JP2000154536A - 鋼管杭の杭頭構造 - Google Patents

鋼管杭の杭頭構造

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JP2000154536A
JP2000154536A JP10332606A JP33260698A JP2000154536A JP 2000154536 A JP2000154536 A JP 2000154536A JP 10332606 A JP10332606 A JP 10332606A JP 33260698 A JP33260698 A JP 33260698A JP 2000154536 A JP2000154536 A JP 2000154536A
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pile head
pile
steel pipe
pipe pile
welding
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English (en)
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Eiichiro Saeki
栄一郎 佐伯
Sakae Maruyama
栄 丸山
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Nippon Steel Corp
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Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 杭頭と基礎との接合部を簡略化した鋼管杭の
杭頭構造を提供する。 【解決手段】 鋼管杭1の切断面非処理の杭頭部3の外
周面10に、当該杭頭部杭径より大きな定着鉄筋6付き
のベースプレート11を開先溶接13で固着したことを
特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、杭頭と基礎との接
合部構造を簡略化し、工場生産品を使用し、現場での取
合い(接合)を少なくした鋼管杭の杭頭構造に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】地中へ打込んで埋設する鋼管杭におい
て、杭頭部と基礎との接合のための杭頭接合構造は図
6,図7のようになされている。図6,図7の従来例で
は、鋼管杭1を地中2へ打込み、地中2から上方に突出
している杭頭部3への天端面4に杭頭キャップ5が溶接
されていると共に、杭頭部3の外周に複数の定着鉄筋6
の下端部が直接当てがわれ、現場での溶接で固着されて
いる。また、この杭頭部3と定着鉄筋6はコンクリート
基礎8中に埋設される。設計では、図6,図7の基礎内
の仮想断面7を杭の外周より+100mmの仮想断面で
設計しているので仮想断面7が小さくなる。そのため仮
想断面7の引張側の剛性が小さくなることが多い。
【0003】前記の杭頭部構造において、鋼管杭1の杭
頭部3の径(L)が900φの場合、この杭頭部3の外
周にD29の定着鉄筋6を40本直接溶接することでF
C(コンクリート強度)=300kg/cm2 を達成し
ている。このように多数本(40本)の定着鉄筋6を必
要とするのは、後に図4によって説明するように、地震
時にその水平力により鋼管杭1に曲げモーメントと軸力
が作用するとき、鋼管杭1に引張力と圧縮力が働き、鋼
管杭1に直接溶接される前記定着鉄筋6にも、引張力と
圧縮力が作用するので、これをバランスさせるためその
圧縮力用の定着鉄筋のほかに引張力用の定着鉄筋が必要
なためである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の鋼管の杭頭部構
造では、次の欠点があった。定着鉄筋6を杭頭部外周
部に直接溶接する構造では定着鉄筋6の配置が密にな
り、その溶接作業及び検査に手間がかかる。さらに、定
着鉄筋6と基礎鉄筋が干渉しやすく、鉄筋の組立に手間
がかかる。従来の杭頭部の剛性は一体性が確保されて
いないことが多いので、杭頭固定して計算した値よりも
実際の地震時などの杭頭の変形が大きく破壊する場合も
ある。本発明は、前記の欠点を解決した鋼管杭の杭頭構
造を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、本発明に係る鋼管杭の杭頭構造は、鋼管杭の杭頭部
に、当該杭頭部杭径より大きな定着筋付きのベースプレ
ートを接合したことを特徴とする。本発明において、前
記杭頭部の天端面は、切断面非処理とし、かつ所定板厚
の前記ベースプレート上面より上方に位置させてあり、
ベースプレートの内径部と杭頭部の外周とを溶接したこ
とを特徴とする。本発明において、前記杭頭部の内側に
杭頭キャップを配設し、杭頭キャップ外周と杭頭部内周
とを溶接したことを特徴とする。また、従来のように、
杭頭に開先をとり定着鉄筋付きベースプレートを接合
し、または杭頭にボルト結合してもよい。
【0006】本発明によると、杭頭部径より大きな定着
筋付きベースプレートを鋼管杭の杭頭部外周に溶接する
ことにより、従来より少ない定着筋で従来と同じ地震時
耐力を付与できるので、杭頭と基礎との接合部を簡略化
でき、現場での取合い(接合)を少なくできる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図を
参照して説明する。図1,図2の実施形態1において、
地中2に埋設された鋼管杭1の杭頭部3の外周面10
に、板厚の大きいリング状のベースプレート11の内周
面が裏当て金12を介して開先溶接13により固着され
ている。このベースプレート11の上面に円状配置に設
けられた、複数本の定着鉄筋6の下端が溶接されてい
る。杭頭部3の内側には杭頭キャップ14が配設された
杭頭キャップ14の外周と杭頭部内周とは裏当て金15
を介して開先溶接16により固着されている。また、杭
頭部3の天端面17は、前記ベースプレート11と杭頭
部3の各上面よりも若干上方に突出しているが、この天
端面17には溶接等を行わないから切断面非処理でよ
く、特別の処理は不要である。また、従来のように、杭
頭に開先をとり溶接してもよい。
【0008】また、前記鋼管杭1が、その下端部に図示
の回転翼18を有する回転杭の場合は、定着鉄筋6とベ
ースプレート11とを鋼管杭1の杭頭部に工場で取付、
加工でき、現場で鋼管杭1を回転させながら地中2に埋
設できる。前記鋼管杭1が打込み式の杭の場合には、当
該鋼管杭1を所定の深さ地中に打込んだ後地上におい
て、杭頭部3の外周と内周に、ベースプレート11と杭
頭キャップ14を開先溶接13,16で固着するが、ベ
ースプレート11の溶接作業に際しては、杭頭部周辺の
地盤を少し掘削して溶接すると、その溶接作業が円滑に
行える。このように杭頭部3に定着鉄筋6付きベースプ
レート11が溶接された後、これらが埋設されるよう基
礎コンクリート8が打設される。
【0009】図3は実施形態2を示し、この例では、地
中2に打込まれた鋼管杭1の杭頭部3の周辺地盤を掘削
することによって、この掘削凹部19から杭頭部3が突
出している。さらに、この杭頭部3の天端面17を切断
することで開先をとり、前記掘削凹部19の空間を利用
してこれに開先溶接20を施すことにより、杭頭部天端
面17に、鋼管杭1の径より大径の定着鉄筋6付きベー
スプレート11aが固着されている。なお、前記開先溶
接20に代えて、ボルト接合により杭頭部天端面17に
ベースプレート11aを固着してもよい。(但し、図示
省略)
【0010】本発明の実施形態1,2の鋼管杭頭構造に
おいて、鋼管杭1の径が900φに対し、ベースプレー
ト11,11aは80mm厚で、かつ外径が1300φ
に設けられている。従って、前記の外径差によりベース
プレート11,11aは鋼管杭1の外周より200mm
幅で外方に突出しており、定着鉄筋6はこの突出したベ
ースプレート11,11aの上面に溶接されている。ま
た、本発明の鋼管杭の頭部構造によると、900φの鋼
管杭1において、杭頭部3から外方に突出したベースプ
レート11,11a上面にD29の定着鉄筋6を29本
溶接することで、FC(コンクリート強度)=240/
cm2 を達成できた。
【0011】つまり、本発明の各実施形態によると、従
来と同じ900φの鋼管杭1の杭頭部3に従来と同じ定
着筋6としてD29の鉄筋と配設する場合、従来例に比
較して次の効用が奏される。(A)定着鉄筋6の本数が
40本→28本にできることで、12本減少する。
(B)コンクリート強度(FC)は、同等の終局強度の
場合、300→240kg/cm2 になり、60kg/
cm2 の減となる。
【0012】前記(A),(B)のことは図4によって
理解される。同図Aは従来の杭頭構造、同図Bは本発明
の杭頭構造において、杭頭部に地震時曲げモーメントM
(tm)と、軸力N(t)が作用した場合の力の作用状
態を示す。従来例の構造にあっては、鋼管杭径900
φ、M(tm):400tm、N(t):1000tの
場合、定着鉄筋6は、杭頭部3の外周に直接溶接されて
いる。簡便的に杭頭部を、杭頭部の外形Lを一辺とする
正方形と考えた場合、e:偏心距離 e=400/1000=0.4,e/L=0.4/0.
9=0.44≧1/6=0.16となる。前記の式か
ら、従来構造にあっては、図4(A)に示すように、地
震時、杭頭部3には下向き矢印で示す圧縮力と、上向き
矢印で示す引張力が働く。このため圧縮力と引張力をバ
ランスさせるため圧縮力用鉄筋のほかに引張力用鉄筋が
必要となり、そのぶん定着鉄筋6が多数本必要となるこ
とが分る。
【0013】本発明では、ベースプレート11bを一辺
の長さがL1 である正方形とし、L 1 を2.4mにする
と、前記式がe/L1 =0.4/2.4=0.16=1
/6となり、杭頭部3には引張力が働かない。それ故、
引張用鉄筋が不要であり、そのぶん従来例に比べて定着
鉄筋6の本数が少なくてすむことがわかる。
【0014】図5には、杭頭部における本発明と従来構
造の終局強度(曲げモーメント)M(tm)を横軸にと
り、軸力N(t)を縦軸にとって相互の関係がグラフで
示されている。図示の実線が本発明の杭頭構造における
変化曲線を示し、図示の点線が従来構造における変化曲
線を示す。この表から分るとおり、本発明では、定着鉄
筋の本数が従来例より12本減少したにも拘わらず、従
来とほぼ同じ耐力を発揮できる。なお、図示例では、定
着筋の例として定着鉄筋6を示したが、ジベル筋やスタ
ッドをベースプレート11に溶接することによっても本
発明を実施できる。
【0015】
【発明の効果】本発明に係る鋼管杭の杭頭構造による
と、杭頭定着鉄筋を減らしてもなお従来と同じ耐力を保
持できるので、基礎配筋や柱配筋が配筋しやすくなる。
さらに、杭頭に溶接するベースプレートの幅を適切に大
きくすることにより、引張力が生じない設計ができる。
そのため引張力用定着鉄筋が不要となり、地震時水平力
緩衝用の鉄筋やスタッドなどのずれ止めで済み、杭頭と
基礎との接合部を簡略化でき、工場生産品を多く使用
し、現場での取合い(接合)を少なくできる効果があ
る。さらに杭頭接合部の剛性の連続性を確保できる構造
が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図2に示す杭頭部の平面図である。
【図2】本発明の実施形態1に係る鋼管杭頭部の側断面
図と部分拡大図である。
【図3】本発明の実施形態2に係る鋼管杭頭部の側断面
図である。
【図4】(A),(B)は従来例と本発明の杭頭部に作
用する地震時の曲げモーメントと軸力の作用状態を示す
説明図である。
【図5】従来例と本発明の構造において、杭頭部に作用
する曲げモーメントと軸力の関係をグラフで示す図であ
る。
【図6】図7の杭頭部の平面図である。
【図7】従来の鋼管杭頭部を示す側断面図ある。
【符号の説明】
1 鋼管杭 2 地中 3 杭頭部 4 天端面 5 杭頭キャップ 6 定着鉄筋 7 仮想断面 8 コンクリート基礎 10 外周面 11,11a,11b ベースプレート 12 裏当て金 13 開先溶接 14 杭頭キャップ 15 裏当て金 16,16a 開先溶接 17 天端面 18 回転翼 19 掘削凹部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼管杭の杭頭部に、当該杭頭部杭径より
    大きな定着筋付きのベースプレートを固着したことを特
    徴とする鋼管杭の杭頭構造。
  2. 【請求項2】 前記杭頭部の天端面は、切断面非処理と
    し、かつ所定板厚の前記ベースプレート上面より上方に
    位置させてあり、ベースプレートの内径部と杭頭部の外
    周とを溶接したことを特徴とする請求項1記載の鋼管杭
    の杭頭構造。
  3. 【請求項3】 前記杭頭部の内側に杭頭キャップを配設
    し、杭頭キャップ外周と杭頭部内周とを溶接したことを
    特徴とする請求項2記載の鋼管杭の杭頭構造。
  4. 【請求項4】 杭頭部の天端面を切断し、開先をとり、
    定着筋付きベースプレートを溶接するか又はボルト接合
    する請求項1記載の鋼管杭の杭頭構造。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100439607C (zh) * 2003-08-29 2008-12-03 胡柏英 一种扩展型桩头及施工方法
CN102518080A (zh) * 2011-12-15 2012-06-27 中交第三航务工程勘察设计院有限公司 高桩码头桩顶铰接结构
JP2016003507A (ja) * 2014-06-18 2016-01-12 公益財団法人鉄道総合技術研究所 杭頭構造

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN102518080B (zh) * 2011-12-15 2013-11-13 中交第三航务工程勘察设计院有限公司 高桩码头桩顶铰接结构
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