刃(5) が形成されている請求項1記
    載の穴用面取り工具。
  3. 【請求項3】 切削刃(5) を凹形とした丸みのある切削
    刃(5) に形成した請求項1又は2記載の穴用面取り工
    具。
  4. 【請求項4】 材料として高速度鋼を使用し、刃形成軸
    部(3) を含む挿入用軸部(2) 又は刃形成軸部(3) にハイ
    スコーティングをした請求項1、2又は3記載の穴用面
    取り工具。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015020265A (ja) * 2013-07-23 2015-02-02 株式会社クロイツ 面取回転工具

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015020265A (ja) * 2013-07-23 2015-02-02 株式会社クロイツ 面取回転工具

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