JPH10266087A - 抄紙機すき網部の配向性制御装置 - Google Patents

抄紙機すき網部の配向性制御装置

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JPH10266087A
JPH10266087A JP8994897A JP8994897A JPH10266087A JP H10266087 A JPH10266087 A JP H10266087A JP 8994897 A JP8994897 A JP 8994897A JP 8994897 A JP8994897 A JP 8994897A JP H10266087 A JPH10266087 A JP H10266087A
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JP8994897A
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Masami Ishii
正美 石井
Yasuhito Tanaka
康仁 田中
Norio Kamagami
則夫 鎌上
Masahiro Yakabe
政宏 矢ケ部
Junichi Ito
順一 伊藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ヘッドボックスからすき網上に流出させられ
た原料がプレス部へ搬送されるまでの過程で配向性を制
御する。 【解決手段】 抄紙機湿部のすき網3の裏面側に、すき
網3の幅方向に沿わせてブレード20を当接配置する。
ブレード20の下部に、幅方向に複数の分割チャンバ2
1aを有する脱水ボックス21を組み付ける。脱水ボッ
クス21の各分割チャンバ21a毎に、ポンプを備えた
管23を接続する。搬送されてきた原料5の繊維配向角
に合わせてポンプの運転を制御し、分割チャンバ21a
の吸引度又は加圧度を調節することにより、原料5の幅
方向脱水分布を制御して配向性を一様にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は抄紙機のすき網部に
おいてヘッドボックスからすき網上に流出させられた原
料の繊維配向性を制御するための配向性制御装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】抄紙機の湿部(Wet part)は図
8にその一例の概略を示す如く、すき網部(Wire
part)1とプレス部(Press part)2を
有し、上記すき網部1には、原料5を流体のジェットと
して幅方向に均一に流出させるように供給するためのメ
インヘッダ6と、上端部に脈動吸収用のエアチャンバ7
を連設したミキシングチャンバ8の下端とを、幅方向に
配列した多数本の粗分岐管9を介して接続し、且つ上記
メインヘッダ6から分岐管10を介して分岐させたサブ
ヘッダ11と上記ミキシングチャンバ8とを、流量調節
弁12及び流量計13を備えた供給管14にて接続し、
更に、該ミキシングチャンバ8の前面上部に、原料5中
の繊維が凝集しないよう分散させるための分散部として
の分散分岐管15を介してスライス16を接続して、分
散分岐管15を経て送られたミキシングチャンバ8内の
大半の原料5が、走っているすき網3上に、均一な薄膜
状の水流(ジェット)としてスライス16を通して流出
させられるようにすると共に、ミキシングチャンバ8内
の原料5の一部がエアチャンバ7内に導かれ、堰部7a
からオーバーフローさせられて液受部7bを介して排出
させられるようにしてなるヘッドボックス4を備えた構
成とし、原料5をプレス部2へ受け渡す前にすき網3上
で脱水させて湿紙層を形成させるようにしてある。17
はブレストロール、18はフォーミングボードを示す。
【0003】上記すき網部1では、ヘッドボックス4の
スライス16からすき網3上に流出される原料5は、ス
ライス16のノズル開度が一様に設定してあっても繊維
の配向性が一様にならないことがある。
【0004】かかる繊維配向性は紙の強度や地合に重大
な影響を与える問題があるため、従来では、エッジゾー
ンコントロール、サイドフロー、サイドブリード等の装
置を用いて繊維配向性を制御するようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記各装置
の場合、操業上、いずれもヘッドボックス4に付随させ
て用いるため、ヘッドボックス周りの構造が複雑にな
り、又、配向性よりも坪量管理が優先されるため、幅方
向の流速分布が不均一になる等の問題がある。
【0006】そこで、本発明は、ヘッドボックスに付随
させることなく、繊維が定着して湿紙層を形成する過程
で配向性を制御することができるようにしようとするも
のである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、薄膜状の原料を脱水しつつ搬送するすき
網の裏面側に、下部に脱水ボックスを組み付けた多孔板
状のブレードを、上記すき網の幅方向に沿わせて当接配
置し、且つ上記脱水ボックスを幅方向に複数分割して分
割チャンバを形成し、該各分割チャンバに、ポンプを備
えた管をそれぞれ連結した構成とする。
【0008】ポンプの運転を制御して分割チャンバの吸
引度又は加圧度を調節すると、ブレード位置での原料か
らの脱水量を部分的に変えることができる。したがっ
て、繊維配向角の状況に応じ所要の分割チャンバの吸引
度又は加圧度を調節することにより、繊維配向角が修正
される結果、一様な配向性が得られる。
【0009】又、脱水ボックスの各分割チャンバの境界
部を、すき網の移動方向に対しそれぞれ傾斜させた構成
とすることにより、強脱水部とその隣りの領域との境界
を傾らかにすることができる。
【0010】一方、上記構成に、各ポンプの運転を制御
するポンプ制御器を備え、又、すき網の上方位置に、配
向性2次元センサを幅方向へ移動可能に配置し、且つ該
配向性2次元センサの幅方向への移動量を検出する移動
量検出センサを設け、更に、上記配向性2次元センサの
出力信号と上記移動量検出センサの出力信号とを演算処
理して原料の配向性2次元分布を算出すると共に該算出
値と設定値とを比較して上記ポンプ制御器に指令を送る
演算指令器を備えた構成を付加すると、配向性2次元セ
ンサの出力信号と移動量検出センサの出力信号とが演算
指令器で演算され、演算結果が設定値と比較されること
によりポンプの運転が制御される結果、幅方向の脱水量
が制御され、配向性が自動制御される。
【0011】更に、演算指令器で算出された原料の配向
性2次元分布を表示する表示器を備えた構成とした場合
は、演算指令器で演算された幅方向の原料流速、流向分
布がリアルタイムで表示される。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。
【0013】図1(イ)(ロ)は本発明の実施の一形態
を示すもので、図8に示したと同様な構成としてある抄
紙機湿部のすき網部1において、ヘッドボックス4の下
流側のすき網3の裏面側におけるすき網3の移動方向所
要間隔位置に、多数の小孔19を穿設した複数のブレー
ド20を、それぞれ上記すき網3の幅方向に沿わせて当
接配置し、該各ブレード20の下部に、互いの境界部が
すき網3の移動方向に傾斜するようにして幅方向に複数
(図では5つ)の分割チャンバ21aを形成した脱水ボ
ックス21を組み付け、且つ上記各分割チャンバ21a
毎に、吸引ポンプ22を備えた吸引管23を連結し、吸
引ポンプ22の運転を制御することにより、各分割チャ
ンバ21aの吸引度を個々に調節してブレード20の部
分を通過する原料5の脱水率を幅方向各部で任意に変更
できるようにする。
【0014】なお、上記脱水ボックス21は、図面上、
各分割チャンバ21a毎に別体構造としてあるが、境界
部を単なる仕切りとして一体構造としてもよい。又、ブ
レード20は、自身の局部摩耗防止とすき網3の寿命向
上のために、脱水ボックス21と共にすき網3の移動方
向と直交する方向に所要量スライドできるようにしてあ
る。
【0015】吸引ポンプ22の運転を制御して脱水ボッ
クス21の分割チャンバ21a毎の吸引度を調節する
と、ブレード20の上を通過する原料5の脱水量を部分
的に変えることができる。したがって、たとえば、すき
網3により搬送されてきた原料5の配向角が幅方向の中
央部から外向きになっているようなときは、中央部の分
割チャンバ21aの吸引度を上げるか、もしくは両端部
の分割チャンバ21aの吸引度を下げるようにすること
によって、配向性を制御することができる。すなわち、
この場合、幅方向中央部の水が両端部より多く脱水され
るので、原料5の幅方向両端部に浮遊している水が中央
部へ寄せられてくることになり、繊維配向角が内向きに
修正される結果、配向性を一様なものとすることができ
る。
【0016】上記において、脱水ボックス21の各分割
チャンバ21aの境界部は、すき網3の移動方向に対し
傾斜しているため、部分的に強く脱水してもその隣りの
領域との境界を傾らかにすることができる。
【0017】次に、図2乃至図7は本発明の他の実施の
形態を示すもので、配向性制御を自動的に行わせるよう
にしたものである。
【0018】すなわち、図1に示したものと同様な構成
において、脱水ボックス21の分割チャンバ21aの吸
引度を調節するようにしてある各吸引ポンプ22を、ポ
ンプ制御器24からの指令で運転制御できるようにし、
又、上記ヘッドボックス4の下流側のすき網3の上方位
置に、スライス16からすき網3上へ流出される原料5
の表面を幅方向に走査する配向性2次元センサ25を設
置し、該配向性2次元センサ25を幅方向へ移動させる
ための移動機構26を設けると共に配向性2次元センサ
25の移動量を検出して信号出力する移動量検出センサ
27を備えて、これらを、配向性2次元センサ25と移
動量検出センサ27からの出力信号を演算処理して原料
5の配向性2次元分布(流速、流向分布)を算出するた
めの演算指令器28に接続し、且つ、該演算指令器28
に、抄紙機操業のために必要となる設定値を入力するパ
ラメータ入力器29を接続し、該演算指令器28によ
り、パラメータ入力器29から入力された配向性の設定
値と、上記配向性2次元センサ25及び移動量検出セン
サ27からの出力信号より算出された配向性2次元分布
とを比較演算させ、比較演算結果を表示器としてのCR
T30に出力させるようにする。更に、演算指令器28
の演算結果に基づき上記移動機構26の駆動モータ31
(図6,7参照)を制御させて配向性2次元センサ25
を幅方向へ変位させるようにすると共に、上記演算指令
器28の演算結果に基づき、上記ポンプ制御器24へ指
令を送るようにしたものである。
【0019】上記配向性2次元センサ25は、図3乃至
図5に詳細を示すように、底面のみを開放又はガラス張
りとした外側ケーシング33内に、2枚の固定プレート
34a,34bを1つの側辺を当接させるようにしてV
字形に配置して、各固定プレート34a,34bのそれ
ぞれに、可動プレート35a,35bを、下端部はヒン
ジピン36により係止すると共に上端部は該可動プレー
ト35a,35bの両脇に配した角度調節スクリュー3
7を介して係止して該角度調節スクリュー37を回動す
ることによって起伏可能となるようにして取り付け、且
つ各可動プレート35a,35bに、スライス16から
流出される原料5の表面上にレーザ光Lによる干渉縞S
a,Sbを形成するようにしてある配向性1次元センサ
38a,38bをそれぞれ取り付けて、2つの配向性1
次元センサ38a,38bによって構成するようにして
なり、且つ各配向性1次元センサ38aと38bによる
干渉縞SaとSbとが交わるようにして、干渉縞Saと
Sbの法線の成す角度の間に、その成す角度の半角方向
と、すき網3の進行方向Xが一致するように配置するよ
うにしてある。
【0020】上記配向性1次元センサ38a,38b
は、底面のみを開放又はガラス張りとした内側ケーシン
グ39内に、レーザ光Lの如き干渉性を有する光を照射
するコヒーレント光源40と、該コヒーレント光源40
から照射されたレーザ光Lを平行光化させるためのコリ
メートレンズ41と、該コリメートレンズ41により平
行光化されたレーザ光Lの一部をそのまま通過させると
共に一部を水平方向へ反射させる光分岐素子42と、該
光分岐素子42により水平方向へ反射されたレーザ光L
を再度下方へ向けて反射させる反射鏡43とを設けると
共に、集光レンズ44と、該集光レンズ44の上方位置
に光検出器45を下方へ向けて設置して、上記光分岐素
子42をそのまま通過されたレーザ光Lと上記反射鏡4
3によって下方へ反射されたレーザ光Lとを、集光レン
ズ44と光検出器45との軸上にて交差させるようにし
て、スライス16から流出された原料5の表面上に干渉
縞Sa,Sbを形成させ、更に、その反射光及び散乱光
を上記集光レンズ44により集束させて上記光検出器4
5によって測定するようにした構成としてある。
【0021】図5は上記配向性2次元センサ25の内部
回路構成を示すもので、レーザ光Lを照射させるコヒー
レント光源40に半導体レーザ駆動器46を接続すると
共に、光検出器45により測定している反射光及び散乱
光を周波数信号として検出するために、該光検出器45
に波形整形器47と高速周波数検出演算器48を順次接
続してなり、高速周波数検出演算器48の出力側信号線
を上記演算指令器28へ接続するようにしてある。
【0022】更に、上記移動機構26は、図6及び図7
に詳細を示す如く、上記ヘッドボックス4の下流側のす
き網3の上方位置に該すき網3の幅方向に亘って配置し
た枠体49を固定フレーム50により支持固定させ、該
枠体49の各隅にタイミングプーリ51を取り付けると
共に枠体49の底辺寄りの位置にテンションプーリ52
を設けて、5つのプーリ51,52間にタイミングベル
ト53を掛け回し、該タイミングベルト53に取り付け
治具32を介して上記配向性2次元センサ25を取り付
けて、上記4つのタイミングプーリ51の中の1つを上
記駆動モータ31により回動させることによって配向性
2次元センサ25を幅方向へ移動されるようにしてな
り、更に、上記枠体49の配向性2次元センサ25と同
じ高さレベルに、該配向性2次元センサ25の移動量を
検出するための上記移動量検出センサ27が取り付けて
ある。
【0023】ヘッドボックス4のスライス16から流出
される原料5の配向性を測定するために、該原料5の表
面上に配向性2次元センサ25をなす2つの配向性1次
元センサ38a,38bよりレーザ光Lを照射させて原
料5の表面上に2つの干渉縞Sa,Sb(測定領域)を
形成させようとするとき、一方の配向性1次元センサ3
8a側から照射されたレーザ光Lの原料5表面による反
射光及び散乱光は、自身に向けて戻ってくる後方反射光
(後方散乱光)R1 と他方の配向性1次元センサ38b
へ向かう前方反射光(前方散乱光)R2 とに分かれるこ
とになり、同様に他方の配向性1次元センサ38b側か
ら照射されたレーザ光Lの原料5表面による反射光も自
身に向けて戻ってくる後方反射光R1 と配向性1次元セ
ンサ38aへ向かう前方反射光R2 とに分かれることに
なるので、各配向性1次元センサ38a,38bにて後
方反射光R1 のみを測定させるようにする。このとき、
ヘッドボックス4のスライス16から流出される原料5
に含まれる紙繊維、又はかたまりが2つの干渉縞Sa,
Sbを横切ったために干渉縞Sa,Sbに乱れが生じる
と、原料5の表面からの反射光R1 を測定している配向
性2次元センサ25では強度変調信号を検出することに
なる。原料5の速さに比例する強度変調信号の周波数は
上記波形整形器47及び高速周波数検出演算器48によ
り周波数検出させることができ、検出した周波数信号は
上記演算指令器28へ送信させるようにする。
【0024】この際、上記角度調節スクリュー37を回
して可動プレート35a,35bを任意に傾動させてレ
ーザ光Lの照射角度を調節させることにより、後方反射
光R1 のみの検出が可能となる。前方反射光R2 が検出
される場合には2つの干渉縞SaとSbとを互いに離す
ようにすると、光検出器45によって反射光R1 をより
明確に測定することができる。
【0025】更に、上記演算指令器28では、配向性2
次元センサ25より送信された原料5の速さに比例する
大きさの周波数信号に加え、上記移動量検出センサ27
より送られてきた配向性2次元センサ25の幅方向への
移動量信号を用いて配向性2次元分布を演算させるよう
にし、これと上記パラメータ入力器29により入力され
た配向性の設定値とを比較演算させて、演算結果をCR
T30により外部出力させ、且つ演算結果を上記移動機
構26の駆動モータ31へフィードバックして該駆動モ
ータ31を稼動させて配向性2次元センサ25を幅方向
へ適宜移動させるようにすると共に、ポンプ制御器24
へ送信させるようにする。
【0026】このように、ヘッドボックス4のスライス
16からすき網3上へ流出させる原料5の配向性を、配
向性2次元センサ25による出力信号と移動量検出セン
サ27による出力信号とを演算指令器28により演算処
理させることによって配向性2次元分布として算出さ
せ、これと配向性の設定値とを比較演算した結果をCR
T30へ外部出力させるようにしてあることから、リア
ルタイム性の高いセンシングを可能にすることができ、
同時に、ポンプ制御器24へ指令を与えて吸引ポンプ2
0の運転を制御することにより、原料5の脱水量を幅方
向各部で細かに調節して配向性を自動的に制御すること
ができる。
【0027】なお、上記実施の形態では、ブレード20
位置での原料5からの脱水量を部分的に代えるために、
吸引ポンプ22により脱水ボックス21の各分割チャン
バ21aの吸引度を調節するようにした場合を示した
が、原料5は、分割チャンバ21aに吸引力が作用して
いなくても脱水されるので、上記吸引ポンプ22に代え
て加圧ポンプを採用し、分割チャンバ21aに加圧力を
作用させることによって、脱水量を減少させる方向に制
御するようにしてもよいこと、又、部分チャンバ21a
に吸引ポンプと加圧ポンプの2つのポンプを接続して吸
引度と加圧度の両方を調節できるようにしてもよいこ
と、更に、脱水ボックス21の分割チャンバ21aの数
は任意に設定できること、その他本発明の要旨を逸脱し
ない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論であ
る。
【0028】
【発明の効果】以上述べた如く、本発明の抄紙機すき網
部の配向性制御装置によれば、次の如き優れた効果を発
揮する。 (1) 薄膜状の原料を脱水しつつ搬送するすき網の裏面側
に、下部に脱水ボックスを組み付けた多孔板状のブレー
ドを、上記すき網の幅方向に沿わせて当接配置し、且つ
上記脱水ボックスを幅方向に複数分割して分割チャンバ
を形成し、該各分割チャンバに、ポンプを備えた管をそ
れぞれ連結した構成としてあるので、繊維配向角の状況
に応じ、ポンプの運転を制御して分割チャンバの吸引度
又は加圧度を調節することによって、原料の幅方向の脱
水分布を制御することができて、配向性を一様なものと
することができ、これにより、大型のヘッドボックスを
改造あるいは更新する必要性をなくすことができる。 (2) 脱水ボックスの各分割チャンバの境界部を、すき網
の移動方向に対しそれぞれ傾斜させた構成とすることに
より、一部の分割チャンバの吸引度を強くしても、その
隣りの領域との境界を傾らかにすることができて有利で
ある。 (3) 各ポンプの運転を制御するポンプ制御器を備え、
又、すき網の上方位置に、配向性2次元センサを幅方向
へ移動可能に配置し、且つ該配向性2次元センサの幅方
向への移動量を検出する移動量検出センサを設け、更
に、上記配向性2次元センサの出力信号と上記移動量検
出センサの出力信号とを演算処理して原料の配向性2次
元分布を算出すると共に該算出値と設定値とを比較して
上記ポンプ制御器に指令を送る演算指令器を備えた構成
とすることにより、配向性を迅速且つ正確に自動制御す
ることができる。 (4) 演算指令器で算出された原料の配向性2次元分布を
表示する表示器を備えた構成とすることによって、原料
の流速、流向の配向性2次元分布をリアルタイムで表示
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の抄紙機すき網部の配向性制御装置の実
施の一形態を示すもので、(イ)は全体の概要図、
(ロ)は要部の分解斜視図である。
【図2】本発明の他の実施の形態を示す概要図である。
【図3】配向性2次元センサを示す一部切断斜視図であ
る。
【図4】図3のA−A方向矢視図である。
【図5】配向性2次元センサの内部回路構成図である。
【図6】配向性2次元センサの移動機構を示す概要図で
ある。
【図7】図6のB−B方向矢視図である。
【図8】抄紙機すき網部の一例を示す概略図である。
【符号の説明】
3 すき網 5 原料 20 ブレード 21 脱水ボックス 21a 分割チャンバ 22 吸引ポンプ(ポンプ) 23 吸引管(管) 24 ポンプ制御器 25 配向性2次元センサ 27 移動量検出センサ 28 演算指令器 30 CRT(表示器)
フロントページの続き (72)発明者 鎌上 則夫 東京都江東区豊洲三丁目1番15号 石川島 播磨重工業株式会社東二テクニカルセンタ ー内 (72)発明者 矢ケ部 政宏 神奈川県横浜市磯子区新中原町1番地 石 川島播磨重工業株式会社横浜エンジニアリ ングセンター内 (72)発明者 伊藤 順一 神奈川県横浜市磯子区新中原町1番地 石 川島播磨重工業株式会社横浜エンジニアリ ングセンター内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 薄膜状の原料を脱水しつつ搬送するすき
    網の裏面側に、下部に脱水ボックスを組み付けた多孔板
    状のブレードを、上記すき網の幅方向に沿わせて当接配
    置し、且つ上記脱水ボックスを幅方向に複数分割して分
    割チャンバを形成し、該各分割チャンバに、ポンプを備
    えた管をそれぞれ連結した構成を有することを特徴とす
    る抄紙機すき網部の配向性制御装置。
  2. 【請求項2】 脱水ボックスの各分割チャンバの境界部
    を、すき網の移動方向に対しそれぞれ傾斜させた請求項
    1記載の抄紙機すき網部の配向性制御装置。
  3. 【請求項3】 各ポンプの運転を制御するポンプ制御器
    を備え、又、すき網の上方位置に、配向性2次元センサ
    を幅方向へ移動可能に配置し、且つ該配向性2次元セン
    サの幅方向への移動量を検出する移動量検出センサを設
    け、更に、上記配向性2次元センサの出力信号と上記移
    動量検出センサの出力信号とを演算処理して原料の配向
    性2次元分布を算出すると共に該算出値と設定値とを比
    較して上記ポンプ制御器に指令を送る演算指令器を備え
    た請求項1又は2記載の抄紙機すき網部の配向性制御装
    置。
  4. 【請求項4】 演算指令器で算出された原料の配向性2
    次元分布を表示する表示器を備えた請求項3記載の抄紙
    機すき網部の配向性制御装置。
JP8994897A 1997-03-26 1997-03-26 抄紙機すき網部の配向性制御装置 Pending JPH10266087A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015137296A (ja) * 2014-01-21 2015-07-30 ケープラシート株式会社 繊維強化熱可塑性樹脂シートの製造方法

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015137296A (ja) * 2014-01-21 2015-07-30 ケープラシート株式会社 繊維強化熱可塑性樹脂シートの製造方法

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