JP2000154342A - 記録液及びその調製方法並びにインクジェット記録方法 - Google Patents

記録液及びその調製方法並びにインクジェット記録方法

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JP2000154342A
JP2000154342A JP33112198A JP33112198A JP2000154342A JP 2000154342 A JP2000154342 A JP 2000154342A JP 33112198 A JP33112198 A JP 33112198A JP 33112198 A JP33112198 A JP 33112198A JP 2000154342 A JP2000154342 A JP 2000154342A
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Takashi Hirasa
崇 平佐
Tetsuo Murayama
徹郎 村山
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Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インクジェット記録用もしくは筆記具用とし
て普通紙に記録した場合にも記録物の印字品位が良く高
濃度の記録が可能で、かつ保存安定性が良好であり、耐
光性、耐水性などの記録物の堅牢性も良好であると共
に、インクジェット記録等における吐出耐久性にも優
れ、他色との境界部のにじみもなく良好な印字物を与え
る水性分散記録液を提供する。 【解決手段】 水性媒体中で、水不溶性色材をスルホン
酸(塩)基を有する高分子及び/又はリン酸(塩)基を
有する高分子で分散処理した後、カルボン酸(塩)基を
有する高分子を添加する記録液の調製方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は水性媒体記録液、特
にインクジェット用記録液、もしくは筆記具用記録液に
適した記録液及びその調製方法と、この記録液を用いた
インクジェット記録方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、インクジェット記録用の記録液と
しては酸性染料や直接染料を水性媒体中に溶解した水性
インク、あるいは、油溶性染料を有機溶剤中に溶解した
溶剤系インクが使用されている。このうち、溶剤系イン
クは有機溶剤を使用するため、環境安全面で問題があ
り、オフィスなどでの使用には適さないなど用途が限ら
れている。一方、水性インクは水溶性の色素を使用する
ため、特に普通紙に記録した場合、記録物の耐水性が劣
ることが問題となっている。また、これらの染料を用い
たインクの記録物は耐光性の面でも十分とは言えず、改
善が望まれている。このようなことはインクジェット用
のみならず、筆記具用記録液についても同様に問題とな
っている。
【0003】このような問題点を改良するために、色材
として耐水性、耐光性に優れた顔料を用い、顔料を水性
媒体中に分散した水性分散インクが一部で用いられてい
る。しかし、従来提供されている顔料の水性分散インク
は長期保存安定性、吐出安定性に劣るなどの問題があっ
た。
【0004】特開平9−316375号公報では、長期
間における分散安定性の向上及び熱インクジェット方式
におけるコゲーションの防止を目的として、スルホン酸
基、硫酸エステル及びそれらの塩の少なくとも1個以上
を含有する分散剤と、カルボン酸基もしくはそれらの塩
を含有する分散剤を重量比1:5〜1:100の範囲で
配合した記録液が提案されている。この特開平9−31
6375号公報では、スルホン酸基、硫酸エステル及び
それらの塩の少なくとも1個以上を含有する分散剤と、
カルボン酸基もしくはそれらの塩を含有する分散剤とを
同時に添加して分散処理を行うことで記録液を調製して
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】特開平9−31637
5号公報に開示される記録液であれば、分散安定性の改
善効果は得られるが、印字性、保存安定性、インクジェ
ット記録等における吐出安定性等の向上及び他色との境
界線における混色(色のにじみ)の防止の面から、より
一層の分散安定性の改善が望まれているのが現状であ
る。
【0006】本発明は上記従来の実情に鑑みてなされた
ものであって、インクジェット記録用もしくは筆記具用
として普通紙に記録した場合にも記録物の印字品位が良
く、高濃度の記録が可能で、かつ保存安定性が良好であ
り、耐光性、耐水性などの記録物の堅牢性も良好である
と共に、インクジェット記録等における吐出耐久性にも
優れ、他色との境界部のにじみもなく良好な印字物を与
える水性分散記録液及びその調製方法と、この記録液を
用いたインクジェット記録方法を提供することを目的と
するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の記録液の調製方
法は、水性媒体中で、水不溶性色材をスルホン酸(塩)
基を有する高分子及び/又はリン酸(塩)基を有する高
分子(以下において、これらの高分子化合物を「第1の
分散剤」と称す場合がある。)で分散処理した後、カル
ボン酸(塩)基を有する高分子(以下において、この高
分子化合物を「第2の分散剤」と称す場合がある。)を
添加することを特徴とする。
【0008】即ち、本発明者らは、記録液用の水性分散
インクの吐出安定性及び保存安定性等の向上を図ると共
に、他色との境界部のにじみがない水性インクを得るべ
く種々検討した結果、水性媒体中、カーボンブラック等
の水不溶性色材を上記第1の分散剤及び第2の分散剤を
用いて分散処理するに当り、第1の分散剤を添加して分
散処理した後、第2の分散剤を添加して攪拌処理する2
段処理を行うことにより、第2の分散剤が、第1の分散
剤で分散された記録液の安定化剤として機能し、保存安
定性、吐出安定性が良好で、なおかつこの記録液を使っ
て普通紙やリサイクル紙に記録した場合にも印字物の印
字濃度が高く、印字ムラのない記録物が得られるだけで
なく、他色との境界部のにじみもない記録液を調製する
ことができることを見出し本発明を完成させた。
【0009】本発明の記録液は、上記本発明の記録液の
調製方法により調製されたものである。
【0010】また、本発明のインクジェット記録方法
は、記録液の液滴を吐出させて記録を行うインクジェッ
ト記録方法において、記録液として、この本発明の記録
液を用いることを特徴とするものである。
【0011】なお、本発明において、スルホン酸(塩)
基とは「スルホン酸基及び/又はスルホン酸塩基」を意
味し、リン酸(塩)基とは「リン酸基及び/又はリン酸
塩基」を意味し、カルボン酸(塩)基とは「カルボン酸
基及び/又はカルボン酸塩基」を意味する。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。
【0013】本発明で使用される水不溶性色材としては
有機顔料、無機顔料、分散染料、油溶性染料等の非水溶
性色素が挙げられ、具体的には以下のものが挙げられ
る。
【0014】イエローインクに使用される顔料の具体例
としては、C.I.ピグメントイエロー1、2、3、12、13、1
4、16、17、73、74、75、83、93、95、97、98、114、12
8、129、151、154等が挙げられる。また、マゼンタイン
クに使用される顔料の具体例としては、C.I.ピグメント
レッド5、7、12、48(Ca)、C.I.48(Mn)、57(Ca)、57:1、
112、123、168、184、202等が挙げられる。シアンイン
クに使用される顔料の具体例としては、C.I.ピグメント
ブルー1、2、3、15:3、15:34、16、22、60、4、60等が
挙げられる。以上の他に、C.I.ピグメントレツド209、1
22、224、177、194、C.I.ピグメントオレンジ43、C.I.
バットバイオレット3、C.I.ピグメントバイオレット1
9、23、37、C.I.ピグメントグリーン36、7、C.I.ピグメ
ントブルー15:6、209等も使用できる。
【0015】油溶性色素としてはC.I.ソルベントイエロ
ー16、21、25、29、33、56、82、88、89、150、151、16
3、C.I.ソルベントレッド24、27、C.I.ソルベントブル
ー14、25、38、48、67、68、70、132、C.I.ソルベント
ブラック3、5、7、27、28、29、34等が使用でき、それ
以外にオイルイエロー105、107、バリファストイエロー
1101、1105、バリファストレッド1306、バリファストブ
ルー1603、1607、2610、バリファストブラック1802、18
07、3830(以上、オリエント化学工業(株)製)、アイ
ゼンスピロンイエローGRLH、3RH、アイゼンスピロンブ
ルーGNH、2BNH、BPNH、アイゼンスピロンブラックMH、G
MH(以上、保土谷化学工業(株)製)、オレオゾルブル
ーG、オレオゾルブラックAR(以上、田岡化学工業
(株)製)、オラソールブラックRL1(チバガイギー社
製)などが挙げられる。
【0016】分散染料としてはC.I.ディスパースイエロ
ー3、82、54、C.I.ディスパースレッド60、191、ディス
パースバイレット57などが挙げられる。
【0017】また、本発明では、アセチレンブラック、
チャンネルブラック、ファーネスブラックなどのカーボ
ンブラックも水不溶性色材として使用できる。カーボン
ブラックとしてはそのDBP吸油量が通常60〜200
ml/100g以上の範囲のものが用いられるが、DB
P給油量は90ml/100g以上が好ましく、140
ml/100g以上が特に好ましい。また、その揮発分
は通常8重量%以下であることが好ましく、特に3重量
%以下であることが好ましい。また、カーボンブラック
のBET比表面積は150m2/g以上、特に200〜
1000m2/gであることが好ましく、1次粒子径は
40nm以下、特に20nm以下であることが好まし
い。なお、ここでいうカーボンブラックのDBP吸油量
はJIS K6221 A法で測定した値、揮発分はJ
IS K6221の方法で測定した値、1次粒子径は電
子顕微鏡による算術平均径のことである。
【0018】このようなカーボンブラックとしては、#2
600、#2300、#990、#980、#960、#950、#900、#850、#7
50、#650、MCF-88、MA-600、#95、#55、#52、#47、#4
5、#45L、#44、#40、#33、#32 、#30、#25、#20、#10、
#5(以上、三菱化学(株)製)、Color Black FW1、FW
2、FW2V、FW18、FW200、Special Blaek4、4A、5、6、10
0、250、350、550、S160、S170、Printex U、V、140U、
140V、95、90、85、80、75、45、40、P、60、300、30、
35、25、200、A、G、L6、L(以上、デグッサ社製)、Re
gal415R、330R、250R、995R、Monarch800、880、900、4
60、280、120(以上、キャボット社製)、Raven 850、7
80ULTRA、760ULTRA、790ULTRA、520、500、410、420、4
30、450、460、890、1020(以上、コロンビア社製)等
が具体例として挙げられる。
【0019】本発明において、水不溶性色材としては上
述した非水溶性色素の中でも、特にカーボンブラックを
用いるのが好ましい。
【0020】また、水不溶性色材としては、上記の非水
溶性色素を化学的に処理(例えば、酸化処理、フッ素化
処理等)したものや、分散剤、界面活性剤などを物理的
または化学的に結合させたもの(例えば、グラフト化処
理、分散剤を分散前にあらかじめ吸着させたもの等)等
を使用してもよい。
【0021】本発明に使用されるスルホン酸(塩)基を
有する高分子としては、スルホン酸(塩)基を有する水
溶性の高分子であればいかなるものも使用できるが、疎
水基を有する共重合体であることが水不溶性色材の分散
安定性、耐水性、耐擦性の点で好ましい。この疎水基と
しては、置換されていても良いフェニル基、ベンジル
基、ナフチル基等の芳香環を有する官能基、炭素数4以
上の直鎖、分枝、環状もしくは置換されていても良いア
ルキル基、アルケニル基、アルキニル基が挙げられる
が、中でも芳香環を有するものが好ましい。
【0022】本発明に使用されるスルホン酸(塩)基を
有する高分子としては、例えば遊離酸の形が下記一般式
(I)及び/又は(II)で表される化合物から、種々の
重合方法によって得られる重合体等が挙げられる。
【0023】
【化1】
【0024】また、スルホン酸(塩)基を有する高分子
としては、上記一般式(I)、(II)で表される化合物
と他のモノマー(具体的にはスチレン、(メタ)アクリ
ル酸エステル、マレイン酸ジエステル等)との共重合体
並びにこれらモノマーを3種以上含む共重合体等が挙げ
られる。
【0025】これらの具体例としてはスチレンと下記構
造式(III)で表される化合物との共重合体、スチレン
とアクリル酸メチルと下記構造式(IV)で表される化合
物との共重合体、スチレンと下記構造式(V)で表され
る化合物との共重合体、ナフタレンスルホン酸ホルマリ
ン縮合物、リグニンスルホン酸、あるいはこれらの塩等
が挙げられる。
【0026】
【化2】
【0027】なお、スルホン酸塩基としては、スルホン
酸のLi、Na、Kなどのアルカリ金属塩、アンモニ
ア、ジメチルアミン、モノ又はジ又はトリエタノールア
ミンなどの有機アミン塩などが挙げられる。
【0028】色調がよく、水に流れない印字物を得るに
は、スルホン酸(塩)基を有する高分子は着色していな
いものが好ましく、従って380〜780nmの範囲に
おける吸光度の最大値が0.05g-1・l・cm-1
下、特に0.01g-1・l・cm-1以下のものが好まし
い。また、スルホン酸(塩)を有する高分子のスルホン
酸(塩)基含有量は遊離酸の形のスルホン酸基の量が1
0〜40重量%であることが好ましく、特に10〜30
重量%であることが好ましい。
【0029】また、本発明に使用されるリン酸(塩)基
を有する高分子としては、上記スルホン酸(塩)基を有
する高分子のスルホン酸(塩)基をリン酸(塩)基に代
替した水溶性の高分子が挙げられ、具体的にはスチレン
とリン酸エチル(メタ)アクリレートとの共重合体等が
挙げられる。このリン酸(塩)基を有する高分子につい
ても、着色していないものが好ましく、従って380〜
780nmの範囲における吸光度の最大値が0.05g
-1・l・cm-1以下、特に0.01g-1・l・cm-1
下のものが好ましい。また、リン酸(塩)を有する高分
子のリン酸(塩)基含有量は遊離酸の形のリン酸基の量
が5〜50重量%が好ましく、特に10〜40重量%で
あることが好ましい。
【0030】また、本発明に使用されるカルボン酸
(塩)基を有する高分子としては、カルボン酸(塩)基
を有する水溶性の高分子であればいかなるものも使用で
きるが、疎水基を有する共重合体であることが水不溶性
色材の分散安定性、耐水性、耐擦性の点で好ましい。こ
の疎水基としては、置換されていても良いフェニル基、
ベンジル基、ナフチル基等の芳香環を有する官能基、炭
素数4以上の直鎖、分岐、環状もしくは置換されていて
も良いアルキル基、アルケニル基、アルキニル基が挙げ
られる。
【0031】本発明に使用されるカルボン酸(塩)基を
有する高分子としては、例えば(メタ)アクリル酸、
(無水)マレイン酸、2−メチレングルタル酸等から種
々の重合方法によって得られる重合体等が挙げられる。
またこれらのカルボン酸類と他のモノマー(具体的には
スチレン、(メタ)アクリル酸エステル、マレイン酸ジ
エステル等)との共重合体並びにこれらモノマーを3種
以上含む共重合体等が挙げられる。
【0032】カルボン酸(塩)基を有する高分子の具体
例としては、(α−メチル)スチレン/マレイン酸共重
合体、(α−メチル)スチレン/(メタ)アクリル酸共
重合体、(α−メチル)スチレン/(メタ)アクリル酸
エステル/(メタ)アクリル酸共重合体、(メタ)アク
リル酸エステル/(メタ)アクリル酸共重合体、(メ
タ)アクリル酸エステル/マレイン酸共重合体等が挙げ
られる。
【0033】カルボン酸(塩)基を有する高分子として
は、その酸価が130以上、特に200以上、更に好ま
しくは250以上であることが、得られる記録液の保存
安定性及び吐出安定性上好ましい。
【0034】なお、カルボン酸塩基としては、カルボン
酸のLi、Na、Kなどのアルカリ金属塩、アンモニ
ア、ジメチルアミン、モノ又はジ又はトリエタノールア
ミンなどの有機アミン塩などが挙げられる。
【0035】本発明において、上記スルホン酸(塩)基
を有する高分子、リン酸(塩)基を有する高分子及びカ
ルボン酸を有する高分子はブロックポリマー、グラフト
ポリマー、ランダムポリマーのいずれのものでも使用で
きるが、主に製造コストの点でグラフトポリマー、ラン
ダムポリマーが好ましく、ランダムポリマーが更に好ま
しい。
【0036】また、スルホン酸(塩)基を有する高分
子、リン酸(塩)基を有する高分子及びカルボン酸
(塩)基を有する高分子の重量平均分子量は、5万以下
であることが、得られる記録液の吐出安定性上好ましい
が、1万5千以下であることが更に好ましい。
【0037】本発明の記録液には、更にノニオン性添加
剤を添加しても良い。ノニオン性添加剤としては中でも
アルキレンオキサイド構造を有するノニオン性添加剤が
好ましいが、特にエチレンオキサイド構造又はプロピレ
ンオキサイド構造を有するノニオン性添加剤が、得られ
る記録液の保存安定性、印字濃度の点で好ましく、とり
わけHLBが9〜17、特に10〜16であるものが好
ましい。このようなノニオン性添加剤としては、具体的
にはポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリ
オキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシ
エチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンラウリ
ルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポ
リオキシエチレントリデシルエーテル、ポリオキシエチ
レンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエ
ーテル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、アミノポ
リオキシエチレン、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオ
キシエチレンソルビタンラウレート、ポリオキシエチレ
ンソルビタンパルミテート、ポリオキシエチレンソルビ
タンステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンオレ
エート、ナフトールエチレンオキシド付加物、アセチレ
ングリコールエチレンオキシド付加物、ビスフェノール
Aエチレンオキシド付加物、オキシエチレンオキシプロ
ピレンブロックポリマーが挙げられる。
【0038】本発明の記録液には、更に、表面張力調整
剤や防腐剤等の他の添加剤を用いても良い。使用できる
添加剤としては、各種の陰イオン性界面活性剤、非イオ
ン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、両性界面活性
剤、高分子系分散剤等が挙げられる。
【0039】陰イオン性界面活性剤としては脂肪酸塩
類、アルキル硫酸エステル塩類、アルキルベンゼンスル
ホン酸塩類、アルキルナフタレンスルホン酸塩類、アル
キルスルホコハク酸塩類、アルキルジフェニルエーテル
ジスルホン酸塩類、アルキルリン酸塩類、ポリオキシエ
チレンアルキル硫酸エステル塩類、ポリオキシエチレン
アルキルアリール硫酸エステル塩類、アルカンスルホン
酸塩類、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物類、ポ
リオキシエチレンアルキルリン酸エステル類、N−メチ
ル−N−オレオイルタウリン酸塩、α−オレフィンスル
ホン酸塩類等が挙げられる。
【0040】非イオン性界面活性剤としてはポリオキシ
エチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアル
キルアリールエーテル類、ポリオキシエチレン誘導体
類、オキシエチレン/オキシプロピレンブロックコポリ
マー類、ソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチ
レンソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレン
ソルビトール脂肪酸エステル類、グリセリン脂肪酸エス
テル類、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル類、ポリオ
キシエチレンアルキルアミン類等が挙げられる。
【0041】陽イオン性界面活性剤及び両性界面活性剤
としてはアルキルアミン塩類、第4級アンモニウム塩
類、アルキルベタイン類、アミノオキサイド類が挙げら
れる。
【0042】本発明の記録液には上記の成分の他に、更
に水溶性樹脂、防黴剤、殺菌剤、pH調整剤、尿素等を
必要に応じて添加しても良い。
【0043】本発明の記録液に用いられる水性媒体は水
を主体とするが、水に水溶性有機溶剤を添加して用いる
のが好ましい。水溶性有機溶剤としてはエチレングリコ
ール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ジ
エチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエ
チレングリコール(#200,#400)、グリセリ
ン、上記グリコール類のアルキルエーテル類、N−メチ
ルピロリドン、1,3−ジメチルイミダゾリジノン、チ
オジグリコール、2−ピロリドン、スルホラン、ジメチ
ルスルホキシド、ジエタノールアミン、トリエタノール
アミン、メタノール、エタノール、イソプロパノール等
が挙げられる。
【0044】上述の非水溶性色材、分散剤、各種添加剤
及び有機溶剤は各々1種類のものを単独で用いても良い
が、場合により2種以上のものを併用することにより、
より一層の添加効果を得ることができる。
【0045】これら各成分の好適な配合量は次の通りで
ある。
【0046】水溶性色材の配合量は記録液の全重量に対
し1〜10重量%、特に3〜8重量%の範囲とするのが
好ましい。第1の分散剤であるスルホン酸(塩)基を有
する高分子及び/又はリン酸(塩)基を有する高分子の
配合量は水不溶性色材の重量に対して3〜100重量
%、特に3〜50重量%の範囲とするのが好ましい。第
2の分散剤であるカルボン酸(塩)基を有する高分子の
配合量は水不溶性色材の重量に対して3〜100重量
%、特に3〜50重量%の範囲とするのが好ましい。ま
た、第1の分散剤と第2の分散剤との配合重量比は0.
5以上であれば良いが、0.5〜6であることが好まし
く、0.8〜3が特に好ましい。
【0047】ノニオン性添加剤を配合する場合、その配
合量は、水不溶性色材の重量に対して0.5〜10重量
%、特に1〜5重量%が好ましい。
【0048】また、記録液中の水溶性有機溶剤の配合量
は5〜30重量%、特に10〜20重量%であることが
保存安定性上好ましい。
【0049】本発明においては、水性媒体に水不溶性色
材と第1の分散剤を添加して摩砕、分散処理し、その
後、第2の分散剤を添加して攪拌処理を行うが、より具
体的には、次のような手順で調製を行う。
【0050】まず、必要とする水のうちの1/5〜2/
3程度の水と水不溶性色材及び第1の分散剤の全量と、
水溶性有機溶剤の一部とを添加し、摩砕、分散処理す
る。その後、分散処理した液から必要に応じて濾過又は
遠心分離で粗大粒子を除去した後、第2の分散剤と水及
び水溶性有機溶剤の残部とを添加して更に攪拌処理す
る。
【0051】本発明においては、「第2の分散剤」は、
「第1の分散剤」により分散された記録液の安定化剤と
して作用するものであり、従来技術で知られていた単な
る分散剤以上の作用を示すものである。
【0052】この分散処理のための分散機としてはボー
ルミル、ロールミル、サンドグラインドミル、その他、
メディアを用いずに粉砕処理できるナノマイザー、アル
ティマイザー等のジェットミルが用いられるが、特にサ
ンドグラインドミル、もしくはメディアに由来する汚染
の少ないジェットミルが好ましい。この摩砕、分散処理
の後、濾過機あるいは遠心分離機を用いて粗大粒子を除
去してもよい。
【0053】なお、摩砕、分散処理は高濃度で行うこと
が処理効率の面で好ましいため、高濃度で摩砕、分散処
理して調製した処理液を、水性媒体で希釈して目的とす
る記録液の濃度に調整することが好ましい。
【0054】また、記録液中の水不溶性色材の平均粒径
は0.01〜0.4μmの範囲に調製することが分散安
定性並びに吐出安定性上好ましいが0.01〜0.3μ
mが更に好ましく、0.1〜0.3μmが特に好まし
い。更に、水不溶性色材の最大粒径は5μm以下である
ことが分散安定性並びに吐出安定性上好ましい。
【0055】本発明のインクジェット記録方法は、この
ようにして調製された記録液を用いて、常法に従って、
記録液の液滴を吐出させて印刷を行うものであり、良好
な吐出安定性のもとに、高品位の印字を得ることができ
る。
【0056】
【実施例】以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をよ
り具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限
り、何ら以下の実施例に限定されるものではない。な
お、以下において「部」及び「%」は重量基準である。
また、分散剤としては、次のものを用いた。
【0057】第1の分散剤A スチレン/アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホ
ン酸共重合体(モノマー重量比=1/1、重量平均分子
量(Mw)=5200)のNa塩 第1の分散剤B スチレン/アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホ
ン酸/グリシジルメタクリルレートの2,4−ヒドロキ
シベンゾフェノン付加物共重合体(モノマー重量比=3
0/50/20、重量平均分子量(Mw)=6000)
のNa塩 第2の分散剤 シクロヘキシルアクリレート/2−メチレングルタル酸
共重合体(モノマー重量比=3/2、酸価214、重量
平均分子量(Mw)=10700)のNa塩 また、カーボンブラックとしては、三菱化学(株)製
「Furnace Carbon Black」(DBP吸油量147ml
/100g、揮発分1.0重量%、pH7.0、BET
比表面積294m2/g、1次粒子径14nm)を用い
た。
【0058】実施例1 カーボンブラック2部、第1の分散剤A0.2部、1,
3−ジメチルイミダゾリジノン2部及びイオン交換水1
7.8部(合計22部)を円筒形のステンレス容器に採
り、平均0.5mm径のジルコニアビーズ76部と共に
サンドグラインダーを用いて3時間摩砕、分散処理を行
った。得られた液に、第2の分散剤の30%水溶液0.
67部と、更にグリセリン2部、エタノール1.5部、
Proxel GXL(Zeneca製、防黴剤)0.
1部及びイオン交換水23.7部を加えて更に5分間攪
拌処理した。この液をNo.5Cの濾紙を用いて加圧濾
過し、得られた濾液を記録液とした。
【0059】調製された記録液をそのままの濃度で粒度
分布計(MicrotracUPA(日機装販売))にて粒度分布測
定を行った。測定条件は下記の通りである。
【0060】[測定条件] Transparent Particles : No Spherical Particles : No Particle Refractive Index : 1.81 Particle Density : 1.86 Fluid Refractive Index : 1.33 High Temp : 30.0℃ Viscosity : 0.797 cp Low Temp : 20.0 ℃ Viscosity : 1.002 cp Run Time : 300 (sec) Number of Runs : 2 上記測定条件で2回測定したときの測定値の平均値を記
録液の分散粒子の粒度分布の値としたところ、得られた
記録液の分散粒子の平均粒径は0.170μmであっ
た。
【0061】また、調製された記録液をヒューレット・
パッカード社製DeskWriter660C用ブラッ
クカートリッジ(HP51629A)に充填し、電子写
真用紙(Xerox 4024紙、Xerox製品)に
ベタ印字したところ、目詰りなどを生じることは無く、
安定かつ良好な吐出性を示し、印字品位の良好な印字物
を得ることができた。
【0062】この印字物又は調製した記録液について、
下記方法で評価を行って結果を表1に示した。
【0063】[印字濃度評価]印字物の濃度をマクベス
反射濃度計(RD914)を用いて測定し、結果を以下
のように分類した。 ◎:OD1.4以上 ○:OD1.3以上1.4未満 △:OD1.2以上1.3未満 ×:OD1.2未満 [ブリーディング試験]記録液をヒューレット・パッカ
ード社製DeskWriter660C用ブラックカー
トリッジ(HP51629A)に充填し、電子写真用紙
(Xerox4024紙、Xerox製品)にイエロ
ー、マゼンタ、シアンのカラーインク(HP51649
A)と境界が接するようにそれぞれの色をベタ印字し
た。インク乾燥後にカラーインクと黒インクの境界部の
にじみ(ブリーディング)を観察して目視評価し、結果
を以下のように分類した。 ○:色境界部ににじみがない。 ×:色境界部ににじみがある。 [耐水性試験]印字物をビーカーに採った水道水に5秒
浸漬した後、乾燥させて地汚れの有無を目視評価し、結
果を以下のように分類した。 ○:字汚れほとんどなし。 △:かすかに字汚れあるが実用上問題なし。 ×:字汚れがひどい。 実施例2 実施例1において、第1の分散剤Aの代りに第1の分散
剤Bを用いたこと以外は同様にして記録液を調製し、同
様にして平均粒径を求めると共に、記録液及び印字物の
評価を行って結果を表1に示した。
【0064】比較例1 実施例1において、第2の分散剤の30%水溶液の代り
にイオン交換水を用いたこと以外は同様にして記録液を
調製し、同様にして平均粒径を求めると共に、記録液及
び印字物の評価を行って結果を表1に示した。
【0065】
【表1】
【0066】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明によれば、普
通紙に記録した場合にも記録物の印字品位が良く高濃度
の記録が可能で、かつ保存安定性が良好であり、耐光
性、耐水性など記録物の堅牢性も良好な記録物が得られ
ると共に、吐出耐久性に優れ、他色との境界部のにじみ
もなく良好な印字物を得ることができる記録液が提供さ
れる。本発明の記録液はインクジェット用及び筆記具用
に限らず、他の用途の記録液としても有効に使用するこ
ともできる。
【0067】このような本発明の記録液を用いる本発明
のインクジェット記録法によれば、良好な吐出安定性の
もとに高品質の印字物を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C056 EA13 FC01 2H086 BA02 BA53 BA55 BA59 4J039 AD03 AD09 AD10 AD14 AD17 AE01 BA04 BE01 BE07 BE08 BE22 CA06 EA15 EA16 EA17 EA19 EA20 EA35 EA38 EA41 EA42 EA44 EA47 GA24

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水性媒体中で、水不溶性色材をスルホン
    酸(塩)基を有する高分子及び/又はリン酸(塩)基を
    有する高分子で分散処理した後、カルボン酸(塩)基を
    有する高分子を添加することを特徴とする記録液の調製
    方法。
  2. 【請求項2】 水不溶性色材がカーボンブラックである
    ことを特徴とする請求項1に記載の記録液の調製方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の方法で調製され
    た記録液。
  4. 【請求項4】 記録液の液滴を吐出させて記録を行うイ
    ンクジェット記録方法において、記録液として請求項3
    に記載の記録液を用いることを特徴とするインクジェッ
    ト記録方法。
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