JP2000144597A - 紙の繊維配向制御方法及び繊維配向制御装置 - Google Patents

紙の繊維配向制御方法及び繊維配向制御装置

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JP2000144597A
JP2000144597A JP10319556A JP31955698A JP2000144597A JP 2000144597 A JP2000144597 A JP 2000144597A JP 10319556 A JP10319556 A JP 10319556A JP 31955698 A JP31955698 A JP 31955698A JP 2000144597 A JP2000144597 A JP 2000144597A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 抄紙機上を走行する紙から取得した繊維配向
性データに基づき、ヘッドボックスが供給する原料とワ
イヤの速度差ベクトルを調整し、当該時に抄造される紙
の要求する繊維配向性を備えて抄造できるようにする。 【解決手段】 リール7直前に幅方向に往復移動するよ
うに設けた繊維配向計測計8で取得された紙面の繊維配
向データを、制御部11に送出させる。制御部11は繊維配
向データから実繊維配向プロファイルを作成し、予め登
録された理想繊維配向プロファイルと比較し、又は表裏
の実繊維配向プロファイルの差に係る差分プロファイル
を求め、スライス操作部21や再循環弁操作部22その他の
操作部23、24、25などの調整手段を操作してスライス角
度や再循環弁開度を変更させて実繊維配向プロファイル
を理想繊維配向プロファイルに近似させ、または差分プ
ロファイルが「0」となるように調整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、抄紙工程中にあ
る紙の繊維配向性データを取得し、該繊維配向性データ
を基に抄紙中の紙繊維配向性を所望のものに調整して、
用途に見合った繊維配向性を備えた、製品としての紙を
得るようにした紙の繊維配向制御方法及び繊維配向制御
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】紙の繊維配向性は、寸法安定性や強度な
どに大きく影響し、例えばNIP(non−inpact−print
er)用紙の斜傾やPPC用紙のカールなどの紙ぐせと称
される問題を引き起こす原因となり得る。このため、製
品としての紙の繊維配向性を計測し、取得された繊維配
向性に関するデータを抄紙工程に迅速に反映させて、繊
維配向性を制御することが重要な課題となる。特に、高
速化、広幅化が進んだ抄紙機においては、クロスマシン
方向(紙幅方向)の繊維配向がばらつきやすいため、紙
幅方向の繊維配向を制御することが重要である。
【0003】抄紙工程中の繊維配向を制御するための紙
の繊維配向制御装置として、例えば、特開平3−457
95号公報に記載された紙の繊維配向性の予測方法及び
装置や特開平8−246371号公報に記載された抄紙
機すき網部の配向性制御装置、特開平9−281135
号公報に記載された非接触式速度ベクトル検出装置など
がある。
【0004】特開平3−45795号公報には、抄紙機
にヘッドボックスから吐出されてからワイヤ上で未だ流
動状態にあるまでの過程の紙料挙動から抄紙中の紙の繊
維配向性を予測する方法及び装置が記載されている。ま
た、特開平8−246371号公報には、ヘッドボック
スのエアチャンバ付きミキシングチャンバ内の幅方向の
少なくとも両端部位置に、隔壁により仕切られた狭幅の
分割ゾーンを形成し、各分割ゾーンに、ヘッダから分岐
させたサブヘッダを、流量調整弁を備えた供給管を介し
て接続し、分割ゾーンと対応する粗分岐管を固定の盲板
で塞ぎ、分割ゾーン内のエアチャンバ側とヘッダ側を閉
塞し、分割ゾーン内に供給管と分散分岐管とを連通させ
る流路を形成し、配向角センサの信号に基づき流量調整
弁の開度をコントロールし、サブヘッダ内の原料を分割
ゾーンに対応させて部分流として流出させて配向角を修
正するようにした配向性制御装置が記載されている。ま
た、特開平9−281135号公報には、抄紙機のヘッ
ドボックスのスライスよりすき網上へ流出される原料の
上方位置に配向性2次元センサを幅方向へ移動可能に配
置し、原料の表面上にレーザ光を照射して2つの干渉縞
を形成されるようにすると共に反射光を測定させ、原料
の速さとその向きに比例した大きさの強度変調信号を検
出させ、配向性2次元センサの幅方向への移動量を測定
する移動量検出センサを設け、演算制御指令器により、
配向性2次元センサと移動量検出センサによる出力信号
を演算処理して原料の配向性2次元分布を算出させ、こ
れとパラメータ入力器による設定値との比較結果をCR
Tにより外部表示させるようにした非接触式速度ベクト
ル検出装置が記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の紙の繊維配向制御方法や繊維配向制御装置で
は、いずれも繊維配向を直接的に計測するものではな
い。すなわち、特開平3−45795号公報に記載され
た紙の繊維配向性の予測方法及び装置では、ワイヤ上で
未だ流動状態にある紙料の速度ベクトルを測定し、その
測定点における紙料の速度ベクトルとワイヤ速度とから
紙料とワイヤの速度差ベクトルを求めて、紙料とワイヤ
との速度差ベクトルの経時変化から紙のマシン方向の繊
維配向性の変動を予測するものである。また、特開平8
−246371号公報に記載された配向性制御装置の前
記配向角センサは、スライスからすき網上へ流出させら
れる原料の表面を幅方向に走査して配向性を検出するも
のである。また、特開平9−281135号公報に記載
された非接触式速度ベクトル検出装置は、前記配向性2
次元センサが、抄紙機のヘッドボックスの下流側のすき
網の上方位置に、スライスからすき網上へ流出される原
料の表面を幅方向に走査するように設けられているもの
である。
【0006】したがって、上述した従来の紙の繊維配向
制御方法や繊維配向制御装置では、製品としての紙の繊
維配向性を計測するものではなく、繊維配向性を予測す
るものであったり、ワイヤ上に流出された紙料に関する
配向性を計測するものである。
【0007】ところで、一般に繊維配向や地合などの紙
の構造は抄紙機のウェットパートで決定されると考えら
れている。すなわち、ワイヤパートにおける脱水条件に
よって大きく影響される。このため、ワイヤ上に流出さ
れた際の紙料に関する繊維配向性を計測しただけでは製
品としての紙の真の配向性を評価するには不十分であ
り、原料ジェットの流向を抄紙方向に対して均一化させ
ても、製品としての紙の繊維配向を抄紙方向に均一化す
ることは困難である。
【0008】しかも、実際の抄紙機では、原料の流れ方
向は抄紙方向に対して微妙にずれてしまい、また繊維配
向は原料ジェットとワイヤの速度差ベクトルに影響され
るため、原料ジェットの流向と製品としての紙の繊維配
向角は必ずしも一致しない場合が生じる。
【0009】さらに、紙の繊維配向は、繊維配向角と繊
維配向指数との2つのパラメータで表すことが現実的で
あり、NIP用紙の斜傾やPPC用紙のカールなどの紙
ぐせは、これらのパラメータに影響されるため、繊維配
向の制御には繊維配向角に加えて繊維配向指数に関する
データも評価の対象とする必要がある。
【0010】ところで、本願出願人は、紙面の繊維配向
特性を繊維配向角と繊維配向指数に分け、しかも繊維配
向分布を測定して評価することによってほぼ正確な配向
性を得ることができ、また、高品質な紙を製造すべく測
定結果を迅速に反映できるように、オンラインにおいて
も配向特性を測定することができる紙の繊維配向測定装
置を開発し既に提案した(特開平6−257092号参
照)。
【0011】そこで、この発明は、繊維配向性をほぼ正
確に取得することができる前記繊維配向測定装置を利用
して、取得された配向性データを評価してリアルタイム
で連続的に繊維配向を制御することによって所望の紙質
を備えた製品としての紙を抄紙機で抄造できるようにし
た紙の繊維配向制御方法及び繊維配向制御装置を提供す
ることを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めの技術的手段として、この発明に係る紙の繊維配向制
御方法は、抄紙原料をワイヤ上に供給する際に該原料と
ワイヤとの速度差ベクトルを調整する手段として、原料
の流れ方向(角度)を調整する手段及び/または原料の
流れ速度とワイヤ走行速度との相対速度を調整する手段
を具備したヘッドボックスを有する抄紙機の紙の繊維配
向制御方法において、前記抄紙機上であってワイヤパー
トよりも後の工程を走行する紙の繊維配向を計測し、前
記計測された繊維配向データから実繊維配向プロファイ
ルを作成し、抄紙すべき紙質に合せて予め設定された理
想繊維配向プロファイルと前記実繊維配向プロファイル
とを比較し、前記原料の流れ方向(角度)を調整する手
段及び/または原料の流れ速度とワイヤ走行速度との相
対速度を調整する手段によって原料供給時の速度差ベク
トルを調整することにより、実繊維配向プロファイルを
理想繊維配向プロファイルに近似させることを特徴とし
ている。
【0013】ワイヤパートを通過し、例えば抄紙機のド
ライパートの途中や後の工程で走行している紙の繊維配
向を計測することにより、安定した状態の繊維配向を計
測することができる。このため、計測された繊維配向デ
ータを、その後にワイヤパートに供給する抄紙原料の供
給時の挙動を制御するデータとして役立てることができ
る。そして、供給時の挙動の制御は、ヘッドボックスが
具備した原料とワイヤとの速度差ベクトルを調整する手
段、具体的には原料の流れ方向(角度)を調整する手段
及び/または原料の流れ速度とワイヤ走行速度との相対
速度を調整する手段によって行う。
【0014】この原料の流れ方向(角度)を調整する手
段には、請求項9に言及されているように、スライス開
度調整手段と、再循環弁開度調整手段と、エッジフロー
流量調整手段と、ブリード開度調整手段と、原料ジェッ
ト着地位置調整手段とを含むことを特徴としている。
【0015】また、原料の流れ速度とワイヤ走行速度と
の相対速度を調整する手段には、請求項10に言及され
ているように、ワイヤシェーキング手段と、原料ジェッ
ト速度またはワイヤ走行速度を変更してこれらの速度比
を調整するJ/W調整手段とを含むことを特徴としてい
る。
【0016】そして、原料の流れ方向(角度)を調整す
る前記手段と、原料の流れ速度とワイヤ走行速度との相
対速度を調整する前記手段のうちのいずれか1つまたは
2つ以上を組合わせて操作することにより、原料とワイ
ヤとの速度差ベクトルを調整することを特徴とするもの
である。
【0017】スライス開度調整手段は、スライス板を上
下方向に移動させることによりヘッドボックスの供給口
の開度を調整して、開度を調整した部分の原料の流向、
流速を変えることができる。再循環開度調整手段は、ヘ
ッドボックスのテーパヘッダー内の圧力分布を調整して
原料の流れを調整し、スライスから流出する原料の流
向、流速を抄紙機の幅方向に亙って調整することができ
る。エッジフロー流量調整手段は、テーパヘッダーから
タービュレンスジェネレータなどを介さずに直接スライ
スの側壁面に沿って供給して、スライス端部付近におけ
るワイヤに供給される原料の流向、流量を調整すること
ができる。ブリード開度調整手段は、スライスの側壁面
から原料を排出させることにより、スライス端部付近に
おけるワイヤに供給される原料の流向、流速を調整する
ことができる。原料ジェット着地位置調整手段は、主と
して前記スライスを走行方向に移動させることにより、
原料のワイヤに対する供給位置を変更させることができ
る。すなわち、これらの手段の1つまたは2つ以上を操
作することによって、ヘッドボックスから流出する原料
のワイヤに対する流向や流量を変更させて、速度差ベク
トルを調整することができる。
【0018】前記ワイヤシェーキング手段は、ワイヤを
その走行方向に対して直角の水平方向に振動させること
により、原料供給時に抄紙原料の繊維を分散させるもの
である。また、J/W調整手段は、原料ジェットの流速
とワイヤの走行速度とのいずれか一方または双方を調整
してこれら速度比(J/W比)を変更することができ
る。すなわち、これらの手段の1つまたは2つ以上を操
作することによって、ヘッドボックスから流出する原料
の速度とワイヤの走行速度との相対速度を調整して、速
度差ベクトルを調整することができる。
【0019】そして、抄造すべき紙の紙質に応じた繊維
配向プロファイルが予め設定されている。例えば、NI
P用紙やPPC用紙、上質紙、新聞紙などそれぞれの紙
質に見合った繊維配向プロファイルがあり、この抄造す
べき紙に関する繊維配向プロファイルを理想繊維配向プ
ロファイルとする。そして、抄造時に計測された繊維配
向プロファイル、即ち実繊維配向プロファイルとこの理
想繊維配向プロファイルとを比較する。そして、前記原
料とワイヤとの速度差ベクトルの調整手段を操作しなが
ら実繊維配向プロファイルを変更させて、これを理想繊
維配向プロファイルと一致させるようにすれば、所望の
紙質の紙を抄造することができる。
【0020】実繊維配向プロファイルと理想繊維配向プ
ロファイルを、例えばこれら繊維配向プロファイルを表
示するCRTモニタなどの表示装置を設けて表示させ
る。そして、該表示装置に表示された繊維配向プロファ
イルを視認しながら前記原料の流れ方向(角度)や原料
の流れ速度とワイヤ走行速度との相対速度を調整するこ
とによって、実繊維配向プロファイルを理想繊維配向プ
ロファイルに一致するよう変更させることもできる。ま
た、これら繊維配向プロファイルを信号レベルで比較し
て、その比較信号に応じた駆動信号を原料の流れ方向
(角度)を調整する手段や原料の流れ速度とワイヤ走行
速度との相対速度を調整する手段の駆動装置などに送出
して、該原料の流れ方向(角度)を調整する手段や原料
の流れ速度とワイヤ走行速度との相対速度を調整する手
段を操作することもできる。
【0021】また、請求項2の発明に係る紙の繊維配向
制御方法は、抄紙原料をワイヤ上に供給する際に該原料
とワイヤとの速度差ベクトルを調整する手段として、原
料の流れ方向(角度)を調整する手段及び/または原料
の流れ速度とワイヤ走行速度との相対速度を調整する手
段を具備したヘッドボックスを有する抄紙機の紙の繊維
配向制御方法において、前記抄紙機上であってワイヤパ
ートよりも後の工程を走行する紙の繊維配向を計測し、
前記計測された繊維配向データから実繊維配向プロファ
イルを作成し、抄紙すべき紙質に合せて予め設定された
理想繊維配向プロファイルと前記実繊維配向プロファイ
ルとの差分プロファイルを求め、前記差分プロファイル
のパターンを改善するのに適した適宜な原料の流れ方向
(角度)を調整する手段及び/または原料の流れ速度と
ワイヤ走行速度との相対速度を調整する手段を前記原料
の流れ方向(角度)を調整する手段及び/または原料の
流れ速度とワイヤ走行速度との相対速度を調整する手段
のうちから選択し、前記選択された適宜な原料の流れ方
向(角度)を調整する手段及び/または原料の流れ速度
とワイヤ走行速度との相対速度を調整する手段によって
原料供給時の速度差ベクトルを調整して、前記差分プロ
ファイルを改善することにより、実繊維配向プロファイ
ルを理想繊維配向プロファイルに近似させることを特徴
としている。
【0022】すなわち、前記差分プロファイルを「0」
にすれば、これら繊維配向プロファイルが一致した状態
となる。しかも、例えば表示装置には差分プロファイル
のみを表示させ、これが「0」となるよう原料の流れ方
向(角度)を調整する手段や原料の流れ速度とワイヤ走
行速度との相対速度を調整する手段を操作すればよいか
ら、表示装置上で繊維配向プロファイルの一致を視認す
る必要がなく、操作が容易となる。
【0023】また、請求項3の発明に係る紙の繊維配向
制御方法は、抄紙原料をワイヤ上に供給する際に該原料
とワイヤとの速度差ベクトルを調整する手段として、原
料の流れ方向(角度)を調整する手段及び/または原料
の流れ速度とワイヤ走行速度との相対速度を調整する手
段を具備したヘッドボックスを有する抄紙機の紙の繊維
配向制御方法において、前記抄紙機上であってワイヤパ
ートよりも後の工程を走行する紙の繊維配向を計測し、
前記計測された繊維配向データから実繊維配向プロファ
イルを作成し、前記原料の流れ方向(角度)を調整する
手段及び/または原料の流れ速度とワイヤ走行速度との
相対速度を調整する手段によって原料供給時の速度差ベ
クトルを調整することにより、実繊維配向プロファイル
を均一化させることを特徴としている。
【0024】すなわち、抄造すべき紙に特定の理想物性
を要求される紙質に無関係に、抄造すべき紙の紙質を均
一にすることが要求される場合には、理想繊維配向プロ
ファイルは必要がなく、実繊維配向プロファイルを均一
化すれば、抄造された紙の紙質を均一にすることができ
る。
【0025】また、請求項4の発明に係る紙の繊維配向
制御方法は、前記実繊維配向プロファイルを紙のフェル
ト面またはワイヤ面のいずれか一方で取得することを特
徴とし、請求項5の発明に係るの紙の繊維配向制御方法
は、前記実繊維配向プロファイルを紙のフェルト面とワ
イヤ面の両面で取得することを特徴としている。
【0026】例えば、製品としての紙のカールなどが問
題とならないような場合には、フェルト面あるいはワイ
ヤ面のいずれかで実繊維配向プロファイルを取得し、こ
れを均一化あるいは理想繊維配向プロファイルと近似さ
せるように調整すればよい。他方、PPC用紙などのよ
うにカールなどが問題となる場合には、紙の表裏の繊維
配向を一致させる必要があるから、表裏の実繊維配向プ
ロファイルを取得し、前記原料の流れ方向(角度)を調
整する手段や原料の流れ速度とワイヤ走行速度との相対
速度を調整する手段を操作して、表裏の実繊維配向プロ
ファイルのそれぞれを均一化させたり理想繊維配向プロ
ファイルと近似させるなどの調整を行えばよい。
【0027】また、請求項6の発明に係る紙の繊維配向
制御方法は、抄紙原料をワイヤ上に供給する際に該原料
とワイヤとの速度差ベクトルを調整する手段として、原
料の流れ方向(角度)を調整する手段及び/または原料
の流れ速度とワイヤ走行速度との相対速度を調整する手
段を具備したヘッドボックスを有する抄紙機の紙の繊維
配向制御方法において、前記抄紙機上であってワイヤパ
ートよりも後の工程を走行する紙の繊維配向をフェルト
面とワイヤ面とのそれぞれで計測し、前記計測された繊
維配向データから実繊維配向プロファイルを作成し、前
記原料の流れ方向(角度)を調整する手段及び/または
原料の流れ速度とワイヤ走行速度との相対速度を調整す
る手段によって原料供給時の速度差ベクトルを調整する
ことにより、フェルト面の実繊維配向プロファイルとワ
イヤ面の実繊維配向プロファイルとを近似させることを
特徴としている。
【0028】すなわち、紙の表裏の繊維配向が異なると
紙のカールが生じるから、表裏の繊維配向を一致させれ
ば、少なくともカール現象の発生を阻止できる。したが
って、表裏の実繊維配向プロファイルが一致するよう
に、原料の流れ方向(角度)を調整する手段や原料の流
れ速度とワイヤ走行速度との相対速度を調整する手段に
より調整する。
【0029】また、請求項7の発明に係る紙の繊維配向
制御方法は、前記実繊維配向プロファイルを抄紙機の幅
方向で求めることを特徴とし、請求項8の発明に係る紙
の繊維配向制御方法は、前記実繊維配向プロファイルを
抄紙機の走行方向で求めることを特徴としている。
【0030】すなわち、要求される紙質に応じて、幅方
向の実繊維配向プロファイルを、均一化したり、理想繊
維配向プロファイルに近似させるようにすることも、走
行方向の実繊維配向プロファイルを、均一化したり、理
想繊維配向プロファイルに近似させるようにすることも
できる。
【0031】また、前述したように、実繊維配向プロフ
ァイルはワイヤパートよりも後の工程を走行する紙につ
いて取得するものであるが、請求項11の発明に係る紙
の繊維配向制御方法は、前記実繊維配向プロファイルを
抄紙機のプレドライヤー直後からリールの直前までの間
の位置で取得することを特徴としている。
【0032】例えば、リール直前やアフタードライヤー
の直後、プレドライヤーの直後など繊維配向を計測する
ための装置を配設するのに適した位置で実繊維配向プロ
ファイルを取得する。なお、製品としての紙の繊維配向
が最も安定するのは、抄造された紙を巻き取るためのリ
ールの直前であるので、当該位置で取得された実繊維配
向プロファイルに合せて原料の流れ方向(角度)を調整
する手段や原料の流れ速度とワイヤ走行速度との相対速
度を調整する手段を操作してヘッドボックスからの原料
の供給を調整すれば確実である。しかし、リール直前と
ヘッドボックスとの距離は相当に離れているため、リー
ル直前で取得した実繊維配向プロファイルに基づいて原
料の流れ方向(角度)や原料の流れ速度とワイヤ走行速
度との相対速度をを調整する場合には、調整の結果に係
る実繊維配向プロファイルを取得するまで相当時間を要
することになる。このため、アフタードライヤーの直後
やプレドライヤーの直後で取得するようにしても構わな
い。
【0033】抄紙機によってはアフタードライヤーの直
後であっても紙の繊維配向が安定していると考えられる
ので、当該位置において実繊維配向プロファイルを取得
するようにしても構わない。すなわち、抄造されている
紙の繊維配向が安定すると共に、ヘッドボックスから最
も近い位置で実繊維配向プロファイルを取得することが
好ましい。
【0034】そして、前述した発明に係る紙の繊維配向
制御方法を実行するのに適した繊維配向制御装置に関す
るものとして、請求項12の発明に係る紙の繊維配向制
御装置は、抄紙原料をワイヤ上に供給する際に該原料と
ワイヤとの速度差ベクトルを調整する手段として、原料
の流れ方向(角度)を調整する手段及び/または原料の
流れ速度とワイヤ走行速度との相対速度を調整する手段
を具備したヘッドボックスを有する抄紙機の紙の繊維配
向制御装置において、前記抄紙機上であってワイヤパー
トよりも後の工程を走行する紙の繊維配向を計測する繊
維配向計測手段と、前記繊維配向計測手段によって取得
された繊維配向データから実繊維配向プロファイルを作
成する実繊維配向プロファイル作成手段と、抄紙すべき
紙質に合せて予め設定された理想繊維配向プロファイル
と前記実繊維配向プロファイルとを比較するプロファイ
ル比較手段とを備え、前記プロファイル比較手段の比較
信号に基づいて前記原料の流れ方向(角度)を調整する
手段及び/または原料の流れ速度とワイヤ走行速度との
相対速度を調整する手段を操作して原料供給時の速度差
ベクトルを調整することにより、実繊維配向プロファイ
ルを理想繊維配向プロファイルに近似させることを特徴
としている。
【0035】すなわち、実繊維配向プロファイルに関す
る繊維配向データを前記繊維配向計測手段によって取得
し、前記実繊維配向プロファイル作成手段によって実繊
維配向プロファイルを作成する。前記プロファイル比較
手段によって、この実繊維配向プロファイルを予め設定
された前記理想繊維配向プロファイルと比較し、その比
較演算に関する結果を比較信号として前記原料の流れ方
向(角度)を調整する手段や原料の流れ速度とワイヤ走
行速度との相対速度を調整する手段に送出する。そし
て、原料の流れ方向(角度)を調整する手段や原料の流
れ速度とワイヤ走行速度との相対速度を調整する手段に
よって原料の供給時に速度差ベクトルが変更されて、理
想繊維配向プロファイルに実繊維配向プロファイルを近
似させるよう調整される。
【0036】また、請求項13の発明に係る紙の繊維配
向制御装置は、抄紙原料をワイヤ上に供給する際に該原
料とワイヤとの速度差ベクトルを調整する手段として、
原料の流れ方向(角度)を調整する手段及び/または原
料の流れ速度とワイヤ走行速度との相対速度を調整する
手段を具備したヘッドボックスを有する抄紙機の紙の繊
維配向制御装置において、前記抄紙機上であってワイヤ
パートよりも後の工程を走行する紙の繊維配向を計測す
る繊維配向計測手段と、前記繊維配向計測手段によって
取得された繊維配向データから実繊維配向プロファイル
を作成する実繊維配向プロファイル作成手段と、抄紙す
べき紙質に合せて予め設定された理想繊維配向プロファ
イルと前記実繊維配向プロファイルとの差分プロファイ
ルを求める差分プロファイル演算手段と、前記差分プロ
ファイルのパターンを改善するのに適した適宜な原料の
流れ方向(角度)を調整する手段及び/または原料の流
れ速度とワイヤ走行速度との相対速度を調整する手段を
前記原料の流れ方向(角度)を調整する手段及び/また
は原料の流れ速度とワイヤ走行速度との相対速度を調整
する手段のうちから選択する選択手段とを備え、前記選
択手段によって選択された適宜な原料の流れ方向(角
度)を調整する手段及び/または原料の流れ速度とワイ
ヤ走行速度との相対速度を調整する手段によって原料供
給時の速度差ベクトルを調整して、前記差分プロファイ
ルを改善することにより、実繊維配向プロファイルを理
想繊維配向プロファイルに近似させることを特徴として
いる。
【0037】すなわち、差分プロファイルのパターンを
前記選択手段によって予め登録されているパターンと比
較して、当該時のパターンに対して有効な原料の流れ方
向(角度)を調整する手段や原料の流れ速度とワイヤ走
行速度との相対速度を調整する手段を選択する。そし
て、この選択された原料の流れ方向(角度)を調整する
手段や原料の流れ速度とワイヤ走行速度との相対速度を
調整する手段を操作して、供給時の原料の原料の流れ方
向(角度)や原料の流れ速度とワイヤ走行速度との相対
速度を調整し、差分プロファイルを改善する。
【0038】また、請求項14の発明に係る紙の繊維配
向制御装置は、抄紙原料をワイヤ上に供給する際に該原
料とワイヤとの速度差ベクトルを調整する手段として、
原料の流れ方向(角度)を調整する手段及び/または原
料の流れ速度とワイヤ走行速度との相対速度を調整する
手段を具備したヘッドボックスを有する抄紙機の紙の繊
維配向制御装置において、前記抄紙機上であってワイヤ
パートよりも後の工程を走行する紙の繊維配向を計測す
る繊維配向計測手段と、前記計測された繊維配向データ
から実繊維配向プロファイルを作成する実繊維配向プロ
ファイル作成手段と、前記原料の流れ方向(角度)を調
整する手段及び/または原料の流れ速度とワイヤ走行速
度との相対速度を調整する手段によって原料供給時の速
度差ベクトルを調整することにより、実繊維配向プロフ
ァイルを均一化させることを特徴としている。
【0039】すなわち、実繊維配向プロファイルを均一
化すれば、抄造された紙の紙質を均一にすることができ
る。
【0040】また、請求項15の発明に係る紙の繊維配
向制御装置は、前記実繊維配向プロファイルを紙のフェ
ルト面またはワイヤ面のいずれか一方で取得することを
特徴し、請求項16の発明に係る紙の繊維配向制御装置
は、前記実繊維配向プロファイルを紙のフェルト面とワ
イヤ面の両面で取得することを特徴としている。
【0041】また、請求項17の発明に係る紙の繊維配
向制御装置は、抄紙原料をワイヤ上に供給する際に該原
料とワイヤとの速度差ベクトルを調整する手段として、
原料の流れ方向(角度)を調整する手段及び/または原
料の流れ速度とワイヤ走行速度との相対速度を調整する
手段を具備したヘッドボックスを有する抄紙機の紙の繊
維配向制御装置において、前記抄紙機上であってワイヤ
パートよりも後の工程を走行する紙の繊維配向をフェル
ト面とワイヤ面とのそれぞれで計測する繊維配向計測手
段と、前記計測された繊維配向データから実繊維配向プ
ロファイルを作成する実繊維配向プロファイル作成手段
とを備え、前記原料の流れ方向(角度)を調整する手段
及び/または原料の流れ速度とワイヤ走行速度との相対
速度を調整する手段によって原料供給時の速度差ベクト
ルを調整することにより、フェルト面の実繊維配向プロ
ファイルとワイヤ面の実繊維配向プロファイルとを近似
させることを特徴としている。
【0042】すなわち、紙の表裏の繊維配向が異なると
紙のカールが生じるから、原料の流れ方向(角度)を調
整する手段や原料の流れ速度とワイヤ走行速度との相対
速度を調整する手段によって表裏の繊維配向を一致させ
るように調整すれば、少なくともカール現象の発生を阻
止できる。
【0043】また、請求項18の発明に係る紙の繊維配
向制御装置は、前記繊維配向計測手段を抄紙機の幅方向
に走査させる走査手段を設け、前記実繊維配向プロファ
イルを抄紙機の幅方向で求めることを特徴としている。
【0044】前記走査手段が駆動すると、繊維配向計測
手段が抄紙機の幅方向に移動して紙の表面を走査して繊
維配向データが取得される。紙は走行されているが原料
の流れ方向(角度)を調整する手段または原料の流れ速
度とワイヤ走行速度との相対速度を調整する手段が操作
されなければ、走行方向の繊維配向はほぼ一定であるか
ら、上記の走査によって抄造中の紙の幅方向の繊維配向
データを取得することができる。この幅方向の繊維配向
データから得られた実繊維配向プロファイルを、原料の
流れ方向(角度)を調整する手段や原料の流れ速度とワ
イヤ走行速度との相対速度を調整する手段を操作するこ
とによって、均一化させたり、理想繊維配向プロファイ
ルと近似させるようにする。
【0045】また、請求項19の発明に係る紙の繊維配
向制御装置は、前記繊維配向計測手段を抄紙機の幅方向
における定位置に設置して、前記実繊維配向プロファイ
ルを抄紙機の走行方向で求めることを特徴としている。
【0046】定位置に設置された繊維配向計測手段で抄
造中の紙の繊維配向データを取得することにより、該抄
造中の紙の走行方向の実繊維配向プロファイルを求める
ことができる。
【0047】また、請求項20の発明に係る紙の繊維配
向制御装置は、前記原料の流れ方向(角度)を調整する
手段には、スライス開度調整手段と、再循環弁開度調整
手段と、エッジフロー流量調整手段と、ブリード開度調
整手段と、原料ジェット着地位置調整手段とを含み、原
料の流れ方向を調整するこれら手段のうちのいずれか1
つまたは2つ以上を組合わせて操作することにより、原
料供給時の流れ方向を調整することを特徴としている。
【0048】また、請求項21の発明に係る繊維配向制
御装置は、前記原料の流れ速度とワイヤ走行速度との相
対速度を調整する手段には、ワイヤシェーキング手段
と、原料ジェット速度またはワイヤ走行速度を変更して
これらの速度比を調整するJ/W調整手段とを含み、原
料の流れ速度とワイヤ走行速度との相対速度を調整する
これらの手段のうちのいずれか1つまたは2つ以上を組
合わせて操作することにより、原料供給時の原料の流れ
速度とワイヤ走行速度との相対速度を調整することを特
徴としている。
【0049】そして、請求項22の発明に係る紙の繊維
配向制御装置は、前記実繊維配向プロファイルを抄紙機
のプレドライヤー直後からリールの直前までの間の位置
で取得することを特徴としている。
【0050】
【発明の実施の形態】以下、図示した好ましい実施の形
態に基づいて、この発明に係る紙の繊維配向制御方法及
び繊維配向制御装置を具体的に説明する。
【0051】図1はこの発明に係る紙の繊維配向制御装
置を備えた抄紙機1の概略を示す図である。抄紙原料は
ヘッドボックス2からワイヤパート3のワイヤ3aに供給
され、ワイヤ3aの表面に展開され適宜に搾水されて、後
続するプレスパート4に給送される。プレスパート4に
おいてフェルトと共にプレスロールでプレスされて搾水
された抄紙原料は、ドライパート5に給送されて、ドラ
イヤー表面から熱が付与されて乾燥する。このドライパ
ート5は、予熱を付与するプレドライヤー51と、該プレ
ドライヤー51に後続して乾燥を促進させるアフタードラ
イヤー52とを備えている。ドライパート5で乾燥されて
紙となった抄紙原料はカレンダー6を通過して適宜に圧
潰され、リール7に巻き取られる。
【0052】前記リール7の直前に、繊維配向計測手段
としての繊維配向計測計8が配設されている。紙Pのワ
イヤ面とフェルト面のそれぞれの繊維配向を計測する場
合にはワイヤ面とフェルト面のそれぞれに対向させて繊
維配向計測計を配設し、一方の面の繊維配向を計測する
場合には該一方の面に対向させて配設する。図2は、こ
の繊維配向制御装置の概略のブロック図で、繊維配向計
測計8によって取得された繊維配向データは、中央制御
室10などに配置されたCPUを主体として構成された制
御部11に送出されて、該制御部11で適宜な演算処理がな
されて実繊維配向プロファイルが作成される。作成され
た実繊維配向プロファイルは、制御部11に接続されたC
RTモニタなどの表示装置12に表示される。また、制御
部11には予めこの抄紙機で抄造する紙に適した理想繊維
配向プロファイルが登録されており、この理想繊維配向
プロファイルも表示装置12に表示されるようにしてあ
る。あるいは、これら実繊維配向プロファイルも理想繊
維配向プロファイルも表示せず、制御部11においてこれ
ら実繊維配向プロファイルと理想繊維配向プロファイル
との差を求めて作成された差分プロファイルを該表示装
置12に表示させるようにしても構わない。また、この表
示装置12は中央制御室10だけでなく、図1に示すよう
に、必要となる位置、例えばヘッドボックス2の近傍そ
の他適宜な位置に配設することもできる。
【0053】前記制御部11には、スライス開度調整手段
としてのスライス操作部21や、再循環弁開度調整手段と
しての再循環弁操作部22、エッジフロー流量調整手段と
してのエッジフロー操作部23、ブリード開度調整手段と
してのブリード操作部24、ワイヤの走行速度を変更する
ワイヤ駆動部25やワイヤシェーキング駆動部(図示せ
ず)などが接続されており、これら各操作部21〜25との
間で所定の情報が交換されている。
【0054】前記繊維配向計測計8の概略を、図3に示
してある。この繊維配向計測計8は、走行する紙Pにそ
の紙面に対して垂直方向から無偏光を照射する投光部81
と、照射点を中心とした円周の上方位置で反射光を捕捉
するよう配された適宜数の受光部82とによって構成され
ている。そして、受光部82で捕捉された反射光の強度な
どに関する情報を前記制御部11に対して出力している。
【0055】制御部11では、入力された反射光情報を、
例えば周期関数を形成するフーリエ級数やフォン・マイ
ス関数、楕円関数などを用いて演算処理することにより
入射位置における紙Pの繊維配向指数や繊維配向角など
の繊維配向性が求められる。この場合、前記繊維配向計
測計8が一定位置に固定されている場合には、紙Pは抄
造のために走行されているから、該繊維配向計測計8で
は抄紙機1の走行方向について紙Pの繊維配向性が取得
され、これを所定時間あるいは所定走行距離ごとに求め
ることにより、所定範囲における走行方向に関する実繊
維配向プロファイルが取得される。また、抄紙機1の幅
方向に往復移動する走査手段を設け、この走査手段に繊
維配向計測計8を支持させ、該走査手段を走行させなが
ら繊維配向データを取得すれば、幅方向に関する実繊維
配向プロファイルが取得される。
【0056】図4はヘッドボックス2の構造を説明する
概略の平面図である。抄紙原料はテーパーヘッダー2aに
供給され、マニフォールドチューブバンクのチューブ2b
を通してタービュレンスジェネレーター2cに給送され乱
流が形成される。そして、スライス2dを通ってワイヤ3a
に供給されることになる。
【0057】前記テーパーヘッダー2aの一方の側壁には
供給管2eが接続されて、前処理工程で調製された抄紙原
料が供給され、他方の側壁に接続された排出管2fから余
剰の原料が排出される。該テーパーヘッダー2aの背面壁
は、該テーパーヘッダー2aの抄紙機1の走行方向長さ
が、供給管2eの側で最も大きく、排出管2fの側で最も小
さくなくなるよう傾斜させてある。そして、排出管2fに
は前記再循環弁操作部22によって開閉される再循環弁26
が設けられており、その開度によって再循環量が調整さ
れるようにしてある。また、この再循環弁26の開閉は、
前記再循環弁操作部22の動作によって行われる。なお、
供給管2eが抄紙機1の前側即ちフロント側に、排出管2f
が後側即ちバック側にそれぞれ配されている。
【0058】前記テーパーヘッダー2aの側壁のそれぞれ
にはエッジフロー管27が接続され、該エッジフロー管27
を介してテーパーヘッダー2aと前記スライス2dの側壁内
部とを、前記チューブ2bやタービュレンスジェネレータ
2cを介することなく連通させてある。また、エッジフロ
ー管27の中間部にはエッジフロー弁27a を介在させてあ
り、その開度によってエッジフロー流量が調整されるよ
うにしてある。このエッジフロー弁27a の開閉は、前記
エッジフロー操作部23の動作によって行われる。
【0059】また、スライス2dの側壁にはブリード管28
が接続されており、スライス2d内の抄紙原料が該ブリー
ド管28から排出されるようにしてある。このブリード管
28にはブリード弁28a が設けられており、その開度によ
ってブリード流量が調整されるようにしてある。そし
て、このブリード弁28a の開閉は前記ブリード操作部24
の動作によって行われる。
【0060】図6はヘッドボックス2のスライス2dの概
略の側面を示す図で、スライス2dは、ワイヤ3aに対して
ほぼ平行に配された下リップ29a と該下リップ29a の上
方に位置させた垂直方向に昇降自在な上リップ29b とで
構成されている。この上リップ29b の昇降によって下リ
ップ29a との間の距離が変更されることによってスライ
ス開度が変更される。また、上リップ29b は抄紙機1の
走行方向に進退自在とされており、この進退位置によっ
てスライス2dからワイヤ3aに抄紙原料が供給される際の
原料ジェットのワイヤ3aに対する着地角度が変更され
る。
【0061】次に、図8ないし図19を参照して、原料の
流れ速度とワイヤ走行速度との相対速度の調整に寄与す
るJ/W比が変更された場合と、原料の流れ方向(角
度)の調整に寄与する再循環弁26の開度が変更された場
合、原料ジェットの着地位置が変更された場合のそれぞ
れについての抄紙原料の供給時の挙動について説明す
る。
【0062】図8及び図9は、長網式抄紙機において、
抄速700 m/min、抄き幅3mでPPC用紙(坪量6
4g/m2 )を抄造する際の、原料ジェット速度とワイ
ヤ速度との比(J/W比)を、101、101.6、1
02、103として計測した繊維配向指数を示す図で、
横軸を抄紙機1の幅方向とした図であり、図8はフェル
ト面について、図9はワイヤ面についてそれぞれ示して
ある。これらの図に示されるように、繊維配向指数は、
J/W比に拘わらずほぼ等しい傾向を示しており、J/
W比の変更は抄紙機1の幅方向に関する繊維配向指数の
傾向を維持した状態で、繊維配向指数の値が変更され
る。また、図10はフェルト面とワイヤ面に関する繊維配
向指数の差を示す図で、同じくJ/W比に拘わらずほぼ
等しい傾向を示している。しかも、図8及び図9より、
J/W比が小さくなるにしたがって繊維配向指数は、フ
ェルト面側が大きくなると共に、ワイヤ面側では小さく
なり、これらの差が0に近づくことになる。したがっ
て、所望の傾向を示す繊維配向指数が得られた状態で、
J/W比を変更すれば、所望の繊維配向指数を示す紙P
を得ることができる。
【0063】図11及び図12は、長網式抄紙機において、
抄速700 m/min、抄き幅3mでPPC用紙(坪量6
4g/m2 )を抄造する際の、再循環弁26の開度を、4
5%、56%、65%に変更した場合の、抄紙機1の幅
方向に関する繊維配向角を示す図で、横軸を抄紙機1の
幅方向とした図であり、図11はフェルト面について、図
12はワイヤ面についてそれぞれ示してある。フェルト面
は、再循環弁26の開度を大きくすることにより、抄紙機
1のバック側近傍で抄造された部分の繊維配向角がマイ
ナス側へ変化し、フロント側近傍の部分の繊維配向角に
近づく傾向を示している。すなわち、再循環弁26の開度
を大きくすることによってフェルト面の繊維配向角の均
一化が図られることになる。ワイヤ面は、幅方向で均一
であったものが、再循環弁26の開度を大きくすることに
より、バック側近傍で抄造された部分の繊維配向角がプ
ラス側へ変化し、フロント側近傍の部分の繊維配向角か
ら離れる傾向を示している。したがって、フェルト面と
ワイヤ面のそれぞれにおける繊維配向角の差を示す図13
のように、再循環弁26の開度が大きくなると、バック側
の繊維配向角がフロント側の繊維配向角に近づき、表裏
差が均一化する傾向を示す。
【0064】図14及び図15は、原料ジェットの着地位置
を変更した場合の繊維配向指数を示す図で、横軸を抄紙
機1の幅方向とした図であり、図14はフェルト面につい
て、図15はワイヤ面についてそれぞれ示してある。ま
た、図16はフェルト面とワイヤ面に関する繊維配向指数
の差を示す図である。図17及び図18は、原料ジェットの
着地位置を変更した場合の繊維配向角を示す図で、横軸
を抄紙機1の幅方向とした図であり、図17はフェルト面
について、図18はワイヤ面についてそれぞれ示してあ
る。また、図19はフェルト面とワイヤ面に関する繊維配
向角の差を示す図である。着地位置は、図6に示すよう
に、スライス開度bを一定とし、上リップ29b を抄紙機
1の走行方向に移動させ、下リップ29a の先端からの距
離Lを1mm、3mm、5mmをした場合について測定した。
なお、着地位置は距離Lが大きくなるほど下リップ29a
の先端から離隔し、着地角度θは小さくなる。なお、J
/W比は100.5%として測定した。
【0065】図14及び図15に示すように、距離Lを大き
くして着地角度を小さくするほど繊維配向指数が小さく
なっている。特にワイヤ面では、着地角度が小さくなる
ほど繊維配向指数は低下している。また、図16に示すよ
うに、同様に距離Lが大きい場合の方が表裏差が大きく
なっている。また、図17及び図18に示すように、距離L
を小さくして着地角度を大きくするほど、繊維配向角の
幅方向のばらつきが小さくなる。しかも、ワイヤ面側の
方が繊維配向角のばらつきが小さい。また、繊維配向角
の表裏差も着地角度が大きいほど小さい。
【0066】繊維配向性の変更に寄与する原料供給時の
流れ方向(角度)は、前述したスライス開度の変更やエ
ッジフロー弁27a の開度の変更、ブリード弁28a の開度
の変更などを行って調整されることが公知である。図5
は、エッジフロー流量とブリード流量、再循環流量をそ
れぞれ増加させた場合の原料の流れ角度を示す図であ
る。基準状態にある流れを、抄紙機1の走行方向として
ある。エッジフロー量を増加させた場合では、フロント
側とバック側の流れ方向がそれぞれ内向きに変化する。
ブリード流量を増加させた場合には、フロント側とバッ
ク側の流れ方向がそれぞれ外向きに変化する。また、再
循環流量を増加させた場合には、流れ方向は幅方向の全
体に亙ってバック側に傾き、バック側の方が走行方向か
らの傾きが大きくなる。また、スライス2dの開度を変更
した場合には、より大きな開度側に原料の流れ方向が傾
く。また、ワイヤシェーキングによって原料供給時に
は、原料ジェットの方向とワイヤの走行方向との関係が
変更させる。
【0067】以上により構成されたこの発明に係る紙の
繊維配向制御方法及び繊維配向制御装置の作用を、図7
のフローチャートを参照しながら、以下に説明する。な
お、前記繊維配向計測計8は図示しない走査手段に支持
されて、抄紙機1の幅方向に往復移動することによっ
て、紙Pの表裏のそれぞれの面(フェルト面とワイヤ
面)を走査しながら繊維配向性を取得するものとする。
【0068】繊維配向計測計8は幅方向に走査しながら
所定位置で繊維配向データを取得し、前記制御部11に送
出する(ステップ701)。制御部11では表裏面のそれ
ぞれに関して実繊維配向プロファイルを作成し(ステッ
プ702)、作成された実繊維配向プロファイルから表
裏差及び理想繊維配向プロファイルとの差分を演算して
プロファイルとして作成し(ステップ703)、その結
果を表示装置12に表示する(ステップ704)。なお、
表示は差分プロファイルと併せて、表裏面のそれぞれの
実繊維配向プロファイルを表示するようにしても構わな
い。
【0069】前記制御部11によって演算された差より、
表裏差及び差分が「0」であるか否かが判断される(ス
テップ705)。または表裏面に関するそれぞれの実繊
維配向プロファイルが、均一か否かが判断される(ステ
ップ705)。表裏差及び差分が「0」または実繊維配
向プロファイルが均一である場合には(ステップ705
/YES)、ステップ701に戻ってステップ705ま
での手順が繰り返される。また、表裏差が「0」でない
場合または実繊維配向プロファイルが均一でない場合に
は(ステップ705/NO)、幅方向の表裏差の大きい
位置や差分プロファイルなどの形状から幅方向のうちの
制御を要する位置が抽出される(ステップ706)。そ
して、差分プロファイルや表裏差を「0」としたり、表
裏面の実繊維配向プロファイルを均一化させるのに適し
た制御パターンを選択する(ステップ707)。例え
ば、PPC用紙では、複写機内での紙詰りの原因となる
加熱処理後のカールを軽減させるため、繊維配向性の表
裏差を小さくする必要があり、紙幅方向における繊維配
向プロファイルの均一化が、表裏とも必要である。そこ
で、取得され演算された差分プロファイルを「0」にす
るために操作を必要とする原料の流れ方向(角度)を調
整する手段または原料の流れ速度とワイヤ走行速度との
相対速度を調整する手段を選択し、制御部11から対応す
る前記スライス操作部21、再循環弁操作部22、エッジフ
ロー操作部23、ブリード操作部24、ワイヤ駆動部25など
に駆動信号を送出する(ステップ707)。このとき、
選択される原料の流れ方向(角度)を調整する手段また
は原料の流れ速度とワイヤ走行速度との相対速度を調整
する手段は、差分プロファイルの改善にとって必要とな
るものが、これら操作部21、22、23、24、25などのうち
から単一であるいは適宜なものが組合わされて選択され
る。次いで、選択された操作部21、22、23、24、25など
が操作されて繊維配向性が変更される(ステップ70
8)。これらステップ701〜ステップ708の手順を
繰り返しながら所定の紙を抄造する。
【0070】また、例えば、抄造すべき紙の紙質に応じ
た理想的な繊維配向を示す理想繊維配向プロファイルを
制御部11に予め登録し、前記表示装置12にこの理想繊維
配向プロファイルを、実繊維配向プロファイルと共に表
示させる(ステップ704)。そして、中央制御室10に
おいてこれら繊維配向プロファイルを視認して比較し、
制御部11の操作ボタンなどを操作することによって、前
記それぞれの操作部21、22、23、24、25を介して、スラ
イス2dや再循環弁26、エッジフロー弁27a 、ブリード弁
28a の開度や上リップ29b の進退位置を変更させ、ある
いはJ/W比を調整したり、ワイヤシェーキングの振動
幅などを調整して原料供給時の速度差ベクトルを変更さ
せながら、実繊維配向プロファイルを理想繊維配向プロ
ファイルに一致させるようにしたり、あるいは差分プロ
ファイルの改善を図るようにすることもできる。
【0071】以上の説明では、繊維配向計測計8をリー
ル7の直前に配設した場合について説明したが、図1に
示すように、抄造すべき紙によっては、アフタードライ
ヤー52の直後やプレドライヤー51とアフタードライヤー
52の間の位置に配設することもできる。また、要求され
る紙質によっては表裏面の繊維配向の均一化を図る必要
がない場合などには、フェルト面あるいはワイヤ面のい
ずれか一方の繊維配向を測定するようにしても構わな
い。
【0072】また、この実施形態では、長網式抄紙機に
ついて説明したが、ギャップ型のツインワイヤマシンそ
の他の形式の抄紙機に設置することもできる。
【0073】
【発明の効果】以上説明したように、この発明に係る紙
の繊維配向制御方法または繊維配向制御装置によれば、
抄紙機を走行中の紙の繊維配向を測定し、その実繊維配
向プロファイルを理想繊維配向プロファイルに近似させ
るように、原料供給時の原料の流れ方向(角度)を調整
する手段や原料の流れ速度とワイヤ走行速度との相対速
度を調整する手段を操作するようにしたから、所望によ
って抄造中の紙の繊維配向性を、要求される紙質を備え
た紙のものに容易に合せることができる。すなわち、抄
紙機上において迅速に繊維配向を所望のものとすること
ができ、所望の繊維配向性を備えた紙を確実に抄造する
ことができる。
【0074】また、請求項2の発明に係る紙の繊維配向
制御方法または請求項13の発明に係る紙の繊維配向制
御装置によれば、理想繊維配向プロファイルと実繊維配
向プロファイルとの差から求めた差分プロファイルを所
定の形状に調整して、実繊維配向プロファイルと理想繊
維配向プロファイルとを一致させるようにしたから、実
繊維配向プロファイルを直接的に理想繊維配向プロファ
イルに一致するよう原料の流れ方向(角度)を調整する
手段や原料の流れ速度とワイヤ走行速度との相対速度を
調整する手段を操作する場合よりも操作が簡単となり、
抄造中の紙の繊維配向性を容易に所望のものとすること
ができる。
【0075】また、請求項3の発明に係る紙の繊維配向
制御方法または請求項14の発明に係る紙の繊維配向制
御装置によれば、実繊維配向プロファイルが均一化する
ように原料の流れ方向(角度)や原料の流れ速度とワイ
ヤ走行速度との相対速度を調整するから、理想繊維配向
プロファイルと比較する必要がなく、繊維配向が所定の
方向に揃った紙を容易に抄造することができる。
【0076】また、請求項4の発明に係る紙の繊維配向
制御方法または請求項15の発明に係る紙の繊維配向制
御装置によれば、フェルト面またはワイヤ面のいずれか
一方の繊維配向性が所望のものであればよい紙を簡単に
抄造することができる。
【0077】また、請求項5の発明に係る紙の繊維配向
制御方法または請求項16の発明に係る紙の繊維配向制
御装置によれば、フェルト面とワイヤ面とのそれぞれに
所望の繊維配向性を容易に備えさせることができる。
【0078】また、請求項6の発明に係る紙の繊維配向
制御方法または請求項17の発明に係る紙の繊維配向制
御装置によれば、フェルト面とワイヤ面の繊維配向性を
ほぼ等しくすることができるから、カール現象の発生を
防止でき、PPC用紙に適した紙を容易に抄造すること
ができる。
【0079】また、請求項7の発明に係る紙の繊維配向
制御方法または請求項18の発明に係る紙の繊維配向制
御装置によれば、抄紙機の幅方向に沿って実繊維配向プ
ロファイルを取得でき、幅方向に所望の繊維配向性を備
えた紙を抄造することができる。
【0080】また、請求項8の発明に係る紙の繊維配向
制御方法または請求項19の発明に係る紙の繊維配向制
御装置によれば、抄紙機の走行方向に沿って実繊維配向
プロファイルを取得でき、走行方向に所望の繊維配向性
を備えた紙を抄造することができる。
【0081】また、請求項9の発明に係る紙の繊維配向
制御方法または請求項20の発明に係る紙の繊維配向制
御装置によれば、原料の流れ方向(角度)の調整を、ス
ライス開度と再循環弁解度、エッジフロー流量、ブリー
ド流量、原料ジェット着地位置の変更のうちの1つまた
は2つ以上を組合わせて行うようにしたから、複雑な実
繊維配向プロファイルであっても確実にプロファイルの
形状を変更させることができる。
【0082】また、請求項10の発明に係る紙の繊維配
向制御方法または請求項21の発明に係る紙の繊維配向
制御装置によれば、原料の流れ速度とワイヤ走行速度と
の相対速度の調整を、ワイヤシェーキング手段によるワ
イヤシェーキングとJ/W比調整手段によるJ/W比の
変更のうちの1つまたは2つを組合わせて行うようにし
たから、複雑な実繊維配向プロファイルであっても確実
にプロファイルの形状を変更させることができる。
【0083】また、請求項11の発明に係る紙の繊維配
向制御方法または請求項22の発明に係る紙の繊維配向
制御装置によれば、プレドライヤーの直後からリールの
直前までの間の位置で実繊維配向プロファイルを取得す
るから、製品として完成された紙に関する繊維配向性を
評価することができ、取得された繊維配向データを確実
に抄造に反映させることができる。、
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る紙の繊維配向制御装置を備えた
抄紙機の概略の構成を示す側面図である。
【図2】紙の繊維配向制御装置の概略構成を示すブロッ
ク図である。
【図3】紙の繊維配向制御装置に用いるのに適した繊維
配向計測計の構成を説明する概略の斜視図である。
【図4】ヘッドボックスの概略の平面図で、紙の繊維配
向制御装置によって操作される速度差ベクトルの調整手
段を説明する図である。
【図5】速度差ベクトルの調整手段が操作された場合の
原料の供給時における紙料流れ角度の傾向を説明する図
である。
【図6】スライスの上リップの位置と原料ジェットのワ
イヤ面に対する着地位置との関係を説明する概略の側面
図である。
【図7】この発明に係る紙の繊維配向制御装置によって
繊維配向性を調整する際の手順を説明するフローチャー
トである。
【図8】抄紙機において、J/W比を変更した場合の繊
維配向プロファイルの変化を説明する図で、フェルト面
の繊維配向指数を示している。
【図9】抄紙機において、J/W比を変更した場合の繊
維配向プロファイルの変化を説明する図で、ワイヤ面の
繊維配向指数を示している。
【図10】図8に示すフェルト面と図9に示すワイヤ面
のそれぞれの繊維配向指数の差から求めた差分プロファ
イルを示している。
【図11】抄紙機において、再循環弁の開度を変更した
場合の繊維配向プロファイルの変化を説明する図で、フ
ェルト面の繊維配向角を示している。
【図12】抄紙機において、再循環弁の開度を変更した
場合の繊維配向プロファイルの変化を説明する図で、ワ
イヤ面の繊維配向角を示している。
【図13】図11に示すフェルト面と図12に示すワイヤ面
のそれぞれの繊維配向角の差から求めた差分プロファイ
ルを示している。
【図14】スライスの上リップを下リップに対して移動
させることによって原料ジェットの着地位置を変更させ
た場合の繊維配向プロファイルの変化を説明する図で、
フェルト面の繊維配向指数を示している。
【図15】スライスの上リップを下リップに対して移動
させることによって原料ジェットの着地位置を変更させ
た場合の繊維配向プロファイルの変化を説明する図で、
ワイヤ面の繊維配向指数を示している。
【図16】図14に示すフェルト面と図15に示すワイヤ面
のそれぞれの繊維配向指数の差から求めた差分プロファ
イルを示している。
【図17】スライスの上リップを下リップに対して移動
させることによって原料ジェットの着地位置を変更させ
た場合の繊維配向プロファイルの変化を説明する図で、
フェルト面の繊維配向角を示している。
【図18】スライスの上リップを下リップに対して移動
させることによって原料ジェットの着地位置を変更させ
た場合の繊維配向プロファイルの変化を説明する図で、
ワイヤ面の繊維配向角を示している。
【図19】図17に示すフェルト面と図18に示すワイヤ面
のそれぞれの繊維配向角の差から求めた差分プロファイ
ルを示している。
【符号の説明】
1 抄紙機 2 ヘッドボックス 2d スライス 3 ワイヤパート 3a ワイヤ 4 プレスパート 5 ドライパート 51 プレドライヤー 52 アフタードライヤー 7 リール 8 繊維配向計測計(繊維配向計測手段) 10 中央制御室 11 制御部 12 表示装置 21 スライス操作部(スライス開度調整手段) 22 再循環弁操作部(再循環弁解度調整手段) 23 エッジフロー操作部(エッジフロー流量調整手段) 24 ブリード操作部(ブリード開度調整手段) 25 ワイヤ駆動部 26 再循環弁 27a エッジフロー弁 28a ブリード弁 29a 下リップ 29b 上リップ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 阿部 裕司 東京都北区王子5−21−1 日本製紙株式 会社中央研究所内 Fターム(参考) 4L055 CE01 DA16 DA17 DA25 DA29 FA23

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 抄紙原料をワイヤ上に供給する際に該原
    料とワイヤとの速度差ベクトルを調整する手段として、
    原料の流れ方向を調整する手段及び/または原料の流れ
    速度とワイヤ走行速度との相対速度を調整する手段を具
    備したヘッドボックスを有する抄紙機の紙の繊維配向制
    御方法において、 前記抄紙機上であってワイヤパートよりも後の工程を走
    行する紙の繊維配向を計測し、 前記計測された繊維配向データから実繊維配向プロファ
    イルを作成し、 抄紙すべき紙質に合せて予め設定された理想繊維配向プ
    ロファイルと前記実繊維配向プロファイルとを比較し、 前記原料の流れ方向を調整する手段及び/または原料の
    流れ速度とワイヤ走行速度との相対速度を調整する手段
    によって原料供給時の速度差ベクトルを調整することに
    より、実繊維配向プロファイルを理想繊維配向プロファ
    イルに近似させることを特徴とする紙の繊維配向制御方
    法。
  2. 【請求項2】 抄紙原料をワイヤ上に供給する際に該原
    料とワイヤとの速度差ベクトルを調整する手段として、
    原料の流れ方向を調整する手段及び/または原料の流れ
    速度とワイヤ走行速度との相対速度を調整する手段を具
    備したヘッドボックスを有する抄紙機の紙の繊維配向制
    御方法において、 前記抄紙機上であってワイヤパートよりも後の工程を走
    行する紙の繊維配向を計測し、 前記計測された繊維配向データから実繊維配向プロファ
    イルを作成し、 抄紙すべき紙質に合せて予め設定された理想繊維配向プ
    ロファイルと前記実繊維配向プロファイルとの差分プロ
    ファイルを求め、 前記差分プロファイルのパターンを改善するのに適した
    適宜な原料の流れ方向を調整する手段及び/または原料
    の流れ速度とワイヤ走行速度との相対速度を調整する手
    段を前記原料の流れ方向を調整する手段及び/または原
    料の流れ速度とワイヤ走行速度との相対速度を調整する
    手段のうちから選択し、 前記選択された適宜な原料の流れ方向を調整する手段及
    び/または原料の流れ速度とワイヤ走行速度との相対速
    度を調整する手段によって原料供給時の速度差ベクトル
    を調整して、前記差分プロファイルを改善することによ
    り、実繊維配向プロファイルを理想繊維配向プロファイ
    ルに近似させることを特徴とする紙の繊維配向制御方
    法。
  3. 【請求項3】 抄紙原料をワイヤ上に供給する際に該原
    料とワイヤとの速度差ベクトルを調整する手段として、
    原料の流れ方向を調整する手段及び/または原料の流れ
    速度とワイヤ走行速度との相対速度を調整する手段を具
    備したヘッドボックスを有する抄紙機の紙の繊維配向制
    御方法において、 前記抄紙機上であってワイヤパートよりも後の工程を走
    行する紙の繊維配向を計測し、 前記計測された繊維配向データから実繊維配向プロファ
    イルを作成し、 前記原料の流れ方向を調整する手段及び/または原料の
    流れ速度とワイヤ走行速度との相対速度を調整する手段
    によって原料供給時の速度差ベクトルを調整することに
    より、実繊維配向プロファイルを均一化させることを特
    徴とする紙の繊維配向制御方法。
  4. 【請求項4】 前記実繊維配向プロファイルを紙のフェ
    ルト面またはワイヤ面のいずれか一方で取得することを
    特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の
    紙の繊維配向制御方法。
  5. 【請求項5】 前記実繊維配向プロファイルを紙のフェ
    ルト面とワイヤ面の両面で取得することを特徴とする請
    求項1ないし請求項3のいずれかに記載の紙の繊維配向
    制御方法。
  6. 【請求項6】 抄紙原料をワイヤ上に供給する際に該原
    料とワイヤとの速度差ベクトルを調整する手段として、
    原料の流れ方向を調整する手段及び/または原料の流れ
    速度とワイヤ走行速度との相対速度を調整する手段を具
    備したヘッドボックスを有する抄紙機の紙の繊維配向制
    御方法において、 前記抄紙機上であってワイヤパートよりも後の工程を走
    行する紙の繊維配向をフェルト面とワイヤ面とのそれぞ
    れで計測し、 前記計測された繊維配向データから実繊維配向プロファ
    イルを作成し、 前記原料の流れ方向を調整する手段及び/または原料の
    流れ速度とワイヤ走行速度との相対速度を調整する手段
    によって原料供給時の速度差ベクトルを調整することに
    より、フェルト面の実繊維配向プロファイルとワイヤ面
    の実繊維配向プロファイルとを近似させることを特徴と
    する紙の繊維配向制御方法。
  7. 【請求項7】 前記実繊維配向プロファイルを抄紙機の
    幅方向で求めることを特徴とする請求項1ないし請求項
    6に記載の紙の繊維配向制御方法。
  8. 【請求項8】 前記実繊維配向プロファイルを抄紙機の
    走行方向で求めることを特徴とする請求項1ないし請求
    項6に記載の紙の繊維配向制御方法。
  9. 【請求項9】 前記原料の流れ方向を調整する手段に
    は、スライス開度調整手段と、再循環弁開度調整手段
    と、エッジフロー流量調整手段と、ブリード開度調整手
    段と、原料ジェット着地位置調整手段とを含み、原料の
    流れ方向を調整するこれらの手段のうちのいずれか1つ
    または2つ以上を組合わせて操作することにより、原料
    供給時の流れの方向を調整することを特徴とする請求項
    1ないし請求項8のいずれかに記載の紙の繊維配向制御
    方法。
  10. 【請求項10】 前記原料の流れ速度とワイヤ走行速度
    との相対速度を調整する手段には、ワイヤシェーキング
    手段と、原料ジェット速度またはワイヤ走行速度を変更
    してこれらの速度比を調整するJ/W調整手段とを含
    み、原料の流れ速度とワイヤ走行速度との相対速度を調
    整するこれらの手段のうちのいずれか1つまたは2つ以
    上を組合わせて操作することにより、原料供給時の原料
    の流れ速度とワイヤ走行速度との相対速度を調整するこ
    とを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれかに記
    載の紙の繊維配向制御方法。
  11. 【請求項11】 前記実繊維配向プロファイルを抄紙機
    のプレドライヤー直後からリールの直前までの間の位置
    で取得することを特徴とする請求項1ないし請求項10
    のいずれかに記載の紙の繊維配向制御方法。
  12. 【請求項12】 抄紙原料をワイヤ上に供給する際に該
    原料とワイヤとの速度差ベクトルを調整する手段とし
    て、原料の流れ方向を調整する手段及び/または原料の
    流れ速度とワイヤ走行速度との相対速度を調整する手段
    を具備したヘッドボックスを有する抄紙機の紙の繊維配
    向制御装置において、 前記抄紙機上であってワイヤパートよりも後の工程を走
    行する紙の繊維配向を計測する繊維配向計測手段と、 前記繊維配向計測手段によって取得された繊維配向デー
    タから実繊維配向プロファイルを作成する実繊維配向プ
    ロファイル作成手段と、 抄紙すべき紙質に合せて予め設定された理想繊維配向プ
    ロファイルと前記実繊維配向プロファイルとを比較する
    プロファイル比較手段とを備え、 前記プロファイル比較手段の比較信号に基づいて前記原
    料の流れ方向を調整する手段及び/または原料の流れ速
    度とワイヤ走行速度との相対速度を調整する手段を操作
    して原料供給時の速度差ベクトルを調整することによ
    り、実繊維配向プロファイルを理想繊維配向プロファイ
    ルに近似させることを特徴とする紙の繊維配向制御装
    置。
  13. 【請求項13】 抄紙原料をワイヤ上に供給する際に該
    原料とワイヤとの速度差ベクトルを調整する手段とし
    て、原料の流れ方向を調整する手段及び/または原料の
    流れ速度とワイヤ走行速度との相対速度を調整する手段
    を具備したヘッドボックスを有する抄紙機の紙の繊維配
    向制御装置において、 前記抄紙機上であってワイヤパートよりも後の工程を走
    行する紙の繊維配向を計測する繊維配向計測手段と、 前記繊維配向計測手段によって取得された繊維配向デー
    タから実繊維配向プロファイルを作成する実繊維配向プ
    ロファイル作成手段と、 抄紙すべき紙質に合せて予め設定された理想繊維配向プ
    ロファイルと前記実繊維配向プロファイルとの差分プロ
    ファイルを求める差分プロファイル演算手段と、 前記差分プロファイルのパターンを改善するのに適した
    適宜な原料の流れ方向を調整する手段及び/または原料
    の流れ速度とワイヤ走行速度との相対速度を調整する手
    段を前記原料の流れ方向を調整する手段及び/または原
    料の流れ速度とワイヤ走行速度との相対速度を調整する
    手段のうちから選択する選択手段とを備え、 前記選択手段によって選択された適宜な原料の流れ方向
    を調整する手段及び/または原料の流れ速度とワイヤ走
    行速度との相対速度を調整する手段によって原料供給時
    の速度差ベクトルを調整して、前記差分プロファイルを
    改善することにより、実繊維配向プロファイルを理想繊
    維配向プロファイルに近似させることを特徴とする紙の
    繊維配向制御装置。
  14. 【請求項14】 抄紙原料をワイヤ上に供給する際に該
    原料とワイヤとの速度差ベクトルを調整する手段とし
    て、原料の流れ方向を調整する手段及び/または原料の
    流れ速度とワイヤ走行速度との相対速度を調整する手段
    を具備したヘッドボックスを有する抄紙機の紙の繊維配
    向制御装置において、 前記抄紙機上であってワイヤパートよりも後の工程を走
    行する紙の繊維配向を計測する繊維配向計測手段と、 前記計測された繊維配向データから実繊維配向プロファ
    イルを作成する実繊維配向プロファイル作成手段と、 前記原料の流れ方向を調整する手段及び/または原料の
    流れ速度とワイヤ走行速度との相対速度を調整する手段
    によって原料供給時の速度差ベクトルを調整することに
    より、実繊維配向プロファイルを均一化させることを特
    徴とする紙の繊維配向制御装置。
  15. 【請求項15】 前記実繊維配向プロファイルを紙のフ
    ェルト面またはワイヤ面のいずれか一方で取得すること
    を特徴とする請求項12ないし請求項14のいずれかに
    記載の紙の繊維配向制御装置。
  16. 【請求項16】 前記実繊維配向プロファイルを紙のフ
    ェルト面とワイヤ面の両面で取得することを特徴とする
    請求項12ないし請求項14のいずれかに記載の紙の繊
    維配向制御装置。
  17. 【請求項17】 抄紙原料をワイヤ上に供給する際に該
    原料とワイヤとの速度差ベクトルを調整する手段とし
    て、原料の流れ方向を調整する手段及び/または原料の
    流れ速度とワイヤ走行速度との相対速度を調整する手段
    を具備したヘッドボックスを有する抄紙機の紙の繊維配
    向制御装置において、 前記抄紙機上であってワイヤパートよりも後の工程を走
    行する紙の繊維配向をフェルト面とワイヤ面とのそれぞ
    れで計測する繊維配向計測手段と、 前記計測された繊維配向データから実繊維配向プロファ
    イルを作成する実繊維配向プロファイル作成手段とを備
    え、 前記原料の流れ方向を調整する手段及び/または原料の
    流れ速度とワイヤ走行速度との相対速度を調整する手段
    によって原料供給時の速度差ベクトルを調整することに
    より、フェルト面の実繊維配向プロファイルとワイヤ面
    の実繊維配向プロファイルとを近似させることを特徴と
    する紙の繊維配向制御装置。
  18. 【請求項18】 前記繊維配向計測手段を抄紙機の幅方
    向に走査させる走査手段を設け、 前記実繊維配向プロファイルを抄紙機の幅方向で求める
    ことを特徴とする請求項12ないし請求項17に記載の
    紙の繊維配向制御装置。
  19. 【請求項19】 前記繊維配向計測手段を抄紙機の幅方
    向における定位置に設置して、 前記実繊維配向プロファイルを抄紙機の走行方向で求め
    ることを特徴とする請求項12ないし請求項17に記載
    の紙の繊維配向制御装置。
  20. 【請求項20】 前記原料の流れ方向を調整する手段に
    は、スライス開度調整手段と、再循環弁開度調整手段
    と、エッジフロー流量調整手段と、ブリード開度調整手
    段と、原料ジェット着地位置調整手段とを含み、原料の
    流れ方向を調整するこれら手段のうちのいずれか1つま
    たは2つ以上を組合わせて操作することにより、原料供
    給時の流れ方向を調整することを特徴とする請求項12
    ないし請求項19のいずれかに記載の紙の繊維配向制御
    装置。
  21. 【請求項21】 前記原料の流れ速度とワイヤ走行速度
    との相対速度を調整する手段には、ワイヤシェーキング
    手段と、原料ジェット速度またはワイヤ走行速度を変更
    してこれらの速度比を調整するJ/W調整手段とを含
    み、原料の流れ速度とワイヤ走行速度との相対速度を調
    整するこれらの手段のうちのいずれか1つまたは2つ以
    上を組合わせて操作することにより、原料供給時の原料
    の流れ速度とワイヤ走行速度との相対速度を調整するこ
    とを特徴とする請求項12ないし請求項19のいずれか
    に記載の紙の繊維配向制御装置。
  22. 【請求項22】 前記実繊維配向プロファイルを抄紙機
    のプレドライヤー直後からリールの直前までの間の位置
    で取得することを特徴とする請求項12ないし請求項2
    1のいずれかに記載の紙の繊維配向制御装置。
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