JP2000147003A - プローブピン - Google Patents

プローブピン

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JP2000147003A
JP2000147003A JP10342321A JP34232198A JP2000147003A JP 2000147003 A JP2000147003 A JP 2000147003A JP 10342321 A JP10342321 A JP 10342321A JP 34232198 A JP34232198 A JP 34232198A JP 2000147003 A JP2000147003 A JP 2000147003A
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sleeve
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Toru Ariga
亨 有賀
Hidehiko Fujimura
秀彦 藤村
Masaaki Ogura
全昭 小倉
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被接触部分に対するプローブヘッドの押圧力
が強くなりすぎないようにする。 【解決手段】 被接触部分に接触するプローブヘッド8
と、前記接触の際にプローブヘッドを被接触部分に押し
当てるスプリング9とを備えたプローブピンにおいて、
スプリングを超弾性合金製のものとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フラットパネルデ
ィスプレイの製造において用いられる電気的な接続を行
なうための工具等として使用されるプローブピンに関す
る。
【0002】
【従来の技術】プローブピンは、フラットパネルディス
プレイの製造において、フラットパネルディスプレイの
部材である基板の上に形成された配線と、検査装置など
の製造装置との間で電気的な接続を行なうための工具と
して使用される。
【0003】図2は、従来一般に使われているプローブ
ピンの構造を示す。同図において、1は被接触部分に接
触するプローブヘッド、2は接触の際にプローブヘッド
を被接触部分に押し当てるスプリング、3はプローブヘ
ッドを被接触部分に押し当てる方向に案内するスリー
ブ、4はスリーブ3の一端に固定された端子である。通
常、スプリング2はステンレス細線やピアノ線で作られ
ているものが多い。プローブヘッド1は、最大外径が
0.5〜0.05mmのものが多く、先端を半球形とし
たものが多い。
【0004】通常、プローブピンは、図3のように、複
数のプローブピン5を基板上の配線のピッチに対応した
間隔で配列したユニットとして用いられることが多い。
このようなユニットは、プローバまたはプローブユニッ
トと呼ばれている。図3において、6はプローブピン5
を保持する基台、7は一方がプローブピン5の端子には
んだ付けや圧着などの方法で接続され、他方が検査装置
などに接続されたリード線である。図3は、プローブピ
ンを1列に配置したものの例を示しているが、複数の列
に配置したものもある。プローバを構成するプローブピ
ンの数は、数本から数百本まで、用途に応じ様々であ
る。
【0005】図2のプローブピンと基板上の配線との電
気的な接続は、プローブピンを位置決めしながら移動さ
せ、基板上に形成された配線にプローブヘッド1を押し
当てることにより行なう。基板上の配線からリード線7
への電気的な導通は、プローブヘッド1、スプリング2
またはスリーブ3、および端子4の経路を経て行なわれ
る。図3のプローバと基板上に形成された複数の配線と
の電気的な接続は、基板上の配線と同じ間隔でプローブ
ピン5が配置されたプローバを位置決めしながら移動さ
せ、各プローブピン5を基板上のそれぞれの配線に押し
当てることにより行なう。電気的な導通は前記と同様で
ある。
【0006】このようなプローブピンまたは複数のプロ
ーブピンからなるプローバは、フラットパネルディスプ
レイの製造において、主に、基板上の配線の短絡や断線
の検査や、画像表示検査などを行なうときに電気的な接
続を行なうための工具として用いられている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来のプローブピンには、次のような問題点がある。すな
わち、プローブピンを基板上の配線に押し当てたとき、
プローブピンの先端すなわちプローブヘッド1の先端の
押圧が強くなりすぎ、基板上の配線や基板そのものを破
損してしまうことがある。特に、基板がガラスで作られ
ている場合は、基板が割れてしまうことがある。これ
は、プローブピンを構成するスプリング2がステンレス
細線やピアノ線で作られているため、プローブピンを基
板に押し当てたときの押込み量に比例して、プローブヘ
ッド1の先端の押圧が大きくなるためである。
【0008】このような問題点は、複数のプローブピン
から構成されるプローバであっても同じである。そのた
め、プローブピンまたはプローバを用いる装置では、プ
ローブピンまたはプローバの押込み量が大きくなりすぎ
ないような安全機構を設ける必要がある。このようなプ
ローブピンの問題点を解決しようとする提案が、特開平
6−249878号公報においてすでになされている。
それによれば、「金属極細線からなるプローブピンを絶
縁性基台上に所定のピッチごとに、かつ該基台から上記
プローブピンの一部を突出させて固着し、かつ自己弾性
を有する弧状に屈曲成形するとともに、該突出部の先端
にテーパー状の接触尖部を形成する」ことにより、「上
記プローブピンの接触尖部が被検査面に当接すると同時
に該突出部がその自己弾性により変形し、これにより被
検査面にかかる荷重を一定にできる」としている。しか
しながら、この提案によれば、プローブピンの形態が図
2の従来のプローブピンと大幅に異なるため、従来培わ
れてきたプローブピンの作製技術、信頼性、あるいは図
2のような従来のプローブピンを用いた装置に係わる技
術が活用できないという問題点がある。
【0009】本発明の目的は、このような従来技術の問
題点に鑑み、プローブピンの形態を従来の作製技術等が
活用できなくなるほどには変えることなく、かつプロー
ブピンまたはプローバを用いる装置に特別の安全機構を
設けることなく、プローブピンを基板上の配線に押し当
てる際のプローブヘッド先端の押圧力が強くなりすぎる
ことがないプローブピンを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明では、被接触部分に接触するプローブヘッド
と、前記接触の際にプローブヘッドを被接触部分に押し
当てるスプリングとを備えたプローブピンにおいて、ス
プリングは超弾性合金で作られていることを特徴とす
る。
【0011】このスプリングは超弾性合金製であるた
め、変形量(撓み量)が弾性限界を超えると、変形量に
関係なく被接触部分にプローブヘッドを押し当てる力が
一定となる。したがって、プローブヘッドが被接触部分
に押し当てられて、スプリングの変形量が前記弾性限界
を超えるほど大きくなった場合は、プローブヘッドによ
り被接触部分を押圧する力が一定となり、押圧力が強く
なりすぎることが防止される。
【0012】
【発明の実施の形態】図1は本発明の一実施形態に係る
プローブピンを示す図である。このプローブピンは同図
に示すように、被接触部分に接触するプローブヘッド8
と、前記接触の際にプローブヘッド8を被接触部分に押
し当てるスプリング9と、プローブヘッド8を被接触部
分に押し当てる方向に案内するスリーブ10と、スリー
ブ10の一端に固定された端子11とを備える。プロー
ブヘッド8はスリーブ10に先端部を残して挿入され、
かつ先端にテーパを付した棒状の部材である。
【0013】スプリング9は端子11およびプローブヘ
ッド8をスリーブ10の内部において接続している。ま
た、スプリング9はNi−Ti系超弾性合金製でφ0.
5mm以下の金属線で作られているコイルばねである。
さらにスプリング9は、プローブヘッド8が被接触部分
に接触していない状態において、被接触部分へ押し当て
る方向とは逆方向に所定量だけ予め撓められている。そ
して、この所定量は弾性限界近傍の撓み量である。
【0014】これによれば、従来のプローブピンと同じ
形態により、プローブピンの押込み量にかかわらず、プ
ローブピンの先端すなわちプローブヘッドから、被接触
部分である基板上の配線にかかる押圧力が一定になる。
そのため、プローブピンを基板上の配線に押し当てたと
き、プローブヘッドの先端の押圧が強くなりすぎること
はなく、基板上の配線や基板そのものを破損してしまう
ようなことは起こらなくなる。
【0015】次に図4を用いてこの原理を説明する。同
図(a)〜(c)に示すように、プローブピンを基板上
に形成された配線12に押し当てると、プローブヘッド
8がスリーブ10の内部に押し込まれ、プローブピンの
押込み量に等しい量だけ、スプリング9が撓んで圧縮さ
れる。このとき、スプリング9の反発力がプローブヘッ
ド8から配線12に押圧となってかかるようになる。プ
ローブヘッド8から配線12への押圧すなわちスプリン
グ9の反発力は、スプリング9の圧縮量(プローブピン
の押込み量)が0からある値Lまでの間は増加していく
が(図4(b))、圧縮量がL以上になると、ある一定
の値σとなる(図4(c))。この値Lは超弾性合金で
あるスプリング9の材質と形状によって決まる値であ
る。
【0016】図4(d)は、このときのプローブピンの
押込み量とプローブピンの押圧すなわちスプリング9の
反発力との関係を示す。図4(d)において、プローブ
ピンの押込み量が0のときにプローブピンの押圧が0で
ない有限の値となっているのは、プローブピンの構造
が、プローブピンを配線12に押し当てていない状態で
あってもスプリング9がある程度圧縮されているためで
ある。そこで、プローブピンを配線12に押し当ててい
ない状態でのスプリング9の圧縮量を大きくとってやる
と、押込み量と押圧の関係が図4(e)であるようなプ
ローブピンとすることができる。このようなプローブピ
ンは、プローブピンの押込み量にかかわらず押圧が一定
となるプローブピンである。したがって、従来のプロー
ブピンと同じ形態により、プローブピン押込み量にかか
わらず、プローブヘッド8から基板上の配線12にかか
る押圧を一定にすることができる。
【0017】このような特徴は、スプリング9に用いて
いる超弾性合金の特性に起因するものである。超弾性合
金とは、形状記憶合金と類似の材料であって、弾性変形
が見かけ上5〜7%(通常の金属の10倍)あり、かつ
ある変形量以上では変形に対する応力がほぼ一定である
材料である。これは、超弾性合金の変形が2種類の現象
からなっていることによる。外部応力が小さいときは、
超弾性合金の変形は通常の弾性変形である。外部応力が
大きく、弾性限界を越えると、超弾性合金の変形に従っ
て、母相からマルテンサイト相への可逆的な相変態を伴
うようになる。この変形は、変形量に対する応力がほぼ
一定という特徴をもち、多少のヒステリシスを伴う可逆
的な変形である。
【0018】この現象により、超弾性合金は、見かけ上
の大きな弾性変形と、変形量に対する応力がほぼ一定と
いう2つの際立った特性をもつ。これら2つの特性を利
用して、超弾性合金は、歯列整形ワイヤなどの医療器
具、めがねのフレーム、携帯電話のアンテナなどに応用
されている。超弾性を示す材料としてはNi−Ti系合
金の他、Cu−Zn−Al系合金、またはCu−Al−
Ni系合金などが知られているが、実用可能なものはN
i−Ti系合金に限られる。
【0019】本発明では、スプリングにこの超弾性合金
を用いることにより、前記の変形量に対する応力がほぼ
一定という超弾性合金の特性を利用して、プローブピン
の押込み量によらずプローブヘッドの配線にかかる押圧
を一定にするという特性を引出している。
【0020】
【実施例】次に本発明の実施例について説明する。 (超弾性合金製スプリングの性質の調査)本実施例に係
るプローブピンを構成する部材の1つである超弾性合金
製のスプリングの性質を調べた。図5(a)は入手した
超弾性合金製のスプリングを示す。このスプリングは、
線径0.5mm、スプリング径5mm、スプリング長5
0mm、巻き数10のものである。超弾性合金の組成は
Ni−Tiであるが、これにFeやCrなどを含むもの
も知られている。
【0021】次に、この超弾性合金製のスプリングの圧
縮量(歪み)と反発力(応力)の関係を、図5(b)に
示す実験装置を用いて調べた。同図において、17は調
べた超弾性合金製のスプリング、18はスプリング17
の反発力(応力)を測定する歪みゲージ、19はスプリ
ング17に任意の圧縮(歪み)を加えることができる器
具である。測定結果を図6に示す。この測定結果をまと
めると、次のようになる。 (1)超弾性合金のスプリングには、圧縮量(歪み)に
かかわらず反発力(応力)がほぼ一定である領域が存在
することが確認された。 (2)本実施例で用いた超弾性合金のスプリングでは、
その弾性限界はスプリング長の約40%圧縮された点で
あることが分かった。すなわち、図6に示すように、前
記弾性限界以下の領域では弾性変形を起こしており、前
記弾性限界以上の領域ではマルテンサイト変態を伴う変
形が起こって圧縮量(歪み)にかかわらず反発力(応
力)がほぼ一定となっていた。 (3)超弾性合金のスプリングの、圧縮量(歪み)にか
かわらず反発力(応力)がほぼ一定である領域は、ヒス
テリシスをもち、荷重を加えたときに比べて除荷したと
きの反発力は小さくなっていた。
【0022】したがって次のことが結論される。すなわ
ち、前記(1)および(2)より、本実施例で用いた超
弾性合金のスプリングを用い、その弾性限界付近すなわ
ちスプリング長の約40%を予め圧縮するようにした構
造のプローブピンを作れば、押込み量にかかわらず押圧
が一定となるようなプローブピンが実現される。また前
記(3)より、プローブピンを押し込んだ後に押込み量
を減ずる操作をすると、プローブピンの押圧は若干減る
ことになる。ただしこれは、基板や配線を損傷させない
ためにプローブピンの押圧が大きくなりすぎないように
する、という本発明が解決しようとする課題のために
は、何ら問題となるものではない。さらに前記(2)よ
り、本実施例で用いた超弾性合金のスプリングの弾性限
界がスプリング長の約40%であることから、プローブ
ピンで用いる超弾性合金のスプリングは、各ループの間
の間隔を十分大きくなるように作成しておかなければな
らないことを示唆している。
【0023】(プローブピンの試作)この調査に使用し
た超弾性合金のスプリングを用い、上述の図1の実施形
態に従ったプローブピンを試作した。ただし、フラット
パネルディスプレイの製造に用いられるプローブピンは
寸法が小さく、製作にあたっては特別な微細加工技術お
よび微細部品の組立技術が必要とされるため、試作した
プローブピンは寸法の大きなものとした。試作したプロ
ーブピンの寸法が大きくとも、プローブピンの押込み量
と押圧の関係を調べることができるため、本発明の実現
性が確かめられるからである。
【0024】試作したプローブピンのプローブヘッド8
は、ステンレス製で、長さが20mm、中心外径が5m
mであり、先端をテーパ状として、反対側の端にストッ
パとなるフランジを設け、さらにフランジ中央部にスプ
リング9をあてがう溝を設けるように加工した。スプリ
ング9は上述の調査に用いた図5(a)に示す超弾性合
金のスプリングであり、線径0.5mm、スプリング径
5mm、スプリング長50mm、巻き数10のものであ
る。スリーブ10は、肉厚0.3mm、内径7mmのス
テンレスチューブであり、スリーブ10には、プローブ
ヘッド8が配置される側の端に、プローブヘッド8用の
ストッパ兼ガイドの役割をする絞り加工を施した。端子
12は、径7mm、長さ10mmのステンレス製の捧材
であり、端子12には、片面にスプリング9をあてがう
ための溝を設けた。
【0025】試作に際しては、これらの部材を用意した
後、まず、スリーブ10の内面に潤滑剤であるシリコー
ン系のグリースを薄く塗り、次に、図1の上側からスリ
ーブ10の中に、プローブヘッド8およびスプリング9
をこの順に挿入し、最後に端子11を挿入して接着剤で
固定した。このとき、スプリング9が、上述の調査で明
らかになったスプリング9の弾性限界に当るスプリング
長の40%である20mmだけ圧縮されるようにスリー
ブ10の長さを調整した。スプリング9は、プローブヘ
ッド8と端子11のそれぞれの前記の溝にあてがった。
これにより、プローブピンの試作を完了した。
【0026】(試作したプローブピンの押圧の確認)試
作したプローブピンが、プローブピンの押込み量にかか
わらず押圧が一定のプローブピンとする、という本発明
の課題を解決したものとなっているかどうかの確認を、
図7に示す実験装置を用いて行なった。
【0027】図7の実験装置は、実施例1で用いた図5
(b)に示す実験装置と同じものである。図7におい
て、20は試作した図1に示すプローブピン、19はプ
ローブピン20の押圧を測定する歪みゲージ、18はプ
ローブピン20に任意の押込み量を加えることができる
器具である。
【0028】測定結果を図8に示す。図8より直ちに、
本実施例において試作した図1の実施形態に係るプロー
ブピンが、プローブピンの押込み量にかかわらず押圧が
一定のプローブピンとなっていることが確認された。
【0029】(試作したプローブピンの動作の確認)最
後に、試作したプローブピンに、実用上の問題がないか
どうかの確認を行なった。確認を行なった項目は、電気
的な導通があるかどうかという点と、プローブピンを押
し込む動作を繰り返し行なった後においてもプローブピ
ンの押込み量にかかわらず押圧が一定であるというプロ
ーブピンの特徴が維持できているかどうかという点の2
点である。
【0030】まず、試作したプローブピンのプローブヘ
ッド8と端子11との間の電気的な導通の確認を行なっ
た。言うまでもないことであるが、プローブヘッド8と
端子11との間における十分な電気的な導通が確認され
た。
【0031】次に、図9に示す実験装置により、試作し
たプローブピン20に対し繰り返し1000回まで押込
みを与え、その間、表1に示す各回数の押込みを行なっ
た時点において、上述の図7の実験装置によって、プロ
ーブピンの押込み量にかかわらず押圧が一定というプロ
ーブピンの特徴が維持できているかどうかの確認と、そ
の時の押圧を測定した。なお、図9において、23は矢
印24方向に往復運動してプローブピン20に繰り返し
押込みを与えるための器具である。
【0032】この確認および押圧測定の結果を表1に示
す。これによれば、繰返しの押込み回数が1000回ま
での表1中の各回数において、プローブピンの押込み量
にかかわらずプローブピンの押圧が一定であることが確
認できた(表1中で“OK”で示す)。また、そのとき
の押圧は若干の減少はあるものの、ほぼ初期の押圧が維
持できることが分かった。
【0033】
【表1】 以上の実施例で試作したプローブピンは、前記の通り、
通常フラットパネルディスプレイの製造に用いられるプ
ローブピンよりも寸法の大きなものである。これは、フ
ラットパネルディスプレイの製造に用いられるプローブ
ピンは寸法が小さく、製作にあたっては特別な微細加工
技術および微細部品の組立技術が必要とされ、これらの
技術を有するのは専門の業者に限られるためである。し
かしながら、プローブピンの押込み量にかかわらず押圧
が一定という、本発明のプローブピンの特徴は、前記の
課題を解決するための手段の記述より、プローブピンの
構成と、そこに使われている材質に依存し、寸法によら
ないことは容易に推測できる。したがって、以上に述べ
た実施例により、本発明が課題を解決するための手段と
して有効であることが示された。
【0034】
【発明の効果】以上述べてきたように、本発明によれ
ば、スプリングを超弾性合金製のものとしたため、従来
のプローブピンと同様の形態により、プローブピンの押
込み量にかかわらず、プローブピンの先端すなわちプロ
ーブヘッドによる押圧を一定にすることができる。した
がって、本発明のプローブピンまたはその複数を有する
プローバを用いた検査装置において、プローブピンを基
板上の配線に押し当てたとき、プローブピンの先端すな
わちプローブヘッドの先端の押圧が強くなりすぎ、基板
上の配線や基板そのものを破損してしまうこと、特に基
板がガラスで作られている場合は基板が割れてしまうこ
とを、特別な安全機構を前記検査装置に設けなくとも、
防止することができる。ここでいう検査装置とは、フラ
ットパネルディスプレイの製造に用いられる基板上の配
線の短絡や断線の検査や画像表示検査などを行なう装置
である。
【0035】このような本発明のプローブピンの有する
効果は、フラットパネルディスプレイの製造のみなら
ず、半導体IC、抵抗、コンデンサ等の電子回路部品の
検査、各種電子回路部品が実装された回路基板の検査、
あるいは撮像デバイス等の各種デバイスの製造において
も同様に期待することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係るプローブピンを示
す断面図である。
【図2】 従来のプローブピンを示す断面図である。
【図3】 従来のプローバを示す斜視図である。
【図4】 図1のプローブピンの作用を示す説明図であ
る。
【図5】 本発明の実施例で用いた超弾性合金のスプリ
ングと、その圧縮量(歪み)と反発力(応力)の関係を
測定するために用いた装置を示す側面図である。
【図6】 図5の装置による測定結果を示すグラフであ
る。
【図7】 本発明の実施例で試作したプローブピンの押
込み量と押圧の関係を測定するために用いた装置を示す
側面図である。
【図8】 図7の装置による測定結果を示すグラフであ
る。
【図9】 本発明の実施例で試作したプローブピンに押
込みを繰返し行なうために用いた実験装置を示す側面図
である。
【符号の説明】
1:プローブヘッド、2:スプリング、3:スリーブ、
4:端子、5:図2に示すプローブピン、6:基台、
7:リード線、8:プローブヘッド、9:超弾性合金を
用いたスプリング、10:スリーブ、11:端子、1
2:基板上に形成された配線、17:超弾性合金を用い
たスプリング、18:歪みゲージ、19:押込みを与え
る器具、20:図1に示すプローブピン、23:繰返し
押込みを与えるための器具、24:矢印。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小倉 全昭 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 Fターム(参考) 2G011 AA02 AA15 AB01 AC14 AE01

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被接触部分に接触するプローブヘッド
    と、前記接触の際に前記プローブヘッドを前記被接触部
    分に押し当てるスプリングとを備えたプローブピンにお
    いて、前記スプリングは超弾性合金で作られていること
    を特徴とするプローブピン。
  2. 【請求項2】 前記プローブヘッドを前記被接触部分に
    押し当てる方向に案内するスリーブと、このスリーブの
    一端に固定された端子とを備え、前記プローブヘッドは
    前記スリーブに先端部を残して挿入され、かつ先端にテ
    ーパを付した棒状の部材であり、前記スプリングはコイ
    ルばねであり、かつ前記端子および前記プローブヘッド
    を前記スリーブの内部において接続しているものである
    ことを特徴とする請求項1に記載のプローブピン。
  3. 【請求項3】 前記スプリングはNi−Ti系超弾性合
    金製であることを特徴とする請求項1または2に記載の
    プローブピン。
  4. 【請求項4】 前記スプリングは線径が0.5mm以下
    の超弾性合金線で作られているコイルばねであることを
    特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のプロー
    ブピン。
  5. 【請求項5】 前記プローブヘッドが前記被接触部分に
    接触していない状態において、前記スプリングは前記押
    し当てる方向とは逆方向に所定量だけ予め撓められてい
    ることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載
    のプローブピン。
  6. 【請求項6】 前記所定量は弾性限界近傍の撓み量であ
    ることを特徴とする請求項5に記載のプローブピン。
  7. 【請求項7】 前記被接触部分との接触により、前記被
    接触部分との電気的接続を、前記プローブヘッド、スプ
    リングまたはスリーブ、および端子を経て確立するため
    に使用されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか
    1項に記載のプローブピン。
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Cited By (4)

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