JP2000155071A - 焦点距離測定装置及び焦点距離測定方法 - Google Patents

焦点距離測定装置及び焦点距離測定方法

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JP2000155071A
JP2000155071A JP10329877A JP32987798A JP2000155071A JP 2000155071 A JP2000155071 A JP 2000155071A JP 10329877 A JP10329877 A JP 10329877A JP 32987798 A JP32987798 A JP 32987798A JP 2000155071 A JP2000155071 A JP 2000155071A
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light
lens
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measuring
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Atsushi Shimizu
敦 清水
Akihiro Funamoto
昭宏 船本
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Omron Corp
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Omron Corp
Omron Tateisi Electronics Co
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単かつ精密にレンズの焦点距離を測定する
ことができる焦点距離測定方法を提供する。 【解決手段】 光源2から出た光をマイクロレンズアレ
イ3で集光させ、集光後再び広がった光を測定用レンズ
4で集光させ、NDフィルタ5を通過させた後、光検出
器6に結像させる。マイクロレンズアレイ3又は測定用
レンズ4を移動させることにより、光検出器6の受光量
が最大となるときのマイクロレンズアレイ3と測定用レ
ンズ4との相対距離を求め、また光検出器6の受光量が
最小となるときのマイクロレンズアレイ3と測定用レン
ズ4との相対距離を求め、両者の相対距離の差からマイ
クロレンズアレイ3の焦点距離を求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は焦点距離測定方法及
び焦点距離測定装置に関する。例えばマイクロレンズア
レイ等のレンズの焦点距離を精度よく測定するための方
法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、プロジェクタ等に用いられている
液晶ディスプレイ(LCD)には、各液晶画素に光を集
光させて光利用効率を向上させるためにマイクロレンズ
アレイ(MLA)が用いられている。このようなマイク
ロレンズアレイは、製造方法としては、既に工業レベル
に達したといえるが、その評価方法については未だ確立
されていない。
【0003】特に、マイクロレンズアレイの重要な特性
のひとつに焦点距離がある。レンズの焦点距離とは、よ
く知られているように、レンズに入射した平行光束が1
点(焦点)に絞られるまでの距離をいい、厳密には主面
と焦点面との距離として定義されるものである。この焦
点距離はマイクロレンズアレイ等のレンズの性能を決め
る重要な要素であり、特に液晶基板に用いられるマイク
ロレンズアレイでは、μmオーダで制御する必要があ
る。しかし、このマイクロレンズアレイの評価方法は完
全には確立されておらず、焦点距離の測定方法にばらつ
きが大きかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そのため、例えば厳密
な評価を必要とされる場合には、マイクロレンズアレイ
の断面形状を測定する方法が用いられており、マイクロ
レンズアレイの品質評価に手間が掛かり、量産過程では
実施が困難であった。また、簡易な方法では、最終製品
(液晶ディスプレイ)に組み上げた後に現物評価を行な
い、最終製品において問題のないことを確認しており、
信頼性に乏しかった。
【0005】本発明は上述の技術的問題点を解決するた
めになされたものであり、その目的とするところは、簡
単かつ精密にレンズの焦点距離を測定することができる
焦点距離測定方法及び焦点距離測定装置を提供すること
にある。
【0006】
【発明の開示】請求項1に記載した焦点距離測定装置
は、測定用の光を出射するための光源と、測定対象とな
るレンズと、前記光源から出射され測定対象となるレン
ズを通過して広がる光束を絞るための測定用レンズと、
前記測定用レンズで絞られた光束を受光して当該光束に
よる受光量を検出する手段とを一直線上に配置され、測
定対象となるレンズと前記測定用レンズとの相対距離を
変化させて、受光量が極大となるときの前記相対距離と
受光量が極小となるときの前記相対距離とを計測する計
測処理手段を備えたことを特徴としている。
【0007】また、請求項3に記載した焦点距離測定方
法は、測定用の光を出射するための光源と、測定対象と
なるレンズと、前記光源から出射され測定対象となるレ
ンズを通過して広がる光束を絞るための測定用レンズ
と、前記測定用レンズで絞られた光束を受光して当該光
束による受光量を検出する手段とを一直線上に配置し、
測定対象となるレンズと前記測定用レンズとの相対距離
を変化させて、受光量が極大となるときの前記相対距離
と受光量が極小となるときの前記相対距離との差から測
定対象となるレンズの焦点距離を求めるようにしたこと
を特徴としている。
【0008】ここで、光源としては、レーザー光のよう
にコヒーレントで直進性の高い光束を出射するものが望
ましい。また、受光量を検出するための受光量検出手段
としては、特に限定されるものではないが、CCDやフ
ォトダイオード、フォトトランジスタ等を用いることが
できる。
【0009】受光量検出手段に測定対象となるレンズの
主点を結像させると、受光量検出手段で受光される受光
量は最小となり、レンズの焦点を結像させると、受光量
検出手段で受光される受光量は最大となる。本発明の焦
点距離測定装置は、この性質を利用したものであって、
受光量検出手段によって受光量が極小となる点を検出す
ることにより主点位置(主平面)を検出することがで
き、受光量検出手段によって受光量が極大となる点を検
出することにより焦点位置(焦平面)を検出することが
でき、このときの測定対象となるレンズと測定用レンズ
との相対距離の差を求めることにより、焦点と主点との
距離すなわち焦点距離を求めることができる。
【0010】従って、本発明の焦点距離測定装置または
焦点距離測定方法にあっては、焦点距離計測の基準とな
る主点を検出し、この主点を原点として焦点距離を計測
しているので、精密な焦点距離測定が可能になる。
【0011】請求項2に記載の実施態様は、請求項1に
記載した焦点距離測定装置において、前記測定用レンズ
と前記受光量検出手段との間に減光用のフィルタを配置
可能にし、当該減光用フィルタにより前記受光量検出手
段に入射する光の減光率を変化させられるようにしたこ
とを特徴としている。
【0012】また、請求項4に記載の実施態様は、請求
項3に記載した焦点距離測定方法において、前記測定用
レンズと前記受光量検出手段との間に減光用のフィルタ
を配置可能にし、測定対象となるレンズと前記測定用レ
ンズとの相対距離を変化させて、受光量が極大となると
きの前記相対距離を測定する場合には、前記減光用フィ
ルタの減光率を比較的大きくし、受光量が極小となると
きの前記相対距離を測定する場合には、前記減光用フィ
ルタの減光率を比較的小さくすることを特徴としてい
る。
【0013】ここで、減光用フィルタの減光率を変化さ
せる方法としては、減光率(光透過率)の異なる減光用
フィルタに交換する方法、減光用フィルタを光束の通過
位置に挿入または離脱させる方法、減光用フィルタの枚
数を増加または減少させる方法などがある。
【0014】この実施形態では、焦点位置を検出する場
合には、減光用フィルタを用いて、あるいは減光率の比
較的大きな減光用フィルタを用いて測定することによ
り、焦点位置を受光量検出手段に結像させる際の受光量
検出手段の損傷を避けることができ、精密に焦点位置を
検出することができる。また、主点位置を検出する場合
には、減光用フィルタを用いることなく、あるいは減光
率の比較的小さなフィルタを用いて測定することによ
り、主点位置を受光量検出手段に結像させる際の受光量
を大きくして検出精度を高めることができる。よって、
主点位置と焦点位置をそれぞれ精密に計測することがで
き、焦点距離の検出精度を高めることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態)図1は本発明
の一実施形態による焦点距離測定装置1の構成を示す図
である。この焦点距離測定装置1にあっては、光源2、
測定対象となるマイクロレンズアレイ3、測定用レンズ
4、減光用のNDフィルタ(Neutral Density Filter)
5及び受光量を計測するための光検出器6が一軸上に配
置されている。光源2としては、He−Neレーザーの
ようにコヒーレントで直進性の高い光束を出射するもの
が望ましい。NDフィルタ5は減光用のフィルタであっ
て、レーザー光のように強い光の焦点位置の像を光検出
器6に結像させると、光検出器6が損傷したり、最大ゲ
インレベルを超えたりするので、光検出器6に入射する
光量を調節している。光検出器6としては、フォトダイ
オード、フォトトランジスタ等も用いることができる
が、ここではCCDカメラを用いて画像情報(コントラ
ストデータ)を得られるようにしている。
【0016】光源2から出射された平行光束L(例え
ば、レーザー光)はマイクロレンズアレイ3を構成する
レンズ群に照射され、この微小なレンズ群を通過した光
束Lはその焦点Fで収束された後、再び広がって測定用
レンズ4に入射する。測定用レンズ4に入射した拡散光
束Lは、測定用レンズ4によって再び収束させられて光
検知器6に入射する。
【0017】図1中の7はマイクロレンズアレイ3を光
軸方向と平行に精密に移動させるためのアクチュエータ
であって、上面にはマイクロレンズアレイ3を垂直に立
てた状態で固定するためのホルダー8が設けられてお
り、ホルダー8を移動させることによっってマイクロレ
ンズアレイ3を精密に平行移動させるようになってい
る。さらに、このアクチュエータ7は、ホルダー8の移
動距離、つまりマイクロレンズアレイ3の移動距離を精
密に計測することができ、計測結果はデータ信号線を通
じてホストコンピュータ9へ送信される。
【0018】光検出器6で得られた画像(コントラスト
データ)もホストコンピュータ9へ送られる。ホストコ
ンピュータ9は、パソコンやシーケンサによって構成さ
れており、光検出器6から受け取った画像のコントラス
ト(つまり、受光画素と非受光画素との受光量の比)か
ら受光量の大小を評価している。アクチュエータ7から
得られたマイクロレンズアレイ3の位置情報と光検出器
6から得られた画像情報とはリンクしており、ホストコ
ンピュータ9ではマイクロレンズアレイ3と測定用レン
ズ4の間の距離と光検出器6における受光量との関係を
取得する。また、光検出器6で得られた画像は、ホスト
コンピュータ9を介してモニター10に表示される。も
ちろん、ホストコンピュータ9を介することなく、光検
出器6から直接モニター10に画像情報を送るようにし
てもよい。
【0019】測定対象とするマイクロレンズアレイ3
は、例えば図2に示すような構造を有している。すなわ
ち、ベースガラス11の表面に透明なレンズ樹脂12が
成形されており、このレンズ樹脂12の表面には、多数
のレンズパターン(凹状の曲面)13が成形されてい
る。また、このレンズ樹脂12の上にはレンズ樹脂12
よりも屈折率の大きな封止樹脂14が形成されており、
封止樹脂14によってレンズパターン13が充填され、
レンズ樹脂12と封止樹脂14との界面によって個々の
レンズ15が形成されている。さらに、封止樹脂14の
上にはカバーガラス16が設けられている。
【0020】このようなマイクロレンズアレイ3を構成
するレンズ15の焦点距離(以下、マイクロレンズアレ
イ3の焦点距離という)は、マイクロレンズアレイ3の
主点Hと焦点Fとの距離によって決まるが、これまでは
光検出器6による最大受光量位置によって焦点位置Fだ
けを検出し、レンズエッジ部(レンズパターンの先端)
を含む平面Cと焦点位置Fとの距離dをもって焦点距離
としていた。そのため計測された焦点距離dと実際の焦
点距離Dとの間には、δ=D−d=10μm程度の誤差
が生じていた。
【0021】そこで、本発明においては、図1に示した
ような焦点距離測定装置1を用い、測定対象となるマイ
クロレンズアレイ3をアクチュエータ7で平行移動させ
ながら、光検出器6及びホストコンピュータ9によって
受光量(コントラスト)の大小を追跡することによりマ
イクロレンズアレイ3の焦点距離Dを検出する。図3は
この焦点距離測定装置1によりマイクロレンズアレイ3
の焦点距離Dを検出する原理を説明する図であって、測
定用レンズ4の物点と光検出器6における受光量(コン
トラスト)の大小との関係を示している。この図にも表
わされているように、光検出器6にレンズ15の主点位
置を結像させると、光検出器6における受光量(コント
ラスト)は最小(極小)となり、光検出器6には図4
(a)に示すような大きく広がった光スポット17がで
きる(あるいは、光スポットやマイクロレンズアレイ3
を構成する各レンズ15の輪郭までが消えてしまうこと
もある)。また、光検出器6にレンズ15の焦点位置を
結像させると、光検出器6における受光量(コントラス
ト)は最大(極大)となり、図4(b)に示すように、
小さく絞られた光スポット17が生じる。これは、焦点
位置ではレンズ15を通過した光束が1点に集光されて
いるためであり、また主点位置はレンズ15を通過する
光束が(実質的に)絞られる前の位置であるためであ
る。
【0022】従って、アクチュエータ7によってマイク
ロレンズアレイ3を連続的に移動させながら、光検出器
6におけるコントラスト(受光量)の変化をホストコン
ピュータ9により監視し、コントラストが最大(極大)
となるときのマイクロレンズアレイ3の位置とコントラ
ストが最小(極小)となるときのマイクロレンズアレイ
3の位置との間の距離を求めれば、その距離が主点Hと
焦点Fとの間の距離すなわち焦点距離Dとなる。なお、
焦点位置の像の場合には、小さくなって消えてしまった
り、光検出器6における受光量の極大点が複数検出され
たりする場合もあるので、その場合には、もっとも明る
い光スポット17の位置や最大の受光量を検出した点を
焦点Fの結像位置とすればよい。
【0023】なお、図1の実施形態では、測定用レンズ
4を静止させ、測定対象となるマイクロレンズアレイ3
を移動させるようにしたが、これとは逆に、測定対象と
なるマイクロレンズアレイ3を静止させ、測定用レンズ
4をアクチュエータ7等によって光軸に沿って平行移動
させるようにしてもよい。
【0024】(第2の実施形態)光源2の光強度が高い
場合には、測定対象となるレンズ15の焦点Fを光検出
器6に結像させると、光検出器6の小さな光スポットに
全光量が絞り込まれるので、光検出器6が損傷したり、
光検出器6の計測範囲をオーバーする恐れがある。ま
た、光源2の光強度を小さくすると、主点Hを光検出器
6に結像させるときの受光量が小さくなり、主点Hの検
出が難しくなる。そのため、測定対象となるレンズ15
の焦点Fを光検出器6に正確に結像させることは難し
く、焦点位置近傍を光検出器6に結像させることで満足
せざるを得ず、焦点位置の計測精度が悪くなる。第1の
実施形態では、光軸上にNDフィルタ5を挿入すること
によって光検出器6に入射する光量を減少させており、
光検出器6のゲインも図5に示すように焦点位置を結像
させたときに光検出器6の最大受光量レベルを超えない
ようにゲイン調整している。
【0025】しかしながら、このような構成では主点H
を光検出器6に結像させた際の受光量が極めて小さくな
って分解能が不足するため、例えばアクチュエータ7に
よってマイクロレンズアレイ3を1μmずつ送っている
場合、レンズ15の焦点位置を光検出器6に結像させた
ときのマイクロレンズアレイ3の位置検出精度は±1μ
m(これは最小誤差であるといえる)であるのに対し、
レンズ15の主点位置を光検出器6に結像させたときの
マイクロレンズアレイ3の位置検出精度は±3μmとな
り、結局マイクロレンズアレイ3の焦点距離の測定精度
には、±4μmの誤差が生じることになる。
【0026】なお、主点近傍を結像させる場合と、焦点
位置近傍を結像させる場合とで光源2の出力を可変にす
ることも考えられるが、短時間でレーザー発振器のよう
な光源2の出力を変化させるとその出力が不安定にな
り、光検出器6で検出される受光量のピーク位置がずれ
ることになるので、正確な測定が困難になる。
【0027】そこで、この実施形態による焦点距離測定
装置18では、図6に示すように、NDフィルタ5をフ
ィルタ移動装置19によって保持させ、焦点距離測定装
置18の光軸上に抜き差しできるようにしている。フィ
ルタ移動装置19としては、図6に示すようにエアシリ
ンダ20aでNDフィルタ5を保持しているホルダー2
0bを前進させることによって光軸上に差込んだり、ホ
ルダー20bを後退させることによって光軸から抜出し
たりするものが用いられる。
【0028】また、別なフィルタ移動装置21として
は、図7に示すように、回転盤22の回転軸23のまわ
りに設けられた複数の開口24に互いに減光率の異なる
複数枚のNDフィルタ5をはめ込んだものを用いてもよ
い。回転盤22の開口24のうち1つはフィルタなしの
単なる開口となっている。このようなフィルタ移動装置
21を用いれば、NDフィルタ5を焦点距離測定装置1
8の光軸上から抜き差しできるだけでなく、回転盤22
を回転させて値の異なるNDフィルタ5を選択すること
もできる。
【0029】図8は焦点距離測定装置18の光軸上にN
Dフィルタ5を挿入している場合(あるいは、比較的減
光率の大きなNDフィルタ5を挿入している場合)と、
NDフィルタ5を挿入していない場合(あるいは、比較
的減光率の小さなNDフィルタ5を挿入している場合)
との受光率(コントラスト)の変化を示した図である。
この図から分かるように、NDフィルタ5を用いれば受
光量を小さくすることができ、焦点位置を結像させたと
きの光検出器6の損傷や最大受光量オーバーなどを避け
ることができる。一方、NDフィルタ5を無くせば、主
点Hを検出する際の受光量を大きくし、検出分解能を高
めて主点Hを結像させたときのマイクロレンズアレイ3
の位置の測定精度を高くできることが分かる。
【0030】そこで、第2の実施形態では、光軸上にN
Dフィルタ5を抜き差しできるようにし、焦点位置近傍
を測定する場合には、光軸上にNDフィルタ5を挿入し
て受光量が最大となる位置から焦点位置を検出し、主点
位置近傍を測定する場合には、光軸上にNDフィルタ5
を挿入して受光量が最小となる位置から主点位置を検出
するようにしている。図9(a)はNDフィルタ5を除
去した場合の主点位置の像を示し、レンズ15の輪郭だ
けがうっすらと見えている。図9(b)はNDフィルタ
5を挿入した状態の焦点位置の像を示し、かなり明るい
光スポットが見えている。
【0031】先ほどと同様、アクチュエータ7が1μm
ずつマイクロレンズアレイ3を送っている場合、レンズ
15の焦点位置を光検出器6に結像させたときのマイク
ロレンズアレイ3の位置検出精度は±1μmで、レンズ
15の主点位置を光検出器6に結像させたときのマイク
ロレンズアレイ3の位置検出精度も±1μmとすること
ができ、結局マイクロレンズアレイ3の焦点距離の測定
精度には、±2μmの誤差で済み、測定精度が2倍にな
る。この誤差2μmというのは、アクチュエータ7の送
りが1μmずつであることを考えれば最高の精度である
といえる。また、実際に同一サンプルを繰り返し測定し
た結果では、誤差は0.5〜1μmであった。
【0032】次に、この実施形態による焦点距離測定装
置18により、マイクロレンズアレイ3の焦点距離Dを
求める場合の測定手順を図10のフローチャートにより
説明する。焦点距離測定装置18のスタートスイッチが
押されると、他の処理(S2)を終了して焦点距離測定
を開始する(S1)。焦点距離測定を開始すると、光軸
上にNDフィルタ5が挿入されているか否か調べ(S
3)、NDフィルタ5が光軸上に挿入されていなけれ
ば、所定のNDフィルタ5を光検出器6の前面に挿入す
る(S4)。ついで、アクチュエータ7によってマイク
ロレンズアレイ3を送り、光検出器6における画像のコ
ントラスト(受光量)が最小の領域を探す(S5)。こ
れは受光量の大きな領域(焦点位置の像の近傍)で受光
量が大きくなり過ぎないようにするためである。コント
ラストが最小の領域が見つかったら、光検出器6の前面
からNDフィルタ5を取り除き(S6)、光検出器6に
おける画像のコントラストが最小の位置を探す。この段
階では、光検出器6の検出範囲は主点位置の像近傍に限
定されるので、NDフィルタ5を除いた状態で精度よく
主点位置の像を探すことができる。コントラストが最小
の位置が求まらなかった場合には、他の処理(S9)を
実行しながらコントラストが最小の位置を求める(S
8)。コントラストが最小の位置が求まれば、その位置
を原点として測定用レンズ4との相対位置(P1)をホ
ストコンピュータ9の記憶手段に記憶する(S10)。
【0033】この後、NDフィルタ5を光検出器6の前
面に再び挿入し(S11)、光検出器6の画像のコント
ラストが最大となる位置を探す(S12)。コントラス
トが最大の位置が求まらなかった場合には、他の処理
(S14)を実行しながらコントラストが最大の位置を
求める(S13)。コントラストが最大の位置が求まれ
ば、その位置を焦点位置に対応する位置として測定用レ
ンズ4との相対位置(P2)をホストコンピュータ9の
記憶手段に記憶する(S15)。
【0034】ついで、ステップ10で記憶した主点Hの
相対位置(P1)とステップ15で記憶した焦点Fの相
対位置(P2)との差を演算し、これを焦点距離として
モニター10に表示する(S16)。そして、他の処理
(S18)を実行しながら確認スイッチが押されるのを
待ち(S17)、確認スイッチが押されたら、再び別な
マイクロレンズアレイ3の焦点距離測定を実行する。
【0035】この実施形態の焦点距離測定装置18によ
れば、マイクロレンズアレイ3の主点Hと焦点Fを光検
出器6に結像させるとそのコントラストがそれぞれ最小
と最大になる性質を利用し、マイクロレンズアレイ3の
焦点距離を求めることができる。さらに、NDフィルタ
5の減光量を可変とし、原点となる主点Hを最小の値の
NDフィルタ5を用いて検出した後、焦点位置の像が光
検出器6の最大受光量レベルを越えないように値の大き
なNDフィルタ5に交換するようにしたので、以下のよ
うな効果を得ることができる。
【0036】まず、この実施形態によれば、焦点距離の
測定精度が向上することが挙げられる。マイクロレンズ
アレイ3には主点Hと焦点Fが存在し、焦点Fは光源2
の入射光を絞り込んでいるところであるので、CCDカ
メラなどの光検出器6に結像させると前記のように光が
集中しすぎて光検出器6の受光素子が焼けてしまう。一
方、焦点計測に充分なNDフィルタ5を用いていると、
主点Hでの結像がぼやけ、主点Hの位置決め精度が悪く
なり、正確に焦点距離を計測できない。これに対し、こ
の焦点距離測定装置18では、焦点位置の結像時にはN
Dフィルタ5によって光検出器6を保護する一方で、焦
点位置を結像させる場合と主点位置を結像させる場合と
で減光率の異なるNDフィルタ5(NDフィルタ5を用
いない場合を含む)と交換することにより、これまで例
えば±3μmあった原点(主点H)の位置決め精度をア
クチュエータ7の最小送り寸法である±1μmまで精密
化することができた。
【0037】また、NDフィルタ5を固定している場合
には、コントラストが最小になる主点Hの結像位置がは
っきりしないので、その測定精度が低く、焦点距離測定
装置18を自動化する支障となっていた。つまり、主点
Hを精確に検出できないので、どこを焦点距離計測の原
点にしてよいか判断できなかった。これに対し、この実
施形態では、原点を検出する際の計測精度を高めること
ができるので、焦点距離の自動検出が可能となり、焦点
距離測定装置18を自動化できる。さらに、原点とする
主点Hの結像位置を検出するのにNDフィルタ5の減光
量を最小とすることにより、同じCCDカメラのような
光検出器6の分解能でも検出できるコントラストが得ら
れ、焦点距離の自動検出が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態による焦点距離測定装
置の構成を示す概略図である。
【図2】測定対象となるマイクロレンズアレイの構造を
示す一部破断した拡大断面図である。
【図3】本発明の焦点距離測定原理を説明する図であ
る。
【図4】第1の実施形態の焦点距離測定装置における測
定精度を説明する図である。
【図5】(a)は光検出器に結像された主点位置の像を
示す図、(b)は光検出器に結像された焦点位置の像を
示す図である。
【図6】本発明の第2の実施形態による焦点距離測定装
置の構成を示す概略図である。
【図7】別なフィルタ移動装置の構成を示す概略図であ
る。
【図8】第2の実施形態による焦点距離測定原理を説明
する図である。
【図9】(a)は光検出器に結像された主点位置の像を
示す図、(b)は光検出器に結像された焦点位置の像を
示す図である。
【図10】第2の実施形態による焦点距離測定装置によ
る焦点距離測定手順を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
2 光源 3 マイクロレンズアレイ 4 測定用レンズ 5 NDフィルタ 6 光検出器 7 アクチュエータ 9 ホストコンピュータ F 焦点(位置) H 主点(位置)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 測定用の光を出射するための光源と、測
    定対象となるレンズと、前記光源から出射され測定対象
    となるレンズを通過して広がる光束を絞るための測定用
    レンズと、前記測定用レンズで絞られた光束を受光して
    当該光束による受光量を検出する手段とを一直線上に配
    置され、 測定対象となるレンズと前記測定用レンズとの相対距離
    を変化させて、受光量が極大となるときの前記相対距離
    と受光量が極小となるときの前記相対距離とを計測する
    計測処理手段を備えた焦点距離測定装置。
  2. 【請求項2】 前記測定用レンズと前記受光量検出手段
    との間に減光用のフィルタを配置可能にし、当該減光用
    フィルタにより前記受光量検出手段に入射する光の減光
    率を変化させられるようにしたことを特徴とする、請求
    項1に記載の焦点距離測定装置。
  3. 【請求項3】 測定用の光を出射するための光源と、測
    定対象となるレンズと、前記光源から出射され測定対象
    となるレンズを通過して広がる光束を絞るための測定用
    レンズと、前記測定用レンズで絞られた光束を受光して
    当該光束による受光量を検出する手段とを一直線上に配
    置し、 測定対象となるレンズと前記測定用レンズとの相対距離
    を変化させて、受光量が極大となるときの前記相対距離
    と受光量が極小となるときの前記相対距離との差から測
    定対象となるレンズの焦点距離を求めるようにしたこと
    を特徴とする焦点距離測定方法。
  4. 【請求項4】 前記測定用レンズと前記受光量検出手段
    との間に減光用のフィルタを配置可能にし、 測定対象となるレンズと前記測定用レンズとの相対距離
    を変化させて、受光量が極大となるときの前記相対距離
    を測定する場合には、前記減光用フィルタの減光率を比
    較的大きくし、受光量が極小となるときの前記相対距離
    を測定する場合には、前記減光用フィルタの減光率を比
    較的小さくすることを特徴とする、請求項3に記載の焦
    点距離測定方法。
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