JP2000153738A - コンソールボックス - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンソールボックスドアの開閉に伴ってコン
ソールボックス内のカップホルダーを上昇又は下降させ
ることにより、カップホルダーへのカップ，飲料缶など
の収納性及び使用性を向上させたコンソールボックスを
提供する。 【解決手段】 ボックス３と、ボックスドア４と、ボッ
クスの内部に配設したカップホルダー７と、ボックスド
アの開閉に連動してカップホルダーを上下動させる機構
とを備え、カップホルダー上下動機構を、ボックスドア
４を開閉可能に支持するヒンジ１１と、ヒンジに設けた
第１のリンク１５と、その回動に伴って前後に摺動する
第２のリンク１６と、第２のリンクに連結すると共に、
レール３０に沿って上下動するガイド１７とで構成し、
ボックスドア４の開閉により第１のリンク１５が回動し
て第２のリンク１６が前進又は後退し、これに伴ってガ
イド１７がレール３０に沿って上下移動することによ
り、カップホルダー７を上下動させるように構成した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、ボックスのドア
を開く時に、これに連動してカップホルダーを自動的に
上昇させることにより、カップホルダーの使用性を向上
させたコンソールボックスに関する。

【０００２】

【従来の技術】乗用車等に装備されたコンソールボック
ス１は、図６に示すように、コンソールボックス本体２
内に種々の小物等の物品を収納するためのボックス３が
収容固定され、このボックス３を覆って、アームレスト
兼用のボックスドア４がボックス３の一縁に回動可能に
枢支されたものが一般に知られている。このボックスド
ア４には、その一部、例えば中央部に開口部５を設け
て、この開口部５に沿ってスライド可能な蛇腹式のコン
ソールスライドドア６を、ボックスドア４の開閉とは独
立して開閉可能に設けることにより、ボックスドア４を
開けることなく、コンソールスライドドア６だけをスラ
イドさせて中央部を開放して、小物類の出し入れができ
るようになっている。

【０００３】ところで、上記ボックス３内の、例えば前
方側に、カップホルダー７を収容し得るようにしたコン
ソールボックス１の場合、ボックスドア４の被蓋状態で
はこのカップホルダー７は覆い隠されるが、使用時に、
ボックスドア４を、図６の矢印Ａに示すように回動して
開くと、ボックス３内に収容されたカップホルダー７が
露出するようになっており、このカップホルダー７にカ
ップや飲料などをホールドしたまま、ボックスドア４を
開閉し得るよう構成されている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、カップ
ホルダー７はボックスドア４やコンソールスライドドア
６を開けても、ボックス内でそのまま下降した位置にあ
り、とくに、図６の矢印Ａに示すようなボックスドア４
の開閉に連動して動くようにはなっていない。従って、
ボックスドア４が開放されてカップホルダー７が露出し
ても、ボックス３内の低い位置に配置固定されたままで
あるため、乗員は手を伸ばした状態でカップや飲料缶な
どをカップホルダー７に出し入れしなければならず、そ
の取扱い・利便性に劣っていた。

【０００５】そこでこの発明は、コンソールボックスの
ボックスドアの開時に連動してコンソールボックス本体
のボックス内のカップホルダーを上昇させ、また、ボッ
クスドアの閉時には上昇していたカップホルダーをボッ
クス内に下降させることができ、カップホルダーの使用
時に、カップホルダーがコンソールボックス本体の上方
へ持ち来されることにより、カップ等の出し入れが容易
に行えるコンソールボックスを提供することを目的とす
る。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項１に記載の本発明のコンソールボックスは、
物品を収納するボックスと、ボックスを開閉するボック
スドアと、ボックスの内部に配設したカップホルダー
と、ボックスドアの開閉に連動してカップホルダーを上
下動させるカップホルダー上下動機構とを備えたもので
ある。また、請求項２に記載のカップホルダー上下動機
構は、ボックスドアを開閉可能に支持するヒンジと、こ
のヒンジに設けられボックスドアの開閉に連動して回動
する第１のリンクと、第１のリンクの回動に伴って前進
及び後退する第２のリンクと、第２のリンクに連結され
ると共に、ボックスに設けたレールに沿って上下動する
ガイドとで構成され、このガイドにカップホルダーが連
結されていて、ボックスドアの開閉により第１のリンク
が回動して第２のリンクが前進又は後退するにつれて、
ガイドがレールに沿って上下移動することにより、カッ
プホルダーを上下動させるように構成している。請求項
３に記載の発明は、請求項１又は２のコンソールボック
スにおいて、ガイドが、ボックスの底部の外側を横断す
る基部と、該基部の左右に連接されて前方へ延出するア
ーム部とを備え、ボックスに開設した縦長のレールを介
して該アーム部にカップホルダーを連結し、ボックスド
アの開閉に伴ってガイドを上記レールに沿って上下動さ
せるようにしたことを特徴としている。

【０００７】このような構成により、本発明のコンソー
ルボックスでは、添付図面に表れた本発明の実施形態に
示すように、ボックス３の一縁に設けたヒンジ１１のヒ
ンジ軸１２を中心にボックスドア４を回動して開いてい
くと、ヒンジ軸１２に連接された第１のリンク１５が図
３においてヒンジ軸１２を中心に時計方向へ回転し、こ
れに伴って、第１のリンク１５に基端を接続した第２の
リンク１６が図４の矢印ｂに示す左方へ前進して、ガイ
ド１７の基部２１近傍を押す。すると、ガイド１７は、
ガイド枢軸２７を中心に図３において時計方向に回転す
る。これによりガイドのアーム部２３がボックス３の側
部に垂直に形成したレール３０に支持されて上昇し、そ
れに伴ってアーム部の先端に連結したカップホルダー７
がボックス３内から上昇して上方へ移動し、ボックスド
ア４がほぼ垂直に開いたときカップホルダー７が最上昇
位置に持ち来される。また、最上昇位置にあるカップホ
ルダー７をコンソールボックス内の元の収納位置に復帰
させる場合は、起立し開放しているボックスドア４を水
平状態まで復帰させて閉じるだけで、それに伴ってカッ
プホルダー７は下降し、ボックス３の空間８内に収納さ
れる。したがって、本発明によれば、ボックスドアの開
閉動作に連動させてボックス内のカップホルダーを自動
的に上下動させることができるので、カップホルダーへ
のカップ，飲料缶などの収納性及び使用性が向上する。

【０００８】

【発明の実施の形態】以下、図１〜図４に基づいて従来
例と実質的に同一又は対応する部材には同一符号を用い
て、本発明によるコンソールボックスの好適な実施の形
態を詳細に説明する。図１は本発明にかかるコンソール
ボックスを、乗用車の運転席と助手席との間のフロント
コンソールボックスに適用した場合の、フロントコンソ
ール本体２を示す斜視図であり、このフロントコンソー
ル本体２内に種々の小物等の物品を収納するためのボッ
クス３が収容固定され、このボックス３を覆って、図２
に示すようにアームレスト兼用のボックスドア４がボッ
クス３の一縁に一対のヒンジ１１，１１により回動可能
に枢支されている。

【０００９】ボックス３内の、例えば前方側には、カッ
プホルダー７を収容し得るように空間８が形成されてお
り、その後部は各種の小物類の収納部が画成されてい
る。また、本実施形態では、ボックスドア４の中央部に
開口部５が設けられ、この開口部５に沿って摺動可能な
蛇腹式のスライドドア６を設け、ボックスドア４の開閉
とは独立して開閉可能として、ボックスドア４を開ける
ことなく、スライドドア６だけをスライドさせて中央部
を開放して、小物類の出し入れができるようにしてい
る。

【００１０】図２はフロントコンソール本体２に収容固
定されるボックス３と、この上部を閉じるボックスドア
４と、カップホルダー７の上下動機構の各部とを示す本
発明の実施形態による分解斜視図であり、この実施形態
では、例えばボックスドア４の開閉に連動して、カップ
ホルダー７の上下動機構により、コンソールボックス内
のカップホルダー７が上昇してボックス３の上方に持ち
来され又は下降してボックス３の所定の空間８に収容さ
れる。

【００１１】上記ボックスドア４は、ボックス３の上端
両縁部において一対のヒンジ１１，１１を介して開閉可
能に連結されていて、ヒンジ軸１２の回りに閉蓋状態か
ら上方へ回動して開蓋するようになっている（図２では
一方のヒンジ１１のみが表れている。）。ヒンジ軸１２
には、スプリング１３が巻回され、ボックスドア４を通
常は閉じるよう付勢している。このヒンジ１１の一端は
ボックスドア４に固定され、他端はボックス３のフレー
ムの左右両端に形成された段差を有する溝１４に挿入さ
れてフロントコンソール本体２に固定されている。

【００１２】カップホルダー上下動機構の基本的構成
は、ボックスドア４を開閉可能に枢支するヒンジ１１の
ヒンジ軸１２に連結されていてこのヒンジ軸１２の回転
に伴って回動する第１のリンク１５と、第１のリンク１
５に連結されその回動に連動して前後方向にスライド可
能な第２のリンク１６と、第２のリンク１６に連結され
その前後へのスライドに連動して回動しつつ上下動する
ガイド１７と、このガイド１７の先端に連結したカップ
ホルダー７とで成っている。

【００１３】第１のリンク１５の一端には孔１５ａが形
成され、この孔１５ａにヒンジ軸１２が挿通固定され
て、ボックスドア４の開放によりヒンジ軸１２が回転す
るのに伴って、この第１のリンク１５が回動するように
なっている。また、第１のリンク１５の他端側には長孔
１５ｂが形成され、第２のリンク１６の基端部がシャフ
ト１８によりこの長孔１５ｂ内で移動可能に連接されて
いる。

【００１４】第２のリンク１６はアーム状に長尺に形成
され、ボックス３の外側部に設けられたサイドガイド１
９に支持されてボックス３の前方側へ延出しており、そ
の先端部はシャフト２０により、カップホルダー７の上
下動支持用のガイド１７に連接されている。これによ
り、第１のリンク１５が時計回りに回動して第２のリン
ク１６を押動すると、第２のリンク１６はスライドして
前進し、第１のリンク１５が半時計回りに回動すると、
第２のリンク１６はスライドして後退する。

【００１５】ガイド１７は図２に示すように、ボックス
３の底部の外側を横断する基部２１と、この基部２１の
左右に連接されてそれぞれ直角方向に立ち上がった起立
部２２，２２と、起立部２２からさらに前方へ屈曲して
延出するアーム部２３，２３とを備えており、上記起立
部２２には長孔２４が、また、上記アーム部２３にも同
様に長孔２５が、それぞれ形成されている。さらに、起
立部２２とアーム部２３との屈曲した隅角部には孔２６
が形成され、この孔２６にガイド枢軸２７が挿通されて
ボックス３の外側部に形成したボス２８に枢着されてお
り、ガイド枢軸２７を中心にガイド１７が回動し得るよ
うになっている。

【００１６】ガイド１７の起立部２２に形成した長孔２
４には、シャフト２０を介して第２のリンク１６先端が
連接され、この第２のリンク１６が前進スライドするこ
とにより、これに押されて長孔２４内をシャフト２０が
移動しつつ、ガイド１７の基部２１がガイド枢軸２７を
支点として図３において時計回りに前方へ揺動する。

【００１７】また、アーム部２３に形成した長孔２５に
は、シャフト２９を介してカップホルダー７が連結され
ている。具体的には、カップホルダー７の両側部に突部
７ａを形成し、ボックス４の側部に形成した縦長スリッ
ト状のレール３０中にこの突部７ａをボックス内側から
挿入すると共に、シャフト２９を長孔２５に挿通した
後、ボックス外側からレール３０中に挿入して突部７ａ
に固着することにより、カップホルダー７をアーム部２
３に連結している。これによりボックスドア４を開く
と、第２のリンク１６の前進に伴って、ガイド枢軸２７
を支点として図２において時計回りにアーム２３が揺動
すると共に、長孔２５内でシャフト２９が移動しつつ縦
長のレール３０内を上方へスライドし、それに伴ってア
ーム部２３に連結したカップホルダー７は、ボックス３
から徐々に上昇していく。

【００１８】次に、本実施形態の作用について説明す
る。図３はボックスドア４が閉時の断面図であり、図４
はボックスドア４が開時の断面図である。また図５は図
３のＡ−Ａ線断面図である。なお、図３及び図４におい
て、３１は例えば飲料缶を示し、３２は例えば紙コップ
を示す。図３及び図４に示すように、ボックス３の一縁
に設けたヒンジ１１のヒンジ軸１２を中心に回動してボ
ックスドア４を開いていくと、ヒンジ軸１２が回転して
いき、それに伴ってヒンジ軸１２に連接された第１のリ
ンク１５が図３においてヒンジ軸１２を中心に時計方向
に回転する（図４の矢印ａ）。次いで、シャフト１８が
第１のリンク１５の長孔１５ｂに沿って先ず上方へ移動
していくが、ボックスドア４が直立方向に完全に開いて
いくにつれて、シャフト１８は再び第１のリンク１５の
長孔１５ｂに沿って下方へ移動する。シャフト１８の上
下移動に伴って、このシャフト１８に基端を接続した第
２のリンク１６が図４の矢印ｂに示す左方へ前進して、
その先端でガイド１７の基部２１付近を押す。

【００１９】ここで、第２のリンク１６の先端は、ガイ
ド１７の起立部２２に形成した長孔２４にシャフト２０
を介して連接されており、第２のリンク１６が前進する
と、これに押されて長孔２４内をシャフト２０が移動し
つつ、ガイド１７がガイド枢軸２７を支点として図３に
おいて時計回りに前方へ揺動する。すると、起立部２２
が時計回りに揺動すると共に、アーム部２３もこれに伴
って時計回りに回動を始める。ここで、アーム部２３に
はその長孔２５内にシャフト２９が挿入されており、こ
のシャフト２９はボックスのスリット状レール３０内で
カップホルダ７を固着して支持しているので、第２のリ
ンク１６が前進すると、アーム部２３は弧状に回動する
のではなく、レール３０内を直線的に上方へ摺動してい
くことになる。従って、このアーム部２３の摺動に伴っ
て、カップホルダー７はボックス３から徐々に上昇して
いく。そして、ボックスドア４が全開状態になると、カ
ップホルダー７は最上昇位置で停止する。

【００２０】なお、ボックスドア４を閉めていくと、上
記した動作と逆に作動して、第１のリンク１５は半時計
方向に回動し、第２のリンク１６は後退スライドし、こ
れに伴ってガイド１７が半時計方向に回動しつつ、カッ
プホルダー７を下降させて、ボックス３内に収納する。
このように、本発明によれば、ボックスドアの開閉動作
に連動させてボックス内のカップホルダーを上下動させ
ることができるので、カップホルダーへのカップ，飲料
缶などの収納性及び使用性が向上する。

【００２１】

【発明の効果】以上説明したように、本発明のコンソー
ルボックスでは、ボックスドアの開閉により、これに連
動させてボックス内のカップホルダーを上下動させるこ
とができる。したがって、ボックスドアを開閉する動作
だけで、カップホルダーへのカップや飲料缶などを容易
に出し入れすることができ、また、ボックスドアの開閉
動作に連動させてボックス内のカップホルダーを上下動
させることができるので、カップホルダーの収納性及び
使用性が向上する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施形態によるフロントコンソール本
体の外観図である。

【図２】コンソール本体へのボックスドア、ボックス及
びカップホルダー上下動機構の組み込み状態を示す分解
斜視図である。

【図３】本実施形態のボックスドアが閉時の断面図であ
る。

【図４】本実施形態のボックスドアが開時の断面図であ
る。

【図５】図３のＡ−Ａ線断面図である。

【図６】従来のコンソールボックスの外観図である。

【符号の説明】

１ コンソールボックス ２ コンソールボックス本体 ３ ボックス ４ ボックスドア ７ カップカップホルダー １１ ヒンジ １２ ヒンジ軸 １５ 第１のリンク １６ 第２のリンク １７ ガイド １８，２０，２９ シャフト ２１ ガイドの基部 ２２ ガイドの起立部 ２３ ガイドのアーム部 １５ｂ，２４，２５ 長孔 ２６ ガイドの孔 ２７ ガイド軸 ３０ レール

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 物品を収納するボックスと、このボック
   スを開閉するボックスドアと、上記ボックスの内部に配
   設したカップホルダーと、上記ボックスドアの開閉に連
   動して上記カップホルダーを上下動させるカップホルダ
   ー上下動機構と、を備えたコンソールボックス。
2. 【請求項２】 前記カップホルダー上下動機構が、前記
   ボックスドアを開閉可能に支持するヒンジと、このヒン
   ジに設けられボックスドアの開閉に連動して回動する第
   １のリンクと、この第１のリンクの回動に伴って前進及
   び後退する第２のリンクと、この第２のリンクに連結さ
   れると共に、前記ボックスに設けたレールに沿って上下
   動するガイドとで構成され、このガイドに前記カップホ
   ルダーが連結されていて、ボックスドアの開閉により第
   １のリンクが回動して第２のリンクが前進又は後退する
   につれて、ガイドがレールに沿って上下移動することに
   より、カップホルダーを上下動させるようにしたことを
   特徴とする、請求項１に記載のコンソールボックス。
3. 【請求項３】 前記ガイドは、前記ボックスの底部の外
   側を横断する基部と、該基部の左右に連接されて前方へ
   延出するアーム部とを備え、前記ボックスに開設した縦
   長のレールを介して該アーム部に前記カップホルダーを
   連結し、ボックスドアの開閉に伴って上記ガイドを上記
   レールに沿って上下動させるようにしたことを特徴とす
   る、請求項１又は２に記載のコンソールボックス。