JP2000152220A - 監視用itvカメラの制御方法 - Google Patents

監視用itvカメラの制御方法

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JP2000152220A
JP2000152220A JP10326544A JP32654498A JP2000152220A JP 2000152220 A JP2000152220 A JP 2000152220A JP 10326544 A JP10326544 A JP 10326544A JP 32654498 A JP32654498 A JP 32654498A JP 2000152220 A JP2000152220 A JP 2000152220A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 レーダで検出した物標のうちよりITVカメ
ラで確認したい物標を選定してから、監視員がモニタ表
示画面上で該当物標を視認するまでの時間が従来よりも
短縮される監視用ITVカメラの制御方法。 【解決手段】 センタ局30にて、レーダ21がその監
視対象領域内で検出した全物標の位置、大きさ及び速度
情報をレーダ運用卓33に表示し、レーダ運用卓33に
表示された物標のうちでITVカメラ11で確認したい
物標を自動又は手動により選定し、演算装置34は、こ
の選定された物標の位置をITVカメラ11の設置位置
からみた極座標位置として求め、この該当物標の極座標
位置及び大きさ、ITVカメラの高さ及びレンズの定格
並びにITVモニタ表示サイズからITVカメラ11の
前記該当物標に対する方位、俯角及びレンズ指定の制御
値を算出し、リモコン親局36、子局12を介して前記
制御値により前記ITVカメラを自動的に遠隔制御す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、監視対象領域内に
存在する物標の動静をITVカメラとレーダ、ITVカ
メラとGPS、または複数のITVカメラを用いて遠隔
のセンタ局(有人局)で監視するシステムにおけるIT
Vカメラの制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、大都市の近くの港湾や、主要航路
にある狭水道等においては、船舶の海上交通が輻輳して
いるため、ITVカメラやレーダにより船舶の動静を監
視し、これらの情報によって航行船舶の交通の流れを制
御する海上交通管制システムが設けられている。この海
上交通管制システムについての公知文献としては、例え
ば下記文献がある。 文献:電波標識編集委員会編、「電波標識−システムと
その利用−下巻」、昭和50年5月、鶴巻書房、pp1
75〜189
【0003】上記文献に示されるように一般の海上交通
管制システムでは、複数の異なる設置位置(無人信号所
等)にそれぞれ設けられたITVカメラと、1台程度の
レーダとにより船舶の動静が監視される。このITVカ
メラが複数台必要となるのは、ITVカメラによる監視
は監視範囲が限定されるからである。そしてITVカメ
ラとレーダとは、互いにその機能を補完して船舶の特定
を行っている。例えば、レーダである船舶の位置(座標
位置)を確認し、このレーダの位置情報から監視員が地
図盤等を参考にして、ある設置位置に設けられたITV
カメラの撮影方向をどの方位にすればよいかを推定し、
このITVカメラの撮影方向を遠隔制御して該当船舶の
方向に向け、必要に応じズーミング等の制御をして、船
舶の映像が最適な映像となるようにして、該当船舶の特
定を行っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のような海上交通
管制システムにおけるITVカメラによる監視では、監
視員が遠隔操作によって、ITVカメラの撮影方向の調
整とズーミングの調整を交互に行って目標とする船舶の
映像が最適な映像となるようにITVカメラの状態を追
い込み、その後目標船舶を特定(確認)するまでに長時
間を要していた。特に船舶が航行中の場合には、ITV
カメラの遠隔操作の過程で船舶が移動してしまうため、
停船している船舶よりもさらに長時間を要するという問
題があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係る監視用IT
Vカメラの制御方法は、監視対象領域内に存在する物標
の動静をITVカメラ及びレーダを用いて遠隔のセンタ
局で監視するシステムにおけるITVカメラの制御方法
において、前記センタ局にて、前記レーダが前記監視対
象領域内で検出した全物標の位置、大きさ及び速度情報
をレーダ運用卓に表示し、前記レーダ運用卓に表示され
た物標のうちでITVカメラで確認したい物標を自動又
は手動により選定し、この選定された物標の位置を前記
ITVカメラの設置位置からみた極座標位置として求
め、この該当物標の極座標位置及び大きさ、ITVカメ
ラの高さ及びレンズの定格並びにITVモニタ表示サイ
ズから前記ITVカメラの前記該当物標に対する方位、
俯角及びレンズ指定の制御値を算出し、この制御値によ
り前記ITVカメラを自動的に遠隔制御するものであ
る。
【0006】その結果前記ITVカメラで確認したい物
標が選定されると、この選定物標をITVカメラが最適
の方位、俯角及びレンズ指定により撮影した良質の映像
がITVモニタ表示画面に自動的に表示されるので、物
標の選定から監視員によるモニタ表示画面上での視認ま
での時間が従来よりも大幅に短縮される。
【0007】
【発明の実施の形態】実施形態1 実施形態1はITVカメラを1台、レーダを1台とした
構成例を示している。実施形態1におけるレーダとIT
Vの役割り分担を先に説明する。一般の海上交通管制用
レーダでは、レーダ局から半径18km程度までの距離
を監視範囲としているから、レーダは物標をかなり遠距
離から検出できる。しかし一般のITVカメラでは、カ
メラを比較的高い位置に設置しても、撮影可能距離は通
常2〜3kmが限度である。従ってITVカメラの設置
位置から、3km以上の遠距離にある物標はレーダのみ
によって監視し、2〜3kmの距離範囲にある物標は、
レーダとITVカメラの両方によって監視し、1km以
下の近距離にある物標はITVカメラのみによって監視
するのが物標の距離に基づく役割の分担である。なお現
在ITVカメラとしては、暗視カメラや赤外線カメラ等
を使用することにより、夜間や天候不良の時にも、おお
むね撮影可能となっている。
【0008】図1は本発明の実施形態1に係る船舶監視
用ITV制御システムの構成図である。図1において、
10はITV局であり、ITVカメラ11、ITVカメ
ラ11のリモコン子局12及び伝送装置13を含む。2
0はレーダ局であり、レーダ21及び伝送装置22を含
む。30は有人局のセンタであり、伝送装置31、映像
処理装置32、レーダ運用卓33、演算装置34、運用
卓35及びITVカメラ11のリモコン親局36を含
む。またITV局10とレーダ局20は、センタ30と
異なる位置に設置され、それぞれ通信ケーブルによりセ
ンタ30と接続されている。なお図1におけるITVカ
メラ11とレーダ21の各装置並びにレーダ21とセン
タ30間のデータ伝送装置は公知のものであるので、そ
の説明は省略し、ここでは本発明に直接関係するセンタ
30内の各装置並びにITVカメラのリモコン装置(親
局、子局)を主に説明する。
【0009】(A)船舶の船名が特定できる場合 実施形態1における船舶の船名が特定できる場合を最初
に述べる。図1の動作を説明する。レーダ21は、その
監視範囲(例えば半径18km程度の範囲)内の全部の
船舶(例えば200隻程度までの船舶)の動静を確認す
る。このレーダ画像データは、レーダ局20の伝送装置
22から通信ラインを介してセンタ30の伝送装置31
に伝送される。センタ30では、まず映像処理装置32
が、伝送装置31から供給されるレーダ画像データを用
いて船舶の追尾処理等の処理を行う。映像処理装置32
が出力する追尾結果等のデータは、データ表示手段を含
むレーダ運用卓33に表示され、監視員はこの表示デー
タをモニタする。
【0010】レーダ運用卓33では、航行船舶のうちか
らITVカメラで確認すべき船舶を選定する。なお船舶
の船名が特定できる場合は、この船舶の選定は後述する
通過ポイント(又は通過ライン)を用いて自動的に行う
ようにしている。映像処理装置32は、レーダ運用卓3
3によって選定されたITVカメラで確認すべき船舶
(一般に物標という)の位置、針路、速度等のデータを
演算装置34に送る。演算装置34は、映像処理装置3
2から供給される船舶の位置、針路、速度等のデータに
基づき、該当船舶の確認のため、該当船舶から最適な各
種映像が得られるようなITVカメラの制御信号を求
め、この制御信号をリモコン親局36、伝送装置31,
13、リモコン子局12を経由してITVカメラ11に
伝送する。ITVカメラ11はこの制御信号に応じて、
水平方位、俯角、ズーミング等が制御される。
【0011】図2は本発明の実施形態1に係る船舶監視
用ITVカメラの制御方法の説明図であり、図において
Fの付加された各ブロックは信号処理またはその処理情
報を示している。図3は本発明の各実施形態に係るIT
Vカメラと船舶との位置関係を示す図である。図2、3
を用いて船舶監視用ITVカメラの制御方法を説明す
る。レーダの画像のうちでセンタ30の監視範囲に入っ
てきた物標映像を例にして説明する。 (1)まず、レーダ画像における物標の追尾処理を行
い、監視範囲内の物標全体の動静を把握する。
【0012】(2)次に、全物標のうちでITVカメラ
で確認すべき物標の選定及び特定を行う(図2のF1を
参照)。一般に船舶が入港又は出港する際の航路は海図
上に規定されているので、予め船舶の通過ポイント(又
は通過ライン)1,2を次のように設定しておく。通過
ポイント(又は通過ライン)1は、レーダによる物標の
選定及び特定用とするので、レーダから3km以上離れ
た距離に設定する。通過ポイント(又は通過ライン)2
は、ITVカメラによる物標の特定用とするので、レー
ダとITVカメラの両方で監視できる領域又はITVカ
メラのみによって監視できる領域に設定する。
【0013】ITVカメラで確認すべき物標を自動的に
選定するには、レーダ画像上の物標が上記通過ポイント
(又は通過ライン)1を通過した時に、この通過物標を
自動捕捉して選定すればよい。そしてこの選定した物標
の船名は、船舶の予定航行リストとの照合によりおおむ
ね判明できるが、かりに船舶の予定航行リストから判明
できない場合には、無線通信により該当物標の船名を確
認することができる。しかしレーダのほかにITVカメ
ラを備えたシステムでは、該当物標がITVカメラの撮
影可能領域に入ると、ITVカメラによる物標映像をモ
ニタTVに表示し、監視員がこのTV画面をみて、船舶
の形状、大きさ、船名等の確認をするようにしている。
【0014】(3)また、船舶の予定航行リストや、無
線通信による船名の確認等により、物標の船名、大き
さ、形状等の情報を得る(図2のF10〜F12を参
照)。 (4)次に該当物標が通過ポイント(又は通過ライン)
2を通過した時のレーダ映像から該当物標の位置情報や
速度情報を映像処理装置32によって求め、演算装置3
4へ出力する。即ち映像処理装置32は、レーダ21か
らみた該当物標に対する距離r、方位θを求め(図2の
F2を参照)、この極座標を直交座標に変換し、レーダ
から物標をみた直交座標位置(X1 ,Y1 )を求める
(図2のF3を参照)。また該当物標の進行方向及び速
度を求める(図2のF4を参照)。そしてこれらの求め
たデータを演算装置34に送る。
【0015】(5)また演算装置34には、運用卓35
からITVカメラの設置位置(緯度、経度)、高さ及び
カメラの種類(レンズ)等の情報が取り込んである(図
2のF5、F7を参照)。 (6)また演算装置34には、ITVモニタ用TVの画
面の大きさのデータも取り込んでいる(図2のF9を参
照)。 (7)演算装置34は、ITVモニタ用TVの画面上で
物標の大きさが予め決められた大きさで表示されるよう
に、船舶の大きさ、船舶までの距離及びITVカメラの
レンズ定格から、ITVカメラの水平面上での方位、こ
の水平面からの俯角及びズーミングを制御する制御値を
演算処理により算出し、この算出値によりITVカメラ
の制御を行う(図2のF14、F15を参照)。この為
まず、ITVカメラの設置位置(緯度、経度)からみた
該当物標の直交座標位置(X2 ,Y2 )を求める(図2
のF6を参照)。
【0016】次にF3で求めたレーダ設置位置からみた
該当物標の直交座標位置(X1 ,Y1 )と、F6で求め
たITVカメラ設置位置からみた該当物標の直交座標位
置(X2 ,Y2 )情報より、ITVカメラ設置位置から
みた該当物標の極座標位置(水平面上での方位θ及び距
離r)を求める(図2のF8を参照)。
【0017】図3において、ITVカメラの海抜高を
h、ITVカメラから該当物標(船舶)までの地図上で
の距離(極座標位置の距離と同じ)をr、ITVカメラ
から該当物標までの直線距離をxとすれば、xは次式
(1)で、俯角αは次式(2)で、レンズの指定は次式
(3)でそれぞれ表すことができる。
【0018】
【数1】
【0019】演算装置34は、上記のようにして算出し
たITVカメラの水平面上の方位θ、俯角α及びレンズ
の指定の制御信号を、リモコン親局36及びリモコン子
局12を経由してITVカメラ11に送出し、制御を行
う。センタ30の監視員は、ITVカメラ11により撮
影されモニタTV上に表示された物標映像をみて、船舶
の形状、大きさ、船名等の確認を行う。
【0020】(8)該当物標が航行中であれば、演算装
置34は、F4において求めた物標の速度ベクトルから
該当物標の時々刻々の移動位置を予測し、この各予測位
置において前記(7)項で説明したITVカメラの各制
御値を求め、該当物標の移動に合わせてITVカメラの
追尾制御を行い、モニタTV上に該当物標の映像が表示
されるようにする。
【0021】上記のように実施形態1における船舶の船
名が特定できるものは、その船名から船舶の大きさ、形
状等の情報が得られるので、ITVカメラで確認したい
船舶を、予めレーダによる検出領域内に設定した通過ポ
イント(又は通過ライン)を用いてレーダ画像上から自
動的に選定し、この選定した船舶から最適の撮影映像が
得られるようにITVカメラの方位、俯角及びレンズ指
定等の制御を自動的に行うので、従来の手動制御方法と
比較して、監視員が確認したい船舶をITVカメラのモ
ニタ表示画面上で視認できるまでの時間が短縮できると
いう効果がある。
【0022】(B)船舶の船名が特定できない場合 実施形態1における船舶の船名が特定できない場合を次
に述べる。この場合におけるITVカメラにより確認し
たい物標の選択は一般に手動で行う。即ちレーダ運用卓
33の表示画面上で、トラックボール等を用いて任意位
置の物標を捕捉して選定することができる。前記(A)
のように船名が特定できると、船舶情報データベースよ
り船舶のサイズを知ることができるが、船名が不明の場
合には、その船舶のサイズを知ることができない。
【0023】そこで、船名の不明なものはデフォルト値
として船舶の大きさを設定しておき(例えば船舶の大き
さはレーダ画像上で推定した大きさによりデフォルト値
を設けておく等)、その設定された大きさ情報を演算装
置34に入力する(図2のF13を参照)。その他は前
記(A)で説明した各処理と同一の処理を演算装置34
が行えば、ITVカメラの自動制御が可能となる。
【0024】上記のように実施形態1における船舶の船
名が特定できないものは、その船舶の大きさが不明であ
るが、船舶の大きさとして予め設定したデフォルト値を
用いることにより、ITVカメラで確認したい船舶をレ
ーダ画像上で手動捕捉すれば、その後は前記(A)の場
合と同様に、自動的に、確認したい船舶のITVカメラ
による撮影映像をモニタTV画面上で視認することがで
きる。
【0025】(C)停止船舶又は固定物標の場合 実施形態1における停止船舶又は固定物標の場合を次に
述べる。前記(A)、(B)では、航行中の船舶をIT
Vカメラの撮影対象としているが、この(C)では、停
止船舶又は固定物標を撮影対象とした場合である。停止
船舶も処理エリアの関係で(例えば湾内の規定された航
路やその近傍で停船した場合等には)、追尾処理される
ことがあるが、この場合は、前記(A)、(B)の場合
と同様にITVカメラの自動制御が可能である。従っ
て、ここでは処理エリアの関係で追尾処理されていない
停止船舶又は固定物標を対象とする。
【0026】この(C)の場合、撮影対象は自動選定さ
れないので、手動で選定することになる。また選定した
船舶(物標)の形状(大きさ)に相当する情報が、船舶
情報データベース等からは得られないので、船舶(物
標)の形状に相当するデータとして、予め決められた数
値を採用して用いる。そしてこの形状に相当する数値を
用いることにより、前記(A)、(B)の各処理と同様
の処理によりITVカメラの自動制御が可能となる。
【0027】上記のように実施形態1における停止船舶
又は固定物標については、ITVカメラによる撮影対象
を手動で選定し、この選定物標の形状データに相当する
数値を用いることによって、レーダ画面上に表示されて
いるすべての物標と、レーダ監視領域内のすべての場所
をITVカメラにより自動的に撮影し、その撮影映像を
モニタTV上で視認することができる。
【0028】図1のシステム構成例では、レーダとIT
Vカメラを共に単数とした場合の例を示したが、レーダ
が単数でITVカメラを複数としたシステムや、レーダ
とITVカメラを共に複数としたシステムへ容易に拡張
することができる。一般にレーダの検出可能領域に比較
して、ITVカメラの撮影可能領域は小さいので、複数
のITVカメラを使用することが多い。またITVカメ
ラの撮影可能距離は通常2〜3kmが限度であるので、
実施形態1のシステムは、比較的近距離における海上の
船舶等の動静監視システムに利用できる。例えば次の通
りである。 (1)港湾内交通の監視システム (2)漁場監視システム (3)工事(例えば浚渫工事、埋立工事等)監視システ
【0029】本システムの変形利用形態として、本シス
テムのレーダを音波(超音波を含む)または光(レーザ
ーを含む)センサに置換したシステムが考えられる。即
ちある監視対象の全領域に対しては、まず音波またはレ
ーザ等によって物標(侵入者等)の検出を行い、次にこ
の検出された特定領域の物標をITVカメラ(夜間の場
合は、赤外線カメラや暗視カメラ)で捕捉して、その撮
影映像をモニタTV画面上に表示するシステムとして、
例えば下記のものがある。 倉庫監視システム 駐車場監視システム 夜間店内監視システム
【0030】実施形態2 実施形態2では、実施形態1のレーダの代りにGPSセ
ンタ無線局(以下GPS無線局という)と各船舶に搭載
されたGPS船舶局を用いたシステムである。GPS
(Global Positioning Syste
m)は、高度約2万kmで周回する24個のGPS衛星
のうちより受信可能な衛星4個からの電波を受信し、こ
の受信位置の3次元座標値(緯度、経度、高度)を算出
する測位システムで、現在船舶や自動車等の移動体に利
用されている。またDGPS(Differentia
l GPS)システムとして、空港や港湾等の位置が正
確に判明している場所にGPS受信機を設置してGPS
衛星からの電波を受信し、その測位データからどの衛星
からの電波にどれだけの時間(電波伝播時間)誤差が含
まれているかを算出し、この誤差情報をUHF等の電波
で放送するシステムがある。
【0031】図4は本発明の実施形態2に係る船舶監視
用ITV制御システムの構成図である。図4において、
10〜13及び34〜36は図1と同一のものである。
30AはGPS用センタ(有人局)、31AはITV局
10とセンタ30Aとの間のデータ送受信用伝送装置、
32AはGPS処理装置、33AはGPS運用卓であ
り、レーダが設置されている場合には、GPS運用卓と
レーダ運用卓の両機能を備えたものもある。40はGP
S無線局、41はGPS測位データ通信用無線装置(以
下単に無線装置という)、42は伝送装置、50a,5
0b,…は船舶、51a,51b,…は船舶に設けられ
たGPS船舶局である。またITV局10とGPS無線
局40は、センタ30Aと異なる位置に設置され、それ
ぞれ通信ケーブルでセンタ30Aと接続されている。
【0032】従って図4は、ITVカメラを1台、GP
S(センタ)無線局を1局及びGPS船舶局を多数とし
た構成例を示している。また図4のGPS無線局40を
DGPSシステムにおけるGPS船舶局に対する基準G
PS無線局として、自局での測位データに基づくGPS
衛星からの電波の時間誤差を各船舶に放送するようにし
てもよい。なお図4におけるITVカメラ11及びGP
S無線局51a,51b並びにGPS無線局40とセン
タ30A間及びITV局10とセンタ30A間のデータ
伝送は既知なものとし、ここではその説明を省略する。
【0033】(A)実施形態2における船舶の船名が特
定できる場合を最初に述べる。図4の動作を説明する。
GPS無線局40は、その監視範囲内にあってGPSを
搭載している各船舶から送信されるその測位データ(緯
度、経度のデータ)をそれぞれ受信して、このデータを
センタ30Aに伝送する。センタ30A内のGPS処理
装置32Aは、この伝送されたデータを用いて各船舶の
追尾処理等の処理を行う。GPS処理装置32Aが出力
する全船舶のGPSデータ(GPSの測位データと追尾
処理による各船舶の進路や速度等のデータを含む)は、
データ表示手段を含むGPS運用卓33Aに表示され、
監視員はこの表示データをモニタする。
【0034】GPS運用卓33Aでは、航行船舶のうち
からITVカメラで確認すべき船舶を選定する。この選
定は自動又は手動により行う。GPS処理装置32A
は、GPS運用卓33Aによって選定されたITVカメ
ラで確認すべき船舶(物標)の位置、針路、速度等のデ
ータを演算装置34に送る。演算装置34は、GPS処
理装置32Aから供給される船舶の位置、針路、速度等
のデータに基づき、該当船舶の確認のため、該当船舶か
ら最適な各種映像が得られるようなITVカメラの制御
信号を求め、この制御信号をリモコン親局36、伝送装
置31A,13、リモコン子局12を経由してITVカ
メラ11に伝送する。ITVカメラ11はこの制御信号
に応じて、水平方位、俯角、ズーミング等が制御され
る。
【0035】図5は本発明の実施形態2に係る船舶監視
用ITVカメラの制御方法の説明図であり、図において
Fの付加された各ブロックは信号処理またはその処理情
報を示している。また図5におけるFの付加された数値
が図1におけるFの付加された数値と同一のものは、図
1と同一信号処理または同一情報を示すものである。な
おITVカメラと船舶との位置関係を示す説明図として
は実施形態1における図3を利用できる。
【0036】図5、図3を用いて、船舶監視用ITVカ
メラの制御方法を説明する。GPS搭載船舶がセンタ3
0Aの監視範囲に入ってきた場合を例にして説明する。 (1)まずGPSデータにより船舶の追尾処理を行い、
監視範囲内の船舶全体の動静を把握する。
【0037】(2)次に、全船舶のうちでITVカメラ
で確認すべき船舶(物標)の選定及び特定を自動又は手
動で行う(図5のF1を参照)。この自動で船舶を選定
するために、予め船舶の通過ポイント(又は通過ライ
ン)1,2を設定しておき、この通過ポイント(又は通
過ライン)を通過した船舶を自動捕捉して選定する方
法、並びにGPS運用卓33Aの表示画面上でトラック
ボール等を用いて任意位置の船舶を手動で捕捉して選定
する方法は、実施形態1の場合と同じである。 (3)そしてこの選定された船舶について、GPSデー
タから船名を求め、船名が判ったら、この船名を船舶の
予定航行リストと照合し、該当船舶の形状情報を得る。
また船舶の予定航行リストから形状情報等が得られない
場合には、無線通信により該当船舶の船名、形状等の情
報を得る(図5のF10を参照)。
【0038】(4)GPS処理装置32Aは、GPSデ
ータから得た該当船舶の位置情報、速度情報等を演算装
置34へ出力する。即ちGPS処理装置32Aは、GP
Sデータから得た該当船舶の位置(地図上の緯度、経
度)情報(図5のF2Aを参照)を、基準直交座標(例
えばGPS無線局40の設置位置を座標原点とし、真北
をX軸正方向とする直交座標)における該当船舶の直交
座標位置(X1 ,Y1 )に変換し(図5のF3を参
照)、また該当船舶の進行方向及び速度を求める(図5
のF4を参照)。そしてこれらの求めたデータを演算装
置34に送る。
【0039】(5)また演算装置34には、運用卓35
からITVカメラの設置位置(緯度、経度)、高さ及び
カメラの種類(レンズ)等の情報が取り込んである(図
5のF5、F7を参照)。 (6)また演算装置34には、ITVモニタ用TVの画
面の大きさのデータも取り込んでいる(図5のF9を参
照)。 (7)演算装置34は、ITVモニタ用TVの画面上で
船舶の大きさが予め決められた大きさで表示されるよう
に、船舶の大きさ、船舶までの距離及びITVカメラの
レンズ定格から、ITVカメラの水平面上での方位、こ
の水平面からの俯角及びズーミングを制御する制御値を
演算処理により算出し、この算出値によりITVカメラ
制御を行う(図5のF14、F15を参照)。この為ま
ず、ITVカメラの設置位置(緯度、経度)からみた該
当物標の直交座標位置(X2 ,Y2 )を求める(図5の
F6を参照)。
【0040】次にF3で求めた基準直交座標からみた該
当船舶の直交座標位置(X1 ,Y1)と、F6で求めた
ITVカメラ設置位置からみた該当船舶の直交座標位置
(X2 ,Y2 )情報より、ITVカメラ設置位置からみ
た該当船舶の極座標位置(水平面上での方位θ及び距離
r)を求める(図5のF8を参照)。
【0041】図3においては、ITVカメラの海抜高を
h、ITVカメラから該当船舶までの地図上での距離
(極座標位置の距離と同じ)をr、ITVカメラから該
当船舶までの直線距離をxとしているので、この直線距
離xは前記式(1)で、俯角αは前記式(2)で、レン
ズの指定は前記式(3)でそれぞれ表すことができる。
【0042】演算装置34は、上記のようにして算出し
たITVカメラの水平面上の方位θ、俯角α及びレンズ
の指定の制御信号をリモコン親局36及びリモコン子局
12を経由してITVカメラ11に送出し、制御を行
う。センタ30Aの監視員は、ITVカメラ11により
撮影されモニタTV上に表示された物標映像をみて、船
舶の形状、大きさ、船名等の確認を行う。
【0043】(8)該当船舶が航行中であれば、演算装
置34は、F4において求めた船舶の速度ベクトルから
該当船舶の時々刻々の移動位置を予測し、この各予測位
置において前記(7)項で説明したITVカメラの各制
御値を求め、該当船舶の移動に合わせてITVカメラの
追尾制御を行い、モニタTV上に該当船舶の映像が表示
されるようにする。
【0044】上記のように実施形態2における船舶の船
名が特定できるものは、その船名から船舶の大きさ、形
状等の情報が得られるので、ITVカメラで確認したい
船舶を自動又は手動で選定し、この選定した船舶から最
適の撮影映像が得られるようにITVカメラの方位、俯
角及びレンズ指定等の制御を自動的に行うので、従来の
手動制御方法と比較して、監視員が確認したい船舶をI
TVカメラのモニタ表示画面上で視認できるまでの時間
が短縮できるという効果がある。
【0045】(B)船舶の船名が特定できない場合 実施形態2における船舶の船名が特定できない場合を次
に述べる。この場合におけるITVカメラにより確認し
たい船舶の選択は一般に手動で行う。即ちGPS運用卓
33Aの表示画面上で、トラックボール等を用いて任意
位置の船舶を捕捉して選定することができる。前記
(A)のように船名が特定できると、船舶情報データベ
ースより船舶のサイズを知ることができるが、船名が不
明の場合には、その船舶のサイズを知ることができな
い。
【0046】そこで、船名の不明なものはデフォルト値
として船舶の大きさを設定しておき、その設定された大
きさ情報を演算装置34に入力する(図5のF13を参
照)。その他は前記(A)で説明した各処理と同一の処
理を演算装置34が行えば、ITVカメラの自動制御が
可能となる。
【0047】上記のように実施形態2における船舶の船
名が特定できないものは、その船舶の大きさが不明であ
るが、船舶の大きさとして予め設定したデフォルト値を
用いることにより、ITVカメラで確認したい船舶をG
PS画像上で手動捕捉すれば、その後は前記(A)の場
合と同様に、自動的に、確認したい船舶のITVカメラ
による撮影映像をモニタTV画面上で視認することがで
きる。
【0048】(C)停止船舶又は固定物標の場合 実施形態2における停止船舶又は固定物標の場合を次に
述べる。前記(A)、(B)では航行船舶をITVカメ
ラの撮影対象としているが、この(C)では停止船舶又
は固定物標を撮影対象とした場合である。停止船舶も処
理エリアの関係で(例えば湾内の規定された航路やその
近傍で停船した場合等には)、追尾処理されることがあ
るが、この場合は、前記(A)、(B)の場合と同様に
ITVカメラの自動制御が可能である。従って、ここで
は処理エリアの関係で追尾処理されていない停止船舶又
は固定物標を対象とする。
【0049】この(C)の場合、撮影対象は自動選定さ
れないので、手動で選定することになる。また選定した
船舶(物標)の形状(大きさ)に相当する情報が、船舶
情報データベース等からは得られないので、船舶(物
標)の形状に相当するデータとして、予め決められた数
値を採用して用いる。そしてこの形状に相当する数値を
用いることにより、前記(A)、(B)の各処理と同様
の処理によりITVカメラの自動制御が可能となる。
【0050】上記のように実施形態2における停止船舶
又は固定物標については、ITVカメラによる撮影対象
を手動で選定し、この選定物標の形状データに相当する
数値を用いることによって、GPS画面上に表示されて
いるすべての船舶と、センタ監視領域のすべての場所を
ITVカメラにより自動的に撮影し、その撮影映像をモ
ニタTV上で視認することができる。
【0051】図4のシステム構成例では、GPS無線局
とITVカメラを共に単数とした場合の例を示したが、
GPS無線局が単数でITVカメラを複数としたシステ
ムへ容易に拡張することができる。一般にITVカメラ
の撮影可能領域は小さいので、複数のITVカメラを使
用することが多い。またITVカメラの撮影可能距離は
通常2〜3kmが限度であるので、実施形態2のシステ
ムは、比較的近距離における海上の船舶等の動静監視シ
ステムに利用できる。例えば次の通りである。 (1)港湾内交通の監視システム (2)漁場監視システム (3)工事(例えば浚渫工事、埋立工事等)監視システ
【0052】本システムの変形利用形態として、海上監
視目的を陸上監視目的に変えたものとして、次のシステ
ムが考えられる。 管理人対象の駐車場監視システム コンテナヤードなどの作業管理システム さらにGPSの測位データの代りに、個人の位置情報を
出力する機器(例えばPHS等)を用いて、監視員を巡
回させる保安システムとして下記のものに適用できる。 倉庫監視システム 駐車場監視システム 夜間店内監視システム
【0053】実施形態3 実施形態3はITVカメラを、A,Bの2台とした構成
例を示している。図6は本発明の実施形態3に係る船舶
監視用ITV制御システムの構成図である。図6におい
て、10AはITV局(A)であり、ITVカメラ11
A、リモコン子局12A及び伝送装置13Aを含む。1
0BはITV局(B)であり、ITVカメラ11B、リ
モコン子局12B及び伝送装置13Bを含む。30Bは
有人局のセンタで、伝送装置31A、演算装置34、運
用卓35及びリモコン親局36を含む。またITV局
(A)とITV局(B)とは、センタ30Bと異なる位
置に設置され、それぞれ通信ケーブルによりセンタ30
Bと接続されている。なおこの通信ケーブルを用いたデ
ータ伝送方法は既知なものであるので、ここでの説明は
省略する。
【0054】図6の動作を説明する。ITV局(A)の
ITVカメラ11Aは、ある監視範囲内の全体の船舶の
動静を確認するため、一定周期で常に撮影領域を走査す
るか、運用者が適宜動かしている。このITV局(A)
により検出された船舶の映像データは、その水平面上の
方位θ及び距離rと共にセンタ30Bの演算装置34に
送られる。即ち図3において、ITVカメラの海抜高さ
をh、ITVカメラから該当船舶までの地図上での距離
をr、ITVカメラの俯角をαとすると、rは次式
(4)で表すことができる。 r=h/tanα … (4) 上記式(4)により求めた距離rとITVカメラ11A
の水平面上の方位θ(即ちITVカメラ11Aの設置位
置を極座標原点としたときの、該当船舶の極座標位置デ
ータ)が、この船舶の映像データと共に演算装置34に
送られる。
【0055】演算装置34は、ITV局(A)から送ら
れてくる船舶データをデータ表示手段を含む運用卓35
に表示し、監視員はこの表示データをモニタする。そし
て監視員はこの運用卓35にて、航行船舶のうちでIT
Vカメラ11Bで確認すべき船舶を手動で選定する。演
算装置34は監視員に手動選定された該当船舶から最適
な各種映像が得られるようなITVカメラ11Bの制御
信号を求め、この制御信号をリモコン親局36、伝送装
置31A,13B、リモコン子局12Bを経由してIT
Vカメラ11Bに伝送する。ITVカメラ11Bは、こ
の制御信号に応じて水平方位、俯角、ズーミング等が制
御される。
【0056】図7は本発明の実施形態3に係る船舶監視
用ITVカメラの制御方法の説明図であり、図において
Fの付加された各ブロックは信号処理またはその処理情
報を示している。図7を用いて船舶監視用ITVカメラ
(B)の制御方法を説明する。ITVカメラ(A)によ
る撮影映像のうちでセンタ30Bの監視範囲に入ってき
た船舶を例にして説明する。 (1)ITVカメラ(A)による撮影映像のうちから確
認すべき船舶を選定する(図7のF1を参照)。図8は
本発明の実施形態3に係るITVカメラの位置合せの説
明図である。
【0057】(2)選定された船舶について、ITVモ
ニタ画面上で図8のように画面の中心を示す+印が該当
船舶の喫水線と一致するようにITVカメラ(A)を制
御する。そしてITVカメラ(A)からみた該当船舶の
水平面上の方位θ1 及び地図上での距離r1 を求め、演
算装置34へ送る(図7のF2B、F3Bを参照)。な
おITVカメラ(A),(B)の位置(緯度、経度)、
高さ及びカメラの種類(レンズ)等の情報と、ITVモ
ニタ用TVのサイズ情報は、演算装置34に取り込んで
ある(図7のF5A、F5B、F7A、F7B、F9を
参照)。
【0058】(3)ITVカメラ(A)で該当船舶を捕
捉した場合に、ITVカメラ(B)もこれに連動させた
い時には、運用卓35の連動スイッチを押下する。 (4)ITVカメラ(A)で該当船舶を捕捉した場合
に、ITVモニタ画面上で該当船舶の大きさが読取れる
ので、その数値を読むか、大きさのクラス分けを行う。
例えば大、中、小の3クラスに分ける。
【0059】即ち演算装置34は、図3におけるITV
カメラから船舶までの直線距離xを前記式(1)により
求められる。そして演算装置34は、ITVモニタ画面
上で表示する船舶の大きさが、予め決められた大きさに
なるように、船舶までの距離x、モニタ画面の大きさ、
ITVカメラの視野角から演算処理をして、この処理結
果の画像を表示するので、この処理結果におけるモニタ
表示画面上の規定長さ(又は単位長さ)は何メートルで
あるかを表示できる。従ってITVモニタ画面上に表示
された船舶の長さから船舶の大きさを求めることができ
る。またこの船舶の大きさが求められると、船舶の特定
に寄与できる。
【0060】(5)ITVカメラ(A)からの該当船舶
の方位θ、距離r、俯角α、大きさ、形状情報から、I
TVカメラ(B)を連動させるため、ITVカメラ
(B)の方位、俯角、ズーミング等を求める演算処理を
行う。
【0061】即ち演算装置34は、図7のF2B、F3
Bで求めた方位θ1 、距離r1 からITV局(A)から
該当船舶をみた直交座標位置(X1 ,Y1 )を求め(図
7のF4Bを参照)、またITV局(B)から該当船舶
をみた直交座標位置(X2 ,Y2 )を求め(図7のF6
Bを参照)、この2つの直交座標位置情報より、ITV
局(B)からみた該当船舶の極座標位置(水平面上での
方位θ及び距離r)を求める(図7のF8Bを参照)。
ITV局(B)からみた該当船舶の水平面上の方位θ及
び距離rが求まると、図3で説明したように、該当船舶
までの直線距離x、俯角α、レンズ指定は、前記式
(1)、式(2)、式(3)によりそれぞれ求めること
ができる。
【0062】演算装置34は、上記のようにして算出し
たITVカメラ11Bの水平面上の方位θ、俯角α及び
レンズの指定の制御信号をリモコン親局36、伝送装置
31A,13B及びリモコン子局12Bを経由してIT
Vカメラ11Bに送出し制御を行う。センタ30Bの監
視員は、ITVカメラ11Aと11Bの両方のカメラに
より撮影された映像のうち、いずれか一方を運用卓35
で選択してモニタ表示画面上に表示させ、船舶の形状、
大きさ、船名等の確認を行うことができる。
【0063】上記のように実施形態3によれば、複数の
異なる位置にそれぞれ設置されたITVカメラのうちの
1台によって捕捉、選定された船舶を、他の位置に設定
された別のITVカメラによって自動的に捕捉し、その
映像をモニタ表示画面上に表示することができるから、
複数の異なる方向から同一の船舶を撮影した映像を同時
に観測し、船舶の特定や、ITVカメラの監視範囲の引
き継ぎが容易に行えるという効果がある。
【0064】実施形態3は、複数のITVカメラを用い
たシステムであるので、比較的近距離における海上の船
舶等の動静監視システムとして、港湾内交通の監視シス
テム、漁場監視システム、工事監視システム等に利用で
きる。また本システムの他の利用形態として、それぞれ
担当する監視範囲をもつITVカメラを複数台設置し、
いずれかのITVカメラで捕えた侵入物標(車輌や人
間)に対して、この侵入物標の移動につれて自動的に別
のITVカメラに引き継いで監視を継続するという侵入
監視システムとして、例えば倉庫監視、駐車場監視、夜
間店内監視等のシステムに利用できる。
【0065】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、監視対象
領域内に存在する物標の動静をITVカメラ及びレーダ
を用いて遠隔のセンタ局で監視するシステムにおけるI
TVカメラの制御方法において、前記センタ局にて、前
記レーダが前記監視対象領域内で検出した全物標の位
置、大きさ及び速度情報をレーダ運用卓に表示し、前記
レーダ運用卓に表示された物標のうちでITVカメラで
確認したい物標を自動又は手動により選定し、この選定
された物標の位置を前記ITVカメラの設置位置からみ
た極座標位置として求め、この該当物標の極座標位置及
び大きさ、ITVカメラの高さ及びレンズの定格並びに
ITVモニタ表示サイズから前記ITVカメラの前記該
当物標に対する方位、俯角及びレンズ指定の制御値を算
出し、この制御値により前記ITVカメラを自動的に遠
隔制御するようにしたので、その結果前記ITVカメラ
で確認したい物標が選定されると、この選定物標をIT
Vカメラが最適の方位、俯角及びレンズ指定により撮影
した良質の映像がITVモニタ表示画面に自動的に表示
されるので、物標の選定から監視員によるモニタ表示画
面上での視認までの時間が従来よりも大幅に短縮され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1に係る船舶監視用ITV制
御システムの構成図である。
【図2】本発明の実施形態1に係る船舶監視用ITVカ
メラの制御方法の説明図である。
【図3】本発明の各実施形態に係るITVカメラと船舶
との位置関係を示す図である。
【図4】本発明の実施形態2に係る船舶監視用ITV制
御システムの構成図である。
【図5】本発明の実施形態2に係る船舶監視用ITVカ
メラの制御方法の説明図である。
【図6】本発明の実施形態3に係る船舶監視用ITV制
御システムの構成図である。
【図7】本発明の実施形態3に係る船舶監視用ITVカ
メラの制御方法の説明図である。
【図8】本発明の実施形態3に係るITVカメラの位置
合せの説明図である。
【符号の説明】
10 ITV局 11 ITVカメラ 12 リモコン子局 13 伝送装置 20 レーダ局 21 レーダ 22 伝送装置 30,30A,30B センタ 31,31A 伝送装置 32 映像処理装置 32A GPS処理装置 33 レーダ運用卓 33A GPS運用卓 34 演算装置 35 運用卓 36 リモコン親局
フロントページの続き Fターム(参考) 5C054 AA01 AA05 CA04 CA05 CA06 CA08 CC03 CG03 CG05 DA08 EA01 EA05 FA01 HA10 HA18 HA26 HA32 5C084 AA01 AA07 AA15 BB31 CC16 DD11 GG09 GG17 GG20 GG78 5J062 BB02 CC07 FF01 5J070 AC01 AC02 AC06 AC11 AE02 AK40 BD10

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 監視対象領域内に存在する物標の動静を
    ITVカメラ及びレーダを用いて遠隔のセンタ局で監視
    するシステムにおけるITVカメラの制御方法におい
    て、 前記センタ局にて、前記レーダが前記監視対象領域内で
    検出した全物標の位置、大きさ及び速度情報をレーダ運
    用卓に表示し、前記レーダ運用卓に表示された物標のう
    ちでITVカメラで確認したい物標を自動又は手動によ
    り選定し、この選定された物標の位置を前記ITVカメ
    ラの設置位置からみた極座標位置として求め、この該当
    物標の極座標位置及び大きさ、ITVカメラの高さ及び
    レンズの定格並びにITVモニタ表示サイズから前記I
    TVカメラの前記該当物標に対する方位、俯角及びレン
    ズ指定の制御値を算出し、この制御値により前記ITV
    カメラを自動的に遠隔制御することを特徴とする監視用
    ITVカメラの制御方法。
  2. 【請求項2】 前記レーダ運用卓に表示された物標のう
    ちでITVカメラで確認したい物標を自動により選定す
    る方法として、前記レーダの監視対象領域内に予め物標
    の通過ライン又は通過ポイントを設定しておき、前記レ
    ーダの検出物標が前記通過ライン又は通過ポイントを通
    過したときに、この通過物標を捕捉してITVカメラで
    確認したい物標として選定するようにしたことを特徴と
    する請求項1記載の監視用ITVカメラの制御方法。
  3. 【請求項3】 前記ITVカメラで確認したい物標が海
    上の航行船舶の場合には、この船舶の大きさは、船舶の
    予定航行リストとの照合または該当船舶との無線通信に
    より船名が特定されているときには、この特定された船
    舶の大きさを採用し、船名が特定されないときには予め
    設定されたデフォルト値から得るようにしたことを特徴
    とする請求項1又は2記載の監視用ITVカメラの制御
    方法。
  4. 【請求項4】 監視対象領域内に存在し、それぞれGP
    S測位手段を備えた物標の動静をITVカメラ及びGP
    S測位データ通信用無線装置を用いて遠隔のセンタ局で
    監視するシステムにおけるITVカメラの制御方法にお
    いて、 前記センタ局にて、前記GPS測位データ通信用無線装
    置が前記監視対象領域内の各物標から受信した全物標の
    GPSデータをGPS運用卓に表示し、前記GPS運用
    卓に表示された物標のうちでITVカメラで確認したい
    物標を自動又は手動により選定し、この選定された物標
    の位置を前記ITVカメラの設置位置からみた極座標位
    置として求め、この該当物標の極座標位置及び大きさ、
    ITVカメラの高さ及びレンズの定格並びにITVモニ
    タ表示サイズから前記ITVカメラの前記該当物標に対
    する方位、俯角及びレンズ指定の制御値を算出し、この
    制御値により前記ITVカメラを自動的に遠隔制御する
    ことを特徴とする監視用ITVカメラの制御方法。
  5. 【請求項5】 前記GPS運用卓に表示された物標のう
    ちでITVカメラで確認したい物標を自動により選定す
    る方法として、前記監視対象領域内に予め物標の通過ラ
    イン又は通過ポイントを設定しておき、前記GPS測位
    データ通信用無線装置が受信した物標の位置が前記通過
    ライン又は通過ポイントを通過したときに、この通過位
    置の物標を捕捉してITVカメラで確認したい物標とし
    て選定するようにしたことを特徴とする請求項4記載の
    監視用ITVカメラの制御方法。
  6. 【請求項6】 前記ITVカメラで確認したい物標が海
    上の航行船舶の場合には、この船舶の大きさは、船舶の
    予定航行リストとの照合または該当船舶との無線通信に
    より船名が特定されているときには、この特定された船
    舶の大きさを採用し、船名が特定されないときには予め
    設定されたデフォルト値から得るようにしたことを特徴
    とする請求項4又は5記載の監視用ITVカメラの制御
    方法。
  7. 【請求項7】 監視対象領域内に存在する物標の動静を
    複数のITVカメラを用いて遠隔のセンタ局で監視する
    システムにおけるITVカメラの制御方法において、 前記センタ局にて、前記複数のうちの特定のITVカメ
    ラが前記監視対象領域内で撮影した物標の位置及び映像
    情報をITVカメラ運用卓に表示し、前記ITVカメラ
    運用卓に表示された物標のうちで前記特定のITVカメ
    ラを除く他のITVカメラで確認したい物標を手動で選
    定し、この選定された物標の位置を前記確認したい他の
    ITVカメラの設置位置からみた極座標位置として求
    め、この該当物標の極座標位置及び大きさ、前記確認し
    たい他のITVカメラの高さ及びレンズの定格並びにI
    TVモニタ表示サイズから前記確認したい他のITVカ
    メラの前記該当物標に対する方位、俯角及びレンズ指定
    の制御値を算出し、この制御値により前記確認したい他
    のITVカメラを自動的に遠隔制御することを特徴とす
    る監視用ITVカメラの制御方法。
  8. 【請求項8】 前記ITVカメラで確認したい物標の大
    きさは、この確認したいITVカメラの該当物標までの
    直線距離とカメラの視野角とから算出することを特徴と
    する請求項7記載の監視用ITVカメラの制御方法。
  9. 【請求項9】 前記物標は、前記監視領域内における海
    上の航行船舶または固定位置にある任意の物体とするこ
    とを特徴とする請求項7又は8記載の監視用ITVカメ
    ラの制御方法。
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