JP2000153418A - 工作機械のバランス装置 - Google Patents
工作機械のバランス装置Info
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- JP2000153418A JP2000153418A JP10327397A JP32739798A JP2000153418A JP 2000153418 A JP2000153418 A JP 2000153418A JP 10327397 A JP10327397 A JP 10327397A JP 32739798 A JP32739798 A JP 32739798A JP 2000153418 A JP2000153418 A JP 2000153418A
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Abstract
蔵するタンク、圧力調整装置、配管などが必要なため、
小型化することが困難である。 【解決手段】 シリンダ内径よりも小径の受圧部16b
を有するシリンダロッド16を備え内部に高圧気体が封
入されたシリンダ15を、上向きでベッド5に設け、こ
のシリンダ15の上方位置でY軸テーブル10の下面に
前記シリンダロッド16を取付けた。
Description
重力方向に移動する垂直軸ユニットに作用する重力の影
響を軽減するバランス装置に関するものである。
はワークに多種・多様な加工を施すために、主軸などの
工具を保持したユニットと、テーブルなどのワークを保
持したユニットが互いに前後、左右、上下の直交3軸方
向に相対移動可能になっている。この前後、左右、上下
の3軸の構成は、ワークが固定された状態で工具が3軸
方向に移動するものや、工具が左右方向と上下方向に移
動してワークが前後方向に移動するものや、工具が左右
方向と前後方向に移動し、ワークが上下方向に移動する
ものなど多種の構成が存在する。そして、これら前後、
左右、上下方向に移動するユニットの内、工作機械が設
置される床面に対して上下方向に移動するユニットであ
る垂直軸ユニットは、重力の作用する方向に沿って移動
されるため、この垂直軸ユニットを移動させるサーボモ
ータやリニアモータなどの送り駆動装置には大きな負荷
が作用し、これにより送り駆動装置が発熱して加工精度
に影響を及ぼすことがある。
する負荷を軽減する目的で、従来は圧縮空気などの流体
の圧力を利用した負荷軽減装置であるバランス装置が採
用されている。このバランス装置は、例えば特開平5−
138419号に開示されているものがある。このもの
は、垂直軸ユニットである主軸頭が、コラムの案内面に
沿って送りねじ機構により昇降され、圧縮空気供給装置
から供給された圧縮空気をリザーバに貯蔵し、この貯蔵
した圧縮空気を配管を介してエアシリンダに供給するよ
うになっている。そして、このエアシリンダは主軸頭に
ワイアを介して接続されており、リザーバから配管を介
して供給される圧縮空気の圧力により主軸頭の重量を支
持するようになっている。
合と下降端に位置している場合では、エアシリンダの容
積が変化するので主軸頭に作用する推力が変化するが、
特開平5−138419号に開示されているものは、リ
ザーバの容積をこのエアシリンダの容積変化を無視でき
る程度に大きくすることにより、主軸頭の位置に係わら
ず所望の範囲内の力で主軸頭の重量を支持するようにな
っている。
リンダが発生する推力変化を小さくするために、大容量
(特開平5−138419号においては、107リット
ル)のリザーバや、特開平5−138419号には記載
されていないが、圧縮空気供給装置から供給される圧縮
空気を所望の圧力に調整するための増圧装置や減圧装置
なとの装置が必要なこともありコストが高くなると共
に、バランス装置全体が大きくなり、バランス装置を設
置するために広いスペースを必要とする。これにより工
作機械をコンパクトにすることができない。また、リザ
ーバとシリンダなどを配管で接続しているので、配管作
業が必要であり、手間がかかる。また、配管のためのス
ペースも必要である。
するためになされたもので、請求項1の発明において
は、重力方向に移動する垂直軸ユニットに作用する重力
の影響を軽減するバランス装置において、前記垂直軸ユ
ニットの重力方向への移動に対して不動の固定部に設け
られ内部に気体が封入されたシリンダと、前記シリンダ
の上方位置で前記垂直軸ユニットに取付けられ前記垂直
軸ユニットから前記シリンダに向かって延在する前記シ
リンダ内径よりも小径の受圧部を有するシリンダロッド
とを備えたことを特徴とするものである。
動する垂直軸ユニットに作用する重力の影響を軽減する
バランス装置において、前記垂直軸ユニットに設けられ
内部に気体が封入されたシリンダと、前記垂直軸ユニッ
トの下方位置で前記垂直軸ユニットの重力方向への移動
に対して不動の固定部に取付けられ前記固定部から前記
垂直軸ユニットに向かって延在する前記シリンダの内径
よりも小径の受圧を有するシリンダロッドとを備えたこ
とを特徴とするものである。
図面に基づいて説明する。工作機械は側面図である図1
に示すように、ベースであるベッド5上にX軸方向(図
1において紙面と垂直方向)に延在するX軸ガイドレー
ル6aに沿って、X軸送りモータ8により移動するX軸
テーブル6が設置されている。このX軸テーブル6上に
は、Z軸方向(図1において左右方向)に延在するZ軸
ガイドレール7bに沿って、図略のZ軸送りモータによ
り移動する主軸ヘッド7が設けられており、この主軸ヘ
ッド7には先端に工具Tを装着して回転駆動する主軸7
aが回転可能に支持されている。
において上下方向)に延在するY軸ガイドレール10a
に沿って、Y軸送りモータ9によりY軸方向に移動する
垂直軸ユニットであるY軸テーブル10が設けられてい
る。このY軸テーブル10上には、Y軸と平行なC軸回
りに回転自在なC軸テーブル11が設けられており、C
軸テーブル11には、工作物Wが保持される。
はシリンダ15が上向きに取付けられており、このシリ
ンダ15のシリンダロッド16はシリンダ15の上方位
置でY軸テーブル10の下面に取付けられY軸テーブル
10の下面からシリンダ15に向かって延在しており、
Y軸テーブル10と一体的に移動可能となっている。そ
して、X軸テーブル6、主軸ヘッド7およびY軸テーブ
ル10の送り動作により工具Tを工作物Wに対して直交
3次元方向に移動させると共に、C軸テーブル11の回
転動作により工作物Wの工具Tに対する姿勢を変化さ
せ、C軸テーブル11に保持されている工作物Wに種々
の加工を施すようになっている。このY軸テーブル10
の上下移動に際して、シリンダ15がバランス装置とし
て機能し、Y軸テーブル10に作用する重力の影響を軽
減して、Y軸送りモータ9の負荷を軽減するようになっ
ている。
5について説明する。シリンダ15は円柱形状を成して
おりその断面は図3に示すように、シリンダ本体15a
の上部の中央付近に形成されている貫通孔に前記シリン
ダロッド16が挿通されており、前記貫通孔の外周には
外部からの異物の侵入を防止するためのシール部材が3
重に設けられている。シリンダロッド16は円柱形状の
ロッド部16aと、このロッド部16aに続いてその下
部に形成されているロッド部16aの直径dよりも大き
い直径d1を有する受圧部16bより構成されている。
この受圧部16bの直径d1は図3に示すように、シリ
ンダ本体15aの内径Dよりも小さくなっており、受圧
部16bの外周はシリンダ本体15aの内周面には接触
していない。よって、受圧部16bは下方から押し上げ
られると共に、それを打ち消すように上方からも押し下
げられており、シリンダ本体15a内部の気体の圧力が
一定ならば、シリンダロッド16を上方に押し上げる推
力はシリンダロッド16のロッド部16aの直径dに依
存することになる。
などの不活性ガスを、例えば10MPa以上の高圧にし
た気体が封入されており、この高圧気体の圧力によりシ
リンダロッド16が上方に押し上げられる。シリンダ本
体15aの下部には図3に示すように、カプラ18が取
付けられており、シリンダ本体15aから気体が漏洩し
た場合に、外部からボンベなどの気体供給装置を接続す
ることで容易にシリンダ本体15aの内部に気体を補給
することができるようになっている。
であるY軸テーブル10のバランス装置として使用する
ためには、Y軸テーブル10が上昇端に位置する場合と
下降端に位置する場合(シリンダロッド16のストロー
クの上端と下端)において、シリンダ15が発生する推
力の変化がなるべく小さい方がよく、その変化の割合は
1割程度以下になるのが望ましい。ここで、シリンダ1
5が発生する推力の変化を具体的に検討する。シリンダ
本体15aの内径をD、高さをH、シリンダロッド16
のロッド部16aの直径をd、シリンダロッド16のス
トロークをS、シリンダロッド16が下降端にある時に
シリンダ本体15a内に封入されている気体の圧力をP
とすると、シリンダ本体15aの容積V1は、 V1=(D/2)2×π×H となる。
変化するシリンダ本体15aの容積V2は、 V2=(d/2)2×π×S となる。よって、容積変化率ΔVは、 ΔV=V2/V1 =(d/D)2×(S/H) となる。
置している時のシリンダ15が発生する推力Fが、 F=(d/2)2×π×P となるので、シリンダロッド16のストロークによりシ
リンダ15が発生する推力Fの変化量ΔFは、 ΔF=(d/2)2×π×P×ΔV となる。
(mm)、d=20(mm)、S=400(mm)、P=20
(MPa)の数値を代入して上記のF及びΔFを計算する
と、 F≒640(kgf),ΔF≒20(kgf) となり、Y軸テーブル10が下降端から上昇端まで移動
した場合、シリンダ15が発生する推力は640kgf
から620kgfまで変化することになり、シリンダ1
5が発生する推力の変化の割合は、全体のおよそ3パー
セント程度であり、バランス装置として使用するのに問
題がないことが分かる。
大きくしたい場合は上記のFの式から分かるように、シ
リンダ15内に封入する気体の圧力Pとロッド部16a
の直径dを大きくすればよいが、ロッド部16aの直径
dを大きくすると、推力の変化量ΔFが大きくなってし
まう。しかしこの場合は、上記のΔVの式から分かるよ
うに、シリンダ本体15aの内径Dと高さH(つまりシ
リンダ15の容積)を増加させればよい。
リンダ15が発生する推力F及びその推力の変化量ΔF
を調整することができるので、Y軸テーブル10の重量
やシリンダ15の取付けスペースなどの条件を考慮し
て、上記各数値を適宜決定すればよい。次に、第2の実
施の形態について説明する。第2の実施の形態は第1の
実施の形態とは、シリンダ15及びシリンダロッド16
の取付け形態が異なるのみであり、その他は第1の実施
の形態と同一である。つまり、第1の実施の形態では、
シリンダ15をベッド5に取付け、シリンダロッド16
をY軸テーブル10に取付けるようにしたが、第2の実
施の形態では、図2に示すように、シリンダ15をY軸
テーブル10の内部に下向きに取付け、シリンダロッド
16をY軸テーブル10の下方位置でベッド5に取付
け、ベッド5からY軸テーブル10に向かって延在させ
るようにしている。このようにすることで、ベッド5な
どの固定部にシリンダ15の取付けスペースが確保でき
ない場合でも上述のバランス装置を構成することができ
る。
ば、気体を貯蔵しておく大容量のリザーバ、増圧装置、
減圧装置、配管などが一切不要になるので、コストダウ
ンが図れると共に、バランス装置及び工作機械の大きさ
をコンパクトにすることができる。また、バランス装置
がコンパクトになることで、工作機械への設置の自由度
が増す。また、バランス装置が小型化して配管が無くな
ることで配管作業が不要になり、バランス装置の設置作
業が楽になる。
の発明の効果に加えて、工作機械の大きさを更にコンパ
クトにすることができる。
置を備えた工作機械の概略側面図である。
置を備えた工作機械の概略側面図である。
面図である。
ット) 15 シリンダ 15a シリンダ本体 16 シリンダロッド 16a ロッド部 16b 受圧部 17 シール部材 18 カプラ D シリンダ本体の内径 H シリンダ本体の高さ d ロッド部の直径 d1 受圧部の直径 S シリンダロッドのストローク
Claims (2)
- 【請求項1】 重力方向に移動する垂直軸ユニットを有
する工作機械において前記垂直軸ユニットに作用する重
力の影響を軽減するバランス装置であって、前記垂直軸
ユニットの重力方向への移動に対して不動の固定部に設
けられ内部に気体が封入されたシリンダと、前記シリン
ダの上方位置で前記垂直軸ユニットに取付けられ前記垂
直軸ユニットから前記シリンダに向かって延在する前記
シリンダ内径よりも小径の受圧部を有するシリンダロッ
ドとを備えたことを特徴とする工作機械のバランス装
置。 - 【請求項2】 重力方向に移動する垂直軸ユニットを有
する工作機械において前記垂直軸ユニットに作用する重
力の影響を軽減するバランス装置であって、前記垂直軸
ユニットに設けられ内部に気体が封入されたシリンダ
と、前記垂直軸ユニットの下方位置で前記垂直軸ユニッ
トの重力方向への移動に対して不動の固定部に取付けら
れ前記固定部から前記垂直軸ユニットに向かって延在す
る前記シリンダの内径よりも小径の受圧を有するシリン
ダロッドとを備えたことを特徴とする工作機械のバラン
ス装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32739798A JP3666273B2 (ja) | 1998-11-18 | 1998-11-18 | 工作機械のバランス装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32739798A JP3666273B2 (ja) | 1998-11-18 | 1998-11-18 | 工作機械のバランス装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000153418A true JP2000153418A (ja) | 2000-06-06 |
JP3666273B2 JP3666273B2 (ja) | 2005-06-29 |
Family
ID=18198705
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32739798A Expired - Lifetime JP3666273B2 (ja) | 1998-11-18 | 1998-11-18 | 工作機械のバランス装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3666273B2 (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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WO2007099632A1 (ja) * | 2006-03-02 | 2007-09-07 | Pascal Engineering Corporation | 工作機械用主軸バランサ |
WO2008105080A1 (ja) * | 2007-02-28 | 2008-09-04 | Pascal Engineering Corporation | プル型ガスバランサ |
-
1998
- 1998-11-18 JP JP32739798A patent/JP3666273B2/ja not_active Expired - Lifetime
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US6883789B2 (en) | 2001-02-22 | 2005-04-26 | Pascal Engineering Corporation | Machine tool main shaft balancer |
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WO2008105080A1 (ja) * | 2007-02-28 | 2008-09-04 | Pascal Engineering Corporation | プル型ガスバランサ |
JPWO2008105080A1 (ja) * | 2007-02-28 | 2010-06-03 | パスカルエンジニアリング株式会社 | プル型ガスバランサ |
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