JP2000144522A - ポリオレフィン系繊維 - Google Patents

ポリオレフィン系繊維

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JP2000144522A JP10315946A JP31594698A JP2000144522A JP 2000144522 A JP2000144522 A JP 2000144522A JP 10315946 A JP10315946 A JP 10315946A JP 31594698 A JP31594698 A JP 31594698A JP 2000144522 A JP2000144522 A JP 2000144522A
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phenolic antioxidant
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Hironori Aida
裕憲 合田
Mikio Tashiro
幹雄 田代
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Teijin Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐変色性に優れた、特に、高温で成形するた
め酸化防止剤の配合量を増加させても変色が起こり難い
ポリオレフィン系繊維を提供する。 【解決手段】 ポリオレフィンが20重量%以上配合さ
れてなる熱可塑性重合体を少なくとも1つの構成成分と
する繊維において、該繊維中に、該ポリオレフィン重量
に対して0.01〜1.0重量%の一般式(I)で示さ
れるフェノール系酸化防止剤を含有し、かつ、該フェノ
ール系酸化防止剤重量に対して0.1〜10重量倍のハ
イドロタルサイトを含有するポリオレフィン系繊維。 一般式(I) (式中、R1は炭素数1〜3のアルキル基を示す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、紫外線および窒素
酸化物に対する耐変色性が改善されたポリオレフィン系
繊維に関する。さらに詳しくは、実質的にポリオレフィ
ン単体からなる繊維、ポリオレフィンに他の熱可塑性重
合体を混合してなる混合紡糸繊維、または、ポリオレフ
ィンを他の熱可塑性重合体と複合化してなる複合紡糸繊
維において、その耐変色性が改善されたポリオレフィン
系繊維に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリオレフィン繊維は、カーペット、詰
め綿、ロープ、結束ひもなどの、産業資材やインテリア
といった多くの分野で使用されている。さらに、ポリオ
レフィンを他の熱可塑性重合体と溶融混合紡糸し、一方
の成分を溶出した極細繊維は、人工皮革、フィルター、
保温材などの用途に使用され、またポリオレフィンを他
の熱可塑性重合体と複合化した熱接着性繊維は、これを
不織布などに成形し、紙おむつ、使い捨てナプキンとい
った衛材用シート、かた綿、土木・建築用材料などの用
途に用いられている。しかし、ポリオレフィンは熱、
光、酸素、窒素酸化物などの作用により劣化し易いた
め、上記のポリオレフィンを含有、あるいは複合化した
繊維には、軟化、脆化、変色、あるいは、これらの現象
を伴い機械的物性が低下するといった問題がある。
【0003】このような問題を解決する方法として、フ
ェノール系、リン系、アミン系などの酸化防止剤を樹脂
組成物中に含有させることが良く知られている。特に、
特公平7−59652号公報には、特定のフェノール系
化合物とリン系化合物とを併用することにより、これら
夫々を単体で使用する場合よりも優れた、熱および酸素
の作用による劣化防止効果があることが開示されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
方法で得られた繊維は、耐変色性が若干は改善されてい
るものの未だ十分なものではなかった。特に、ポリオレ
フィンを他の高融点を有する熱可塑性重合体と混合、あ
るいは、複合化して高温で紡糸する際、熱および酸化に
よる劣化を防止する目的で、上記の酸化防止剤の添加量
を増加させると、耐変色性が著しく悪化するという問題
があった。
【0005】本発明は上記の問題点を背景になされたも
ので、その目的は、耐変色性に優れた、特に、高温で成
形するため酸化防止剤の配合量を増加させても変色が起
こり難いポリオレフィン系繊維を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる目
的を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、上記の変色は紫
外線または窒素酸化物などにより発生したもので、かか
る変色はハイドロタルサイトを併用することにより改善
できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0007】かくして本発明では、ポリオレフィンが2
0重量%以上配合されてなる熱可塑性重合体を少なくと
も1つの構成成分とする繊維において、該繊維中に、該
ポリオレフィン重量に対して0.01〜1.0重量%の
一般式(I)で示されるフェノール系酸化防止剤を含有
し、かつ、該フェノール系酸化防止剤重量に対して0.
1〜10重量倍のハイドロタルサイトを含有することを
特徴とするポリオレフィン系繊維が提案される。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明におけるポリオレフィンと
しては、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレ
ン、高圧法低密度ポリエチレン、アイソタクチックポリ
プロピレン、シンジオタクチックポリプロピレン、アタ
クチックポリプロピレン、ポリブチレン、ポリ−4メチ
ル−ペンテン1、などのホモポリマーの他、これらのポ
リマーブレンド、あるいはそれぞれのオレフィンモノマ
ーにより形成されるランダム、ブロック、あるいはグラ
フト共重合体などがあげられる。特に、高密度ポリエチ
レン、直鎖状低密度ポリエチレン、アイソタクチックポ
リプロピレン、及びエチレン−プロピレンランダム共重
合体、及びこれらのポリマーブレンドが、繊維に加工し
やすいという点で好ましい。
【0009】本発明のポリオレフィン系繊維において、
その構成成分を成す熱可塑性重合体は、上記のポリオレ
フィンを20重量%以上含有する必要がある。20重量
%以上において本発明の効果が顕著に現れ、20重量%
未満ではポリオレフィンの変色はそれほど大きな問題と
はならない。
【0010】本発明の繊維に含有する前記一般式(I)
で示されるフェノール系酸化防止剤としては、3,9−
ビス{2−〔3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−
5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ〕−1,1−
ジメチル}−2,4,8,10−テトラオキシサスピロ
〔5,5〕ウンデカン、3,9−ビス{2−〔3−(3
−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−イソピルフェニ
ル)プロピオニルオキシ〕−1,1−ジメチルエチル}
−2,4,8,10−テトラオキシサスピロ〔5,5〕
ウンデカンなどがあげられる。
【0011】上記フェノール系酸化防止剤の繊維中の含
有量は、該ポリオレフィン重量に対して0.01〜1.
0重量%とする必要がある。特に、ポリオレフィンを他
の高融点を有する熱可塑性重合体と溶融混合あるいは複
合化して高温で紡糸する場合、フェノール系酸化防止剤
の含有量を多くし、0.1〜1.0の範囲とすることが
好ましい。
【0012】フェノール系酸化防止剤の含有量が0.0
1重量%未満では、ポリオレフィンが高温で酸化劣化す
る。一方、1.0重量%を越えると、得られた繊維が着
色するいう問題が発生する。
【0013】さらに、上記フェノール系酸化防止剤に加
え、リン系酸化防止剤を併用添加することにより、多く
の場合、フェノール系酸化防止剤単独の場合に比べて、
それらの相乗効果によって酸化劣化防止機能を向上させ
ると共に耐変色性を良好とすることができる。好ましい
リン系酸化防止剤の繊維中の含有量は、ポリオレフィン
重量に対して4.0重量%以下であり、4.0重量%を
越えると、紡糸性が悪くなり断糸が発生し易くする。
【0014】フェノール系酸化防止剤と併用するリン系
酸化防止剤としては、トリス(2,5−ジ−t−ブチル
フェニル)ホスファイト、トリス(2−t−ブチルフェ
ニル)ホスファイト、トリス〔2,4−ビス(1,1−
ジメチルプロピル)フェニル〕ホスファイト、トリス
(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、ジ
ラウリルペンタエリスリトールジホスファイト、ジステ
アリルペンタエリスリトールジホスファイト、ビス
(2,5−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリト
ールジホスファイト、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフ
ェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、テトラ
ステアリル−4,4’−ビフェニレンジホスホナイト、
テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−4,
4’−ビフェニレンジホスホナイトなどが好ましい。
【0015】フェノール系酸化防止剤とリン系酸化防止
剤の比率は、使用する剤の種類によって適宜変更するこ
とができるが、好ましくは、1:0.1〜1:15の範
囲、さらに好ましくは1:1〜1:5の範囲である。
【0016】本発明においては、該ポリオレフィン含有
繊維の耐変色性を改善するため、上記の要件に加えて、
ハイドロタルサイトをフェノール系酸化防止剤重量に対
して0.1〜10重量倍の範囲で、さらに好ましくは1
〜10重量倍の範囲で含有させることが肝要である。
【0017】この含有量が0.1重量倍未満の場合に
は、耐変色性の改善効果が不十分であり、一方、10重
量倍を越えると、紡糸時にハイドロタルサイト自体が口
金に異物となって付着し紡糸性が悪くなる。
【0018】さらに、本発明のポリオレフィン系繊維に
は他の添加剤、例えば、帯電防止剤、二酸化チタンの如
き艶消し剤、カーボンブラックの如き着色剤、滑剤など
の添加剤を含有しても良い。
【0019】以上に述べた本発明のポリオレフィン系繊
維を紡糸するには、公知の方法を用いることができ、例
えば、フェノール系酸化防止剤およびハイドロタルサイ
トは、予めポリオレフィンとブレンダーなどで所定の混
合比にブレンドして、押出機に供給し、溶融混練して紡
糸してもよいし、三者を押出機に所定の混合比になるよ
うに別々に供給し、同様に紡糸してもよい。また、予め
フェノール系酸化防止剤、ハイドロタルサイトをポリオ
レフィンに溶融添加したマスターバッチを作っておき、
これをポリオレフィンと混合して、押出機に供給して紡
糸してもよい。さらに、リン系酸化防止剤を添加する場
合は、上記と同様の方法で、フェノール系酸化防止剤お
よびハイドロタルサイトと同時に、リン系酸化防止剤を
添加してやればよい。
【0020】本発明においては、ポリオレフィンに他の
熱可塑性重合体を混合して紡糸してもよく、その場合も
上記と同様の方法で紡糸でき、フェノール系酸化防止
剤、ハイドロタルサイト、ポリオレフィン、およびこれ
らと混合する他の熱可塑性重合体と予めブレンダーなど
で所定の混合比にブレンドして、同様に紡糸してもよい
し、これらを所定の混合比になるように押出機に別々に
供給する方法で、同様に紡糸してもよい。また、予め上
記と同様のマスターバッチを作っておき、これをポリオ
レフィンおよびこれらと混合する他の熱可塑性重合体と
混合して、押出機に供給して紡糸してもよいし、予めフ
ェノール系酸化防止剤およびハイドロタルサイトをポリ
オレフィンに溶融添加したポリオレフィンチップを作っ
ておき、これを他の熱可塑性重合体と混合して、押出機
に供給して紡糸してもよい。さらに、リン系酸化防止剤
を添加する方法についても上記と同様である。
【0021】本発明の繊維はポリオレフィンを配合した
熱可塑性重合体を少なくとも1つの構成成分とする繊維
であり、例えば、他の熱可塑性重合体と複合化した芯鞘
型またはサイドバイサイド型などの複合紡糸繊維であっ
てもよい。紡糸では公知の、複合紡糸口金による紡糸方
法を用いることができ、例えば、フェノール系酸化防止
剤およびハイドロタルサイトを添加したポリオレフィン
を芯成分あるいは鞘成分のいずれか一方の成分として、
または、サイドバイサイドの一方の成分として、他の熱
可塑性重合体と共に口金より溶融吐出させ、複合紡糸繊
維を得ることができる。
【0022】ポリオレフィンと混合紡糸を行う熱可塑性
重合体、あるいは、複合紡糸繊維においてフェノール系
酸化防止剤およびハイドロタルサイトを添加したポリオ
レフィンと複合化する他成分に用いる熱可塑性樹重合体
としては、ポリエステル、ポリアミド、ポリオレフィン
などがあげられ、これらには帯電防止剤、二酸化チタン
の如き艶消剤、顔料などの添加剤が配合されていてもよ
い。
【0023】フェノール系酸化防止剤およびハイドロタ
ルサイトを添加したポリオレフィン系繊維の紡糸・延伸
条件は、目的、用途などによって異なり、それらの目
的、用途において通常実施される公知の紡糸・延伸条件
により製糸することができるが、例えばマルチフィラメ
ントを製糸するのは以下の方法が例示できる。
【0024】フェノール系酸化防止剤およびハイドロタ
ルサイトを添加したポリオレフィンを溶融紡糸する際の
紡糸温度は160〜260℃、紡糸引取速度としては5
00〜1500m/分が好ましく、得られた未延伸糸の
延伸温度は40〜95℃、延伸倍率は2〜6倍が好まし
い。
【0025】また、フェノール系酸化防止剤およびハイ
ドロタルサイトを添加したポリオレフィンと、ポリアミ
ドの混合紡糸繊維(フェノール系酸化防止剤およびハイ
ドロタルサイト添加ポリオレフィン:ポリアミドの混合
比=50:50重量%)を溶融紡糸する際の紡糸温度は
230〜290℃、紡糸引取速度としては500〜15
00m/分が好ましく、得られた未延伸糸の延伸温度は
40〜95℃、延伸倍率は2〜4倍が好ましい。
【0026】さらに、芯成分をポリエチレンテレフタレ
ート、鞘成分をフェノール系酸化防止剤およびハイドロ
タルサイトを添加したポリオレフィンとした芯鞘型複合
紡糸繊維(芯成分:鞘成分=50:50重量%)を溶融
紡糸する際の紡糸温度は芯成分が280〜310℃およ
び鞘成分が180〜280℃、紡糸引取速度としては5
00〜1500m/分が好ましく、得られた未延伸糸の
延伸温度は40〜95℃、延伸倍率は2〜4倍が好まし
い。
【0027】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳細に説明する
が、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。なお、紫外線及び窒素酸化物に対する耐変色性は次
のようにして評価した。
【0028】1.紫外線変色性 目付が約50g/m2の布帛または不織布を、UV照射
装置(岩崎電気(株);アイスーパーUVテスター)内
で、80℃、50%RHの環境下で30分間照射した。
その後、UV照射前後のカラーb値の変化が、+1.0
以内にある場合を○、+1.0〜1.5の範囲にある場
合を△、+1.5を超える場合を×として判定した。
【0029】2.窒素酸化物変色性 目付が約50g/m2の布帛または不織布をデシケータ
内に設置し、空気ベース100ppmの二酸化窒素(N
2/air)のガスボンベより1リットル/分の流量
で注入、パージした。着色が認められない場合を○、や
や着色が認められる場合を△、明らかに着色している場
合を×として、任意に抽出した20人のパネラーにより
行った。
【0030】[実施例1〜4、比較例1〜2]190℃
で測定したメルトインデックスが20g/10分の高密
度ポリエチレン(HDPE)チップをフェノール系酸化
防止剤、リン系酸化防止剤、及び、ハイドロタルサイト
を表1記載の割合で混合し、205℃で溶融し、孔径が
0.4mmφ、孔数が100の紡糸口金から、溶融ポリ
マーの吐出温度を220℃として吐出し、1100m/
分で引き取った。この未延伸糸を、70℃で3.0倍に
延伸して延伸糸を得、これを織機により布帛とした。次
いで、得られた布帛の耐変色性を評価し、結果を表1に
示す。
【0031】[実施例5、比較例3]実施例1の高密度
ポリエチレン(HDPE)チップをフェノール系酸化防
止剤、リン系酸化防止剤、およびハイドロタルサイトを
混合し、さらに260℃で測定したメルトインデックス
が20g/10分のナイロン6(Ny6)チップを混合
し表1記載の混合割合とした。これを250℃で溶融
し、孔径が0.4mmφ、孔数が100の紡糸口金か
ら、溶融ポリマーの吐出温度を250℃として吐出し、
1100m/分で引き取った。この未延伸糸を、70℃
で3.0倍に延伸して延伸糸を得、これを織機により布
帛とした。次いで、得られた布帛の耐変色性を評価し、
結果を表1に示す。
【0032】[実施例6〜7、比較例4]実施例1の高
密度ポリエチレン(HDPE)チップに、フェノール系
酸化防止剤、リン系酸化防止剤、及び、ハイドロタルサ
イトを表2記載の割合で混合し、265℃で溶解したも
のを鞘成分(熱接着成分)とし、オルトクロロフェノー
ル溶媒による固有粘度が0.64であるポリエチレンテ
レフタレート(PET)を290℃で溶融したものを芯
成分(繊維形成成分)として、孔径が0.4mmφ、孔
数が1032の芯鞘型複合紡糸口金に供給し、溶融ポリ
マーの吐出温度を280℃として吐出し、1100m/
分で引き取り芯鞘型熱接着性複合紡糸繊維を得た。芯鞘
成分の複合比は50/50とした。
【0033】この未延伸糸を合糸し、70℃で3.0倍
に延伸して17万デニールのトウとし、繊維処理剤を付
与した後、押込捲縮付与機に通して15ケ/25mmの
捲縮を付与し、引き続きこれを切断して単糸繊度2デニ
ール、繊維長51mmの短繊維を得た。
【0034】上記短繊維をカードにかけウエブを成形
し、これを目付が約50g/m2となるように積層した
後、150℃に設置した静置式熱風乾燥機で3分間熱処
理して該複合紡糸繊維100%で構成される熱処理不織
布を作成した。次いで、得られた不織布の耐変色性を評
価し、結果を表2に示す。
【0035】<酸化防止剤・ハイドロタルサイト>な
お、表1および2における化合物の記号は、以下の化合
物を示すものである。 1)フェノール系酸化防止剤 化合物A;3,9−ビス{2−〔3−(3−t−ブチル
−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニル
オキシ〕−1,1−ジメチル}−2,4,8,10−テ
トラオキシサスピロ〔5,5〕ウンデカン 2)リン系酸化防止剤 化合物B;トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)
ホスファイト化合物C;ビス(2,5−ジ−t−ブチル
フェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト 3)ハイドロタルサイト 水酸化アルミニウムマグネシウム炭酸塩水和物
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、ポリオレ
フィン単独からなる繊維のみでなく、ポリオレフィンを
高融点の熱可塑性重合体と混合紡糸あるいは複合紡糸す
るといったポリオレフィン単独のときよりも高温で紡糸
した繊維であっても、その耐変色性を著しく改善するこ
とができる。さらに、本発明の繊維をポリオレフィンを
熱接着成分とする熱接着性繊維とし、これを高温で熱成
形して不織布となした場合でも、得られた不織布は優れ
た耐変色性をそのまま維持するといった効果をも奏する
ものである。
【0039】また、本発明のポリオレフィン系繊維は、
紫外線および窒素酸化物に対し優れた変色耐性を有する
ため、屋外や倉庫などの紫外線および窒素酸化物の存在
する環境下で、長期間、使用あるいは保管しても変色し
難く、産業資材用途、日用品用途などで特に有用であ
る。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリオレフィンが20重量%以上配合さ
    れてなる熱可塑性重合体を少なくとも1つの構成成分と
    する繊維において、該繊維中に、該ポリオレフィン重量
    に対して0.01〜1.0重量%の一般式(I)で示さ
    れるフェノール系酸化防止剤を含有し、かつ、該フェノ
    ール系酸化防止剤重量に対して0.1〜10重量倍のハ
    イドロタルサイトを含有することを特徴とするポリオレ
    フィン系繊維。 一般式(I) 【化1】 (式中、R1は炭素数1〜3のアルキル基を示す。)
  2. 【請求項2】 該繊維中に、該ポリオレフィン重量に対
    して4.0重量%以下のリン系酸化防止剤を含有する請
    求項1記載のポリオレフィン系繊維。
JP10315946A 1998-11-06 1998-11-06 ポリオレフィン系繊維 Pending JP2000144522A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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