JP2000150144A - シミュレーテドインダクタを用いたelインバータ - Google Patents

シミュレーテドインダクタを用いたelインバータ

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JP2000150144A
JP2000150144A JP10335028A JP33502898A JP2000150144A JP 2000150144 A JP2000150144 A JP 2000150144A JP 10335028 A JP10335028 A JP 10335028A JP 33502898 A JP33502898 A JP 33502898A JP 2000150144 A JP2000150144 A JP 2000150144A
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Japan
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winding
inverter
circuit
simulated inductor
inductor
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JP10335028A
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Tadashi Miyashita
正 宮下
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Citizen Electronics Co Ltd
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Citizen Electronics Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 巻線トランスとトランジスタとで構成された
発振式の従来のELインバータでは、EL素子を効率良
く駆動できる負荷インピーダンスの位相を整合できず、
発光効率が悪くなり消費電力を低減できないという問題
があった。 【解決手段】 巻線トランス55とトランジスタ51と
で構成された発振器で、EL素子20を駆動する負荷回
路の電圧の昇圧は巻線トランス55で行い、負荷回路の
位相の最適化には、負荷容量となるEL素子20の容量
と直列にシミュレーテドインダクタ10とを接続して共
振回路を構成して共振周波数に近い駆動周波数でEL素
子20を駆動する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車載用AV機器
や、携帯機器であるPDA、携帯電話、PHS及びペジ
ャー等に用いられている液晶表示装置のバックライトと
なるEL(エレクトロルミネッセンス)素子を駆動する
インバータ回路に関し、特にトランジスタと巻線トラン
スとで構成されるインバータ回路の負荷インピーダンス
の位相の最適化を図る回路の構成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】車載用AV機器や、携帯機器であるPD
A、携帯電話、PHS及びペジャー等には、表示を見や
すくするために透過型の液晶表示装置が用いられること
が多く、その場合は液晶表示装置の裏側にバックライト
が用いられる。そして、前述のバックライトには、冷陰
極蛍光管やEL素子が使用されることがあるが、最近で
は軽薄短小と厳しいコスト要求に答えるために、フィル
ムに印刷技術で製造された約0.5mm以下の厚みに形成
できる分散型のEL素子が普及してきている。前記EL
素子は、駆動回路の負荷としては容量負荷であり、搭載
される機器によっては輝度約20Cd/m2 が必要であ
り、且つEL素子の駆動の直流分による劣化を避けて更
に輝度を得るには、片振幅で約80〜90V以上の30
0Hz前後の交流電圧での駆動が必要である。特に、車
載用AV機器のEL素子には、約200Cd/m2 の輝
度が要求される場合が多い。そして、前記機器には、電
池が用いられており、従ってEL素子を駆動するために
はDCーACインバータ回路が必要となる。前述のEL
素子を駆動するDCーACインバータ回路の従来例とし
ては、トランジスタと巻線トランスとで構成された発振
器を応用したインバータ回路が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来例のELインバー
タの一つとして、公開実用新案公報昭62ー7198号
(以下文献A)があり、その第1図に相当する図面の概
要を図5に示す。図5において、電界発光灯点灯装置と
称するインバータ回路は、バイポーラトランジスタ(以
下トランジスタ)51と巻線トランス55とその負荷と
なる電界発光灯54とで構成されている。トランジスタ
51のコレクタとエミッタは電源52、53に接続さ
れ、トランジスタ51のベースと電源52間に抵抗56
(R1)と抵抗57(R2)とコンデンサ58(C2)が
並列に接続されてバイアスされる。巻線トランス55に
は2個の中間タップ60a、60bがあって、夫々巻線
55a、55b、55Cを形成している。前記巻線トラ
ンス55の一つの中間タップ60bは第1の巻線55a
(N1)の一端を構成して前記トランジスタ51のエミ
ッタと電源53間に接続される。前記巻線トランス55
の中間タップ60a、60bによって第2の巻線55b
が形成されてコンデンサ59(C1),抵抗57を経由
して前記トランジスタ51のベースとエミッタ間に接続
されて帰還回路(正帰還)を構成する。前記巻線トラン
ス55の中間タップ60aは第3の巻線55cの一端を
形成して、第1の巻線55aと第2の巻線55bと第3
の巻線55cとが直列に接続されて巻線N2を構成し
て、負荷となる電界発光灯54に接続される。
【0004】文献Aでは、トランジスタ51のバイアス
電流値と、巻線トランス55の夫々の巻線55a、55
b、55Cの巻線比を適宜設定し、発振条件を満たせば
負荷となる電界発光灯54に必要な交流電圧を供給する
ことができる。
【0005】しかしながら、文献Aでは、電界発光灯5
4に限定されており、本発明の分散型EL素子に固有の
負荷インピーダンスの容量性による力率の低下の改善の
必要性には言及されていない。即ち、負荷として発光素
子にEL素子を用いた場合は、EL素子は電気的に容量
特性であり、巻線トランス55の巻線N2はインダクタ
特性であり、両者の直列共振の周波数を駆動周波数とす
るときにEL素子を効率良く駆動できるのであるが、必
ずしも一致できず、駆動できる負荷インピーダンスの位
相を整合できない場合が多い。このために、発光効率が
悪くなり消費電力を低減できないという問題があった。
本発明の目的は、前述の欠点を除去して、EL素子を効
率良く駆動できる負荷インピーダンスの位相の整合を図
るための回路構成に係わるものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】課題を解決するためにな
された本発明の請求項1のシミュレーテドインダクタを
用いたELインバータは、能動素子と複数個の中間タッ
プのある巻線トランスで構成された発振器の出力側にE
L(エレクトロルミネッセンス)素子を接続してなるイ
ンバータ回路において、前記巻線トランスの2個の中間
タップを経由して形成される第1の巻線の出力を第1の
コンデンサを経由して前記能動素子の入力端子と供給高
電圧端子に接続して帰還回路を形成し、前記第1の巻線
と電源とに繋がる前記第2の巻線との間に第2のコンデ
ンサを接続し、前記能動素子の入力端子と供給高電圧端
子間を抵抗で接続し、前記能動素子の供給低電圧端子と
供給高電圧端子間に前記中間タップの一つを経由して第
2の巻線を接続して前記発振器の出力回路を形成し、前
記中間タップのもう一つを経由して第3の巻線を設け、
前記第1の巻線と前記第2の巻線と前記第3の巻線とシ
ミュレーテドインダクタとが直列に接続されて前記EL
素子の両電極に接続されたことを特徴とするものであ
る。
【0007】課題を解決するためになされた本発明の請
求項1のシミュレーテドインダクタを用いたELインバ
ータの前記能動素子は、TFTまたはトランジスタで構
成されたことを特徴とするものである。
【0008】課題を解決するためになされた本発明の請
求項1または請求項2のELインバータのシミュレーテ
ドインダクタは、抵抗とコンデンサを接続してオペアン
プの入力に帰還したことを特徴とするものである。
【0009】課題を解決するためになされた本発明の請
求項3のシミュレーテドインダクタを用いたELインバ
ータは、前記シミュレーテドインダクタと前記EL素子
とで形成される負荷インピーダンスのリアクタンス成分
をほぼ零とする共振回路を構成して前記共振周波数に近
い駆動周波数で、前記EL素子を駆動することを特徴と
するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下では、本発明の実施の形態を
図面に基づいて説明する。図1は、本発明のELインバ
ータの回路構成のブロック図である。図2は、本発明の
シミュレーテドインダクタの回路構成図である。図3
(A)は、本発明のシミュレーテドインダクタの等価回
路図である。図3(B)は、本発明のシミュレーテドイ
ンダクタの更に簡略化した等価回路図である。図4は、
本発明のEL素子と本発明のシミュレーテドインダクタ
との共振回路の説明図である。また、説明を簡単にする
ために、従来例の説明に用いた符号を共通に使用するこ
とにする。なを、本発明に用いてる能動素子は、トラン
ジスタまたはFETいずれでも良いが、ここでは簡単の
ためにトランジスタを用いて説明する。
【0011】図1において、バイポーラトランジスタ
(以下トランジスタ)51と巻線トランス55とその負
荷となる分離型のEL素子20とで構成されている。ト
ランジスタ51のコレクタ(供給高電圧端子)とエミッ
タ(供給低電圧端子)は電源52、53に接続され、ト
ランジスタ51のベース(入力端子)と電源52間に抵
抗56(R1)と抵抗57(R2)とコンデンサ58(C
2)が並列に接続されてバイアスされる。巻線トランス
55には2個の中間タップ60a、60bがあって、夫
々巻線55a、55b、55Cを形成している。前記巻
線トランス55の一つの中間タップ60bは第1の巻線
55a(N1)の一端を構成して前記トランジスタ51
のエミッタと電源53間に接続される。前記巻線トラン
ス55の中間タップ60a、60bによって第2の巻線
55bが形成されてコンデンサ59(C1),抵抗57
を経由して前記トランジスタ51のベースとエミッタ間
に接続されて帰還回路(正帰還)を構成する。前記巻線
トランス55の中間タップ60aは第3の巻線55cの
一端を形成して、第1の巻線55aと第2の巻線55b
と第3の巻線55cとが直列に接続されて巻線N2を構
成して、負荷となる分散型のEL素子20に、後述する
シミュレーテドインダクタ10が接続端子10a、10
bを経由して接続される。なを、能動素子をFETとす
るときは、FETの入力インピーダンスが大きいので原
則として電流制限抵抗57は不要である。
【0012】図2において、シミュレーテドインダクタ
10は、正負の電源Ec(+)、(ー)が接続されたア
ンプ11の出力端子11cを抵抗12を介して入力端子
11aに帰還するように接続し、同時にアンプ11の出
力端子11cは抵抗13を介してシミュレーテドインダ
クタ10の入力端子10aに接続される。シミュレーテ
ドインダクタ10の入力端子10aは、コンデンサ14
を介して、またシミュレーテドインダクタ10の入力端
子10bは抵抗15を介してアンプ11の入力端子11
bに接続される。
【0013】図3(A)において、シミュレーテドイン
ダクタ10は、等価的には直列に接続されたインダクタ
16と抵抗17に抵抗18が並列に接続されて構成され
る。シミュレーテドインダクタ10は、設計によって数
ヘンリーに達する誘導性の高い等価回路とすることがで
きる。
【0014】図3(A)を更に簡略化した等価回路を示
す図3(B)において、シミュレーテドインダクタ10
は、XL と表記した合成リアクタンス22とrと表記し
た合成抵抗23の直列接続素子で表すことができる。
【0015】図4において、EL素子20の容量21
は、XL と表記した合成リアクタンス22とrと表記し
た合成抵抗23と直列に接続されて巻線トランスの2次
側の負荷となる。
【0016】EL素子20を共振させて、その共振周波
数に近い駆動周波数でEL素子20を駆動することがで
きれば負荷回路のリアクタンス成分はほぼ零となるので
力率は最大になる。しかし、トランス55の2次巻線5
5cのインダクタンスLだけでEL素子20の容量21
と共振させることは、種々の大きさのEL素子に対応し
ようとすると、EL素子の容量がその面積に比例して変
化するために極めて困難となる。そこで、トランス55
には、EL素子20を駆動する電圧の昇圧のみを分担さ
せ、本発明の駆動回路では負荷回路の位相の最適化はシ
ミュレーテドインダクタ10を用いて行うものである。
【0017】EL素子20の共振周波数f0 は次の式で
表される。 f0 =1/2π[( L+L´)C]1/2 …… (1) ここで、L;トランス55の2次巻線55cのインダク
タンス L´;シミュレーテドインダクタ C;EL素子の容量
【0018】例えば、EL素子の容量Cが8[nF]
で、トランス55の2次巻線55cのインダクタンスL
が1[H]のとき、シミュレーテドインダクタL´が
4.6[H]ならば、f0 は760Hzとなる。このと
き、トランス55の2次側の回路の力率はほぼ100%
となる。
【0019】
【発明の効果】本発明によれば、EL素子の駆動回路の
力率を、簡単な回路構成で最大にすることができるの
で、低消費電力化が図られることは明らかである。
【0020】また、本発明によれば、EL駆動に必要な
電圧をトランスによって得ること、負荷回路の位相はシ
ミュレーテドインダクタL´とトランス55の2次巻線
55cのインダクタンスLの和によってEL素子20と
の共振を図って負荷回路のリアクタンス成分を零として
得られるので、設計に柔軟性があり実用効果は顕著であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のELインバータの回路構成のブロック
図である。
【図2】本発明のシミュレーテドインダクタの回路構成
図である。
【図3】(A)、(B)は本発明のシミュレーテドイン
ダクタの等価回路図である。
【図4】本発明のシミュレーテドインダクタとEL素子
との共振回路の説明図である。
【図5】従来例のELインバータの回路構成図である。
【符号の説明】
10 シミュレーテドインダクタ 10a、10b 出力端子 11 アンプ 11a、11b アンプ入力端子 11c アンプ出力端子 12、13、15、56、57 抵抗 14、58、59 コンデンサ 20 EL素子 51 トランジスタ 52、53 電源 55 巻線トランス 55a 第1の巻線 55b 第2の巻線 55c 第3の巻線

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 能動素子と複数個の中間タップのある巻
    線トランスで構成された発振器の出力側にEL(エレク
    トロルミネッセンス)素子を接続してなるインバータ回
    路において、前記巻線トランスの2個の中間タップを経
    由して形成される第1の巻線の出力を第1のコンデンサ
    を経由して前記能動素子の入力端子と供給高電圧端子に
    接続して帰還回路を形成し、前記第1の巻線と電源とに
    繋がる前記第2の巻線との間に第2のコンデンサを接続
    し、前記能動素子の入力端子と供給高電圧端子間を抵抗
    で接続し、前記能動素子の供給低電圧端子と供給高電圧
    端子間に前記中間タップの一つを経由して第2の巻線を
    接続して前記発振器の出力回路を形成し、前記中間タッ
    プのもう一つを経由して第3の巻線を設け、前記第1の
    巻線と前記第2の巻線と前記第3の巻線とシミュレーテ
    ドインダクタとが直列に接続されて前記EL素子の両電
    極に接続されたことを特徴とするシミュレーテドインダ
    クタを用いたELインバータ。
  2. 【請求項2】 前記能動素子は、TFTまたはトランジ
    スタで構成されたことを特徴とする請求項1に記載のシ
    ミュレーテドインダクタを用いたELインバータ。
  3. 【請求項3】 前記シミュレーテドインダクタは、抵抗
    とコンデンサを接続してオペアンプの入力に帰還したこ
    とを特徴とする請求項1または請求項2に記載のシミュ
    レーテドインダクタを用いたELインバータ。
  4. 【請求項4】 前記シミュレーテドインダクタと前記E
    L素子とで形成される負荷インピーダンスのリアクタン
    ス成分をほぼ零とする共振回路を構成して該共振周波数
    に近い駆動周波数で、前記EL素子を駆動することを特
    徴とする請求項3に記載のシミュレーテドインダクタを
    用いたELインバータ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009076237A (ja) * 2007-09-19 2009-04-09 Mitsubishi Motors Corp El発光式タッチスイッチ
US9318251B2 (en) 2006-08-09 2016-04-19 Coilcraft, Incorporated Method of manufacturing an electronic component

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