JP2000147147A - 時計の表示用輪列部材 - Google Patents

時計の表示用輪列部材

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JP2000147147A
JP2000147147A JP2000010508A JP2000010508A JP2000147147A JP 2000147147 A JP2000147147 A JP 2000147147A JP 2000010508 A JP2000010508 A JP 2000010508A JP 2000010508 A JP2000010508 A JP 2000010508A JP 2000147147 A JP2000147147 A JP 2000147147A
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rotation
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Takeshi Takahashi
岳 高橋
Katsuyoshi Takizawa
勝由 滝沢
Norio Shibuya
紀夫 渋谷
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Seiko Instruments Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 筒車に取付けられた時針の動作が自然な多機
能時計を提供する。 【解決手段】 筒車案内ブシュ122が第2輪列受12
4に固定される。筒車112は2本の帯部112a及び
112bを筒部外周に有する。筒車112の帯部112
a及び112bが筒車案内ブシュ122の案内穴122
cに組み込まれる。筒車112の帯部112a及び11
2bは、互いに離れて2箇所設けられるのが好ましい。
すなわち、帯部112aは筒車案内ブシュ122のつば
部分122aに近い部分に当たり、帯部112bは円筒
部分122bの先端部分に近い部分に当たる。このよう
に構成することにより、筒車112が、回転する歯車に
よって案内されることはない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般的には、筒車
を含む時計の表示用輪列部材に関する。本発明の表示用
輪列部材を用いることにより、日付け表示、曜日表示の
カレンダ表示部分、24時間制での時刻表示部分及び時
修正部分等の種々の付加部分のうちの少なくとも1つを
備え、新規で見やすい表示部分を有するカレンダ表示構
造を備えた多機能時計を得ることができる。また、本発
明の表示用輪列部材を用いることにより、使い易い時修
正構造を備えた多機能時計を実現することができ、新規
で見やすいデュアルタイム表示部分を有する多機能時計
を実現することができる。
【0002】
【従来の技術】時計、特に多くの機能をもった腕時計の
構造において、時計のムーブメント(機械体)は、一般
的には、ムーブメントの基板を構成する地板を有する。
そして、この地板の両側のうちで文字板のある側を時計
の裏側と称し、この地板の両側のうちで文字板と反対側
を時計の表側と称する。更に、時計の表側に組み込まれ
る輪列を表輪列と称し、時計の裏側に組み込まれる輪列
を裏輪列と称している。また、時計の文字板の外周部分
には、1から12の数字が記載されていることが多く、
従って、時計の外周部分に沿う各方向をこの数字を用い
て表現する。例えば、腕時計の場合、腕時計の上方向、
上側をそれぞれ「12時方向」、「12時側」と称し、
腕時計の右方向、右側をそれぞれ「3時方向」、「3時
側」と称し、腕時計の下方向、下側をそれぞれ「6時方
向」、「6時側」と称し、腕時計の左方向、左側をそれ
ぞれ「9時方向」、「9時側」と称する。
【0003】一般的には、腕時計において、駆動部分、
制御部分及び表輪列等は時計の表側に組み込まれる。一
方、カレンダ部分、例えば、日送り部分、日車、日修正
部分曜送り部分、曜車及び曜修正部分等は時計の裏側に
組み込まれる。また、腕時計において、切換部分は時計
の表側に組み込まれるときもあり、時計の裏側に組み込
まれるときもあり、或いは、時計の表側及び裏側の両方
に組み込まれるときもある。従来の多機能時計、例え
ば、日付け表示及び曜日表示を有する腕時計において
は、日車は円環状の形態を有し、31枚の歯を有する。
1から31の数字が日車に印刷される。日車は地板の外
周に沿って回転可能に組み込まれる。また、曜車は円板
状の形態を有し、7枚或いは14枚の歯を有する。日、
月、火等の7曜の文字が曜車に印刷される。曜車は日車
の内側に回転可能に組み込まれる。
【0004】日車は、日送り車の回転により1日に1歯
ずつ送られる。曜車は、曜送り車の回転により、1日に
1歯ずつ送られる。この日車の1つの数字、例えば、
「1」と、この曜車の1つの文字、例えば、「月」は、
文字板の窓から見ることができる。従って、この日表示
及び曜表示により、腕時計使用者は今日が1日で月曜日
であることを知ることができる。そして、この日表示及
び曜表示は、通常、時計の3時側、あるいは6時側に配
置されている。また、針により日及び曜を表示する腕時
計においては、例えば、日車の回転中心が、時計の3時
側で、筒車の回転中心と地板外周部のほぼ中間の位置、
すなわち、地板の半径のほぼ中間点に位置する。同様
に、曜車の回転中心が、時計の9時側で、筒車の回転中
心と地板外周部のほぼ中間の位置すなわち、地板の半径
のほぼ中間点に位置する。日は日車に取付けられた日針
によって表示される。曜は曜車に取付けられた曜針によ
って表示される。
【0005】また、従来、2つの歯車の位相を合わせて
組み立てる際、組立作業者は、2つの歯車の位相を感覚
的に認識して組み立てていた。また、従来の扇形運針の
表示を行う構造では、通常の時刻表示のためのモータと
は別に、この運針のための独立したモータを備える構造
であった。そして、このような従来のカレンダ付き腕時
計では、巻真は「0段目」、「1段目」及び「2段目」
の3つの位置に設定される。ここで、巻真の「0段目」
は、巻真を腕時計のケースに押し付けた「通常携帯状
態」である。この状態では、機械式時計においては、ぜ
んまいの巻き上げを行うことができる。ここで、巻真の
「1段目」は、巻真を1段階だけ腕時計のケースから引
き出した「第1の修正可能状態」である。この状態で
は、カレンダ付き腕時計においては、日付表示及び曜日
表示の修正を行うことができる。
【0006】ここで、巻真の「2段目」は、巻真を更に
引き出した「第2の修正可能状態」である。この状態で
は、カレンダ付き腕時計においては、時刻表示の修正を
行うことができる。
【0007】また、従来の時修正部分付き腕時計におい
ては、筒車は筒歯車及び時ジャンパかなを備える。時ジ
ャンパかなは12枚の歯を有する。筒車は筒かなの外周
部に組み込まれる。時刻を示す時針が時ジャンパかなに
取り付けられる。時差修正の操作を行うための復針レバ
ーが、地板に固定したピンに組み込まれる。使用者が時
差修正の操作を行う場合には、時修正巻真を1段目に引
き出す。時修正巻真を回転させて、時ジャンパかなを1
歯だけ送ることにより、時針の表示を1時間単位に変更
することができる。
【0008】また、従来のデュアルタイム表示のアナロ
グ時計においては、通常、2つの時計のムーブメントが
時計内に配置されている。そして、この2つの時計のム
ーブメントはそれぞれ独立に作動するように構成されて
いる。すなわち、第1のムーブメントは、第1の時針、
分針等を備え、これらの針は第1を時刻を表示する。第
1のムーブメントは第1の巻真を備え、この第1の巻真
を操作することによって、第1のムーブメントの時刻表
示を修正することができる。
【0009】一方、第2のムーブメントは、第2の時
針、分針等を備え、これらの針は第2の時刻を表示す
る。第2のムーブメントは第2の巻真を備え、この第2
の巻真を操作することによって、第2のムーブメントの
時刻表示を修正することができる。
【0010】従って、従来のデュアルタイム表示のアナ
ログ時計においては、第1のムーブメントを操作して第
1の時刻を表示し、第2のムーブメントを操作して第2
の時刻を表示していた。使用者は、例えば、第1の時刻
を現地の時間(ローカルタイム)に合わせ、第2の時刻
を母国の時間(ホームタイム)に合わせていた。
【0011】更に、従来のこのような時計では、筒車の
中心穴は筒かなの外周部で案内されていた。
【0012】更に、従来のこのような時計では、回転中
心を同一とする2つの歯車は、一方の歯車に設けられた
筒部に他方の歯車の穴部を打ち込んで一体に構成されて
いた。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の多機能
時計では、筒車が筒かなの外周部で案内されており、筒
車を案内する部品が回転運動をしており、筒車がこの回
転運動に同調するおそれがあった。従って、筒車に取付
けられた時針の動作が不自然になることがあった。ま
た、時修正を行うときに、筒車が受ける衝撃により、秒
針の作動が安定しないことがあった。
【0014】
【発明の目的】本発明の目的は、従来のこのような課題
を解決するため、筒車に取付けられた時針の動作が自然
な多機能時計を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の時計の表示用輪列部材は、外周に複数の帯
部を形成した筒車と、筒車の帯部を回転可能に支持する
筒車案内ブシュと、筒車の中心穴に接触することなく回
転する時刻表示車とを備える構成とした。
【0016】このような構成により、少ない部品を用
い、しかも、確実に作動する筒車の支持構造を製造する
ことができる。更に、各針の動作が非常に安定する。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を図
面に基づいて説明する。 (1)カレンダ部分の構造 今、本発明の筒車を含む表示用輪列部材を適用する多機
能時計の実施の形態について説明する。
【0018】ここで、本発明を適用する多機能時計の実
施の形態を機械式時計について説明するが、本発明を適
用する多機能時計の構成は電子時計、電気時計等の他の
動作原理を有する時計にも適用することができる。
【0019】図1から図3を参照すると、本発明の筒車
を含む表示用輪列部材を適用する多機能時計のムーブメ
ント(機械体)100は、地板102及び第2地板10
4を有する。巻真106が地板102に組み込まれる。
巻真106は時計の3時方向に組み込まれる。
【0020】香箱車108が表輪列の一部を構成する。
日の裏車110が表輪列の回転により回転するように組
み込まれる。筒車112が筒歯車114、時ジャンパか
な116及び日回し中間車117を有する。筒車112
の回転中心は地板102のほぼ中心に近い箇所に設けら
れる。時ジャンパかな116及び日回し中間車117は
筒歯車114と一体になって回転するように構成され
る。時ジャンパかな116は筒歯車114に対して外周
方向に30°ずつ回転して位置決めすることができるよ
うに構成される。つづみ車118が巻真106に組み込
まれる。小鉄車120が地板102に組み込まれる。日
の裏車110の日の裏歯車が小鉄車120と噛み合う。
本発明において、筒車案内ブシュ122が第2輪列受1
24に固定される。筒車案内ブシュ122はつば部分1
22a及び円筒部分122bを有する。筒車案内ブシュ
122は第2輪列受124と一体に形成してもよい。
【0021】本発明において、筒車112は2本の帯部
112a及び112bを筒部外周に有する。筒車112
の帯部112a及び112bが筒車案内ブシュ122の
案内穴122cに組み込まれる。筒車112の帯部11
2a及び112bは、互いに離れて2箇所設けられるの
が好ましい。すなわち、帯部112aは筒車案内ブシュ
122のつば部分122aに近い部分に当たり、帯部1
12bは円筒部分122bの先端部分に近い部分に当た
る。筒車112の帯部は、互いに離れて3箇所以上設け
られてもよい。
【0022】本発明においては、このように構成するこ
とにより、筒車112が回転する歯車によって案内され
ることはない。従って、本発明では、筒車112の動作
は安定し、時刻の表示は非常に見やすい。本発明のこの
構造は、時修正部分を有する時計の場合、特に有利であ
る。二番車126が筒かな128を有する。筒かな12
8の外周部は筒車112の中心穴と接触しないように組
み込まれる。秒かな130が二番車126の中心穴に組
み込まれる。日回し歯車132が日回し中間車117と
噛み合うように組み込まれる。日回しつめ134が日回
し歯車132と一体に形成される。日回し車136は日
回し歯車132と日回しつめ134により構成される。
日回しつめ134は日回しつめ送り部分134aを有す
る。日星車138が日回しつめ134によって間欠的に
送られるように組み込まれる。日ジャンパ140が日星
車138の回転を規正する。日星車138の回転中心は
時計の6時方向で、地板102の半径のほぼ中間点に近
い箇所に設けられる。
【0023】日星車138の回転中心は時計の6時方向
で、地板102の半径のほぼ30%から70%の位置の
設けられるのが好ましい。日星車138の回転中心は時
計の6時方向で、地板102の半径のほぼ40%から6
0%の位置の設けられるのが更に好ましい。日星車13
8の回転中心は時計の6時方向で、地板102の半径の
ほぼ中間点に近い箇所に設けられるのがなお一層好まし
い。
【0024】この構成により、大きくて、見やすい日付
表示を得ることができる。第1日修正伝え車142及び
第2日修正伝え車144が第2地板104と第2輪列受
124との間に組み込まれる。第1日修正伝え車142
は第2日修正伝え車144と噛み合う。第2日修正伝え
車144は日星車138と噛み合う。カレンダ修正車1
46がカレンダ修正揺動レバー148に組み込まれる。
曜回し歯車152が日回し中間車117と噛み合うよう
に組み込まれる。曜回しつめ154が曜回し歯車152
と一体に形成される。曜回しつめ154は2つの曜回し
つめ送り部分154a及び154bを有する。曜回し車
156は曜回し歯車152と曜回しつめ154により構
成される。曜回し中間歯車158が曜回しつめ154に
よって間欠的に送られるように組み込まれる。曜ジャン
パ160が曜回し中間歯車158の回転を規正する。日
ジャンパ140と曜ジャンパ160は1つの部品として
構成される。作動カム170が曜回し中間歯車158と
一体に設けられる。作動カム170のカム外周部分17
0aは、回転中心から外周面に向かう半径が円周方向に
おいて変化するように形成される。
【0025】ここで、作動カム170のカム外周部分1
70aの半径は、その最小値RMINからその最大値R
MAXまで、カム外周部分170aの円周方向に沿っ
て、滑らかに増大するように形成する。そして、カム外
周部分170aの半径が急激に変化する段差部分が、カ
ム外周部分170aの半径が最大値RMAXをとる箇所
と最小値RMINをとる箇所との間に配置される。すな
わち、作動カム170のカム外周部分170aは、作動
カム170の回転中心に一番近い最小半径部分から、作
動カム170の最大半径部分まで、一様にうずまき状に
広がり、カム外周部分170aの最大値RMAXをとる
箇所が最小値RMINをとる箇所につながっている輪郭
形状を有する。その結果、作動カム170のカム外周部
分170aは、いわゆる「揺動カム」のカム面に近い形
状をとる。
【0026】作動カム170のカム外周部分170aを
このように形成することにより、カム外周部分170a
に接触する部材をなめらかに作動させることができる。
第1曜修正伝え車(図示せず)と第2曜修正伝え車18
0が、同一の回転中心をもって組み込まれる。第1曜修
正伝え車と第2曜修正伝え車180は一体になって回転
する。第2曜修正伝え車180は曜回し中間歯車158
と噛み合う。復針レバー182が第2地板104と第2
輪列受124との間に揺動可能に組み込まれる。復針レ
バー182のカム接触部分182aが作動カム170の
カム外周部分170aに接触する。復針レバー182の
歯部分182bが小曜車184と噛み合う。小曜車ばね
186が、常に1つの方向に回転させる力を小曜車18
4に与えるように組み込まれる。小曜車ばね186は、
一端がムーブメント100を構成する不動の部品に固定
され、他端が小曜車184の回転中心に近い部分に固定
される。小曜車ばね186は、例えば、第2地板104
に固定されるのが好ましい。
【0027】小曜車ばね186は、うずまき状ばねであ
るのが好ましい。小曜車ばね186は、高いばね定数を
有するばね材料で構成されるのが好ましい。小曜車ばね
186の巻き数は、2巻から10巻の間にあるのが好ま
しい。小曜車ばね186の巻き数は、3巻から6巻の間
にあるのが更に好ましい。復針レバー182を作動カム
170に押し付けるための付勢手段を、小曜車ばね18
6の代わりに用いてもよい。この付勢手段により、常に
1つの方向に回転させる力を小曜車184に与える。こ
の付勢手段は、例えば、板ばね、U字形ばね、線ばね、
コイルばね等から構成されるのが好ましい。この付勢手
段は、復針レバー182と一体に設けられてもよい。こ
のような構成により、復針レバー182は作動カム17
0の回転により、所定の角度範囲内で揺動する。その結
果、小曜車184は所定の角度範囲内で回転する。
【0028】1つ以上の平面部分184aが小曜車18
4の針取付け部分に形成される。曜針240が小曜車1
84の針取付け部分に固定される。この平面部分184
aにより、針が戻る動作を行うとき、針がゆるむのを阻
止する。小曜車184の回転中心は時計の2時方向と3
時方向とのあいだのほぼ中間の方向で、地板102の半
径の中間点より外側に設けられる。小曜車184の回転
中心は時計のほぼ2時方向に設けられてもよい。小曜車
184の回転中心は時計の1時方向と5時方向との間の
方向で、地板102の半径のほぼ40%から90%の位
置の設けられるのが好ましい。小曜車184の回転中心
は時計の2時方向と4時方向との間の方向で、地板10
2の半径のほぼ50%から70%の位置の設けられるの
が更に好ましい。小曜車184の回転中心は時計の2時
方向と4時方向との間の方向で、地板102の半径の中
間点より外側に設けられるのがなお一層特に好ましい。
小曜車184の回転中心は時計の3時方向に近い方向
で、地板102の半径の中間点より外側に設けられるの
が特に好ましい。
【0029】この構成により、本発明を適用する多機能
時計の曜日の表示は大きく、非常に見やすい構造とな
る。丸穴車190がきち車192と噛み合う。きち車1
92は巻真106に組み込まれる。丸穴車190はカレ
ンダ修正車194と噛み合う。丸穴車190は遊動丸穴
車196と噛み合う。遊動丸穴車196は角穴車198
と噛み合う。遊動丸穴車196は遊動丸穴車ばね197
により、1つの方向に位置決めされ、他の方向に移動可
能に組み込まれる。丸穴車190が1つの方向に回転す
ると、丸穴車190の回転は遊動丸穴車196の回転を
介して、角穴車198を回転させる。角穴車198は香
箱車108と一体になって回転するように構成される。
従って、これにより、ぜんまいが巻き上げられる。
【0030】丸穴車190が他の方向に回転すると、丸
穴車190の回転は遊動丸穴車196を遊動させ、遊動
丸穴車196は、角穴車198を回転させない。その結
果、角穴車198は、丸穴車190により、常に、1つ
の方向に回転させられる。 (2)24時表示部分の構造 時中間歯車202が筒歯車114と噛み合うように組み
込まれる。時中間車204は時中間歯車202と時中間
かな206により構成される。時車208が時中間かな
206と噛み合うように組み込まれる。時車208は2
4時間で1回転するように構成される。時車208の回
転中心は時計の9時方向で、地板102の半径のほぼ中
間点に近い箇所に設けられる。時車208の回転中心は
時計の9時方向で、地板102の半径のほぼ30%から
70%の位置の設けられるのが好ましい。時車208の
回転中心は時計の9時方向で、地板102の半径のほぼ
40%から60%の位置の設けられるのが更に好まし
い。時車208の回転中心は時計の9時方向で、地板1
02の半径のほぼ中間点に近い箇所に設けられるのがな
お一層好ましい。この構成により、大きくて、見やすい
24時制での時刻表示を得ることができる。本発明を適
用する多機能時計は、曜表示とともに24時制での時刻
表示を備えるのが一層好ましい。
【0031】(3)文字板及び針部分の構造 図2、図3及び図5を参照すると、文字板230が第2
輪列受124に組み込まれる。時針232が筒車112
に固定される。分針234が筒かな128に固定され
る。秒針236が秒かな130に固定される。日針23
8が日星車138に固定される。曜針240が小曜車1
84に固定される。24時針242が時車208に固定
される。時刻、日付、曜日及び24時での時刻を表示す
るための文字或いは記号等が、文字板に設けられる。各
針の長さ及び取付け高さは、他の部品に接触しないよう
に構成される。 (4)時計のムーブメントの表側の構造 次に、本発明を適用する多機能機械式時計の実施の形態
の表側の構造について説明する。
【0032】図4を参照すると、香箱車108が地板1
02の表側に組み込まれる。てんぷ250が、二番車1
26に対して香箱車108と反対側に地板102に組み
込まれる。アンクル252がてんぷ250と係合するよ
うに組み込まれる。がんぎ車254がアンクル252と
係合するように組み込まれる。三番車256が二番車1
26及び四番車130と噛み合うように組み込まれる。
仮想線で示す回転錘260が、表輪列部分の上に組み込
まれる。自動巻き部分(図示せず)及び自動巻き輪列
(図示せず)が回転錘260と連動するように組み込ま
れる。自動巻き輪列は香箱車108のぜんまいを巻き上
げるように構成される。 (5)ムーブメントの表側、カレンダ部分及び24時表
示部分の作動 次に、本発明を適用する多機能機械式時計の実施の形態
のムーブメントの表側の部分、カレンダ部分及び24時
表示部分の作動について詳細に説明する。
【0033】図1から図5を参照すると、香箱車108
内に配置されたぜんまい(図示せず)が時計の動力源を
構成する。香箱車108はぜんまいの力により回転す
る。二番車126は香箱車108の回転により回転す
る。三番車256は二番車126の回転により回転す
る。四番車131は三番車256の回転により回転す
る。秒かな130が三番車256の回転により回転す
る。筒かな128は二番車126の回転により一体にな
って回転する。日の裏車110は筒かな128の回転に
より回転する。筒車112は日の裏車110の回転によ
り回転する。時中間車204は筒歯車114の回転によ
り回転する。時車208は時中間車204回転により回
転する。時車208は筒車112の回転速度の1/2の
回転速度で回転する。
【0034】これらの各輪列の回転速度は、てんぷ25
0、アンクル252及びがんぎ車254の動作により制
御される。その結果、秒かな130は1分間に1回転す
る。筒かな128及び二番車126は1時間に1回転す
る。筒車112は12時間に1回転する。時車208は
24時間に1回転する。筒歯車114は日の裏車110
の回転により回転する。時ジャンパかな116及び日回
し中間車117は筒歯車114と一体になって回転す
る。日回し歯車132は日回し中間車117の回転によ
り回転する。日星車138は日回しつめ134によっ
て、毎日1回、日付表示が1日分だけ変わるように間欠
的に送られる。すなわち、日星車138は、毎日1回、
1/31回転だけ回転する。曜回し歯車152は日回し
中間車117の回転により回転する。曜回し中間歯車1
58は曜回しつめ154によって、毎日1回、間欠的に
送られる。作動カム170は曜回し中間歯車158と一
体になって回転する。
【0035】復針レバー182は作動カム170のカム
外周部分170aに接触して揺動する。小曜車184は
復針レバー182の歯部分182bの回転によって回転
する。秒かな130に取り付けられた秒針236で
「秒」を表示する。筒かな128に取り付けられた分針
234で「分」を表示する。筒車112の日回し中間車
117に取り付けられた時針232で「時」を12時間
単位で表示する。日星車138に取り付けられた日針2
38で「日」を表示する。小曜車184に取り付けられ
た曜針240で「曜」を表示する。時車208に取り付
けられた24時針242で「時」を24時間単位で表示
する。すなわち、秒かな130、筒かな128及び二番
車126、筒車112及び時車208は、時刻情報を表
示するための時刻情報指示車を構成する。
【0036】日星車138及び小曜車184は、日付及
び曜日等の暦に関する情報を表示するための暦情報指示
車を構成する。文字板230の目盛等により、時刻、暦
に関する情報を読み取る。 (6)曜表示部分の作動 次に、本発明を適用する多機能時計の実施の形態の曜表
示部分の作動について詳細に説明する。図6を参照する
と、曜回し車156は日回し中間車117の回転により
回転する。曜回し中間歯車158は曜まわしつめ154
によって間欠的に回転する。曜回し中間歯車158は1
4枚の歯を有する。曜まわしつめ送り部分154a及び
154bが、1日につき2歯だけ曜回し中間歯車158
を回転させる。
【0037】作動カム170は曜回し中間歯車158と
一体になって回転する。復針レバー182のカム接触部
分182aは作動カム170のカム外周部分170aと
接触して揺動する。復針レバー182の歯部分182b
は小曜車184の歯と噛み合う。小曜車184は復針レ
バー182の回転により回転する。小曜車ばね186は
小曜車184に、図6でみて反時計回り方向の力を加え
る。復針レバー182のカム接触部分182aは、小曜
車ばね186の力により、作動カム170のカム外周部
分170aに押し付けられる。作動カム170のカム外
周部分170aは、作動カム170の回転中心からの半
径R1が円周方向に沿って変わるように形成される。す
なわち、作動カム170の回転中心からの半径は、円周
方向、反時計回り方向に連続的に増加し、この距離が最
大になった箇所の次に、この距離が最小になる最初の箇
所が設けられる。
【0038】図6に示す状態では、復針レバー182の
カム接触部分182aは、カム外周部分170aの半径
R1が一番小さい箇所に近い第1の位置に接触してい
る。従って、小曜車184は曜針240が指示すること
ができる領域内で、反時計回り方向に一番多くの量回転
した第1の位置に位置する。このとき、曜針240は文
字板に記載された月曜日を示す文字「MON」を指示す
る。次に、図7を参照すると、この図7に示す状態で
は、復針レバー182のカム接触部分182aは、カム
外周部分170aの半径R4が4番目の大きさを有する
第4の位置に接触している。従って、小曜車184は上
記の第1の位置から時計回り方向に3段階回転した第4
の位置にある。このとき、曜針240は文字板に記載さ
れた木曜日を示す文字「THU」(図示せず)を指示す
る。
【0039】次に、図8を参照すると、この図8に示す
状態では、復針レバー182のカム接触部分182a
は、カム外周部分170aの半径R7が7番目の大きさ
を有する第7の位置に接触している。従って、小曜車1
84は上記の第1の位置から時計回り方向に6段階回転
した第7の位置にある。このとき、曜針240は文字板
に記載された日曜日を示す文字「SUN」を指示する。
作動カム170が更に回転すると、復針レバー182の
カム接触部分182aは、カム外周部分170aの半径
が最大値R10になる部分を越えて回転し、図6に示す
状態になる。従って、曜針240は日曜日を示す文字
「SUN」の次に月曜日を示す文字「MON」を指示す
る。従って、カム外周部分170aの半径Rは、円周方
向にカムの回転方向に沿う角度と正比例するように構成
されている。その結果、作動カム170の回転により、
曜針240は文字板の7つの文字を順に指示し、月曜日
から日曜日を表示することができる。
【0040】この場合に、1つの遊び車(アイドラ)を
復針レバー182と小曜車184との間に設けることに
より、小曜車184の回転方向を逆にすることができ
る。この構成により、日曜日が図6に示す状態で表示さ
れ、月曜日が図8に示す状態で表示される時計を実現す
ることができる。図9を参照すると、曜まわしつめ送り
部分154aが、1日につき1歯だけ曜回し中間歯車1
58を回転させる。この作動に引き続いて、図10に示
すように、曜まわしつめ送り部分154bが、1日につ
き1歯だけ曜回し中間歯車158を回転させる。このよ
うにして、毎日1回、曜回し中間歯車158を1/7回
転だけ、回転させることができる。
【0041】この場合に、1つの曜まわしつめによって
曜回し中間歯車158を、毎日1回、1/7回転だけ、
回転させるように構成してもよい。また、曜回し中間歯
車158の歯数は、14枚に限定されることなく、7枚
或いは21枚等、7の整数倍の数であってもよい。この
ときも、曜まわしつめによって曜回し中間歯車158
を、毎日1回、1/7回転だけ、回転させるように曜ま
わしつめを構成すればよい。本発明を適用する多機能時
計では、曜針240が扇形の領域内を移動する。一方、
従来の多機能時計では、曜針は円形の領域内を移動す
る。従って、本発明を適用する多機能時計の曜を示す文
字は、従来の多機能時計の曜を示す文字より大きい。そ
の結果、本発明を適用する多機能時計の曜の表示は非常
に見やすい。 (7)曜表示部分の構造の詳細な説明 上記の曜表示部分の構造について、図6及び図8を参照
して、より詳細に説明する。
【0042】図6に示すように、月曜日を表示するとき
に作動カム170のカム外周部分170aの半径R1
は、このカムの最小カム半径RMINに近い値になるよ
うに決定される。図8に示すように、日曜日を表示する
ときに作動カム170のカム外周部分170aの半径R
7は、このカムの最大カム半径RMAXに近い値になる
ように決定される。カム外周部分170aの半径RCA
Mは、 RCAM = RMIN + a * SCAM で求められる。ここで、aはカム外周部分170aの形
状の変化を示す係数であり、SCAMは作動カム170
の回転角度であり、ラジアンで表示した値である。この
場合に、2πラジアンが360°である。
【0043】従って、作動カム170が1回転すると、
SCAMは0から2πの間の値をとる。その結果、カム
外周部分170aの半径RCAMの最大値RMAXは、 RMAX = RMIN + 2πa である。復針レバー182が作動カム170と接触する
点をPCONとする。復針レバー182の回転中心と点
PCONとの間の距離をRLEVとする。作動カム17
0が1回転すると、点PCONは半径RLEVの円弧に
沿って、弦の長さ2πaだけ回転する。ここで、この部
分の弦の長さはこの部分の円弧の長さとほぼ等しいと仮
定する。
【0044】その結果、作動カム170が1回転すると
きの復針レバー182の回転角度SLEVは、 SLEV = 2πa / RLEV である。復針レバー182が最大に回転したときに、小
曜車184が回転する角度SWEEKは、 SWEEK = SLEV * ( DLEV / D
WEEK ) である。ここで、DLEVは小曜車184に噛み合う復
針レバー182の歯車のピッチ円直径であり、DWEE
Kは小曜車184のピッチ円直径である。角度SWEE
Kはラジアンで表示した値である。
【0045】このような条件により、各部品の寸法を決
定することができる。例えば、曜表示を110°の範囲
で行う場合についての各部品の寸法の決め方を説明す
る。すなわち、曜針240は、月曜日から日曜日までで
110°回転するとする。110°は、ラジアンで表示
すると、 2π / 360 = xラジアン / 110° であるので、 x = 2π * 110 / 360 = 約1.9
ラジアン である。最小カム半径RMINを0.6mmとし、最大
カム半径RMAXを1.7mmとする。
【0046】カム外周部分170aの半径RCAMを示
す式により、 RCAM = RMIN + a * SCAM であるので、 1.7 = 0.6 + a * 2π 従って、 a = 約 0.18 である。このとき、復針レバー182の回転中心と点P
CONとの間の距離RLEVを2.5mmとする。その
結果、復針レバー182の歯車のピッチ円直径DLEV
と、小曜車184のピッチ円直径DWEEKの間の関係
は、 1.9 = SLEV *( DLEV / DWEEK ) = ( 2πa/RLEV ) *(DLEV / DWEEK) である。
【0047】その結果、例えば、復針レバー182の歯
車のピッチ円直径DLEV及び小曜車184のピッチ円
直径DWEEKの概略寸法の一例として、 DLEV = 3.7 mm DWEEK = 0.9 mm と決定することができる。この場合に、カム外周部分1
70aの半径RCAMは、 RCAM = RMIN + a * SCAM により決定されるが、実際にカム外周部分170aを加
工するときには、この式の曲線を基礎として、これに近
い形状を複数の曲線の組合せにより形成してもよい。ま
た、カム外周部分170aの実際の形状を、複数の直線
の組合せにより形成してもよいし、1つ以上の曲線と1
つ以上の直線の組合せにより形成してもよ。この場合
に、上記の曲線は円弧であってもよいし、サイクロイド
或いはインボリュート等の曲線であってもよい。
【0048】カム外周部分170aを複数の曲線及び又
は複数の直線で形成するときは、カム外周部分170a
を形成した後で、カム外周部分170aを滑らかにする
ために、カム外周部分170aに、例えば、研摩加工或
いはバレル研摩加工等を行うのが好ましい。復針レバー
182の歯車の歯形及び小曜車184の歯車の歯形は、
これらの歯車のピッチ円直径の値に基づいて決定するこ
とができる。このように構成することにより、月曜日か
ら日曜日の7曜表示を110°の範囲で行うことができ
る。その結果、月曜日における曜針240の位置と火曜
日における曜針240の位置との間の角度は、110°
/6であり、約18.33°である。同様に、それぞれ
の曜日における曜針240の位置間の角度も約18.3
3°である。
【0049】ここで、ここまでの説明においては、カム
外周部分170aの半径RCAMは、上記の式、 RCAM = RMIN + a * SCAM により決定するとしたが、半径RCAMは、必ずしも単
調に増加する形状でなくてもよい。すなわち、作動カム
170が1回転するときに、上記の係数aは、常に一定
の値をとらなくてもよい。このようにカム外周部分17
0aの半径RCAMを定めると、各曜日表示間の角度が
異なる表示を実現することができる。例えば、月曜日に
おける曜針240の位置と火曜日における曜針240の
位置との間の角度を12°とする。同様に、火曜日にお
ける曜針240の位置と水曜日における曜針240の位
置との間の角度、水曜日における曜針240の位置と木
曜日における曜針240の位置との間の角度、木曜日に
おける曜針240の位置と金曜日における曜針240の
位置との間の角度を、それぞれ12°とする。
【0050】そして、金曜日における曜針240の位置
と土曜日における曜針240の位置との間の角度、及
び、土曜日における曜針240の位置と日曜日における
曜針240の位置との間の角度を、それぞれ31°とす
る。このような構成により、文字板に設けられた土曜日
及び日曜日の文字を他の曜日の文字より大きくすること
ができる。その結果、週末の表示が特に強調されて、わ
かりやすい構成になる。 (8)日回し車と曜回し車の位相を合わせるための構造 次に、日回し車132と曜回し車156の回転方向の位
相を合わせるための構成について説明する。図11を参
照すると、日回しつめ134は回転中心134nを中心
として回転する。曜回しつめ154は回転中心154n
を中心として回転する。日回しつめ134は、日回しつ
め134の日回しつめ送り部分134aの回転方向の位
置を指示するための日回しつめ位置指示ノッチ134m
を有する。曜回しつめ154は、曜回しつめ154の曜
回しつめ送り部分154a及び154bの回転方向の位
置を指示するための曜回しつめ位置指示ノッチ154m
を有する。
【0051】日回しつめ位置指示ノッチ134mと日回
しつめ回転中心134nを結ぶ線と、日回しつめ部分1
34aと日回しつめ回転中心134nを結ぶ線とのなす
角度をT1とする。曜回しつめ位置指示ノッチ154m
と曜回しつめ回転中心154nを結ぶ線と、曜回しつめ
部分154a及び154bの中間点と曜回しつめ回転中
心154nを結ぶ線とのなす角度をT2とする。日回し
つめ部分目標マーク155mが、地板102、第2地板
104或いは第2輪列受124等の裏側から見える箇所
に設けられる。日回しつめ134をムーブメントに組み
込むとき、日回しつめ位置指示ノッチ134mを日回し
つめ部分目標マーク155mの方に向けて日回しつめ1
34を組み込む。
【0052】曜回しつめ154をムーブメントに組み込
むとき、曜回しつめ位置指示ノッチ154mを作動カム
170の回転中心170nの方に向けて曜回しつめ15
4を組み込む。このとき、角度T1と角度T2はほぼ等
しくなるように構成する。この構成により、最初に、曜
回し中間歯車158が曜回しつめ送り部分154aによ
って1歯送られる。次に、日星車138が日回しつめ送
り部分134aによって1歯送られる。最後に、曜回し
中間歯車158が曜回しつめ送り部分154bによって
1歯送られる。その結果、日送りと曜送りが短時間に完
了する。また、日送り時の日ジャンパ140によるばね
力の最大値と、曜送り時の曜ジャンパ160によるばね
力の最大値が、同時に発生することはない。従って、大
きい負荷が駆動部分にかかることはなく、時計の動作を
安定させることができる。
【0053】位相を合わせるための手段は、ノッチ、
穴、突起、マーク等のいずれでもよい。この構成によ
り、部品の組立が極めて容易になり、位相合わせの品質
も極めて高い。この構成により、例えば、曜回し中間歯
車158の1歯目が、午後10時30分ごろから送られ
る。また、そのつぎに日星車138が午前0時頃までに
送られる。そして、曜回し中間歯車158の2歯目が、
午前0時頃から午前1時頃に送られる。ここで、角度T
1と角度T2の差は45°以下であるのが好ましい。こ
の構成により、日送り作動開始時と曜送り作動開始時の
差を3時間程度とするこができる。従って、例えば、午
後11時に日送りを開始したとき、曜送りは午前2時ご
ろに行われる。 (9)切換部分及びカレンダ修正部分の作動 次に、切換部分及びカレンダ修正部分の作動について、
簡単に説明する。
【0054】通常、腕時計を腕に携帯しているとき、巻
真106は0段目にある。次に、日付及び曜日の表示の
修正を行うとき、巻真106を引き出して1段目にす
る。このとき、つづみ車118の乙歯112bの回転に
より、きち車192、丸穴車190が回転する。この状
態で、巻真106を第1の方向に回転させることによ
り、カレンダ修正車146が丸穴車190の回転力を受
け、カレンダ揺動修正レバー148は第1の方向に揺動
し、第1日修正伝え車142及び第2日修正伝え車14
4を回転させる。第2日修正伝え車144の回転により
日星車138を回転させて日付表示を修正する。また、
この状態で、巻真106を上記第1の方向と反対の第2
の方向に回転させることにより、カレンダ修正車146
が丸穴車190の回転力を受け、カレンダ揺動修正レバ
ー148は上記第1の方向と反対の第2の方向に揺動
し、第1曜修正伝え車(図示せず)と第2曜修正伝え車
180を回転させる。第2曜修正伝え車180の回転に
より、曜回し中間歯車158を回転させて曜日表示を修
正する。
【0055】次に、時刻の修正を行うとき、巻真106
を更に引き出して2段目にする。このとき、おしどり
(図示せず)は更に回転する。かんぬき310は、かん
ぬきのばね力により、上記の回転とは逆方向に回転し
て、つづみ車118の甲歯118aを小鉄車120とか
み合わせる。この状態で巻真106を回転させると、つ
づみ車118が回転し、小鉄車120の回転を介して日
の裏車110の回転により筒かな128及び筒車112
を回転させて時刻表示を修正する。 (10)ぜんまいの巻き上げの作動 本発明を適用する多機能時計を機械式時計で構成したと
き、巻真106が0段目にある状態において、巻真10
6を回転させるとつづみ車118の乙歯112bの回転
により、きち車192、丸穴車190が回転する。丸穴
車190は遊動丸穴車196と噛み合う。遊動丸穴車1
96は所定の角度の範囲内で遊動する。
【0056】丸穴車190が1つの方向に回転すると、
遊動丸穴車196の回転を介して、角穴車198が回転
し、ぜんまいが巻き上げられる。丸穴車190が他の方
向に回転すると、丸穴車190の回転は遊動丸穴車19
6を遊動させるが、遊動丸穴車196は、角穴車198
を回転させない。その結果、角穴車198は、丸穴車1
90により、常に、1つの方向に回転させられる。従っ
て、巻真106の1つの方向の回転により、ぜんまいを
確実に巻き上げることができる。巻真106の他の方向
の回転は、ぜんまいを巻き上げることはない。次に、カ
レンダ時刻の修正を行うとき、巻真106を更に引き出
して1段目にする。このとき、上記の作動と同様に、巻
真106の1つの方向の回転により、つづみ車118、
きち車192、丸穴車190及び遊動丸穴車196の回
転を介して、角穴車198の回転により、ぜんまいを巻
くことができる。巻真106の他の方向の回転は、ぜん
まいを巻き上げることはない。 (11)時修正部分の構成 次に、本発明を適用する多機能時計の実施の形態の時修
正部分の構成について説明する。
【0057】図1から図6を参照すると、本発明を適用
する多機能時計のムーブメント(機械体)100は、地
板102及び第2地板104を有する。図1、図12、
図13及び図14を参照すると、時修正巻真410が地
板102に組み込まれる。時修正巻真410は時計のほ
ぼ2時方向に組み込まれる。時修正つづみ車412が時
修正巻真410に組み込まれる。時修正小鉄車414が
地板102と第2地板104との間に組み込まれる。時
修正おしどり416が地板102に揺動可能に組み込ま
れる。時修正おしどり416の一部分は時修正巻真41
0と係合する。時修正かんぬき418が地板102に揺
動可能に組み込まれる。時修正かんぬき416の一部分
は時修正つづみ車412と係合する。時修正おしどり4
16の一部分は時修正かんぬき416の一部分と係合す
る。
【0058】時修正レバー420が時修正おしどり41
6に組み込まれる。時修正レバー420の長穴420a
は時修正中間車422の時修正中間車真422aに係合
する。すなわち、時修正レバー420の長穴420aは
時修正中間車真422aの直径及び高さ方向の位置と合
うように構成されている。この構成により、時修正レバ
ー420の案内を確実に行うことができる。また、この
構成により、時修正部分に関する部品の数を減少させる
ことができ、組立の時間も減少させることができる。時
修正中間車422は時修正中間歯車424と時修正中間
かな426を有する。時修正中間かな426は曜回し歯
車152と噛み合う。時修正レバー420は、時修正巻
真410を引き出して時修正状態にしたとき、復針レバ
ー182と係合するように構成される。この状態では、
復針レバー182は作動カム170の外径の最大部分よ
りも外側に位置するように構成されている。従って、作
動カム170がどのような位置にあるときでも時差修正
の操作を行うことができる。しかも、この操作の際、部
品の作動は安定していて、部品に不必要な力が加えられ
ることはない。
【0059】(12)時修正部分備えた本発明を適用す
る多機能時計の作動 ここで、時修正部分を備えた本発明を適用する多機能時
計の実施の形態の作動について説明する。時修正部分を
備えた本発明を適用する多機能時計は、機械式時計であ
ってもよいし、電子時計あるいは電気時計であってもよ
い。機械式時計の場合には、前述したように、図4、図
12、図13及び図15を参照すると、本発明を適用す
る多機能機械式時計は、香箱車108の回転が二番車1
26、三番車256を介して四番車131を回転させ
る。三番車256は秒かな130を回転させる。筒かな
128は二番車126の回転により一体になって回転す
る。日の裏車110は筒かな128の回転により回転す
る。筒車112は日の裏車110の回転により回転す
る。機械式時計の場合には、図13において、秒針23
6は秒かな130に取付けられる。このような輪列の構
成は、薄い時計を実現するのに有利である。また、機械
式時計の場合に、秒かな130を設ける代わりに、四番
車131が二番車126の中心穴を貫通するような輪列
の構成を用いてもよい。この場合には、秒針236は四
番車131に取付けられる。
【0060】更に、本発明を適用する多機能機械式時計
の輪列の構成は上記の構成に限定されず、本発明に関す
る輪列の構成は、本発明の目的に合う構造を達成するこ
とができるどのような形状、個数及び寸法を有する輪列
であってもよい。これに対して、電子時計の場合には、
図12、図13、図14及び図16を参照すると、本発
明を適用する多機能時計の実施の形態の発振回路604
が、電池600により動作する。水晶振動子602は源
振を構成し、例えば、32,768ヘルツで振動して、
基準信号を発振回路604に出力する。分周回路606
は、発振回路604の出力信号を入力して所定の分周動
作を行い、例えば、1ヘルツの信号を出力する。駆動回
路608は、分周回路606の出力信号を入力して、ス
テップモータを駆動する所定の駆動信号を出力する。
【0061】コイルブロック610が、ステップモータ
を駆動する所定の駆動信号を入力して、ステータ612
の複数の極を磁化させる。ロータ614は、ステータ6
12の磁力により回転する。ロータ614は、前述の1
ヘルツ信号に基づいて、1秒ごとに180度ずつ回転す
る。五番車616は、ロータ614の回転により回転す
る。四番車131は、五番車616の回転により、1秒
ごとに6度ずつ回転する。三番車256は、四番車13
1の回転により回転する。二番車126は三番車256
の回転により回転する。日の裏車110は、二番車12
6の回転により回転する。電子時計の場合には、秒かな
は設けられていない。この場合に、図13において、秒
針236は四番車131に取付けられる。
【0062】電子時計の場合には、前述した機械式時計
の構造と同様に、秒かなを設け、この秒かなに秒針を取
付けてもよい。更に、本発明を適用する多機能電子時計
の輪列の構成は上記の構成に限定されず、本発明に関す
る輪列の構成は、本発明の目的に合う構造を達成するこ
とができるどのような形状、個数及び寸法を有する輪列
であってもよい。表示構造部分121はカレンダ表示の
ための輪列、表示部材、24時表示のための輪列、表示
部材、修正用部材等を含む。表示構造部分121の作動
は、前述した本発明の実施の形態の作動と同様である。
筒歯車114の回転及び日回し中間車117による表示
構造部分121の作動は、前述の本発明の実施の形態の
作動と同様である。
【0063】次に、使用者が時差修正の操作を行うと
き、時修正巻真410を引き出して1段目にする。この
とき、時修正おしどり416は回転する。時修正かんぬ
き418は、かんぬきのばね力により、時修正つづみ車
412の時修正つづみ車歯412aを時修正小鉄車41
4とかみ合わせる。この状態で時修正巻真410を回転
させると、時修正つづみ車412が回転し、時修正小鉄
車414の回転を介して時修正中間車422を回転させ
る。曜回し歯車152が時修正中間車422の回転によ
り回転する。日回し中間車117が曜回し歯車152の
回転により回転する。このとき、筒歯車114は、時ジ
ャンパかなのばね作用により、日回し中間車117と一
体に回転することはない。従って、時修正巻真410の
回転により、時針232を1時間単位で回転させるこが
できる。時針232は時計回り方向及び反時計回り方向
の両方に回転することができる。そして、日回し中間車
117の回転により、日回し歯車132も回転する。そ
の結果、時修正と連動して日送り及び曜送りを行うこと
ができる。また、日送り及び曜送りは、進む方向にも戻
る方向にも行われる。時修正レバー420が時修正おし
どり416の作動により移動する。時修正レバー420
の長穴は時修正中間車真422aに案内される。時修正
レバー420は復針レバー182を回転させる。復針レ
バー182は小曜車184を回転させる。その結果、曜
針240は曜日の表示とは異なる別の箇所を指示する。
【0064】(13)時修正部分の作動の詳細な説明 次に、本発明を適用する多機能時計の実施の形態の時修
正部分の作動について詳細に説明する。図17を参照す
ると、時差修正を行わないとき、時修正巻真412は0
段目に位置する。このとき、時修正つづみ車412の時
修正つづみ車歯412aは時修正小鉄車414とかみ合
っていない。時修正レバー420の丸穴420bが時修
正おしどり416のピン416に組み込まれる。時修正
レバー420の長穴420aが時修正中間車真420a
に組み込まれる。時修正レバー420は復針レバー18
2と接触していない。曜針240は7曜の1つ、例え
ば、月曜日を示す「MON」の文字を指示する。
【0065】図18を参照すると、時差修正を行わない
ときで日曜日の場合には、時修正巻真410は0段目に
位置する。このとき、曜針240は7曜の1つ、例え
ば、日曜日を示す「SUN」の文字を指示する。次に、
時差修正を行う場合の作動を説明する。図19を参照す
ると、時差修正を行うとき、時修正巻真410を引き出
して1段目に位置させる。このとき、時修正つづみ車4
12の時修正つづみ車歯412aは時修正小鉄車414
とかみ合う。時修正レバー420は時修正おしどり41
6の作動により時修正中間車真420aに案内されて移
動する。時修正レバー420は復針レバー182の尾部
182fを押す。復針レバー182は反時計回り方向に
回転する。復針レバー182は作動カム170と接触し
ない状態になる。小曜車184が、復針レバー182に
より時計回り方向に回転する。
【0066】曜針240は7曜の表示とは異なる箇所を
指示する。従って、曜針240は、時差修正を行うため
に時修正巻真410を引き出していることを指示する。
時差修正の操作が終了したとき、時修正巻真410を押
して0段目に戻す。すると、図17に示すように、時修
正つづみ車412の時修正つづみ車歯412aは時修正
小鉄車414とかみ合わなくなる。時修正レバー420
は復針レバー182と接触していなくなる。その結果、
曜針240はもとの表示状態にもどり、月曜日を示す
「MON」の文字を再び指示する。本発明を適用する多
機能時計は、時修正部分とともに24時制での時刻表示
を備えるのが好ましい。この場合に、時修正部分ととも
に24時制での時刻表示を備えた多機能時計は、日付表
示部分及び又は曜日表示部分を備えてもよいし、日付表
示部分及び又は曜日表示部分を備えなくてもよい。
【0067】曜日表示部分を備えない本発明を適用する
多機能時計は、図15及び図16に示す構成において、
曜回しつめ154を含まない構成でよい。また、この場
合には、図15及び図16に示す構成において、曜回し
歯車152は、時修正伝達歯車と称するのが好ましい。
なぜなら、曜日表示部分を備えない場合には、この歯車
の機能による名称は「曜まわし」ではなく、その本質的
な機能に基づいて、「時修正伝達」と称するのが適当で
あるためである。 (14)時計の回転伝達用輪列部材の構成 本発明を適用する時計の回転伝達用輪列部材の実施の形
態について説明する。図20及び図21を参照すると、
この時計の回転伝達用輪列部材は2つの歯車を含む。第
1歯車710は中心穴710aを有する。案内ピン71
2が第1歯車710に固定される。第2歯車720は中
心穴720aを有する。
【0068】案内ピン712の位置は、第1歯車710
の中心穴710aと第2歯車720の中心穴720aと
を合わせたとき、案内ピン712の外周部分が第2歯車
720歯底部分720cの付近に当たるように決める。
使用に際して、第1歯車710及び第2歯車720を1
つの部品に組み込む。このとき、第1歯車710の中心
穴710aと第2歯車720の中心穴720aとを合わ
せる。その結果、第1歯車710と第2歯車720は一
体となって回転する。すなわち、一方の歯車が回転する
と、同時に、他方の歯車は同じ速度及び同じ回転方向で
回転する。この構成により、2つの歯車を互いに打ち込
む必要はない。従って、部品の製造及び組立は非常にた
やすい。
【0069】案内ピン712を設ける位置は、第1歯車
710の作動及び第2歯車720の作動に不具合がない
ような箇所とする。すなわち、案内ピン712を設ける
位置は、中心穴720aに近いのが好ましい。このよう
な時計の回転伝達用輪列部材を、曜修正部分に応用する
ことができる。すなわち、上記の第2歯車720の構造
を第1曜修正伝え車に適用し、上記の第1歯車710の
構造を第2曜修正伝え車180に適用するのが好まし
い。この構造により、製造するのが容易な時計の回転伝
達用輪列部材を提供する。 (15)カレンダ部分の第2の構造 本発明を適用する多機能時計の裏側の構成は、図1に示
す構成に限定されない。
【0070】図22を参照すると、巻真106が時計の
3時方向に組み込まれる。時修正巻真410は時計のほ
ぼ4時方向に組み込まれる。本発明を適用する多機能時
計のカレンダ部分の第2の構造を有する実施の形態で
は、カレンダ部分を構成する各部品138、156等及
び時修正部分を構成する各部品420等の各部品の配置
は、巻真106の中心軸線を基準として、本発明の図1
に示す前述した実施の形態の配置に対して鏡面対象にな
っている。同様に、時計の表側に位置する各部品の配置
も、巻真106の中心軸線を基準として、本発明の図1
に示す前述した実施の形態の配置に対して鏡面対象にな
っている。曜針240の回転中心は時計のほぼ3時方向
と4時方向の間に位置する。日針238の回転中心は時
計のほぼ12時方向に位置する。24時針242の回転
中心は時計のほぼ9時方向に位置する。
【0071】この場合に、時針、分針、秒針、24時
針、日針が時計回りの方向に回転するように、駆動部分
の回転方向、輪列部分を構成する歯車の数等を選定す
る。更にこの場合に、時針及び分針及び秒針の組合せ、
24時針、日針の少なくとも1つが反時計回りの方向に
回転するように、駆動部分の回転方向、輪列部分を構成
する歯車の数等を選定してもよい。この構成により、新
規な表示部分を有する多機能時計を実現することができ
る。この構成により、時修正巻真410が時計のほぼ4
時方向にある多機能時計を実現することができる。従っ
て、本発明によれば、使用者の必要性に応じて、時修正
巻真410がほぼ2時方向にある時計を実現することが
できるし、時修正巻真410がほぼ4時方向にある時計
を実現することもできる。
【0072】(16)時計の外観の説明 本発明を適用する多機能腕時計のコンプリート(ケース
付き腕時計)の表示部分の構造について説明する。図2
3を参照すると、この多機能時計の巻真106は0段目
に位置する。時修正巻真410も0段目に位置する。こ
の状態では、日付修正、曜日修正、時刻合わせ及び時差
修正を行うことはできない。この状態では、ぜんまいを
巻き上げることができる。時刻表示部分810、日表示
部分812、曜表示部分814及び24時表示部分81
6が、文字板230に設けられる。12時間制で時刻を
示す時刻表示部分810は、例えば、文字板230の外
周に沿って設けられる。日表示部分812の中心は、時
計のほぼ6時方向に設けられる。1から31の数字のす
べて、或いは1から31の間の所定の数字が日表示部分
812の外周に沿って設けられる。図24に示す構造で
は、1から31の間の奇数を示す数字、1、3、5・・
・27、29、31が設けられる。
【0073】24時間制で時刻を示す24時表示部分8
16の中心は、時計のほぼ9時方向に設けられる。1か
ら24の数字のすべて、或いは1から24の間の所定の
数字が24時表示部分816の外周に沿って設けられ
る。図24に示す構造では、2から24の間の偶数を示
す数字、2、4、6・・・20、22、24が設けられ
る。曜表示部分814は、時計のほぼ2時方向と3時方
向の間に設けられる。7曜を示す文字或いは記号が曜表
示部分814の外周に沿って設けられる。図24に示す
構造では、MON、TUE、WED、THU、FRI、
SAT及びSUNの英字が設けられる。7曜を示す文字
は、月、火、水、木、金、土及び日でもよいし、I、I
I、III等のローマ字や他の国語の文字でもよい。
【0074】また、複数の文字或いは記号、例えば、
「MON:月」、「TUE:火」、・・・「SUN:
日」等を設けてもよい。このよう構成により、1つの多
機能時計を多くの国で使用することができる。すなわ
ち、上記の複数の文字を有する多機能時計は、英語を用
いる国と日本語を用いる国の両方において使用すること
が出来る。現在の時刻は、時針232、分針234及び
秒針236と時刻表示部分810の位置関係により読み
取れる。今日の日付は、日針238と日表示部分812
の位置関係により読み取れる。今日の曜日は、曜針24
0と曜表示部分814の位置関係により読み取れる。2
4時制での現在の時刻は、24時針242と24時表示
部分816の位置関係により読み取れる。
【0075】図23に示す多機能時計は、「3日」、
「月曜日」、「10時8分42秒」、「22時(午後1
0時)」を表示している。図24を参照すると、この多
機能時計は時差の修正を行うことができる状態にある。
時修正巻真410は、図中の矢印に示す方向に引き出さ
れて、1段目に位置する。現在の時刻は、時針232、
分針234及び秒針236と時刻表示部分810の位置
関係により読み取れる。今日の日付は、日針238と日
表示部分812の位置関係により読み取れる。24時制
での現在の時刻は、24時針242と24時表示部分8
16の位置関係により読み取れる。
【0076】曜針240と曜表示部分814の範囲の外
を示す。これにより、この多機能時計が時差の修正を行
うことができる状態にあることがわかる。時修正巻真4
10を0段目に押し込むと、曜針240は曜表示部分8
14の文字を指示する。従って、今日の曜日を、曜針2
40と曜表示部分814の位置関係により読み取ること
ができる。次に、本発明を適用する多機能時計をデュア
ルタイム表示時計として使用する場合について説明す
る。図25を参照すると、巻真106は0段目に位置す
る。時修正巻真410も0段目に位置する。この状態で
は、時差修正を行うことはできない。図25に示す多機
能時計は、すでに時差を修正するために時計を操作した
後の状態である。すなわち、時修正巻真410を操作し
て、時針232を回転させたあとの状態である。このよ
うな操作は、海外旅行の際等に、現地時間(ローカルタ
イム)と母国時間(ホームタイム)の両方を同時に知り
たいときに必要となる。
【0077】例えば、現地の現在の時刻は、時針23
2、分針234及び秒針236と時刻表示部分810の
位置関係により読み取れる。現地の今日の日付は、日針
238と日表示部分812の位置関係により読み取れ
る。現地の今日の曜日は、曜針240と曜表示部分81
4の位置関係により読み取れる。24時制での母国の時
刻は、24時針242と24時表示部分816の位置関
係により読み取れる。図23に示す多機能時計は、現地
時間は「3日」、「水曜日」、「10時8分42秒」で
あることを表示し、同時に、母国時間は、「16時(午
後4時)」であることを表示している。この場合に、本
発明を適用する多機能時計により表示する2つの時間
は、現地時間及び母国時間に限定されることはなく、使
用者が必要とする任意の2つの時間であってもよい。
【0078】このような構成により、2箇所の時刻を同
時に表示することができる。従って、本発明を適用する
多機能時計時計の操作方法を要約すると、 巻真が0段目にあるとき: 右回転 → ぜんまいの巻き上げ 左回転 → 空回り 巻真が1段目にあるとき: 右回転 → ぜんまいの巻き上げ及び曜修正 左回転 → 日修正 巻真が2段目にあるとき: 右回転 → 時針、分針及び秒針の時刻合わせ 及び24時針の時刻合わせ (逆方向針回し、すなわち、 反時計回り方向への針回し) 左回転 → 時針、分針及び秒針の時刻合わせ 及び24時針の時刻合わせ (正方向針回し、すなわち、 時計回り方向への針回し) 時修正巻真が0段目にあるとき: 右回転 → 空回り 左回転 → 空回り 時修正巻真が1段目にあるとき: 右回転 → 時針の正方向時差修正 左回転 → 時針の逆方向時差修正 そして、時修正巻真により時針を時差修正するとき、日
送り及び曜送りも同時に行われる。その結果、使用者
は、常に、正確な日付、曜日及び時刻を知ることができ
る。
【0079】(17)本発明の構成の適用 本発明の実施の形態を、上述したように、主として腕時
計の実施の形態について説明したけれども、本発明のす
べての構成は、置時計、懐中時計或いは大型時計に適用
することができる。また、本発明のすべての構成は、機
械式時計、電気時計、電子時計等のすべての動作原理を
有する時計に適用することができる。更に、曜日以外の
情報を表示する表示装置を、本発明による曜日表示部分
の構成を用いて達成することができる。このような他の
表示装置の表示内容は、例えば、月の表示、年の表示、
六曜の表示、午前・午後の表示等である。
【0080】
【発明の効果】本発明により、針の動きが安定している
時計を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第2輪列受を取り外した状態における、本発明
を適用する多機能時計の実施の形態のカレンダ部分及び
時修正部分を示す概略平面図である。
【図2】本発明を適用する多機能時計の実施の形態のカ
レンダ部分の第1の部分を示す部分断面図である。
【図3】本発明を適用する多機能時計の実施の形態のカ
レンダ部分の第2の部分を示す部分断面図である。
【図4】本発明を適用する多機能機械式時計の実施の形
態の表側の部分の構造を示す概略平面図である。
【図5】本発明を適用する多機能時計の実施の形態を示
す概略ブロック図である。
【図6】本発明を適用する多機能時計の実施の形態にお
いて、カレンダ部分が月曜日を示している状態を示す概
略部分平面図である。
【図7】本発明を適用する多機能時計の実施の形態にお
いて、カレンダ部分が木曜日を示している状態を示す概
略部分平面図である。
【図8】本発明を適用する多機能時計の実施の形態にお
いて、カレンダ部分が日曜日を示している状態を示す概
略部分平面図である。
【図9】本発明を適用する多機能時計の実施の形態にお
いて、カレンダ部分の曜送り状態を示す第1の概略部分
平面図である。
【図10】本発明を適用する多機能時計の実施の形態に
おいて、カレンダ部分の曜送り状態を示す第2の概略部
分平面図である。
【図11】本発明を適用する多機能時計の実施の形態に
おいて、カレンダ部分の日回し車と曜回し車の位相合わ
せを説明するための概略部分平面図である。
【図12】本発明を適用する多機能時計の実施の形態の
時修正部分を示す第1の部分断面図である。
【図13】本発明を適用する多機能時計の実施の形態の
時修正部分を示す第2の部分断面図である。
【図14】本発明を適用する多機能電子時計の実施の形
態の表側の部分の構造を示す概略平面図である。
【図15】本発明を適用する多機能機械式時計の実施の
形態を示す概略ブロック図である。
【図16】本発明を適用する多機能電子時計の実施の形
態を示す概略ブロック図である。
【図17】本発明を適用する多機能時計の実施の形態に
おいて、月曜日のときに時修正巻真を0段目にした状態
を示す概略部分平面図である。
【図18】本発明を適用する多機能時計の実施の形態に
おいて、日曜日のときに時修正巻真を0段目にした状態
を示す概略部分平面図である。
【図19】本発明を適用する多機能時計の実施の形態に
おいて、時修正巻真を1段目にした状態を示す概略部分
平面図である。
【図20】本発明を適用する時計の回転伝達用輪列部材
の実施の形態を示す概略平面図である。
【図21】本発明を適用する時計の回転伝達用輪列部材
の実施の形態を示す概略断面図である。
【図22】本発明を適用する多機能時計の実施の形態の
カレンダ部分の第2の構造を示す概略平面図である。
【図23】本発明を適用する多機能時計の実施の形態に
おいて、月曜日のときの外観を示す概略平面図である。
【図24】本発明を適用する多機能時計の実施の形態に
おいて、時差修正を行う状態での外観を示す概略平面図
である。
【図25】本発明を適用する多機能時計の実施の形態に
おいて、多機能時計をデュアルタイム時計として使用し
ている状態での外観を示す概略平面図である。
【符号の説明】
100 ムーブメント 102 地板 104 第2地板 106 巻真 106 香箱車 110 日の裏車 112 筒車 114 筒歯車 116 時ジャンパかな 117 日回し中間車 118 つづみ車 120 小鉄車 121 表示構造部分 122 筒車案内ブシュ 124 第2輪列受 126 二番車 128 筒かな 130 秒かな 131 四番車 132 日回し歯車 134 日回しつめ 136 日回し車 138 日星車 152 曜回し歯車 154 曜回しつめ 156 曜回し車 158 曜回し中間歯車 160 曜ジャンパ 170 作動カム 170a カム外周部分 182 復針レバー 184 小曜車 186 小曜車ばね 190 丸穴車 192 きち車 194 カレンダ修正車 196 遊動丸穴車 197 遊動丸穴車ばね 202 時中間歯車 204 時中間車 206 時中間かな 208 時車 230 文字板 232 時針 234 分針 236 秒針 238 日針 240 曜針 242 24時針 410 時修正巻真 412 時修正つづみ車 414 時修正小鉄車 416 時修正おしどり 420 時修正レバー 422 時修正中間車 710 第1歯車 712 案内ピン 720 第2歯車

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒車を含む時計の表示用輪列部材におい
    て、 外周に複数の帯部を形成した筒車(112)と、 筒車(112)の帯部を回転可能に支持する筒車案内ブ
    シュ(122)と、 筒車(112)の中心穴に接触することなく回転する時
    刻表示車(126)と、を備えることを特徴とする時計
    の表示用輪列部材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN115989462A (zh) * 2020-08-31 2023-04-18 西铁城时计株式会社 轮系保持结构以及钟表

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN115989462A (zh) * 2020-08-31 2023-04-18 西铁城时计株式会社 轮系保持结构以及钟表

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