JP2000157267A - 変異型metJ遺伝子及びL−メチオニンの製造法 - Google Patents

変異型metJ遺伝子及びL−メチオニンの製造法

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JP2000157267A
JP2000157267A JP10333131A JP33313198A JP2000157267A JP 2000157267 A JP2000157267 A JP 2000157267A JP 10333131 A JP10333131 A JP 10333131A JP 33313198 A JP33313198 A JP 33313198A JP 2000157267 A JP2000157267 A JP 2000157267A
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Shigeru Nakamori
茂 中森
Hiroshi Takagi
博史 高木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 L−メチオニン生産能を有する微生物を育種
し、同微生物を用いて発酵法によりL−メチオニンを製
造する。 【解決手段】 配列番号3に示すアミノ酸配列を有し、
かつ55番目のアミノ酸残基がセリン残基以外のアミノ
酸残基に置換されたL−メチオニン生合成系のリプレッ
サータンパク質をコードする遺伝子を保持する微生物を
培地に培養し、培地中にL−メチオニンを生成蓄積せし
め、これを該培地から採取することにより、L−メチオ
ニンを製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エシェリヒア・コ
リ由来のL−メチオニン生合成系のリプレッサータンパ
ク質をコードする変異型遺伝子、同DNAを保持する微
生物、及びL−メチオニンの製造法に関する。L−メチ
オニンは、医薬等として重要なアミノ酸である。
【0002】
【従来の技術】メチオニンは、工業的には化学合成によ
り製造されるDL体が中心となっている。L体が必要な
場合は、このDL体をアセチル化してN−アセチル−D
L−メチオニンとし、酵素的にL体だけを脱アセチル化
することによって製造される。
【0003】一方、発酵法によるL−メチオニンの製造
については、L−メチオニンアナログ耐性変異株を用い
る方法が報告されているが、生産量は少なく、またL−
メチオニン生産に影響を与える因子は明らかではないた
め、最も発酵生産が困難なアミノ酸の一つである。例え
ば、エシェリヒア・コリ(Escherichia coli(E. col
i))K-12株を用いる方法が、公開特許公報昭56−3
5992あるいは文献(Chattapadhyay, M. K. et al.,
Med. Sci. Res. 23, 775 (1995)、Chattapadhyay, M.
K. et al., Biotechnol. Lett. 17, 567-570 (1995))
に報告されているが、いずれもL−メチオニンの生産量
は工業的に用いるには不十分であった。
【0004】L−メチオニンの直接発酵法が困難である
理由として、生合成経路の複雑さと、強い代謝調節が原
因として考えられている。ほとんどの微生物では、L−
メチオニンの生合成は他のアミノ酸に比較して厳格に制
御されている。エシェリヒア・コリにおいては、L−メ
チオニンの生合成経路は、L−スレオニンの生合成経路
と一部共通であり、L−ホモセリンが共通の中間体とな
っている。L−ホモセリンからL−メチオニンへの固有
経路の第一段階は、metKによりコードされるホモセリン
トランスサクシニラーゼによって触媒されるが、同酵素
は最終生産物であるL−メチオニンとL−メチオニンの
代謝物であるS−アデノシルメチオニンにより協奏的な
阻害を受けることが知られている(Lee, L.-W. et al.,
J. Biol. Chem. 241, 5479-5480 (1966))。このホモ
セリントランスサクシニラーゼによる反応以降のL−メ
チオニンの固有生合成経路の酵素遺伝子の発現は、リプ
レッサーであるMetJタンパク質による抑制を受けること
が明らかとなっている(Greene, R. C., Biosynthesis
of Methionine.in "Escherichai coli and Salmonella
Cellular and Molecular Biology/Second Edition", e
d. Neidhardt, F. D., ASM Press, pp. 542-560 (199
6).)。また、この抑制には、S−アデノシルメチオニ
ンがコリプレッサーとして働いている。
【0005】上記のように、L−メチオニン生合成の調
節は、ホモセリントランスサクシニラーゼのフィードバ
ック阻害と生合成系遺伝子の発現抑制によって行われて
いる。従来の研究から、L−メチオニンアナログ耐性株
は、上記調節が解除されることで耐性を獲得できること
が明らかにされており、それらの耐性に関与する変異遺
伝子としてmetJ変異及びmetK変異が知られている。そし
て、metJ変異はリプレッサーとしての機能を失ったもの
であり、metK変異はコリプレッサーであり協奏阻害因子
でもあるS−アデノシルメチオニンの合成能が低下した
ものであると考えられている。また、エシェリヒア・コ
リでは、野生型metJ遺伝子及び変異型metJ遺伝子の構造
及び機能の解析に関する研究もなされている(Liljestr
and-Golden, C.A. et al., , J. Bacteriol., 157, 413
-419 (1984), Rafferty, J.B. etal., Nature, 341, 70
5-710 (1989), Saint-Girons, I. et al., J. Biol. Ch
em., 259, 14282-14285 (1984), Adelberg, E.D., J. B
acteriol., 76, 326 (1958), Bala, G.A. et al., J. B
acteriol., 171, 4095-4099 (1989))。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、L−メ
チオニン生合成に関与する酵素やその遺伝子について、
ある程度の研究はなされているが、L−メチオニンの発
酵生産に直接結びつく知見はほとんど得られておらず、
MetJタンパク質の活性とL−メチオニン生産能との関係
については関心が払われていない。
【0007】本発明は、上記現状に鑑みなされたもので
あり、L−メチオニン生産に影響を与える因子を明らか
にしてL−メチオニン生産菌を育種し、発酵法によるL
−メチオニンの生産を可能とすることを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討を重ね、多数のL−メチオニ
ンアナログ耐性株の中からL−メチオニン生産能を有す
る変異株を単離することに成功し、それらの変異株がme
tJ遺伝子の特定の部位に変異を有することを見い出し、
本発明を完成するに至った。すなわち本発明は、以下の
とおりである。
【0009】(1)下記(A)又は(B)に示すエシェ
リヒア・コリ由来のL−メチオニン生合成系のリプレッ
サータンパク質をコードする遺伝子。 (A)配列番号4に示すアミノ酸配列を有し、かつ、5
5番目のアミノ酸残基がセリン残基以外のアミノ酸残基
であるタンパク質。 (B)配列番号4において、55番目のアミノ酸残基以
外の位置の1又は複数のアミノ酸残基の置換、欠失、挿
入、付加、又は逆位を含むアミノ酸配列を有し、配列番
号4に示すアミノ酸配列の55番目のアミノ酸残基に相
当するアミノ酸残基がセリン残基以外のアミノ酸残基で
あり、かつ、メチオニン生合成を抑制する活性が低下し
たタンパク質。
【0010】(2)前記セリン残基以外のアミノ酸残基
がアスパラギン残基である(1)の遺伝子。
【0011】(3)染色体上のL−メチオニン生合成系
のリプレッサータンパク質をコードする遺伝子が(1)
又は(2)に記載の遺伝子である微生物。 (4)エシェリヒア属細菌である(3)の微生物。
【0012】(5)前記(3)又は(4)の微生物を培
地に培養し、培地中にL−メチオニンを生成蓄積せし
め、これを該培地から採取することを特徴とするL−メ
チオニンの製造法。
【0013】本発明において「L−メチオニン生産能」
とは、微生物を培地に培養したときに、培地中にL−メ
チオニンを蓄積する能力をいう。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のDNAは、エシェリヒア・コリ由来のL−メチ
オニン生合成系のリプレッサータンパク質をコードする
遺伝子(metJ)において、コードされるタンパク質の5
5番目のアミノ酸残基がセリン残基以外のアミノ酸残基
に変異したDNA(以下、「変異型metJ遺伝子」ともい
う)である。ここで「55番目」とは、metJ遺伝子の開
始コドンによってコードされるメチオニンを含めて数え
たときの位置をいう。通常、タンパク質が翻訳された後
に、N末端のメチオニン又はフォルミルメチオニンは除
去されることが多いが、このメチオニン又はフォルミル
メチオニンを除いて数えた場合は、前記セリン残基は5
4番目のアミノ酸残基である。
【0015】本発明のDNAは、後記実施例に示すよう
に、エシェリヒア・コリのL−メチオニンアナログ耐性
株の中からL−メチオニン生産能を有する変異株を選択
し、同変異株からmetJ遺伝子を単離し、その構造を明ら
かにすることによって取得されたものである。
【0016】具体的には、N−メチル−N'−ニトロ−N−
ニトロソグアニジン(NTG)を用いて変異処理したエシ
ェリヒア・コリJM109株から、1mg/ml、3mg/
ml又は5mg/mlのDL−エチオニン又はDL−ノ
ルロイシンを含む最少培地プレートで生育する変異株を
選択し、それらの変異株から、ペディオコッカス・アシ
ディラクティシ(ロイコノストック・メセンテロイデ
ス)IFO3076株を用いたマイクロバイオアッセイ
(Tsunoda, T. et al., Amino Acids, 3, 7-13 (1961)
参照)により、L−メチオニン生産能を有する変異株を
選択した。その結果、約4500株のエチオニン耐性株
から1株、約1000株のノルロイシン耐性株から3
株、L−メチオニン生産能を有する変異株が得られた。
【0017】これらの4株の変異株からmetJ遺伝子を単
離し、それらの塩基配列を決定したところ、意外なこと
に、いずれもコード領域の164番目の塩基がGからA
に置換されていた。この塩基置換により、コードされる
アミノ酸配列は、野生株ではセリン残基である55番目
のアミノ酸残基がアスパラギン残基に置換される。この
変異型metJ遺伝子の塩基配列を配列番号3に示す。ま
た、この塩基配列によってコードされ得るアミノ酸配列
を配列番号4に示す。
【0018】L−メチオニン生産能を有する変異株は、
上記のようにL−メチオニンアナログとして2種類の化
合物を用いて独立に得られた菌株であるので、それぞれ
の変異は異なるものであると当初は考えられたが、いず
れも同一の変異によるものであったことから、metJ遺伝
子の上記変異点はL−メチオニン生産に重要であること
が示唆された。
【0019】本発明のDNAは、上記のようにアナログ
耐性変異株から取得されたものであるが、本発明によ
り、L−メチオニン生産に有効な変異型metJ遺伝子の変
異の位置が明らかとなったので、野生株から野生型metJ
遺伝子を単離し、同遺伝子に部位特異的変異法(Krame
r, W. and Frits, H. J., Methods in Enzymology, 15
4,350 (1987))によって所定の変異を導入することによ
っても、変異型metJ遺伝子を取得することができる。す
なわち、野生型metJ遺伝子では、配列番号4に示すアミ
ノ酸配列において、55番目のコドンはセリン残基をコ
ードしているが、これを、セリン残基以外のアミノ酸残
基をコードするコドンに置換すればよい。セリン以外の
アミノ酸残基としては、55番目のセリン残基をそのア
ミノ酸残基に変化させたときに、該変異を有するmetJ遺
伝子を保持する微生物がL−メチオニン生産能を有する
ものであれば特に制限されないが、好ましくは、塩基性
アミノ酸残基、より好ましくはアスパラギン残基が挙げ
られる。
【0020】本発明の遺伝子は、配列番号3に示す塩基
配列を有するDNAの他に、配列番号4に示すアミノ酸
配列をコードするDNA、及び配列番号4に示すアミノ
酸配列において、55番目のアスパラギン残基が、セリ
ンを除く他のアミノ酸残基に変化した配列をコードする
DNAを含む。また、上記DNAに、配列番号4に記載
のアミノ酸配列における55番目のアミノ酸残基以外の
位置において、1若しくは複数のアミノ酸残基の置換、
欠失、挿入、付加、又は逆位を生じる変異が加わって
も、コードされるタンパク質のメチオニン生合成を抑制
する活性が低下し、その結果、同DNAを保持する微生
物がL−メチオニン生産能を有するものであれば、その
ようなDNAは本発明の遺伝子に含まれる。導入される
変異の数は、タンパク質の立体構造における変異アミノ
酸の位置や種類によっても異なり、L−メチオニン生合
成を抑制する活性が低下するものである限り特に制限さ
れないが、通常、1〜20個、好ましくは1〜10個で
ある。
【0021】metJ遺伝子のクローニング等に用いるベク
ターとしては、例えばエシェリヒア・コリ細胞内で自律
複製可能なプラスミド、具体的にはpUC19、pUC18、pBR3
22、pHSG299、pHSG399、pHSG398、RSF1010等が挙げられ
る。
【0022】本発明の変異型metJ遺伝子の一例として、
配列表配列番号3に示す塩基配列を有するDNAは、同
遺伝子を保持するエシェリヒア・コリTN1株(AJ1354
3)の染色体DNAから、配列番号1及び2に示す塩基
配列を有するオリゴヌクレオチドをプライマーとするポ
リメラーゼチェインリアクション法(PCR:polymera
se chain reaction; White,T.J. et al., Trends Gene
t., 5,185 (1989)参照)により単離することができる。
TN1株(AJ13543)は、1998年11月24日付で、工業技
術院生命工学工業技術研究所に、受託番号FERM P- 1706
0として寄託されている。
【0023】染色体上のL−メチオニン生合成系のリプ
レッサータンパク質をコードする遺伝子が上記変異型me
tJ遺伝子である微生物(以下、「本発明の微生物」とも
いう)は、L−メチオニン生産株として、又はL−メチ
オニン生産株を育種する出発材料として利用することが
できる。本発明の微生物としては、metJ遺伝子がMetJタ
ンパク質の55番目のアミノ酸残基がセリン以外のアミ
ノ酸残基に置換されるような変異を有する変異株であっ
てもよいし、変異型metJ遺伝子が導入されたものであっ
てもよい。前記変異株としては、実施例に示すエシェリ
ヒア・コリTN1株(FERM P- 17060)が挙げられる。
【0024】変異型metJ遺伝子を保持していても、野生
型metJ遺伝子を発現可能な形態で保持する微生物は、野
生型metJ遺伝子が変異型metJ遺伝子に対して優性に作用
するために、変異型metJ遺伝子の効果が期待できない。
したがって、本発明の微生物としては、野生型metJ遺伝
子が正常に機能せず、かつ、変異型metJ遺伝子を保持す
ることが好ましい。このような微生物は、metJ遺伝子が
正常に機能しない変異株に、変異型metJ遺伝子を保持す
る組換えプラスミドを導入することによって得られる。
metJ遺伝子が正常に機能しない変異株は、例えば、metJ
遺伝子を破壊するか、あるいはプロモーター等のmetJ遺
伝子の転写調節配列を改変し、転写が起こらないように
することによって取得することができる。
【0025】また、本発明の微生物は、微生物の染色体
DNA上のmetJ遺伝子を、変異型metJ遺伝子で置換する
ことによっても取得することができる。具体的には、例
えば、温度感受性複製起点と変異型metJ遺伝子と薬剤耐
性マーカー遺伝子とを挿入して組換えDNAを調製し、
この組換えDNAで微生物を形質転換し、温度感受性複
製起点が機能しない温度で形質転換株を培養し、続いて
これを薬剤を含む培地で培養することにより、組換えD
NAが染色体DNAに組み込まれた形質転換株が得られ
る。こうして染色体に組換えDNAが組み込まれた株
は、染色体上にもともと存在するmetJ遺伝子との組換え
を起こし、染色体上のmetJ遺伝子と変異型metJ遺伝子と
の融合遺伝子2個が組換えDNAの他の部分(ベクター
部分、温度感受性複製起点及び薬剤耐性マーカー)を挟
んだ状態で染色体に挿入されている。したがって、この
状態では正常なmetJ遺伝子が優性であるので、形質転換
株は正常なMetJを発現する。
【0026】次に、染色体DNA上に変異型metJ遺伝子
のみを残すために、2個のmetJ遺伝子の組換えにより1
コピーのmetJ遺伝子を、ベクター部分(温度感受性複製
起点及び薬剤耐性マーカーを含む)とともに染色体DN
Aから脱落させる。その際、正常なmetJ遺伝子が染色体
DNA上に残され、変異型metJ遺伝子が切り出される場
合と、反対に変異型metJ遺伝子が染色体DNA上に残さ
れ、正常なmetJ遺伝子が切り出される場合がある。いず
れの場合も、温度感受性複製起点が機能する温度で培養
すれば、切り出されたDNAはプラスミド状で細胞内に
保持される。続いて、温度感受性複製起点が機能しない
温度で培養すると、変異型metJ遺伝子が染色体DNA上
に残された場合は、正常なmetJ遺伝子を含むプラスミド
が細胞から脱落するため、L−メチオニン生産能を示す
が、正常なmetJ遺伝子が染色体DNA上に残された場合
はL−メチオニン生産能を示さない。したがって、この
形質によって、染色体DNA上のmetJ遺伝子が変異型me
tJ遺伝子で置換された株を得ることができる。
【0027】変異型metJ遺伝子を導入する宿主微生物と
しては、L−メチオニン生合成系がエシェリヒア・コリ
と同様の抑制を受けるものであれば特に制限されない
が、具体的にはエシェリヒア・コリ等のエシェリヒア属
細菌、ブレビバクテリウム・ラクトファーメンタム等の
コリネ型細菌等が挙げられる。
【0028】変異型metJ遺伝子を導入するためのベクタ
ーとしては、エシェリヒア属細菌では前述したプラスミ
ドが、コリネ型細菌では、以下のものが挙げられる。 pAM 330 特開昭58−67699号公報参照 pHM 1519 特開昭58−77895号公報参照 pAJ 655 特開昭58−192900号公報参照 pAJ 611 同 上 pAJ 1844 同 上 pCG 1 特開昭57−134500号公報参照 pCG 2 特開昭58−35197号公報参照 pCG 4 特開昭57−183799号公報参照 pCG 11 同 上 pHK4 特開平5−7491号公報参照
【0029】遺伝子断片とベクターを連結して組換えD
NAを調製するには、遺伝子断片の末端に合うような制
限酵素でベクターを切断する。連結は、T4DNAリガ
ーゼ等のリガーゼを用いて行うのが普通である。その
他、染色体DNAの調製、PCR、プラスミドDNAの
調製、DNAの切断及び連結、プライマーとして用いる
オリゴヌクレオチドの設定等の方法は、当業者によく知
られている通常の方法を採用することができる。これら
の方法は、Sambrook, J. et al., "Molecular Cloning
A Laboratory Manual, Second Edition", Cold Spring
Harbor Laboratory Press (1989)等に記載されている。
【0030】組換えDNAを微生物に導入するには、こ
れまでに報告されている形質転換法に従って行えばよ
い。例えば、エシェリヒア・コリ K−12について報
告されているような、受容菌細胞を塩化カルシウムで処
理してDNAの透過性を増す方法(Mandel, M. et al.,
J. Mol. Biol., 53, 159 (1970))があり、バチルス・
ズブチリスについて報告されているような、増殖段階の
細胞からコンピテントセルを調製してDNAを導入する
方法(Duncan, C. H. et al., Gene, 1, 153 (1977))
がある。あるいは、バチルス・ズブチリス、放線菌類及
び酵母について知られているような、DNA受容菌の細
胞を、組換えDNAを容易に取り込むプロトプラストま
たはスフェロプラストの状態にして組換えDNAをDN
A受容菌に導入する方法(Chang, S. et al., Molec. G
en. Genet., 168, 111 (1979); Bibb, M. J. et al., N
ature, 274, 398 (1978); Hinnen, A. et al., Proc. N
atl.Acad. Sci. USA, 75 1929 (1978))も応用できる。
また、コリネ型細菌の形質転換は、電気パルス法(特開
平2−207791号公報参照)によって行うことがで
きる。
【0031】本発明の微生物は、変異型metJ遺伝子を保
持することに加えて、L−メチオニン生合成系に関与す
る酵素の活性が高められていてもよい。L−メチオニン
生合成に関与する酵素としては、アスパルトキナーゼ、
アスパラギン酸セミアルデヒドデヒドナゲナーゼ、ホモ
セリンデヒドロゲナーゼ、ホモセリントランスサクシニ
ラーゼ、シスタチオニンγ−シンテース、β−シスタチ
オニナーゼ等が挙げられる。
【0032】また、本発明の微生物は、L−メチオニン
の生合成経路から分岐してL−メチオニン以外の化合物
を生成する反応を触媒する酵素の活性が低下あるいは欠
損されていてもよい。そのような酵素しては、ホモセリ
ンキナーゼ、メチオニンアデノシルトランスフェラーゼ
が挙げられる。
【0033】<5>L−メチオニンの製造 上記のようにして得られるL−メチオニン生産能を有す
る微生物を培地に培養し、該培地中にL−メチオニンを
生産蓄積せしめ、これを該培地から採取することによ
り、L−メチオニンを製造することができる。
【0034】使用する培地は、微生物に応じて従来より
用いられてきた周知の培地を用いてかまわない。つま
り、炭素源、窒素源、無機イオン及び必要に応じその他
の有機成分を含有する通常の培地である。本発明を実施
するための特別な培地は必要とされない。
【0035】炭素源としては、グルコース、ラクトー
ス、ガラクトース、フラクトースやでんぷんの加水分解
物などの糖類、グリセロールやソルビトールなどのアル
コール類、フマール酸、クエン酸、コハク酸等の有機酸
類等を用いることができる。
【0036】窒素源としては、硫酸アンモニウム、塩化
アンモニウム、リン酸アンモニウム等の無機アンモニウ
ム塩、大豆加水分解物などの有機窒素、アンモニアガ
ス、アンモニア水等を用いることができる。
【0037】有機微量栄養源としては、ビタミンB1、
L−スレオニン、L−チロシンなどの要求物質または酵
母エキス等を適量含有させることが望ましい。これらの
他に、必要に応じて、リン酸カリウム、硫酸マグネシウ
ム、鉄イオン、マンガンイオン等が少量添加される。
【0038】培養は、利用される微生物に応じて従来よ
り用いられてきた周知の条件で行ってかまわない。例え
ば、好気的条件下で16〜120時間培養を実施するの
がよく、培養温度は25℃〜45℃に、培養中pHは5
〜8に制御する。尚、pH調整には無機あるいは有機の
酸性あるいはアルカリ性物質、更にアンモニアガス等を
使用することができる。
【0039】培養終了後の培地液からのL−メチオニン
の採取は、本願発明において特別な方法が必要とされる
ことはない。すなわち、本発明は従来より周知となって
いるイオン交換樹脂法、沈澱法その他の方法を組み合わ
せることにより実施できる。
【0040】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに具体的に
説明する。
【0041】<1>L−メチオニンアナログ耐性を有す
るエシェリヒア・コリ変異株の取得 L−メチオニン生産株を得るために、エシェリヒア・コ
リJM109株を親株として、L−メチオニンアナログ耐性
変異株を作製した。
【0042】LB培地で対数増殖期後期まで培養したエ
シェリヒア・コリJM109株の細胞を、N−メチル−N'−ニ
トロ−N−ニトロソグアニジン(NTG)を100mMリン
酸緩衝液(pH7.0)に溶解した溶液(0.5mg/
ml)で10分間処理した。変異処理した細胞を、1m
g/ml、3mg/ml又は5mg/mlのDL−エチ
オニン又はDL−ノルロイシンを含むM9最少培地プレ
ートに蒔き、37℃で72時間インキュベートした後、
形成したコロニーのL−メチオニン生産性を調べた。
【0043】L−メチオニン生産性は、ペディオコッカ
ス・アシディラクティシIFO3076株を用いたマイ
クロバイオアッセイにより分析した。すなわち、L−メ
チオニンアナログ耐性株を最少培地プレートに接種し、
コロニーを生育させた後に、メチオニンを含む多数アミ
ノ酸要求性のペディオコッカス・アシディラクティシI
FO3076株の培養液を含む軟寒天最少培地を重層
し、ハローを形成する位置のアナログ耐性株を選択し
た。
【0044】その結果、約4500株のエチオニン耐性
株から1株、約1000株のノルロイシン耐性株から3
株、L−メチオニン生産能を有する変異株が単離され
た。
【0045】L−メチオニン生産が認められた株をLB
培地で30℃、24時間培養し、その培養液一白金耳
を、500mlフラスコ中の20mlのM1培地(1L
中、30gグルコース、2gKH2PO4、10g(NH
42SO4・7H2O、10mgMnCl2・4H2O、1
0mgFeSO4・4H2O、20gCaCO3(別殺
菌)を含む。pH7.0(KOHで調整))に接種し、
30℃で72時間、120往復/分で振盪培養した。培
地中のL−メチオニンの量を、アミノ酸アナライザー
(日立製作所製、L−8500A)を用いて測定した。
結果を表1に示す。
【0046】また、TN1株を0.1%酵母エキスを添
加したM1培地で培養した場合、培地中のL−メチオニ
ンの蓄積は培養72時間後で最大となり、その量は約1
g/Lであった。
【0047】
【表1】
【0048】<2>L−メチオニン生産株のL−メチオ
ニン生合成酵素の活性測定 上記で得られたL−メチオニン生産株について、L−メ
チオニン生合成系の抑制を調べるために、L−メチオニ
ン生合成に関与する酵素の活性を測定した。
【0049】エシェリヒア・コリJM109株及びTN1株
を、50mlのM9培地又は0.01MのL−メチオニ
ンを含むM9培地で、30℃で24時間、対数増殖期後
期まで培養した。細胞を、50mM Tris−HCl
緩衝液(pH7.5)で洗浄し、2mMジチオスライト
ールを含む同緩衝液4mlに懸濁した。細胞を超音波破
砕し、30,000×gで遠心分離して得た上清を粗酵素液と
した。
【0050】上記粗酵素液を用いて、シスタチオニン−
γ−シンターゼ(CGS)及びシスタチオニン−β−リ
アーゼ(CBL)の活性を測定した。これらの酵素の発
現は、S−アデノシルメチオニンによる抑制を受ける。
【0051】CGS活性はKaplanらの方法(Kaplan, M.
M. et al., J. Biol. Chem., 241,4463-4471 (1966))
により、CBL活性はGuggenheimの方法(Guggenheim,
S.,Methods in Enzymology, vol.XVII, Academic Press
Inc., NY, (1971) p.439-442)により、それぞれ測定
した。結果を表2に示す。
【0052】野生株(JM109)では、L−メチオニンを
含む培地ではCGS及びCBLともに活性の低下がみら
れたのに対し、L−メチオニン生産株では、L−メチオ
ニン非存在下で培養したときの活性自体が、野生株に比
べて著しく高く、L−メチオニンによる抑制も解除され
ていた。
【0053】
【表2】 表2 ──────────────────────────── 菌株 L−メチオニン CGS CBL 添加(0.01M) (単位/mg) (単位/mg) ──────────────────────────── JM109 − 70.3±10.6 14.6±0.2 + <2.0 6.6±0.1 ──────────────────────────── TN1 − 461.1±10.5 35.5±0.6 + 431.0± 9.9 39.3±0.6 ────────────────────────────
【0054】<3>metJ遺伝子の単離 上記<2>で観察された代謝調節の解除は、metJ又はme
tKの変異によるものと推定された。そこで、得られたす
べてのL−メチオニン生産株から、プロモーター領域及
びターミネーター領域を含むmetJ遺伝子をPCR法によ
り単離し、塩基配列を決定した。
【0055】エシェリヒア・コリの野生株及び変異株4
株(TN1、TN5、TN6、TN7)の染色体DNA
を鋳型とし、公知のmetJ遺伝子の外側の塩基配列(Sain
t-Girons, I. et al., J. Biol. Chem., 259, 14282-14
285)に基づいて設計した配列番号1及び2に示す塩基
配列を有するオリゴヌクレオチドをプライマーとして、
Ex Taq DNAポリメラーゼ(宝酒造(株)製)
PCR反応を行った。これらのプライマーは、内部にKp
nI部位を有する。PCR反応の条件は、95℃30秒、
55℃30秒、72℃1分であり、これを25サイクル
行った。
【0056】725bpの単一の増幅断片をKpnI及びXb
aIで消化し、pUC19のKpnI及びXbaI部位に連結した。増
幅断片の塩基配列をダイデオキシ・チェイン・ターミネ
ーション法により決定した。Taqポリメラーゼによる
読み誤りを防止するために、それぞれの株について独立
に3クローン塩基配列を決定した。
【0057】その結果、得られたL−メチオニン生産株
のmetJ遺伝子は、プロモーター及びターミネーター領域
に変異はみられず、いずれも構造遺伝子の164番目の
塩基がGからAに置換されていた。この変異型metJ遺伝
子の構造遺伝子の塩基配列を配列番号3に示す。また、
この塩基配列によりコードされ得るアミノ酸配列を配列
番号3及び4に示す。前記の塩基置換により、55番目
(開始のメチオニン残基を除くと54番目)のアミノ酸
残基はセリン残基からアスパラギン残基に置換されてい
た。
【0058】<4>L−メチオニン生産能に対する変異
型metJ遺伝子の効果の確認 上記のように、L−メチオニン生産能を有する変異株
は、metJの変異によりメチオニン生合成系の抑制が解除
された結果、L−メチオニン生産能を有することが示唆
された。しかし、この形質は、metKの変異によるもので
ある可能性も考えられたので、metJの変異によるもので
あることを確認した。
【0059】metJ遺伝子産物であるMetJタンパク質はリ
プレッサーとして機能するため、野生型と変異型とでは
野生型が優性に作用する。したがって、L−メチオニン
生産能がmetJ遺伝子の変異によるものであれば、L−メ
チオニン生産株に野生型metJ遺伝子を導入すれば、元の
野生株の性質が戻ると予想される。
【0060】前記の変異型metJ遺伝子と同様にして、エ
シェリヒア・コリJM109株から野生型metJ遺伝子を単離
した。野生型metJ遺伝子を含むプラスミドは、さらにEc
oRI及びHindIIIで消化して小断片を回収し、EcoRI及びH
indIIIで消化したpBR322の大断片に連結し、低コピー数
のプラスミドpWMJを得た。このプラスミドpWMJでTN1
株を形質転換した。
【0061】得られた形質転換株、エシェリヒア・コリ
JM109、及びTN1株を、L−メチオニン存在下又は非
存在下で培養し、前記と同様にして粗酵素液を調製し、
CGS及びCBLの活性を測定した。結果を図1に示
す。その結果、CGS及びCBLは、野生型metJ遺伝子
を導入したTN1株では野生株と同程度に抑制を受けた
のに対し、TN1株ではL−メチオニン存在下でも野生
株に比べて高い活性を示した。
【0062】TN1株は、エシェリヒア・コリAJ13543
と命名され、1998年11月24日付で、工業技術院生命工学
工業技術研究所に、受託番号FERM P- 17060として寄託
されている。
【0063】
【発明の効果】本発明により、L−メチオニン生産能を
有する微生物、及び同微生物の育種に利用することがで
きる変異型metJ遺伝子が提供される。
【0064】
【配列表】 SEQUENCE LISTING <110> 味の素株式会社(Ajinomoto Co., Ltd) <120> 変異型metJ遺伝子及びL−メチオニンの製造法(Mutant metJ gene and M ethod for Producing L-Methionine) <130> P-6157 <141> 1998-11-24 <160> 4 <170> PatentIn Ver. 2.0
【0065】 <210> 1 <211> 27 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:primer <400> 1 cggggtacca cgcgtcatgt gatgaag 27
【0066】 <210> 2 <211> 27 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:primer <400> 2 tgctctagat tatccggcct acaagtt 27
【0067】 <210> 3 <211> 318 <212> DNA <213> Escherichia coli <220> <221> CDS <222> (1)..(315) <400> 3 atg gct gaa tgg agc ggc gaa tat atc agc cca tac gct gag cac ggc 48 Met Ala Glu Trp Ser Gly Glu Tyr Ile Ser Pro Tyr Ala Glu His Gly 1 5 10 15 aag aag agt gaa caa gtc aaa aag att acg gtt tcc att cct ctt aag 96 Lys Lys Ser Glu Gln Val Lys Lys Ile Thr Val Ser Ile Pro Leu Lys 20 25 30 gtg tta aaa atc ctc acc gat gaa cgc acg cgt cgt cag gtg aac aac 144 Val Leu Lys Ile Leu Thr Asp Glu Arg Thr Arg Arg Gln Val Asn Asn 35 40 45 ctg cgt cac gct acc aac aac gag ctg ctg tgc gaa gcg ttt ctg cat 192 Leu Arg His Ala Thr Asn Asn Glu Leu Leu Cys Glu Ala Phe Leu His 50 55 60 gcc ttt acc ggg caa cct ttg ccg gat gat gcc gat ctg cgt aaa gag 240 Ala Phe Thr Gly Gln Pro Leu Pro Asp Asp Ala Asp Leu Arg Lys Glu 65 70 75 80 cgc agc gac gaa atc ccg gaa gcg gca aaa gag atc atg cgt gag atg 288 Arg Ser Asp Glu Ile Pro Glu Ala Ala Lys Glu Ile Met Arg Glu Met 85 90 95 ggg att aac ccg gag acg tgg gaa tac taa 318 Gly Ile Asn Pro Glu Thr Trp Glu Tyr 100 105
【0068】 <210> 4 <211> 105 <212> PRT <213> Escherichia coli <400> 4 Met Ala Glu Trp Ser Gly Glu Tyr Ile Ser Pro Tyr Ala Glu His Gly 1 5 10 15 Lys Lys Ser Glu Gln Val Lys Lys Ile Thr Val Ser Ile Pro Leu Lys 20 25 30 Val Leu Lys Ile Leu Thr Asp Glu Arg Thr Arg Arg Gln Val Asn Asn 35 40 45 Leu Arg His Ala Thr Asn Asn Glu Leu Leu Cys Glu Ala Phe Leu His 50 55 60 Ala Phe Thr Gly Gln Pro Leu Pro Asp Asp Ala Asp Leu Arg Lys Glu 65 70 75 80 Arg Ser Asp Glu Ile Pro Glu Ala Ala Lys Glu Ile Met Arg Glu Met 85 90 95 Gly Ile Asn Pro Glu Thr Trp Glu Tyr 100 105
【図面の簡単な説明】
【図1】 L−メチオニン存在下又は非存在下で培養し
たエシェリヒア・コリJM109、TN1株、及び野生型met
J遺伝子を導入したTN1株の粗酵素液のシスタチオニ
ン−γ−シンターゼ(CGS)及びシスタチオニン−β
−リアーゼ(CBL)の相対活性を示す図。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記(A)又は(B)に示すエシェリヒ
    ア・コリ由来のL−メチオニン生合成系のリプレッサー
    タンパク質をコードする遺伝子。 (A)配列番号4に示すアミノ酸配列を有し、かつ、5
    5番目のアミノ酸残基がセリン残基以外のアミノ酸残基
    であるタンパク質。 (B)配列番号4において、55番目のアミノ酸残基以
    外の位置の1又は複数のアミノ酸残基の置換、欠失、挿
    入、付加、又は逆位を含むアミノ酸配列を有し、配列番
    号4に示すアミノ酸配列の55番目のアミノ酸残基に相
    当するアミノ酸残基がセリン残基以外のアミノ酸残基で
    あり、かつ、メチオニン生合成を抑制する活性が低下し
    たタンパク質。
  2. 【請求項2】 前記セリン残基以外のアミノ酸残基がア
    スパラギン残基である請求項1記載の遺伝子。
  3. 【請求項3】 染色体上のL−メチオニン生合成系のリ
    プレッサータンパク質をコードする遺伝子が請求項1又
    は2に記載の遺伝子である微生物。
  4. 【請求項4】 エシェリヒア属細菌である請求項3記載
    の微生物。
  5. 【請求項5】 請求項3又は4に記載の微生物を培地に
    培養し、培地中にL−メチオニンを生成蓄積せしめ、こ
    れを該培地から採取することを特徴とするL−メチオニ
    ンの製造法。
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