JP2000144980A - 間仕切構造 - Google Patents

間仕切構造

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JP2000144980A JP10326839A JP32683998A JP2000144980A JP 2000144980 A JP2000144980 A JP 2000144980A JP 10326839 A JP10326839 A JP 10326839A JP 32683998 A JP32683998 A JP 32683998A JP 2000144980 A JP2000144980 A JP 2000144980A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 建物内部の間仕切を簡単にかつ低コストで施
工および改装できる間仕切構造を提供する。 【解決手段】 建物の床面10と天井面20との間に立
設される四角柱状のスタッド2を備える。このスタッド
2の4側面のうち少なくとも2側面に隣接して建物の床
面10と天井面20との間に立設される間仕切パネル1
を備える。上記スタッド2と間仕切パネル1とを連結す
るジョイント部材3を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は間仕切構造に関す
る。より詳しくは、住宅、事務所建物等の建築物の内部
を仕切る間仕切構造に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】一般
に、集合住宅、事務所建物等の間仕切の施工は大掛かり
で、素人には簡単には行うことができない。また、長年
同じ住戸に居住していると、子供の成長などに伴って子
供部屋の数を増やしたいとか、居間を広くしたい等の要
望が生じるが、全面的に間取りを変更しようとしても、
居住者が容易に変更することができないという問題があ
る。また、業者に改装工事を依頼して間取りを変更しよ
うとすると、そのために多大な費用が掛かるという問題
がある。
【0003】そこで、この発明の目的は、建物内部の間
仕切を簡単にかつ低コストで施工および改装できる間仕
切構造を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の間仕切構造は、建物の床面と天井
面との間に立設される四角柱状のスタッドと、上記スタ
ッドの4側面のうち少なくとも2側面に隣接して建物の
床面と天井面との間に立設される間仕切パネルと、上記
スタッドと間仕切パネルとを連結するジョイント部材と
からなることを特徴とする。
【0005】この請求項1の間仕切構造では、間仕切の
組立時に、上記スタッドと間仕切パネルとを交互に並べ
て立設した状態でジョイント部材で連結すれば良いか
ら、どの間仕切パネルからでも、またどのスタッドから
でも立設して良く、立設順序の制約を受けない。また、
間仕切の解体時に、どの間仕切パネルからでも、またど
のスタッドからでも取り外して良く、取外し順序の制約
を受けない。したがって、建物内部の間仕切の施工およ
び改装を簡単にかつ低コストで行うことができる。
【0006】請求項2に記載の間仕切構造は、請求項1
に記載の間仕切構造において、上記間仕切パネルは、こ
のパネルの周縁をなす枠材と、この枠材を挟む一定の厚
さを有する一対の面材とを備え、上記枠材の縦縁は上記
面材の縦辺から横方向へ突出していることを特徴とす
る。
【0007】この請求項2の間仕切構造では、上記スタ
ッドと間仕切パネルとを組み合わせることにより、様々
な形態の間仕切りを1種類の間仕切パネルで実現でき
る。したがって、建物内部の間仕切の施工および改装を
さらに簡単にかつ低コストで行うことができる。
【0008】請求項3に記載の間仕切構造は、請求項1
に記載の間仕切構造において、上記スタッドは、その四
隅にそれぞれ鉛直方向に延びる断面四角形状の切り欠き
が設けてあることを特徴とする。
【0009】この請求項3の間仕切構造では、スタッド
の切り欠き形状のお陰で、様々な形態の間仕切を1種類
のスタッドで実現できる。
【0010】請求項4に記載の間仕切構造は、請求項1
に記載の間仕切構造において、上記スタッドは、その四
隅にそれぞれ鉛直方向に延びる断面L字状の切り欠きが
設けてあることを特徴とする。
【0011】この請求項4の間仕切構造では、請求項3
と同様に、スタッドの切り欠き形状のお陰で、様々な形
態の間仕切を1種類のスタッドで実現できる。
【0012】請求項5に記載の間仕切構造は、請求項1
乃至4のいずれか一つに記載の間仕切構造において、上
記スタッドの横幅は、上記間仕切パネルの厚さと略同じ
寸法に設定されていることを特徴とする。
【0013】この請求項5の間仕切構造では、取付後の
スタッドの側面(切り欠き以外の部分)と間仕切パネル
の面材の表面とが略同一平面上に並ぶので、完成した間
仕切の見栄えが良くなる。
【0014】請求項6に記載の間仕切構造は、請求項5
に記載の間仕切構造において、上記切り欠きの深さは、
上記間仕切パネルの面材の厚さと略同じ寸法に設定され
ているとともに、上記ジョイント部材は、上記面材の厚
さと同じ厚さを持つ板状であり、上記間仕切パネルの枠
材の上記横方向へ突出した縦縁とこの縦縁と隣り合う上
記スタッドの上記切り欠きとにまたがって取り付けられ
ることを特徴とする。
【0015】この請求項6の間仕切構造では、取付後の
ジョイント部材が間仕切パネルの面材の縦辺とこれに対
向するスタッドの切り欠き側壁との間に生じる空間に収
容される。取付後のジョイント部材の室内側に向いた面
は、上記スタッドの側面(切り欠き以外の部分)および
間仕切パネルの面材の表面と略同一平面上に並ぶ。した
がって、完成した間仕切の見栄えが良くなる。
【0016】請求項7に記載の間仕切構造は、 請求項
1に記載の間仕切構造において、上記床面に、上記スタ
ッドの下端および上記間仕切パネルの下縁に係合するパ
ネル取付用部材を取り付けたことを特徴とする。
【0017】この請求項7の間仕切構造では、パネル取
付用部材が上記スタッドの下端および上記間仕切パネル
の下縁に係合するので、建物の床面と天井面との間に上
記スタッドおよび間仕切パネルが簡単に立設される。
【0018】請求項8に記載の間仕切構造は、請求項7
に記載の間仕切構造において、上記パネル取付用部材
は、上記間仕切パネルの下縁に沿って長手方向に延び、
上面に上記間仕切パネルの下縁を収容する断面凹状の溝
を有していることを特徴とする。
【0019】この請求項8の間仕切構造では、上記間仕
切パネルの下縁が上記パネル取付用部材の断面凹状の溝
に係合されるので、間仕切パネルがさらに簡単に立設さ
れる。
【0020】請求項9に記載の間仕切構造は、請求項8
に記載の間仕切構造において、上記パネル取付用部材
は、上記溝を通り上記長手方向に延びる分割面で分割可
能になっていることを特徴とする。
【0021】この請求項9の間仕切構造では、上記パネ
ル取付用部材を上記分割面で分割した状態で、上記間仕
切パネルの下縁を上記溝に収容し、再び上記パネル取付
用部材を組み立てることにより、上記間仕切パネルの下
縁が上記パネル取付用部材と係合される。このようにし
た場合、上記間仕切パネルをあまり高く持ち上げなくと
も、上記間仕切パネルの下縁を容易に上記パネル取付用
部材と係合できる。
【0022】請求項10に記載の間仕切構造は、請求項
7乃至9のいずれか一つに記載の間仕切構造において、
上記間仕切パネルの下縁とパネル取付用部材との間に、
上記間仕切パネルを上記天井面へ押し付けるための押圧
手段が設けられていることを特徴とする。
【0023】この請求項10の間仕切構造によれば、押
圧手段によって上記間仕切パネルが上記天井面へ押し付
けられて、しっかりと固定される。
【0024】請求項11に記載の間仕切構造は、請求項
10に記載の間仕切構造において、上記押圧手段は上記
パネル取付用部材に対して鉛直方向に螺合されたボルト
からなることを特徴とする。
【0025】この請求項11の間仕切構造では、スパナ
等の工具を用いて上記ボルトを回転させることにより、
上記間仕切パネルを上記天井面へ簡単に押し付けること
ができる。
【0026】請求項12に記載の間仕切構造は、請求項
1に記載の間仕切構造において、上記床面と天井面との
間に、上記間仕切りパネルと同列に着脱可能に設けられ
た襖用の枠と、上記襖用の枠に沿って設けられて上記襖
用の枠の間口に応じた横幅を持つ棚板およびこの棚板の
四隅に取り付けられた脚を有する押入台とにより構成さ
れる押入を備えたことを特徴とする。
【0027】この請求項12の間仕切構造によれば、押
入が簡単に構成される。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、この発明を図示の実施の形
態により詳細に説明する。
【0029】図1に示すように、間仕切100を構築す
べき建物の床面10に、予め、間仕切パネル1を設ける
べき位置を表す第1の印として一定のピッチを有する格
子状パターン11を設ける。この例では、格子状パター
ン11のピッチは縦横とも500mmに設定され、格子
状パターン11をなす帯状の各ライン11Lの幅は50
mmに設定されている。また、床面10の格子状パター
ン11と対応させて、天井面20に、間仕切パネル1を
設けるべき位置を表す第2の印として格子状パターン1
1と同じピッチ、同じライン幅を有する格子状の溝21
を設ける。この例では、格子状パターン11の格子点
(正確には1辺の長さが50mmの正方形領域)11X
はスタッド2を設けるべき位置を表す。
【0030】このようにした場合、作業者は、床面10
に設けられた格子状パターン11の中から任意のライン
11Lを選択して、その選択したライン11Lに沿うよ
うにそのライン11L上に間仕切パネル1を立設でき
る。また、その選択したライン11Lに含まれた格子点
11X上にスタッド2を立設できる。したがって、墨出
しを行うことなく施工精度を確保できる。したがって、
建物内部の間仕切の施工および改装を簡単にかつ低コス
トで行うことができる。また、任意のライン11Lを選
択できるので、間仕切パネル1を配置する自由度が増
し、様々な間取りを実現できる。また、格子状パターン
11および格子状の溝21は一定のピッチで設けられて
いるので、施工時に、格子状パターン11、格子状の溝
21上の基準となる位置から、床面10、天井面20に
並ぶライン数を数えることによって目的の位置を定める
ことができる。例えば、互いに対向する間仕切パネル1
同士の間隔を、それらの間仕切パネル1の間に並ぶライ
ン数によって確認できる。したがって、施工がさらに簡
単になる。
【0031】なお、上記格子状パターン11をなす各ラ
イン11Lは、床面10をなす複数の床パネル61同士
の境界部に設けられた帯状の模様(色彩が施されていて
も良い)からなっており、床面10の形成後に別途設け
る必要はない。上記格子状の溝21は、天井面20をな
す複数の天井パネル81同士の境界部に予め断面凹状に
形成されており、天井面20の形成後に別途設ける必要
はない。したがって、建物内部の間仕切の施工および改
装をさらに簡単にかつ低コストで行うことができる。ま
た、格子状パターン11や格子状の溝21は、それぞれ
床パネル61同士、天井パネル81同士の境界部に設け
られているので、床面10または天井面20のパターン
を乱すことがなく、室内の美観を損なうことはない。
【0032】図4(a),(b)はこの実施形態で用い
る間仕切パネル1を詳細に示している。同図(a)に示
すように、この間仕切パネル1は、このパネルの周縁を
なす木製の枠材30と、この枠材30を挟む一対のベニ
ヤからなる面材41とを備えている。同図(b)に示す
ように、枠材30は、左右一対の縦縁33,34と、縦
縁33,34の上部をつなぐ上縁31と、縦縁33,3
4の下部をつなぐ下縁32と、30cmピッチで7本配
置された横桟36、…、37、38とからなっている。
枠材30の上縁31と面材41の上辺41aとが作る間
仕切パネル1の上縁には、緩衝材としてのクッションゴ
ム42が貼り付けられている。枠材30の下縁32aは
面材41の下辺41bよりも下方へ突出しているが、中
央部32aに対して左右両端部32b,32cが若干量
だけ上方へ後退した形状をしている。枠材30の縦縁3
3,34は面材41の縦辺41c,41dからそれぞれ
横方向へ突出している。この枠材30の横幅(すなわち
この間仕切パネル1の横幅)は格子状パターン11およ
び格子状の溝21のピッチ(500mm)に応じた一定
の値L=447mmに設定されている。したがって、格
子状パターン11および格子状の溝21のピッチに相当
する長さを最小単位として間取りを定めるものとすれ
ば、全ての間取りに1種類の間仕切パネル1で対応でき
る。また、枠材30の厚さは39mm、各面材41の厚
さはD=5.5mmにそれぞれ設定され、この結果、こ
の間仕切パネル1の全厚はW=50mmに設定されてい
る。
【0033】また、図2(a)はこの実施形態で用いる
スタッド2の断面形状を示している。分かるように、こ
のスタッド2は、正四角柱の四隅にそれぞれ鉛直方向に
延びる断面L字状の切り欠き2vを設けた形状を有して
いる。スタッド2の横幅は間仕切パネル1の全厚と同じ
寸法W=50mmに設定されている。また、スタッド2
の切り欠き2vの深さは間仕切パネル1の面材41の厚
さと同じ寸法D=5.5mmに設定されている。スタッ
ド2の四隅に切り欠き2vが設けられている結果、スタ
ッド2の各側面2aの中央部には切り欠き側壁2sが作
る突起が生じた状態になっている。
【0034】また、図2(b)は、上記間仕切パネル1
とスタッド2とを連結するための3種類のジョイント金
具3,4,5を示している。ジョイント金具3は平板
状、ジョイント金具4,5は断面L字状に形成されてい
る。ジョイント金具5はスタッド2の切り欠き2vと全
く同一寸法に設定されている。ジョイント金具4は、取
り付け易さを考慮して、ジョイント金具5の端部を45
度に仕上げたものである。これらのジョイント金具3,
4,5の厚さはいずれも面材41の厚さと同じ寸法Dに
設定されている。なお、これらのジョイント金具3,
4,5に設けられたネジ穴を図中に破線で示している。
【0035】上記スタッド2の切り欠き形状のお陰で、
図3(a),(b),(c),(d)に示すように、1
種類のスタッド2と1種類の間仕切パネル1と3種類の
ジョイント金具3,4,5とによって様々な形態の間仕
切を実現できる。
【0036】図3(a)は、2枚の間仕切パネル1を1
本のスタッド2を挟んで1ライン上に配置した例を示し
ている。図において、左側の間仕切パネル1の枠材30
の縦縁34と、この縦縁34と隣り合うスタッド2の切
り欠き2vとにまたがって、表裏2枚の平板状のジョイ
ント金具3,3を取り付けている。各ジョイント金具の
連結には皿ネジ8を用いている(以下同様)。同様に、
右側の間仕切パネル1の枠材30の縦縁33と、この縦
縁33と隣り合うスタッド2の切り欠き2vとにまたが
って、表裏2枚の平板状のジョイント金具3,3を取り
付けている。このような構造を1ライン上に複数並べて
配置することによって、平坦に広がる間仕切100を構
成することができる。また、この間仕切パネルの取付構
造では、取付後のジョイント金具3が間仕切パネル1の
面材41の縦辺とこれに対向するスタッド2の切り欠き
側壁2sとの間に生じる空間に収容される。ジョイント
金具3の厚さはスタッド2の切り欠き2vの深さおよび
間仕切パネル1の面材41の厚さと同じ寸法に設定され
ているので、取付後のジョイント金具3の室内側に向い
た面は、スタッド2の側面2a(切り欠き2v以外の部
分)および間仕切パネル1の面材41の表面と同一平面
上に並ぶ。したがって、完成した間仕切100の見栄え
を良くすることができる。
【0037】図3(b)は、1本のスタッド2の隣り合
う側面2aに隣接してそれぞれ間仕切パネル1を配置し
た例を示している。2枚の間仕切パネル1が作る内側の
コーナー部に、それらの間仕切パネル1の枠材30の縦
縁33,34にまたがって、断面L字状のジョイント金
具4を取り付けている。一方、外側のコーナー部に相当
するスタッド2の切り欠き2vには断面L字状のジョイ
ント金具5を取り付けている。また、外側のコーナー部
に隣り合うスタッド2の2つの切り欠き2vと各間仕切
パネル1の枠材30の縦縁33,34との間にまたがっ
て、図3(a)のものと同じ態様で、それぞれ平板状の
ジョイント金具3,3を取り付けている。取付後のジョ
イント金具4は各間仕切パネル1の面材41の縦辺の間
に生じる空間に収容され、取付後のジョイント金具4の
室内側に向いた面は、その両側に連なる間仕切パネル1
の面材41の表面とそれぞれ同一平面上に並ぶ。取付後
のジョイント金具5の室内側に向いた面は、スタッド2
の側面2a(切り欠き2v以外の部分)と同一平面上に
並ぶ。このように、各ジョイント金具3,4,5の箇所
に凹凸を作らないようにしているので、完成した間仕切
100の見栄えを良くすることができる。
【0038】図3(c)は1本のスタッド2の三つの側
面2aに隣接してそれぞれ間仕切パネル1を配置した例
を示している。この例では、2枚の平板状のジョイント
金具3と、2枚の断面L字状のジョイント金具4とを用
いている。また、図3(d)は1本のスタッド2の四つ
の側面2aに隣接してそれぞれ間仕切パネル1を配置し
た例を示している。この例では、4枚の断面L字状のジ
ョイント金具4を用いている。どちらのの配置例も、図
3(a),(b)の配置例と同様に、各ジョイント金具
3,4の箇所に凹凸を作らないようにして、完成した間
仕切100の見栄えを良くするようにしている。
【0039】この実施形態では、建物の内部に次のよう
にして間仕切100を構築する。なお、図1中に示すよ
うに平坦な間仕切100を構築するものとする。
【0040】 間仕切100の施工にあたって、まず
作業者は、床面10に設けられた格子状パターン11の
中から間仕切100を設けるべきライン11Lを選択す
る。そして、選択したライン11L上に、クッション付
き両面テープ19を介して、ライン11Lに沿って床ラ
ンナー12(後述する巾木13と組み合わされて第1の
パネル取付用部材を構成する)を貼り付ける。
【0041】この床ランナー12は、断面略L字状の細
長い部材であり、その長手方向の長さは構築すべき間仕
切100の全横幅に等しく設定される。この床ランナー
12のうち格子状パターン11の格子点11Xと対応す
る部分に、それぞれ3本1組のアジャスターボルト14
が長手方向に並べて立設されている。各アジャスターボ
ルト14は、頭部を上にして床ランナー12の溝15に
対して鉛直方向に螺合されている。3本のうち中央のア
ジャスターボルト14は1本のスタッド2を天井面20
へ押し付けるために用いられ、両側のアジャスターボル
ト14はそれぞれそのスタッド2の両側に並ぶ間仕切パ
ネル1を天井面20へ押し付けるための押圧手段として
用いられる。
【0042】 次に、間仕切パネル1とスタッド2と
を床ランナー12の溝15と天井面20の格子状の溝2
1との間に立設する。
【0043】詳しくは、作業者が間仕切パネル1を持っ
て、まず間仕切パネル1の上縁を天井面20の溝21内
に挿入して係合し、続いて間仕切パネル1の下縁を床ラ
ンナー12上に置く。このとき、間仕切パネル1の下縁
の左右両端部(図4(b)に示したように中央部32a
よりも上方へ後退している部分32b,32c)がそれ
ぞれ対応するアジャスターボルト14上に載るように間
仕切パネル1の左右方向の位置を定める。また、作業者
がスタッド2を持って、まずスタッド2の上端を天井面
20の溝21の格子点11Xに挿入して係合し、続いて
スタッド2の下端を床ランナー12上に置く。このと
き、スタッド2の下端が3本1組のアジャスターボルト
14のうちの中央のアジャスターボルト14の上に載る
ようにする。このように、間仕切パネル1の上縁、スタ
ッド2の上端をまず天井面20の格子状の溝21係合さ
せることによって、間仕切パネル1やスタッド2を容易
に立設することができる。また、床ランナー12の溝1
5の片側に巾木13を取り付けていない状態であるか
ら、間仕切パネル1やスタッド2をあまり高く持ち上げ
なくとも、間仕切パネル1の下縁やスタッド2の下端を
容易に床ランナー12上に載せることができる。
【0044】なお、間仕切パネル1とスタッド2とが横
方向に隣接するだけで、相互に干渉しない形状となって
いるので、格子状パターン11の選択したライン11L
に沿って、どの位置の間仕切パネル1からでも、またど
の位置のスタッド2からでも立設でき、立設順序の制約
を受けない。したがって、作業者が複数人いれば、並行
して立設作業を進めることができる。
【0045】 次に、スパナ等の工具を用いてアジャ
スターボルト14を回転させて、間仕切パネル1とスタ
ッド2とをそれぞれ天井面20の格子状の溝21に押し
付ける。これにより、床ランナー12の溝15と天井面
20の格子状の溝21との間に間仕切パネル1とスタッ
ド2とをそれぞれしっかりと固定する。
【0046】 間仕切パネル1とスタッド2とをジョ
イント金具3を用いて連結する。この例のように平坦な
間仕切100を構築する場合、間仕切パネル1とスタッ
ド2と連結状態は図3(a)に示した状態になる。
【0047】 次に、図5に示すように、床ランナー
12に巾木13を当接して通しボルト17で固定する。
この巾木13の高さおよび長手方向の長さは、床ランナ
ー12の高さおよび長手方向の長さとそれぞれ同一寸法
に設定されている。これにより、間仕切パネル1の下縁
は、床ランナー12と巾木13とが作る断面凹状の溝1
5内に収容され、床ランナー12と巾木13によって係
合された状態となる。このようにして、間仕切パネル1
を簡単に立設できる。この後、隣り合って並ぶ間仕切パ
ネル1にまたがってクロス9を貼り付ける。そして、間
仕切パネル1の各面材41の下辺と床ランナー12、巾
木13の各上端との間に、それぞれ目字詰めゴム18,
18を押し込んで取り付ける。なお、床ランナー12と
巾木13とを組み合わせたときの厚さは間仕切パネル1
の全厚と同じ寸法(50mm)に設定されている。これ
により、間仕切100の露出面が平坦となって、見栄え
を良くすることができる。
【0048】最後に、天井面20の格子状の溝21の
うち間仕切100が設置されなかったライン11Lにカ
バープレート(図7中に符号52で示す)を嵌め込む。
これにより、室内の美観を高めることができる。
【0049】このようにして、建物内部の間仕切の施工
を簡単にかつ低コストで行うことができる。
【0050】間取りを変更する場合は、間仕切100を
上記と全く逆の手順で分解して、簡単に移設することが
できる。分かるように、間仕切パネル1とスタッド2と
が横方向に隣接するだけで、相互に干渉しない形状とな
っているので、どの位置の間仕切パネル1からでも、ま
たどの位置のスタッド2からでも取り外しでき、取外し
順序の制約を受けない。また、間仕切100の施工に用
いたいずれの部材も再利用でき、新たな部材を要しな
い。したがって、建物内部の間仕切の改装を低コストで
行うことができる。
【0051】図18(a),(b)は別の形態のスタッ
ド2Bを用いて構成した間仕切を示している。この実施
形態では、正四角柱の四隅にそれぞれ鉛直方向に延びる
断面正方形状の切り欠き2cを設けた形状を持つスタッ
ド2Bを用いている。図18(a)の例では、2枚の間
仕切パネル1を1本のスタッド2Bを挟んで1ライン上
に配置している。一方、図18(b)の例では、1本の
スタッド2Bの三つの側面2aに隣接してそれぞれ間仕
切パネル1を配置している。上記スタッド2Bの横幅
は、先のスタッド2と同様に、間仕切パネル1の全厚と
同じ寸法W=50mmに設定されている。また、スタッ
ド2Bの切り欠き2cの深さは間仕切パネル1の面材4
1の厚さと同じ寸法D=5.5mmに設定されている。
この断面正方形状の切り欠き2cを設けた形状を持つス
タッド2Bによっても、様々な形態の間仕切りを実現で
きる。また、ジョイント金具3Aは、先のジョイント金
具3と同様に平板状であり、その厚さは面材41の厚さ
と同じ寸法Dに設定されている。したがって、ジョイン
ト金具3Aの箇所に凹凸が生じるのを防止でき、完成し
た間仕切の見栄えを良くすることができる。なお、図3
(a),(b),(c),(d)の例では各ジョイント
金具を皿ネジ8で連結したが、図18(a),(b)中
に示すように、互いに対向するジョイント金具3A,3
A;4,4;4,3Aをそれぞれ通しボルト8Aとナッ
ト8Bとで連結しても良い。通しボルト8Aは、図示の
ように間仕切パネル1の縦縁33または34を貫通して
も良く、また、スタッド2Bのジョイント金具に挟まれ
た突起部分を貫通しても良い。
【0052】図6は、上述の間仕切100が設けられた
建物の天井面20を下方から見たところを示している。
なお、理解の容易のために、後述するカバープレート5
2を省略して描いている。
【0053】この例では、間仕切100は図6において
左端のライン(斜線を付している)に設けられている。
この間仕切100が通る或る格子点X1に、上述のスタ
ッド2に代えて、内部に鉛直方向に延びる空洞を有する
スタッド2Aを設けている。また、別の格子点X3に、
室内照明器具のための引掛シーリング58を設けてい
る。図9の立面図に示すように、上記スタッド2Aに
は、室内照明器具用のスイッチ57と、室内電気設備の
ためのコンセント53とを設けている。図10の平面図
に示すように、コンセント53の本体53bはスタッド
2Aの側面を貫通し、コンセント53のパネル部53a
が室内に面している。そして、図9に示すように、一端
にコネクタ54mを取り付けた電気配線50bを上記ス
タッド2Aの内部の空洞に鉛直方向に挿通してコンセン
ト53の本体53bに接続している(簡単のため、スイ
ッチ57のための電気配線は図示を省略している)。ま
た、図8の断面図に示すように、上記引掛シーリング5
8は、天井の野縁(のぶち)29の直下に図示しないネ
ジで取り付けている。この引掛シーリング58には、一
端にコネクタ55mを取り付けた電気配線51bを接続
している。
【0054】一方、図6中に示すように、天井ふところ
内の格子点X8上の位置にアダプタボックス59を配置
している。このアダプタボックス59は、図示しない分
電盤からの電力を中継して、室内電気設備のための電気
配線に電力を供給するためのものである。詳しくは、こ
のアダプタボックス59には、照明用、照明スイッチ
用、クーラー用、その他の用途に供される一般用といっ
た各種の差込口が装備されている。作業者は、接続すべ
き各電気配線の用途に応じて、アダプタボックス59内
の必要な差込口を選択する。このようなアダプタボック
スは天井ふところ内の複数箇所に配置されている。した
がって、間取りの変更に伴って各部屋の区画が変更され
ても、最寄りの位置にあるアダプタボックスを適宜選択
して対応し得るようになっている。なお、分電盤には、
実際に使用されるアダプタボックスの回路のみを接続す
る。この例では、アダプタボックス59の近傍の格子点
X7,X9に、それぞれ天井面20を貫通する開口2
2,23が設けられている。
【0055】引掛シーリング58用の電気配線51a
は、このアダプタボックス59から天井裏を通って開口
23へ向かって延び、この開口23を通して天井面20
へ出て、格子点X3の近傍まで溝21に沿って延びてい
る。この電気配線51aの端部にはコネクタ55fが取
り付けられている。この電気配線51aのコネクタ55
fが、上記引掛シーリング58に接続された電気配線5
1bのコネクタ55mと接続されている(接続された両
コネクタを符号55で示す)。したがって、アダプタボ
ックス59から電気配線51a,51bを通して引掛シ
ーリング58に電力が供給される。この電気配線51a
のうち天井裏に配置された部分(図中に破線で示す)の
長さに、間取りの変更のための十分な余裕が設けられて
いる点が注目される。電気配線51aのうち天井面20
に配置された部分、電気配線51bおよびコネクタ55
は、断面凹状の溝21内に収容されている。詳しくは図
7に示すように、溝21内に、この溝21の形状に対応
した断面凹状の保持部材56を図示しないネジで取り付
けている。この保持部材56の縁部には、カバープレー
ト52を係合するための爪56aを形成している。この
保持部材56内に電気配線51a,51bやコネクタ5
5を収容(図7は図6におけるA−A線断面であり、電
気配線51aのみ示す)して、保持部材56の爪56a
に、略平板状のカバープレート52の縁部に設けた爪5
2aを係合して、電気配線51a,51bやコネクタ5
5をカバープレート52で覆うようにしている。これに
より、電気配線51a,51bやコネクタ55が室内の
美観を損なうのを防止できる。
【0056】コンセント53用の電気配線50aは、こ
のアダプタボックス59から天井ふところを通って開口
22へ向かって延び、この開口22を通して天井面20
へ出て、格子点X1の近傍まで溝21に沿って延びてい
る。この電気配線50aの端部にはコネクタ54fが取
り付けられている。この電気配線50aのコネクタ54
fが、上記スタッド2Aを通して延びる電気配線50b
のコネクタ54mと接続されている(接続された両コネ
クタを符号54で示す)。したがって、アダプタボック
ス59から電気配線50a,50bを通してコンセント
53に電力が供給される。この電気配線50aのうち天
井裏に配置された部分(図中に破線で示す)の長さに、
間取りの変更のための十分な余裕が設けられている点が
注目される。これらの電気配線50aのうち天井面20
に配置された部分、電気配線50bおよびコネクタ54
は、上記引掛シーリング58用のものと全く同じ態様
で、断面凹状の溝21内に収容されている。
【0057】なお、カバープレート52は、電気配線や
コネクタを配置したラインだけでなく、格子状の溝21
の全域にわたって取り付ける。これにより、室内の美観
が損なわれるのを防止できる。
【0058】さて、図6に対応した図11に示すよう
に、居住者が間取りの変更を希望して、間仕切100を
図において中央のライン(斜線を付している)に移設す
るものとする。これに伴って、スタッド2Aを格子点X
1から格子点X2へ移設するとともに、引掛シーリング
58を格子点X3から格子点X4へ移設するものとす
る。このように間取りを変更する場合、電気配線50
a,50b,51a,51bを次のようにして移設す
る。
【0059】 間仕切100の移設に先だって、天井
面20の格子状の溝21を覆うカバープレート52を取
り外す。
【0060】 次に、図6中に示したコネクタ54
f,54mの接続を解除して電気配線50a,50bを
互いに分離するとともに、コネクタ55f,55mの接
続を解除して電気配線51a,51bを互いに分離す
る。
【0061】 次に、図11に示すように、間仕切1
00を図中の中央のラインに移設するとともにスタッド
2Aを格子点X1から格子点X2へ移設する。上記スタ
ッド2Aは容易に取り外せるので、電気配線50bとと
もにスイッチ57やコンセント53を容易に移設でき
る。スタッド2Aの移設の結果、スタッド2Aに接続さ
れている電気配線50bの端部のコネクタ54mは、格
子点X2近傍に出た状態となる。一方、引掛シーリング
58を格子点X3から格子点X4へ移設する。引掛シー
リング58に接続されている電気配線51bの端部のコ
ネクタ55mは、格子点X4近傍に存在する状態とな
る。
【0062】 コンセント53用の電気配線50aを
開口22から格子点X2へ溝21上の最短経路に沿って
配置する。このとき、必要に応じて、電気配線50aの
うち天井裏に配置された部分を開口22を通して天井面
20側へ引き出す。電気配線50aの長さが余れば、余
分を適宜天井裏へ戻す。そして、電気配線50aの端部
のコネクタ54fを、格子点X2近傍に出ている電気配
線50bの端部のコネクタ54mと接続する。これによ
り、アダプタボックス59から電気配線50a,50b
を通してコンセント53に電力が供給される。同様に、
引掛シーリング58用の電気配線51aを開口23から
格子点X4まで溝21上の最短経路に沿って配置する。
このとき、必要に応じて、電気配線51aのうち天井裏
に配置された部分を開口23を通して天井面20側へ引
き出す。電気配線51aの長さが余れば、余分を適宜天
井裏へ戻す。そして、電気配線51aの端部のコネクタ
55fを、格子点X4近傍にある電気配線51bの端部
のコネクタ55mと接続する。これにより、アダプタボ
ックス59から電気配線51a,51bを通して引掛シ
ーリング58に電力が供給される。
【0063】 電気配線50aのうち天井面20に配
置された部分、電気配線50bおよびコネクタ54を、
断面凹状の溝21内に収容する。同様に、電気配線51
aのうち天井面20に配置された部分、電気配線51b
およびコネクタ55を、断面凹状の溝21内に収容す
る。そして、再び溝21にカバーを取り付ける。
【0064】このように、溝21が天井面20に格子状
に形成されているので、間取りの変更に伴って電気配線
の配置経路を簡単に変更することができる。また、既設
の部材を再利用でき、新たな部材を要しない。したがっ
て、間取りを変更する場合に電気工事を簡単にかつ低コ
ストで済ませることができる。
【0065】また、天井面20は複数の天井パネル81
を組み合わせて構成されているので、間取りを変更する
場合、開口22,23の位置が不適切なため既設の電気
配線の長さが足りなければ、延長コードを追加する以外
に、必要に応じて天井パネル81を取り外して、電気配
線を通すための開口の位置を移動させることもできる。
したがって、電気工事をさらに簡単に行うことができ
る。
【0066】なお、図17(a),(b)に示すよう
に、或る1個の天井パネルを設けるべき領域にアダプタ
ボックス(符号140で示す)を内蔵しても良い。同図
(a)はアダプタボックス140を設けた箇所の鉛直断
面を示し、同図(b)はそのアダプタボックス140を
下方から見たところを示している。図17(a)から分
かるように、このアダプタボックス140は、後部にフ
ランジ140fを有する略直方体状の本体140bを備
えている。アダプタボックス140の前面140aに
は、電気配線のための差込口141が複数配設されてい
る。これらの差込口141は電気配線142によって分
電盤に接続されている。このアダプタボックス140を
取り付けるために、天井面20に1個の天井パネルと略
同じ平面寸法を持つ取付枠143を嵌め込み、この取付
枠143内にアダプタボックス140の本体140bを
挿入して、取付枠143の上面にフランジ140fが係
止されるようにしている。この結果、アダプタボックス
140の前面140aが室内に面する状態となってい
る。ただし、室内の美観が損なわれるのを防止するため
に、このアダプタボックス140や取付枠143を、1
個の天井パネルと略同じ平面寸法を持つカバープレート
(大)144で覆うようにしている。図17(b)中に
示すように、アダプタボックス140の前面140aに
は、「照明」「スイッチ」「一般」「クーラー」など
の、各差込口141の用途を表示している。作業者はこ
の表示を見て、例えば引掛シーリングにつながる電気配
線51のプラグ51pを「照明」用の差込口141に接
続することができる。これにより、各電気配線の誤接続
を防止できる。また、万一誤接続があったとしても、天
井面20からカバープレート(大)144を取り外し
て、アダプタボックス140の前面140aにおける電
気配線の接続状態を検査することにより、容易に対処で
きる。しかも、カバープレート(大)144の存在によ
り、アダプタボックス140の位置が室内から一目で分
かる。したがって、間取りを変更する場合に、電気配線
の配置計画、つまり電気配線を設けるべき経路を容易に
決定することができる。
【0067】なお、床面10に格子状の溝を形成し、そ
の溝内に電気配線を配置しても良い。その場合も、電気
配線を天井面20の溝21に配置したのと同様の効果を
得ることができる。
【0068】図12は上記建物の床の構造を示してい
る。
【0069】和室では、床下スラブ90上にスタイロフ
ォーム91を敷き詰めて、その上に畳92を設けてい
る。一方、洋室では、床下スラブ90上には、複数の床
ユニット60を隙間なく並べて配置している。
【0070】この床ユニット60は、正方形の木質系の
床パネル61と、この床パネル61を支持する金属製あ
るいは樹脂製のベース部材62と、このベース部材62
の四隅に取り付けられた脚63を有している。図13
(b)の断面図に示すように、上記脚63は、外周面に
ネジが切られた略円柱状の金属製の軸部63bを有して
いる。この軸部63bの上端には、矩形のソケット穴6
3aが形成される一方、この軸部63bの下端にはクッ
ションゴム63cが取り付けられている。この脚63の
軸部63bは、ベース部材62のコーナー部に鉛直方向
に形成されたネジ穴62bに進退可能に螺合されてい
る。床パネル61はベース部材62上にクッションゴム
64を挟んで取り付けられている。床パネル61とクッ
ションゴム64のコーナー部には、ベース部材62のネ
ジ穴62bと1列に並ぶ貫通穴70が形成されている。
したがって、図12中に示すように、作業者は、上方か
らこの貫通孔70を通してレンチ71を軸部63bのネ
ジ穴63aに嵌合し、レンチ71を回転させることによ
ってベース部材62に対して脚63を出没させることに
により、各床ユニット60の高さを調整することができ
る。
【0071】図13(a)に示すように、各床ユニット
60は、床パネル61の外周端面に設けられた緩衝材6
5を挟んでコーナー部が互いに突き合わされた状態に並
べられている。そして、4台の床ユニット60のコーナ
ー部が1つの格子点11Xを構成している。互いに突き
合わされた4台の床ユニット60のコーナー部にまたが
って、床ユニット60間の高さの違いを解消するための
目違い調整プレート66を4本の皿ネジ69を用いて取
り付けている。図13(b)に示すように、さらにこの
上に、木製ビス68を用いて木製化粧プレート67を取
り付けている。この木製化粧プレート67の平面寸法
は、格子点11Xの平面寸法と同じ値(50mm×50
mm)に設定されている。また、木製化粧プレート67
の厚さは、取り付け後にその上面が床パネル61の上面
と同一平面上に並ぶように設定されている。これによ
り、平坦な床面10を構成できるとともに、室内の美観
が損なわれるのを防止できる。なお、図12中に示すよ
うに、目違い調整プレート66や木製化粧プレート67
はドライバ72を用いて取り付けることができ、特殊な
工具を用いる必要はない。
【0072】上述のように高さ調整が可能な床ユニット
60を設けることによる利点は次の通りである。例え
ば、洋室が和室に隣接している場合、洋室の床面10の
高さを和室の畳表の高さに揃えることができる。したが
って、いわゆるバリアフリー(段差なし)を実現でき
る。また、床下スラブ90(または地面)の或る領域と
別の領域との間、例えば洋室および和室の領域とその住
宅の水廻り領域との間で高さの違い(段差)がある場
合、その段差を吸収するようにそれらの領域間で床ユニ
ット60の脚63の長さを変えて設定する。これによ
り、その住宅内の全ての領域で床面の高さを揃えること
ができると共に、床下に形成された空間を、台所、トイ
レ、洗面台等の水廻り施設の各種配管スペースとして利
用することができ、上記水廻り施設の変更も可能とな
る。さらに、和室から洋室またはその逆の変更にも容易
に対応することができる。
【0073】なお、図14中に示すように、箱状のベー
ス部材62Aを有する床ユニット60Aを採用しても良
い。この場合、ベース部材が脚を保持する強度を高める
ことができ、床ユニットの高さをより高く設定すること
ができる。したがって、より大きな段差を解消すること
ができる。
【0074】以上の実施形態では、床面10に設ける第
1の印として、図15(a)に示すような一定の幅を持
つラインが交差する格子状パターン11を採用したが、
当然ながらそれに限られるものではない。図15(b)
に示すように、格子点11Xのみが幅(50mm×50
mm)を持ち、残りのライン11Bは床パネル61同士
の境界線であっても良い。また、図15(c),(d)
に示すように、格子点11Xと残りのライン11C,1
1Dとの間でコントラストを付けても良い。図15
(c)は床パネル61の内部領域に格子点11Xと同じ
色彩を施したもの、図15(d)は床パネル61の内部
領域に短冊状の模様を施したものである。
【0075】また、第1および第2の印をそれぞれ床面
10、天井面20に点状に形成しても良い。この場合、
間仕切パネル1は、この間仕切パネル1の下縁が床面1
0の隣り合う第1の印を通るとともに、この間仕切パネ
ル1の上縁が天井面20の隣り合う第2の印を通るよう
に配置される。同様に、第1および第2の印を単なる線
状に形成しても良い。
【0076】また、床面10の第1の印または天井面2
0の第2の印を凸状に形成し、この凸状の印に対応する
間仕切パネルの下縁または上縁を凹状に形成して、上記
凸状の印と間仕切パネルの凹状の下縁または上縁とを係
合させるようにしても良い。
【0077】また、第1および第2の印の少なくとも一
方は床面10または天井面20に貼り付けて設けても良
い。その場合、床面10、天井面20の形成後に第1、
第2の印を簡単に取り付けることができる。
【0078】図16(a)は上述の間仕切100ととも
に採用可能な押入の構造を示している。この押入は次の
ようにして構成する。
【0079】 まず、床下スラブ90の上に、襖用の
枠101に沿って床用パネル102を設ける。図16
(b)に示すように、床用パネル102の本体104の
四隅に設けたアジャスタ105を適宜回転させて、床用
パネル102を水平な姿勢にする。なお、床用パネル1
02の四隅にはそれぞれダボ穴106が形成されてい
る。
【0080】 次に、床用パネル102上に押入台1
03を取り付ける。この押入台103は、床用パネル1
02と同じ寸法を持つ棚板107と、この棚板107の
四隅にそれぞれ取り付けられたスチール製の脚108を
有している。110は補強用のスチール製フレームであ
る。この押入台103の脚108の下端に設けたダボ1
08bを床用パネル102のダボ穴106にそれぞれ嵌
合する。これにより、押入の下段を構成する。なお、棚
板107の四隅にはそれぞれダボ穴109が形成されて
いる。
【0081】 次に、図16(a)に示すように、押
入の下段を構成する押入台103の上に、押入の上段お
よび天袋を構成するために、もう一つの押入台103を
取り付ける。すなわち、後者の押入台103の脚108
の下端に設けたダボ108bを、下段を構成する前者の
押入台103のダボ穴109にそれぞれ嵌合する。
【0082】 次に、床面10と天井面20との間
に、間仕切100と同列に襖用の枠101を設ける。な
お、間仕切100は建物の壁120に沿って設けられて
いる。
【0083】このようにした場合、押入を簡単に構成で
きる。また、押入の分解は組立てと逆の手順で行えば良
く、押入の移設も容易である。
【0084】
【発明の効果】以上より明らかなように、請求項1に記
載の間仕切構造では、間仕切の組立時に、上記スタッド
と間仕切パネルとを交互に並べて立設した状態でジョイ
ント部材で連結すれば良いから、どの間仕切パネルから
でも、またどのスタッドからでも立設して良く、立設順
序の制約を受けない。また、間仕切の解体時に、どの間
仕切パネルからでも、またどのスタッドからでも取り外
して良く、取外し順序の制約を受けない。したがって、
建物内部の間仕切の施工および改装を簡単にかつ低コス
トで行うことができる。
【0085】請求項2に記載の間仕切構造によれば、上
記スタッドと間仕切パネルとを組み合わせることによ
り、様々な形態の間仕切りを1種類の間仕切パネルで実
現できる。したがって、建物内部の間仕切の施工および
改装をさらに簡単にかつ低コストで行うことができる。
【0086】請求項3の間仕切構造では、スタッドの切
り欠き形状のお陰で、様々な形態の間仕切を1種類のス
タッドで実現できる。
【0087】請求項4の間仕切構造では、請求項3と同
様に、スタッドの切り欠き形状のお陰で、様々な形態の
間仕切を1種類のスタッドで実現できる。
【0088】請求項5の間仕切構造では、上記スタッド
の横幅が上記間仕切パネルの厚さと略同じ寸法に設定さ
れているので、取付後のスタッドの側面(切り欠き以外
の部分)と間仕切パネルの面材の表面とが略同一平面上
に並ぶ。したがって、完成した間仕切の見栄えを良くす
ることができる。
【0089】請求項6の間仕切構造では、取付後のジョ
イント部材が間仕切パネルの面材の縦辺とこれに対向す
るスタッドの切り欠き側壁との間に生じる空間に収容さ
れる。取付後のジョイント部材の室内側に向いた面は、
上記スタッドの側面(切り欠き以外の部分)および間仕
切パネルの面材の表面と略同一平面上に並ぶ。したがっ
て、完成した間仕切の見栄えを良くすることができる。
【0090】請求項7の間仕切構造では、パネル取付用
部材が上記スタッドの下端および上記間仕切パネルの下
縁に係合するので、建物の床面と天井面との間に上記ス
タッドおよび間仕切パネルを簡単に立設できる。
【0091】請求項8の間仕切構造では、上記間仕切パ
ネルの下縁がこの間仕切パネルの下縁に沿って延びるパ
ネル取付用部材の断面凹状の溝に係合される。したがっ
て、間仕切パネルをさらに簡単に立設できる。
【0092】請求項9の間仕切構造では、上記パネル取
付用部材を上記分割面で分割した状態で、上記間仕切パ
ネルの下縁を上記溝に収容し、再び上記パネル取付用部
材を組み立てることができる。したがって、上記間仕切
パネルをあまり高く持ち上げなくとも、上記間仕切パネ
ルの下縁を容易に上記パネル取付用部材と係合できる。
【0093】請求項10の間仕切構造によれば、上記間
仕切パネルの下縁とパネル取付用部材との間に設けられ
た押圧手段によって、上記間仕切パネルが上記天井面へ
押し付けられて、しっかりと固定される。
【0094】請求項11の間仕切構造では、スパナ等の
工具を用いて上記押圧手段を構成するボルトを回転させ
ることにより、上記間仕切パネルを上記天井面へ簡単に
押し付けることができる。
【0095】請求項12に記載の間仕切構造によれば、
押入を簡単に構成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明により建物内部に間仕切を構築する
状態を示す図である。
【図2】 上記間仕切を構成するのに用いるスタッドと
ジョイント金具を示す図である。
【図3】 様々な間仕切パネルの配置構造を示す図であ
る。
【図4】 上記間仕切を構成するのに用いる間仕切パネ
ルを示す図である。
【図5】 間仕切の取付構造を示す図である。
【図6】 電気配線の配置構造を示す図である。
【図7】 電気配線を天井面の溝内に収容した状態を示
す図である。
【図8】 室内照明器具用の引掛シーリング近傍の配線
状態を示す図である。
【図9】 スイッチとコンセントを設けたスタッドを示
す立面図である。
【図10】 上記スタッドの平面図である。
【図11】 図6の電気配線を移設した状態を示す図で
ある。
【図12】 上記建物の床の構造を示す図である。
【図13】 複数並ぶ床ユニット同士の境界部を示す図
である。
【図14】 別の床ユニットを複数並べた状態を示す図
である。
【図15】 格子状パターンの様々な態様を示す図であ
る。
【図16】 押入の構造を示す図である。
【図17】 天井パネルを設けるべき領域にアダプタボ
ックスを配置した状態を示す図である。
【図18】 間仕切パネルの配置構造の別の例を示す図
である。
【符号の説明】
1 間仕切パネル 2,2A,2B スタッド 3,3A,4,5 ジョイント金具 10 床面 11 格子状パターン 11X,X1,X2,X3,X4,X7,X8,X9
格子点 20 天井面 21 格子状の溝 50a,50b,51a,51b 電気配線 60 床ユニット 61 床パネル 81 天井パネル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩浅 宗史 大阪府大阪市阿倍野区松崎町2丁目2番2 号 株式会社奥村組内 (72)発明者 道本 明 大阪府大阪市阿倍野区松崎町2丁目2番2 号 株式会社奥村組内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建物の床面と天井面との間に立設される
    四角柱状のスタッドと、上記スタッドの4側面のうち少
    なくとも2側面に隣接して建物の床面と天井面との間に
    立設される間仕切パネルと、上記スタッドと間仕切パネ
    ルとを連結するジョイント部材とからなることを特徴と
    する間仕切構造。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の間仕切構造において、 上記間仕切パネルは、このパネルの周縁をなす枠材と、
    この枠材を挟む一定の厚さを有する一対の面材とを備
    え、上記枠材の縦縁は上記面材の縦辺から横方向へ突出
    していることを特徴とする間仕切構造。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の間仕切構造において、 上記スタッドは、その四隅にそれぞれ鉛直方向に延びる
    断面四角形状の切り欠きが設けてあることを特徴とする
    間仕切構造。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の間仕切構造において、 上記スタッドは、その四隅にそれぞれ鉛直方向に延びる
    断面L字状の切り欠きが設けてあることを特徴とする間
    仕切構造。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれか一つに記載の
    間仕切構造において、 上記スタッドの横幅は、上記間仕切パネルの厚さと略同
    じ寸法に設定されていることを特徴とする間仕切構造。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の間仕切構造において、 上記切り欠きの深さは、上記間仕切パネルの面材の厚さ
    と略同じ寸法に設定されているとともに、 上記ジョイント部材は、上記面材の厚さと同じ厚さを持
    つ板状であり、上記間仕切パネルの枠材の上記横方向へ
    突出した縦縁とこの縦縁と隣り合う上記スタッドの上記
    切り欠きとにまたがって取り付けられることを特徴とす
    る間仕切構造。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載の間仕切構造におい
    て、 上記床面に、上記スタッドの下端および上記間仕切パネ
    ルの下縁に係合するパネル取付用部材を取り付けたこと
    を特徴とする間仕切構造。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の間仕切構造において、 上記パネル取付用部材は、上記間仕切パネルの下縁に沿
    って長手方向に延び、上面に上記間仕切パネルの下縁を
    収容する断面凹状の溝を有していることを特徴とする間
    仕切構造。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の間仕切構造において、 上記パネル取付用部材は、上記溝を通り上記長手方向に
    延びる分割面で分割可能になっていることを特徴とする
    間仕切構造。
  10. 【請求項10】 請求項7乃至9のいずれか一つに記載
    の間仕切構造において、 上記間仕切パネルの下縁とパネル取付用部材との間に、
    上記間仕切パネルを上記天井面へ押し付けるための押圧
    手段が設けられていることを特徴とする間仕切構造。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載の間仕切構造におい
    て、 上記押圧手段は上記パネル取付用部材に対して鉛直方向
    に螺合されたボルトからなることを特徴とする間仕切構
    造。
  12. 【請求項12】 請求項1に記載の間仕切構造におい
    て、 上記床面と天井面との間に、上記間仕切りパネルと同列
    に着脱可能に設けられた襖用の枠と、上記襖用の枠に沿
    って設けられて上記襖用の枠の間口に応じた横幅を持つ
    棚板およびこの棚板の四隅に取り付けられた脚を有する
    押入台とにより構成される押入を備えたことを特徴とす
    る間仕切構造。
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