JP2000150524A - 半導体装置の製造装置 - Google Patents

半導体装置の製造装置

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JP2000150524A
JP2000150524A JP10316714A JP31671498A JP2000150524A JP 2000150524 A JP2000150524 A JP 2000150524A JP 10316714 A JP10316714 A JP 10316714A JP 31671498 A JP31671498 A JP 31671498A JP 2000150524 A JP2000150524 A JP 2000150524A
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layer
wafer holder
thermal conductivity
wafer
semiconductor
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JP10316714A
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Yoshihisa Fujii
良久 藤井
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Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体ウェハ内あるいは半導体ウェハ間の温
度の均一性を向上させる半導体装置の製造装置を提供す
る。 【解決手段】 ウェハホルダーとヒータとを有する半導
体装置の製造装置において、ウェハホルダーは、半導体
ウェハを受容する上面と、上面に対向し、ヒータからの
熱を受ける下面を有し、ウェハホルダーの上面に平行な
面内方向の熱伝導率が、上面に垂直な方向の熱伝導率よ
りも高い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置の製造
装置に関する。より詳しくは、ヒータによってウェハホ
ルダーを加熱することにより、ウェハホルダー上の半導
体ウェハを所定の温度に加熱する半導体装置の製造装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】LSIをはじめとするSi系半導体装置
は言うまでもなく、GaAsなどの化合物半導体を用い
た高速用電子デバイスや半導体レーザ、発光ダイオード
などの発光素子の需要も益々拡大してきており、現在で
は半導体装置はあらゆる産業に不可欠なものになってい
ることは周知の事実である。
【0003】あらゆる分野において、特性のばらつきが
少なく信頼性に優れた半導体装置が要求されているが、
このためには半導体装置を製造する各工程においてバッ
チごとあるいは同一処理バッチ内での特性の再現性、均
一性を十分良好なものとすることが不可欠であり、その
ような半導体装置の製造装置を開発することが必要であ
る。
【0004】半導体装置を製造するためには、半導体ウ
ェハを所定の温度に加熱した上でその上に薄膜を形成す
る、半導体ウェハを所定の温度に加熱し熱処理を行う、
半導体ウェハを不純物元素の雰囲気中で所定の温度に加
熱し不純物を拡散させるなど、半導体ウェハを所定の温
度に加熱した上で所定の工程を行うものが非常に多く用
いられている。
【0005】半導体の電気的な性質は、半導体中のpp
b、ppmオーダーの極微量の不鈍物によって大きく変
化するため、これら微量の不純物の絶対量あるいはその
分布を厳密に制御することが必要である。たとえば半導
体薄膜を形成する際に同時に不純物元素を取り込ませる
場合、不純物元素の取り込まれる量は半導体ウェハ表面
の温度に大きく依存することが多い。また熱的に不純物
を拡散させるような場合でもその拡散量は半導体ウェハ
の絶対的な温度に大きく依存する。このように半導体装
置を製造する際の半導体ウェハプロセスではその工程で
のウェハの温度を非常に厳密に制御することを要求され
ることが多い。
【0006】また半導体装置を安価で大量に生産するた
めには製造の各工程において一度に大量のウェハを処理
することが望ましい。大量のウェハを処理するための大
型の装置になるほど、バッチ内あるいは、バッチ間で、
半導体ウェハ表面の温度均一性を厳密に制御することは
困難となり、製造される半導体装置の特性のばらつき、
および歩留りの低下の原因となることが多い。
【0007】半導体ウェハをウェハホルダーに乗せて、
ウェハホルダーを半導体装置の製造装置内でヒータによ
り加熱することによって半導体ウェハを所定の温度に加
熱する半導体装置の製造装置において、ウェハホルダー
内での温度を均一化するための方法としては従来は以下
のような方法が用いられてきた。
【0008】ウェハホルダーはその下部に位置するヒー
ターからの加熱により昇温されるが、通常、ウェハホル
ダーの端部は、ウェハホルダー中央部に比べて熱が放出
されやすく、温度が低くなることが多い。これを改善す
るための第1の方法として、図2に示すように、ウェハ
ホルダー12の中央部14を厚くしてヒーター16から
の熱伝導を悪くすることによって、ウェハホルダー12
全体の温度均一性を改善する方法がある。なお、図中の
矢印は熱伝導を模式的に示す。
【0009】第2の方法として、図3に示すように、ウ
ェハホルダー12の裏面中央付近に溝13を入れ、中央
部14をヒーター16からの熱伝導を悪くすることによ
ってウェハホルダー12全体の温度均一性を改善する方
法がある。(たとえば‘Wafer Temperat
ure Uniformity Optimizati
on in MOCVD Vertica1 Rota
ting DiskReactors with Si
ng1e Zone Heating‘、A.I.−G
urary et a1.Emcore Corpor
ationを参照。)また第3の方法として図4に示す
ようにヒータ16を分割するなど、ヒータ16の形状お
よび構造を工夫することによって、ウェハホルダー12
全体の温度均一性を改善する方法がある。(たとえば
‘Investigation ofthe Wafe
r Temperature Uniformity
inan OMVPE Vertical Rotat
ing Disk Reactor‘、A.I.Gur
ary et a1. Emcore Corpora
tion、Journa1 of E1ectroni
c Materia1s、vol.24,No.11、
1995を参照。)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ような従来の第1から第3の方法では、ウェハホルダー
12内の温度分布は改善はされるが、温度分布は、製造
装置のヒータ16とウェハホルダー12との相対的な距
離や、ウェハホルダー12の材質の違いに大きく左右さ
れてしまう。また、各製造装置毎に温度分布を均一にす
るための試行錯誤的な条件の合わせ込みが必要な上に、
バッチごとの温度均一性については、わずかなウェハホ
ルダー12の位置の違いに左右されるため、再現性が乏
しい。
【0011】また、上述のような従来の第1から第3の
方法は、使用する半導体ウェハの形状および大きさによ
って制限され、同一ウェハ内あるいはウェハ間の温度を
完全に均一にすることは不可能である。
【0012】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたものであり、同一半導体ウェハ内あるいは半導体ウ
ェハ間の温度の均一性を向上させる半導体装置の製造装
置を提供することを目的とする。また、本発明の他の局
面では、半導体ウェハに限られず基板を均一に加熱でき
る装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の半導体装置の製
造装置は、ウェハホルダーとヒータとを有する半導体装
置の製造装置であって、該ウェハホルダーは、半導体ウ
ェハを受容する上面と、該上面に対向し、該ヒータから
の熱を受ける下面を有し、該ウェハホルダーの該上面に
平行な面内方向の熱伝導率が、該上面に垂直な方向の熱
伝導率よりも高く、このことにより、上記の目的が達成
される。
【0014】前記ウェハホルダーは、前記上面に平行な
面内方向の熱伝導率が、該上面に垂直な方向の熱伝導率
よりも高い、異方性熱伝導層を有してもよい。
【0015】前記異方性熱伝導層は、黒鉛で形成される
ことが好ましい。
【0016】前記ウェハホルダーは、第1層と、該第1
層の前記上面側に設けられた第2層を有し、該第1層の
熱伝導率は、該第2層の熱伝導率よりも高く、該第1層
および該第2層は等方性熱伝導層である、構成としても
よい。
【0017】前記ウェハホルダーは、前記第1層の前記
下面側に設けられた第3層を更に有し、該第3層の熱伝
導率は、該第1層の熱伝導率よりも低く、該第1層、該
第2層および該第3層は等方性熱伝導層である、構成と
してもよい。
【0018】本発明の他の局面による基板加熱装置は、
基板ホルダーとヒータとを有し、該基板ホルダーは、基
板を受容する上面と、該上面に対向し、該ヒータからの
熱を受ける下面を有し、該基板ホルダーの該上面に平行
な面内方向の熱伝導率が、該上面に垂直な方向の熱伝導
率よりも高く、そのことによって上記目的が達成され
る。
【0019】以下、作用について説明する。
【0020】本発明の半導体装置の製造装置に含まれ
る、半導体ウェハを受容する上面と、ヒータからの熱を
受ける下面とを有するウェハホルダーにおいて、上面に
平行な面内方向の熱伝導率が上面に垂直な方向の熱伝導
率よりも高いので、下面から供給される熱がウェハホル
ダーの上面に伝わるよりも速く面内方向に伝導し、ヒー
タからの熱が不均一な分布を有していてもウェハホルダ
ー上面の温度の面内分布を低減することができる。
【0021】ウェハホルダーは異方性導電層を用いるこ
とによって形成することができる。特に、黒鉛は、大き
な熱伝導異方性(層平面内の熱伝導率は約1950W/
(m・K)、層平面に垂直なc軸方向の熱伝導率は約
5.7W/(m・K))を有し、それぞれの方向におけ
る熱伝導率の絶対値も十分に大きいので、黒鉛の層平面
をウェハホルダの上面に平行になるようにウェハホルダ
を形成することによって、面内分布が非常に均一な加熱
を実現することができる。
【0022】複数の互いに熱伝導率の異なる等方性材料
を積層することによって、熱伝導異方性を有するウェハ
ホルダを形成することができる。下面に設けられた高熱
伝導層は面内方向に素速く熱を伝え、上面側に設けらた
低熱伝導層は面内分布が均一にされた熱を上面に伝え
る。熱伝導率異方性を有する層と等方的な熱伝導率を有
する層とを積層してもよい。このとき、下面側に設けら
れる層の面内方向の熱伝導率が上面側に設けられる層の
熱伝導率よりも高いことが好ましい。上記の関係を有す
る2つの層に加え、他の層を追加し3層以上の積層構成
としても良い。3層以上の積層構成において、例えば、
最下層に中央層よりも熱伝導率の高い層を設けることに
より、熱伝導率の低い中央層をより均一に加熱すること
が可能となり、温度均一性がより向上する。また、最下
層が熱吸収性の高い材料で形成されている場合には、加
熱効率が向上し、より小さいヒーターのパワーで同じ基
板温度を得ることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明の半導体装置の製造装置に
よって半導体ウェハを均一に加熱する機構を、図1
(a)および(b)を参照しながら説明する。
【0024】図1(a)に示されるように、本発明の半
導体装置の製造装置は、ウェハホルダー22とヒータ2
6とを有する。ウェハホルダー22は、半導体ウェハ2
8を受容する上面21と、上面21に対向し、ヒータ2
6からの熱を受ける下面23とを有する。本発明の半導
体装置の製造装置のウェハホルダー22の上面21に平
行な面内方向の熱伝導率は、上面21に垂直な方向の熱
伝導率よりも高い。
【0025】図1(a)中の矢印は、ヒータ26および
ウェハホルダー22における熱伝導を模式的に示す。矢
印の長さは熱伝導率の大きさを示し、矢印の方向は熱伝
導の方向を示す。ウェハホルダー22の上面21に平行
な面内方向の熱伝導率は、上面21に垂直な方向の熱伝
導率よりも高いので、ウェハホルダー22の上面21に
平行な面内方向の矢印の長さを上面21に垂直な方向の
矢印よりも長く示している。
【0026】ヒータ26からウェハホルダー22の下面
23に供給される熱は、様々な方向を有する矢印で示さ
れるように、熱伝導方向が不均一な分布を有している。
下面23に供給された不均一な分布を有する熱は、ウェ
ハホルダー22の上面21に伝わるよりも速く、ウェハ
ホルダー22の面内方向に伝導する。従って、結果的に
ウェハホルダー22の上面に配置されている半導体ウェ
ハ28に熱が到達するときには、熱は均一な分布を有し
ている。
【0027】上述のように、図1(a)に示される本発
明の半導体装置の製造装置によると、ヒータ26からの
熱の分布が不均一であっても、熱がウェハホルダ内を伝
導する間に、ウェハホルダー22の上面21に平行な面
内方向に均一化され、均一化された熱がウェハホルダー
22の上面21に垂直な方向(ウェハホルダーの「厚さ
方向)に伝わり、上面21の温度分布が均一となる。そ
の結果、ウェハホルダー22の上面21上に配置された
半導体ウェハ28の表面温度の面内方向の分布の均一性
が向上する。
【0028】なお、図1(a)に示すように、ウェハホ
ルダー22が単一の層から形成されている場合には、ウ
ェハホルダー22は異方性熱伝導層で形成される必要が
ある。しかし本願発明はこれに限られず、上面に平行な
面内方向の熱伝導率が、上面に垂直な方向の熱伝導率よ
りも高いウェハホルダーを形成することができれば、ウ
ェハホルダー22を等方性熱伝導材料からなる層を複数
組み合わせて形成してもよいし、また、等方性熱伝導材
料からなる層と異方性熱伝導材料からなる層とを複数組
み合わせてもよい。
【0029】次に、ウェハホルダー22を複数の等方性
熱伝導材料からなる層を組み合わせて形成した場合につ
いて説明する。図1(b)に示される本発明の他の半導
体装置の製造装置のウェハホルダー42は、第1層42
bと、第1層42bのウェハホルダー42の上面41側
に設けられた第2層42aを有し、第1層42bの熱伝
導率が、第2層42aの熱伝導率よりも高く、第1層お
よび第2層は等方性熱伝導層である。なお、図1(b)
の矢印も図1(a)と同様に、熱伝導を模式的に示して
いる。
【0030】図1(b)に示される本発明の半導体装置
の製造装置は、ヒータ26からの熱の分布が不均一であ
っても、ヒータ26からの熱を受ける下面43側に設け
られている第1層42bが、上面41側の第2層42a
の熱伝導率よりも高いので、下面43から供給された熱
が上面41に平行な面内方向に均一化され、均一化され
た熱がウェハホルダー42に含まれる第2層42aを通
して、半導体ウェハ28伝えられる。その結果、半導体
ウェハ28の温度均一性が向上する。
【0031】以下に本発明を具体的な実施例を詳細に説
明する。なお、以下の実施例においては、ウェハホルダ
ーの材料としては黒鉛、モリブデン、石英ガラス、グラ
ファイト、炭化ケイ素を例として説明しているが、層の
材料、厚さ、熱伝導率および熱容量を適切に調整するこ
とによって、上面に平行な面内方向の熱伝導率が、上面
に垂直な方向の熱伝導率よりも高いウェハホルダーを形
成することができれば、これ以外の材料も使用可能であ
る。本願明細書において「黒鉛」とは、黒鉛単結晶を意
味し、例えば黒鉛シート(商品名;Grofoil)が
これに近い。また、「グラファイト」(人造黒鉛成型
品)は、異方性を有する黒鉛結晶の多結晶体を意味し、
巨視的には等方性の熱伝導率を有する。
【0032】なお、ウェハホルダの面内あるいは面に垂
直な方向の熱伝導率の測定は、例えば、電子ビームやレ
ーザ等で試料を瞬間的に加熱する非定常法を用いて行う
ことが可能である。
【0033】(実施形態1)図5は本発明の実施形態1
の半導体装置の製造装置に含まれるウェハホルダー52
の断面図を示す。本実施形態1において、ウェハホルダ
ー52は、半導体ウェハを受容する上面51と、上面5
1に対向し、ヒータからの熱を受ける下面53を有す
る。ウェハホルダー52は、異方性熱伝導材料の黒鉛で
形成され、上面51に平行な面内方向52Aの熱伝導率
(約1950W/(m・K))が、上面52に垂直な方
向52Bの熱伝導率(約5.7W/(m・K))よりも
高い。
【0034】黒鉛は異方性熱伝導材料として知られてお
り、層平面内の熱伝導率はそれに垂直なc軸方向の熱伝
導率に比べて約400倍も高い。(例えば、改訂炭素材
料入門、炭素材料学会の5.炭素の熱的性質、高橋洋一
を参照。)具体的には、黒鉛は、層平面内の熱伝導率が
約1950W/(m・K)であり、層平面に垂直なc軸
方向の熱伝導率は約5.7W/(m・K)である。図5
に示されるウェハホルダー52は、熱伝導率の高い方向
が、ウェハホルダー上面51に平行な面内方向52A
(平面方向)になるように、かつ、熱伝導率の低い方向
がウェハホルダー上面51に垂直な方向52B(厚み方
向)になるように形成されている。
【0035】上述のようなウェハホルダー52を、図6
に示すような、ガス導入口32および排気ポンプに接続
された排気口34を有する真空反応室30内に設けられ
た、本発明の半導体装置の製造装置100に用いる。半
導体ウェハ28の温度が約200℃から1500℃の範
囲の所定の温度になるように、ウェハホルダー22をヒ
ータ26(ヒータの能力を約4kW)により加熱する。
【0036】従来用いられていた熱伝導率に異方性のな
い材料、たとえばモリブデンで形成される直径200m
mのウェハホルダーを用いて、半導体ウェハの温度を、
例えば、約700℃になるように加熱する場合は、ヒー
ターの形状、ウェハホルダーの形状を最適化しても、半
導体ウェハの温度均一性は±3℃の範囲内である。これ
に対して、本実施形態1のように、ウェハホルダーが異
方性熱伝導性を有する黒鉛で形成されている場合、半導
体ウェハの温度の均一性は±0.1℃と良好な温度均一
性が得られる。
【0037】なお、上記の結果が得られる半導体ウェハ
は、例えば、GaAsで形成されており、サイズは約4
5mm×約27mm、厚さ約300μm以下である。ウ
ェハホルダーの形状が円形であれば、ウェハホルダーの
縁が中心から等しい距離にあるので、半導体ウェハを最
も均一に加熱することができる。ウェハホルダーの厚み
は、ウェハホルダーの重さと温度上昇時のウェハホルダ
ーのそりにより、好ましい範囲が決定される。
【0038】上述したように、従来のようにヒータを分
割することなく従来よりも均一性の高い加熱が可能とな
る。なお、ヒータの形状は上記の例に限られず、ヒータ
の形状を最適化することによって加熱の均一性を更に向
上させることができる。
【0039】なお、本実施の形態1においては、ウェハ
ホルダー22を異方性熱伝導材料(黒鉛)で形成してい
るが、本発明はこれに限られず、ウェハホルダーの上面
に平行な面内方向の熱伝導率が、上面に垂直な方向の熱
伝導率よりも高くなるようにウェハホルダーを形成する
ことができれば、ウェハホルダーが、異方性熱伝導層と
等方性熱伝導層とを積層して形成しても良い。
【0040】(実施形態2)図7は本発明の実施形態2
の半導体装置の製造装置に含まれるウェハホルダー62
の断面図を示す。実施形態2のウェハホルダー62は、
半導体ウェハを受容する上面61と、上面61に対向
し、ヒータからの熱を受ける下面63を有する。ウェハ
ホルダー62は、第1層62bと、第1層62bのウェ
ハホルダー62上面61側に設けられた第2層62aを
有し、第1層62bの熱伝導率は、第2層62aの熱伝
導率よりも高い。さらに、第1層62bおよび第2層6
2aはともに等方性熱伝導性を有する。
【0041】本実施形態2において、ウェハホルダー6
2は、等方性熱伝導性を有するモリブデン(例えば市販
されている高純度モリブデン板)で形成される第1層6
2b、および石英ガラスで形成される第2層62aを含
む2層構造を有している。
【0042】モリブデンおよび石英ガラスは等方性材料
であり、熱伝導率は、それぞれ約139W/(m・K)
および約1.4W/(m・K)である。図7に示すよう
に、ウェハホルダー62は、熱伝導率の高いモリブデン
で形成されている第1層62b(ヒータ側)と熱伝導率
の低い石英ガラスで形成されている第2層62a(半導
体ウェハ側)との積層構造を有している。なお、本実施
の形態2において、ウェハホルダー62は、モリブデン
で形成される第1層62b(厚さ約3mm)の溝66
に、石英ガラスで形成される第2層62a(厚さ約0.
5mm)を挿入することによって形成されている。な
お、ウェハホルダーの大きさは、例えば直径約200m
mである。第1層62bと第2層62aとの積層方法は
これに限られない。
【0043】上述の実施の形態1と同様に、図7に示さ
れるウェハホルダー62を図6に示すような、本発明の
半導体装置の製造装置100に用いる。半導体ウェハ2
8の温度が約200℃から1500℃の範囲の所定の温
度になるように、ウェハホルダー62をヒータ26によ
り加熱する。
【0044】従来用いられていた熱伝導率に異方性のな
い材料、たとえばモリブデンで形成される直径200m
mのウェハホルダーを用いて、半導体ウェハの温度を、
例えば、約700℃になるように加熱する場合は、ヒー
ターの形状、ウェハホルダーの形状を最適化しても、半
導体ウェハの温度均一性は±3℃の範囲内である。これ
に対して、本実施形態2のような、それぞれがモリブデ
ンおよび石英ガラスで形成されている第1層22bおよ
び第2層22aを有するウェハホルダーを用いると、半
導体ウェハ温度の均一性は±0.3℃と良好な温度均一
性が得られる。
【0045】なお、等方性熱伝導性を有する第1層62
bと第2層62aとが直接接している必要はない。ウェ
ハホルダーの上面に平行な面内方向の熱伝導率が、上面
に垂直な方向の熱伝導率よりも高くなるようにウェハホ
ルダーを形成することができれば、2層の等方性熱伝導
層62bと62aとの間に間隙(約5mm以下)を設け
てもよい。
【0046】(実施形態3)図8は本発明の実施形態3
の半導体装置の製造装置に含まれるウェハホルダ82の
断面図を示す。実施形態3のウェハホルダー82は、半
導体ウェハを受容する上面81と、上面81に対向し、
ヒータからの熱を受ける下面83を有する。ウェハホル
ダー82は、第1層82b、第2層82aに加えて、更
に、第1層82bのウェハホルダー82下面83側に設
けられた第3層82cを有する。また、第2層82aお
よび第3層82cの熱伝導率は、第1層82bの熱伝導
率よりも低い。さらに、第1層82b、第2層82aお
よび第3層82cはいずれも等方性熱伝導性を有する。
【0047】図8に示される本実施形態3のウェハホル
ダー82は、炭素(グラファイト)で形成される第1層
82b(中央部)、炭化ケイ素(β−SiC)で形成さ
れる第2層82a(半導体ウェハ側)および第3層82
c(ヒータ側)を含む3層積層構造を有している。グラ
ファイトおよびβ−SiCの熱伝導率は、それぞれ、1
28W/(m・K)および42W/(m・K)である。
図8に示すように、ウェハホルダー82は、グラファイ
トで形成されている第1層82b(中央部)とグラファ
イトよりも熱伝導率の低い炭化ケイ素で形成されている
第2層82a(半導体ウェハ側)および第3層82c
(ヒータ側)との積層構造を有している。
【0048】なお、本実施形態3のウェハホルダー82
は、グラファイトにより形成された平行平板状ウェハホ
ルダー(厚み約2mm)の表面全体に、化学的気相成長
法(CVD法)によって炭化ケイ素を約200μmの厚
さだけ堆積することによって形成される。
【0049】上述の実施の形態1と同様に、図7に示さ
れるウェハホルダー82を図6に示すような半導体装置
の製造装置100に用い、ヒータ26によって加熱し、
半導体ウェハ温度を約200℃から1500℃の範囲の
所定の温度に加熱する。
【0050】従来用いられていた熱伝導率に異方性のな
い材料、たとえばモリブデンで形成される直径約200
mmのウェハホルダーを用いて、半導体ウェハの温度
を、例えば、約700℃になるように加熱する場合は、
ヒーターの形状、ウェハホルダーの形状を最適化して
も、半導体ウェハの温度均一性は±3℃の範囲内であ
る。これに対して、本実施形態3のような熱伝導の高い
グラファイトで形成される第1層82b、熱伝導の低い
炭化ケイ素で形成される第3層82c、および第2層8
2aを含むウェハホルダーを用いると、半導体ウェハの
温度の均一性は±0.2℃と良好な温度均一性が得られ
る。
【0051】なお、等方性熱伝導性を有する第1層82
b、第2層82aおよび第3層82cは直接接している
必要はない。ウェハホルダーの上面に平行な面内方向の
熱伝導率が、上面に垂直な方向の熱伝導率よりも高くな
るようにウェハホルダーを形成することができれば、第
1層82b、第2層82aおよび第3層82cの間に間
隙(例えば約5mm以下)を設けても良い。また、ウェ
ハホルダーが、4層以上の等方性熱伝導層で形成されて
もよい。また、ウェハホルダーが、等方性熱伝導層と異
方性熱伝導層とを複数組み合わせて形成されても良い。
【0052】3層以上の積層構成において、例えば、最
下層に中央層よりも熱伝導率の高い層を設けることによ
り、熱伝導率の低い中央層をより均一に加熱することが
可能となり、温度均一性がより向上する。また、最下層
が熱吸収性の高い材料で形成されている場合には、加熱
効率が向上し、より小さいヒーターのパワーで同じ基板
温度を得ることができる。
【0053】なお、半導体装置の製造装置は図6に示さ
れるような真空反応室30に代えて、半導体ウェハを加
熱しながら雰囲気を制御できるものであればよく、ウェ
ハホルダーとヒーターを有していれば本願発明の効果を
得ることができる。本発明は、半導体を用いた素子を製
造する際に不可欠な、半導体ウェハを熱処理、あるいは
所定の温度に加熱しながら薄膜の形成を行うなど、半導
体ウェハを所定の温度に加熱しながら工程を行う半導体
装置の製造装置に好適に用いられる。
【0054】
【発明の効果】本発明の半導体装置の製造装置によれ
ば、同一バッチ内での各半導体ウェハの温度分布の均一
性、複数の半導体ウェハ間の温度の均一性あるいはバッ
チ間での温度の再現性を、各工程で要求される温度制御
範囲に比べて十分良好にできる。厳密な半導体ウェハ温
度の制御を要望される、例えば、半導体薄膜層に不純物
を添加する工程に用いられる半導体装置の製造装置にお
いて、温度均一性を飛躍的に向上させ、半導体装置の特
性ばらつきを低減し、製造歩留まりを向上させることが
できる。また、大量生産に適した大型の半導体装置の製
造装置においても同様に、優れた温度均一性を得ること
が容易になり、特性のそろった半導体装置を安価に供給
することができ、これら商品の普及を一段と拡大するこ
とが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)および(b)は、本発明による半導体装
置の製造装置の有するウェハホルダーおよびその周辺部
を示す模式図である。
【図2】従来の半導体装置の製造装置の有するウェハホ
ルダーおよびその周辺部を示す模式図である。
【図3】従来の半導体装置の製造装置の有するウェハホ
ルダーおよびその周辺部を示す模式図である。
【図4】従来の半導体装置の製造装置の有するウェハホ
ルダーおよびその周辺部を示す模式図である。
【図5】本発明の実施の形態1による半導体装置の製造
装置の有するウェハホルダーを示す模式図である。
【図6】半導体装置の製造装置を示す模式図である。
【図7】本発明の実施の形態2による半導体装置の製造
装置の有するウェハホルダーを示す模式図である。
【図8】本発明の実施の形態3による半導体装置の製造
装置の有するウェハホルダーを示す模式図である。
【符号の説明】
12、22、42、52、62、82 ウェハホルダー 26 ヒータ 28 半導体ウェハ 30 真空反応室 32 ガス導入口 34 排気口 21、41、51、61、81 上面 23、43、53、63、83 下面 42a、62a、82a 第2層 42b、62b、82b 第1層 82c 第3層 100 半導体装置の製造装置

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ウェハホルダーとヒータとを有する半導
    体装置の製造装置であって、 該ウェハホルダーは、半導体ウェハを受容する上面と、
    該上面に対向し、該ヒータからの熱を受ける下面を有
    し、 該ウェハホルダーの該上面に平行な面内方向の熱伝導率
    が、該上面に垂直な方向の熱伝導率よりも高い、半導体
    装置の製造装置。
  2. 【請求項2】 前記ウェハホルダーは、前記上面に平行
    な面内方向の熱伝導率が、該上面に垂直な方向の熱伝導
    率よりも高い、異方性熱伝導層を有する、請求項1に記
    載の半導体装置の製造装置。
  3. 【請求項3】 前記異方性熱伝導層は、黒鉛で形成され
    ている、請求項2に記載の半導体装置の製造装置。
  4. 【請求項4】 前記ウェハホルダーは、第1層と、該第
    1層の前記上面側に設けられた第2層を有し、該第1層
    の熱伝導率は、該第2層の熱伝導率よりも高く、該第1
    層および該第2層は等方性熱伝導層である、請求項1に
    記載の半導体装置の製造装置。
  5. 【請求項5】 前記ウェハホルダーは、前記第1層の前
    記下面側に設けられた第3層を更に有し、該第3層の熱
    伝導率は、該第1層の熱伝導率よりも低く、該第1層、
    該第2層および該第3層は等方性熱伝導層である、請求
    項4に記載の半導体装置の製造装置。
  6. 【請求項6】 基板ホルダーとヒータとを有する基板加
    熱装置であって、 該基板ホルダーは、基板を受容する上面と、該上面に対
    向し、該ヒータからの熱を受ける下面を有し、 該基板ホルダーの該上面に平行な面内方向の熱伝導率
    が、該上面に垂直な方向の熱伝導率よりも高い、基板加
    熱装置。
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