JP2000156817A

JP2000156817A - 撮影装置および記憶媒体

Info

Publication number: JP2000156817A
Application number: JP10329602A
Authority: JP
Inventors: Yoshihiro Sato; 芳広佐藤
Original assignee: Casio Computer Co Ltd
Current assignee: Casio Computer Co Ltd
Priority date: 1998-11-19
Filing date: 1998-11-19
Publication date: 2000-06-06

Abstract

(57)【要約】【課題】撮影対象を撮影して得られる撮影画像の調整
が可能な撮影装置において、撮影画像中の撮影対象の画
像が所定の大きさとなるように調整を行って撮影する。【解決手段】ＣＰＵ１０１は、被写体台座４０５に戴
置された被写体を含むデジタルカメラ２０の撮像範囲の
画像を一時的に取り込み、当該画像における被写体の画
像の上下左右端を検出することによって被写体の画像の
中心を求め、この中心が撮像範囲の中心に一致するよう
に被写体の画像を移動させる。そして、ＣＰＵ１０１
は、撮像範囲に対する被写体の画像の割合が所定の割合
となるようにデジタルカメラ２０のズーム２０７を調整
して、被写体の撮影を実行させる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、撮影対象の撮影画
像が所定の大きさとなるように撮影倍率を変更して撮影
対象を撮影する撮影装置、および、その制御プログラム
を格納した記憶媒体に関する。

【０００２】

【従来の技術】近年、コンピュータとともに、デジタル
カメラやスキャナ等の画像取り込み可能な機器が普及す
るにつれて、画像が一覧表示されたカタログ等を手軽に
作成することができるようになった。これらのカタログ
等を作製する際には、商品をデジタルカメラで撮影し、
撮影された商品の画像データをコンピュータに取り込ん
で処理すると、便利であった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、例えば
カタログのように、商品を撮影した画像を一覧形式で表
示する場合には、各商品の画像の大きさがまちまちでは
非常に見にくくなってしまう。一般に、小売り店舗で取
り扱われる商品の形状や大きさは非常に多岐に渡るの
で、商品を撮影する際には、各商品の大きさに合わせて
撮影倍率等を調整する必要があり、非常に面倒であると
いう問題があった。特に、撮影する商品の数が多い場合
には、各商品毎に適切な撮影倍率を設定するために大部
分の時間を要し、非常に効率が悪いという問題があっ
た。

【０００４】本発明の課題は、撮影対象を撮影して得ら
れる撮影画像の調整が可能な撮影装置において、撮影画
像中の撮影対象の画像が所定の大きさとなるように調整
を行って撮影することである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】請求項１記載の発明の撮
影装置は、撮影対象を含む所定の撮像範囲の画像を取り
込む画像取り込み手段と、この画像取り込み手段によっ
て取り込まれた画像から前記撮影対象の画像を抽出する
抽出手段と、この抽出手段により抽出された前記撮影対
象の画像が、前記撮像範囲の画像全体に対して所定の割
合を占めるように調整する撮影画像調整手段と、この調
整手段により調整された画像を撮影画像として出力する
撮影画像出力手段と、を備えたことを特徴としている。

【０００６】この請求項１記載の発明によれば、画像取
り込み手段によって撮影対象を含む所定の撮像範囲の画
像を取り込み、抽出手段によって、取り込まれた画像か
ら撮影対象の画像を抽出し、画像調整手段委により、抽
出された撮影対象の画像が、撮像範囲の画像全体に対し
て所定の割合を占めるように調整し、撮影画像出力手段
により、調整された画像を撮影画像として出力する。

【０００７】従って、撮影対象を含む撮像範囲の画像を
取り込んで、撮影対象の画像が撮像範囲の画像において
所定の割合を占める画像を出力するので、撮影対象が所
定の大きさに撮影された画像を容易に得ることができ
る。これによって、大きさや形状が異なる複数の撮影対
象を順次撮影する場合であっても、利用者が煩雑な調整
を手作業で行う必要が無く、各撮影対象が所望の大きさ
で撮影された画像を、効率よく、容易に得ることができ
る。

【０００８】

【発明の実施の形態】以下、図１〜図１４を参照して本
発明の実施の形態を詳細に説明する。

【０００９】［第１の実施の形態］図１〜図１０は、本
発明を適用した第１の実施の形態としての撮影システム
１を示す図である。

【００１０】まず、構成を説明する。図１は、本実施の
形態における撮影システム１の全体構成を示す外観斜視
図である。この図１において、撮影システム１は、画像
処理装置１０と、撮影装置４０と、から構成されてい
る。

【００１１】図１において画像処理装置１０は、後述す
る画像処理に関わる制御系の各機能を内蔵する本体１１
と、その画像処理内容に関わる各種画面を表示するＣＲ
Ｔ（Cathode Ray Tube）等により構成されたディスプレ
イ１２と、各種のコマンドや指示内容を入力するキーボ
ード１３と、ディスプレイ１２に表示される各種画面上
で各種指示を指示操作するマウス１４と、を備える。

【００１２】撮影装置４０は、被写体をセッティングし
て撮影環境を設定するための各種機能を収納するケース
４０１と、ケース４０１の図中手前側の開口部に回動可
能に組み付けられてカメラチルト台４０３にセットされ
たデジタルカメラ２０の撮影方向の設定を行うと共に外
光を遮断するフード４０２と、フード４０２の図中手前
側の開口部に回動可能に組み付けられてセットされたデ
ジタルカメラ２０のチルト角を設定するカメラチルト台
４０３と、から構成されている。

【００１３】さらに撮影装置４０のケース４０１の図中
手前側の側面には、後述するフード駆動部４０７に取り
付けられた非常停止用の非常停止ボタン４０４と、ケー
ス４０１内部に収納された被写体台座４０５に被写体
（商品）をセットする際に開閉する側面扉４０６と、フ
ード４０２を回動駆動するフード駆動部４０７と、が備
えられている。

【００１４】また、撮影装置４０のケース４０１の図中
手前側の側面には、上記画像処理装置１０から入力され
る各駆動部を制御する制御信号に応じて撮影装置４０の
各駆動部に駆動制御信号を出力する撮影制御系を内蔵す
る撮影制御装置３０が取り付けられている。

【００１５】また、画像処理装置１０とデジタルカメラ
２０、及び撮影制御装置３０との間には、撮影に関わる
各種制御信号や各種検出信号を授受するためのケーブル
Ｃが接続されている。

【００１６】次いで、画像処理装置１０内部の制御系１
００の構成について図２に示すブロック図を参照して説
明する。図２において、画像処理装置１０の制御系１０
０は、ＣＰＵ１０１、入力装置１０２、ＲＡＭ１０３、
Ｉ／Ｆ１０４、表示装置１０５、記憶装置１０６、及び
記憶媒体１０７により構成されており、記憶媒体１０７
を除く各部はバス１０８に接続されている。

【００１７】ＣＰＵ（Central Processing Unit ）１０
１は、記憶装置１０６内に格納されているシステムプロ
グラム及び当該システムに対応する画像処理プログラム
をＲＡＭ１０３内の図示しないプログラム格納領域に展
開し、入力装置１０２から入力される各種指示あるいは
データをＲＡＭ１０３内に一時的に格納し、この入力指
示及び入力データに応じて記憶装置１０６内に格納され
た画像データに対して各種画像処理を実行し、その処理
結果をＲＡＭ１０３内に格納するとともに、表示装置１
０５に表示する。そして、ＲＡＭ１０３に格納した処理
結果を入力装置１０２から入力指示される記憶装置１０
６内の保存先に保存する。

【００１８】また、ＣＰＵ１０１は、撮影装置４０にお
ける被写体の撮影に際して後述する撮影処理（図７参
照）を実行し、入力装置１０２からの指示により自動撮
影が指定されると、撮影条件を指定させる撮影条件指定
画面を表示装置１０５に表示して、「撮影条件名」を指
定させるとともに、被写体（商品）の撮影面（前面、上
面、俯瞰）を指定させ、その指定された被写体の撮影面
を撮影させるため、記憶装置１０６内に予め格納された
撮影条件テーブルに設定された各種撮影条件のパラメー
タに基づいて、撮影装置４０においてデジタルカメラ２
０の撮影条件（ズーム、フォーカス、絞り）、フード４
０２の回転位置、カメラチルト台４０３のチルト角、被
写体台座４０５の高さ、及び照明装置４０８の照度にお
ける各撮影条件を移動・調整するように各種指示信号を
Ｉ／Ｆ１０４を介して撮影制御装置３０に出力し、撮影
制御装置３０からの応答により各撮影条件に調整された
ことを確認すると、指定された被写体の撮影面を自動撮
影させ、その自動撮影された画像データを撮影制御装置
３０から取得して、ファイル名や撮影条件値とともに記
憶装置１０６内に格納された撮影画像ファイル内に格納
する。

【００１９】さらに、ＣＰＵ１０１は、上記撮影処理に
際し、後述する自動画角制御処理（図９）を実行して、
被写体の画像が撮影画像のうちの所定の割合を占めるよ
うにズーム２０７をはじめとする各部の調整を実行す
る。

【００２０】入力装置１０２は、図１に示したキーボー
ド１３とマウス１４を含み、キーボード１３において押
下されたキーの押下信号やマウス１４の位置信号をＣＰ
Ｕ１０１に出力する。

【００２１】ＲＡＭ（Random Access Memory）１０３
は、ＣＰＵ１０１が上記各種アプリケーションプログラ
ムを実行する際に各種プログラムを展開するプログラム
格納領域を形成するとともに、ＣＰＵ１０１が上記各種
処理を実行する際に処理されるデータや画像データ等を
展開するメモリ領域を形成する。

【００２２】Ｉ／Ｆ１０４は、ケーブルＣを介して撮影
制御装置３０と接続され、ＣＰＵ１０１から入力される
各種指示信号を撮影制御装置３０に送信するとともに、
撮影制御装置３０から送信される各種検出信号や画像信
号を受信してＣＰＵ１０１に出力する。

【００２３】表示装置１０５は、図１に示したディスプ
レイ１２であり、ＣＰＵ１０１から入力される各種表示
データ（撮影条件指定画面や画像データ等）を表示す
る。

【００２４】記憶装置１０６は、プログラムやデータ等
が予め記憶されている記憶媒体１０７を有しており、こ
の記憶媒体１０７は磁気的、光学的記録媒体、若しくは
半導体メモリで構成されている。この記憶媒体１０７は
記憶装置１０６に固定的に設けたもの、若しくは着脱自
在に装着するものであり、この記憶媒体１０７には上記
システムプログラム及び当該システムに対応する画像処
理プログラム、撮影処理プログラム、駆動制御処理プロ
グラム、及び各処理プログラムで処理されたデータ等を
記憶する。

【００２５】また、この記憶媒体１０７に記憶するプロ
グラム、データ等は、通信回線等を介して接続された他
の機器から受信して記憶する構成にしてもよく、更に、
通信回線等を介して接続された他の機器側に上記記憶媒
体を備えた記憶装置を設け、この記憶媒体１０７に記憶
されているプログラム、データを通信回線を介して使用
する構成にしてもよい。

【００２６】また、記憶装置１０６は、上記ＣＰＵ１０
１における撮影処理に際して利用される撮影条件テーブ
ルおよび撮影画像ファイルを格納しており、これらの構
成を図４に示す。

【００２７】図４（ａ）は、撮影条件テーブルの構成を
示しており、「撮影条件名」に対応して被写体の撮影方
向を示す「前面、上面、俯瞰」毎に、デジタルカメラ２
０における「カメラ内制御値（ズーム、フォーカス、絞
り）」と、カメラチルト台４０３における「カメラ台座
角度」と、被写体台座４０５における「被写体台座高
さ」と、フード４０２における「フード角度」と、照明
装置４０８における「照度」と、を記憶するように構成
されている。

【００２８】図４（ｂ）は、撮影画像ファイルの構成を
示しており、「ファイル名」に対応して「画像データ」
と、「撮影条件値（撮影方向、ズーム、フォーカス、絞
り、カメラ台座角度、被写体台座高さ、フード角度）」
と、「被写体データ（商品名等）」と、「フラグ」とを
記憶するように構成されている。

【００２９】次いで、デジタルカメラ２０と撮影制御装
置３０内部の各制御系２００、３００の構成について図
３に示すブロック図を参照して説明する。図３におい
て、デジタルカメラ２０の制御系２００は、Ｉ／Ｆ２０
１、カメラ制御部２０２、画像メモリ２０３、モータ２
０４〜２０６、ズーム２０７、フォーカス２０８、絞り
２０９、及びポテンショメータ２１０〜２１２により構
成されている。

【００３０】Ｉ／Ｆ２０１は、撮影制御装置３０内のＩ
／Ｆ３０１を介して入力される各種撮影制御信号を受信
してカメラ制御部２０２に出力し、ポテンショメータ２
１０〜２１２から入力される各検出信号をカメラ制御部
２０２に出力するとともに、撮影制御装置３０内のＩ／
Ｆ３０１を介して画像処理装置１０に送信する。

【００３１】カメラ制御部２０２は、Ｉ／Ｆ２０１から
入力される各種撮影制御信号に従ってモータ２０４〜２
０６にそれぞれ駆動制御信号を出力して駆動制御し、所
定の撮影条件に対応するようにズーム２０７、フォーカ
ス２０８、及び絞り２０９を所定位置に移動させ、ポテ
ンショメータ２１０〜２１２からフィードバックされる
ズーム位置、フォーカス位置、及び絞り位置の各検出信
号に基づいて、ズーム２０７、フォーカス２０８、及び
絞り２０９が所定位置に調整されたことを確認した後、
図示しない撮像部における撮影動作を制御して、その撮
影画像データを画像メモリ２０３に記憶する。

【００３２】画像メモリ２０３は、磁気的、光学的記録
媒体、若しくは半導体メモリで構成されており、カメラ
制御部２０２から入力される画像データを記憶する。

【００３３】モータ２０４〜２０６は、それぞれカメラ
制御部２０２から入力される駆動制御信号によりズーム
２０７、フォーカス２０８、及び絞り２０９を駆動して
所定位置に移動させる。

【００３４】ポテンショメータ２１０〜２１２は、それ
ぞれ可変抵抗器等により構成され、モータ２０４〜２０
６により駆動されるズーム２０７、フォーカス２０８、
及び絞り２０９における各駆動位置を検出し、その各検
出信号をＩ／Ｆ２０１に出力する。

【００３５】図３において、撮影制御装置３０の制御系
３００は、Ｉ／Ｆ３０１、停止スイッチ３０２、カメラ
向き検出スイッチ３０３、チルト台駆動制御部３０４、
被写体台座駆動制御部３０５、フード駆動制御部３０
６、及び照明制御部３０７により構成されている。

【００３６】Ｉ／Ｆ３０１は、ケーブルＣを介して画像
処理装置１０から送信される各種指示信号を受信してＣ
ＰＵ３１１及びデジタルカメラ２０内のＩ／Ｆ２０１に
出力し、ポテンショメータ４０３ｂ、４０５ｂ、４０７
ｂおよびポテンショメータ２３ｂから入力される各検出
信号をＣＰＵ３１１に出力するとともに、ケーブルＣを
介して画像処理装置１０に送信し、Ｉ／Ｆ２０１から入
力されるポテンショメータ２１０〜２１２の各検出信号
をケーブルＣを介して画像処理装置１０に送信する。

【００３７】停止スイッチ３０２は、上記図１に示した
非常停止ボタン４０４と連結されており、非常停止ボタ
ン４０４が操作されると、各駆動部における動作を停止
させる停止信号をチルト台駆動制御部３０４、被写体台
座駆動制御部３０５、フード駆動制御部３０６、及び照
明制御部３０７に同時に出力して、各駆動部における動
作を直ちに停止させるとともに、その停止信号をＩ／Ｆ
３０１を介して画像処理装置１０内のＣＰＵ１０１に対
してリセット信号として出力して、ＣＰＵ１０１をリセ
ット処理させる。

【００３８】カメラ向き検出スイッチ３０３は、カメラ
チルト台４０３にセットされるデジタルカメラ２０が所
定の固定位置に正しくセットされたか否かを検出するス
イッチであり、デジタルカメラ２０がカメラチルト台４
０３に正しくセットされていないことを検出すると、そ
の検出信号をＩ／Ｆ３０１に出力する。

【００３９】チルト台駆動制御部３０４は、Ｉ／Ｆ３０
１から入力されるチルト台駆動指示信号に従ってチルト
台駆動制御信号をモータ４０３ａに出力してモータ４０
３ａを駆動制御してカメラチルト台４０３のチルト角を
駆動制御し、Ｉ／Ｆ３０１を介してポテンショメータ４
０３ｂからフィードバックされるチルト角検出信号に基
づいてチルト角を所望の値に調整する。

【００４０】被写体台座駆動制御部３０５は、Ｉ／Ｆ３
０１から入力される被写体台座駆動指示信号に従って被
写体台座駆動制御信号をモータ４０５ａに出力してモー
タ４０５ａを駆動制御して被写体台座４０５の高さを昇
降駆動制御し、Ｉ／Ｆ３０１を介してポテンショメータ
４０５ｂからフィードバックされる昇降位置検出信号に
基づいて昇降位置を所望の位置に調整する。

【００４１】フード駆動制御部３０６は、Ｉ／Ｆ３０１
から入力されるフード駆動指示信号に従ってフード駆動
制御信号をモータ４０７ａに出力してモータ４０７ａを
駆動制御してフード４０２の回転位置を駆動制御し、Ｉ
／Ｆ３０１を介してポテンショメータ４０７ｂからフィ
ードバックされる回転位置検出信号に基づいて回転位置
を所望の位置に調整する。

【００４２】照明制御部３０７は、Ｉ／Ｆ３０１から入
力される照明指示信号に従って照明駆動制御信号を照明
装置４０８に出力して照明装置４０８の照度を制御す
る。

【００４３】ポテンショメータ４０３ｂは、モータ４０
３ａにより駆動制御されるカメラチルト台４０３のチル
ト角を検出し、そのチルト角検出信号（電圧信号）をＩ
／Ｆ３０１に出力する。

【００４４】ポテンショメータ４０５ｂは、モータ４０
５ａにより駆動制御される被写体台座４０５の昇降位置
を検出し、その昇降位置検出信号（電圧信号）をＩ／Ｆ
３０１に出力する。

【００４５】ポテンショメータ４０７ｂは、モータ４０
７ａにより駆動制御されるフード４０２の回転位置を検
出し、その回転位置検出信号（電圧信号）をＩ／Ｆ３０
１に出力する。

【００４６】次に、本実施の形態の動作を説明する。ま
ず、撮影装置４０における各部の動作について図５およ
び図６に示す撮影装置４０の横断面図を参照して説明す
る。

【００４７】図５に示す撮影装置４０において、ケース
４０１内部の図中左上部分には照明装置４０８が取り付
けられており、その右下部分の被写体台座４０５に置か
れた被写体に光を照射する。この照明装置４０８の照度
は、上記撮影制御装置３００内の照明制御部３０７によ
り制御される。また、ケース４０１内部の図中右上部分
にはミラー４０９が開閉可能な扉４１０に取り付けられ
ており、このミラー４０９を利用して被写体台座４０５
に置かれた被写体の上面をデジタルカメラ２０の撮像面
に投影させる。また、ミラー４０９を取り付けた扉４１
０は、開いた状態でミラー４０９のメンテナンス等が可
能である。

【００４８】また、被写体台座４０５の図中右側部分に
は背景板４１１が設置されており、この背景板４１１の
上端部にはクリップ４１２により背景シート４１３が止
められて、この背景シート４１３により背景板４１１前
面と被写体台座４０５の台座部分を覆って、被写体台座
４０５に置かれた被写体の背景色等を統一して、良好な
撮影環境を形成するようにしている。さらに、背景板４
１１より図中右側部分には開閉可能な背面扉４０１ａが
設けられており、背景板４１１や背景シート４１３の交
換を可能にしている。

【００４９】そして、図６（ａ）に示すように、背の低
い被写体（商品）の前面を撮影する場合は、フード４０
２の回転角度は、そのケース４０１内に臨む開口部が図
中上方に向いて背の低い被写体に対する撮像範囲が広く
なるように「フードＤＯＷＮ」状態に調整されて、カメ
ラチルト台４０３のチルト角度は「カメラＤＯＷＮ」状
態に調整され、さらに、被写体台座４０５の昇降位置は
高くなるように調整されて、デジタルカメラ２０の撮像
面が背の低い被写体の前面を撮影しやすいように調整さ
れる。

【００５０】また、図６（ｂ）に示すように、被写体
（商品）の上面を撮影する場合は、フード４０２の回転
角度と被写体台座４０５の高さは移動されず、カメラチ
ルト台４０３のチルト角度のみが「カメラＵＰ」状態に
調整されて、デジタルカメラ２０の撮像面がミラー４０
９に投影される被写体の上面をとらえるように調整され
る。

【００５１】さらに、図６（ｃ）に示すように、背の高
い被写体（商品）の前面を撮影する場合は、フード４０
２の回転角度は、そのケース４０１内に臨む開口部が図
中下方に向いて背の高い被写体に対する撮像範囲を確保
するように「フードＵＰ」状態に調整されて、カメラチ
ルト台４０３のチルト角度は「カメラＵＰ」状態に調整
され、さらに、被写体台座４０５の昇降位置は低くなる
ように調整されて、デジタルカメラ２０の撮像面が背の
高い被写体の前面を撮影しやすいように調整される。

【００５２】以上のように、撮影装置４０では、被写体
の背の高さや、撮影面等の撮影条件に応じて、フード４
０２の回転角度、カメラチルト台４０３のチルト角度、
及び被写体台座４０５の昇降位置が適切に移動調整され
て、最適な撮影環境を容易に設定することが可能な構成
となっている。

【００５３】次に、上記のような各撮影条件を設定する
ために、上記画像処理装置１０内のＣＰＵ１０１により
実行される撮影処理について図７に示すフローチャート
に基づいて説明する。

【００５４】図７において、まず、ＣＰＵ１０１は、入
力装置１０２における指示操作によって「画像編集」処
理が指示されたか否かを判別し（ステップＳ１０１）、
「画像編集」処理が指示されたのであればステップＳ１
０２の「画像編集」処理に移行し、「画像編集」処理が
指示されなければ、「自動撮影」処理が指示されたか否
かを判別する（ステップＳ１０３）。

【００５５】このステップＳ１０３で「手動撮影」処理
が指示された場合にはステップＳ１１０の処理に移行
し、「自動撮影」処理が指示された場合には、その撮影
条件を指定させる撮影条件指定画面として、記憶装置１
０６に格納された撮影条件テーブル（図４（ａ））に格
納された「撮影条件名」と「撮影面」とを指定させる画
面を表示して、「撮影条件名」と被写体の「撮影面（前
面、上面、俯瞰）」とを指定させるとともに（ステップ
Ｓ１０４、Ｓ１０５）、被写体台座４０５に被写体（商
品）をセットするように促す。

【００５６】そして、ＣＰＵ１０１は、ユーザによって
被写体が被写体台座４０５にセットされ、「撮影条件
名」と被写体の撮影面とが指定されると、指定された撮
影面に対応する各撮影条件に従って、撮影装置４０の各
部を当該撮影条件に適合するように調整する（ステップ
Ｓ１０６）。

【００５７】その後、ＣＰＵ１０１は、ステップＳ１０
６で指定された被写体の撮影面を撮影する指定された面
の撮影処理（図８）を実行し（ステップＳ１０７）、入
力装置１０２における指示操作によって撮影完了が指示
されたか否かを判別する（ステップＳ１０８）。撮影完
了が指示されれば、そのまま処理を終了し、撮影完了が
指示されなければ、続いて他の撮影を実行するためにス
テップＳ１０５に戻る。

【００５８】また、ステップＳ１０３で「手動操作」が
指示された場合には、ＣＰＵ１０１は、ステップＳ１０
９に移行して、撮影装置４０における各機器を手動にて
移動・調整する処理を実行し、その都度ユーザによって
入力装置１０２で行われる指示操作に応じて、撮影装置
４０が備える各駆動部を移動させる。そして、ユーザか
らの指示操作に応じて撮影を実行し（ステップＳ１１
０）、撮影が全て終了したか否かを判別して（ステップ
Ｓ１１１）、撮影続行を指示する指示操作が行われた場
合にはステップＳ１０９に戻り、全ての撮影が終了した
のであれば一連の処理を終了する。

【００５９】図８は、図７のステップＳ１０７に示す、
指定された面の撮影処理を詳細に示すフローチャートで
ある。この図８に示す処理において、ＣＰＵ１０１は、
入力装置１０２を介して撮影条件の確定を指示する撮影
確定入力が行われたか否かを検知する（ステップＳ１２
１）。すなわち、ステップＳ１０６（図７）で撮影装置
４０の各機器の移動および調整が行われた後、ユーザが
撮影を実行しても良いと判断した場合には、入力装置１
０２において撮影確定入力が行われる。

【００６０】ここで、撮影確定入力が行われない場合に
は、ＣＰＵ１０１は、後述する自動画角制御処理（図
９）を実行し（ステップＳ１２２）、ステップＳ１２１
に戻る。

【００６１】また、ユーザにより撮影確定入力が行われ
た場合には、ＣＰＵ１０１は、デジタルカメラ２０によ
る撮影を実行し、得られた撮影画像を記憶装置１０６に
保存するためのファイル名を自動的に生成し（ステップ
Ｓ１２３）、続いて、被写体（商品）の名称やメーカー
名など、被写体の画像とともに保存しておくと有用な被
写体データがユーザによって入力されたか否かを判別し
（ステップＳ１２４）、これらの被写体データが入力さ
れた場合には、この被写体データに対してステップＳ１
２４で生成したファイル名を付与して（ステップＳ１２
５）、ステップＳ１２６に移行する。また、被写体デー
タが入力されない場合には、そのままステップＳ１２６
に移行する。

【００６２】ステップＳ１２６では、ステップＳ１２３
で生成したファイル名に対応づけて、撮影された画像の
画像データと、当該画像を撮影した際の、デジタルカメ
ラ２０におけるズーム２０７のズーム値と、が記憶装置
１０６に記憶される。

【００６３】図９は、図８のステップＳ１２２に示す自
動画角制御処理をより詳細に示すフローチャートであ
る。この図９に示す自動画角制御処理において、ＣＰＵ
１０１は、デジタルカメラ２０内部のズーム２０７をモ
ータ２０４により駆動させて、ズーム２０７のズーム値
を最も広角側となるように調整する（ステップＳ１３
１）。続いて、ＣＰＵ１０１は、デジタルカメラ２０に
よって、被写体の画像を取り込む（ステップＳ１３
２）。なお、ここで取り込まれる画像は、デジタルカメ
ラ２０によって一時的に取り込まれる被写体の画像であ
り、通常の撮影処理によって撮影されて記憶装置１０６
内に格納される画像ではない。

【００６４】その後、ＣＰＵ１０１は、取り込んだ画像
を解析し、取り込み画像における被写体の画像の上下左
右の端部を検出し（ステップＳ１３３）、検出された被
写体画像の上下左右端に基づいて被写体画像の中心座標
を算出する（ステップＳ１３４）。

【００６５】ＣＰＵ１０１は、被写体画像の中心を算出
した後、被写体の画像を移動させ、被写体画像の中心が
撮影画像の中心に重なるようにする。そして、被写体画
像の大きさが、撮影画像の画角に比べて所定の割合を占
めるようにデジタルカメラ２０内のズーム２０７の制御
を行って（ステップＳ１３６）、処理を終了する。

【００６６】図１０は、図９に示す自動画角制御処理に
おいて表示装置１０５に表示される画面を示す図であ
り、（ａ）は被写体の画像５０１を取り込んだ画像取り
込み画面１０５ａを示す図であり、（ｂ）は被写体の画
像５０１を中央に移動させた画像移動画面１０５ｂを示
す図であり、（ｃ）はズームを調整したズーム調整画面
１０５ｃを示す図である。

【００６７】図１０（ａ）に示す画像取り込み画面１０
５ａには、ステップＳ１３２（図９）でデジタルカメラ
２０により取り込まれた被写体の画像が表示される。デ
ジタルカメラ２０のズーム２０７は、ステップＳ１３１
で最も広角に設定されているので、デジタルカメラ２０
の撮像範囲は非常に広く、撮影倍率は低くなっている。
このため、ステップＳ１３２でデジタルカメラ２０によ
り取り込まれた画像には、非常に広い範囲の画像が含ま
れ、被写体の画像５０１は画像取り込み画面１０５ａの
右側に小さく写っている。

【００６８】そして、図１０（ａ）に示す画像取り込み
画面１０５ａに点線で示すように、被写体の画像５０１
の上下左右の端部が検出されると、ＣＰＵ１０１は、図
中、符号Ｏで示すように、検出された被写体の画像５０
１の上下左右の端部をもとに被写体の画像５０１の中心
の位置を算出する。この算出方法としては、例えば図１
０（ａ）に示す画像取り込み画面１０５ａに点線で示す
ように、被写体の画像５０１の上下左右端を通る水平線
および垂直線を求め、これらの水平線および垂直線によ
って囲まれる長方形の対角線の交点を求めて被写体の画
像５０１の中心とすることができる。或いは、画像取り
込み画面上に座標軸を設定し、ステップＳ１３３で検出
された被写体の画像５０１の上下左右端部の座標位置を
もとにして被写体の画像５０１の中心を算出する構成と
しても良い。

【００６９】ここで算出された被写体の画像５０１の中
心Ｏが、デジタルカメラ２０の撮像範囲の中心と一致す
るように被写体の画像５０１を移動させると、図１０
（ｂ）の画像移動画面１０５ｂに示すように、被写体の
画像５０１が画面の中央に配置される。

【００７０】ここで、被写体の画像５０１がデジタルカ
メラ２０の撮像範囲のうちの所定の割合を占めるように
デジタルカメラ２０内のモータ２０４が駆動制御され、
ズーム２０７の調節が行われて、図１０（ｃ）に示すズ
ーム調整画面１０５ｃが表示される。このズーム調整画
面１０５ｃにおいては、図中、符号Ｍで示す被写体の画
像５０１の縦の長さと、符号Ｌで示す上部の余白と、符
号Ｎで示す下部の余白とが、それぞれ８０：１０：１０
の比を構成している。すなわち、被写体の画像５０１の
縦の長さが、デジタルカメラ２０の撮像範囲の縦の長さ
の８０％（パーセント）となるようにズーム２０７が調
整されており、この状態でデジタルカメラ２０による撮
影を実行することによって、被写体の画像５０１が見や
すい画像を得ることができる。

【００７１】なお、図１０（ｃ）に示すズーム調整画面
においては、被写体の画像５０１の縦の長さがデジタル
カメラ２０の撮像範囲の縦の長さの８０％を占めるよう
にズーム２０７が調整されていたが、被写体の画像５０
１が横長の画像である場合には、被写体の画像５０１の
横の長さがデジタルカメラ２０の撮像範囲の横の長さの
８０％を占めるようにズーム２０７を調整しても良い。

【００７２】以上のように、本発明を適用した第１の実
施の形態としての撮影システム１によれば、撮影制御系
３００によって各部を駆動制御させることによりデジタ
ルカメラ２０を移動させて、被写体台座４０５に戴置さ
れた被写体を撮影する撮影装置４０を備える撮影システ
ム１において、デジタルカメラ２０による撮影を行う前
に、被写体台座４０５に戴置された被写体の画像をデジ
タルカメラ２０によって一時的に取り込み、取り込まれ
た画像における被写体の画像５０１の上下左右の端部を
検出する。そして、検出された被写体の画像５０１の上
下左右の端部の位置をもとにして、被写体の画像５０１
の中心位置を算出し、この被写体の画像５０１の中心
と、デジタルカメラ２０の撮像範囲の中心とが一致する
ように被写体の画像５０１を移動させる。その後、被写
体の画像５０１の縦の長さがデジタルカメラ２０の撮像
範囲の縦の長さの８０％になるようにデジタルカメラ２
０内のモータ２０４を駆動制御させてズーム２０７を調
整し、撮影を実行することによって、被写体の画像５０
１が撮像範囲の中央に大きく表示された撮影画像を得る
ことができる。

【００７３】これによって、大きさや形状の異なる複数
の被写体を続けて撮影する場合に、手動で複雑な調整を
行うこと無く、被写体が所定の大きさで撮影された画像
を容易に得ることができる。

【００７４】なお、上記第１の実施の形態としての撮影
システム１において、被写体の画像５０１の縦の長さが
デジタルカメラ２０の撮像範囲の縦の長さの８０％とな
るようにズーム２０７を調整する構成としたが、被写体
の画像５０１が縦長の画像か或いは横長の画像かに応じ
て、適宜、被写体の画像５０１の横の長さがデジタルカ
メラ２０の撮像範囲の横の長さの８０％となるようにし
ても良い。さらに、被写体の画像がデジタルカメラ２０
の撮像範囲に占める割合は任意であり、利用者が容易に
設定および変更できる構成としても良い。さらに、上記
第１の実施の形態では、デジタルカメラ２０により一時
的に取り込んだ画像をもとに一連の自動画角制御処理を
実行する構成としたが、デジタルカメラ２０によって撮
影を実行し、この撮影画像をもとに上記の自動画角制御
処理を実行しても良い。

【００７５】また、上記第１の実施の形態においては、
被写体の画像を撮像範囲の中央に移動させる構成とした
が、撮影装置４０におけるモータ４０３ａ，モータ４０
５ａ，モータ４０７ａ等の各駆動部を撮影制御系３００
により駆動制御させて、デジタルカメラ２０の撮像範囲
の中央に被写体が位置するようにデジタルカメラ２０を
移動させる構成としても良い。

【００７６】［第２の実施の形態］図１１は、本発明を
適用した第２の実施の形態としての撮影システム１にお
いて、記憶装置１０６内に格納されるレンズ特性データ
テーブルの構成を示す図である。また、図１２は、撮影
システム１により実行される画角調整処理を示すフロー
チャートであり、図１３は、図１２に示す画角調整処理
における被写体と撮像範囲との関係を示す図であり、図
１４は、図１２に示す画角調整処理の原理を示す図であ
る。以下、これらの図１１〜図１４に従って、本発明の
第２の実施の形態について説明する。

【００７７】なお、本第２の実施の形態としての撮影シ
ステム１は、上記第１の実施の形態としての撮影システ
ム１と同様の構成によってなるものであり、共通部分に
は同符号を付して、その構成についての図示および説明
を省略する。

【００７８】図１１（ａ）は、記憶装置１０６内に格納
されるレンズ特性データテーブルの一般的な構成を示す
図であり、（ｂ）は図１１（ａ）に示すレンズ特性デー
タテーブルの具体例を示す図である。

【００７９】図１１（ａ）に示すように、レンズ特性デ
ータテーブルは、デジタルカメラ２０内のズーム２０７
のズーム値と、デジタルカメラ２０によって撮影可能な
撮像範囲の大きさと、を対応づけて記憶するように構成
されている。このデジタルカメラ２０の撮像範囲は、被
写体台座４０５に戴置された被写体を含む撮像範囲の大
きさを示すものであり、デジタルカメラ２０により撮影
可能な範囲の、縦の長さａと横の長さｂとによって表さ
れ、この撮像範囲が被写体の大きさよりも大きければ、
被写体全体を撮影することができる。

【００８０】この図１１（ａ）に示すレンズ特性データ
テーブルの具体例を図１１（ｂ）に示す。図１１（ｂ）
に示すように、ズーム値が０．５の場合には、デジタル
カメラ２０の撮像範囲は、縦６０ｍｍ、横８０ｍｍの範
囲である。また、ズーム値が１．０の場合には、撮像範
囲の大きさは、縦３０ｍｍ、縦４０ｍｍの範囲であり、
ズーム値が５．０の場合には、撮像範囲の大きさは縦１
５ｍｍ、横２０ｍｍであることが分かる。このように、
レンズ特性データテーブルを参照することによって、ズ
ーム２０７の各ズーム値に対応する撮像範囲の大きさを
求めることができる。

【００８１】図１２は、本第２の実施の形態としての撮
影システム１において実行される画角調整処理を示すフ
ローチャートである。この図１２に示す画角調整処理
は、被写体が撮像範囲の所定の割合を占めるようにズー
ム２０７の調整を行う処理である。

【００８２】この処理に先立って、撮像範囲の横幅であ
る画角横に対する被写体の横幅の割合と、撮像範囲の縦
幅である画角縦に対する被写体の横幅の割合として、上
限値Ｐおよび下限値Ｑが設定される。この後、ＣＰＵ１
０１により、被写体のサイズが、撮像範囲において割合
Ｑより大きく、割合Ｐより小さい割合を占めるようにズ
ーム２０７が調整される。

【００８３】図１２に示す画角調整処理において、利用
者によって、被写体の横幅（ｘ）および高さ（ｙ）が入
力されると（ステップＳ１４１）、ＣＰＵ１０１は、入
力された被写体の横幅（ｘ）の、デジタルカメラ２０の
撮像範囲の横幅である画角横に対する割合を求め、この
割合が、予め設定された所定の割合Ｐより小さいか否か
を判別する（ステップＳ１４２）。

【００８４】そして、画角横に対する被写体の横幅
（ｘ）の割合が割合Ｐよりも小さい場合は、続いて、デ
ジタルカメラ２０の撮像範囲の高さである画角縦に対す
る被写体の高さ（ｙ）の割合を求め、この割合が、予め
設定された所定の割合Ｐより小さいか否かを判別する
（ステップＳ１４３）。

【００８５】ここで、画角横に対する被写体の横幅
（ｘ）の割合が割合Ｐ以上の場合（ステップＳ１４２；
Ｎｏ）、および、画角縦に対する被写体の高さ（ｙ）の
割合が割合Ｐ以上の場合（ステップＳ１４３；Ｎｏ）に
は、ＣＰＵ１０１は、ステップＳ１４４に移行する。ス
テップＳ１４４では、モータ２０４の駆動制御を実行さ
せてズーム２０７のズーム値を所定の量だけズームＤＯ
ＷＮして撮影倍率を下げ、さらに、ズームＤＯＷＮ後の
ズーム値に対応する画角横および画角縦の大きさを、記
憶装置１０６内のレンズ特性データテーブルより読み出
して、ステップＳ１４２に戻る。

【００８６】一方、ステップＳ１４３で、画角縦に対す
る被写体の高さ（ｙ）の割合が、割合Ｐよりも小さい場
合、ＣＰＵ１０１は、画角横に対する被写体の横幅
（ｘ）の割合が、予め設定された割合Ｑよりも大きいか
否かを判別する（ステップＳ１４５）。ここで、画角横
に対する被写体の横幅（ｘ）の割合が割合Ｑよりも大き
い場合には、続いて、画角縦に対する被写体の高さ
（ｙ）の割合が割合Ｑよりも大きいか否かを判別する
（ステップＳ１４６）。

【００８７】そして、画角横に対する被写体の横幅
（ｘ）の割合が、割合Ｑ以下である場合（ステップＳ１
４５；Ｎｏ）、および、画角縦に対する被写体の高さ
（ｙ）の割合が、割合Ｑ以下である場合（ステップＳ１
４６；Ｎｏ）には、ステップＳ１４７に移行する。そし
て、ステップＳ１４７で、モータ２０４の駆動制御を実
行させてズーム２０７のズーム値を所定の量だけＵＰし
て撮影倍率を拡大し、さらに、ズームＵＰ後のズーム値
に対応する画角横および画角縦の大きさを、記憶装置１
０６内のレンズ特性データテーブル（図１１）より読み
出して、ステップＳ１４５に戻る。

【００８８】ステップＳ１４６で、画角縦に対する被写
体の高さ（ｙ）が割合Ｑよりも大きい場合には、利用者
に対して、画角調整処理の結果が満足するものであるか
否かの入力を、表示装置１０５による表示等によって要
求し（ステップＳ１４８）、処理結果が満足するもので
あるとの入力が行われた場合には上記一連の処理を終了
し、入力が行われない場合、或いは、満足する結果でな
い旨を示す入力が行われた場合には、ステップＳ１４２
に戻る。

【００８９】なお、図１２に示す画角調整処理において
は、被写体の横幅（ｘ）および被写体の高さ（ｙ）が、
それぞれ画角横および画角縦の所定の割合になるように
ズーム２０７の調整を実行したが、被写体５０３（図１
３）の形状が撮像範囲５０２と著しく異なり、被写体の
横幅（ｘ）または被写体の高さ（ｙ）が、画角横または
画角縦の所定の割合にならない場合には、被写体の横幅
（ｘ）または被写体の高さ（ｙ）のいずれか大きい方の
撮像範囲５０２に対する割合が、前記所定の割合となる
ようにズーム２０７の調整を行っても良い。

【００９０】図１３は、図１２に示す画角調整処理にお
ける撮像範囲と被写体との関係を示す図である。同図に
おいて、撮像範囲５０３は、被写体５０２の撮影される
面を含む平面上における撮像範囲を示す。この図１３に
示すように、撮像範囲５０２の高さである画角縦に対す
る、被写体５０３の高さ（ｙ）の割合が、所定の割合Ｑ
より大きく、かつ、所定の割合Ｐより小さい範囲になる
ようにズーム２０７を調整した後で撮影を実行すること
により、被写体が撮像範囲の所定の割合を占める画像を
得ることができる。

【００９１】図１４は、図１２に示す画角調整処理の原
理を示す図であり、同図（ａ）はズーム２０７が広角側
に調整された状態を示し、（ｂ）は（ａ）に示す状態か
らズームＵＰされた状態を示す図である。

【００９２】この図１４（ａ）では、デジタルカメラ２
０によって撮影可能な撮像範囲を符号Ｒで示す。すなわ
ち、同図（ａ）に示す状態では、デジタルカメラ２０に
よって、デジタルカメラ２０の撮影面から符号Ｔで示す
距離だけ離れた場所の、符号Ｒで示す範囲の撮影を行う
ことができる。ここで、デジタルカメラ２０内のズーム
２０７をズームＵＰするように調整を行うと、撮影倍率
が高くなり、撮像範囲は符号Ｓで示す範囲となる。つま
り、撮影倍率を高くすると、撮像範囲は狭くなるので、
デジタルカメラ２０の撮影面から符号Ｔで示す距離だけ
離れた場所では、符号Ｒ（図１４（ａ））で示す範囲よ
りも小さい範囲Ｓが撮像範囲となる。

【００９３】従って、ズーム２０７をズームＵＰする
と、撮像範囲に対する被写体の割合が大きくなり、ズー
ムＤＯＷＮすると、撮像範囲に対する被写体の割合が小
さくなるので、図１２に示す画角調整処理では、ズーム
２０７の調整によって撮像範囲に対する被写体の割合を
所定の割合に調節することができる。

【００９４】以上のように、本発明の第２の実施の形態
によれば、撮影制御系３００によって各部を駆動制御さ
せることによりデジタルカメラ２０を移動させて、被写
体台座４０５に戴置された被写体を撮影する撮影装置４
０を備える撮影システム１において、記憶装置１０６内
にレンズ特性データテーブルを格納し、デジタルカメラ
２０による撮影を行う前に、ズーム２０７のズーム値に
対応する撮像範囲の大きさをレンズ特性データテーブル
から読み出して、この撮像範囲の画角縦および画角横に
対する、入力された被写体の横幅（ｘ）および被写体の
高さ（ｙ）の割合をそれぞれ算出し、算出した割合が、
所定の下限の割合Ｑより大きく、かつ、上限の割合Ｐよ
りも小さくなるようにズーム２０７の調整を実行する。

【００９５】これによって、撮像範囲に対する被写体の
割合の上限をＰとし、下限をＱとして予め設定し、被写
体の大きさ（横幅、高さ）を入力することにより、被写
体の画像が撮影画像の所定の割合を占める画像を、容易
に得ることができる。

【００９６】なお、上記第２の実施の形態において、撮
像範囲の画像の大きさに対して、被写体の画像の縦およ
び横方向の大きさの割合が所定の割合となるように調整
を行う構成としたが、本発明はこれに限定されるもので
はなく、特に被写体の画像の縦方向の大きさが撮像範囲
の縦方向の大きさの所定の割合となった画像を出力する
ことにより、大きさの異なる複数の被写体について、見
た目が一様に揃った非常に見やすい画像を容易に得るこ
とができ、より広く利用可能な画像を容易に提供するこ
とができる。

【００９７】また、上記第１および第２の実施の形態に
おいては、デジタルカメラ２０におけるズーム２０７を
始めとする各部を調整することによって、デジタルカメ
ラ２０による被写体の撮影を実行する前に、被写体の画
像が撮像範囲の所定の割合を占めるように調整処理を行
う構成としたが、本発明はこれに限定されるものではな
く、デジタルカメラ２０により既に撮影された撮影画像
の画像データを読み込んで、この撮影画像における被写
体画像の拡大、縮小、トリミング、移動等の各種処理を
実行することによって、被写体の画像が所定の割合を占
める画像を得る構成としても良い。

【００９８】さらに、被写体の画像の大きさが、撮影さ
れた画像のうち所定の割合を占めるようにズーム２０７
の調整を実行する構成としたが、デジタルカメラ２０に
より撮影を実行した後に、撮影画像の画像データについ
て、被写体の画像を中心とする拡大処理を実行して、被
写体の画像が所定の割合を占める画像を得る構成として
も良い。

【００９９】

【発明の効果】請求項１記載の発明の撮影装置、および
請求項７記載の発明の記憶媒体によれば、撮影対象を含
む撮像範囲の画像を取り込んで、撮影対象の画像が撮像
範囲の画像において所定の割合を占める画像を出力する
撮影装置であるので、撮影対象が所定の大きさに撮影さ
れた画像を容易に得ることができる。これによって、大
きさや形状が異なる複数の撮影対象を順次撮影する場合
であっても、利用者が煩雑な調整を手作業で行う必要が
無く、各撮影対象が所望の大きさで撮影された画像を、
効率よく、容易に得ることができる。

【０１００】請求項２記載の発明の撮影装置によれば、
撮影倍率の変更が可能なカメラを備え、このカメラの撮
影倍率を調整することによって、撮影対象が所定の大き
さで撮影された撮影画像が出力されるので、各種の撮影
対象の大きさに応じて、撮影対象が撮像範囲の画像全体
に占める割合を容易に変更することができ、撮影対象が
所定の大きさで撮影された撮影画像を出力する撮影装置
を、より容易に構成し、低コストで提供することができ
る。

【０１０１】請求項３記載の発明の撮影装置によれば、
カメラにおける撮影倍率と撮像範囲の大きさとを記憶し
ておき、記憶された撮像範囲の大きさと入力された撮影
対象の大きさとに基づいて撮影倍率を変更して撮影画像
を出力する。これによって、カメラにおける撮影倍率の
変更をより効率よく実行することで撮影画像を迅速に出
力することができ、より一層の効率化を図ることができ
る。

【０１０２】請求項４記載の発明の撮影装置によれば、
カメラを含む複数の動作部を移動手段によって移動させ
るので、撮影対象を所定の位置にセットした後、所定の
条件に従って撮影を実行する撮影装置によって撮影対象
の画像が所定の大きさで撮影された撮影画像を得ること
ができる。これによって、利用者の作業を著しく減らし
て作業負担を軽減するとともに、より効率よく所望の撮
影画像を得ることができる。

【０１０３】請求項５記載の発明の撮影装置によれば、
特に撮影対象の画像の縦方向の大きさが撮像範囲の画像
の縦方向の大きさに対して所定の割合となった撮影画像
を出力する。大きさの異なる複数の撮影対象を撮影した
場合に、撮影画像における撮影対象の縦方向の大きさが
揃った画像は非常に見やすく、複数の撮影画像を配置し
ても特に違和感を生じることがない。従って、大きさの
異なる複数の撮影対象について、画像の大きさが一様に
揃った撮影画像を撮影することができ、例えばカタログ
等、種々の用途に広く利用可能な画像を容易に得ること
ができる。

【０１０４】請求項６記載の発明の撮影装置によれば、
撮影対象の画像が撮像範囲の中央に位置し、撮像範囲の
所定の割合を占める大きさの画像が撮影画像として出力
されるので、撮影対象がより見やすい画像を容易に得る
ことができる。さらに、大きさや形状の異なる複数の撮
影対象について、一様に揃った画像を容易に得ることが
できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明を適用した第１の実施の形態における撮
影システム１の全体構成を示す外観斜視図である。

【図２】図１の画像処理装置１０内部の制御系１００の
構成を示すブロック図である。

【図３】図１の撮影システム１が備えるデジタルカメラ
２０と撮影制御装置３０における各内部の制御系２０
０、３００の構成を示すブロック図である。

【図４】図２の記憶装置１０６内に格納された撮影条件
テーブル（同図（ａ））と、撮影画像ファイル（同図
（ｂ））との各構成を示す図である。

【図５】図１の撮影システム１における撮影装置４０内
部の構成を示す断面図である。

【図６】図１の撮影装置４０において各種撮影条件にお
ける各駆動部の動作状態を示す図であり、（ａ）は背の
低い被写体を撮影する場合の各駆動部の動作状態を示す
図、（ｂ）は被写体の上面を撮影する場合の各駆動部の
動作状態を示す図、（ｃ）は背の高い被写体を撮影する
場合の各駆動部の動作状態を示す図である。

【図７】図１の画像処理装置１０が備えるＣＰＵ１０１
により実行される撮影処理を示すフローチャートであ
る。

【図８】図７のステップＳ１０７に示す、指定された面
の撮影処理を詳細に示すフローチャートである。

【図９】図８のステップＳ１２２に示す自動画角制御処
理をより詳細に示すフローチャートである。

【図１０】図９に示す自動画角制御処理において表示装
置１０５に表示される画面の例を示す図であり、（ａ）
は被写体の画像５０１を取り込んだ画像取り込み画面１
０５ａを示す図であり、（ｂ）は被写体の画像５０１を
中央に移動させた画像移動画面１０５ｂを示す図であ
り、（ｃ）はズームを調整したズーム調整画面１０５ｃ
を示す図である。

【図１１】本発明を適用した第２の実施の形態としての
撮影システム１の画像処理装置１０が備える記憶装置１
０６内に格納されるレンズ特性データテーブルの構成を
示す図であり、（ａ）は、レンズ特性データテーブルの
一般的な構成を示す図であり、（ｂ）は（ａ）に示すレ
ンズ特性データテーブルの具体例を示す図である。

【図１２】本発明を適用した第２の実施の形態としての
撮影システム１の画像処理装置１０が備えるＣＰＵ１０
１により実行される画角調整処理を示すフローチャート
である。

【図１３】図１２に示す画角調整処理における撮像範囲
と被写体との関係を示す図である。

【図１４】図１２に示す画角調整処理の原理を示す図で
あり、同図（ａ）はズーム２０７が広角側に調整された
状態を示し、（ｂ）は（ａ）に示す状態からズームＵＰ
された状態を示す図である。

【符号の説明】

１撮影システム１０画像処理装置１１本体１２ディスプレイ１３キーボード１４マウス１００制御系１０１ＣＰＵ１０２入力装置１０３ＲＡＭ１０４Ｉ／Ｆ１０５表示装置１０６記憶装置１０７記憶媒体１０８バス２０デジタルカメラ２０１Ｉ／Ｆ２０２カメラ制御部２０３画像メモリ２０４〜２０６モータ２０７ズーム２０８フォーカス２０９絞り２１０〜２１２ポテンショメータ３０撮影制御装置３０１Ｉ／Ｆ３０２停止スイッチ３０３カメラ向き検出スイッチ３０４チルト台駆動制御部３０５被写体台座駆動制御部３０６フード駆動制御部３０７照明制御部４０撮影装置４０１ケース４０２フード４０３カメラチルト台４０３ａモータ４０３ｂポテンショメータ４０４非常停止ボタン４０５被写体台座４０５ａモータ４０５ｂポテンショメータ４０７フード駆動部４０７ａモータ４０７ｂポテンショメータ

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁷ 識別記号ＦＩテーマコート゛(参考）Ｇ０３Ｂ 17/56 Ｈ０４Ｎ 5/225 Ｆ５Ｃ０２３Ｈ０４Ｎ 5/222 5/262 5/225 Ｇ０２Ｂ 7/02 Ｄ 5/262 7/11 Ｎ // Ｇ０２Ｂ 7/02 Ｇ０３Ｂ 3/00 ＡＦターム(参考） 2H011 AA01 AA03 2H044 AD01 EC08 EC09 2H051 AA08 FA30 GA03 GB03 GB11 2H105 AA03 AA14 CC24 5C022 AA13 AB12 AB21 AB66 AC27 AC41 AC74 CA02 5C023 AA02 AA34 AA37 AA38 CA01 DA03 DA08

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】撮影対象を含む所定の撮像範囲の画像を取
り込む画像取り込み手段と、この画像取り込み手段によって取り込まれた画像から前
記撮影対象の画像を抽出する抽出手段と、この抽出手段により抽出された前記撮影対象の画像が、
前記撮像範囲の画像全体に対して所定の割合を占めるよ
うに調整する撮影画像調整手段と、この調整手段により調整された画像を撮影画像として出
力する撮影画像出力手段と、を備えることを特徴とする撮影装置。
【請求項２】前記画像取り込み手段は撮影倍率の変更が
可能なカメラを備え、前記撮影画像調整手段は、前記抽出手段により抽出され
た前記撮影対象の画像が、前記撮像範囲の画像全体に対
して所定の割合を占めるように前記カメラの撮影倍率を
調整すること、を特徴とする請求項１記載の撮影装置。
【請求項３】前記撮影対象の大きさを入力する入力手段
と、前記カメラの撮影倍率と前記カメラの撮像範囲の大きさ
とを対応づけて記憶する記憶手段と、をさらに備え、前記撮影画像調整手段は、前記入力手段により入力され
た前記撮影対象の大きさと前記記憶手段に記憶された前
記撮像範囲の大きさとに基づいて前記カメラの撮影倍率
を調整すること、を特徴とする請求項２記載の撮影装置。
【請求項４】前記カメラを含む前記撮像範囲の設定に関
わる複数の動作部を前記撮影対象の位置に合わせて移動
させる移動手段をさらに備えること、を特徴とする請求項２または３に記載の撮影装置。
【請求項５】前記撮影画像調整手段は、前記撮像範囲の
画像の縦方向の大きさに対する前記撮影対象の画像の縦
方向の大きさの割合が所定の割合となるように調整する
こと、を特徴とする請求項１記載の撮影装置。
【請求項６】前記撮影画像調整手段は、前記撮影対象の
画像が前記撮像範囲の画像の中央位置になるように調整
すること、を特徴とする請求項１記載の撮影装置。
【請求項７】コンピュータが実行可能なプログラムを格
納した記憶媒体であって、画像取り込み手段によって撮影対象を含む所定の撮像範
囲の画像を取り込ませるためのコンピュータが実行可能
なプログラムコードと、この取り込まれた画像から前記撮影対象の画像を抽出さ
せるためのコンピュータが実行可能なプログラムコード
と、この抽出された前記撮影対象の画像が、前記撮像範囲の
画像全体に対して所定の割合を占めるように調整させる
ためのコンピュータが実行可能なプログラムコードと、この調整された画像を撮影画像として出力させるための
コンピュータが実行可能なプログラムコードと、を含むプログラムを格納したことを特徴とする記憶媒
体。