JP3560040B2 - 監視用itvカメラの制御方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、監視対象領域内に存在する物標の動静をITVカメラとレーダ、ITVカメラとGPS、または複数のITVカメラを用いて遠隔のセンタ局(有人局)で監視するシステムにおけるITVカメラの制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、大都市の近くの港湾や、主要航路にある狭水道等においては、船舶の海上交通が輻輳しているため、ITVカメラやレーダにより船舶の動静を監視し、これらの情報によって航行船舶の交通の流れを制御する海上交通管制システムが設けられている。
この海上交通管制システムについての公知文献としては、例えば下記文献がある。
文献:電波標識編集委員会編、「電波標識−システムとその利用−下巻」、昭和50年5月、鶴巻書房、pp175〜189
【0003】
上記文献に示されるように一般の海上交通管制システムでは、複数の異なる設置位置(無人信号所等)にそれぞれ設けられたITVカメラと、1台程度のレーダとにより船舶の動静が監視される。このITVカメラが複数台必要となるのは、ITVカメラによる監視は監視範囲が限定されるからである。そしてITVカメラとレーダとは、互いにその機能を補完して船舶の特定を行っている。
例えば、レーダである船舶の位置(座標位置)を確認し、このレーダの位置情報から監視員が地図盤等を参考にして、ある設置位置に設けられたITVカメラの撮影方向をどの方位にすればよいかを推定し、このITVカメラの撮影方向を遠隔制御して該当船舶の方向に向け、必要に応じズーミング等の制御をして、船舶の映像が最適な映像となるようにして、該当船舶の特定を行っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような海上交通管制システムにおけるITVカメラによる監視では、監視員が遠隔操作によって、ITVカメラの撮影方向の調整とズーミングの調整を交互に行って目標とする船舶の映像が最適な映像となるようにITVカメラの状態を追い込み、その後目標船舶を特定(確認)するまでに長時間を要していた。特に船舶が航行中の場合には、ITVカメラの遠隔操作の過程で船舶が移動してしまうため、停船している船舶よりもさらに長時間を要するという問題があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る監視用ITVカメラの制御方法は、監視対象領域内に存在する物標の動静をITVカメラ及びレーダを用いて遠隔のセンタ局で監視するシステムにおけるITVカメラの制御方法において、前記センタ局にて、前記レーダが前記監視対象領域内で検出した全物標の位置、大きさ及び速度情報をレーダ運用卓に表示し、前記レーダ運用卓に表示された物標のうちでITVカメラで確認したい物標を自動又は手動により選定し、この選定された物標の位置を前記ITVカメラの設置位置からみた極座標位置として求め、この該当物標の極座標位置及び大きさ、ITVカメラの高さ及びレンズの定格並びにITVモニタ表示サイズから前記ITVカメラの前記該当物標に対する方位、俯角及びレンズ指定の制御値を算出し、この制御値により前記ITVカメラを自動的に遠隔制御するものである。
【0006】
その結果前記ITVカメラで確認したい物標が選定されると、この選定物標をITVカメラが最適の方位、俯角及びレンズ指定により撮影した良質の映像がITVモニタ表示画面に自動的に表示されるので、物標の選定から監視員によるモニタ表示画面上での視認までの時間が従来よりも大幅に短縮される。
【0007】
【発明の実施の形態】
実施形態1
実施形態1はITVカメラを1台、レーダを1台とした構成例を示している。
実施形態1におけるレーダとITVの役割り分担を先に説明する。
一般の海上交通管制用レーダでは、レーダ局から半径18km程度までの距離を監視範囲としているから、レーダは物標をかなり遠距離から検出できる。しかし一般のITVカメラでは、カメラを比較的高い位置に設置しても、撮影可能距離は通常2〜3kmが限度である。
従ってITVカメラの設置位置から、3km以上の遠距離にある物標はレーダのみによって監視し、2〜3kmの距離範囲にある物標は、レーダとITVカメラの両方によって監視し、1km以下の近距離にある物標はITVカメラのみによって監視するのが物標の距離に基づく役割の分担である。
なお現在ITVカメラとしては、暗視カメラや赤外線カメラ等を使用することにより、夜間や天候不良の時にも、おおむね撮影可能となっている。
【0008】
図1は本発明の実施形態1に係る船舶監視用ITV制御システムの構成図である。
図1において、10はITV局であり、ITVカメラ11、ITVカメラ11のリモコン子局12及び伝送装置13を含む。20はレーダ局であり、レーダ21及び伝送装置22を含む。30は有人局のセンタであり、伝送装置31、映像処理装置32、レーダ運用卓33、演算装置34、運用卓35及びITVカメラ11のリモコン親局36を含む。またITV局10とレーダ局20は、センタ30と異なる位置に設置され、それぞれ通信ケーブルによりセンタ30と接続されている。
なお図1におけるITVカメラ11とレーダ21の各装置並びにレーダ21とセンタ30間のデータ伝送装置は公知のものであるので、その説明は省略し、ここでは本発明に直接関係するセンタ30内の各装置並びにITVカメラのリモコン装置(親局、子局)を主に説明する。
【0009】
(A)船舶の船名が特定できる場合
実施形態1における船舶の船名が特定できる場合を最初に述べる。
図1の動作を説明する。
レーダ21は、その監視範囲(例えば半径18km程度の範囲)内の全部の船舶(例えば200隻程度までの船舶)の動静を確認する。このレーダ画像データは、レーダ局20の伝送装置22から通信ラインを介してセンタ30の伝送装置31に伝送される。
センタ30では、まず映像処理装置32が、伝送装置31から供給されるレーダ画像データを用いて船舶の追尾処理等の処理を行う。映像処理装置32が出力する追尾結果等のデータは、データ表示手段を含むレーダ運用卓33に表示され、監視員はこの表示データをモニタする。
【0010】
レーダ運用卓33では、航行船舶のうちからITVカメラで確認すべき船舶を選定する。なお船舶の船名が特定できる場合は、この船舶の選定は後述する通過ポイント(又は通過ライン)を用いて自動的に行うようにしている。
映像処理装置32は、レーダ運用卓33によって選定されたITVカメラで確認すべき船舶(一般に物標という)の位置、針路、速度等のデータを演算装置34に送る。
演算装置34は、映像処理装置32から供給される船舶の位置、針路、速度等のデータに基づき、該当船舶の確認のため、該当船舶から最適な各種映像が得られるようなITVカメラの制御信号を求め、この制御信号をリモコン親局36、伝送装置31,13、リモコン子局12を経由してITVカメラ11に伝送する。ITVカメラ11はこの制御信号に応じて、水平方位、俯角、ズーミング等が制御される。
【0011】
図2は本発明の実施形態1に係る船舶監視用ITVカメラの制御方法の説明図であり、図においてFの付加された各ブロックは信号処理またはその処理情報を示している。
図3は本発明の各実施形態に係るITVカメラと船舶との位置関係を示す図である。
図2、3を用いて船舶監視用ITVカメラの制御方法を説明する。
レーダの画像のうちでセンタ30の監視範囲に入ってきた物標映像を例にして説明する。
(1)まず、レーダ画像における物標の追尾処理を行い、監視範囲内の物標全体の動静を把握する。
【0012】
(2)次に、全物標のうちでITVカメラで確認すべき物標の選定及び特定を行う(図2のF1を参照)。
一般に船舶が入港又は出港する際の航路は海図上に規定されているので、予め船舶の通過ポイント(又は通過ライン)1,2を次のように設定しておく。
通過ポイント(又は通過ライン)1は、レーダによる物標の選定及び特定用とするので、レーダから3km以上離れた距離に設定する。
通過ポイント(又は通過ライン)2は、ITVカメラによる物標の特定用とするので、レーダとITVカメラの両方で監視できる領域又はITVカメラのみによって監視できる領域に設定する。
【0013】
ITVカメラで確認すべき物標を自動的に選定するには、レーダ画像上の物標が上記通過ポイント(又は通過ライン)1を通過した時に、この通過物標を自動捕捉して選定すればよい。
そしてこの選定した物標の船名は、船舶の予定航行リストとの照合によりおおむね判明できるが、かりに船舶の予定航行リストから判明できない場合には、無線通信により該当物標の船名を確認することができる。
しかしレーダのほかにITVカメラを備えたシステムでは、該当物標がITVカメラの撮影可能領域に入ると、ITVカメラによる物標映像をモニタTVに表示し、監視員がこのTV画面をみて、船舶の形状、大きさ、船名等の確認をするようにしている。
【0014】
(3)また、船舶の予定航行リストや、無線通信による船名の確認等により、物標の船名、大きさ、形状等の情報を得る(図2のF10〜F12を参照)。
(4)次に該当物標が通過ポイント(又は通過ライン)2を通過した時のレーダ映像から該当物標の位置情報や速度情報を映像処理装置32によって求め、演算装置34へ出力する。
即ち映像処理装置32は、レーダ21からみた該当物標に対する距離r、方位θを求め(図2のF2を参照)、この極座標を直交座標に変換し、レーダから物標をみた直交座標位置(X,Y)を求める(図2のF3を参照)。また該当物標の進行方向及び速度を求める(図2のF4を参照)。そしてこれらの求めたデータを演算装置34に送る。
【0015】
(5)また演算装置34には、運用卓35からITVカメラの設置位置(緯度、経度)、高さ及びカメラの種類(レンズ)等の情報が取り込んである(図2のF5、F7を参照)。
(6)また演算装置34には、ITVモニタ用TVの画面の大きさのデータも取り込んでいる(図2のF9を参照)。
(7)演算装置34は、ITVモニタ用TVの画面上で物標の大きさが予め決められた大きさで表示されるように、船舶の大きさ、船舶までの距離及びITVカメラのレンズ定格から、ITVカメラの水平面上での方位、この水平面からの俯角及びズーミングを制御する制御値を演算処理により算出し、この算出値によりITVカメラの制御を行う(図2のF14、F15を参照)。この為まず、ITVカメラの設置位置(緯度、経度)からみた該当物標の直交座標位置(X,Y)を求める(図2のF6を参照)。
【0016】
次にF3で求めたレーダ設置位置からみた該当物標の直交座標位置(X,Y)と、F6で求めたITVカメラ設置位置からみた該当物標の直交座標位置(X,Y)情報より、ITVカメラ設置位置からみた該当物標の極座標位置(水平面上での方位θ及び距離r)を求める(図2のF8を参照)。
【0017】
図3において、ITVカメラの海抜高をh、ITVカメラから該当物標(船舶)までの地図上での距離(極座標位置の距離と同じ)をr、ITVカメラから該当物標までの直線距離をxとすれば、xは次式(1)で、俯角αは次式(2)で、レンズの指定は次式(3)でそれぞれ表すことができる。
【0018】
【数1】
Figure 0003560040
【0019】
演算装置34は、上記のようにして算出したITVカメラの水平面上の方位θ、俯角α及びレンズの指定の制御信号を、リモコン親局36及びリモコン子局12を経由してITVカメラ11に送出し、制御を行う。
センタ30の監視員は、ITVカメラ11により撮影されモニタTV上に表示された物標映像をみて、船舶の形状、大きさ、船名等の確認を行う。
【0020】
(8)該当物標が航行中であれば、演算装置34は、F4において求めた物標の速度ベクトルから該当物標の時々刻々の移動位置を予測し、この各予測位置において前記(7)項で説明したITVカメラの各制御値を求め、該当物標の移動に合わせてITVカメラの追尾制御を行い、モニタTV上に該当物標の映像が表示されるようにする。
【0021】
上記のように実施形態1における船舶の船名が特定できるものは、その船名から船舶の大きさ、形状等の情報が得られるので、ITVカメラで確認したい船舶を、予めレーダによる検出領域内に設定した通過ポイント(又は通過ライン)を用いてレーダ画像上から自動的に選定し、この選定した船舶から最適の撮影映像が得られるようにITVカメラの方位、俯角及びレンズ指定等の制御を自動的に行うので、従来の手動制御方法と比較して、監視員が確認したい船舶をITVカメラのモニタ表示画面上で視認できるまでの時間が短縮できるという効果がある。
【0022】
(B)船舶の船名が特定できない場合
実施形態1における船舶の船名が特定できない場合を次に述べる。
この場合におけるITVカメラにより確認したい物標の選択は一般に手動で行う。即ちレーダ運用卓33の表示画面上で、トラックボール等を用いて任意位置の物標を捕捉して選定することができる。
前記(A)のように船名が特定できると、船舶情報データベースより船舶のサイズを知ることができるが、船名が不明の場合には、その船舶のサイズを知ることができない。
【0023】
そこで、船名の不明なものはデフォルト値として船舶の大きさを設定しておき(例えば船舶の大きさはレーダ画像上で推定した大きさによりデフォルト値を設けておく等)、その設定された大きさ情報を演算装置34に入力する(図2のF13を参照)。
その他は前記(A)で説明した各処理と同一の処理を演算装置34が行えば、ITVカメラの自動制御が可能となる。
【0024】
上記のように実施形態1における船舶の船名が特定できないものは、その船舶の大きさが不明であるが、船舶の大きさとして予め設定したデフォルト値を用いることにより、ITVカメラで確認したい船舶をレーダ画像上で手動捕捉すれば、その後は前記(A)の場合と同様に、自動的に、確認したい船舶のITVカメラによる撮影映像をモニタTV画面上で視認することができる。
【0025】
(C)停止船舶又は固定物標の場合
実施形態1における停止船舶又は固定物標の場合を次に述べる。
前記(A)、(B)では、航行中の船舶をITVカメラの撮影対象としているが、この(C)では、停止船舶又は固定物標を撮影対象とした場合である。
停止船舶も処理エリアの関係で(例えば湾内の規定された航路やその近傍で停船した場合等には)、追尾処理されることがあるが、この場合は、前記(A)、(B)の場合と同様にITVカメラの自動制御が可能である。従って、ここでは処理エリアの関係で追尾処理されていない停止船舶又は固定物標を対象とする。
【0026】
この(C)の場合、撮影対象は自動選定されないので、手動で選定することになる。また選定した船舶(物標)の形状(大きさ)に相当する情報が、船舶情報データベース等からは得られないので、船舶(物標)の形状に相当するデータとして、予め決められた数値を採用して用いる。
そしてこの形状に相当する数値を用いることにより、前記(A)、(B)の各処理と同様の処理によりITVカメラの自動制御が可能となる。
【0027】
上記のように実施形態1における停止船舶又は固定物標については、ITVカメラによる撮影対象を手動で選定し、この選定物標の形状データに相当する数値を用いることによって、レーダ画面上に表示されているすべての物標と、レーダ監視領域内のすべての場所をITVカメラにより自動的に撮影し、その撮影映像をモニタTV上で視認することができる。
【0028】
図1のシステム構成例では、レーダとITVカメラを共に単数とした場合の例を示したが、レーダが単数でITVカメラを複数としたシステムや、レーダとITVカメラを共に複数としたシステムへ容易に拡張することができる。一般にレーダの検出可能領域に比較して、ITVカメラの撮影可能領域は小さいので、複数のITVカメラを使用することが多い。
またITVカメラの撮影可能距離は通常2〜3kmが限度であるので、実施形態1のシステムは、比較的近距離における海上の船舶等の動静監視システムに利用できる。
例えば次の通りである。
(1)港湾内交通の監視システム
(2)漁場監視システム
(3)工事(例えば浚渫工事、埋立工事等)監視システム
【0029】
本システムの変形利用形態として、本システムのレーダを音波(超音波を含む)または光(レーザーを含む)センサに置換したシステムが考えられる。
即ちある監視対象の全領域に対しては、まず音波またはレーザ等によって物標(侵入者等)の検出を行い、次にこの検出された特定領域の物標をITVカメラ(夜間の場合は、赤外線カメラや暗視カメラ)で捕捉して、その撮影映像をモニタTV画面上に表示するシステムとして、例えば下記のものがある。
倉庫監視システム
駐車場監視システム
夜間店内監視システム
【0030】
実施形態2
実施形態2では、実施形態1のレーダの代りにGPSセンタ無線局(以下GPS無線局という)と各船舶に搭載されたGPS船舶局を用いたシステムである。GPS(Global Positioning System)は、高度約2万kmで周回する24個のGPS衛星のうちより受信可能な衛星4個からの電波を受信し、この受信位置の3次元座標値(緯度、経度、高度)を算出する測位システムで、現在船舶や自動車等の移動体に利用されている。
またDGPS(Differential GPS)システムとして、空港や港湾等の位置が正確に判明している場所にGPS受信機を設置してGPS衛星からの電波を受信し、その測位データからどの衛星からの電波にどれだけの時間(電波伝播時間)誤差が含まれているかを算出し、この誤差情報をUHF等の電波で放送するシステムがある。
【0031】
図4は本発明の実施形態2に係る船舶監視用ITV制御システムの構成図である。
図4において、10〜13及び34〜36は図1と同一のものである。30AはGPS用センタ(有人局)、31AはITV局10とセンタ30Aとの間のデータ送受信用伝送装置、32AはGPS処理装置、33AはGPS運用卓であり、レーダが設置されている場合には、GPS運用卓とレーダ運用卓の両機能を備えたものもある。40はGPS無線局、41はGPS測位データ通信用無線装置(以下単に無線装置という)、42は伝送装置、50a,50b,…は船舶、51a,51b,…は船舶に設けられたGPS船舶局である。またITV局10とGPS無線局40は、センタ30Aと異なる位置に設置され、それぞれ通信ケーブルでセンタ30Aと接続されている。
【0032】
従って図4は、ITVカメラを1台、GPS(センタ)無線局を1局及びGPS船舶局を多数とした構成例を示している。
また図4のGPS無線局40をDGPSシステムにおけるGPS船舶局に対する基準GPS無線局として、自局での測位データに基づくGPS衛星からの電波の時間誤差を各船舶に放送するようにしてもよい。
なお図4におけるITVカメラ11及びGPS無線局51a,51b並びにGPS無線局40とセンタ30A間及びITV局10とセンタ30A間のデータ伝送は既知なものとし、ここではその説明を省略する。
【0033】
(A)実施形態2における船舶の船名が特定できる場合を最初に述べる。
図4の動作を説明する。
GPS無線局40は、その監視範囲内にあってGPSを搭載している各船舶から送信されるその測位データ(緯度、経度のデータ)をそれぞれ受信して、このデータをセンタ30Aに伝送する。センタ30A内のGPS処理装置32Aは、この伝送されたデータを用いて各船舶の追尾処理等の処理を行う。GPS処理装置32Aが出力する全船舶のGPSデータ(GPSの測位データと追尾処理による各船舶の進路や速度等のデータを含む)は、データ表示手段を含むGPS運用卓33Aに表示され、監視員はこの表示データをモニタする。
【0034】
GPS運用卓33Aでは、航行船舶のうちからITVカメラで確認すべき船舶を選定する。この選定は自動又は手動により行う。GPS処理装置32Aは、GPS運用卓33Aによって選定されたITVカメラで確認すべき船舶(物標)の位置、針路、速度等のデータを演算装置34に送る。
演算装置34は、GPS処理装置32Aから供給される船舶の位置、針路、速度等のデータに基づき、該当船舶の確認のため、該当船舶から最適な各種映像が得られるようなITVカメラの制御信号を求め、この制御信号をリモコン親局36、伝送装置31A,13、リモコン子局12を経由してITVカメラ11に伝送する。ITVカメラ11はこの制御信号に応じて、水平方位、俯角、ズーミング等が制御される。
【0035】
図5は本発明の実施形態2に係る船舶監視用ITVカメラの制御方法の説明図であり、図においてFの付加された各ブロックは信号処理またはその処理情報を示している。また図5におけるFの付加された数値が図1におけるFの付加された数値と同一のものは、図1と同一信号処理または同一情報を示すものである。なおITVカメラと船舶との位置関係を示す説明図としては実施形態1における図3を利用できる。
【0036】
図5、図3を用いて、船舶監視用ITVカメラの制御方法を説明する。GPS搭載船舶がセンタ30Aの監視範囲に入ってきた場合を例にして説明する。
(1)まずGPSデータにより船舶の追尾処理を行い、監視範囲内の船舶全体の動静を把握する。
【0037】
(2)次に、全船舶のうちでITVカメラで確認すべき船舶(物標)の選定及び特定を自動又は手動で行う(図5のF1を参照)。
この自動で船舶を選定するために、予め船舶の通過ポイント(又は通過ライン)1,2を設定しておき、この通過ポイント(又は通過ライン)を通過した船舶を自動捕捉して選定する方法、並びにGPS運用卓33Aの表示画面上でトラックボール等を用いて任意位置の船舶を手動で捕捉して選定する方法は、実施形態1の場合と同じである。
(3)そしてこの選定された船舶について、GPSデータから船名を求め、船名が判ったら、この船名を船舶の予定航行リストと照合し、該当船舶の形状情報を得る。また船舶の予定航行リストから形状情報等が得られない場合には、無線通信により該当船舶の船名、形状等の情報を得る(図5のF10を参照)。
【0038】
(4)GPS処理装置32Aは、GPSデータから得た該当船舶の位置情報、速度情報等を演算装置34へ出力する。
即ちGPS処理装置32Aは、GPSデータから得た該当船舶の位置(地図上の緯度、経度)情報(図5のF2Aを参照)を、基準直交座標(例えばGPS無線局40の設置位置を座標原点とし、真北をX軸正方向とする直交座標)における該当船舶の直交座標位置(X,Y)に変換し(図5のF3を参照)、また該当船舶の進行方向及び速度を求める(図5のF4を参照)。そしてこれらの求めたデータを演算装置34に送る。
【0039】
(5)また演算装置34には、運用卓35からITVカメラの設置位置(緯度、経度)、高さ及びカメラの種類(レンズ)等の情報が取り込んである(図5のF5、F7を参照)。
(6)また演算装置34には、ITVモニタ用TVの画面の大きさのデータも取り込んでいる(図5のF9を参照)。
(7)演算装置34は、ITVモニタ用TVの画面上で船舶の大きさが予め決められた大きさで表示されるように、船舶の大きさ、船舶までの距離及びITVカメラのレンズ定格から、ITVカメラの水平面上での方位、この水平面からの俯角及びズーミングを制御する制御値を演算処理により算出し、この算出値によりITVカメラ制御を行う(図5のF14、F15を参照)。この為まず、ITVカメラの設置位置(緯度、経度)からみた該当物標の直交座標位置(X,Y)を求める(図5のF6を参照)。
【0040】
次にF3で求めた基準直交座標からみた該当船舶の直交座標位置(X,Y)と、F6で求めたITVカメラ設置位置からみた該当船舶の直交座標位置(X,Y)情報より、ITVカメラ設置位置からみた該当船舶の極座標位置(水平面上での方位θ及び距離r)を求める(図5のF8を参照)。
【0041】
図3においては、ITVカメラの海抜高をh、ITVカメラから該当船舶までの地図上での距離(極座標位置の距離と同じ)をr、ITVカメラから該当船舶までの直線距離をxとしているので、この直線距離xは前記式(1)で、俯角αは前記式(2)で、レンズの指定は前記式(3)でそれぞれ表すことができる。
【0042】
演算装置34は、上記のようにして算出したITVカメラの水平面上の方位θ、俯角α及びレンズの指定の制御信号をリモコン親局36及びリモコン子局12を経由してITVカメラ11に送出し、制御を行う。
センタ30Aの監視員は、ITVカメラ11により撮影されモニタTV上に表示された物標映像をみて、船舶の形状、大きさ、船名等の確認を行う。
【0043】
(8)該当船舶が航行中であれば、演算装置34は、F4において求めた船舶の速度ベクトルから該当船舶の時々刻々の移動位置を予測し、この各予測位置において前記(7)項で説明したITVカメラの各制御値を求め、該当船舶の移動に合わせてITVカメラの追尾制御を行い、モニタTV上に該当船舶の映像が表示されるようにする。
【0044】
上記のように実施形態2における船舶の船名が特定できるものは、その船名から船舶の大きさ、形状等の情報が得られるので、ITVカメラで確認したい船舶を自動又は手動で選定し、この選定した船舶から最適の撮影映像が得られるようにITVカメラの方位、俯角及びレンズ指定等の制御を自動的に行うので、従来の手動制御方法と比較して、監視員が確認したい船舶をITVカメラのモニタ表示画面上で視認できるまでの時間が短縮できるという効果がある。
【0045】
(B)船舶の船名が特定できない場合
実施形態2における船舶の船名が特定できない場合を次に述べる。
この場合におけるITVカメラにより確認したい船舶の選択は一般に手動で行う。即ちGPS運用卓33Aの表示画面上で、トラックボール等を用いて任意位置の船舶を捕捉して選定することができる。
前記(A)のように船名が特定できると、船舶情報データベースより船舶のサイズを知ることができるが、船名が不明の場合には、その船舶のサイズを知ることができない。
【0046】
そこで、船名の不明なものはデフォルト値として船舶の大きさを設定しておき、その設定された大きさ情報を演算装置34に入力する(図5のF13を参照)。
その他は前記(A)で説明した各処理と同一の処理を演算装置34が行えば、ITVカメラの自動制御が可能となる。
【0047】
上記のように実施形態2における船舶の船名が特定できないものは、その船舶の大きさが不明であるが、船舶の大きさとして予め設定したデフォルト値を用いることにより、ITVカメラで確認したい船舶をGPS画像上で手動捕捉すれば、その後は前記(A)の場合と同様に、自動的に、確認したい船舶のITVカメラによる撮影映像をモニタTV画面上で視認することができる。
【0048】
(C)停止船舶又は固定物標の場合
実施形態2における停止船舶又は固定物標の場合を次に述べる。
前記(A)、(B)では航行船舶をITVカメラの撮影対象としているが、この(C)では停止船舶又は固定物標を撮影対象とした場合である。
停止船舶も処理エリアの関係で(例えば湾内の規定された航路やその近傍で停船した場合等には)、追尾処理されることがあるが、この場合は、前記(A)、(B)の場合と同様にITVカメラの自動制御が可能である。従って、ここでは処理エリアの関係で追尾処理されていない停止船舶又は固定物標を対象とする。
【0049】
この(C)の場合、撮影対象は自動選定されないので、手動で選定することになる。また選定した船舶(物標)の形状(大きさ)に相当する情報が、船舶情報データベース等からは得られないので、船舶(物標)の形状に相当するデータとして、予め決められた数値を採用して用いる。
そしてこの形状に相当する数値を用いることにより、前記(A)、(B)の各処理と同様の処理によりITVカメラの自動制御が可能となる。
【0050】
上記のように実施形態2における停止船舶又は固定物標については、ITVカメラによる撮影対象を手動で選定し、この選定物標の形状データに相当する数値を用いることによって、GPS画面上に表示されているすべての船舶と、センタ監視領域のすべての場所をITVカメラにより自動的に撮影し、その撮影映像をモニタTV上で視認することができる。
【0051】
図4のシステム構成例では、GPS無線局とITVカメラを共に単数とした場合の例を示したが、GPS無線局が単数でITVカメラを複数としたシステムへ容易に拡張することができる。一般にITVカメラの撮影可能領域は小さいので、複数のITVカメラを使用することが多い。
またITVカメラの撮影可能距離は通常2〜3kmが限度であるので、実施形態2のシステムは、比較的近距離における海上の船舶等の動静監視システムに利用できる。
例えば次の通りである。
(1)港湾内交通の監視システム
(2)漁場監視システム
(3)工事(例えば浚渫工事、埋立工事等)監視システム
【0052】
本システムの変形利用形態として、海上監視目的を陸上監視目的に変えたものとして、次のシステムが考えられる。
管理人対象の駐車場監視システム
コンテナヤードなどの作業管理システム
さらにGPSの測位データの代りに、個人の位置情報を出力する機器(例えばPHS等)を用いて、監視員を巡回させる保安システムとして下記のものに適用できる。
倉庫監視システム
駐車場監視システム
夜間店内監視システム
【0053】
実施形態3
実施形態3はITVカメラを、A,Bの2台とした構成例を示している。
図6は本発明の実施形態3に係る船舶監視用ITV制御システムの構成図である。
図6において、10AはITV局(A)であり、ITVカメラ11A、リモコン子局12A及び伝送装置13Aを含む。10BはITV局(B)であり、ITVカメラ11B、リモコン子局12B及び伝送装置13Bを含む。30Bは有人局のセンタで、伝送装置31A、演算装置34、運用卓35及びリモコン親局36を含む。またITV局(A)とITV局(B)とは、センタ30Bと異なる位置に設置され、それぞれ通信ケーブルによりセンタ30Bと接続されている。なおこの通信ケーブルを用いたデータ伝送方法は既知なものであるので、ここでの説明は省略する。
【0054】
図6の動作を説明する。
ITV局(A)のITVカメラ11Aは、ある監視範囲内の全体の船舶の動静を確認するため、一定周期で常に撮影領域を走査するか、運用者が適宜動かしている。このITV局(A)により検出された船舶の映像データは、その水平面上の方位θ及び距離rと共にセンタ30Bの演算装置34に送られる。
即ち図3において、ITVカメラの海抜高さをh、ITVカメラから該当船舶までの地図上での距離をr、ITVカメラの俯角をαとすると、rは次式(4)で表すことができる。
r=h/tanα … (4)
上記式(4)により求めた距離rとITVカメラ11Aの水平面上の方位θ(即ちITVカメラ11Aの設置位置を極座標原点としたときの、該当船舶の極座標位置データ)が、この船舶の映像データと共に演算装置34に送られる。
【0055】
演算装置34は、ITV局(A)から送られてくる船舶データをデータ表示手段を含む運用卓35に表示し、監視員はこの表示データをモニタする。そして監視員はこの運用卓35にて、航行船舶のうちでITVカメラ11Bで確認すべき船舶を手動で選定する。
演算装置34は監視員に手動選定された該当船舶から最適な各種映像が得られるようなITVカメラ11Bの制御信号を求め、この制御信号をリモコン親局36、伝送装置31A,13B、リモコン子局12Bを経由してITVカメラ11Bに伝送する。ITVカメラ11Bは、この制御信号に応じて水平方位、俯角、ズーミング等が制御される。
【0056】
図7は本発明の実施形態3に係る船舶監視用ITVカメラの制御方法の説明図であり、図においてFの付加された各ブロックは信号処理またはその処理情報を示している。
図7を用いて船舶監視用ITVカメラ(B)の制御方法を説明する。
ITVカメラ(A)による撮影映像のうちでセンタ30Bの監視範囲に入ってきた船舶を例にして説明する。
(1)ITVカメラ(A)による撮影映像のうちから確認すべき船舶を選定する(図7のF1を参照)。
図8は本発明の実施形態3に係るITVカメラの位置合せの説明図である。
【0057】
(2)選定された船舶について、ITVモニタ画面上で図8のように画面の中心を示す+印が該当船舶の喫水線と一致するようにITVカメラ(A)を制御する。
そしてITVカメラ(A)からみた該当船舶の水平面上の方位θ及び地図上での距離rを求め、演算装置34へ送る(図7のF2B、F3Bを参照)。
なおITVカメラ(A),(B)の位置(緯度、経度)、高さ及びカメラの種類(レンズ)等の情報と、ITVモニタ用TVのサイズ情報は、演算装置34に取り込んである(図7のF5A、F5B、F7A、F7B、F9を参照)。
【0058】
(3)ITVカメラ(A)で該当船舶を捕捉した場合に、ITVカメラ(B)もこれに連動させたい時には、運用卓35の連動スイッチを押下する。
(4)ITVカメラ(A)で該当船舶を捕捉した場合に、ITVモニタ画面上で該当船舶の大きさが読取れるので、その数値を読むか、大きさのクラス分けを行う。例えば大、中、小の3クラスに分ける。
【0059】
即ち演算装置34は、図3におけるITVカメラから船舶までの直線距離xを前記式(1)により求められる。そして演算装置34は、ITVモニタ画面上で表示する船舶の大きさが、予め決められた大きさになるように、船舶までの距離x、モニタ画面の大きさ、ITVカメラの視野角から演算処理をして、この処理結果の画像を表示するので、この処理結果におけるモニタ表示画面上の規定長さ(又は単位長さ)は何メートルであるかを表示できる。従ってITVモニタ画面上に表示された船舶の長さから船舶の大きさを求めることができる。
またこの船舶の大きさが求められると、船舶の特定に寄与できる。
【0060】
(5)ITVカメラ(A)からの該当船舶の方位θ、距離r、俯角α、大きさ、形状情報から、ITVカメラ(B)を連動させるため、ITVカメラ(B)の方位、俯角、ズーミング等を求める演算処理を行う。
【0061】
即ち演算装置34は、図7のF2B、F3Bで求めた方位θ、距離rからITV局(A)から該当船舶をみた直交座標位置(X,Y)を求め(図7のF4Bを参照)、またITV局(B)から該当船舶をみた直交座標位置(X,Y)を求め(図7のF6Bを参照)、この2つの直交座標位置情報より、ITV局(B)からみた該当船舶の極座標位置(水平面上での方位θ及び距離r)を求める(図7のF8Bを参照)。
ITV局(B)からみた該当船舶の水平面上の方位θ及び距離rが求まると、図3で説明したように、該当船舶までの直線距離x、俯角α、レンズ指定は、前記式(1)、式(2)、式(3)によりそれぞれ求めることができる。
【0062】
演算装置34は、上記のようにして算出したITVカメラ11Bの水平面上の方位θ、俯角α及びレンズの指定の制御信号をリモコン親局36、伝送装置31A,13B及びリモコン子局12Bを経由してITVカメラ11Bに送出し制御を行う。
センタ30Bの監視員は、ITVカメラ11Aと11Bの両方のカメラにより撮影された映像のうち、いずれか一方を運用卓35で選択してモニタ表示画面上に表示させ、船舶の形状、大きさ、船名等の確認を行うことができる。
【0063】
上記のように実施形態3によれば、複数の異なる位置にそれぞれ設置されたITVカメラのうちの1台によって捕捉、選定された船舶を、他の位置に設定された別のITVカメラによって自動的に捕捉し、その映像をモニタ表示画面上に表示することができるから、複数の異なる方向から同一の船舶を撮影した映像を同時に観測し、船舶の特定や、ITVカメラの監視範囲の引き継ぎが容易に行えるという効果がある。
【0064】
実施形態3は、複数のITVカメラを用いたシステムであるので、比較的近距離における海上の船舶等の動静監視システムとして、港湾内交通の監視システム、漁場監視システム、工事監視システム等に利用できる。
また本システムの他の利用形態として、それぞれ担当する監視範囲をもつITVカメラを複数台設置し、いずれかのITVカメラで捕えた侵入物標(車輌や人間)に対して、この侵入物標の移動につれて自動的に別のITVカメラに引き継いで監視を継続するという侵入監視システムとして、例えば倉庫監視、駐車場監視、夜間店内監視等のシステムに利用できる。
【0065】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、監視対象領域内に存在する物標の動静をITVカメラ及びレーダを用いて遠隔のセンタ局で監視するシステムにおけるITVカメラの制御方法において、前記センタ局にて、前記レーダが前記監視対象領域内で検出した全物標の位置、大きさ及び速度情報をレーダ運用卓に表示し、前記レーダ運用卓に表示された物標のうちでITVカメラで確認したい物標を自動又は手動により選定し、この選定された物標の位置を前記ITVカメラの設置位置からみた極座標位置として求め、この該当物標の極座標位置及び大きさ、ITVカメラの高さ及びレンズの定格並びにITVモニタ表示サイズから前記ITVカメラの前記該当物標に対する方位、俯角及びレンズ指定の制御値を算出し、この制御値により前記ITVカメラを自動的に遠隔制御するようにしたので、その結果前記ITVカメラで確認したい物標が選定されると、この選定物標をITVカメラが最適の方位、俯角及びレンズ指定により撮影した良質の映像がITVモニタ表示画面に自動的に表示されるので、物標の選定から監視員によるモニタ表示画面上での視認までの時間が従来よりも大幅に短縮される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1に係る船舶監視用ITV制御システムの構成図である。
【図2】本発明の実施形態1に係る船舶監視用ITVカメラの制御方法の説明図である。
【図3】本発明の各実施形態に係るITVカメラと船舶との位置関係を示す図である。
【図4】本発明の実施形態2に係る船舶監視用ITV制御システムの構成図である。
【図5】本発明の実施形態2に係る船舶監視用ITVカメラの制御方法の説明図である。
【図6】本発明の実施形態3に係る船舶監視用ITV制御システムの構成図である。
【図7】本発明の実施形態3に係る船舶監視用ITVカメラの制御方法の説明図である。
【図8】本発明の実施形態3に係るITVカメラの位置合せの説明図である。
【符号の説明】
10 ITV局
11 ITVカメラ
12 リモコン子局
13 伝送装置
20 レーダ局
21 レーダ
22 伝送装置
30,30A,30B センタ
31,31A 伝送装置
32 映像処理装置
32A GPS処理装置
33 レーダ運用卓
33A GPS運用卓
34 演算装置
35 運用卓
36 リモコン親局

Claims (9)

  1. 監視対象領域内に存在する物標の動静をITVカメラ及びレーダを用いて遠隔のセンタ局で監視するシステムにおけるITVカメラの制御方法において、
    前記センタ局にて、前記レーダが前記監視対象領域内で検出した全物標の位置、大きさ及び速度情報をレーダ運用卓に表示し、前記レーダ運用卓に表示された物標のうちでITVカメラで確認したい物標を自動又は手動により選定し、この選定された物標の位置を前記ITVカメラの設置位置からみた極座標位置として求め、この該当物標の極座標位置及び大きさ、ITVカメラの高さ及びレンズの定格並びにITVモニタ表示サイズから前記ITVカメラの前記該当物標に対する方位、俯角及びレンズ指定の制御値を算出し、この制御値により前記ITVカメラを自動的に遠隔制御することを特徴とする監視用ITVカメラの制御方法。
  2. 前記レーダ運用卓に表示された物標のうちでITVカメラで確認したい物標を自動により選定する方法として、前記レーダの監視対象領域内に予め物標の通過ライン又は通過ポイントを設定しておき、前記レーダの検出物標が前記通過ライン又は通過ポイントを通過したときに、この通過物標を捕捉してITVカメラで確認したい物標として選定するようにしたことを特徴とする請求項1記載の監視用ITVカメラの制御方法。
  3. 前記ITVカメラで確認したい物標が海上の航行船舶の場合には、この船舶の大きさは、船舶の予定航行リストとの照合または該当船舶との無線通信により船名が特定されているときには、この特定された船舶の大きさを採用し、船名が特定されないときには予め設定されたデフォルト値から得るようにしたことを特徴とする請求項1又は2記載の監視用ITVカメラの制御方法。
  4. 監視対象領域内に存在し、それぞれGPS測位手段を備えた物標の動静をITVカメラ及びGPS測位データ通信用無線装置を用いて遠隔のセンタ局で監視するシステムにおけるITVカメラの制御方法において、
    前記センタ局にて、前記GPS測位データ通信用無線装置が前記監視対象領域内の各物標から受信した全物標のGPSデータをGPS運用卓に表示し、前記GPS運用卓に表示された物標のうちでITVカメラで確認したい物標を自動又は手動により選定し、この選定された物標の位置を前記ITVカメラの設置位置からみた極座標位置として求め、この該当物標の極座標位置及び大きさ、ITVカメラの高さ及びレンズの定格並びにITVモニタ表示サイズから前記ITVカメラの前記該当物標に対する方位、俯角及びレンズ指定の制御値を算出し、この制御値により前記ITVカメラを自動的に遠隔制御することを特徴とする監視用ITVカメラの制御方法。
  5. 前記GPS運用卓に表示された物標のうちでITVカメラで確認したい物標を自動により選定する方法として、前記監視対象領域内に予め物標の通過ライン又は通過ポイントを設定しておき、前記GPS測位データ通信用無線装置が受信した物標の位置が前記通過ライン又は通過ポイントを通過したときに、この通過位置の物標を捕捉してITVカメラで確認したい物標として選定するようにしたことを特徴とする請求項4記載の監視用ITVカメラの制御方法。
  6. 前記ITVカメラで確認したい物標が海上の航行船舶の場合には、この船舶の大きさは、船舶の予定航行リストとの照合または該当船舶との無線通信により船名が特定されているときには、この特定された船舶の大きさを採用し、船名が特定されないときには予め設定されたデフォルト値から得るようにしたことを特徴とする請求項4又は5記載の監視用ITVカメラの制御方法。
  7. 監視対象領域内に存在する物標の動静を複数のITVカメラを用いて遠隔のセンタ局で監視するシステムにおけるITVカメラの制御方法において、
    前記センタ局にて、前記複数のうちの特定のITVカメラが前記監視対象領域内で撮影した物標の位置及び映像情報をITVカメラ運用卓に表示し、前記ITVカメラ運用卓に表示された物標のうちで前記特定のITVカメラを除く他のITVカメラで確認したい物標を手動で選定し、この選定された物標の位置を前記確認したい他のITVカメラの設置位置からみた極座標位置として求め、この該当物標の極座標位置及び大きさ、前記確認したい他のITVカメラの高さ及びレンズの定格並びにITVモニタ表示サイズから前記確認したい他のITVカメラの前記該当物標に対する方位、俯角及びレンズ指定の制御値を算出し、この制御値により前記確認したい他のITVカメラを自動的に遠隔制御することを特徴とする監視用ITVカメラの制御方法。
  8. 前記ITVカメラで確認したい物標の大きさは、この確認したいITVカメラの該当物標までの直線距離とカメラの視野角とから算出することを特徴とする請求項7記載の監視用ITVカメラの制御方法。
  9. 前記物標は、前記監視領域内における海上の航行船舶または固定位置にある任意の物体とすることを特徴とする請求項7又は8記載の監視用ITVカメラの制御方法。
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