JP2000149991A - 電解質およびそれを用いた電池 - Google Patents

電解質およびそれを用いた電池

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JP2000149991A
JP2000149991A JP10315100A JP31510098A JP2000149991A JP 2000149991 A JP2000149991 A JP 2000149991A JP 10315100 A JP10315100 A JP 10315100A JP 31510098 A JP31510098 A JP 31510098A JP 2000149991 A JP2000149991 A JP 2000149991A
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Masahiro Aoki
正裕 青木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高いイオン伝導度を有すると共に、高い熱安
定性を有する電解質およびそれを用いた電池を提供す
る。 【解決手段】 電解質13を介して負極11と正極12
とが積層されている。電解質13は、ウレタン成分およ
びウレア成分の少なくとも一方とアクリロニトリル成分
とを有する高分子化合物と、軽金属塩と、溶媒とを含ん
でいる。高分子化合物は、両端に水酸基またはアミノ基
を有する末端変成ポリアクリロニトリルとトリイソシア
ナート化合物との共重合体、あるいは両端にイソシアナ
ート基を有する末端変成ポリアクリロニトリルとトリオ
ール化合物またはトリアミノ化合物との共重合体により
構成される。これにより、ポリアクリロニトリル成分の
物理結合に加えて、化学結合によっても三次元網目構造
が構成される。よって、高温においても高い機械強度を
有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アクリロニトリル
成分を有する高分子化合物と、電解質塩と、溶媒とを含
む電解質およびそれを用いた電池に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子技術の進歩に伴い、カメラ一
体型VTR(ビデオテープレコーダ)、携帯電話あるい
はラップトップコンピュータなどの小型のポータブル電
子機器が急速に普及しつつある。それに伴い、それらの
電源として、小型かつ軽量で高エネルギー密度を有する
電池の開発が望まれている。
【0003】高エネルギー密度を実現することができる
電池としては、例えば、リチウム電池が有望である。こ
のリチウム電池では、従来、正極と負極との間のイオン
伝導を司る物質として、水あるいは有機溶媒などに電解
質塩を溶解させた電解液よりなる液状の電解質が用いら
れてきた。しかし、液状の電解質は漏液の問題があり、
金属製の容器を用いて機密性を高くする必要があったの
で、電池の重量が重くなってしまうと共に、密閉工程が
煩雑であった。
【0004】そこで、最近では、液漏れの問題を解決す
るために、電解液を適当な高分子架橋体に含浸させたゲ
ル状電解質の研究が精力的に行われている。このゲル状
電解質は、室温で1mS/cm以上という比較的高いイ
オン伝導度を示すことが知られている。代表的なゲル状
電解質としては、高分子架橋体にポリエチレンオキシド
に代表されるポリアルキレンオキシドを用いたものが最
も一般的であるが、その他にも、ポリビニリデンフルオ
ライドあるいはポリアクリロニトリルなどを用いたもの
も知られている。これらは、隣接分子鎖間のファンデル
ワールス力による結合を架橋点とするいわゆる物理ゲル
である。
【0005】これら物理ゲルは、高いイオン伝導度に由
来する良好な電池特性を得ることができ、特に、ポリア
クリロニトリルを用いたゲル状電解質は、特開平8−2
64205号公報に記載されているように高い難燃性を
有すると共に、特願昭63−233574号明細書や特
願平4−31451号明細書において言及されているよ
うに高温で溶融した後に冷却するだけで製造することが
できることから、工業的な見地からも実用性の高い、極
めて優れた材料である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ポリア
クリロニトリルを用いたゲル状電解質に代表されるよう
な物理ゲルでは、ゲル化過程と溶液化過程とが本質的に
可逆過程であることから、機械強度(構造強度)の温度
依存性を有する。そのため、実用的な温度領域において
は問題はないものの、100℃を超えるような使用環境
下における電池の安全性を確保するためには、この可逆
反応を抑制する必要がある。
【0007】この可逆反応を抑制する手段の1つとして
は、例えば、特開平7−37419号明細書に記載され
ているように、ポリアルキルエチレンオキシドをポリア
クリロニトリルを含むゲル状電解質内における架橋点と
して作用させる方法が提案されている。しかし、この方
法では、ポリアクリロニトリルとポリアルキルエチレン
オキシドとの相溶性が低いために均質なゲル状電解質を
得ることが難しく、その上、ポリアルキルエチレンオキ
シドの存在はイオン伝導度を低下させる方向、あるいは
直流抵抗成分を増大させる方向に働くために、十分なイ
オン伝導度が得られないという問題があった。
【0008】また、上述の可逆反応を抑制する他の手段
としては、ポリアクリルニトリル分子内に、アクリレー
トのような光あるいは熱によって架橋する官能基を有す
るセグメントを共重合させる方法も考えられるが、この
場合、分子の対称性が著しく悪化し、ゲル状物質になり
得るゲル組成範囲が狭くなってしまうという問題があ
る。
【0009】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
ので、その目的は、高いイオン伝導性を有すると共に、
高い熱安定性も有する電解質およびそれを用いた電池を
提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明による電解質は、
ウレタン成分およびウレア成分の少なくとも一方とアク
リロニトリル成分とを有する高分子化合物と、電解質塩
と、この電解質塩を溶解する溶媒とを含むものである。
【0011】本発明による電池は、正極および負極と共
に電解質を備えたものであって、電解質は、ウレタン成
分およびウレア成分の少なくとも一方とアクリロニトリ
ル成分とを有する高分子化合物と、電解質塩と、この電
解質塩を溶解する溶媒とを含むものである。
【0012】本発明による電解質では、ウレタン成分お
よびウレア成分の少なくとも一方とアクリロニトリル成
分とを有する高分子化合物を含んでいるので、高いイオ
ン伝導性を有すると共に、熱安定性に優れている。
【0013】本発明による電池では、電解質塩の解離に
より生じたイオンが負極と正極との間で電解質中を移動
することにより放電する。ここでは、本発明の電解質を
備えているので、優れた電池性能を示すと共に、耐熱性
に優れている。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て詳細に説明する。
【0015】本発明の一実施の形態に係る電解質は、ウ
レタン成分およびウレア成分の少なくとも一方とアクリ
ロニトリル成分とを有する高分子化合物と、電解質塩
と、この電解質塩を溶解する溶媒とを含んでいる。ここ
で、ウレタン成分とは化1に示した分子構造を言い、ウ
レア成分とは化2に示した分子構造を言い、アクリロニ
トリル成分とは化3に示した分子構造を言う。なお、高
分子化合物がポリアクリロニトリル成分を有する場合
も、アクリロニトリル成分を有する場合に該当する。
【0016】
【化1】
【化2】
【化3】
【0017】このような構造を有する高分子化合物とし
ては、例えば、水酸基(−OH)およびアミノ基(−N
2 )の少なくとも一方を末端に有する末端変成ポリア
クリロニトリルとイソシアナート基(−N=C=O)を
有する化合物との共重合体、あるいは末端にイソシアナ
ート基を有する末端変成ポリアクリロニトリルと水酸基
およびアミノ基の少なくとも一方を有する化合物との共
重合体がある。ここで、イソシアナート基を有する化合
物、または水酸基およびアミノ基の少なくとも一方を有
する化合物は、末端変成ポリアクリロニトリルを結合す
る鎖延長剤となる。
【0018】すなわち、これらの高分子化合物は、複数
のアクリロニトリル成分(具体的にはポリアクリロニト
リル成分)が鎖延長成分を介して結合された構造を有し
ており、各アクリロニトリル成分と鎖延長成分とはウレ
タン成分またはウレア成分により結合されている。な
お、ウレタン成分は水酸基とイソシアナート基との結合
により形成され、ウレア成分はアミノ基とイソシアナー
ト基との結合により形成される。
【0019】これにより、この高分子化合物は、アクリ
ロニトリル成分の隣接分子鎖間におけるファンデルワー
ルス力による結合に加えて、ウレタン成分またはウレア
成分を介して結合された鎖延長成分による化学結合によ
り三次元網目構造を形成するようになっている。よっ
て、物理ゲルの特徴である高いイオン伝導性を得ること
ができると共に、化学結合による架橋も存在しているの
で、高温でも高い機械強度を得ることができるようにな
っている。
【0020】ここで、アクリロニトリル成分と鎖延長成
分との結合にウレタン成分またはウレア成分を用いてい
るのは、これらの結合がウレタン樹脂またはウレア樹脂
において汎用的に用いられているものであり、反応を高
い精度で制御することができるからである。よって、末
端変成ポリアクリロニトリルの分子量を調節することに
より、架橋密度を容易に制御することができ、簡単に再
現性よくこの高分子化合物を得ることができるようにな
っている。
【0021】なお、この高分子化合物は、アクリロニト
リル成分またはポリアクリロニトリル成分の両端にウレ
タン成分またはウレア成分を介して鎖延長成分が結合さ
れていることが好ましい。化学結合による架橋の効果を
高くすることができるからである。また、鎖延長成分に
はいくつのアクリロニトリル成分が結合されていてもよ
いが、特には、3個のアクリロニトリル成分が結合され
ることが好ましい。単純な構造で化学結合による三次元
網目構造を形成することができるからである。すなわ
ち、この高分子化合物としては、例えば、両端に水酸基
またはアミノ基を有する末端変成ポリアクリロニトリル
とトリイソシアナート化合物との共重合体、あるいは両
端にイソシアナート基を有する末端変成ポリアクリロニ
トリルとトリオール化合物またはトリアミノ化合物との
共重合体が好ましい。
【0022】この高分子化合物におけるアクリロニトリ
ル成分(具体的にはポリアクリロニトリル成分)の平均
分子量は5,000〜1,000,000程度であるこ
とが好ましい。アクリロニトリル成分の平均分子量はゲ
ル化の程度と密接な関係を有しており、この範囲内にお
いて良好なゲル状となるからである。また、アクリロニ
トリル成分の平均分子量は50,000〜500,00
0程度であれば更に好ましい。架橋点数と非架橋部位と
のモル比は機械強度に影響を与え、この範囲内において
良好な機械強度を得ることができるからである。
【0023】電解質塩は解離によりイオン伝導性を持た
せるためのものであり、電解質における濃度(ここでは
溶媒中における濃度)は0.6〜1.5モル/dm3
範囲内であることが好ましい。電解質塩としては軽金属
塩などが挙げられ、具体的には、リチウム(Li)塩,
ナトリウム(Na)塩あるいはカリウム(K)塩などの
アルカリ金属塩、またはカルシウム(Ca)塩あるいは
マグネシウム(Mg)塩などのアルカリ土金属塩などか
ら目的に応じて用いられる。
【0024】なお、リチウム塩としては、LiPF6
LiN(CF3 SO2 2 ,LiClO4 ,LiB
4 ,LiAsF6 ,LiAlCl4 ,LiSbF6
LiCF3 SO3 ,LiC4 9 SO3 ,LiCF3
2 あるいはLiN(CF3 CO2 2 などがあり、こ
れらのうちのいずれか1種または2種以上が混合して用
いられてもよい。中でも、LiPF6 は難燃効果を得る
ことができるので、電解質塩として好ましい。また、L
iN(CF3 SO2 2 もLiPF6 に次いで高い難燃
効果を得ることができるので、LiPF6 と共に電解質
塩として用いてもよい。
【0025】溶媒としては、例えば電解質塩にリチウム
塩を用いた場合など、電位窓がリチウム電位に対して−
0.3〜5.0Vの範囲内となるものが用いられる。例
えば、溶媒には、エチレンカーボネート、プロピレンカ
ーボネートおよびγ−ブチルラクトン、ジエチルカーボ
ネート、メチルエチルカーボネート、1,2−ジエトキ
シエタン、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラ
ン、ジプロピルカーボネート、ジエチルエーテル、スル
ホラン、メチルスルホラン、アセトニトリル、プロピオ
ニトリル、アニソール、酢酸エステルあるいはプロピオ
ン酸エステルなどの非水溶媒が好ましく、これらのうち
のいずれか1種または2種以上が混合して用いられても
よい。中でも、エチレンカーボネート、プロピレンカー
ボネートおよびγ−ブチルラクトンは、電気化学的に安
定であると共に、高い誘電率を有し、良好なイオン伝導
度を得ることができるので、溶媒として好ましい。
【0026】このような構成を有する電解質は、次のよ
うにして製造することができる。
【0027】まず、例えば、露点が−40℃の雰囲気中
において、両端に水酸基を有する末端変成ポリアクリロ
ニトリルを溶媒である所定量の環状エステル化合物に対
して添加し、全体が透明になり均一に混合された溶媒混
合溶液が得られるまで、ホモジナイザーを用いて加熱し
ながら攪拌する。
【0028】次いで、この溶媒混合溶液に、例えば、電
解質塩であるLiPF6 を添加し、透明な電解混合溶液
となるまでホモジナイザーを用いて攪拌する。続いて、
この電解混合溶液に、例えば、鎖延長剤である2,4,
6−トリレントリイソシアナートと、増感剤であるジオ
クチル錫ジウラレートとを添加し、均一な最終混合溶液
が得られるまでホモジナイザーを用いて攪拌する。
【0029】最終混合溶液が透明となったことを確認し
たのち、例えば、この最終混合溶液をガラスシャーレ上
に適量流延し、100℃で所定時間加熱して架橋反応を
完結させ、末端変成ポリアクリロニトリルと2,4,6
−トリレントリイソシアナートとの間にウレタン結合を
生じさせる。そののち、室温で数時間徐冷することによ
り、本実施の形態に係る電解質が得られる。
【0030】なお、ここでは、末端に水酸基を有する末
端変成ポリアクリロニトリルとイソシアナート基を有す
る化合物との共重合体により高分子化合物を構成する場
合の製造方法について説明したが、末端にイソシアナー
ト基を有する末端変成ポリアクリロニトリルと水酸基を
有する化合物との共重合体により高分子化合物を構成す
る場合も同様にして製造することができる。但し、この
場合は、末端変成ポリアクリロニトリルとして末端にイ
ソシアナート基を有するものを用い、かつ鎖延長剤とし
て水酸基を有する化合物を用いるようにする。
【0031】また、末端にアミノ基を有する末端変成ポ
リアクリロニトリルとイソシアナート基を有する化合物
との共重合体、または末端にイソシアナート基を有する
末端変成ポリアクリロニトリルとアミノ基を有する化合
物との共重合体により高分子化合物を構成する場合も同
様にして製造することができる。但し、これらの場合に
は、末端変成ポリアクリロニトリルとして末端にアミノ
基を有するものまたはイソシアナート基を有するものを
用いると共に、鎖延長剤としてイソシアナート基を有す
る化合物またはアミノ基を有する化合物を用い、それら
の間でウレア結合を生じさせることにより製造する。
【0032】このようにして製造される電解質は、次の
ようにして電池に用いられる。ここでは、リチウムを用
いた二次電池の例を挙げ、図面を参照して、以下に説明
する。
【0033】図1は、本実施の形態に係る電解質を用い
た二次電池の断面構造を表すものである。なお、図1に
示したものは、いわゆるペーパー型といわれるものであ
る。この二次電池は、負極11と正極12とが本実施の
形態に係る電解質13を介して積層されている。これら
の側面には絶縁パッキン14が配設されており、負極1
1と正極12とを間に挟むように配設された一対の外装
部材15,16の周縁部と接着されることにより密閉さ
れている。
【0034】負極11は、例えば、リチウム金属、リチ
ウム合金、またはリチウムイオンを吸蔵および脱離する
ことが可能な炭素質材料,シリコン化合物あるいはスズ
化合物を含有している。なお、この炭素質材料は、所定
の温度および雰囲気にて調製されたものであり、例え
ば、熱分解炭素類、石油コークスもしくはピッチコーク
スなどのコークス類、人造黒鉛類、天然黒鉛類、アセチ
レンブラックなどのカーボンブラック、ガラス状炭素
類、有機高分子材料焼成体あるいは炭素繊維などが用い
られる。なお、有機高分子材料焼成体というのは、有機
高分子材料を不活性ガス雰囲気中または真空中において
500℃以上の適当な温度で焼成したものである。
【0035】正極12は、例えば、正極活物質として、
リチウムを含有するリチウム複合酸化物もしくはリチウ
ム複合硫化物、またはTiS2 ,MoS2 ,NbSe2
あるいはV2 5 などのリチウムを含有しない金属硫化
物もしくは酸化物を含んでいる。特に、エネルギー密度
を高くするには、Lix MO2 を主体とするリチウム複
合酸化物を含んでいることが好ましい。なお、Mは一種
以上の遷移金属が好ましく、具体的には、コバルト(C
o),ニッケル(Ni)およびマンガン(Mn)のうち
の少なくとも1種が好ましい。また、xは通常0.05
≦x≦1.10の範囲内の値である。このようなリチウ
ム複合酸化物の具体例としては、LiCoO2 ,LiN
iO2 ,Lix Niy Co1-y 2 (xおよびyの値は
電池の充放電状態によって異なり、通常、0<x<1,
0.7<y<1である。)あるいはLiMn2 4 など
が挙げられる。
【0036】なお、このリチウム複合酸化物は、例え
ば、リチウムの炭酸塩,硝酸塩,酸化物あるいは水酸化
物と、遷移金属の炭酸塩,硝酸塩,酸化物あるいは水酸
化物とを所望の組成になるように粉砕混合し、酸素雰囲
気中において600〜1000℃の範囲内の温度で焼成
することにより調製される。
【0037】電解質13は、ここでは電解質塩としてリ
チウム塩を含んでいる。
【0038】なお、図1においては図示しないが、必要
に応じて負極11と正極12との間にセパレータを配設
することもできる。セパレータは、負極11と正極12
とを隔離し、両極の接触による電流の短絡を防止しつつ
リチウムイオンを通過させるものであり、例えば、ポリ
テトラフルオロエチレン,ポリプロピレンあるいはポリ
エチレンなどの合成樹脂製の不織布、セラミックフィル
ム、または多孔質フィルムにより構成することができ
る。この場合、電解質13はセパレータに含浸されるこ
とにより機能する。
【0039】このような構成を有する二次電池は次のよ
うに作用する。
【0040】この二次電池では、充電を行うと、例え
ば、正極12からリチウムがイオンとなって脱離し、電
解質13を介して負極11に吸蔵される。放電を行う
と、例えば、負極11からリチウムがイオンとなって脱
離し、電解質13を介して正極12に吸蔵される。ここ
で、電解質13は、ウレタン成分およびウレア成分の少
なくとも一方とアクリロニトリル成分とを有する高分子
化合物を含んでおり、その三次元網目構造の間に溶媒と
リチウムイオンとを保持している。よって、高いイオン
伝導性を有すると共に、高温下においても高い機械強度
を有し、自己形状保持性が維持される。よって、高温に
おいても安全性が確保される。
【0041】このように、本実施の形態に係る電解質に
よれば、ウレタン成分およびウレア成分の少なくとも一
方とアクリロニトリル成分とを有する高分子化合物を含
んでいるので、アクリロニトリル成分の隣接分子鎖間に
おけるファンデルワールス力による結合に加えて、ウレ
タン成分またはウレア成分を介して結合された鎖延長成
分による化学結合により三次元網目構造を構成すること
ができる。よって、物理ゲルの特徴である高いイオン伝
導性を得ることができると共に、化学結合による架橋が
存在しているので、高温でも高い機械強度(すなわち自
己形状保持性)を得ることができ、熱安定性を向上させ
ることができる。
【0042】従って、この電解質を用いて電池などの電
気化学デバイスを構成すれば、優れた性能を得ることが
できると共に、高温でも漏液することがなく、安全性を
確保することができる。すなわち、外装部材に熱融着性
ラミネートフィルムなどを用いても漏液を防止すること
ができ、重量を軽量化することができると共に、製造を
容易とすることができる。
【0043】また、この電解質によれば、ウレタン成分
またはウレア成分を介してアクリロニトリル成分を結合
するようにしたので、高分子化合物を形成する際の反応
を高い精度で制御することができる。よって、末端変成
ポリアクリロニトリルの分子量を調節することにより、
架橋密度を容易に制御することができ、簡単に再現性よ
く高分子化合物を形成することができる。
【0044】なお、電解質塩にLiPF6 を含むように
すれば、高い難燃性を得ることができ、溶媒にエチレン
カーボネート、プロピレンカーボネートおよびγ−ブチ
ルラクトンのうちの少なくとも1種を含むようにすれ
ば、高いイオン伝導度と安定した電気化学的特性を得る
ことができる。
【0045】
【実施例】更に、本発明の具体的な実施例について詳細
に説明する。
【0046】実施例1〜9として、まず、露点が−40
℃の雰囲気中において、両端に水酸基を有する末端変成
ポリアクリロニトリル(PAN;Poly Acrylonitrile)
と、溶媒であるエチレンカーボネート(EC;Etylene
Carbonate ),プロピレンカーボネート(PC;Propyl
ene Carbonate )およびγ−ブチルラクトン(GBL;
Gamma Butyl Lactone )とを表1に示した割合で変化さ
せてそれぞれ混合し、均一となるまでそれぞれ加熱しな
がら攪拌して各溶媒混合溶液を得た。
【0047】
【表1】
【0048】次いで、各溶媒混合溶液に、電解質塩であ
るLiPF6 を添加し、均一となるまでそれぞれ攪拌し
て各電解混合溶液を得た。なお、LiPF6 は、溶媒
(EC,PCおよびGBL)に対する濃度が1.0モル
/kgとなるように各溶媒混合溶液にそれぞれ添加し
た。続いて、各電解混合溶液に、鎖延長剤である2,
4,6−トリレントリイソシアナートと、増感剤である
ジオクチル錫ジウラレートとをそれぞれ添加し、均一と
なるまでそれぞれ攪拌して各最終混合溶液を得た。な
お、2,4,6−トリレントリイソシアナートは、末端
変成ポリアクリロニトリルに含まれる水酸基と、2,
4,6−トリレントリイソシアナートに含まれるイソシ
アナート基とのモル比が一致するように各電解混合溶液
に添加した。また、ジオクチル錫ジウラレートは、末端
変成ポリアクリロニトリルの重量に対して0.3重量部
(重量%)程度添加した。
【0049】各最終混合溶液が透明となったのち、これ
ら各最終混合溶液をガラスシャーレ上に流延し、100
℃で加熱して架橋反応を完結させ、末端変成ポリアクリ
ロニトリルと2,4,6−トリレントリイソシアナート
との間にウレタン結合を生じさせた。そののち、室温で
徐冷して各電解質の試料を得た。
【0050】このようにして得られた各電解質の試料に
ついて、イオン伝導度の測定をそれぞれ行った。各イオ
ン伝導度は、ガラスシャーレ上の各電解質を直径1.0
cmの円柱状に切り出し、これを直径1.0cmの2枚
の白金円盤電極に挟み込んだのち、25℃で複素インピ
ーダンス法によりそれぞれ測定した。なお、測定には、
インピーダンスアナライザ(HP4192A)を使用
し、印加電圧0.5V、掃引周波数域5〜13MHzの
条件で行った。得られた結果を表1に合わせて示す。
【0051】また、上述した各電解質の試料とは別に、
上述した各最終混合溶液を内径1.5cmの試験管に高
さ5cmまで注ぎ、加熱により架橋反応を完結させたの
ち、室温で徐冷して各電解質の他の試料を得た。このよ
うにして得られた各電解質の他の試料について、自己形
状保持性試験をそれぞれ行った。自己形状保持性は室温
および130℃についてそれぞれ観察し、試験管内にお
ける各電解質の形状から自己形状保持性の有無を判断し
た。なお、自己形状保持性の観察に際しては、各試料を
室温または130℃の恒温漕中に2時間放置してから調
べた。得られた結果を表1に合わせて示す。
【0052】なお、実施例1〜9に対する比較例1〜9
として、末端変成ポリアクリロニトリルの代わりにポリ
アクリロニトリルのホモポリマを用い、かつ鎖延長剤お
よび増感剤を添加しないことを除き、各実施例と同様に
して各電解質の試料を作製した。表2にPAN,EC,
PCおよびGBLの各混合割合を示す。このようにして
得られた各比較例についても、各実施例と同様にして、
イオン伝導度の測定および自己形状保持性試験をそれぞ
れ行った。それらの結果を表2に合わせて示す。
【0053】
【表2】
【0054】表1および表2からも分かるように、各実
施例の電解質は、各比較例の電解質とほぼ同程度のイオ
ン伝導度を有していることが分かった。すなわち、アク
リロニトリル成分をウレタン成分を介して鎖延長成分と
結合し、化学結合による三次元網目構造を形成するよう
にしても、イオン伝導性は低下せず、高いイオン伝導性
を得られることが分かった。
【0055】また、各実施例の電解質は、室温および1
30℃の両方において自己形状保持性を有していた。こ
れに対して、各比較例の電解質は、室温では自己形状保
持性を有していたが、130℃では融解してしまい、自
己形状保持性を有していなかった。これらの結果から、
各実施例の電解質は、熱安定性に優れ、高温においても
高い機械強度を有することが分かった。すなわち、アク
リロニトリル成分をウレタン成分を介して鎖延長成分と
結合し、化学結合による三次元網目構造を形成するよう
にすれば、高温における機械強度を改善できることが分
かった。
【0056】なお、ここでは、130℃における自己形
状保持性を観察したが、130℃よりも高温において
も、同様に自己形状保持性を有するものと予想される。
【0057】また、実施例3および比較例3の各電解質
をそれぞれ用い、次のような二次電池をそれぞれ作製し
た。まず、コバルト酸リチウム(LiCoO2 )を正極
活物質として90重量%、黒鉛を導電剤として6重量
%、ポリフッ化ビニリデンを結着剤として4重量%の割
合で混合し、混合粉末を得た。次いで、この混合粉末
に、この混合粉末と同重量のジメチルホルムアミドを溶
媒として加え、これらを混練して正極合材を調製した。
続いて、この正極合材をアルミニウム箔に塗布したの
ち、これを120℃の乾燥器中で乾燥させ、ロールプレ
スすることにより正極を作製した。
【0058】そののち、この正極と金属リチウムにより
形成した負極とを用い、正極と負極との間に実施例3の
電解質または比較例3の電解質をそれぞれ挿入して、図
1に示した二次電池と同様のペーパー型の二次電池をそ
れぞれ作製した。なお、電池の大きさは直径を20m
m、高さを2.5mmとした。
【0059】このようにして得られた各二次電池につい
て、次のような充放電試験をそれぞれ行った。充電は、
まず、電流密度0.5mA/cm2 の定電流で電池電圧
が4.2Vに達するまで定電流充電を行い、次いで、
4.2Vの定電位で電流密度が0.005mA/cm2
に達するまで定電位充電を行った。一方、放電は、電流
密度0.5mA/cm2 の定電流で電池電圧が2.5V
に達するまで放電を行った。図2に実施例3の電解質を
用いた二次電池の充放電曲線を示す。なお、ここでは図
示しないが、比較例3の電解質を用いた二次電池につい
ても、図2と同様の結果が得られた。これらの結果か
ら、本実施例によれば、比較例と同様の電池特性を得る
ことができることが分かった。すなわち、本実施例によ
れば、電池特性を損なうことなく、耐熱性を向上できる
ことが分かった。
【0060】なお、ここでは具体的には説明しないが、
実施例1,実施例2または実施例4ないし実施例9の各
電解質を用いた二次電池についても同様の結果を得るこ
とができる。また、ここでは、アクリロニトリル成分が
ウレタン成分を介して鎖延長成分と結合された高分子化
合物を用いた電解質について説明したが、アクリロニト
リル成分がウレア成分を介して鎖延長成分と結合された
高分子化合物を用いた電解質についても、同様の結果を
得ることができる。
【0061】以上、実施の形態および各実施例を挙げて
本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態および各
実施例に限定されるものではなく、種々変形可能であ
る。例えば、上記実施の形態および各実施例において
は、高分子化合物として、両端に水酸基またはアミノ基
を有する末端変成ポリアクリロニトリルとイソシアナー
ト基を有する化合物との共重合体を具体的に説明した
が、一端に水酸基を有し他端にアミノ基を有する末端変
成ポリアクリロニトリルとイソシアナート基を有する化
合物との共重合体を用いることもできる。
【0062】また、本発明の電解質は、高分子化合物と
して、水酸基およびアミノ基の少なくとも一方を末端に
有する1種以上の末端変成ポリアクリロニトリルとイソ
シアナート基を有する1種以上の化合物とが架橋された
化合物を用いることもできる。更に、本発明の電解質
は、高分子化合物として、水酸基およびアミノ基の少な
くとも一方を末端に有する末端変成ポリアクリロニトリ
ルとイソシアナート基を有する化合物との共重合体のう
ちの2種以上を混合して含んでいてもよい。
【0063】加えて、本発明の電解質は、高分子化合物
として、末端にイソシアナート基を有する1種以上の末
端変成ポリアクリロニトリルと水酸基およびアミノ基の
少なくとも一方を有する1種以上の化合物とが架橋され
た化合物を用いることもできる。更にまた、本発明の電
解質は、高分子化合物として、末端にイソシアナート基
を有する末端変成ポリアクリロニトリルと水酸基および
アミノ基の少なくとも一方を有する化合物との共重合体
のうちの2種以上を混合して含んでいてもよい。
【0064】加えてまた、上記実施の形態および各実施
例においては、鎖延長剤として2,4,6−トリレント
リイソシアナートを用いる場合について具体的に説明し
たが、イソシアナート基を有する他の化合物を用いても
よい。更にまた、増感剤としてジオクチル錫ジウラレー
トを用いる場合について説明したが、ジブチル錫アセテ
ート,ジブチル錫ジラウレートあるいはスタナスオクト
エートなどの他の錫系増感剤、またはトリエチルアミ
ン,トリエタノールアミン,トリエチレンジアミンなど
のアミン系増感剤を用いるようにしてもよい。
【0065】加えてまた、上記実施の形態および実施例
においては、電解質塩としてリチウム塩を用いた二次電
池について説明したが、本発明は、ナトリウム塩あるい
はカルシウム塩など他の電解質塩を用いた電池について
も同様に適用することができる。
【0066】更にまた、上記実施の形態および実施例に
おいては、ペーパー型の二次電池について説明したが、
コイン型,ボタン型,角型あるいはスパイラル構造を有
する筒型など他の形状を有する電池についても同様に適
用することができる。
【0067】加えてまた、上記実施の形態および実施例
においては、本発明の電解質を二次電池に用いる場合に
ついて説明したが、一次電池などの他の電池にも用いる
ことができる。更に、コンデンサ、キャパシタあるいは
エレクトロクロミック素子などの他の電気化学デバイス
に用いることもできる。なお、例えば、コンデンサなど
に本発明の電解質を用いる場合には、電解質塩としてア
ンモニウム塩などの塩基性基塩を用いることもできる。
【0068】
【発明の効果】以上説明したように請求項1ないし請求
項7のいずれか1項に記載の電解質によれば、ウレタン
成分およびウレア成分のうちの少なくとも一方と、アク
リロニトリル成分とを有する高分子化合物を含んでいる
ので、アクリロニトリル成分の隣接分子鎖間におけるフ
ァンデルワールス力による結合に加えて、ウレタン成分
またはウレア成分を介する化学結合により三次元網目構
造を構成することができる。よって、物理ゲルの特徴で
ある高いイオン伝導性を得ることができると共に、化学
結合による架橋が存在しているので、高温でも高い機械
強度を得ることができ、熱安定性を向上させることがで
きる。
【0069】また、高分子化合物がウレタン成分および
ウレア成分の少なくとも一方を有するようにしたので、
高分子化合物を形成する際の反応を高い精度で制御する
ことができる。よって、架橋密度を容易に制御すること
ができ、簡単に再現性よく高分子化合物を形成すること
ができるという効果も奏する。
【0070】特に、請求項6記載の電解質によれば、電
解質塩にLiPF6 を含むようにしたので、高い難燃性
を得ることができるという効果を奏する。
【0071】また、請求項7記載の電解質によれば、溶
媒にエチレンカーボネート、プロピレンカーボネートお
よびγ−ブチルラクトンのうちの少なくとも1種を含む
ようにしたので、高いイオン伝導度と安定した電気化学
的特性を得ることができるという効果を奏する。
【0072】また、請求項8ないし請求項14のいずれ
か1項に記載の電池によれば、本発明の電解質を用いる
ようにしたので、イオン伝導度および高温での電解質の
機械強度を高くすることができる。よって、優れた電池
性能を得ることができると共に、高温での漏液を防止す
ることができ、安全性を確保することができる。すなわ
ち、外装部材に熱融着性ラミネートフィルムなどを用い
ることができ、重量を軽量化することができると共に、
製造を容易とすることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る電解質を用いた二
次電池の構成を表す断面図である。
【図2】本発明の実施例3に係る二次電池の充放電試験
における充放電曲線を示す特性図である。
【符号の説明】 11…負極、12…正極、13…電解質、14…絶縁パ
ッキン、15,16…外装部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 13/02 C08K 13/02 C08L 75/12 C08L 75/12 H01B 1/06 H01B 1/06 A H01G 9/038 H01M 6/18 E 9/035 H01G 9/00 301D H01M 6/18 9/02 311 Fターム(参考) 4J002 CK051 DD036 DD056 DE196 DE236 DG016 DH006 DK006 EH007 EL067 GQ02 HA05 4J034 CA05 CA16 CB04 CB07 DA01 DA03 DB03 DB07 DB08 DP18 HA02 HA08 JA42 MA01 QB07 QC05 RA14 5G301 CA16 CA30 CD01 5H024 AA02 CC04 DD14 DD17 FF15 FF18 FF19 FF23 5H029 AJ06 AJ07 AK02 AK03 AK05 AL01 AL06 AL12 AM01 AM02 AM03 AM04 AM05 AM07 AM16 BJ04 DJ09 HJ01

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ウレタン成分およびウレア成分の少なく
    とも一方と、アクリロニトリル成分とを有する高分子化
    合物と、 電解質塩と、 この電解質塩を溶解する溶媒とを含むことを特徴とする
    電解質。
  2. 【請求項2】 前記高分子化合物は、水酸基およびアミ
    ノ基の少なくとも一方を末端に有する末端変成ポリアク
    リロニトリルとイソシアナート基を有する化合物との共
    重合体を含むことを特徴とする請求項1記載の電解質。
  3. 【請求項3】 前記高分子化合物は、水酸基およびアミ
    ノ基の少なくとも一方を末端に有する末端変成ポリアク
    リロニトリルとトリイソシアナート化合物との共重合体
    を含むことを特徴とする請求項2記載の電解質。
  4. 【請求項4】 前記高分子化合物は、末端にイソシアナ
    ート基を有する末端変成ポリアクリロニトリルと水酸基
    およびアミノ基の少なくとも一方を有する化合物との共
    重合体を含むことを特徴とする請求項1記載の電解質。
  5. 【請求項5】 前記高分子化合物は、末端にイソシアナ
    ート基を有する末端変成ポリアクリロニトリルとトリオ
    ール化合物またはトリアミノ化合物との共重合体を含む
    ことを特徴とする請求項4記載の電解質。
  6. 【請求項6】 前記電解質塩は、LiPF6 を含むこと
    を特徴とする請求項1記載の電解質。
  7. 【請求項7】 前記溶媒は、エチレンカーボネート,プ
    ロピレンカーボネートおよびγ−ブチルラクトンのうち
    の少なくとも1種を含むことを特徴とする請求項1記載
    の電解質。
  8. 【請求項8】 正極および負極と共に電解質を備えた電
    池であって、 前記電解質は、ウレタン成分およびウレア成分の少なく
    とも一方とアクリロニトリル成分とを有する高分子化合
    物と、電解質塩と、この電解質塩を溶解する溶媒とを含
    むことを特徴とする電池。
  9. 【請求項9】 前記電解質は、高分子化合物として、水
    酸基およびアミノ基の少なくとも一方を末端に有する末
    端変成ポリアクリロニトリルとイソシアナート基を有す
    る化合物との共重合体を含むことを特徴とする請求項8
    記載の電池。
  10. 【請求項10】 前記電解質は、高分子化合物として、
    水酸基およびアミノ基の少なくとも一方を末端に有する
    末端変成ポリアクリロニトリルとトリイソシアナート化
    合物との共重合体を含むことを特徴とする請求項9記載
    の電池。
  11. 【請求項11】 前記電解質は、高分子化合物として、
    末端にイソシアナート基を有する末端変成ポリアクリロ
    ニトリルと水酸基およびアミノ基の少なくとも一方を有
    する化合物との共重合体を含むことを特徴とする請求項
    8記載の電池。
  12. 【請求項12】 前記電解質は、高分子化合物として、
    末端にイソシアナート基を有する末端変成ポリアクリロ
    ニトリルとトリオール化合物またはトリアミノ化合物と
    の共重合体を含むことを特徴とする請求項11記載の電
    池。
  13. 【請求項13】 前記電解質は、電解質塩として、Li
    PF6 を含むことを特徴とする請求項8記載の電池。
  14. 【請求項14】 前記電解質は、溶媒として、エチレン
    カーボネート,プロピレンカーボネートおよびγ−ブチ
    ルラクトンのうちの少なくとも1種を含むことを特徴と
    する請求項8記載の電池。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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