JP2000156027A - 強磁性流体を用いた装置、ハ―ドディスクドライブ及び方法 - Google Patents

強磁性流体を用いた装置、ハ―ドディスクドライブ及び方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ベアリングからグリース油の蒸気や噴霧状液
滴等を放出することを抑えることで、ディスク・ドライ
ブの汚染を防ぐ方法、装置、およびハード・ディスク・
ドライブを提供。 【解決手段】 ハード・ディスク・ドライブ・アクチュ
エータ・ベアリング用の強磁性流体封止材は、アクチュ
エータの非磁気性旋回シャフトの周りに軸方向に沿って
離間した2枚の円形プレートを有する。これらのプレー
トは平行で互いに近接している。上部プレートは、磁気
伝導性スチールからなるもので、シャフトの周囲を囲む
固定スリーブ上に設けられている。下部プレートはシャ
フトに設けられており、上側の面に極部材を持つ環状磁
石を有する。強磁性流体を磁石と上部プレートとの間に
配置することで、磁気回路が完成して封止がなされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハード・ディスク
・ドライブに関するもので、特にハード・ディスク・ド
ライブのアクチュエータ・ベアリング用封止に関する。
【0002】
【従来の技術】ハード・ディスク・ドライブは磁気ヘッ
ドを備える回転式アクチュエータを利用するもので、磁
気ディスクに対して情報の書き込みおよび読み出しを行
う。図1に示すように、アクチュエータ1は一般にアク
チュエータ11上のヘッドをディスク(不図示)上の高
精度な位置に回転させるモータ駆動旋回シャフト13に
設けられている。軸13は、固定されたハウジング15
に囲まれている。少なくとも一つのピボット・ベアリン
グ17がハウジング15と軸13との間に設けられてお
り、アクチュエータ11を回転させるので軸13の安定
性を強化する。動作中、ベアリング17はオイル蒸気を
発生させ、ディスク・ドライブの汚染源としての可能性
があるグリースの噴霧状液滴および油滴を放出する。こ
の種の汚染を低減させることがディスク・ドライブの信
頼性を改善する上で重要である。
【0003】従来のディスク・ドライブでは、ディスク
内のアクチュエータ・ピボット・ベアリングを封止する
ために、いくつかの異なる種類の封止材が使用されてき
た。ベアリング・封止の一種類は、強磁性流体(Ferrof
luid、単に、磁性流体と呼ばれることもある。)として
知られており、事実上ベアリングからの放出に対して不
透過性を示し、当該技術分野ではかなり周知である。強
磁性流体は、キャリア流体に懸濁された非常に小さな磁
性粒子を含む。強磁性流体封止材21(図1および2)
は、400系マルテンサイト系ステンレス鋼等の磁性材
料から形成されるシャフト13と、ハウジングにマウン
トされた磁石23とを利用する。磁石23は、非常に小
さなギャップ25によってシャフト13と離間されてい
る。強磁性流体封止材21は、磁石23とシャフト13
との間のギャップ25に流体27を磁気的に引き寄せる
ことによって機能し、磁気回路(図2の磁束線29を参
照せよ)を完全なものにする。本質的に非粘性であり、
シャフト13とハウジング15との間に効果的な液体封
止を形成する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】最近、ディスク・ドラ
イブ用の非磁性材料は、該材料がアクチュエータの熱膨
張係数を一致させることから、ディスク・ドライブ設計
者にとってたいへん一般的なものとなってきている。し
かし、非磁性アクチュエータ・シャフトを利用するディ
スク・ドライブに対して、従来の強磁性流体封止材は不
適合性を示す。非磁性素子を有するディスク・ドライブ
用の強磁性流体ベアリング封止材が求められている。
【0005】
【課題を解決するための手段】ハード・ディスク・ドラ
イブ・アクチュエータ・ベアリング用の強磁性流体封止
材は、アクチュエータの非磁性旋回シャフトの周りに軸
方向に沿って離間した2枚の円形プレートを有する。こ
れらのプレートは平行で互いに近接している。上部プレ
ートは、磁気伝導性スチールからなるもので、シャフト
の周囲を囲む固定スリーブ上に設けられている。下部プ
レートはシャフトに設けられており、上側の面に極部材
を持つ環状磁石を有する。強磁性流体を磁石と上部プレ
ートとの間に配置することで、磁気回路が完成して封止
がなされる。強磁性流体封止材は、ベアリングからグリ
ース油の蒸気や噴霧状液滴等を放出することを抑えるこ
とで、ディスク・ドライブの汚染を防ぐ。
【0006】
【発明の実施の形態】 図3は、磁気ハード・ディスク
・ドライブ31を有する情報記憶装置の模式図である。
磁気ハード・ディスク・ドライブ31は、互いにかなり
接近して平行に積層された複数の磁気ディスク35(一
枚だけ図示)を有する台座33を持つ。磁気ディスク3
5は、その下に位置したモータによって中央駆動ハブ3
7を中心にして回転する。アクチュエータ51は、ピボ
ット・アセンブリを中心に回動自在にして台座33に取
り付けられている。コントローラ39は、以下に説明す
るようにして選択的にアクチュエータ51を動かすため
に、台座に取り付けられている。
【0007】アクチュエータ51は、取付用支持部4
5、該取付用支持部45から伸び、かつ互いに平行な一
対の片持ち梁またはサスペンション47と、磁気ディス
ク35に対するデータの磁気的読み取りあるいは書き込
みを行うために、各サスペンション47に固定された磁
気ヘッドを少なくとも一つ持つヘッド・ジンバル・アセ
ンブリ49とを備える。サスペンション47は、互いに
平行して一対のサスペンション47がバイアスまたは保
持されるスプリングのような性質を有する。従来のボイ
ス・コイル・モータを有するモータ・アセンブリ43も
また、ヘッド・ジンバル・アセンブリ29に対向するピ
ボット・アセンブリ41に取り付けられている。アクチ
ュエータ51の動き(図中、矢印で示す)によって、ヘ
ッド・ジンバル・アセンブリ29は、対象とするトラッ
クにヘッドが置かれるまで、ディスク35上のトラック
を放射状に横切る。
【0008】つぎに、図4および図5では、アクチュエ
ータ51は非磁性旋回シャフト53に取り付けられてい
る。このシャフト53はアクチュエータ51上のヘッド
を軸55を中心にして回転させることで、該ヘッドをデ
ィスク上に正確に位置決めする。アクチュエータ51を
回動させる際に軸の安定性が高まるように、2個のボー
ル・ベアリング59がスリーブ57とシャフト53との
間に設けられている。ベアリング59は、オイルまたは
グリースによって潤滑されており、動作の際にオイル蒸
気および噴霧状のグリース滴を放出する傾向にある。
【0009】強磁性流体封止材61は、スリーブ57内
にベアリング59を閉じ込めておくのに利用され、ディ
スク・ドライブが汚染されるのを防ぐ。強磁性流体封止
材61は、上部プレート63と、該プレート63に平行
な下部プレート65を有する。これらのプレート63、
65は、シャフト53を中心にして同軸的かつ軸方向に
互いに離間している。各プレート63,65は、シャフ
ト53を収容するために円形に開口したスルーホールが
中心部に形成された平坦な円形部材からなる。上部プレ
ート63は、内径および外径が下部プレート65よりも
大きい。上部プレート63は、磁気伝導性のスチール、
例えば400系マルテンサイト系ステンレス鋼から形成
される。上部プレート63の外周部は、スリーブ57上
に固定して設けられている。下部プレート65は非磁性
であり、かつシャフト53に固定して設けられている。
下部プレート65の外周部はスリーブ57の内側と離間
している。平坦なリング状の磁石71が下部プレート6
5の上側の面に設けられている。一対の磁気伝導性のリ
ング72が磁石71の外側周面および内側周面に付着し
ている。磁石71はわずかなギャップ73で上部プレー
ト63の下側の面と離間している。強磁性流体封止部材
61は、極部分72と上部プレート63との間のギャッ
プ73に位置している。
【0010】動作中、強磁性流体75は、磁石71、極
部分72、および上部プレート63の間に磁場または回
路77(図中、矢印で示す)を完成させ、さらに封止を
形成する。磁石71上のリングは、磁束線77を集束
し、かつ上部プレート63方向に向ける極部分として作
用する。封止部材61は、ベアリングによるオイル蒸気
および噴霧状のグリース滴の放出によってディスク・ド
ライブの他の部分が汚染されるのを防ぐ。強磁性流体封
止部材61は、ギャップ73に磁気的に引き寄せられた
強磁性流体75を懸濁することで機能する。本質的に摩
擦のない懸濁状態の強磁性流体75は、旋回シャフト5
3とスリーブ57との間にたいへん効果的な液体封止部
材を形成する。
【0011】図6は、本発明の第2の実施形態例を示す
ものである。図3に示すアクチュエータ51に類似の2
本のアクチュエータを支持するためにピボット・アセン
ブリ141が設けられている。アクチュエータは、一対
の固定スリーブ155、157によって囲まれている非
磁性で回転自在の旋回シャフト153に取り付けられて
いる。また、固定スリーブ155、157と旋回シャフ
ト153との間に4つのボール・ベアリングが設けられ
ている。
【0012】強磁性流体封止部材161はスリーブ15
5、157内に封止・ベアリング159を封止するのに
用いられる。強磁性流体封止部材161は、一対の固定
プレート163と、この一対の固定プレート163に対
して平行で、かつそれらの中心に位置した中心プレート
165とを有する。プレート163および165はすで
に説明したプレート63および65とそれぞれ同一のも
のであり、また同様の方法で取り付けられている。しか
し、一枚の固定プレート163は各スリーブ155、1
57に固定して取り付けられている。
【0013】平坦な環状磁石171は中心プレート16
5に設けられており、また一対の磁気伝導性リング17
2が磁石の内径および外径のところで取り付けられてい
る。磁石171は上記した磁石71にたいへん類似して
いる。磁石171は、わずかなギャップ173で各固定
プレート163と離間している。強磁性流体175は、
極部材172と固定プレート163との間の各ギャップ
173に位置している。
【0014】動作中、封止部材161は封止部材61と
たいへん類似した機能を呈する。強磁性流体175は、
磁石171、極部分172、および各固定プレート16
3の間に磁場または回路77(図中、矢印で示す)を完
成させる。磁石171上のリングは、磁束線177を集
束し、かつ固定プレート163方向に向ける極部分とし
て作用する。強磁性流体封止部材161は、ギャップ1
73に強磁性流体175を懸濁することで封止部材61
と同様にして機能し、スリーブ155の上端とスリーブ
157の下部とを封止する。
【0015】本発明は、著しく優れた特徴を有する。磁
気回路を完成させるために磁気性シャフトを必要とする
従来の設計とは異なり、本発明の封止部材は非磁性シャ
フトに対しても適合する。封止部材は、ほぼ無限大の拡
散インピーダンスをアクチュエータ・ピボット・ベアリ
ングによって放出されるグリース・オイル蒸気および噴
霧滴に与えることで、それらがベアリングの外からファ
イルの中に移動するのを防ぐ。ポリオール・エステル型
オイルに関して、一般に10E−8mbar範囲である
磁気粒子のキャリア液体の蒸気圧がたいへん低いことに
よって、0.2μm寸法範囲の粒子計数が限定される。
本発明の別の特徴は、2−アクチュエータ・ピボット・
アセンブリに対して2つの磁性流体封止剤を形成するの
に一つの磁石極部分アッセンブリを使用することが可能
である。
【0016】本発明をいくつかの形態に関してのみ説明
したが、本発明はそのように限定されず、また本発明の
範囲から逸脱することなく、種々の変更が可能であるこ
とは当業者にとってはいうまでもない。例えば、好まし
い実施形態例の磁石が上部プレートに関連して軸によっ
て回転するけれども、磁石は支持部材として働く上部プ
レートに設けることができる。この設計もまたディスク
・ドライブ・スピンドル・モータに適用される。
【0017】まとめとして、本発明の構成に関して以下
の事項を開示する。 (1)モータ軸に対して同心であり、かつ互いに回転自
在のシャフトおよびハウジングを備えるモータと、前記
シャフトと前記ハウジングとの間に設けられたベアリン
グと、前記シャフトおよび前記ハウジングの一方に設け
られた支持部材と、前記シャフトおよび前記ハウジング
の他方に設けられ、前記支持部材とともに互いに回転自
在である磁気導体と、前記支持部材と前記磁気導体との
間で前記支持部材に設けられた磁石と、前記ハウジング
内に前記ベアリングを封止するために、前記磁石と前記
磁気導体との間に位置した強磁性流体と、を備えること
を特徴とする装置。 (2)前記シャフトは非磁性であることを特徴とする上
記(1)に記載の装置。 (3)前記支持部材は非磁性であることを特徴とする上
記(1)に記載の装置。 (4)前記支持部材は前記シャフトを収容するための中
心開口部を有する円形プレートであることを特徴とする
上記(1)に記載の装置。 (5)前記磁気導体は前記シャフトを収容するための中
心開口部を有する円形プレートであることを特徴とする
上記(1)に記載の装置。 (6)前記支持部材および前記磁気導体は、軸方向に沿
って互いに離間していることを特徴とする上記(1)に
記載の装置。 (7)前記支持部材は前記シャフトに設けられ、また前
記磁気導体は前記ハウジングに設けられていることを特
徴とする上記(1)に記載の装置。 (8)前記ハウジングは筒状のスリーブであることを特
徴とする上記(1)に記載の装置。 (9)前記磁石は、平坦な環状部材であることを特徴と
する上記(1)に記載の装置。 (10)前記モータ上の第2のハウジングと、前記シャ
フトと前記ハウジングとの間に設けられ、かつ前記ベア
リングと軸方向に沿って離間した第2のベアリングと、
前記第2のハウジングに設けられ、前記支持部材ととも
に互いに回転自在である第2の磁気導体と、前記ハウジ
ング内に前記ベアリングを封止するために、前記磁石と
前記磁気導体との間に位置した強磁性流体と、をさらに
備えることを特徴とする上記(7)に記載の装置。 (11)台座と、前記台座に回転自在にして設けられた
磁気ディスクと、前記磁気ディスクに対してデータの読
み出しおよび書き込みを磁気的に行うための磁気ヘッド
を有し、また前記磁気ディスクに対する相対的移動のた
めに前記磁気ディスクの近傍に旋回自在に設けられたア
クチュエータと、前記アクチュエータを支持するために
回転自在のシャフトおよびハウジングを備え、前記シャ
フトおよび前記ハウジングがモータ軸に対して同心であ
るモータと、前記シャフトと前記ハウジングとの間に設
けられたベアリングと、前記シャフトおよび前記ハウジ
ングの一方に設けられた支持部材と、前記シャフトおよ
び前記ハウジングの他方に設けられ、前記支持部材とと
もに互いに回転自在である磁気導体と、前記支持部材と
前記磁気導体との間で前記支持部材に設けられた磁石
と、前記ハウジング内に前記ベアリングを封止するため
に、前記磁石と前記磁気導体との間に位置した強磁性流
体と、を備えることを特徴とするハード・ディスク・ド
ライブ。 (12)前記シャフトは非磁性であることを特徴とする
上記(11)に記載のハード・ディスク・ドライブ。 (13)前記支持部材は非磁性であることを特徴とする
上記(11)に記載のハード・ディスク・ドライブ。 (14)前記支持部材は前記シャフトを収容するための
中心開口部を有する円形プレートであることを特徴とす
る上記(11)に記載のハード・ディスク・ドライブ。 (15)前記磁気導体は前記シャフトを収容するための
中心開口部を有する円形プレートであることを特徴とす
る上記(11)に記載のハード・ディスク・ドライブ。 (16)前記支持部材および前記磁気導体は、軸方向に
沿って互いに離間していることを特徴とする上記(1
1)に記載のハード・ディスク・ドライブ。 (17)前記支持部材は前記シャフトに設けられ、また
前記磁気導体は前記ハウジングに設けられていることを
特徴とする上記(11)に記載のハード・ディスク・ド
ライブ。 (18)前記ハウジングは筒状のスリーブであることを
特徴とする上記(11)に記載のハード・ディスク・ド
ライブ。 (19)前記磁石は、平坦な環状部材であることを特徴
とする上記(11)に記載のハード・ディスク・ドライ
ブ。 (20)前記モータ上の第2のハウジングと、前記シャ
フトと前記ハウジングとの間に設けられ、かつ前記ベア
リングと軸方向に沿って離間した第2のベアリングと、
前記第2のハウジングに設けられ、前記支持部材ととも
に互いに回転自在である第2の磁気導体と、前記ハウジ
ング内に前記ベアリングを封止するために、前記磁石と
前記磁気導体との間に位置した強磁性流体と、をさらに
備えることを特徴とする上記(17)に記載のハード・
ディスク・ドライブ。 (21)台座と、前記台座に回転自在にして設けられた
磁気ディスクと、前記磁気ディスクに対してデータの読
み出しおよび書き込みを磁気的に行うための磁気ヘッド
を有し、また前記磁気ディスクに対する相対的移動のた
めに前記磁気ディスクの近傍に旋回自在に設けられたア
クチュエータと、軸を有し、前記アクチュエータを支持
するために回転自在のシャフトおよび固定筒状スリーブ
を備え、前記シャフトおよび前記固定筒状スリーブが該
軸に対して同心であるモータと、前記シャフトと前記固
定筒状スリーブとの間に設けられたベアリングと、前記
シャフトおよび前記固定筒状スリーブの一方に設けられ
た円形状の非磁性プレートと、前記シャフトおよび前記
固定筒状スリーブの他方に設けられ、前記非磁性プレー
トとともに互いに回転自在である円形状の磁気性プレー
トと、前記非磁性プレートと前記磁プレートとの間で前
記非磁性プレートに設けられた平坦な環状磁石と、前記
固定筒状スリーブ内に前記ベアリングを封止するため
に、前記環状磁石と前記磁気性プレートとの間に位置し
た強磁性流体と、を備えることを特徴とするハード・デ
ィスク・ドライブ。 (22)前記非磁性プレートおよび前記磁気性プレート
は、軸方向に沿って互いに離間していることを特徴とす
る上記(20)に記載のハード・ディスク・ドライブ。 (23)前記非磁性プレートは前記シャフトに設けら
れ、また前記磁気性プレートは前記固定筒状スリーブに
設けられていることを特徴とする上記(20)に記載の
ハード・ディスク・ドライブ。 (24)前記モータ上の第2の固定筒状スリーブと、前
記シャフトと前記第2の固定筒状スリーブとの間に設け
られ、かつ前記ベアリングと軸方向に沿って離間した第
2のベアリングと、前記第2の固定筒状スリーブに設け
られ、前記支持部材とともに互いに回転自在である第2
の磁気性プレートと、前記第2の固定筒状スリーブ内に
前記第2のベアリングを封止するために、前記磁石と前
記第2の磁気性プレートとの間に位置した強磁性流体
と、をさらに備え、さらに前記非磁性プレート、前記磁
気性プレート、および前記第2の磁気性プレートは、軸
方向に沿って互いに離間していることを特徴とする上記
(23)に記載のハード・ディスク・ドライブ。 (25)互いに回転自在であるシャフトとハウジングと
の間に設けられたベアリングを封止するための方法であ
って、(a)前記シャフトおよび前記ハウジングの一方
に、磁石を持つ支持部材を設ける工程と、(b) 前記
支持部材と前記磁気導体との間に設けられた磁石ととも
に、磁気導体と前記支持部材とが互いに回転自在となる
ように、前記シャフトおよび前記ハウジングの他方に該
磁気導体を設ける工程と、(c) 前記ハウジング内に
前記ベアリングを封止するために、前記磁石と前記磁気
導体との間に強磁性流体を置く工程と、を有することを
特徴とする方法。 (26)前記支持部材を前記シャフトに設け、また前記
磁気導体を前記ハウジングに設けることが前記工程
(a)および(b)に含まれることを特徴とする上記
(25)に記載の方法。 (27)第2の磁気導体を、軸方向に沿って前記ハウジ
ングから離間した第2のハウジングに設け、前記支持部
材と前記第2の磁気導体との間に設けられた磁石ととも
に、前記第2の磁気導体と前記支持部材とが互いに回転
自在となるようにする工程と、前記第2のハウジング内
で第2のベアリングを封止するために、前記磁石と前記
磁気導体との間に強磁性流体を置く工程と、を有するこ
とを特徴とする上記(26)に記載の方法。
【図面の簡単な説明】
【図1】ハード・ディスクのアクチュエータ・ベアリン
グ用の従来の強磁性流体封止材を示す断面図である。
【図2】図1の封止材を示す拡大断面図である。
【図3】本発明にもとづいて構成されたハード・ディス
ク・ドライブの概略的構成を示す平面図である。
【図4】本発明にもとづいて構成された図3に示すハー
ド・ディスク・ドライブのアクチュエータ・ベアリング
用の強磁性流体封止材の一実施形態例を示す断面図であ
る。
【図5】図4の封止材を示す拡大断面図である。
【図6】2つのアクチュエータに対して、図4の強磁性
流体封止材の第2の実施形態例を示す断面図である。
【符号の説明】
29 ヘッド・ジンバル・アセンブリ 31 磁気ハード・ディスク・ドライブ 33 台座 35 磁気ディスク 39 コントローラ 41 ピボット・アセンブリ 43 モータ・アセンブリ 45 取付用支持部 47 サスペンション 49 ジンバル・アセンブリ 51 アクチュエータ 53 非磁性旋回シャフト 57 スリーブ 59 ベアリング 61 強磁性流体封止材 63 上部プレート 65 下部プレート 71 磁石 72 リング(極部分) 73 ギャップ 75 強磁性流体 77 磁場または回路(磁束線) 141 ピボット・アセンブリ 153 旋回シャフト 155 固定スリーブ 157 固定スリーブ 161 強磁性流体封止部材 163 固定プレート 165 中心プレート 171 環状磁石 172 極部材 172 磁気伝導性リング 173 ギャップ

Claims (27)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】モータ軸に対して同心であり、かつ互いに
    回転自在のシャフトおよびハウジングを備えるモータ
    と、 前記シャフトと前記ハウジングとの間に設けられたベア
    リングと、 前記シャフトおよび前記ハウジングの一方に設けられた
    支持部材と、 前記シャフトおよび前記ハウジングの他方に設けられ、
    前記支持部材とともに互いに回転自在である磁気導体
    と、 前記支持部材と前記磁気導体との間で前記支持部材に設
    けられた磁石と、 前記ハウジング内に前記ベアリングを封止するために、
    前記磁石と前記磁気導体との間に位置した強磁性流体
    と、 を備えることを特徴とする装置。
  2. 【請求項2】前記シャフトは非磁性であることを特徴と
    する請求項1に記載の装置。
  3. 【請求項3】前記支持部材は非磁性であることを特徴と
    する請求項1に記載の装置。
  4. 【請求項4】前記支持部材は前記シャフトを収容するた
    めの中心開口部を有する円形プレートであることを特徴
    とする請求項1に記載の装置。
  5. 【請求項5】前記磁気導体は前記シャフトを収容するた
    めの中心開口部を有する円形プレートであることを特徴
    とする請求項1に記載の装置。
  6. 【請求項6】前記支持部材および前記磁気導体は、軸方
    向に沿って互いに離間していることを特徴とする請求項
    1に記載の装置。
  7. 【請求項7】前記支持部材は前記シャフトに設けられ、
    また前記磁気導体は前記ハウジングに設けられているこ
    とを特徴とする請求項1に記載の装置。
  8. 【請求項8】前記ハウジングは筒状のスリーブであるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の装置。
  9. 【請求項9】前記磁石は、平坦な環状部材であることを
    特徴とする請求項1に記載の装置。
  10. 【請求項10】前記モータ上の第2のハウジングと、 前記シャフトと前記ハウジングとの間に設けられ、かつ
    前記ベアリングと軸方向に沿って離間した第2のベアリ
    ングと、 前記第2のハウジングに設けられ、前記支持部材ととも
    に互いに回転自在である第2の磁気導体と、 前記ハウジング内に前記ベアリングを封止するために、
    前記磁石と前記磁気導体との間に位置した強磁性流体
    と、 をさらに備えることを特徴とする請求項7に記載の装
    置。
  11. 【請求項11】台座と、 前記台座に回転自在にして設けられた磁気ディスクと、 前記磁気ディスクに対してデータの読み出しおよび書き
    込みを磁気的に行うための磁気ヘッドを有し、また前記
    磁気ディスクに対する相対的移動のために前記磁気ディ
    スクの近傍に旋回自在に設けられたアクチュエータと、 前記アクチュエータを支持するために回転自在のシャフ
    トおよびハウジングを備え、前記シャフトおよび前記ハ
    ウジングがモータ軸に対して同心であるモータと、 前記シャフトと前記ハウジングとの間に設けられたベア
    リングと、 前記シャフトおよび前記ハウジングの一方に設けられた
    支持部材と、 前記シャフトおよび前記ハウジングの他方に設けられ、
    前記支持部材とともに互いに回転自在である磁気導体
    と、 前記支持部材と前記磁気導体との間で前記支持部材に設
    けられた磁石と、 前記ハウジング内に前記ベアリングを封止するために、
    前記磁石と前記磁気導体との間に位置した強磁性流体
    と、 を備えることを特徴とするハード・ディスク・ドライ
    ブ。
  12. 【請求項12】前記シャフトは非磁性であることを特徴
    とする請求項11に記載のハード・ディスク・ドライ
    ブ。
  13. 【請求項13】前記支持部材は非磁性であることを特徴
    とする請求項11に記載のハード・ディスク・ドライ
    ブ。
  14. 【請求項14】前記支持部材は前記シャフトを収容する
    ための中心開口部を有する円形プレートであることを特
    徴とする請求項11に記載のハード・ディスク・ドライ
    ブ。
  15. 【請求項15】前記磁気導体は前記シャフトを収容する
    ための中心開口部を有する円形プレートであることを特
    徴とする請求項11に記載のハード・ディスク・ドライ
    ブ。
  16. 【請求項16】前記支持部材および前記磁気導体は、軸
    方向に沿って互いに離間していることを特徴とする請求
    項11に記載のハード・ディスク・ドライブ。
  17. 【請求項17】前記支持部材は前記シャフトに設けら
    れ、また前記磁気導体は前記ハウジングに設けられてい
    ることを特徴とする請求項11に記載のハード・ディス
    ク・ドライブ。
  18. 【請求項18】前記ハウジングは筒状のスリーブである
    ことを特徴とする請求項11に記載のハード・ディスク
    ・ドライブ。
  19. 【請求項19】前記磁石は、平坦な環状部材であること
    を特徴とする請求項11に記載のハード・ディスク・ド
    ライブ。
  20. 【請求項20】前記モータ上の第2のハウジングと、 前記シャフトと前記ハウジングとの間に設けられ、かつ
    前記ベアリングと軸方向に沿って離間した第2のベアリ
    ングと、 前記第2のハウジングに設けられ、前記支持部材ととも
    に互いに回転自在である第2の磁気導体と、 前記ハウジング内に前記ベアリングを封止するために、
    前記磁石と前記磁気導体との間に位置した強磁性流体
    と、 をさらに備えることを特徴とする請求項17に記載のハ
    ード・ディスク・ドライブ。
  21. 【請求項21】台座と、 前記台座に回転自在にして設けられた磁気ディスクと、 前記磁気ディスクに対してデータの読み出しおよび書き
    込みを磁気的に行うための磁気ヘッドを有し、また前記
    磁気ディスクに対する相対的移動のために前記磁気ディ
    スクの近傍に旋回自在に設けられたアクチュエータと、 軸を有し、前記アクチュエータを支持するために回転自
    在のシャフトおよび固定筒状スリーブを備え、前記シャ
    フトおよび前記固定筒状スリーブが該軸に対して同心で
    あるモータと、 前記シャフトと前記固定筒状スリーブとの間に設けられ
    たベアリングと、 前記シャフトおよび前記固定筒状スリーブの一方に設け
    られた円形状の非磁性プレートと、 前記シャフトおよび前記固定筒状スリーブの他方に設け
    られ、前記非磁性プレートとともに互いに回転自在であ
    る円形状の磁気性プレートと、 前記非磁性プレートと前記磁プレートとの間で前記非磁
    性プレートに設けられた平坦な環状磁石と、 前記固定筒状スリーブ内に前記ベアリングを封止するた
    めに、前記環状磁石と前記磁気性プレートとの間に位置
    した強磁性流体と、 を備えることを特徴とするハード・ディスク・ドライ
    ブ。
  22. 【請求項22】前記非磁性プレートおよび前記磁気性プ
    レートは、軸方向に沿って互いに離間していることを特
    徴とする請求項20に記載のハード・ディスク・ドライ
    ブ。
  23. 【請求項23】前記非磁性プレートは前記シャフトに設
    けられ、また前記磁気性プレートは前記固定筒状スリー
    ブに設けられていることを特徴とする請求項20に記載
    のハード・ディスク・ドライブ。
  24. 【請求項24】前記モータ上の第2の固定筒状スリーブ
    と、 前記シャフトと前記第2の固定筒状スリーブとの間に設
    けられ、かつ前記ベアリングと軸方向に沿って離間した
    第2のベアリングと、 前記第2の固定筒状スリーブに設けられ、前記支持部材
    とともに互いに回転自在である第2の磁気性プレート
    と、 前記第2の固定筒状スリーブ内に前記第2のベアリング
    を封止するために、前記磁石と前記第2の磁気性プレー
    トとの間に位置した強磁性流体と、 をさらに備え、さらに前記非磁性プレート、前記磁気性
    プレート、および前記第2の磁気性プレートは、軸方向
    に沿って互いに離間していることを特徴とする請求項2
    3に記載のハード・ディスク・ドライブ。
  25. 【請求項25】互いに回転自在であるシャフトとハウジ
    ングとの間に設けられたベアリングを封止するための方
    法であって、 (a)前記シャフトおよび前記ハウジングの一方に、磁
    石を持つ支持部材を設ける工程と、 (b) 前記支持部材と前記磁気導体との間に設けられ
    た磁石とともに、磁気導体と前記支持部材とが互いに回
    転自在となるように、前記シャフトおよび前記ハウジン
    グの他方に該磁気導体を設ける工程と、 (c) 前記ハウジング内に前記ベアリングを封止する
    ために、前記磁石と前記磁気導体との間に強磁性流体を
    置く工程と、 を有することを特徴とする方法。
  26. 【請求項26】前記支持部材を前記シャフトに設け、ま
    た前記磁気導体を前記ハウジングに設けることが前記工
    程(a)および(b)に含まれることを特徴とする請求
    項25に記載の方法。
  27. 【請求項27】第2の磁気導体を、軸方向に沿って前記
    ハウジングから離間した第2のハウジングに設け、前記
    支持部材と前記第2の磁気導体との間に設けられた磁石
    とともに、前記第2の磁気導体と前記支持部材とが互い
    に回転自在となるようにする工程と、 前記第2のハウジング内で第2のベアリングを封止する
    ために、前記磁石と前記磁気導体との間に強磁性流体を
    置く工程と、 を有することを特徴とする請求項26に記載の方法。
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