JP2000153539A - 射出成形金型 - Google Patents

射出成形金型

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JP2000153539A
JP2000153539A JP32905198A JP32905198A JP2000153539A JP 2000153539 A JP2000153539 A JP 2000153539A JP 32905198 A JP32905198 A JP 32905198A JP 32905198 A JP32905198 A JP 32905198A JP 2000153539 A JP2000153539 A JP 2000153539A
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plate
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JP32905198A
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Kenji Kano
健二 加納
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Nagano Fujitsu Component Ltd
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Nagano Fujitsu Component Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 射出成形金型に関し、樹脂成形時のインサー
ト部材の位置ずれや欠落による金型の破損や成形不良を
抑制して生産性向上を図ることを目的とする。 【解決手段】 固定型 51 と、該固定型に対する開離/
接近方向に往復動する可動型 52 と、インサート部材を
保持して可動型 52 の上面に載置されるガイドプレート
23 を含んでなり、前記固定型は、ホッパ 15 に繋がる
取付板211 と、該取付板に対する開離/接近方向に移動
可能なランナプレートと、該ランナプレートを介して前
記取付板に対する開離/接近方向に移動可能な固定型型
板213 とを備え、前記取付板と該固定型型板間の隔たり
を規制するために前記取付板に装着される複数の両端ヘ
ッド付きストップボルト511 に、前記固定型型板との当
接面に該固定型型板に磁気的引力を及ぼす磁石 512b を
備えて構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はパーティングロック
を備えたインサートモールド用のスリープレート型射出
成形金型の構成に係り、特に樹脂成形時におけるインサ
ート部材の位置ずれや欠落に起因する金型の破損や樹脂
成形不良を抑制して生産性の向上を図った射出成形金型
に関する。
【0002】一般に射出成形金型の分野では、ピンポイ
ントゲートを必要とする場合やインサートモールド品を
成形するのに適したものとしてパーティングロック付き
のスリープレート型の射出成形金型を使用する場合が多
くなっているが、インサート部材の金型への装着に位置
ずれや欠落があると、固定型と可動型の各パーティング
面同士を密着させたときを最大とする型締力によって上
記インサート部材に変形や曲がりが生じたり金型が破損
し易くなることから、その対応が強く求められている。
【0003】
【従来の技術】図12は対象とする樹脂成形品を例示説
明する図であり、図13は従来の射出成形金型を概略的
に説明する図、図14は図13の射出成形金型の構成を
インサート部材を含めて説明する図、図15は図13の
両端ヘッド付きストップボルトを説明する図、図16は
金型としての型締時の動作を説明する図(その1)、図
17は金型としての型締時の動作を説明する図(その
2)、図18は金型としての型締時の動作を説明する図
(その3)、図19は金型としての型開き時の動作を説
明する図(その1)、図20は金型としての型開き時の
動作を説明する図(その2)、図21は金型としての型
開き時の動作を説明する図(その3)、図22は樹脂成
形品エジェクト時の状態を説明する図である。
【0004】また図23は従来の他の射出成形金型を概
略的に説明する図であり、図24は図23の金型での型
締時の動作を説明する図、図25は図23の金型での型
開き時の動作を説明する図(その1)、図26は図23
の金型での型開き時の動作を説明する図(その2)であ
る。
【0005】なお図では対象とする樹脂成形品が小型継
電器のシーソー型接極子である場合を例として説明す
る。
【0006】技術的背景として樹脂成形品を説明する図
12で、(a)は全体斜視図、(b)はインサート部材
を樹脂成形時の配置状態と共に説明する斜視図、(c)
は樹脂注入時の状態を幅方向の断面視で説明する図であ
る。
【0007】図の(a)でシーソー型接極子1は、平行
配置された2個のリード片11と該各リード片間にリー
ド片と平行に配置される接極子12とを、各リード片1
1はそれぞれの端部11aと中間域11bがまた接極子
12は両端12aと中間域片面12bが露出するように
固定し、通常のインサート樹脂成形技術に基づく樹脂1
3のキャビティへの注入で一体化してなるものである。
【0008】そして、この場合の上記2個のリード片1
1は(b)に示す如く端部11aの先端が連結部材1
1′に繋がった状態の帯状に形成されているものであ
り、樹脂注入後に上記連結部材11′を各リード片端部
先端で切除することで個々に独立するようになってい
る。
【0009】また、上記接極子12は(b)に示す如く
中間域片面12bが端部12aより突出した段差面に形
成されているものであり、該中間域の他面(図では下
面)側に樹脂注入用のゲートが設けられるようになって
いる。
【0010】かかるシーソー型接極子1をインサート成
形する場合のキャビティを幅方向で断面視した概略図
(c)で、ホッパ15に繋がる固定型16には上記シー
ソー型接極子1の樹脂部上面を成形するキャビティ16
aが形成され、また該固定型16に対応する可動型17
には該シーソー型接極子1の樹脂部下面を成形するキャ
ビティ17aが形成されている。
【0011】そこで、上記固定型16の図示されないパ
ーティング面と可動型17の図示されないパーティング
面とを密着させた状態で固定型に設けたゲート16bか
ら樹脂13を注入することで、(a)で示すシーソー型
接極子1を上記連結部材11′に繋がった状態で得るこ
とができる。
【0012】上記シーソー型接極子1をインサート成形
する従来の射出成形金型を説明する図13は、固定型と
可動型とを密着させた状態の該射出成形金型を幅方向の
樹脂ランナ部を通る線及びその近傍で切断して示したも
のであり、また図14は固定型と可動型とを開離させた
状態の該射出成形金型を図13同様に断面視して示した
ものである。
【0013】すなわちインサート成形に適した金型とし
て一般に使用されているスリープレート型の従来の射出
成形金型2は、図13と図14で示した如く、破線Aで
示すホッパ15側の固定型21と、該固定型のガイドポ
ール21aを案内として該固定型に対して接近/開離方
向に往復動し得る可動型22と、上記固定型と該可動型
との間に装着されて前記連結部材11′に繋がれた状態
のリード片11を位置決めするガイドプレート23とか
らなる。
【0014】この内上記固定型21は、上記ホッパ15
に繋がって固定された取付板211と、該取付板に対し
て接近/開離方向に僅かに移動し得るランナプレート2
12と、該ランナプレートを介した状態で上記取付板2
11に対して接近/開離方向に移動し得る固定型型板2
13とからなる。
【0015】そして、該固定型型板213の上記可動型
22との密着面すなわちパーティング面213aには、
図12で説明したキャビティ16aを備えたキャビティ
ブロック213bが埋設されていると共に、該キャビテ
ィブロック周辺の複数箇所には一般市販品としてのパー
ティングロック213cが該パーティング面213aか
ら突出して設けられている。
【0016】なお、上記取付板211にはホッパ15に
繋がる樹脂流路211aが形成され、また固定型型板2
13には上記樹脂流路211aに繋がる樹脂ランナ21
3dが上記キャビティブロック213bの開口側にゲー
ト213eを備えて形成されていることは当然である。
【0017】そして取付板211とランナプレート21
2とは、該取付板211を貫通するように該取付板に装
着された複数の両端ヘッド付きストップボルト(以下文
中では単にストップボルトとする)214の取付板側ヘ
ッド215a近傍に設けた縮径部215bの該ヘッド2
15aからの隔たり“a1 ”と該取付板211に設けた
上記ストップボルト用の座繰り孔211bの長さ
“a2 ”との差、すなわち“a1 −a2 ”だけ該ランナ
プレート212が取付板211に対して接近/開離方向
に移動できるように構成されている。
【0018】ここで上記ストップボルト214の構成を
図15で先に説明する。
【0019】すなわち図15でストップボルト214
は、一端が上記取付板側ヘッド215aで上記ランナプ
レート212に設けた貫通孔に嵌合する径の軸部215
bの先が上記縮径部215cに形成されているヘッドボ
ルト215と、該ヘッドボルト215の上記縮径部にね
じ固定されるプラーボルト216とからなるものであ
り、上記軸部215bとほぼ同じ径の該プラーボルト2
16の軸部216aの他端が型板側ヘッド216bに形
成されているものである。
【0020】そして上記ストップボルト214は、上記
固定型型板213の該各ストップボルト対応位置に設け
られている該ストップボルト214の上記軸部216a
に対応する径の貫通孔213fに上記プラーボルト21
6を下側から貫通させて前記ヘッドボルト215にねじ
止めすることで構成できるようになっている。
【0021】従って、上記取付板211に密着したラン
ナプレート212の下面212aと該固定型型板213
の上面213fが当接する位置と、該型板213の下面
すなわちパーテイング面213aが上記ストップボルト
214の型板側ヘッド216bと当接する位置との間
が、該固定型型板213の取付板211に対する移動範
囲となる。
【0022】一方上記可動型22は、上記固定型型板2
13と対面する位置に該固定型型板に対応する可動型型
板221を備えていると共に、その内部に上記ガイドプ
レート23を固定型側に突き出すためのエジェクタ22
2を備えている。
【0023】そして、可動型型板221の上記固定型型
板213との密着面すなわちパーティング面221aに
は、上記固定型型板213のキャビティ16aと対応す
る領域に図12で説明したキャビティ17aを持つキャ
ビティブロック221bが埋設されていると共に、上記
パーティングロック213cのそれぞれと対応する各位
置に該パーティングロック213cの突出部が圧入し得
る穴221cが設けられている。
【0024】そして、上記キャビティブロック221b
の表面は、図12で説明した前記接極子12をその長手
方向が紙面と平行するように図14の矢印b1 で示す如
く表裏反転させて載置することで該接極子12が位置決
めして保持されるように、例えば図示されない位置決め
用突起等を備えて形成されている。
【0025】更に上記可動型22には、上述した固定型
21における各ストップボルト214と対応するそれぞ
れの位置に、該ストップボルト214の型板側ヘッド2
16bが通り得る径の貫通孔22aが形成されている。
【0026】更に上記可動型22に内設されている上記
エジェクタ222は、図示されない駆動機構によって上
記パーティング面221aに対する垂直方向に往復動し
得るエジェクタロッド222aに一体化されてなるもの
であり、該パーティング面221aと平行を保って上下
動する駆動板222bとそれに立設した二種類各複数個
のエジェクトピン222c,222dとで構成されてい
る。
【0027】そして、一方の上記エジェクトピン222
cは上記ガイドプレート23の載置領域に位置すると共
にその先端は樹脂注入前の図示の状態で該ガイドプレー
ト23の下面と一致するように形成され、また他方のエ
ジェクトピン222dは上記キャビティブロック221
bに載置された上記接極子の中間域片面12bと対応す
る領域に位置すると共にその先端は樹脂注入前の図示の
状態で該中間域片面と一致するようになっている。
【0028】他方上記ガイドプレート23は、図12で
説明したリード片11が連結部材11′に繋がった帯状
のまま紙面と直交する状態で位置決めして挟持し得る機
能を備えているものである。
【0029】そして、上記リード片11を連結部材1
1′と共に挟持して装着した状態で可動型22のキャビ
ティブロック221b上に位置決め載置してから該可動
型22を固定型側に移動して上記固定型型板213に密
着させることで、該ガイドプレート23が可動型型板2
21と固定型型板213との間に挟まれて位置するよう
になっている。
【0030】そこで、先ず図14に示す如く固定型21
に対して開離した状態の可動型22のキャビティブロッ
ク221bに、矢印b1 の如く表裏反転させた前記接極
子12を位置決め載置する。
【0031】一方、連結部材11′に繋がった状態のリ
ード片11が矢印b2 の如く位置決めして挟持されてい
る上記ガイドプレート23を、矢印b3 の如く可動型2
2の上記可動型型板221に位置決めして載置する。
【0032】なおこの時点で、上記固定型21のランナ
プレート212はその自重と上記ストップボルト214
の縮径部215bによる規制で取付板211から“a1
−a 2 ”だけ離れて位置していると共に、固定型型板2
13はその自重で上記ストップボルト214の型板側ヘ
ッド216bで支持された状態にある。
【0033】次いで、図示されない駆動機構に係合する
可動型22を前記ガイドポール21aを案内として矢印
cの如く上昇させると、上述したストップボルト214
の型板側ヘッド216bが該可動型22の上記貫通孔2
2aに入り込むことから、結果的に上記固定型21に密
着させることができて、射出成形金型2を図13に示す
ように構成することができる。
【0034】なおこの時点で、上記取付け板211に設
けた樹脂流路211aと固定型型板213に設けた樹脂
ランナ213dとが連通しているので、ホッパ15に充
満させられている樹脂13を注入することで前記ゲート
213eから該樹脂13を前記キャビティ16,17a
内に圧入することができる。
【0035】以下、図16乃至図21で上記射出成形金
型2の動作を時系列的に詳細に説明する。
【0036】図16はかかる構成になる射出成形金型2
の型締動作の初期段階を示した図である。
【0037】すなわち、図14で説明したように接極子
12とガイドプレート23とが位置決めして載置されて
いる上記可動型22を矢印cの如く上昇させると、スト
ップボルト214の型板側ヘッド216bが可動型22
の上記貫通孔22aに接近するが、前記固定型型板21
3に装着されているパーティングロック213cの先端
が先ず可動型22ひいては可動型型板221の前記穴2
21cの開口部と当接して図示状態となる。
【0038】そして、該パーティングロック213cと
上記穴221cとが前述したように圧入による嵌合なる
ため、該パーティングロック213cの該穴221cへ
の圧入が容易に実現せず、結果的にその後の可動型22
の上昇につれて固定型型板213のみが矢印cのように
押し上げられることとなる。
【0039】図17はこのときの状態を示したものであ
るが、この時点では可動型型板221のキャビティ22
1bと固定型型板213のキャビティ213bとが開離
した状態にあるので、可動型型板上に位置する前記接極
子12やガイドプレート23にはなんらの外力もかかっ
ていない。
【0040】そして更に続く可動型22の上昇に伴う上
記固定型型板213の押し上げで前記ストップボルト2
14が可動型22の貫通孔22a内に進入し、更に該固
定型型板213の前記貫通孔213fのランナプレート
側座繰り穴に挿入されているコイルばね213gを介す
る前記ランナプレート212への押圧力で該ランナプレ
ート212が押し上げられる。
【0041】そして、ホッパ15に繋がれて固定されて
いる取付板211に該ランナプレート212が密着した
ときに該ランナプレートの押し上げが停止し図18に示
す状態となる。
【0042】その後の該可動型22ひいては可動型型板
221の上昇によって上記パーティングロック213c
の穴221cへの圧入が実現し、固定型21における固
定型型板213のパーティング面213aと可動型22
における可動型型板221のパーティング面221aと
が密着させされるので、結果的に図13で示した状態に
することができる。
【0043】そしてこの時点で、前述したようにホッパ
15に繋がる樹脂流路211aと樹脂ランナ213dと
がゲート213eを介して各キャビティ16a,17a
と連結する。
【0044】従って上記ホッパ15からの樹脂13の注
入によって、上記固定型型板213に設けたキャビティ
16aと可動型型板221に設けたキャビティ17aに
該樹脂13を充満させることができる。
【0045】一方図19は、上記射出成形金型2におけ
る型開き動作の初期段階を示した図である。
【0046】すなわち図19で樹脂注入が終了した射出
成形金型2において、上述したように図示されない駆動
機構に係合する可動型22を前記ガイドポール21aを
案内として矢印dの如く降下させると、先ず前述したコ
イルばね213gの復帰力で固定型型板213がランナ
プレート212から開離して図示の状態になる。
【0047】なお、この時点で固定型21における上記
樹脂流路211aと樹脂ランナ213d内に充満されて
いる樹脂13がホッパ側に引っ張られると同時に、上記
キャビティ16aとキャビティ17aの領域が固定型型
板213によって押さえられているので、図14で説明
したゲート213eの部分で切断されてホッパ側すなわ
ち取付板211側に残る。
【0048】そして続く可動型22の降下で、固定型型
板213はその自重と前記穴221cとパーティングロ
ック213c間の圧入力とによって前記可動型型板22
1と共に降下するが、該固定型21の降下は取付板21
1に設けた前記ストップボルト214の前記型板側ヘッ
ド216bが該固定型型板213の下面すなわちパーテ
ィング面213aと当接する位置で停止する。
【0049】またランナプレート212は、その自重に
よって前記取付板211から前述した“a1 −a2 ”の
隔たりだけ離れた位置まで降下する。
【0050】図20はこのときの状態を示したものであ
る。
【0051】更にその後の可動型22の降下で、固定型
型板213の上記パーティングロック213cが可動型
型板221の穴221cから抜け出ることとなり、結果
的に図21に示す状態にすることができる。
【0052】そしてこの時点で、前記ガイドプレート2
3が可動型22の上面に露出する。
【0053】そこで図22に示す如く、図示されない駆
動機構に係合して上下動する前記エジェクタ222を矢
印eのように上昇させると、該エジェクタ222の前記
エジェクトピン222cが上記ガイドプレート23を押
し上げると同時に前記エジェクトピン222dが前記接
極子12の中間域片面12bを押し上げる。
【0054】従って該ガイドプレート23を矢印e1
如く採り出して(a)の状態にし、更に該ガイドプレー
ト23に挟持されている樹脂成形品を矢印e2 の如く採
り出して表裏反転させることで、(b)に示すように連
結部材11′に繋がるリード片11と該リード片間に位
置する接極子12とが樹脂13でインサート成形されて
なる樹脂成形品を採り出すことができる。
【0055】そこで、上記連結部材11′を矢印e3
ように切除することで、図12の(a)で示す所要のシ
ーソー型接極子1を得ることができる。
【0056】かかる構成になる射出成形金型2では、型
締時には固定型型板のパーティング面213aと可動型
型板221のパーティング面221aとが最後に閉じて
密着すると共に型開き時には該パーティング面同士が最
後に開いて開離させられるため、樹脂流路や樹脂ランナ
に位置する樹脂が成形品採り出し前に確実に除去できる
メリットがある。
【0057】図23は、従来の他の射出成形金型の構成
を図13と同様に断面視して示したものであるが、図で
は、図13と図14で説明した前記射出成形金型2を改
良した場合を例としているので、該射出成形金型2と同
じ対象部材や部位には同一の記号を付して表わしてい
る。
【0058】図23でこの場合の射出成形金型3は、ホ
ッパ15に繋がる固定型31と、該固定型のガイドポー
ル21aを案内として該固定型に対して接近/開離方向
に往復動する可動型32と、前記連結部材11′に繋が
れた状態のリード片11を挟持保持して上記固定型と該
可動型との間に装着される前記ガイドプレート23とか
らなる。
【0059】この内上記固定型31は、図13と図14
で説明した取付板211とランナプレート212及び該
ランナプレートを介して上記取付板211に対して接近
/開離方向に移動できる固定型型板311とからなる。
【0060】そして特にこの場合の固定型型板311
は、前記固定型型板213に設けたパーティングロック
213cを削除すると共に、該固定型型板213の幅
(紙面左右)方向両側にフランジ311aを追加突出さ
せることで上記固定型型板213のパーティング面21
3aより大きいパーティング面311bを実現したもの
であり、その他の構成は該固定型型板213と等しくな
っているものである。
【0061】一方上記可動型32は、前記可動型22に
おける可動型型板221のみを、該可動型型板221に
設けた上記パーティングロック用の穴221cを削除す
ると共にそのパーティング面を上記固定型型板311の
パーティング面311bと同じ大きさのパーティング面
311b,321bを持つ可動型型板321に変えたも
のであり、その他の構成は上記可動型型板221と等し
くなっている。
【0062】そしてこの場合の可動型型板321は、前
記可動型型板221の幅(紙面左右)方向両側に例えば
上記フランジ311aと同じ大きさのフランジ321a
を突出させることで上記パーティング面321bを実現
すると共に、該フランジ321aにそのパーティング面
を端面とする例えば棒状の磁石321cを埋設したもの
である。
【0063】図24はかかる構成になる射出成形金型3
での型締時の状態を示したものであり、(a)は固定型
31と可動型32が開離しているときの状態を、また
(b)は型締初期の動作状態をそれぞれ表わしている。
【0064】すなわち図の(a)で、固定型31の固定
型型板311は取付板211に設けられている複数の前
記ストップボルト214におけるプラーボルト216の
各型板側ヘッド216bによって位置決めされている。
【0065】そこで、図示されない駆動機構に係合する
上記可動型32を矢印cの如く上昇させると、上記スト
ップボルト214の各型板側ヘッド216bが該可動型
32の前記貫通孔22aに入り込んだ状態で可動型型板
321のパーティング面321bと固定型型板311の
パーティング面311bとが密着して(b)に示す状態
になるが、この時点で各パーティング面間は上記磁石3
21cによって吸着状態にある。
【0066】そして更に続く可動型32の上昇は上記固
定型型板311をそのまま押し上げることから、結果的
にランナプレート212も押し上げて図23に示す状態
に到達する。
【0067】一方樹脂成形後の上記射出成形金型3にお
ける型開き時の動作状態を示した図25で、(a)は型
開き初期の状態を、また(b)は固定型と可動型の開離
直前の状態をそれぞれ表わしている。
【0068】すなわち上記上記可動型32を矢印dの如
く降下させると、図19で説明したコイルばね213g
の復帰力によって固定型型板311がランナプレート2
12から開離して(a)で示す状態になる。
【0069】なおこの時点で、固定型31における前記
樹脂流路211aと樹脂ランナ213d内に充満されて
いる樹脂が図14で説明したゲート213eで切断され
てホッパ側すなわち取付板211側に残ることは前述し
た通りである。
【0070】そして更に続く可動型32の降下は、上記
固定型型板311の自重と前記磁石321cによる磁気
的引力とによって該固定型型板の降下を伴うことから、
固定型型板311のパーティング面311bが上記スト
ップボルト214の型板側ヘッド216bと当接するま
で継続され、(b)に示す状態に到達する。
【0071】そして該(b)の時点で上記固定型型板3
11の降下が抑制されるため、以後の可動型32の降下
が両パーティング面間の開離すなわち型開きを意味する
こととなり、結果的に図26に示す状態で型開き動作が
終了する。
【0072】以後図22で説明した工程を踏むことで所
要のシーソー型接極子1を得ることができる。
【0073】従ってかかる固定型型板311と可動型型
板321を備えた射出成形金型3では、上記磁石321
cの固定型型板側のパーティング面311bへの磁気的
引力によって型締時には固定型型板311のパーティン
グ面311bと可動型型板321のパーティング面32
1bとが最初に閉じ、型開き時には該パーティング面同
士が最後に開いて開離させられるため、樹脂流路や樹脂
ランナに位置する樹脂が成形品採り出し前に確実に除去
できると共に図22の射出成形金型2で必要としたパー
ティングロックが不必要となるメリットがある。
【0074】
【発明が解決しようとする課題】通常の射出成形金型で
は、固定型側のパーティング面と可動型側のパーティン
グ面とが密着する直前に最大の型締力が掛かるように構
成することが一般的である。
【0075】一方、上述した射出成形金型2では前述し
たように型締時にはパーティング面間が最後に閉じる構
成であるため、パーティング面間が閉じる瞬間に最大の
型締力がかかる。
【0076】従って、例えば図12で説明したリード片
11や連結部材11′が前記ガイドプレート23に傾い
て装着された場合や該ガイドプレート23や図12で説
明した接極子12が傾いたまま可動型型板221に装着
された場合等の如くインサート部材の金型への装着に不
都合があると、上記インサート部材が変形したり破損し
て確実な樹脂成形品が得られないことがあると言う問題
があり、また金型自体が破損する場合もあると言う問題
があった。
【0077】また、上述した射出成形金型3では前述し
たように型開き動作時には該パーティング面間が最後に
開く構成であるため、可動型型板321と固定型型板3
11とが磁石321cの磁気的引力によって弾発的に開
離して所謂バウンディング現象が生じ易く、結果的に製
品に傷を付ける場合があると言う問題があった。
【0078】
【課題を解決するための手段】上記課題は、固定型と、
該固定型に対して開離/接近方向に往復動する可動型
と、インサート部材を保持して前記可動型の上面に位置
決め載置されるガイドプレートを含んでなり、前記固定
型は、ホッパに繋がる取付板と、該取付板に対して開離
/接近方向に移動可能なランナプレートと、該ランナプ
レートの前記取付板に対する反対側の位置に前記取付板
に対して開離/接近方向に移動可能な固定型型板とを備
え、前記取付板と該固定型型板間の隔たりを規制するた
めに前記取付板に装着される複数の両端ヘッド付きスト
ップボルトが、前記固定型型板との当接面に該固定型型
板に磁気的引力を及ぼす磁石を備えている射出成形金型
によって解決される。
【0079】また、上記固定型型板がパーティングロッ
クを備え、且つ前記磁石が該パーティングロックの前記
可動型に対する圧入力を越える磁気的引力を持つように
形成されている射出成形金型によって解決される。
【0080】パーティングロックを備えた射出成形金型
を型締動作ではパーティング面間が最初に閉じるように
すると共に型開き動作ではパーティング面間が最後に開
くように構成すると、パーティング面間が密着してから
最大の型締力が掛かるまでの間に時間差が得られるの
で、パーティングロックによる効果を損なうことなく該
時間差の間に部材の金型への装着状況を検知することが
できる。
【0081】そこで本発明では、射出成形金型の固定型
におけるストップボルトにおけるプラーボルトの型板側
ヘッドの上記固定型型板との当接面に、パーティングロ
ックの可動型型板への圧入力より大きい磁気的引力を持
つ磁石を埋設することで、型締動作ではパーティング面
間が最初に閉じるようにしている。
【0082】また上記可動型における可動型型板に、ガ
イドプレートと接極子それぞれの位置検知手段を設けて
パーティングロック付きの射出成形金型を構成するよう
にしている。
【0083】このことは、型締動作においてパーティン
グ面間を密着させてから最大の型締力が掛かるまでの間
にガイドプレートひいてはリード片と接極子の位置や状
況が検知できることを意味する。
【0084】従って、部材や金型の変形や破損に伴う樹
脂成形品の不良が抑制できて生産性の向上を実現するこ
とができる。
【0085】
【発明の実施の形態】図1は本発明になる射出成形金型
の構成例を説明する概略図であり、図2は図1の両端ヘ
ッド付きストップボルトを説明する図、図3は図1にお
けるガイドプレート載置状態検知手段を説明する図、図
4は図3の筐体を説明する図、図5は図3のガイドケー
スを説明する図、図6は図3の検知針を説明する図、図
7は金型としての型締時の動作を説明する図(その
1)、図8は金型としての型締時の動作を説明する図
(その2)、図9は金型としての型開き時の動作を説明
する図(その1)、図10は金型としての型開き時の動
作を説明する図(その2)である。
【0086】また図11は図2の両端ヘッド付きストッ
プボルトの応用例を説明する図である。
【0087】なお図ではいずれも前述した従来の射出成
形金型に本発明を適用させる場合を例としているので、
図13以降の図面と同じ対象部材や部位には同一の記号
を付すと共に重複する説明についてはそれを省略する。
【0088】本発明になる射出成形金型を図13同様に
断面視して説明する図1で、本発明に係わる射出成形金
型5は、ホッパ15に繋がる前記固定型51と、該固定
型51に設けられたガイドポール21aを案内として該
固定型51に対して接近/開離方向に往復動する可動型
52と、前記連結部材11′に繋がれた状態のリード片
11を挟持保持して上記固定型と該可動型との間に装着
される前記ガイドプレート23とからなる。
【0089】この内上記固定型51は、前記固定型21
におけるストップボルト214のみを該ストップボルト
214と同じ大きさのストップボルト511に置き換え
たものであり、その他の構成は前記固定型21と同じで
ある。
【0090】また上記可動型52は、前記可動型22に
おける可動型型板221のみを本発明に係わる可動型型
板521に置き換えたものであり、その他の構成は前記
可動型22と同じである。
【0091】そしてこの場合の該可動型型板521は、
前記可動型型板221に、拡大抽出図(a)に示す如き
ガイドプレート載置状態検知手段(以下文中では単にガ
イドプレート検知手段とする)53と、拡大抽出図
(b)に示す如く接極子の有無を検知するためのインサ
ート部材有無検知手段54とを、追加して配設したもの
である。
【0092】そして、上記ガイドプレート検知手段53
は前記可動型22におけるエジェクタ222配置領域内
の前記ガイドプレート23載置領域の直線上にない3箇
所以上の複数箇所に設けられ、また前記接極子検知手段
54は前記可動型型板221における前記接極子12の
載置領域に設けられている。
【0093】ここで理解し易くするため先に、図2で本
発明に係わる上記プラーボルトの一例を説明し、図3乃
至図6で上記ガイドプレート検知手段を説明する。
【0094】すなわち図2で本発明に係わる上記ストッ
プボルト511は、図15で説明したヘッドボルト21
5と本発明に係わるプラーボルト512とで構成される
ものである。
【0095】そしてこの場合の該プラーボルト512
は、図15で説明した前記プラーボルト216と同形
で、該ボルト216の型板側ヘッド216bに対応する
型板側ヘッド512aの領域にリング状の磁石512b
を軸部512c側のヘッド端面512a′に露出するよ
うに埋設したものである。
【0096】そしてこの場合の該磁石512bは、上記
ヘッド端面512a′での磁気的引力が前記パーティン
グロック213cの前記穴221cへの圧入力よりも大
きくなるように磁化されている。
【0097】一方図3で、上記可動型52におけるガイ
ドプレート検知手段53は、前記可動型型板521の下
面521aの上記所定領域すなわち前記ガイドプレート
23載置領域内の直線上にない3箇所以上の複数箇所の
それぞれにねじ固定される筐体531と、該筐体に固定
される一般市販品としての押圧型マイクロスイッチ53
2と、上記筐体の該マイクロスイッチ対応位置ににねじ
込み固定されるガイドケース533と、該ガイドケース
内壁に沿って往復動し得る検知針534と、該検知針を
前記可動型型板221の上面側に付勢するコイルばね5
35とからなる。
【0098】そして、上記筐体531は図4に三面視し
て示す如く、上記可動型型板521の底面521aに当
接させるベース板531aに上記押圧型マイクロスイッ
チ532をその底面で装着させるための天井壁531b
が一体化成形されているものである。
【0099】そして該マイクロスイッチをその底面側で
上記天井壁531bに装着したときの該マイクロスイッ
チのスイッチ押圧操作部と対応する上記ベース板の領域
に、雌ねじ531cが形成されているものである。
【0100】またガイドケース533は図5に示す如
く、上記筐体531の雌ねじ531cに対応する雄ねじ
533bの形成域が孔533aを持つ底面である有底筒
形に形成されているものである。
【0101】そして、上記筒形部533cの外径と長さ
は、上記可動型型板521の前記所定位置すなわち前述
したガイドプレート載置領域の複数箇所に底面521a
側から形成されている所定長さの穴521bの外径とそ
の長さにそれぞれ対応するようになっている。
【0102】更に検知針534は図6に示す如く、上記
ガイドケース533における筒形部533cの内径に対
応する径の鍔534aの両側に押圧ピン534bとガイ
ドピン534cとが突出して形成されてなるものであ
る。
【0103】そして、上記押圧ピン534bの径は可動
型型板521における上記穴521bの底部を貫通する
貫通孔521cの径に対応し、また該ガイドピン534
cの径は上記ガイドケース533の孔533aの径にそ
れぞれ対応する。
【0104】なお上記押圧ピン534bの長さは、可動
型型板521の上記貫通穴521cの長さよりも僅かに
長く形成されている。
【0105】そこで、市販品としての上記押圧型マイク
ロスイッチ532を装着した上記筐体531の雌ねじ5
31cに上記ガイドケース533の雄ねじ533bをね
じ込んで固定した後、該ガイドケース533の内部に開
口側から上記コイルばね535とガイドピン534cを
先端とする上記検知ピン534とを順次入れ込み、更に
該ガイドケース533をその開口側から可動型型板52
1の上記穴521bに入れた状態で上記筐体531を可
動型型板521の底面521aにねじ止め等の手段で可
固定することで、所要のガイドプレート検知手段53を
図3に示すように構成することができる。
【0106】なお、該ガイドプレート検知手段53を上
記可動型型板521に装着した時点では、該検知手段を
構成する上記検知針534の押圧ピン先端が可動型型板
221の上面から僅かに突出した状態にある。
【0107】そして、この場合の上記検知針534自体
は上記コイルばね535によって弾力的に上下動し得る
ことから、前記ガイドプレート23を載置すると上記先
端の押下で上記マイクロスイッチ532の回路を閉じさ
せることができる。
【0108】このことは、上記ガイドプレート検知手段
53が上述したようにガイドプレート載置領域に複数個
配置されていることもあって、例えば上記各マイクロス
イッチ532のそれぞれにランプ等を接続することでガ
イドプレート23が傾いたり変形した状態で可動型型板
221に装着されていればそれが容易に検知できること
を示している。
【0109】従って、ガイドプレート23としての可動
型型板521に対する載置状態を容易に知ることができ
る。
【0110】他方、図1の(b)で示したインサート部
材有無検知手段54は、上記可動型型板521の接極子
載置領域に該接極子載置面と直交する方向に設けた貫通
孔521dと、該貫通孔521dの下側すなわち可動型
型板底面521a側の開口部に設けた一般市販品として
の反射型光センサ541〔例えば、株式会社キーエンス
社製の“EZ−8M”)とからなるものである。
【0111】そしてこの場合の該反射型光センサ541
は、先端に受発光素子を備えて例えばねじ込み等の固定
手段で所要領域に装着し得るものであり、上記発光素子
から射出する光信号の反射光を上記受光素子で受けるこ
とで、反射物体の有無を検知する構成になっているもの
である。
【0112】そこで、可動型型板521底面側の上記貫
通孔521dの開口近傍に上記反射型光センサ541を
装着することで、所要のインサート部材有無検知手段5
4を図示のように構成することができる。
【0113】そして、該インサート部材有無検知手段5
4を上記可動型型板521に装着した時点では、該検知
手段を構成する上記反射型光センサ541の発光素子か
ら射出する光信号が上記貫通孔521dを通るが、該可
動型型板521に前記接極子12を載置したときに該光
信号が該接極子12の面で反射するようになっている。
【0114】このことは、上記接極子12が可動型型板
521に正しく載置されているときには受光素子が作用
し、該接極子が傾いて載置されていたり欠落していると
きには受光素子が作用しないことを示している。
【0115】従って、接極子としての可動型型板521
に対する載置状態と載置有無とを容易に知ることができ
る。
【0116】図7はかかる構成になる射出成形金型5の
型締動作前の初期段階を示した図である。
【0117】すなわち図7で、上述した可動型型板52
1のパーティング面321bには、接極子12とガイド
プレート23とが図14で説明したよう位置決めして載
置されている。
【0118】そこで該可動型52を矢印cの如く上昇さ
せると、図16で説明したように先ず固定型型板213
に設けられている前記パーティングロック213cの先
端が該可動型52の可動型型板521に設けられている
前記穴221cの開口部と当接するが、固定型51側の
前記ストップボルト511の型板側ヘッド512aと前
記固定型型板213のパーティング面213aとが、型
板側ヘッド512aに埋設されている前記磁石512b
によって前記パーティングロック213cと前記穴22
1c間の圧入力より大きい磁気的引力で密着しているた
め、結果的に先にパーティングロック213cが穴22
1cに圧入されて図8に示す状態になる。
【0119】そしてこのことは、射出成形金型5として
の最大の型締力が付加される以前に上記固定型51のパ
ーテイング面213aと可動型52のパーテイング面2
21aとが閉じられることを意味する。
【0120】従って、図3で説明したガイドプレート検
知手段53によって前記ガイドプレート23としての載
置状態が検知できると同時に、図1で説明したインサー
ト部材有無検知手段54で前記接極子12としての載置
状態や有無を検知することができる。
【0121】そして続く可動型52の上昇でストップボ
ルト511の型板側ヘッド512aが固定型型板213
のパーティング面213aから開離し、更に続く可動型
52の上昇で固定型の取付板211とランナプレート2
12と固定型型板213とが密着して射出成形金型5と
しての最大の型締力が付加されることは前記射出成形金
型2の場合と同様である。
【0122】従って上記ホッパ15からの樹脂13の注
入によって、上記固定型型板213に設けたキャビティ
16aと可動型型板521に設けたキャビティ17aに
該樹脂13を充満させることができる。
【0123】一方、樹脂注入が終了した射出成形金型5
の上記可動型52を前述したように降下させると、前述
したランナプレート212と固定型型板213との間に
配設した前記コイルばね213gの復帰力で該固定型型
板213がランナプレート212から前述した“a1
2 ”の隔たりだけ離れた位置まで降下し、図19同様
の図9で示す状態となる。
【0124】なおこの時点で、固定型51の前記樹脂流
路211aと樹脂ランナ213d内に充満されている樹
脂13が図14で説明したゲート213eの部分で切断
されてホッパ側すなわち取付板211側に残ることは前
述した通りである。
【0125】そして続く可動型52の降下で、固定型型
板213がその自重と前記穴221cとパーティングロ
ック213c間の圧入力とによって可動型型板521と
共に降下するが、該固定型51の取付板211に装着さ
れているストップボルト511の上記型板側ヘッド51
2aが該固定型型板213のパーティング面213aと
当接して図10で示す状態となる。
【0126】更に続く可動型52の降下で、固定型51
のパーティング面213aと可動型52のパーティング
面221aとが開離することから、初期の図8で示す状
態に戻すことができる。
【0127】そしてこのことは、上記固定型51のパー
テイング面213aと可動型52のパーテイング面22
1aとが最後に開離させられることを示している。
【0128】従って、以後図21で説明したように前記
エジェクタ222を動作させることで、所要のインサー
ト樹脂成形品を容易に採りだすことができる。
【0129】かかる構成になる射出成形金型5では、金
型としての最大の型締力がかかる前にガイドプレート2
3や接極子12の可動型型板521への載置状態や有無
が検知できるメリットがある。
【0130】なお上記説明では、固定型51がパーティ
ングロック213cを備えている場合を例としている
が、該パーティングロック213cが備えられていない
金型に上記ストップボルト511を装着しても、同等の
効果を得ることができる。
【0131】図11は図2で説明したストップボルトの
他の実施例を説明する図である。
【0132】すなわち図11でストップボルト515
は、図2で説明したストップボルト511と同じ大きさ
であるが、該ストップボルト511におけるプラーボル
ト512のみを軸体516と型板側ヘッド517とに分
割した上で、該軸体516と型板側ヘッド517とをね
じ518で固定したものである。
【0133】そしてこの場合の上記型板側ヘッド517
は、例えば上記プラーボルト512における磁石512
bと同じリング状の磁石517aがその端面が露出する
ように埋設されているものである。
【0134】従って、上記型板側ヘッド517をその磁
石露出面が上記軸体側を向くように上記軸体516にね
じ518で固定し、更に前記ヘッドボルト215を上記
軸体516の他端側にねじ込むことで、所要のストップ
ボルト515を図示のように構成することができる。
【0135】かかるストップボルト515では、軸体5
16と型板側ヘッド517とが別々に形成できると共に
磁石517aの埋設も容易なるため、低価格化による生
産性向上が実現できるメリットがある。
【0136】
【発明の効果】上述の如く本発明により、樹脂成形時に
おけるインサート部材の位置ずれや欠落に起因する金型
の破損や樹脂成形不良を抑制して生産性の向上を図った
射出成形金型を提供することができる。
【0137】なお本発明の説明では、樹脂成形体がシー
ソー型接極子である場合を例としているが、複数の部材
をインサート成形するスリープレート射出成形金型であ
れば如何なる形状の樹脂成形体にも本発明を適用させる
ことで同等の効果を得ることができる。
【0138】また、本発明の説明では対象とする樹脂成
形体がリード端子と接極子の2種類のインサート部材を
要するシーソー型接極子である場合の金型を例としてい
るので、該金型にガイドプレート用のガイドプレート載
置状態検知手段と接極子用の接極子検知手段との双方を
設けているが、インサート部材が1種類である樹脂成形
体用の金型には上記ガイドプレート載置状態検知手段ま
たはインサート部材検知手段のいずれか一方を設けるこ
とで本願と同等の効果が得られることは明らかである。
【0139】また本発明では射出成形金型が縦型である
場合を例としているが、横型の射出成形金型でも同等の
効果が得られることも明らかである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明になる射出成形金型の構成例を説明す
る概略図。
【図2】 図1の両端ヘッド付きストップボルトを説明
する図。
【図3】 図1におけるガイドプレート載置状態検知手
段を説明する図。
【図4】 図3の筐体を説明する図。
【図5】 図3のガイドケースを説明する図。
【図6】 図3の鍔付き検知針を説明する図。
【図7】 金型としての型締時の動作を説明する図(そ
の1)。
【図8】 金型としての型締時の動作を説明する図(そ
の2)。
【図9】 金型としての型開き時の動作を説明する図
(その1)。
【図10】 金型としての型開き時の動作を説明する図
(その2)。
【図11】 図2の両端ヘッド付きストップボルトの応
用例を説明する図。
【図12】 対象とする樹脂成形品を例示説明する図。
【図13】 従来の射出成形金型を概略的に説明する
図。
【図14】 図13の射出成形金型をインサート部材と
共に説明する図。
【図15】 図13の両端ヘッド付きストップボルトを
説明する図。
【図16】 金型としての型締時の動作を説明する図
(その1)。
【図17】 金型としての型締時の動作を説明する図
(その2)。
【図18】 金型としての型締時の動作を説明する図
(その3)。
【図19】 金型としての型開き時の動作を説明する図
(その1)。
【図20】 金型としての型開き時の動作を説明する図
(その2)。
【図21】 金型としての型開き時の動作を説明する図
(その3)。
【図22】 樹脂成形品エジェクト時の状態を説明する
図。
【図23】 従来の他の射出成形金型を概略的に説明す
る図。
【図24】 図23の金型での型締時の動作を説明する
図。
【図25】 図23の金型での型開き時の動作を説明す
る図(その1)。
【図26】 図23の金型での型開き時の動作を説明す
る図(その2)。である。
【符号の説明】
5 射出成形金型 12 接極子 15 ホッパ 21a ガイドポール 23 ガイドプレート 51 固定型 52 可動型 53 ガイドプレート載置状態検知手段 54 インサート部材有無検知手段 211 取付板 212 ランナプレート 213 固定型型板 213a,221a パーティング面 213c パーティングロック 213g コイルばね 215 ヘッドボルト 221c 穴 222 エジェクタ 511,515 両端ヘッド付きストップボルト 512 プラーボルト 512a,517 型板側ヘッド 512a′ ヘッド端面 512b 磁石 512c,516 軸部 517a 磁石 518 ねじ 521 可動型型板 521a 底面 521b 穴 521c,521d 貫通孔 531 筐体 531a ベース板 531b 天井壁 531c 雌ねじ 532 マイクロスイッチ 533 ガイドケース 533a 孔 533b 雄ねじ 533c 筒形部 534 検知針 534a 鍔 534b 押圧ピン 534c ガイドピン 535 コイルばね 541 反射型光センサ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定型と、該固定型に対して開離/接近
    方向に往復動する可動型と、インサート部材を保持して
    前記可動型の上面に位置決め載置されるガイドプレート
    を含んでなり、 前記固定型は、ホッパに繋がる取付板と、該取付板に対
    して開離/接近方向に移動可能なランナプレートと、該
    ランナプレートの前記取付板に対する反対側の位置に前
    記取付板に対して開離/接近方向に移動可能な固定型型
    板とを備え、 前記取付板と該固定型型板間の隔たりを規制するために
    前記取付板に装着される複数の両端ヘッド付きストップ
    ボルトが、前記固定型型板との当接面に該固定型型板に
    磁気的引力を及ぼす磁石を備えていることを特徴とする
    射出成形金型。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の固定型型板がパーティン
    グロックを備え、 且つ前記磁石が該パーティングロックの前記可動型に対
    する圧入力を越える磁気的引力を持つように形成されて
    いることを特徴とする射出成形金型。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の可動型が、 前記ガイドプレートの載置領域に、ガイドプレート載置
    状態検知手段またはインサート部材有無検知手段の少な
    くとも一つを備えていることを特徴とする射出成形金
    型。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のガイドプレート載置状態
    検知手段が、 前記可動型の前記ガイドプレート載置面の少なくとも3
    箇所に配置された検知針と、 該検知針を前記ガイドプレート載置面から突出するよう
    に付勢するばねと、 前記検知針の押下で動作する電気的スイッチとを含んで
    いることを特徴とする射出成形金型。
  5. 【請求項5】 請求項3記載のインサート部材有無検知
    手段が、 前記可動型の前記ガイドプレート載置領域のインサート
    部材対応位置に設けたガイドプレート載置面に垂直な貫
    通孔と、 該貫通孔の他端側開口に装着した反射形光センサとから
    なることを特徴とする射出成形金型。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101184536B1 (ko) * 2010-04-08 2012-09-19 삼성전기주식회사 금형장치
CN110239042A (zh) * 2019-06-13 2019-09-17 宇龙计算机通信科技(深圳)有限公司 铸造模具及开模方法
WO2024084682A1 (ja) * 2022-10-21 2024-04-25 有限会社アイユーキ技研 パーティングロック装置

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