JP2000153088A - 電子制御式ミシン - Google Patents

電子制御式ミシン

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JP2000153088A
JP2000153088A JP10329210A JP32921098A JP2000153088A JP 2000153088 A JP2000153088 A JP 2000153088A JP 10329210 A JP10329210 A JP 10329210A JP 32921098 A JP32921098 A JP 32921098A JP 2000153088 A JP2000153088 A JP 2000153088A
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信太郎 冨田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ユーザー自身でミシンの状態を手動送りモー
ドに確実に切換えること、この手動送りモードの設定状
態を表示により簡単に確認できること、手動送りモード
の設定時における押え足等の誤操作を警告できること、
手動送りが適している模様を選択したときにだけ手動送
りモードを許可できること。 【解決手段】 縫製可能な複数の縫目模様のうち、手動
送りで縫製可能な縫目模様にセット状態の表示許可フラ
グPFを記憶しておき、選択された縫目模様の表示許可フ
ラグPFがセット状態のときに限って手動送りキー21a
がカラーディスプレイ20に表示されるので、この手動
送りキー21aを操作することで、ミシンの状態を手動
送りモードに切換えるように確実に指示することができ
る。また、手動送りキー21aを操作して手動送りモー
ドが設定されたときには、その手動送りキー21aが反
転表示されるので、手動送りモードが設定されているか
否かを反転表示により、容易に且つ一目瞭然に確認する
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、電子制御式ミシ
ンに関し、特に送り歯を針板上面よりも低く退避させた
退避状態に切換えて、加工布を手動で移動させながら縫
製するミシン側の手動送りモード設定を改善するように
したものに関する。
【0002】
【従来の技術】 従来、電子制御式のミシンにおいて
は、針棒を揺動可能に支持するとともに、送り歯を布送
り可能に設け、針棒を揺動機構を介して揺動駆動する揺
動用ステッピングモータと、送り歯をこれに連結された
布送り機構を介して送り動作する送り用ステッピングモ
ータとを設け、選択した直線模様やジグザグ模様等の縫
製データ(針落ち位置データ)に基づいて、これら揺動
用ステッピングモータと送り用ステッピングモータと
を、針棒の上下動に調時して駆動制御するようにしてい
る。
【0003】ところで、この電子制御式ミシンに、送り
歯を針板上面よりも低く退避させた退避状態に切換える
送り歯退避機構を設け、押え足を手動送り専用のものに
交換するとともに、送り歯退避機構を介して送り歯を退
避状態に切換え、例えば、キルティングをユーザーが手
動で移動させながら縫製することで、好みの図形や絵を
描くようにしている。
【0004】例えば、本願出願人が提案した特開平10
−146481号公報に記載のミシンにおいては、操作
レバーの操作で送り歯を退避状態に切換える送り歯退避
機構と、上糸をパルスモータにより強制的に繰り出す上
糸繰出し機構と、押え棒の高さ位置から加工布の布厚を
検出する布厚センサなどを設け、手動操作レバーで押え
足が針板上の押圧位置に降ろされて縫製開始された直後
に、布厚センサから受けた布厚信号から布厚を差し引い
た値を高さ位置信号Tとし、送り歯が退避状態に切換え
られていて、この高さ位置信号Tが「0」のときに手動
送りモード(フリーモーションの縫製モード)であるこ
とを判定するようにしている。
【0005】そして、手動送りモードで縫製が開始され
ると、上糸経路の途中部に設けられた糸取りバネが、加
工布の手動操作による移動で大きく弾性変形したとき
に、上糸が上糸繰出し機構を介して強制的に繰り出され
るようになっている。一方、手動送りモード以外の通常
の自動送りモードで縫製が開始されたときは、選択され
た模様の送り量と針振り量と布厚とに基づいた糸量が1
針分の縫製動作毎に強制的に繰り出すようになってい
る。ところで、手動操作レバーにより押え足を昇降させ
る場合、手動操作レバーを必ず手で操作するので、押え
足の昇降操作が面倒なことから、最近では、操作者の膝
で操作するヒザ操作レバーを介して押え足を昇降操作で
きるようにしたミシンが実用に供されてきている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】 前述した特開平10
−146481号公報に記載のミシンのように、送り歯
を退避状態に切換えて手動送りモードにより加工布を手
動送りしながら縫製可能な上、ヒザ操作レバーを介して
押え足を昇降操作できるようにした場合に、その手動送
りモードによる縫製開始に際して、膝でヒザ操作レバー
を操作して押え足を上昇させた状態から、ヒザ操作レバ
ーを元の待機位置に確実に復帰させる迄に起動スイッチ
を操作して縫製を開始する場合には、縫製開始時におけ
る押え棒の高さが、手動送りモードを判定する所定の高
さ位置よりも高いと判定される。
【0007】即ち、手動送りモードではなく、通常の自
動送りモードであると判定されて設定されることにな
り、直線等の選択した模様の各縫製動作毎に、縫製デー
タ等に基づく縫目形成に必要な所定の糸量しか繰出され
ないことになり、糸調子不良になるという問題がある。
本発明の目的は、ユーザー自身でミシンの状態を手動送
りモードに確実に切換えること、この手動送りモードの
設定状態を表示により簡単に確認できること、手動送り
モードの設定時における押え足等の誤操作を警告できる
こと、手動送りが適している模様を選択したときにだけ
手動送りモードを許可できること、等である。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の電子制御式ミ
シンは、縫針を取付けた針棒と、押え足を取付ける押え
棒と、送り歯を針板上面よりも低く退避させた退避状態
に切換える送り歯退避機構とを設け、送り歯が退避状態
にして加工布を手動送りする手動送りモードにて縫製可
能な電子制御式ミシンにおいて、ミシンの状態を、加工
布を手動送りする手動送りモードに切換えるように指示
する為の指示手段を設けたことを特徴とするものであ
る。
【0009】ここで、ミシンの状態とは制御系及び表示
手段の状態であり、このミシンの状態は、指示手段によ
り加工布を手動送りする手動送りモードに切換えるよう
に指示することができる。即ち、送り歯退避機構を介し
て送り歯を退避状態に切換えるとともに、手動送り専用
の押え足に交換してから、指示手段によりミシンの状態
を手動送りモードに切換えるように確実に指示すること
ができ、この手動送りモードにより、加工布を手動送り
しながら選択した模様を最適な糸調子で縫製することが
できる。
【0010】請求項2の電子制御式ミシンは、請求項1
の発明において、ディスプレイを含む表示手段と、この
ディスプレイに付設され複数のタッチキーを含むタッチ
パネルとを設け、前記指示手段は、ディスプレイに表示
された機能名表示と、機能名表示に対応するタッチキー
とを備えたことを特徴とするものである。即ち、手動送
り機能の機能名がディスプレイに表示されるとともに、
その機能名表示に対応するディスプレイに付設されたタ
ッチキーを操作することで手動モードに切換えるように
指示できるので、指示スイッチなどを別途設けることな
く、ディスプレイを有効的に利用することができ、コス
ト的にもスペース的にも有利である。
【0011】請求項3の電子制御式ミシンは、請求項1
又は2の発明において、前記手動送りモードの設定状態
と非設定状態を夫々識別可能にディスプレイに表示する
モード識別表示手段を設けたことを特徴とするものであ
る。即ち、モード識別表示手段により、手動送りモード
の設定状態と、非設定状態のときとを識別可能にディス
プレイに表示されるので、手動送りモードが設定されて
いるか否かをこの識別表示を介して容易に且つ確実に認
識することができる。
【0012】請求項4の電子制御式ミシンは、請求項3
の発明において、前記モード識別表示手段は、指示手段
の機能名表示の表示態様を切換えることで、両モードの
夫々の設定状態を識別可能にすることを特徴とするもの
である。即ち、手動送りモードの設定状態と非設定状態
とが、反転表示する等して、機能名表示の表示態様を切
換えて表示されるので、両モードの夫々の設定状態を一
目瞭然に確認することができる。
【0013】請求項5の電子制御式ミシンは、請求項2
〜4の何れかの発明において、前記押え棒の高さ位置を
検出する位置検出手段と、手動送りモードのとき位置検
出手段で検出した押え棒の高さ位置が手動送り用の高さ
位置よりも高い場合に警告メッセージをディスプレイに
表示させる警告表示制御手段とを設けたことを特徴とす
るものである。
【0014】即ち、加工布を押圧しないときの押え棒の
最下位置は、手動送り用の押え足を取付けたときのほう
が、通常縫製用の押え足を取付けたときよりも低くなっ
ているが、手動送りモードで縫製するに際して、縫製開
始時に位置検出手段により検出した押え棒の高さ位置
が、手動送り用の高さ位置よりも高い場合、つまり通常
縫製用の押え足を間違えて装着しているとき、警告メッ
セージがディスプレイに表示される。これにより、押え
足の取付け間違いを確実に気付かせることができる。
【0015】請求項6の電子制御式ミシンは、請求項5
の発明において、前記警告表示制御手段は、更に、手動
送りモードでないとき、位置検出手段で検出した押え棒
の高さ位置が手動送り用の高さ位置である場合に警告メ
ッセージをディスプレイに表示させることを特徴とする
ものである。即ち、手動送りモード以外の通常の自動送
りモードで縫製するに際して、縫製開始時に位置検出手
段により検出した押え棒の高さ位置が、手動送り用の高
さ位置である場合、つまり手動送り用の押え足を間違え
て装着しているとき、警告メッセージがディスプレイに
表示される。これにより、押え足の取付け間違いを確実
に気付かせることができる。
【0016】請求項7の電子制御式ミシンは、請求項1
〜6の何れかの発明において、複数種類の縫目模様に関
する模様データを記憶した模様データ記憶手段を設け、
この模様データ記憶手段に各縫目模様毎に指示手段にお
ける機能名表示を許可するか否かを示すフラグ情報を格
納したことを特徴とするものである。即ち、縫製可能な
縫目模様毎に、手動送りモードによる縫製に適している
か否か、つまり機能名表示を許可するか否かを示すフラ
グ情報が模様データ記憶手段に格納されているので、こ
のフラグ情報を利用することで、各縫目模様毎に機能名
表示を許可したり、許可しなかったりすることができ
る。
【0017】請求項8の電子制御式ミシンは、請求項7
の発明において、前記複数種類の縫目模様のうちから縫
製しようとする縫目模様が選択されたとき、その縫目模
様に関するフラグ情報に基づいて機能名表示をディスプ
レイに表示させる機能名表示制御手段を設けたことを特
徴とするものである。即ち、複数種類の縫目模様のうち
から、縫製する所望の縫目模様を選択したとき、その縫
目模様が手動送りに適している場合に限って、フラグ情
報に基づいて機能名表示がディスプレイに表示されるの
で、手動送りが可能な縫目模様についてだけ手動送りで
縫製することができる。
【0018】請求項9の電子制御式ミシンは、ディスプ
レイを含む表示手段と、このディスプレイに付設され複
数のタッチキーを含むタッチパネルと、縫針を取付けた
針棒と、押え足を取付ける押え棒と、送り歯を針板上面
よりも低く退避させた退避状態に切換える送り歯退避機
構とを設け、送り歯を退避状態にして加工布を手動送り
する手動送りモードにて縫製可能な電子制御式ミシンに
おいて、送り歯が退避状態にあるか否か検出する送り歯
検出手段と、送り歯検出手段が送り歯の退避状態を検出
したときには、ミシンの状態を、加工布を手動送りする
手動送りモードに切換えるように指示する指示表示をデ
ィスプレイの画面の一部に表示させる制御手段とを備え
たことを特徴とするものである。
【0019】即ち、送り歯検出手段が送り歯の退避状態
を検出したとき、制御手段により、ミシンの状態を、加
工布を手動送りする手動送りモードに切換えるように指
示する指示表示がディスプレイの画面の一部に表示され
るので、送り歯退避機構を介して送り歯を退避状態に切
換えるとともに、手動送り専用の押え足に交換しておく
ことで、この指示表示によりミシンの状態を手動送りモ
ードに確実に切換えることができ、この手動送りモード
により、加工布を手動送りしながら選択した模様を最適
な糸調子で縫製することができる。
【0020】請求項10の電子制御式ミシンは、縫針を
取付けた針棒と、押え足を取付ける押え棒と、送り歯を
針板上面よりも低く退避させた退避状態に切換える送り
歯退避機構とを設け、送り歯を退避状態にして加工布を
手動送りする手動送りモードにて縫製可能な電子制御式
ミシンにおいて、糸駒から縫針に至る上糸経路の途中に
おいて上糸を繰出す糸繰出し手段と、上糸経路の途中に
おいて上糸の張力に応じて弾性変形する糸取りバネと、
加工布の厚さを検出する布厚検出手段と、送り歯が退避
状態でないときには検出された布厚と送り量と針振り量
とに基づいて糸繰出し手段の繰出し量を制御するととも
に、送り歯が退避状態のときには糸取りバネの変形状態
に応じて糸繰出し手段の繰出し量を制御する制御手段と
を設けたことを特徴とするものである。
【0021】即ち、制御手段は、送り歯退避機構により
送り歯が退避状態でないときには、検出された布厚と、
縫製する模様の送り量と針振り量とに基づいて求めた繰
出し量で糸繰出し手段を駆動し、縫製に必要な上糸量を
強制的に繰り出す一方、送り歯が退避状態のときには、
手動で加工布を移動させるのに応動して糸取りバネが弾
性変形しているときに、糸繰出し手段を駆動して、移動
に必要な上糸量を強制的に繰り出す。
【0022】請求項11の電子制御式ミシンは、請求項
2〜6及び請求項9の何れかの発明において、模様を選
択する為のディスプレイで、機能名表示、手動送りモー
ド状態、警告メッセージ、指示表示の何れかを表示する
ことを特徴とするものである。即ち、縫製可能な複数の
縫目模様のうちから所望の縫目模様をディスプレイを介
して選択する一方、そのディスプレイに機能名表示、手
動送りモード状態、警告メッセージ、指示表示の何れか
が表示されるので、ディスプレイを有効利用することが
できる。
【0023】請求項12の電子制御式ミシンは、請求項
1〜9の何れかの発明において、模様を選択する為のタ
ッチキーでモード切換えをすることを特徴とするもので
ある。即ち、模様選択の為のタッチキーとモード切換え
の為のタッチキーとを共通化して使用するので、タッチ
キーを設けるタッチパネルの小型化が図れるとともに、
キー入力制御を簡単化することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面に基いて説明する。本実施形態は、刺繍枠駆動装
置(所謂、刺繍装置)を着脱可能に装着することで、実
用模様に加えて種々の刺繍模様の縫製が可能な電子制御
式ミシンに本発明を適用した場合の例である。電子制御
式ミシンMは、図1に示すように、ミシンベッド部1
と、ベッド部1の右端部から立設された脚柱部2と、脚
柱部2の上端からベッド部1に対向するように左方へ延
びるアーム部3と、ベッド部1の略左半部分の手前側に
着脱可能に装着されたベッドテーブル4とを有する。
【0025】アーム部3には、ミシンモータ52で駆動
される主軸10が配設され、この主軸10の回転で針棒
11を上下動させる針棒上下動機構13と、振り幅デー
タに基づいて制御される針揺動用パルスモータ53で針
棒11を揺動させる針振り機構14が設けられている。
更に、図示を省略するが、天秤を針棒11の上下動に調
時して上下動させる天秤駆動機構等が設けられている。
更に、針棒11に接近させて設けられた押え棒15の下
端に手動送り用押え足16が取付けられている。ここ
で、アーム部3の頭部5には、縫製作業の起動と停止を
指令する起動停止スイッチ18が設けられている。
【0026】アーム部3の前面には大型でカラーの液晶
ディスプレイ(以下、単にカラーディスプレイと言う)
20が設けられ、このカラーディスプレイ20には、実
用模様や刺繍模様等の種々の縫目模様や各種の機能名、
更には種々のメッセージ等が表示される。このカラーデ
ィスプレイ20の前面には、複数の刺繍模様や模様名や
機能を示す機能名の表示位置の各々に対応させて、透明
電極からなる複数のタッチキー21をマトリックス状に
設けたタッチパネル(図示略)が設けられている。即
ち、所望の刺繍模様の選択や機能の指示を、これら刺繍
模様や模様名や機能名に対応するタッチキー21を押圧
操作することで実現することができる。
【0027】アーム部3には、図示を省略するが、更
に、糸駒から上糸を強制的に繰出す上糸繰出し機構23
と、この上糸繰出し機構23を駆動する上糸繰出し用パ
ルスモータ54とが設けられ、縫製に必要な上糸がこの
パルスモータ54の駆動により上糸繰出し機構を介して
繰出されるようになっている。ところで、前記押え棒1
5には、図6に示すように、加工布Wを針板6上に押圧
する通常の押え足17を取付け可能であるが、説明の都
合上、手動送り用押え足16が取付けられている。
【0028】この手動送り用押え足16は、図2、図6
に示すように、取付け溝16aを有するホルダー部16
bと、このホルダー部16bに設けられた支持部16c
と、この支持部16cに挿通された駆動軸16dと、こ
の駆動軸16dの下端部に一体的に設けられた布押え1
6eと、駆動軸16dのバネ受け部16fと支持部16
cとの間の駆動軸16dに外装された圧縮コイルバネ1
6gとから構成され、この圧縮コイルバネ16gによ
り、布押え16eが常に下方に弾性付勢されている。そ
して、布押え16eには、長細い針穴16hが形成さ
れ、駆動軸16dの上端を屈曲形成した係止部16iが
針棒11の針抱きに設けられた止めネジ(図示略)に上
側から係合している。
【0029】即ち、針棒11が上昇する途中の高さか
ら、圧縮コイルバネ16gのバネ力に抗して布押え16
eが上昇し、針棒11が下降する途中の高さから、圧縮
コイルバネ16gのバネ力により、布押え16eで加工
布を所定の弱い圧力で押圧するようになっている。ここ
で、図6に示すように、通常の押え足17を押えホルダ
ー17aを介して押え棒15に取付け、加工布Wを押圧
しないとき(左側の図)の押え棒15の下端の高さ位置
を基準の「H0」とすると、加工布Wを押圧するとき
(中央の図)の押え棒15の下端の高さ位置は高さ位置
「H0」よりも高い「H1」となる一方、手動送り用押
え足16を押え棒15に取付けたとき(右側の図)の押
え棒15の下端の高さ位置は、高さ位置「H0」よりも
低い「H2」である。
【0030】ところで、前記押え棒15の近傍部には、
押え棒15の高さ位置を検出する位置検出センサ(これ
が位置検出手段や布厚検出手段に相当する)25が設け
られており、この位置検出センサ25からは、これら高
さ位置「H0」〜「H2」を含む種々の高さに対応する
高さ信号Hを出力するようになっている。また、糸駒か
ら縫針12の目孔に至る上糸経路の途中部には、上糸が
繰出されるときの張力に応じて弾性変形する糸取りバネ
(図4参照)27が設けられるとともに、この糸取りバ
ネ27が上糸の張力で弾性変形した状態を検出して糸張
り信号を出力する糸張り検出センサ(図4参照)28が
設けられている。
【0031】次に、ベッド部1の上面には、針板6が設
けられ、その針板6の下側には、加工布Wを布送りする
送り歯30が設けられるとともに、下糸ボビンを収容し
縫針12と協働する糸輪捕捉器(例えば、水平釜)等が
設けられている。そして、その送り歯30は、アーム部
3内に配設された主軸10の回転により駆動される送り
歯前後動機構31により前後駆動されるとともに、送り
歯上下動機構32により上下駆動される。脚柱部2の側
面側には、オプション的に追加される多数の刺繍模様の
模様データ(縫製データと模様表示データ)を記録した
ROMカード60を、内部のカード用コネクタ46(図
2参照)に差し込んで接続可能になっている。
【0032】ところで、ベッド部1には、送り歯30を
針板6上面よりも低く退避させた退避状態に切換える送
り歯退避機構(図示略)が設けられ、図3に示すよう
に、ベッドテーブル4をスライドさせたときに露出する
側面壁部には、その送り歯退避機構を介して送り歯30
を退避状態に切換える切換えレバー33が突出状に設け
られている。即ち、その切換えレバー33を右側の退避
位置へ移動操作することにより、送り歯退避機構により
送り歯30が退避状態に切換えられる。そして、この状
態のときには、操作者は加工布Wを任意の移動方向に所
望の移動量だけ移動させることができる。所謂、フリー
モーション縫製が可能になっている。
【0033】ところで、前記ベッド部1のベッドテーブ
ル4を取外し、別体である刺繍用ユニット35(図4参
照)を着脱可能に装着できるようになっている。即ち、
この刺繍用ユニット35を装着したときには、切換えレ
バー33を退避位置に自動的に移動操作するとともに、
刺繍枠に保持した加工布Wに種々の刺繍模様をカラフル
に縫製できるようになっている。そして、刺繍用ユニッ
ト35をベッド部1に装着したときには、装着検出スイ
ッチ(SW)36によりその装着状態を検出できるよう
になっている。但し、刺繍用ユニット35が装着されな
いときに、直線模様やジグザグ模様等の実用模様が縫製
可能である。
【0034】次に、電子制御ミシンMの制御系について
説明する。図2に示すように、制御装置40は、入力イ
ンターフェース41と、CPU42とROM43及びR
AM44とを含むコンピュータと、出力インターフェー
ス45と、これらを接続するデータバスなどのバス46
とを有する。入力インターフェース41には、糸張り検
出センサ28と、起動停止スイッチ18と、タッチハネ
ルに設けられたタッチキー21と、位置検出センサ25
と、主軸10の複数の回転位相を検出するタイミング信
号発生器47と、装着検出スイッチ36などが接続され
ている。但し、入力インターフェース21には、A/D
変換器などが設けられている。
【0035】出力インターフェース45には、送り調節
器を含む送り量調整機構50を駆動する送り量調整用パ
ルスモータ51と、ミシンモータ52と、針揺動用パル
スモータ53と、上糸繰出し用パルスモータ54と、カ
ラーディスプレイ(LCD)20の為のディスプレイコ
ントローラ(LCDC)55と、刺繍用ユニット35の
モータ等が接続されている。また、前記ROMカード6
0のROM61はコネクタ46を介してバス46に接続
されている。
【0036】前記ROM43には、実用模様や刺繍模様
を選択する模様選択制御、実用模様を縫製する縫製制御
や表示制御の一般的な制御プログラムに加えて、選択し
た刺繍模様に対してカラーディスプレイ20を介して拡
大や縮小や回転等の編集処理を施す編集処理と、選択さ
れた刺繍模様を刺繍縫製する刺繍縫製処理とを含む模様
選択編集縫製制御の制御プログラム等が予め格納されて
いる。尚、表示制御を含む模様選択制御は後述するよう
に、本願特有の制御である。
【0037】更に、ROM43の模様データメモリ(模
様データ記憶手段に相当する)43aには、図5に示す
ように、数字やアルファベットの文字模様(第1文字模
様、第2文字模様、第3文字模様・・・)の各々に関す
る表示データとその縫製データとからなる文字模様デー
タ、直線やジグザグ等を含む複数の実用模様(第1実用
模様、第2実用模様、第3実よ模様・・・)の各々に関
する表示データとその縫製データとからなる実用模様デ
ータ、比較的使用頻度の高い多数の刺繍模様(第1刺繍
模様、第2刺繍模様、第3刺繍模様・・・・・)の各々
に関する模様データが刺繍模様の種類別にグループ分け
し模様番号を付して格納されている。
【0038】ここで、各実用模様データには、模様選択
に際して縫目模様を表示する表示データ、ジグザグ的な
縫目の振り幅データ、送りピッチデータ、通常押え足1
7の種類、縫製開始時の針落ち位置データ、更には本願
特有の表示許可フラグPFのデータ(これがフラグ情報に
相当する)などが格納されている。尚、表示許可フラグ
PFのデータは、図9に示す複数の実用模様のうち、直線
模様を含む殆どの模様については、後述する手動送りキ
ー21aの表示を許可する「1」のフラグデータが設定
されているが、三重縫い(上段の中央)、たちめかがり
縫い(中段の右側2つ、下段の中央)等の逆送り動作を
含むジグザグ模様については、手動送りに適していない
ことから、手動送りキー21aの表示を許可しない
「0」のフラグデータが格納されている。
【0039】一方、ROMカード60としては、模様種
類毎に複数枚分準備されており、これらROMカード6
0のROM61にはROM43と同様に、比較的使用頻
度の低い多数の刺繍模様(第1刺繍模様、第2刺繍模
様、第3刺繍模様・・・・・)の模様データが格納さ
れ、多数の刺繍模様の模様データは、刺繍模様の種類別
にグループ分けし模様番号を付して格納されている。
【0040】前記RAM44には、選択された実用模様
や刺繍模様の模様番号が格納されるメモリ、選択された
実用模様の振り幅データ、送りピッチデータ、押え棒1
5の高さ信号などを格納するメモリなどが設けられてい
る。更に、RAM44には、前述した各種の制御に必要
なメモリ類(フラグやポインタやカウンタ等のメモリ、
レジスタやバッファ等)が必要に応じて設けられてい
る。
【0041】次に、制御装置40で実行される表示制御
を含む模様選択制御のルーチンについて、図7〜図8の
フローチャートに基づいて説明する。但し、図中符号S
i(i=10、11、12・・・)は各ステップを示す
ものである。電源の投入によりこの制御が開始される
と、先ず、RAM44に設けられた各メモリをクリアす
る等の初期化処理が実行される(S10)。次に、装着検
出スイッチ36からの検出信号に基づいて、刺繍用ユニ
ット35がベッド部1に装着されているときには(S1
1:Yes )、カラーディスプレイ20に表示された複数
の刺繍模様のうちから所望の1つを選択して縫製する刺
繍模様縫製処理が実行される(S21)。
【0042】しかし、刺繍用ユニット35が装着されて
いないときには(S11:No)、実用模様の縫製が可能で
あるので、デフォルトとして設定されている模様(例え
ば、直線模様)が読み込まれ(S12)、その設定された
実用模様を選択模様表示領域に表示する実用模様選択画
面がカラーディスプレイ10に表示される(S13)。例
えば、図9に示すように、カラーディスプレイ10に
は、デフォルト模様として選択された1番目の直線模様
「直線(1)」を画面上段の選択模様表示領域10aに
有する実用模様選択画面が表示される。
【0043】次に、その選択された縫目模様の表示許可
フラグPFのデータに基づいて、このフラグデータが
「1」で手動送りキー21aの表示が許可されていると
きには(S14:Yes )、その手動送りキー21aがカラ
ーディスプレイ10に表示され(S15)、送りモードフ
ラグMFが強制的にリセットされて、手動送りモードでな
いモード、つまり縫製データに基づいて送り動作が送り
歯30の前後移動により行われる自動送りモードが設定
される(S16)。例えば、図9に示すように、選択模様
表示領域10aに、手動送りキー21aが単に表示され
る。即ち、「手動送り」の機能名が表示されるととも
に、その機能名に対応する手動送りキー21aが設けら
れている。
【0044】次に、縫目模様に対応する模様キー21b
が操作されたときには(S17・S18:Yes )、その選択
された縫目模様がRAM44の選択模様番号メモリに格
納して設定され(S24)、手動送りキー21aが一旦消
去され且つ送りモードフラグMFが強制的にリセットされ
(S25)、S13〜S16が実行され、その縫目模様を選択
模様表示領域10aに表示する一方、表示許可フラグPF
がセットされているときに限って手動送りキー21aが
通常に表示される。例えば、図10に示すように、模様
キー21bを操作して、下段中央の縫目「たちめかが
り」が選択されたときには、この縫目模様の表示許可フ
ラグPFがリセットされているので、手動送りキー21a
が消去される。
【0045】次に、手動送りキー21aが表示されてい
るときに、その手動送りキー21aが操作されたときに
(S17:Yes 、S18:No、S19:Yes )、送りモードフ
ラグMFがリセットされていて、自動送りモードが設定さ
れているときには(S26:No)、その送りモードフラグ
MFがセットされて手動送りモードが設定され(S29)、
手動送りキー21aが反転表示される(S30)。
【0046】例えば、模様キー21bを操作して上段左
から2番目の縫目「直線(2)」が選択されいるときに
は、手動送り可能であって手動送りキー21aが表示さ
れているときに、その手動送りキー21aが操作される
と、その手動送りキー21aが反転表示される。即ち、
この手動送りキー21aが反転表示されることで、手動
送りモードが設定されていることが分かる。一方、送り
モードフラグMFがセットされていて、手動送りモードが
設定されているときには(S26:Yes )、その送りモー
ドフラグMFがリセットされて自動送りモードが設定され
(S27)、手動送りキー21aが通常に表示される(S
28)。
【0047】一方、模様キー21bや手動送りキー21
a以外の機能キーが操作されたときには(S17:Yes 、
S18〜S19:No)、その操作された機能キーに対応する
処理が実行される(S20)。そして、起動停止スイッチ
18の操作により縫製処理が開始されたときには(S1
7:No、S22:Yes )、実用模様縫製処理(図8参照)
が実行される(S23)。この制御が開始されると、先ず
ミシンモータ52が駆動され(S30)、位置検出センサ
25の高さ信号Hが読み込まれる(S31)。
【0048】次に、送りモードフラグMFがセットされて
いて手動送りモードが設定されているときには(S32:
Yes )、手動送りモードにより上糸を繰出するように上
糸繰出し機構23が駆動される(S33)。即ち、この上
糸繰出し駆動制御について簡単に説明すると、縫針12
が上昇している送り可能期間において、操作者は加工布
Wを手動で任意の方向に移動させる。このとき、加工布
Wにつながっている上糸が引っ張られて、糸張り検出セ
ンサ28から張り状態検出信号が入力されているとき
に、上糸繰出し用パルスモード54を駆動することによ
り、上糸が糸駒から連続的に繰出され、加工布Wの移動
が可能になる。
【0049】次に、読み込まれた高さ信号Hが手動送り
用押え足16を装着したときの高さ位置「H2」よりも
高いとき、つまり図6に示すように、手動送り用押え足
16ではなく、通常の押え足17が押えホルダー17a
を介して装着された状態のときには(S34:Yes )、手
動送り用押え足の装着を促す警告メッセージがカラーデ
ィスプレイ10に表示され(S35)、ミシンモータ52
の駆動が停止され(S38)、この制御を終了して模様選
択制御のS17にリターンする。
【0050】そして、正規の手動送り用押え足16が装
着されたときには、高さ信号Hが高さ位置「H2」以下
になり(S34:No)、何のエラーメッセージも表示され
ることなくS36に移行する。そして、加工布Wが移動さ
れる毎に1針分の縫製処理が実行され(S36)、縫製停
止指令が入力されないときには(S37:No)、S31以降
が繰り返して実行され、加工布Wを手動で移動しながら
縫目が順次形成される。そして、起動停止スイッチ18
が操作されて縫製処理が終了するときには(S37:Yes
)、ミシンモータ52の駆動が停止され(S38)、こ
の制御を終了して模様選択制御のS17にリターンする。
【0051】ところで、送りモードフラグMFがリセット
されていて自動送りモードが設定されているときには
(S32:No)、自動送りモードによる上糸を繰出するよ
うに上糸繰出し機構23が駆動される(S39)。即ち、
この上糸繰出し駆動制御について簡単に説明すると、選
択された縫目模様の縫製データにおける次の1針分の送
りデータと針振りデータと、位置検出センサ25からの
高さ信号Hから求めた布厚とから、縫い動作に必要な上
糸の繰出し量が演算で求められ、この繰出し量となるよ
うに上糸繰出し用パルスモード54が駆動される。
【0052】次に、読み込まれた高さ信号Hが、手動送
り用押え足16を装着したときの高さ位置「H2」であ
るとき、つまり図6に示すように、通常の押え足17で
はなく、手動送り用押え足16が装着された状態のとき
には(S40:Yes )、自動送り用押え足の装着を促す警
告メッセージがカラーディスプレイ10に表示され(S
41)、ミシンモータ52の駆動が停止され(S38)、こ
の制御を終了して模様選択制御のS17にリターンする。
そして、正規の通常の押え足17が装着されたときに
は、高さ信号Hが高さ位置「H2」よりも高くなり(S
40:No)、何のエラーメッセージも表示されることな
く、S36以降が繰り返し実行されて縫目が順次形成され
る。
【0053】そして、起動停止スイッチ18が操作され
て縫製処理が終了するときには(S37:Yes )、ミシン
モータ52の駆動が停止され(S38)、この制御を終了
して前記S17にリターンする。ここで、カラーディスプ
レイ20やLCDC55などが表示手段に相当し、模様
選択制御の特にS15などが指示手段に相当し、模様選択
制御の特にS30などがモード識別表示制御手段に相当
し、実用模様縫製処理制御の特にS35、41などが警告表
示制御手段に相当し、模様選択制御の特にS14〜S15な
どが機能名表示制御手段に相当する。
【0054】次に、このように構成された電子制御式ミ
シンMにおける作用及び効果について説明する。ROM
43の模様データメモリ43aに記憶した複数の実用模
様データのうち、直線模様などの手動送りで縫製可能な
縫目模様については、フラグデータ「1」の表示許可フ
ラグPFを記憶するようにし、選択された縫目模様の表示
許可フラグPFがセット状態のときに限って手動送りキー
21aがカラーディスプレイ20に表示されるので、こ
の手動送りキー21aを操作することで、ミシンMの状
態を手動送りモードに切換えるように確実に指示するこ
とができる。
【0055】また、手動送りキー21aを操作して手動
送りモードが設定されたときには、その手動送りキー2
1aが反転表示されるので、手動送りモードが設定され
ているか否かを反転表示により、容易に且つ一目瞭然に
確認することができる。また、位置検出センサ25で読
み込まれた高さ信号Hが手動送り用押え足16を装着し
たときの高さ位置「H2」よりも高いときで、通常の押
え足17が間違って装着された状態のときには、手動送
り用押え足の装着を促す警告メッセージにより、押え足
の間違いを操作者に確実に気付かせることができる。
【0056】更に、位置検出センサ25で読み込まれた
高さ信号Hが手動送り用押え足16を装着したときの高
さ位置「H2」であって、手動送り用押え足16が間違
って装着された状態のときには、自動送り用押え足の装
着を促す警告メッセージにより、押え足の間違いを操作
者に確実に気付かせることができる。ところで、前述し
た送り歯退避機構の切換えレバー33を退避位置側へ移
動操作することで、送り歯30が退避状態に切換えられ
たことを退避検出センサ(これが送り歯検出手段に相当
する)65(図4参照)で検出するようにし、この退避
検出センサ65で送り歯30の退避状態への切換えが検
出されたときに、手動送りキー21aを表示するように
してもよい。
【0057】尚、カラーディスプレイ20に表示する手
動送りキー21aは、「赤」や「緑」などの刺激的な色
で表示したり、点滅表示させるようにしてもよく、ま
た、手動送りモードが設定されたときと非設定状態のと
きとで表示色を異ならせるようにしてもよい。また、手
動送りモードで縫製するに際して、通常の押え足17を
間違えて装着したときの警告として、ブザーを鳴動させ
たり、スピーカから音声で警告するようにしてもよい。
また、本発明は前記実施形態に限定して解釈されるべき
ではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲におい
て、前記実施形態の各部の制御に、既存の技術や当業者
に自明の技術に基いて種々の変更を加えることもあり得
る。更に、本縫いミシン等の種々の電子制御式ミシンに
本発明を適用し得ることは勿論である。
【0058】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、針棒と押え棒
と送り歯退避機構とを設け、送り歯が退避状態にして加
工布を手動送りする手動送りモードにて縫製可能な電子
制御式ミシンにおいて、ミシンの状態を、加工布を手動
送りする手動送りモードに切換えるように指示する為の
指示手段を設けたので、この指示手段によりミシンの状
態を手動送りモードに切換えるように確実に指示するこ
とができる。
【0059】ここで、前記指示手段は、ディスプレイに
表示された機能名表示と、機能名表示に対応するタッチ
キーとを備えた場合には、指示スイッチなどを別途設け
ることなく、ディスプレイを有効的に利用することがで
き、コスト的にもスペース的にも有利である(請求項
2)。ここで、前記手動送りモードの設定状態と非設定
状態を夫々識別可能にディスプレイに表示するモード識
別表示手段を設けた場合には、手動送りモードが設定さ
れているか否かを識別可能な表示を介して容易に且つ確
実に認識することができる(請求項3)。
【0060】ここで、前記モード識別表示手段は、指示
手段の機能名表示の表示態様を切換えることで、両モー
ドの夫々の設定状態を識別可能にする場合には、両モー
ドの設定状態を表示態様の違いにより、一目瞭然に確認
することができる(請求項4)。ここで、前記押え棒の
高さ位置を検出する位置検出手段と、手動送りモードの
とき位置検出手段で検出した押え棒の高さ位置が手動送
り用の高さ位置よりも高い場合に警告メッセージをディ
スプレイに表示させる警告表示制御手段とを設けた場合
には、手動送りモードで縫製するに際して、通常縫製用
の押え足を間違えて装着していることを、警告メッセー
ジの表示により操作者に確実に気付かせることができる
(請求項5)。
【0061】ここで、前記警告表示制御手段が、更に、
手動送りモードでないとき、位置検出手段で検出した押
え棒の高さ位置が手動送り用の高さ位置である場合に警
告メッセージをディスプレイに表示させる場合には、手
動送りモード以外の通常の自動送りモードで縫製するに
際して、手動送り用の押え足を間違えて装着しているこ
とを、警告メッセージの表示により操作者に確実に気付
かせることができる(請求項6)。
【0062】ここで、複数種類の縫目模様に関する模様
データを記憶した模様データ記憶手段を設け、この模様
データ記憶手段に各縫目模様毎に指示手段における機能
名表示を許可するか否かを示すフラグ情報を格納した場
合には、このフラグ情報を利用することで、各縫目模様
毎に機能名表示を許可したり、許可しなかったりするこ
とができる(請求項7)。
【0063】ここで、前記複数種類の縫目模様のうちか
ら縫製しようとする縫目模様が選択されたとき、その縫
目模様に関するフラグ情報に基づいて機能名表示をディ
スプレイに表示させる機能名表示制御手段を設けた場合
には、選択した縫目模様が手動送りに適している場合に
限って、フラグ情報に基づいて機能名表示がディスプレ
イに表示されるので、手動送りが可能な縫目模様につい
てだけ手動送りで縫製することができる(請求項8)。
【0064】請求項9の発明によれば、表示手段とタッ
チパネルと針棒と押え棒と送り歯退避機構とを設け、送
り歯を退避状態にして加工布を手動送りする手動送りモ
ードにて縫製可能な電子制御式ミシンにおいて、送り歯
検出手段と、制御手段とを備えたので、送り歯が退避状
態に切換えられて手動送り可能なとき、ディスプレイに
表示される指示表示により、ミシンの状態を手動送りモ
ードに切換えるように確実に指示することができる。
【0065】請求項10の発明によれば、針棒と押え棒
と送り歯退避機構とを設け、送り歯が退避状態にして加
工布を手動送りする手動送りモードにて縫製可能な電子
制御式ミシンにおいて、糸繰出し手段と、糸取りバネ
と、布厚検出手段と、制御手段とを設けたので、送り歯
を退避状態でないときには、検出された布厚と縫製する
模様の送り量と針振り量とに基づいて求めた繰出し量で
縫製に必要な上糸量が強制的に繰り出されて自動送りに
よる通常の縫製処理が実行される。一方、送り歯が退避
状態に切換えられて手動送り可能なときには、手動で加
工布を移動させるのに必要な上糸量が強制的に繰り出さ
れて手動送りによる縫製処理が実行される。
【0066】ここで、模様を選択する為のディスプレイ
で、機能名表示、手動送りモード状態、警告メッセー
ジ、指示表示の何れかを表示する場合には、これら種々
の表示を必要に応じて切換えることにより、ディスプレ
イを有効利用することができる(請求項11)。ここ
で、模様を選択する為のタッチキーでモード切換えをす
る場合には、模様選択の為のタッチキーとモード切換え
の為のタッチキーとを共通化して使用でき、タッチキー
を設けるタッチパネルの小型化が図れるとともに、キー
入力制御を簡単化することができる(請求項12)。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る電子制御式ミシンの斜
視図である。
【図2】頭部の部分拡大斜視図である。
【図3】ベッドテーブルを有するベッド部の部分拡大斜
視図である。
【図4】電子制御式ミシンの制御系のブロック図であ
る。
【図5】模様データメモリに記憶されている各種のデー
タ構造の説明図表である。
【図6】通常の押え足と手動送り用押え足との側面図で
ある。
【図7】模様選択制御のフローチャートである。
【図8】実用模様縫製処理制御のフローチャートであ
る。
【図9】直線(1)を選択した実用模様選択画面の表示
例を示す図である。
【図10】たちめかがりを選択した図9相当図である。
【図11】手動送りモードにおける図9相当図である。
【符号の説明】 M 電子制御式ミシン 6 針板 10 カラー液晶ディスプレイ 11 針棒 12 縫針 15 押え棒 16 手動送り用押え足 17 通常の押え足 21a、21b タッチキー 23 上糸繰出し機構 25 位置検出センサ 27 糸取りバネ 30 送り歯 40 制御装置 42 CPU 43 ROM 43a 模様データメモリ 44 RAM 54 上糸繰出し用パルスモータ 65 退避検出センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3B150 AA01 AA07 AA15 CA09 CB04 CD01 CE03 CE05 CE09 DE06 DE21 DE23 GA05 GG04 LA21 LA24 NA79 NA80 NB18 PA01

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 縫針を取付けた針棒と、押え足を取付け
    る押え棒と、送り歯を針板上面よりも低く退避させた退
    避状態に切換える送り歯退避機構とを設け、送り歯を退
    避状態にして加工布を手動送りする手動送りモードにて
    縫製可能な電子制御式ミシンにおいて、 前記ミシンの状態を、加工布を手動送りする手動送りモ
    ードに切換えるように指示する為の指示手段を設けたこ
    とを特徴とする電子制御式ミシン。
  2. 【請求項2】 ディスプレイを含む表示手段と、このデ
    ィスプレイに付設され複数のタッチキーを含むタッチパ
    ネルとを設け、前記指示手段は、ディスプレイに表示さ
    れた機能名表示と、機能名表示に対応するタッチキーと
    を備えたことを特徴とする請求項1に記載の電子制御式
    ミシン。
  3. 【請求項3】 前記手動送りモードの設定状態と非設定
    状態を夫々識別可能にディスプレイに表示するモード識
    別表示手段を設けたことを特徴とする請求項1又は2に
    記載の電子制御式ミシン。
  4. 【請求項4】 前記モード識別表示手段は、前記指示手
    段の機能名表示の表示態様を切換えることで、前記両モ
    ードの夫々の設定状態を識別可能にすることを特徴とす
    る請求項3に記載の電子制御式ミシン。
  5. 【請求項5】 前記押え棒の高さ位置を検出する位置検
    出手段と、手動送りモードのとき位置検出手段で検出し
    た押え棒の高さ位置が手動送り用の高さ位置よりも高い
    場合に警告メッセージを前記ディスプレイに表示させる
    警告表示制御手段とを設けたことを特徴とする請求項2
    〜4の何れかに記載の電子制御式ミシン。
  6. 【請求項6】 前記警告表示制御手段は、更に、前記手
    動送りモードでないとき、前記位置検出手段で検出した
    押え棒の高さ位置が手動送り用の高さ位置である場合に
    警告メッセージをディスプレイに表示させることを特徴
    とする請求項5に記載の電子制御式ミシン。
  7. 【請求項7】 複数種類の縫目模様に関する模様データ
    を記憶した模様データ記憶手段を設け、この模様データ
    記憶手段に各縫目模様毎に前記指示手段における機能名
    表示を許可するか否かを示すフラグ情報を格納したこと
    を特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の電子制御式
    ミシン。
  8. 【請求項8】 前記複数種類の縫目模様のうちから縫製
    しようとする縫目模様が選択されたとき、その縫目模様
    に関するフラグ情報に基づいて前記機能名表示をディス
    プレイに表示させる機能名表示制御手段を設けたことを
    特徴とする請求項7に記載の電子制御式ミシン。
  9. 【請求項9】 ディスプレイを含む表示手段と、このデ
    ィスプレイに付設され複数のタッチキーを含むタッチパ
    ネルと、縫針を取付けた針棒と、押え足を取付ける押え
    棒と、送り歯を針板上面よりも低く退避させた退避状態
    に切換える送り歯退避機構とを設け、送り歯を退避状態
    にして加工布を手動送りする手動送りモードにて縫製可
    能な電子制御式ミシンにおいて、 前記送り歯が退避状態にあるか否か検出する送り歯検出
    手段と、 前記送り歯検出手段が送り歯の退避状態を検出したとき
    には、前記ミシンの状態を、加工布を手動送りする手動
    送りモードに切換えるように指示する指示表示をディス
    プレイの画面の一部に表示させる制御手段と、 を備えたことを特徴とする電子制御式ミシン。
  10. 【請求項10】 縫針を取付けた針棒と、押え足を取付
    ける押え棒と、送り歯を針板上面よりも低く退避させた
    退避状態に切換える送り歯退避機構とを設け、送り歯を
    退避状態にして加工布を手動送りする手動送りモードに
    て縫製可能な電子制御式ミシンにおいて、 糸駒から縫針に至る上糸経路の途中において上糸を繰出
    す糸繰出し手段と、 前記上糸経路の途中において上糸の張力に応じて弾性変
    形する糸取りバネと、 加工布の厚さを検出する布厚検出手段と、 前記送り歯が退避状態でないときには検出された布厚と
    送り量と針振り量とに基づいて糸繰出し手段の繰出し量
    を制御するとともに、送り歯が退避状態のときには糸取
    りバネの変形状態に応じて糸繰出し手段の繰出し量を制
    御する制御手段と、 を設けたことを特徴とする電子制御式ミシン。
  11. 【請求項11】 模様を選択する為のディスプレイで、
    機能名表示、手動送りモード状態、警告メッセージ、指
    示表示の何れかを表示することを特徴とする請求項2〜
    6及び請求項9の何れかに記載の電子制御式ミシン。
  12. 【請求項12】 模様を選択する為のタッチキーでモー
    ド切換えをすることを特徴とする請求項1〜9の何れか
    に記載の電子制御式ミシン。
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