JP2000154973A - 支柱一体型焼成用棚板 - Google Patents

支柱一体型焼成用棚板

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JP2000154973A
JP2000154973A JP10330746A JP33074698A JP2000154973A JP 2000154973 A JP2000154973 A JP 2000154973A JP 10330746 A JP10330746 A JP 10330746A JP 33074698 A JP33074698 A JP 33074698A JP 2000154973 A JP2000154973 A JP 2000154973A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】棚板本体と支柱体との位置ずれを一層抑制し得
る支柱一体型焼成用棚板を提供する。 【解決手段】棚板本体42の上面50の内周側の所定位
置において棚板本体42に設けられた嵌合凹部52と、
支柱体48の嵌合溝62の第1内面64に設けられた嵌
合凸部66とが互いに嵌め合わされた状態で、その棚板
本体42の下面57と支柱体48の第2内面68との間
に無機接着剤70が介挿され、その無機接着剤70によ
ってそれら下面57および第2内面68が固着されるこ
とにより、支柱体48が棚板本体42に固定される。そ
のため、棚板本体42と支柱体48との相対移動は、そ
の棚板本体42の上面50において嵌合凹部52と嵌合
凸部66との嵌め合いに基づく機械的な係合力で制限さ
れ、その嵌合状態は、その棚板本体42の下面57とそ
の支柱体48の第2内面68との間に介挿された無機接
着剤70で維持される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、棚板本体に支柱が
一体的に接合されて成る支柱一体型焼成用棚板に関し、
特に、支柱の取付構造の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、陶磁器やセラミック製品等を製
造するに際しては、所定形状に成形された成形体(被焼
成物)を焼成炉内において十分な耐火度を有する焼成用
棚板に載せた状態で所定の焼成温度で焼成する。この焼
成工程においては、焼成炉の利用効率を可及的に高める
目的で、一般に、複数枚の焼成用棚板が被焼成物の高さ
に応じた所定の間隔を以て所定の大きさの支柱体を介し
て複数段に積み重ねられる。
【0003】上記の焼成用棚板の一つとして、被焼成物
の高さに応じた所定高さの複数個の支柱体が棚板本体の
周縁部の複数箇所に固定された支柱一体型焼成用棚板
(以下、一体型棚板という)が知られている。このよう
な一体型棚板によれば、複数枚の焼成用棚板を積み重ね
るに際して棚板相互の間に配置される支柱体が予め一体
的に設けられていることから、焼成工程における棚板の
積み上げ作業が容易になる。しかも、積み上げ作業にお
いて支柱体と棚板との相対的な位置ずれが生じ得ないた
め、台車上に棚板を載置して搬送しつつ焼成するトンネ
ル炉等においても振動等による棚板のずれや崩れが生じ
難くなると共に、積み上げ・積み下ろし作業等の自動化
が容易になるという利点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な一体型棚板は、例えば平板状の棚板本体構成部分と支
柱体構成部分とを粉末プレス成形や泥漿鋳込成形等で一
体的に成形して焼成する方法や、別個に成形・焼成して
製造した支柱体を棚板本体の周縁部に無機接着剤等で固
着する方法等で製造される。後者の製造方法によれば、
個別に成形・焼成される各構成部材の形状が簡単である
ことから一体型棚板の製造が容易であると共に、被焼成
物の寸法・形状に応じた適当な棚板間隔が、支柱体の高
さ寸法を変更することで容易に実現されるという利点が
ある。しかも、例えば高い耐火度を有することからムラ
イト質或いはコーディエライト質耐火物に代えて高温用
途に用いられる炭化珪素(SiC )質の棚板では、成形す
るに際して多量の水分を必要とすることから成形体が軟
質となるため、固着する方法によることが一層望まし
い。成形体が軟質である場合には、棚板本体と支柱体と
を一体成形して焼成するとその焼成過程において棚板本
体が大きく変形(湾曲)させられ得るが、この方法によ
れば、棚板本体の平面度を可及的に高く保つことができ
る。
【0005】図1(a) は、棚板本体への支柱体の固着方
法の一例を説明する図である。図において、棚板本体1
0は矩形平板であり、支柱体12は棚板本体10の厚さ
方向の高さ寸法すなわち積み上げ方向の高さ寸法がその
棚板本体10の厚さ寸法よりも十分に大きくされて、高
さ方向の中間部には棚板本体10の周縁部が嵌め込まれ
る嵌合溝14が設けられている。棚板本体10に支柱体
12を固着するに際しては、棚板本体10の表面(上面
16、下面18、側面20等)および支柱体12の嵌合
溝14内の少なくとも一方に炭化珪素モルタル等の耐火
モルタルから成る無機接着剤を塗布して、棚板本体10
が嵌合溝14内に入るように図の矢印方向すなわち支柱
体12を固着するその棚板本体10の一側面(端面)2
0に垂直な方向からその支柱体12を嵌め込み、無機接
着剤を硬化させる。
【0006】また、図2(a) 、(b) は、固着方法の他の
例を説明する図である。図において、棚板本体22の上
面24には支柱体26が固着される一辺28に沿ってそ
れに直交する他辺30から固着位置に連続する案内溝3
2が設けられており、支柱体26の嵌合溝34にはその
案内溝32と係合させられる突起36が設けられてい
る。そのため、棚板本体22に支柱体26を固着するに
際しては、棚板本体22の表面(案内溝32内を含む上
面24、下面38)および支柱体26の嵌合溝34内の
少なくとも一方に無機接着剤を塗布し、他辺30から案
内溝32に突起36を係合させた状態(図2(b) 参照)
で一辺28に沿って支柱体26を図の矢印方向に移動さ
せて嵌め込み、無機接着剤を硬化させる。
【0007】しかしながら、図1(a) に示される固着方
法では、棚板本体10の上面16および下面18にそれ
ぞれ対向する支柱体12の嵌合溝14の内面が何れも平
坦であるため、それらは専ら無機接着剤の接着力だけで
固着されて機械的な係合力は何ら作用し得ない。そのた
め、例えば、棚板本体10が炭化珪素質、支柱体12が
ムライト質、無機接着剤が炭化珪素モルタル等で構成さ
れる場合等のように、支柱体12と接着剤との間等にお
ける十分な接着強度を確保し難い場合には、一体型棚板
の使用中に与えられる振動や衝撃等で無機接着剤が棚板
本体10或いは支柱体12から剥離させられると、支柱
体12が棚板本体10から容易に抜け落ちるという問題
がある。なお、例えば特開平4−366389号公報に
は、図1(b) に示されるように、嵌め込み方向に垂直す
なわち一辺20に沿った方向に伸びる溝39を支柱体1
2の嵌合溝14内或いは棚板本体10の表面に設け、溝
38内に充填されて硬化させられた無機接着剤とその溝
39との係合に基づいて上記の抜け落ちを抑制する方法
が記載されている。しかしながら、このような構成とし
ても、その溝39の長手方向においては機械的な係合力
が殆ど作用しないことから、その方向における支柱体1
0の位置ずれが生じ得るため、固着が十分であるとは言
い難かった。
【0008】一方、図2に示される固着方法では、支柱
体26が固着された一辺28に垂直な方向に抜け落ちる
ことが案内溝32と突起36との係合に基づいて好適に
抑制される。しかしながら、支柱体26が棚板本体22
に嵌め込まれるに際しては、その移動中に棚板本体22
の表面と嵌合溝34とが摺動させられつつ一辺28に沿
って長距離を移動させられる。そのため、予め塗布され
た無機接着剤が棚板本体22と支柱体26との間から排
出されることから、固着位置においてそれらの間の無機
接着剤の量が不十分になって高い接着強度が得られない
という問題がある。したがって、上記係合に基づいて支
柱体26の抜け落ちは抑制されるが、接着強度が不十分
になって棚板本体22と支柱体26とのがたつきが生
じ、或いは、図1(b) に示される場合と同様に一辺28
に沿った方向において支柱体26が位置ずれして、一体
型棚板の搬送中やトンネル炉内での焼成中において積み
上げられた棚板の崩れが生じ得る。すなわち、上記何れ
の固着方法においても、支柱体10、26の固着強度は
十分ではなかった。
【0009】本発明は、以上の事情を背景として為され
たものであって、その目的は、棚板本体と支柱体との位
置ずれを一層抑制し得る支柱一体型焼成用棚板を提供す
ることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】斯かる目的を達成するた
め、本発明の要旨とするところは、平板状の棚板本体
と、その棚板本体の周縁部が嵌め込まれる嵌合溝をそれ
ぞれ有してその周縁部の所定位置に固着された複数の支
柱体とを備える支柱一体型焼成用棚板であって、(a) 前
記棚板本体の一面のうちその棚板本体の外周縁よりも内
周側の所定位置と前記支柱体の嵌合溝内のその所定位置
に対向する第1内面との一方に備えられた嵌合凹部と、
(b) 前記一面の所定位置と前記第1内面との他方に前記
嵌合凹部と嵌め合わされるように設けられた嵌合凸部
と、(c) 前記嵌合凹部と前記嵌合凸部とが嵌め合わされ
た状態で前記棚板本体の一面とは反対側に位置する他面
と前記嵌合溝内のその他面に対向する第2内面との隙間
に介挿されて、それら他面および第2内面の少なくとも
一方に固着された介挿耐火物とを、含むことにある。
【0011】
【発明の効果】このようにすれば、棚板本体の一面の内
周側の所定位置において棚板本体および支柱体の一方お
よび他方にそれぞれ設けられた嵌合凹部および嵌合凸部
が棚板本体の厚み方向に互いに嵌め合わされた状態で、
その棚板本体の他面と支柱体の第2内面との間に介挿耐
火物が介挿され、且つそれら他面および第2内面の少な
くとも一方に固着されることにより、支柱体が棚板本体
に固定される。そのため、棚板本体と支柱体との相対移
動は、その棚板本体の一面の所定位置において嵌合凹部
と嵌合凸部との嵌め合いに基づく機械的な係合力で制限
されることとなる。このとき、その嵌合状態は、その棚
板本体の他面とその支柱体の第2内面との間に介挿耐火
物が介挿されることで維持されているが、その介挿耐火
物は、それら他面および第2内面の少なくとも一方に固
着されているため、それらの間から脱落することはな
く、棚板本体の厚み方向における支柱体との相対移動が
抑制される。したがって、嵌合凹部と嵌合凸部との嵌合
状態が維持されることから、その嵌合に基づく機械的な
係合力によって、棚板本体と支柱体との位置ずれが好適
に抑制される。
【0012】
【発明の他の態様】ここで、好適には、(c-2) 前記介挿
耐火物は、前記嵌合凹部と前記嵌合凸部とが嵌め合わさ
れた状態で前記隙間に充填された無機接着剤を加熱処理
して生成されたものである。このようにすれば、介挿耐
火物が無機接着剤で構成されることから、棚板本体の他
面側でその棚板本体と支柱体とがその介挿耐火物で強固
に接合される。そのため、棚板本体と支柱体との相対移
動延いては位置ずれが一層抑制される。なお、「無機接
着剤」は、焼成炉内での使用等の高温使用に耐える耐火
モルタル等の無機質材料を主成分とする無機材料系の接
着剤である。
【0013】また、好適には、前記嵌合凹部および前記
嵌合凸部は、前記支柱体の各々毎に前記一面の所定位置
および前記第1内面のそれぞれ複数箇所に備えられたも
のである。このようにすれば、互いに嵌め合わされる嵌
合凹部および嵌合凸部による機械的な係合状態が複数箇
所で発生することから、一箇所だけで嵌め合わされる場
合に比較して棚板本体と支柱体との相対移動、特に前記
一面の面方向における相対移動が一層抑制される。
【0014】また、好適には、(d) 前記第1内面、前記
第2内面、前記一面の所定位置、および前記他面のその
第2内面に対向する位置の少なくとも一箇所に、前記嵌
合凹部および前記嵌合凸部とは独立した凹所を備え、
(e) 前記支柱体は、前記棚板本体との隙間に無機接着剤
を充填されることによりその棚板本体に固着されたもの
である。このようにすれば、嵌合凹部および嵌合凸部と
は独立して設けられた凹所により棚板本体と支柱体との
隙間が部分的に拡大され、それらの隙間に無機接着剤が
充填される際には、その凹所によって拡大された隙間に
もその無機接着剤が充填される。そのため、その無機接
着剤が加熱処理等によって硬化させられた後には、嵌合
凹部と嵌合凸部との嵌め合いに加えてその凹所とそこに
充填された無機接着剤との機械的な係合状態が実現され
る。したがって、棚板本体と支柱体との位置ずれが一層
抑制される。なお、上記凹所を棚板本体および支柱体の
一方だけに設ける場合には、無機接着剤との接着強度が
相対的に低い方に設けることが望ましい。このようにす
れば、接着強度が低い界面において機械的な係合によっ
てその接着強度が補われることとなるため、棚板本体と
支柱体との位置ずれが一層確実に抑制される。
【0015】また、好適には、前記凹所は、前記第1内
面、前記第2内面、前記一面の所定位置、および前記他
面のその第2内面に対向する位置の何れかにおいて、互
いに対向する面に対を成して設けられたものである。こ
のようにすれば、無機接着剤が硬化させられた後には、
その凹所が設けられている位置においてその無機接着剤
と棚板本体および支柱体の両方との間で機械的な係合状
態が実現されることから、それらの位置ずれ延いては棚
板本体からの支柱体の脱落が一層抑制される。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図面を
参照して詳細に説明する。
【0017】図3は、本発明の一実施例の支柱一体型焼
成用棚板(以下、単に一体型棚板という)40を示す斜
視図である。図において、一体型棚板40は、矩形平板
状の棚板本体42と、その棚板本体42のうち互いに反
対側に位置する一対の端面44、46側に固着された3
個の支柱体48とから構成された支柱一体型板状耐火物
である。
【0018】上記の棚板本体42は、例えば炭化珪素質
耐火物(例えば組成がSiC 90% 、SiO2 9% 、その他のボ
ンド成分 1% )であって、例えば410 ×260 ×厚さt=
9(mm) 程度の寸法に形成されている。棚板本体42と支
柱体48とを分離して表した図4に示されるように、棚
板本体42の上面50には、後述するように支柱体48
と機械的に係合するための嵌合凹部52が各支柱体48
毎に2つずつ設けられている。この嵌合凹部52は、支
柱体48が固着された側の端面44、46よりも例えば
di =5(mm) 程度だけ内周側(内側)の位置であって、
その支柱体48のその端面44、46の長手方向に沿っ
た幅方向の両端部に対応する位置に備えられる。嵌合凹
部52の各々は、開口部における平面寸法が底部におけ
る平面寸法よりも大きくされた深さ2(mm) 程度の開口側
に開いた平面形状が長方形の平皿状を成している。嵌合
凹部52の端面44、46を結ぶ他端面54、56に沿
った方向における幅寸法は、開口部でwxo=11(mm)、底
面でwxb=9(mm) 程度であり、端面44、46に沿った
方向における幅寸法は、開口部でwyo=8(mm) 、底面で
wyb=6(mm) 程度である。
【0019】なお、図3において裏面側に位置する棚板
本体42の下面57には嵌合凹部52が設けられていな
い。また、嵌合凹部52の深さ寸法は、棚板本体42の
機械的強度を実質的に低下させることのないように、厚
さ寸法tに対して十分に小さい 0.2t〜 0.3t程度の値
に設定されている。また、図において58は、棚板本体
42に成形過程および焼成過程において生じた内部歪に
よる変形や破損を防止するために各端面44、46、5
4、56のそれぞれ1か所から内側に向かって伸び且つ
厚み方向に貫通して設けられた切込であり、例えばそれ
ぞれ幅2(mm) 程度、長さ50〜80(mm)程度の寸法を有して
いる。
【0020】一方、前記の支柱体48は、例えばムライ
ト質或いはムライト・コーディエライト質セラミックス
(例えば組成が SiO2 30〜60%、Al2O3 40〜70%、 MgO
0〜7 %程度)から成るものである。この支柱体48の
概略外形寸法は、端面44側において2個設けられてい
るものが高さ(棚板本体42の厚さ方向寸法)65(mm)×
幅(端面44、46に沿った方向の長さ寸法)30(mm)×
厚さ(端面44、46に垂直な方向の長さ寸法)33(mm)
程度に、端面46側において1個だけ設けられているも
のが例えば高さ65(mm)×幅60(mm)×厚さ33(mm)程度にそ
れぞれ設定されている。
【0021】上記の支柱体48の棚板本体42側の側面
60には、高さ方向の中央に例えば開口幅がwo =12(m
m)程度、側面60からの溝深さがdd =15(mm)程度の寸
法で、端面44或いは46の長手方向に沿った支柱体4
8の幅方向において一様な断面形状で貫通する嵌合溝6
2が備えられている。図5(a) 、(b) に示すように、こ
の嵌合溝62の内面のうち棚板本体42の上面50に対
向する第1内面64には、支柱体48の幅方向の両端部
であってその嵌合溝62の開口側位置に、一対の嵌合凸
部66が備えられる。嵌合凸部66の各々は、先端部に
おける平面寸法が基部における平面寸法よりも小さくさ
れた高さ2(mm) 程度の四角錐台形状を成している。嵌合
凸部66の側面60から嵌合溝62の底部に向かう方向
に沿った幅寸法は、先端部でwxb=9(mm) 、基部でwxo
=11(mm)程度であり、嵌合溝62の長手方向に沿った方
向における幅寸法は、先端部でwyb=6(mm) 、基部でw
yo=8(mm) 程度である。すなわち、支柱体48に備えら
れた嵌合凸部66は、棚板本体42に備えられた嵌合凹
部52を反転した形状であって、相互に隙間なく嵌まり
合う寸法に形成されている。なお、支柱体48において
第1内面64に対向して位置する第2内面68は、全体
が平坦に形成されて嵌合凸部66のようなものは何ら設
けられていない。
【0022】一体型棚板40は、以上のように構成され
た嵌合凹部52および嵌合凸部66が互いに嵌め合わさ
れた状態で、支柱体48が棚板本体42に無機接着剤7
0で固着されることで構成されている。無機接着剤70
は、例えば炭化珪素モルタル等の耐火物を主成分とし、
微量の二酸化珪素や炭酸カルシウム等を含むものであ
る。このとき、各部の寸法を前述したように、嵌合溝6
2の開口幅はwo =12(mm)程度であって、そこに嵌め込
まれる棚板本体42の厚さ寸法t=9(mm) 程度よりも3
(mm) 程度厚いため、それらの嵌め合い状態において隙
間が生じるが、この隙間は無機接着剤70で埋められ
る。棚板本体42と支柱体48との間に介在させられる
無機接着剤70の厚さは、その棚板本体42の上面50
側および端面44側においては1(mm) 程度であり、下面
57側においては2(mm) 程度である。したがって、嵌合
凹部52と嵌合凸部66とは、厚さ1(mm) 程度の無機接
着剤70を介して嵌め合わされており、下面57と第2
内面68との間には、g=2(mm)程度の隙間71が形成
され、そこに上面52側よりも厚く無機接着剤70が充
填されることによってその嵌め合い状態が維持されてい
る。本実施例においては、無機接着剤70が介挿耐火物
に相当する。
【0023】以下、一体型棚板40の製造方法の概略を
工程の各段階の要部を示した図6(a) 〜(d) を参照して
説明する。先ず、成形工程S1においては、粉末プレス
成形や鋳込成形等によって棚板本体42および支柱体4
8の生成形体をそれぞれ成形し、焼成工程S2において
それらをそれぞれ焼成することにより、棚板本体42お
よび支柱体48を別個に製造する。なお、これらの焼成
処理は、例えば何れも酸化雰囲気で行う。次いで、接着
剤塗布工程S3においては、棚板本体42の端部表面
(上面50、下面57、端面44、46)および支柱体
48の嵌合溝62内面(第1内面64および第2内面6
8)の両方或いは一方に前記の無機接着剤70を含む接
着剤ペースト72を適度な厚さに塗布する。図6(a)
は、この状態を示している。但し、下面57および第2
内面68には、塗布された接着剤ペースト72によって
後述する嵌め込みが妨げられないように、両者への合計
塗布厚みが薄くされ、或いは全く塗布されない。なお、
接着剤ペースト72には、無機接着剤70に適度な流動
性や乾燥強度を付与するための水、有機結合剤、および
熱硬化性樹脂等が混合されたものである。
【0024】続く嵌込工程S4において、同図に矢印で
示されるように、嵌合溝62の長手方向に垂直な嵌め込
み方向で、棚板本体42の端部を支柱体48のその嵌合
溝62内に端面44、46がその底面に突き当たるまで
嵌め込む。図6(b) は、このように嵌め込んだ状態を示
している。なお、端面44、46と溝62底面との間に
は微量の接着剤ペースト72が存在するため、厳密には
それらは突き当てられていない。このとき、棚板本体4
2の厚さがt=9(mm) 程度に設定されている一方、支柱
体48の嵌合溝62の開口幅はwo =12(mm)程度とそれ
よりも3(mm) 程度大きく設定されているため、高さ2(m
m) 程度の嵌合凸部66が備えられている位置において
も実質的な開口幅は10(mm)程度であって棚板本体42の
厚さ寸法よりも1(mm) 程度は大きい。このため、嵌合凹
部52が上面50の内周部に設けられて端部44、54
等の何れにも連続されていないにも拘わらず、嵌め込む
際の棚板本体42と支柱体48との干渉は発生しない。
嵌合溝62の開口幅は、このように嵌め込み時における
干渉が好適に回避されるように、棚板本体42の厚みと
上面50および第1内面64に塗布される接着剤ペース
ト72の厚みとを考慮して、上記の嵌め込みが容易に行
われる得るように設定されている。
【0025】そして、嵌合工程S5において、上記の図
6(b) に矢印で示されるように、支柱体48の第1内面
64を棚板本体42の上面50に向かって押しつけ、嵌
合凸部66と嵌合凹部52とを嵌め合わせる。これによ
り、嵌合凸部66と嵌合凹部52とは、接着剤ペースト
72の薄い層を介して係合させられる。図6(c) は、こ
の状態を示している。これにより、棚板本体42の所定
位置に支柱体48が嵌め合わされる。そして、接着剤充
填工程S6において、例えば図6(d) に示されるように
薄いへら74等で接着剤ペースト72を押し込み、或い
はディスペンサ等で注入することによって、隙間71内
に接着剤ペース72を高密度に充填する。なお、接着剤
ペースト72の流動性が十分に高く、へら74等による
押込みを施さなくとも高密度充填が可能な場合には、こ
の接着剤充填工程S6は不要である。
【0026】接着剤ペースト72を隙間71に充填した
後、硬化工程S7においては、互いに嵌め込まれた棚板
本体42および支柱体48を例えば常温で24時間程度或
いは60〜 80(℃) 程度の温度で 1〜 2時間乾燥する。こ
れにより、隙間71内を含む棚板本体42と支柱体48
との間に充填された接着剤ペースト72が硬化させられ
て成る無機接着剤70によって図5(a) 、(b) に示され
るように棚板本体42と支柱体48が接着されると同時
に、隙間71に充填されたまま硬化した無機接着剤70
によって棚板本体42の厚み方向におけるそれと支柱体
48との相対位置が固定されることで嵌合凹部52と嵌
合凸部66との嵌合状態が維持される。すなわち、無機
接着剤70の化学的(或いは物理的)な接着力に加え
て、嵌合凹部52と嵌合凸部66との機械的な係合状態
が発生することにより、棚板本体42に支柱体48が強
固に固定され、取扱中や使用中における支柱体48のが
たつきや脱落等が好適に抑制される。
【0027】なお、無機接着剤70の本来の接着強度を
発現させるためには、更に高温の焼成処理を施して焼結
(或いは溶着)させることが必要である。しかしなが
ら、無機接着剤70の接着強度は、上記の乾燥・硬化に
よって実用上十分な程度まで高められることから、その
状態で一体型棚板40を焼成後と同様に取り扱い得る。
しかも、一体型棚板40の使用中には無機接着剤70の
焼成温度程度の高温に曝されて実質的にそこでその無機
接着剤70の焼成処理が為されることから、例えば、乾
燥・硬化した一体型棚板40に、そのまま被焼成物を載
置して焼成処理を施しても何ら支障はない。すなわち、
上記の乾燥・硬化した状態で一体型棚板40の製造工程
は実質的に完了している。
【0028】要するに、本実施例によれば、棚板本体4
2の上面50の内周側の所定位置において棚板本体42
に設けられた嵌合凹部52と、支柱体48の嵌合溝62
の第1内面64に設けられた嵌合凸部66とが互いに嵌
め合わされた状態で、その棚板本体42の下面57と支
柱体48の第2内面68との間に無機接着剤70が介挿
され、その無機接着剤70によってそれら下面57およ
び第2内面68が固着されることにより、支柱体48が
棚板本体42に固定される。そのため、棚板本体42と
支柱体48との相対移動は、その棚板本体42の上面5
0側において嵌合凹部52と嵌合凸部66との嵌め合い
に基づく機械的な係合力で制限されることとなる。この
とき、その嵌合状態は、その棚板本体42の下面57と
その支柱体48の第2内面68との間に無機接着剤70
が介挿されることで維持されているが、その無機接着剤
70は、それら下面57および第2内面68を相互に接
着するものであるため、それらの間から脱落することは
ない。したがって、嵌合凹部52と嵌合凸部66との嵌
合状態が維持されることから、その嵌合に基づく機械的
な係合力によって、棚板本体42と支柱体48との位置
ずれが好適に抑制される。
【0029】また、本実施例においては、棚板本体42
の下面57と支柱体48の第2内面68との間に介挿さ
れる耐火物すなわち無機接着剤70は、前記嵌合凹部5
2と前記嵌合凸部66とが嵌め合わされた状態で前記隙
間71に充填された接着剤ペースト72を加熱処理して
生成されたものである。そのため、介挿耐火物が無機接
着剤70で構成されることから、棚板本体42の下面5
7側でその棚板本体42と支柱体48とがその無機接着
剤70で強固に接合される。そのため、棚板本体42と
支柱体48との相対移動延いては位置ずれが一層抑制さ
れる。
【0030】また、本実施例においては、棚板本体42
の上面50に設けられた嵌合凹部52、および支柱体4
8の第1内面64に設けられた嵌合凸部66は、その支
柱体48の各々毎に2箇所に備えられる。そのため、互
いに嵌め合わされる嵌合凹部52および嵌合凸部66に
よる機械的な係合状態が支柱体48毎に2箇所で発生す
ることから、一箇所だけで嵌め合わされる場合に比較し
て棚板本体42と支柱体48との相対移動、特に上面5
0の面方向における相対移動が一層抑制される。
【0031】しかも、本実施例においては、棚板本体4
2および支柱体48にそれぞれ予め設けられている嵌合
凹部52および嵌合凸部66を嵌め合わせることで、棚
板本体42の所定位置に支柱体48が固定される。その
ため、嵌込工程S4において特に位置決め用の治具等を
用意しなくとも、棚板本体42の予め定められた位置に
高精度で支柱体48を固定できることから、高い作業性
が得られる利点もある。因みに、前記図1(a) 、(b) に
示されていた従来の嵌込構造では、棚板本体10と支柱
体12との相対位置を決定するものがそれらには何ら設
けられていない。そのため、一般に多段積みして用いら
れる一体型棚板では、炉内等における棚板の崩れを防止
するために支柱体12が高精度で配置される必要がある
ことから、このような構造では嵌込工程S4において専
用の治具を用いる必要があって、高い作業性を得ること
ができなかった。
【0032】次に、本発明の他の実施例を説明する。な
お、以下の実施例において前述の実施例と共通する部分
は同一の符号を付して説明を省略する。
【0033】図7は、他の実施例において棚板本体42
と支柱体48とを分離して示した前述の実施例の図4に
対応する図である。本実施例においては、棚板本体42
は図4の場合と同様に構成されているが、支柱体48に
は、第2内面68に嵌合溝62の長手方向に沿って並ぶ
3つの半球状の凹所76が備えられている。凹所76
は、例えば直径5(mm) 程度の寸法を有するものであっ
て、相互に5(mm) 程度の間隔を以て互いに独立した窪み
である。
【0034】そのため、前述の工程に従って支柱体48
に棚板本体42を嵌め込んで固定するに際しては、隙間
71に充填される接着剤ペースト72がその凹所76内
すなわち凹所76によって拡大された隙間内にも充填さ
れる。この接着剤ペースト72は、そのままの形状で硬
化させられて無機接着剤70となることにより、支柱体
48と棚板本体42との固着状態においては、図8に凹
所76を通る断面が示されるように、その凹所76内と
そこに入り込んで硬化した無機接着剤70とが嵌め合わ
されることとなる。すなわち、棚板本体42の下面57
側においても、硬化した無機接着剤70と凹所76との
間で機械的な係合状態が発生する。したがって、本実施
例によれば、前記の図4に示される場合に比較して、一
層確実に支柱体48と棚板本体42との相対移動延いて
はその支柱体48の脱落が抑制される。
【0035】しかも、本実施例においては、凹所76が
支柱体48に備えられているが、支柱体48は、前述し
たようにムライト質耐火物等から構成されるものであっ
て、炭化珪素質モルタルとの接合強度は略同材質から成
る棚板本体42に比較して低い。そのため、無機接着剤
70と支柱体48との界面では相対的に剥離し易いが、
たとえ剥離しても、図4に示されるような第2内面68
が平坦になっている場合に比較して、下面57側では凹
所76と無機接着剤70との機械的な係合によって棚板
本体42と支柱体48との相対移動が好適に抑制され
る。すなわち、本実施例によれば、上面50側では嵌合
凹部52と嵌合凸部66との嵌め合いにより、下面57
側でも上記のような嵌め合いにより、何れも機械的な係
合力で上面50および下面57の面方向に沿った相対移
動が抑制され、支柱体48が棚板本体42に一層確実に
固定されることとなる。
【0036】図9は、更に他の実施例を説明する図であ
って、上記の図8に対応する図である。本実施例におい
ては、上記の凹所76が、更に支柱体48の第1内面6
4、棚板本体42の上面50、および下面57にも設け
られている。なお、第1内面64の凹所76は、そこに
備えられている一対の嵌合凸部66、66の間の位置に
設けられており、上面50および下面57の凹所76
は、第1内面64および第2内面68にそれぞれ備えら
れている凹所76に対向する位置に設けられている。そ
のため、図に示されるように無機接着剤70が棚板本体
42と支柱体48との隙間に充填され且つ硬化させられ
た状態においては、それらの間に無機接着剤70から成
る略球状の係合突起が形成され、その係合突起と凹所7
6との機械的な係合状態が発現する。このようにすれ
ば、図4や図8等に示されている場合に比較して一層機
械的な係合力が高められて支柱体48の位置ずれや脱落
が一層抑制される。
【0037】図10(a) 、(b) は、更に他の実施例を説
明する図である。図において、隙間71には、無機接着
剤70に加えて隙間71の大きさよりも十分に薄いスペ
ーサ78が配置されている。このスペーサ78は、例え
ば棚板本体42と同様な炭化珪素質耐火物から成り、無
機接着剤70との接合強度が十分に高いものである。こ
のようにしても、スペーサ78と無機接着剤70との接
着に基づき隙間71内には耐火物が介挿された状態が維
持されるため、上面50側における嵌合凹部52と嵌合
凸部66との嵌合状態が好適に維持される。しかも、ス
ペーサ78を構成する材料は、無機接着剤70との高い
接合強度が求められる他は選択する範囲を特に限定され
ないことから、隙間71内の介挿耐火物の全体としての
緻密性を適宜設定し得る。すなわち、無機接着剤70だ
けから成る場合よりも緻密質にすることもでき、反対に
多孔質にすることもできる。
【0038】なお、スペーサ78の配設状態は、図10
(a) に示されるように支柱体48との間に無機接着剤7
0が存在しない状態、或いは、図10(b) に示されるよ
うに無機接着剤70が存在する状態の何れであってもよ
い。前者の場合には、支柱体48とスペーサ78延いて
は下面57側における支柱体48と棚板本体42との間
には接着力が全く作用しないことになる。しかしなが
ら、その場合でも、上面50側においては嵌合凹部52
と嵌合凸部66とが嵌合させられることでその面方向の
相対移動が抑制され、且つ下面57側においては棚板本
体42と支柱体48との間に無機接着剤70とスペーサ
78とによって構成される介挿耐火物が介挿されて隙間
が無くなっていることに基づき棚板本体42の厚み方向
の相対移動も抑制されていることから、棚板本体42と
支柱体48との相対移動が生じ或いはその支柱体48が
脱落することはない。
【0039】以上、本発明の一実施例を図面を参照して
詳細に説明したが、本発明は更に別の態様でも実施され
る。
【0040】例えば、実施例においては、炭化珪素質の
棚板本体42にムライト質或いはムライト・コーディエ
ライト質セラミックスの支柱体48が固着された一体型
棚板40に本発明が適用された場合について説明した
が、棚板本体42や支柱体48の材質や各部の寸法・形
状は一体型棚板40の用途に応じて適宜変更される。
【0041】また、実施例においては、棚板本体42の
端面44、46側に合計で3個の支柱体48が固着され
ていたが、支柱体48の個数は棚板本体42の大きさや
用途(例えば焼成条件等も含む)に応じて適宜変更され
る。
【0042】また、実施例においては、棚板本体42お
よび支柱体48にそれぞれ一対の嵌合凹部52および嵌
合凸部66が、嵌合溝62の長手方向における支柱体4
8の両端部位置に備えられていたが、その長手方向にお
ける位置は適宜変更され、また、個数は一個ずつでもよ
く、或いはそれぞれ3個以上であってもよい。
【0043】また、実施例においては、棚板本体に嵌合
凹部52が、支柱体48に嵌合凸部66がそれぞれ備え
られていたが、反対に、棚板本体42に嵌合凸部66が
備えられる一方、支柱体48に嵌合凹部52が備えられ
てもよい。また、棚板本体42および支柱体48のそれ
ぞれに嵌合凹部52および嵌合凸部66の両者が1乃至
複数個ずつ設けられても差し支えない。
【0044】また、実施例においては、嵌合凸部66が
支柱体48の嵌合溝62の開口部に備えられていたが、
その位置は適宜変更され、第1内面64上のうち側面6
0と嵌合溝62底面との中間の位置に設けられていても
よい。上面50の面方向における嵌合凹部52および嵌
合凸部66の位置は、支柱体48と棚板本体42との間
に介在させられる無機接着剤70の厚みを考慮して、そ
れらが緩みなく嵌め合わされるように適宜設定される。
【0045】また、実施例においては、棚板本体42の
厚さ寸法よりも嵌合溝62の開口幅寸法が3(mm) 程度大
きくなるように設定されると共に、嵌合凹部52の深さ
寸法および嵌合凸部66の高さ寸法がそれぞれ2(mm) 程
度に設定されていたが、これらの寸法は棚板本体42の
厚さや要求される機械的な係合力等に応じて適宜変更さ
れる。
【0046】また、凹所76は、図8示される実施例に
おいては支柱体48の第2内面68だけに備えられ、一
方、図9に示される実施例においては棚板本体42と支
柱体48との対向面の全てに備えられていたが、その形
成位置は適宜設定され、例えば、棚板本体42の上面5
0だけに設けても同様な効果を享受し得る。この凹所7
6は、無機接着剤70の接着強度が不足する場合にこれ
を補うものであり、棚板本体42、支柱体48、および
無機接着剤70相互の界面のうち、相対的に接着強度が
低い部分に設けることが効果的である。したがって、実
施例に示したものとは各材料が異なる場合において無機
接着剤70と棚板本体42との接合強度が支柱体48と
の接合強度に対して相対的に低い場合には、図8に示さ
れる場合において接合強度が相対的に弱い界面、すなわ
ち下面57に凹所76を設けることが好ましい。
【0047】また、実施例においては、嵌合凹所52お
よび嵌合凸部66の平面形状が長方形状にされていた
が、その形状は適宜変更される。例えば更に縦横比の大
きい長手状、正方形、円形、或いは楕円形等の種々の形
状に設け得る。また、嵌合凹部52の底面形状および嵌
合凸部66の頂面形状は、実施例で示したような平坦な
ものでなくとも差し支えなく、球面等の曲面で構成する
こともできる。
【0048】その他、一々例示はしないが、本発明はそ
の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更を加え得るものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a) は、従来の支柱一体型焼成用棚板の構成の
一例を説明する図であり、(b)は、(a) の棚板本体と支
柱体との嵌込構造において支柱体の嵌合溝内面の形状を
変更した例を説明する図である。
【図2】(a) は従来の支柱一体型焼成用棚板の他の例の
構成を説明する図であり、(b)は支柱体が棚板本体に嵌
め込まれた状態の要部断面を示す図である。
【図3】本発明の一実施例の支柱一体型焼成用棚板の全
体構成を示す斜視図である。
【図4】図3の支柱一体型焼成用棚板において、棚板本
体と支柱体とを分離して要部を示す図である。
【図5】(a) は、図3の支柱一体型焼成用棚板の嵌込構
造を嵌合溝の長手方向に垂直な断面で示す要部断面図で
あり、(b) は、(a) におけるb−b視断面の要部を示す
図である。
【図6】(a) 〜(d) は、図3の支柱一体型焼成用棚板の
製造方法を説明する図である。
【図7】本発明の他の実施例の支柱一体型焼成用棚板を
棚板本体と支柱体とを分離して要部を示す図である。
【図8】図7の支柱一体型焼成用棚板の嵌込構造を嵌合
溝の長手方向に垂直な断面で示す要部断面図である。
【図9】本発明の更に他の実施例の支柱一体型焼成用棚
板の嵌込構造を説明する図である。
【図10】(a) 、(b) は、それぞれ本発明の更に他の実
施例の支柱一体型焼成用棚板の嵌込構造を説明する図で
ある。
【符号の説明】
40:支柱一体型焼成用棚板 42:棚板本体 48:支柱体 50:上面 52:嵌合凹部 57:下面 62:嵌合溝 64:第1内面 66:嵌合凸部 68:第2内面 70:無機接着剤

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平板状の棚板本体と、該棚板本体の周縁
    部が嵌め込まれる嵌合溝をそれぞれ有して該周縁部の所
    定位置に固着された複数の支柱体とを備える支柱一体型
    焼成用棚板であって、 前記棚板本体の一面のうち該棚板本体の外周縁よりも内
    周側の所定位置と前記支柱体の嵌合溝内の該所定位置に
    対向する第1内面との一方に備えられた嵌合凹部と、 前記一面の所定位置と前記第1内面との他方に前記嵌合
    凹部と嵌め合わされるように設けられた嵌合凸部と、 前記嵌合凹部と前記嵌合凸部とが嵌め合わされた状態で
    前記棚板本体の一面とは反対側に位置する他面と前記嵌
    合溝内の該他面に対向する第2内面との隙間に介挿され
    て、該他面および該第2内面の少なくとも一方に固着さ
    れた介挿耐火物とを、含むことを特徴とする支柱一体型
    焼成用棚板。
  2. 【請求項2】 前記介挿耐火物は、前記嵌合凹部と前記
    嵌合凸部とが嵌め合わされた状態で前記隙間に充填され
    た無機接着剤を加熱処理して生成されたものである請求
    項1の支柱一体型焼成用棚板。
  3. 【請求項3】 前記嵌合凹部および前記嵌合凸部は、前
    記支柱体の各々毎に前記一面の所定位置および前記第1
    内面のそれぞれ複数箇所に備えられたものである請求項
    1または2の支柱一体型焼成用棚板。
  4. 【請求項4】 前記第1内面、前記第2内面、前記一面
    の所定位置、および前記他面の該第2内面に対向する位
    置の少なくとも一箇所に、前記嵌合凹部および前記嵌合
    凸部とは独立した凹所を備え、 前記支柱体は、前記棚板本体との隙間に無機接着剤を充
    填されることにより該棚板本体に固着されたものである
    請求項1乃至3の何れかの支柱一体型焼成用棚板。
  5. 【請求項5】 前記凹所は、前記第1内面、前記第2内
    面、前記一面の所定位置、および前記他面の該第2内面
    に対向する位置の何れかにおいて、互いに対向する面に
    対を成して設けられたものである請求項4の支柱一体型
    焼成用棚板。
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