JP2000144334A - 耐溶損性に優れたＡｌダイカスト金型用鋼 - Google Patents
耐溶損性に優れたＡｌダイカスト金型用鋼Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 製造性（熱間加工性）を低下させることなく
耐Ａｌ溶損性に優れたＡｌダイカスト金型用鋼を提供す
る。 【解決手段】 重量％で、Ｃ：０．１〜０．５％、Ｓ
ｉ：０超過〜２％、Ｍｎ：０超過〜３％、Ｃｒ：０超過
〜１５％、Ｍｏ：０超過〜８％、Ｖ：０超過〜３％、
Ｓ：０．０１５〜０．１％、Ｔｅ：０．００３〜０．０
５％、Ｓ＋Ｔｅ：０．０１８〜０．１５％、Ｃａ：０．
０００２〜０．００３％を含み、場合によってはＺｒ：
０超過〜０．２％を含み、同じく場合によってはＮｉ：
０超過〜４％，Ｃｕ：０超過〜３％，Ｃｏ：０超過〜１
５％のうちの１種または２種以上を含み、同じく場合に
よってはＷ：０超過〜５％を含み、同じく場合によって
はＮｂ：０超過〜２％，Ｔｉ：０超過〜２％，Ｔａ：０
超過〜４％，Ａｌ：０超過〜１％のうちの１種または２
種以上を含み、同じく場合によってはＢ：０超過〜０．
０１％を含み、同じく場合によってはＲＥＭ：０超過〜
０．５％を含み、残部Ｆｅおよび不純物よりなる耐Ａｌ
溶損性に優れたＡｌダイカスト金型用鋼。
耐Ａｌ溶損性に優れたＡｌダイカスト金型用鋼を提供す
る。 【解決手段】 重量％で、Ｃ：０．１〜０．５％、Ｓ
ｉ：０超過〜２％、Ｍｎ：０超過〜３％、Ｃｒ：０超過
〜１５％、Ｍｏ：０超過〜８％、Ｖ：０超過〜３％、
Ｓ：０．０１５〜０．１％、Ｔｅ：０．００３〜０．０
５％、Ｓ＋Ｔｅ：０．０１８〜０．１５％、Ｃａ：０．
０００２〜０．００３％を含み、場合によってはＺｒ：
０超過〜０．２％を含み、同じく場合によってはＮｉ：
０超過〜４％，Ｃｕ：０超過〜３％，Ｃｏ：０超過〜１
５％のうちの１種または２種以上を含み、同じく場合に
よってはＷ：０超過〜５％を含み、同じく場合によって
はＮｂ：０超過〜２％，Ｔｉ：０超過〜２％，Ｔａ：０
超過〜４％，Ａｌ：０超過〜１％のうちの１種または２
種以上を含み、同じく場合によってはＢ：０超過〜０．
０１％を含み、同じく場合によってはＲＥＭ：０超過〜
０．５％を含み、残部Ｆｅおよび不純物よりなる耐Ａｌ
溶損性に優れたＡｌダイカスト金型用鋼。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、ＪＩＳ
Ｈ ５３０２に制定されるアルミニウム合金ダイカスト
（ＡＤＣ）の鋳造に使用する金型，中子，入子ピン（以
下、中子，入子ピン，給湯管等の関連部品をも含めて金
型を総称する。）などの素材として好適に用いられる耐
溶損性に優れたＡｌダイカスト金型用鋼に関するもので
ある。
Ｈ ５３０２に制定されるアルミニウム合金ダイカスト
（ＡＤＣ）の鋳造に使用する金型，中子，入子ピン（以
下、中子，入子ピン，給湯管等の関連部品をも含めて金
型を総称する。）などの素材として好適に用いられる耐
溶損性に優れたＡｌダイカスト金型用鋼に関するもので
ある。
【０００２】
【従来の技術】従来、Ａｌダイカストに使用する金型用
材料としては、ＪＩＳ Ｇ ４４０４に制定されるＳＫ
Ｄ６１，ＳＫＤ８等のいわゆる熱間工具鋼が使用されて
きた。
材料としては、ＪＩＳ Ｇ ４４０４に制定されるＳＫ
Ｄ６１，ＳＫＤ８等のいわゆる熱間工具鋼が使用されて
きた。
【０００３】また、金型の耐Ａｌ溶損性を高めるため
に、ガス軟窒化処理や塩浴軟窒化処理などの表面処理が
施されたものとすることもあった。
に、ガス軟窒化処理や塩浴軟窒化処理などの表面処理が
施されたものとすることもあった。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来のＡｌダ
イカスト金型用鋼において、高温のＡｌ合金溶湯と高速
で接触する湯口近傍に位置する金型の段差部や入子ピン
などにおいては、溶損（かじり、焼付きとも称される）
が生じやすいという課題があった。
イカスト金型用鋼において、高温のＡｌ合金溶湯と高速
で接触する湯口近傍に位置する金型の段差部や入子ピン
などにおいては、溶損（かじり、焼付きとも称される）
が生じやすいという課題があった。
【０００５】そして、過度に溶損すると、鋳造製品に凸
部の欠陥が生じたり、離型が困難になったりするなどの
問題が生じるため、耐Ａｌ溶損性に優れたＡｌダイカス
ト金型用鋼が望まれていた。
部の欠陥が生じたり、離型が困難になったりするなどの
問題が生じるため、耐Ａｌ溶損性に優れたＡｌダイカス
ト金型用鋼が望まれていた。
【０００６】また、ガス軟窒化処理や塩浴軟窒化処理な
どの表面処理が施されたものとした場合には、表面処理
層が残存する初期の間の溶損は防止されるものの、それ
らが消失した後は母材が溶損するため、前述したと同様
の問題が生じる。
どの表面処理が施されたものとした場合には、表面処理
層が残存する初期の間の溶損は防止されるものの、それ
らが消失した後は母材が溶損するため、前述したと同様
の問題が生じる。
【０００７】それゆえ、表面処理が施されたものとする
場合であっても、耐Ａｌ溶損性に優れた金型用鋼に対す
るニーズは高いものがあった。
場合であっても、耐Ａｌ溶損性に優れた金型用鋼に対す
るニーズは高いものがあった。
【０００８】
【発明の目的】本発明は、このような従来の課題にかん
がみてなされたものであって、高温のＡｌ合金溶湯と接
触する場合においても溶損を生じがたい耐Ａｌ溶損性に
優れたＡｌダイカスト金型用鋼を提供することを目的と
している。
がみてなされたものであって、高温のＡｌ合金溶湯と接
触する場合においても溶損を生じがたい耐Ａｌ溶損性に
優れたＡｌダイカスト金型用鋼を提供することを目的と
している。
【０００９】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、熱間工具
鋼の耐Ａｌ溶損性について種々の検討を加え、そのなか
で、例えば、Ｓの増加により耐Ａｌ溶損性が向上するこ
とを見い出している（特願平１０−８５４０８号）。
鋼の耐Ａｌ溶損性について種々の検討を加え、そのなか
で、例えば、Ｓの増加により耐Ａｌ溶損性が向上するこ
とを見い出している（特願平１０−８５４０８号）。
【００１０】そしてさらに耐Ａｌ溶損性を向上させる手
法について検討した結果、Ｓに併せてＴｅを複合添加す
るのが有効であることが判明した。
法について検討した結果、Ｓに併せてＴｅを複合添加す
るのが有効であることが判明した。
【００１１】一方、Ｔｅの添加は熱間加工性を低下さ
せ、鋳造や圧延の際に割れを生じ易すくするという難点
があったが、これに対してはＣａを添加することにより
熱間加工性の低下を抑制できることを見い出した。
せ、鋳造や圧延の際に割れを生じ易すくするという難点
があったが、これに対してはＣａを添加することにより
熱間加工性の低下を抑制できることを見い出した。
【００１２】従って、Ｓに加えＴｅとＣａを複合添加す
ることにより、優れた耐Ａｌ溶損性と製造性を備えたＡ
ｌダイカスト金型用鋼の提供が可能となった。
ることにより、優れた耐Ａｌ溶損性と製造性を備えたＡ
ｌダイカスト金型用鋼の提供が可能となった。
【００１３】すなわち、本発明に係わる耐溶損性に優れ
たＡｌダイカスト金型用鋼は、請求項１に記載している
ように、重量％で、Ｃ：０．１〜０．５％、Ｓｉ：０超
過〜２％、Ｍｎ：０超過〜３％、Ｃｒ：０超過〜１５
％、Ｍｏ：０超過〜８％、Ｖ：０超過〜３％、Ｓ：０．
０１５〜０．１％、Ｔｅ：０．００３〜０．０５％、Ｓ
＋Ｔｅ：０．０１８〜０．１５％、Ｃａ：０．０００２
〜０．００３％を含み、残部Ｆｅおよび不純物よりなる
ものとしたことを特徴としている。
たＡｌダイカスト金型用鋼は、請求項１に記載している
ように、重量％で、Ｃ：０．１〜０．５％、Ｓｉ：０超
過〜２％、Ｍｎ：０超過〜３％、Ｃｒ：０超過〜１５
％、Ｍｏ：０超過〜８％、Ｖ：０超過〜３％、Ｓ：０．
０１５〜０．１％、Ｔｅ：０．００３〜０．０５％、Ｓ
＋Ｔｅ：０．０１８〜０．１５％、Ｃａ：０．０００２
〜０．００３％を含み、残部Ｆｅおよび不純物よりなる
ものとしたことを特徴としている。
【００１４】そして、本発明に係わる耐溶損性に優れた
Ａｌダイカスト金型用鋼の実施態様においては、請求項
２に記載しているように、Ｚｒ：０超過〜０．２％を含
むものとしたことを特徴としている。
Ａｌダイカスト金型用鋼の実施態様においては、請求項
２に記載しているように、Ｚｒ：０超過〜０．２％を含
むものとしたことを特徴としている。
【００１５】同じく、本発明に係わる耐溶損性に優れた
Ａｌダイカスト金型用鋼の実施態様においては、請求項
３に記載しているように、Ｎｉ：０超過〜４％，Ｃｕ：
０超過〜３％，Ｃｏ：０超過〜１５％のうちの１種また
は２種以上を含むものとしたことを特徴としている。
Ａｌダイカスト金型用鋼の実施態様においては、請求項
３に記載しているように、Ｎｉ：０超過〜４％，Ｃｕ：
０超過〜３％，Ｃｏ：０超過〜１５％のうちの１種また
は２種以上を含むものとしたことを特徴としている。
【００１６】同じく、本発明に係わる耐溶損性に優れた
Ａｌダイカスト金型用鋼の実施態様においては、請求項
４に記載しているように、Ｗ：０超過〜５％を含むもの
としたことを特徴としている。
Ａｌダイカスト金型用鋼の実施態様においては、請求項
４に記載しているように、Ｗ：０超過〜５％を含むもの
としたことを特徴としている。
【００１７】同じく、本発明に係わる耐溶損性に優れた
Ａｌダイカスト金型用鋼の実施態様においては、請求項
５に記載しているように、Ｎｂ：０超過〜２％，Ｔｉ：
０超過〜２％，Ｔａ：０超過〜４％，Ａｌ：０超過〜１
％のうちの１種または２種以上を含むものとしたことを
特徴としている。
Ａｌダイカスト金型用鋼の実施態様においては、請求項
５に記載しているように、Ｎｂ：０超過〜２％，Ｔｉ：
０超過〜２％，Ｔａ：０超過〜４％，Ａｌ：０超過〜１
％のうちの１種または２種以上を含むものとしたことを
特徴としている。
【００１８】同じく、本発明に係わる耐溶損性に優れた
Ａｌダイカスト金型用鋼の実施態様においては、請求項
６に記載しているように、Ｂ：０超過〜０．０１％を含
むものとしたことを特徴としている。
Ａｌダイカスト金型用鋼の実施態様においては、請求項
６に記載しているように、Ｂ：０超過〜０．０１％を含
むものとしたことを特徴としている。
【００１９】同じく、本発明に係わる耐溶損性に優れた
Ａｌダイカスト金型用鋼の実施態様においては、請求項
７に記載しているように、ＲＥＭ：０超過〜０．５％を
含むものとしたことを特徴としている。
Ａｌダイカスト金型用鋼の実施態様においては、請求項
７に記載しているように、ＲＥＭ：０超過〜０．５％を
含むものとしたことを特徴としている。
【００２０】
【発明の作用】本発明に係わる耐溶損性に優れたＡｌダ
イカスト金型用鋼は、上述した成分組成を有するもので
あるが、以下にその成分組成（重量％）の限定理由につ
いて説明する。
イカスト金型用鋼は、上述した成分組成を有するもので
あるが、以下にその成分組成（重量％）の限定理由につ
いて説明する。
【００２１】Ｃ：０．１〜０．５％ ＣはＡｌダイカスト金型の硬さおよび耐摩耗性を確保す
るために必要な成分であり、熱間工具鋼として十分な硬
さおよび耐摩耗性を確保するためには０．１％以上含有
させることが必要である。
るために必要な成分であり、熱間工具鋼として十分な硬
さおよび耐摩耗性を確保するためには０．１％以上含有
させることが必要である。
【００２２】しかしながら、過剰の含有は加工性の低下
をきたすこととなるので０．５％以下とするのが良い。
をきたすこととなるので０．５％以下とするのが良い。
【００２３】Ｓｉ：０超過〜２％ Ｓｉは鋼溶製時の脱酸元素として必要な成分であるが、
過剰に含有すると靭性の低下をきたすこととなるので２
％以下、場合によって１．５％以下ないしは１％以下と
するのが良い。
過剰に含有すると靭性の低下をきたすこととなるので２
％以下、場合によって１．５％以下ないしは１％以下と
するのが良い。
【００２４】Ｍｎ：０超過〜３％ Ｍｎは鋼溶製時の脱酸元素として必要な成分であり、ま
た、焼入性および硬さの確保のために必要な成分である
が、過剰に含有すると加工性の低下をきたすこととなる
ので３％以下、場合によって２％以下ないしは１％以下
とするのが良い。
た、焼入性および硬さの確保のために必要な成分である
が、過剰に含有すると加工性の低下をきたすこととなる
ので３％以下、場合によって２％以下ないしは１％以下
とするのが良い。
【００２５】Ｃｒ：０超過〜１５％ Ｃｒは炭化物を形成し、基地の強化や耐摩耗性向上のた
めに必要な成分であり、望ましくは３％以上ないしは４
％以上含有させるのが良いが、過剰に含有すると加工性
の低下をきたすこととなるので１５％以下、場合によっ
て１２％以下とするのが良い。
めに必要な成分であり、望ましくは３％以上ないしは４
％以上含有させるのが良いが、過剰に含有すると加工性
の低下をきたすこととなるので１５％以下、場合によっ
て１２％以下とするのが良い。
【００２６】Ｍｏ：０超過〜８％ Ｍｏは炭化物を形成し、基地の強化や耐摩耗性向上のた
めに必要な成分であり、望ましくは０．３％以上含有さ
せるのが良いが、過剰に含有すると加工性の低下をきた
すこととなるので８％以下、場合によって６％以下とす
るのが良い。
めに必要な成分であり、望ましくは０．３％以上含有さ
せるのが良いが、過剰に含有すると加工性の低下をきた
すこととなるので８％以下、場合によって６％以下とす
るのが良い。
【００２７】Ｖ：０超過〜３％ Ｖは炭化物を形成し、基地の強化や耐摩耗性向上のため
に必要な成分であり、望ましくは０．４％以上含有させ
るのが良いが、過剰に含有すると加工性の低下をきたす
こととなるので３％以下、場合によって２．２％以下と
するのが良い。
に必要な成分であり、望ましくは０．４％以上含有させ
るのが良いが、過剰に含有すると加工性の低下をきたす
こととなるので３％以下、場合によって２．２％以下と
するのが良い。
【００２８】Ｓ：０．０１５〜０．１％ Ｔｅ：０．００３〜０．０５％ Ｓ＋Ｔｅ：０．０１８〜０．１５％ Ｓ，Ｔｅはともに熱間工具鋼の耐Ａｌ溶損性を高めるの
に有効な成分である。そして、Ｓと共にＴｅを複合添加
することにより、Ｓ単独添加の場合に比べて少量のＳ添
加であっても耐Ａｌ溶損性の向上が認められる。この場
合、Ｔｅの添加により硫化物系介在物（Ｍｎ（Ｓ＋Ｔ
ｅ））の融点が低下することなどが影響している可能性
がある。
に有効な成分である。そして、Ｓと共にＴｅを複合添加
することにより、Ｓ単独添加の場合に比べて少量のＳ添
加であっても耐Ａｌ溶損性の向上が認められる。この場
合、Ｔｅの添加により硫化物系介在物（Ｍｎ（Ｓ＋Ｔ
ｅ））の融点が低下することなどが影響している可能性
がある。
【００２９】このような耐Ａｌ溶損性向上の効果を得る
ためには０．００３％以上のＴｅ添加とすることが必要
であるが、過剰に添加すると熱間加工性が低下するので
Ｔｅの上限は０．０５％とするのが良い。また、十分な
耐Ａｌ溶損性を得るためには、ＳとＴｅを合わせて０．
０１８％以上とするのが良いが、過剰に含有させてもそ
の効果が飽和することおよび靭性が低下することにより
上限は０．１５％とするのが良い。
ためには０．００３％以上のＴｅ添加とすることが必要
であるが、過剰に添加すると熱間加工性が低下するので
Ｔｅの上限は０．０５％とするのが良い。また、十分な
耐Ａｌ溶損性を得るためには、ＳとＴｅを合わせて０．
０１８％以上とするのが良いが、過剰に含有させてもそ
の効果が飽和することおよび靭性が低下することにより
上限は０．１５％とするのが良い。
【００３０】Ｃａ：０．０００２〜０．００３％ ＣａはＴｅ添加による熱間加工性の低下を抑制するのに
有効な成分であり、このようなＣａ添加による十分な熱
間加工性を得るためには０．０００２％以上含有させる
ことが必要であるが、過剰に含有させても鋼中への歩留
りに限界があるためその上限は０．００３％とするのが
良い。
有効な成分であり、このようなＣａ添加による十分な熱
間加工性を得るためには０．０００２％以上含有させる
ことが必要であるが、過剰に含有させても鋼中への歩留
りに限界があるためその上限は０．００３％とするのが
良い。
【００３１】Ｚｒ：０超過〜０．２％ Ｚｒは硫化物（主としてＭｎ（Ｓ＋Ｔｅ））を形成する
とともに硫化物を球状化して靭性を向上するのに有効な
成分であるので必要に応じて含有させることも望ましい
が、過剰に含有してもその効果が飽和するため０．２％
以下とするのが良い。
とともに硫化物を球状化して靭性を向上するのに有効な
成分であるので必要に応じて含有させることも望ましい
が、過剰に含有してもその効果が飽和するため０．２％
以下とするのが良い。
【００３２】Ｎｉ：０超過〜４％，Ｃｕ：０超過〜３
％，Ｃｏ：０超過〜１５％のうちの１種または２種以上 Ｎｉは焼入性の向上、基地の強化に有効な成分であるの
で必要に応じて含有させることも望ましいが、過剰に含
有すると金型作成時の加工性が低下するため４％以下と
するのが良く、Ｃｕは基地の強化に有効な成分であるの
で必要に応じて含有させることも望ましいが、過剰に含
有すると耐衝撃性や製造時の熱間加工性が低下するため
３％以下とするのが良く、Ｃｏは基地の強化に有効な成
分であるので必要に応じて含有させることも望ましい
が、過剰に含有すると加工性が低下するため１５％以下
とするのが良い。
％，Ｃｏ：０超過〜１５％のうちの１種または２種以上 Ｎｉは焼入性の向上、基地の強化に有効な成分であるの
で必要に応じて含有させることも望ましいが、過剰に含
有すると金型作成時の加工性が低下するため４％以下と
するのが良く、Ｃｕは基地の強化に有効な成分であるの
で必要に応じて含有させることも望ましいが、過剰に含
有すると耐衝撃性や製造時の熱間加工性が低下するため
３％以下とするのが良く、Ｃｏは基地の強化に有効な成
分であるので必要に応じて含有させることも望ましい
が、過剰に含有すると加工性が低下するため１５％以下
とするのが良い。
【００３３】Ｗ：０超過〜５％ Ｗは炭化物を形成し、基地の強化や耐摩耗性の向上に有
効な成分であるので必要に応じて含有させることも望ま
しいが、過剰に含有すると加工性が低下をきたすことと
なるので５％以下とするのが良い。
効な成分であるので必要に応じて含有させることも望ま
しいが、過剰に含有すると加工性が低下をきたすことと
なるので５％以下とするのが良い。
【００３４】Ｎｂ：０超過〜２％，Ｔｉ：０超過〜２
％，Ｔａ：０超過〜４％，Ａｌ：０超過〜１％のうちの
１種または２種以上 Ｎｂ，Ｔｉ，Ｔａはいずれも微細な炭化物を形成し、結
晶粒の微細化ひいては耐衝撃性の向上に有効な成分であ
るので必要に応じて含有させることが望ましいが、過剰
に含有してもその効果が飽和するため、Ｎｂについては
２％以下、Ｔｉについても２％以下、Ｔａについては４
％以下とするのが良い。また、Ａｌは微細な窒化物を形
成し、結晶粒の微細化ひいては耐衝撃性の向上に有効な
成分であるので必要に応じて含有させることが望ましい
が、過剰に含有してもその効果が飽和するため１％以下
とするのが良い。
％，Ｔａ：０超過〜４％，Ａｌ：０超過〜１％のうちの
１種または２種以上 Ｎｂ，Ｔｉ，Ｔａはいずれも微細な炭化物を形成し、結
晶粒の微細化ひいては耐衝撃性の向上に有効な成分であ
るので必要に応じて含有させることが望ましいが、過剰
に含有してもその効果が飽和するため、Ｎｂについては
２％以下、Ｔｉについても２％以下、Ｔａについては４
％以下とするのが良い。また、Ａｌは微細な窒化物を形
成し、結晶粒の微細化ひいては耐衝撃性の向上に有効な
成分であるので必要に応じて含有させることが望ましい
が、過剰に含有してもその効果が飽和するため１％以下
とするのが良い。
【００３５】Ｂ：０超過〜０．０１％ Ｂは熱間工具鋼の焼入性を向上させるのに有効な成分で
あるので必要に応じて含有させることも望ましいが、過
剰に含有すると熱間加工性や靭性が低下することとなる
ため０．０１％以下とするのが良い。
あるので必要に応じて含有させることも望ましいが、過
剰に含有すると熱間加工性や靭性が低下することとなる
ため０．０１％以下とするのが良い。
【００３６】ＲＥＭ（希土類元素のうちの１種または２
種以上）：０超過〜０．５％ ＲＥＭは鋼中のＯ，Ｐ等の不純物を固定し、基地の清浄
度を高め、耐衝撃性をを向上させるのに有効な成分であ
るので必要に応じて含有させることも望ましいが、過剰
に含有すると地疵が発生しやすくなるので０．５％以下
とするのが良い。
種以上）：０超過〜０．５％ ＲＥＭは鋼中のＯ，Ｐ等の不純物を固定し、基地の清浄
度を高め、耐衝撃性をを向上させるのに有効な成分であ
るので必要に応じて含有させることも望ましいが、過剰
に含有すると地疵が発生しやすくなるので０．５％以下
とするのが良い。
【００３７】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明するが、
本発明は下記に示す実施例に限定されないことはいうま
でもない。
本発明は下記に示す実施例に限定されないことはいうま
でもない。
【００３８】（実施例１）容量が１５０ｋｇの真空誘導
炉を使用して表１に示すＳＫＤ６１系成分組成の鋼を溶
製したのち造塊し、１２００℃での加熱鍛造を行うこと
によって幅：１１０ｍｍ，厚さ：４５ｍｍの熱間鍛造材
を得た。このとき、熱間鍛造材のコーナー部における割
れ発生の有無によって熱間鍛造性を評価した。この評価
結果を同じく表１の熱間加工性の欄に示す。
炉を使用して表１に示すＳＫＤ６１系成分組成の鋼を溶
製したのち造塊し、１２００℃での加熱鍛造を行うこと
によって幅：１１０ｍｍ，厚さ：４５ｍｍの熱間鍛造材
を得た。このとき、熱間鍛造材のコーナー部における割
れ発生の有無によって熱間鍛造性を評価した。この評価
結果を同じく表１の熱間加工性の欄に示す。
【００３９】次いで、前記熱間鍛造材に対し焼なましを
施したのち、直径：１０．７ｍｍ，長さ：６５ｍｍのＡ
ｌ溶損粗試験片を作成し、焼入れ温度：１０３０℃，焼
もどし温度：６１５〜６２５℃，目標硬さＨＲＣ：４５
の焼入れ・焼もどしを行った。
施したのち、直径：１０．７ｍｍ，長さ：６５ｍｍのＡ
ｌ溶損粗試験片を作成し、焼入れ温度：１０３０℃，焼
もどし温度：６１５〜６２５℃，目標硬さＨＲＣ：４５
の焼入れ・焼もどしを行った。
【００４０】続いて、直径：１０ｍｍ，長さ：６０ｍｍ
のＡｌ溶損試験片に精加工したのちＡｌ溶損試験を行っ
た。
のＡｌ溶損試験片に精加工したのちＡｌ溶損試験を行っ
た。
【００４１】このＡｌ溶損試験に際しては、図１に示す
Ａｌ溶損試験装置を用いて実施した。
Ａｌ溶損試験装置を用いて実施した。
【００４２】このＡｌ溶損試験装置１において、符号２
は柱、３は昇降機構、４は支持腕、５はモータ、６はギ
ヤボックス、７は回転軸、８は試験片ホルダ、９はＡｌ
溶損試験片である。
は柱、３は昇降機構、４は支持腕、５はモータ、６はギ
ヤボックス、７は回転軸、８は試験片ホルダ、９はＡｌ
溶損試験片である。
【００４３】また、１１はるつぼ、１２はヒーター、１
３はＡｌ溶湯であって、図１の（Ｂ）に示すように、Ａ
ｌ溶湯１３中にＡｌ溶損試験片９を３０ｍｍ浸漬させ、
試験片中心が半径１５ｍｍ（直径３０ｍｍ）の円を描く
ようにモータ５により回転させて、Ａｌ溶湯１３による
Ａｌ溶損試験片９の溶損状態を調べた。このとき、 ・Ａｌ合金溶湯：Ｂ３９０（Ａｌ−１７％Ｓｉ−４．５
％Ｃｕ） ・溶湯温度 ：７５０℃ ・回転数 ：２００ｒｐｍ ・浸漬時間 ：３０分間 とし、試験終了後は試験片を飽和ＮａＯＨ水溶液に浸漬
し、付着したＡｌ合金を除去して重量を測定し、耐Ａｌ
溶損性を次式による溶損率で評価した。
３はＡｌ溶湯であって、図１の（Ｂ）に示すように、Ａ
ｌ溶湯１３中にＡｌ溶損試験片９を３０ｍｍ浸漬させ、
試験片中心が半径１５ｍｍ（直径３０ｍｍ）の円を描く
ようにモータ５により回転させて、Ａｌ溶湯１３による
Ａｌ溶損試験片９の溶損状態を調べた。このとき、 ・Ａｌ合金溶湯：Ｂ３９０（Ａｌ−１７％Ｓｉ−４．５
％Ｃｕ） ・溶湯温度 ：７５０℃ ・回転数 ：２００ｒｐｍ ・浸漬時間 ：３０分間 とし、試験終了後は試験片を飽和ＮａＯＨ水溶液に浸漬
し、付着したＡｌ合金を除去して重量を測定し、耐Ａｌ
溶損性を次式による溶損率で評価した。
【００４４】溶損率（％）＝（試験前重量−試験後重
量）÷（試験前の直径３０ｍｍ×長さ３０ｍｍ部分の重
量）×１００ この結果を同じく表１および図２に示す。
量）÷（試験前の直径３０ｍｍ×長さ３０ｍｍ部分の重
量）×１００ この結果を同じく表１および図２に示す。
【００４５】
【表１】
【００４６】表１のＮｏ．１〜４に示すようにＳ含有量
の増加により溶損率が減少し、Ｎｏ．５，６に示すよう
にＴｅの複合添加により溶損率がさらに減少するものの
熱間加工性が低下するものとなっていたのに対し、Ｎ
ｏ．７〜１７に示すようにＳ，Ｔｅに加えさらにＣａを
複合添加することによって溶損率が減少すると共に熱間
加工性をも良好なものにできることが認められた。
の増加により溶損率が減少し、Ｎｏ．５，６に示すよう
にＴｅの複合添加により溶損率がさらに減少するものの
熱間加工性が低下するものとなっていたのに対し、Ｎ
ｏ．７〜１７に示すようにＳ，Ｔｅに加えさらにＣａを
複合添加することによって溶損率が減少すると共に熱間
加工性をも良好なものにできることが認められた。
【００４７】（実施例２）容量が１５０ｋｇの真空誘導
炉を使用して表２に示すＳＫＤ８系成分組成の鋼を溶製
したのち造塊し、１２００℃での加熱鍛造を行うことに
よって幅：１１０ｍｍ，厚さ：４５ｍｍの熱間鍛造材を
得た。このとき、熱間鍛造材のコーナー部における割れ
発生の有無によって熱間鍛造性を評価した。この評価結
果を表２の熱間加工性の欄に示す。
炉を使用して表２に示すＳＫＤ８系成分組成の鋼を溶製
したのち造塊し、１２００℃での加熱鍛造を行うことに
よって幅：１１０ｍｍ，厚さ：４５ｍｍの熱間鍛造材を
得た。このとき、熱間鍛造材のコーナー部における割れ
発生の有無によって熱間鍛造性を評価した。この評価結
果を表２の熱間加工性の欄に示す。
【００４８】次いで、前記熱間鍛造材に対し焼なましを
施したのち、直径：１０．７ｍｍ，長さ：６５ｍｍのＡ
ｌ溶損粗試験片を作成し、焼入れ温度：１１７５℃，焼
もどし温度：６６０〜６７０℃，目標硬さＨＲＣ：４５
の焼入れ・焼もどしを行った。
施したのち、直径：１０．７ｍｍ，長さ：６５ｍｍのＡ
ｌ溶損粗試験片を作成し、焼入れ温度：１１７５℃，焼
もどし温度：６６０〜６７０℃，目標硬さＨＲＣ：４５
の焼入れ・焼もどしを行った。
【００４９】続いて、直径：１０ｍｍ，長さ：６０ｍｍ
のＡｌ溶損試験片に精加工したのちＡｌ溶損試験を行っ
た。このときのＡｌ溶損試験は実施例１と同様にして行
った。この結果を同じく表２および図２に示す。
のＡｌ溶損試験片に精加工したのちＡｌ溶損試験を行っ
た。このときのＡｌ溶損試験は実施例１と同様にして行
った。この結果を同じく表２および図２に示す。
【００５０】
【表２】
【００５１】表２のＮｏ．２１〜２４に示すようにＳ含
有量の増加により溶損率が減少し、Ｎｏ．２５，２６に
示すようにＴｅの複合添加により溶損率がさらに減少す
るものの熱間加工性が低下するものとなっていたのに対
し、Ｎｏ．２７〜３６に示すようにＳ，Ｔｅに加えさら
にＣａを複合添加することによって溶損率が減少すると
共に熱間加工性をも良好なものにできることが認められ
た。
有量の増加により溶損率が減少し、Ｎｏ．２５，２６に
示すようにＴｅの複合添加により溶損率がさらに減少す
るものの熱間加工性が低下するものとなっていたのに対
し、Ｎｏ．２７〜３６に示すようにＳ，Ｔｅに加えさら
にＣａを複合添加することによって溶損率が減少すると
共に熱間加工性をも良好なものにできることが認められ
た。
【００５２】（実施例３）容量が１５０ｋｇの真空誘導
炉を使用して表３に示す１．２８８６系成分組成の鋼を
溶製したのち造塊し、１２００℃での加熱鍛造を行うこ
とによって幅：１１０ｍｍ，厚さ：４５ｍｍの熱間鍛造
材を得た。このとき、熱間鍛造材のコーナー部における
割れ発生の有無によって熱間鍛造性を評価した。この評
価結果を表３の熱間加工性の欄に示す。
炉を使用して表３に示す１．２８８６系成分組成の鋼を
溶製したのち造塊し、１２００℃での加熱鍛造を行うこ
とによって幅：１１０ｍｍ，厚さ：４５ｍｍの熱間鍛造
材を得た。このとき、熱間鍛造材のコーナー部における
割れ発生の有無によって熱間鍛造性を評価した。この評
価結果を表３の熱間加工性の欄に示す。
【００５３】次いで、前記熱間鍛造材に対し焼なましを
施したのち、直径：１０．７ｍｍ，長さ：６５ｍｍのＡ
ｌ溶損粗試験片を作成し、焼入れ温度：１０５０℃，焼
もどし温度：６１５〜６２５℃，目標硬さＨＲＣ：４８
の焼入れ・焼もどしを行った。
施したのち、直径：１０．７ｍｍ，長さ：６５ｍｍのＡ
ｌ溶損粗試験片を作成し、焼入れ温度：１０５０℃，焼
もどし温度：６１５〜６２５℃，目標硬さＨＲＣ：４８
の焼入れ・焼もどしを行った。
【００５４】続いて、直径：１０ｍｍ，長さ：６０ｍｍ
のＡｌ溶損試験片に精加工したのちＡｌ溶損試験を行っ
た。このときのＡｌ溶損試験は実施例１と同様にして行
った。この結果を同じく表３および図２に示す。
のＡｌ溶損試験片に精加工したのちＡｌ溶損試験を行っ
た。このときのＡｌ溶損試験は実施例１と同様にして行
った。この結果を同じく表３および図２に示す。
【００５５】
【表３】
【００５６】表３に示すようにＳ，Ｔｅに加えさらにＣ
ａを複合添加することによって耐Ａｌ溶損性と熱間加工
性が共に良好なものにできることが認められた。
ａを複合添加することによって耐Ａｌ溶損性と熱間加工
性が共に良好なものにできることが認められた。
【００５７】
【発明の効果】本発明によるＡｌダイカスト金型用鋼で
は、請求項１に記載しているように、重量％で、Ｃ：
０．１〜０．５％、Ｓｉ：０超過〜２％、Ｍｎ：０超過
〜３％、Ｃｒ：０超過〜１５％、Ｍｏ：０超過〜８％、
Ｖ：０超過〜３％、Ｓ：０．０１５〜０．１％、Ｔｅ：
０．００３〜０．０５％、Ｓ＋Ｔｅ：０．０１８〜０．
１５％、Ｃａ：０．０００２〜０．００３％を含み、残
部Ｆｅおよび不純物の成分組成よりなるものとしたか
ら、耐Ａｌ溶損性に優れたものとなっており、とくにＡ
ｌダイカスト金型の素材として使用した場合に溶損（か
じり、焼付き等）が少なくなって、金型の補修サイクル
の延長が可能であり、製品の寸法精度を長期にわたって
高く維持することができるようになるという著しく優れ
た効果がもたらされる。
は、請求項１に記載しているように、重量％で、Ｃ：
０．１〜０．５％、Ｓｉ：０超過〜２％、Ｍｎ：０超過
〜３％、Ｃｒ：０超過〜１５％、Ｍｏ：０超過〜８％、
Ｖ：０超過〜３％、Ｓ：０．０１５〜０．１％、Ｔｅ：
０．００３〜０．０５％、Ｓ＋Ｔｅ：０．０１８〜０．
１５％、Ｃａ：０．０００２〜０．００３％を含み、残
部Ｆｅおよび不純物の成分組成よりなるものとしたか
ら、耐Ａｌ溶損性に優れたものとなっており、とくにＡ
ｌダイカスト金型の素材として使用した場合に溶損（か
じり、焼付き等）が少なくなって、金型の補修サイクル
の延長が可能であり、製品の寸法精度を長期にわたって
高く維持することができるようになるという著しく優れ
た効果がもたらされる。
【００５８】そして、請求項２に記載しているように、
Ｚｒ：０超過〜０．２％を含むものとすることによっ
て、靭性のより一層の向上をはかることが可能であると
いう著しく優れた効果がもたらされる。
Ｚｒ：０超過〜０．２％を含むものとすることによっ
て、靭性のより一層の向上をはかることが可能であると
いう著しく優れた効果がもたらされる。
【００５９】また、請求項３に記載しているように、Ｎ
ｉ：０超過〜４％，Ｃｕ：０超過〜３％，Ｃｏ：０超過
〜１５％のうちの１種または２種以上を含むものとする
ことによって、基地をより一層強化したものにすること
が可能であるという著しく優れた効果がもたらされる。
ｉ：０超過〜４％，Ｃｕ：０超過〜３％，Ｃｏ：０超過
〜１５％のうちの１種または２種以上を含むものとする
ことによって、基地をより一層強化したものにすること
が可能であるという著しく優れた効果がもたらされる。
【００６０】さらに、請求項４に記載しているように、
Ｗ：０超過〜５％を含むものとすることによって、基地
の強化および耐摩耗性のより一層の向上をはかることが
可能であるという著しく優れた効果がもたらされる。
Ｗ：０超過〜５％を含むものとすることによって、基地
の強化および耐摩耗性のより一層の向上をはかることが
可能であるという著しく優れた効果がもたらされる。
【００６１】さらにまた、請求項５に記載しているよう
に、Ｎｂ：０超過〜２％，Ｔｉ：０超過〜２％，Ｔａ：
０超過〜４％，Ａｌ：０超過〜１％のうちの１種または
２種以上を含むものとすることによって、耐衝撃性のよ
り一層の向上をはかることが可能であるという著しく優
れた効果がもたらされる。
に、Ｎｂ：０超過〜２％，Ｔｉ：０超過〜２％，Ｔａ：
０超過〜４％，Ａｌ：０超過〜１％のうちの１種または
２種以上を含むものとすることによって、耐衝撃性のよ
り一層の向上をはかることが可能であるという著しく優
れた効果がもたらされる。
【００６２】さらにまた、請求項６に記載しているよう
に、Ｂ：０超過〜０．０１％を含むものとすることによ
って、金型への製造時の焼入れ性をより一層向上して金
型の強靭性および耐摩耗性をより一層向上させることが
可能であるという著しく優れた効果がもたらされる。
に、Ｂ：０超過〜０．０１％を含むものとすることによ
って、金型への製造時の焼入れ性をより一層向上して金
型の強靭性および耐摩耗性をより一層向上させることが
可能であるという著しく優れた効果がもたらされる。
【００６３】さらにまた、請求項７に記載しているよう
に、ＲＥＭ：０超過〜０．５％を含むものとすることに
よって、耐摩耗性のより一層の向上をはかることが可能
であるという著しく優れた効果がもたらされる。
に、ＲＥＭ：０超過〜０．５％を含むものとすることに
よって、耐摩耗性のより一層の向上をはかることが可能
であるという著しく優れた効果がもたらされる。
【図１】Ａｌ溶損試験の要領を示す説明図である。
【図２】溶損率に及ぼすＳ＋Ｔｅ量の影響を例示するグ
ラフである。
ラフである。
Claims (7)
- 【請求項１】 重量％で、Ｃ：０．１〜０．５％、Ｓ
ｉ：０超過〜２％、Ｍｎ：０超過〜３％、Ｃｒ：０超過
〜１５％、Ｍｏ：０超過〜８％、Ｖ：０超過〜３％、
Ｓ：０．０１５〜０．１％、Ｔｅ：０．００３〜０．０
５％、Ｓ＋Ｔｅ：０．０１８〜０．１５％、Ｃａ：０．
０００２〜０．００３％を含み、残部Ｆｅおよび不純物
よりなることを特徴とする耐溶損性に優れたＡｌダイカ
スト金型用鋼。 - 【請求項２】 Ｚｒ：０超過〜０．２％を含むことを特
徴とする請求項１に記載の耐溶損性に優れたＡｌダイカ
スト金型用鋼。 - 【請求項３】 Ｎｉ：０超過〜４％，Ｃｕ：０超過〜３
％，Ｃｏ：０超過〜１５％のうちの１種または２種以上
を含むことを特徴とする請求項１または２に記載の耐溶
損性に優れたＡｌダイカスト金型用鋼。 - 【請求項４】 Ｗ：０超過〜５％を含むことを特徴とす
る請求項１ないし３のいずれかに記載の耐溶損性に優れ
たＡｌダイカスト金型用鋼。 - 【請求項５】 Ｎｂ：０超過〜２％，Ｔｉ：０超過〜２
％，Ｔａ：０超過〜４％，Ａｌ：０超過〜１％のうちの
１種または２種以上を含むことを特徴とする請求項１な
いし４のいずれかに記載の耐溶損性に優れたＡｌダイカ
スト金型用鋼。 - 【請求項６】 Ｂ：０超過〜０．０１％を含むことを特
徴とする請求項１ないし５のいずれかに記載の耐溶損性
に優れたＡｌダイカスト金型用鋼。 - 【請求項７】 ＲＥＭ：０超過〜０．５％を含むことを
特徴とする請求項１ないし６のいずれかに記載の耐溶損
性に優れたＡｌダイカスト金型用鋼。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10316556A JP2000144334A (ja) | 1998-11-06 | 1998-11-06 | 耐溶損性に優れたＡｌダイカスト金型用鋼 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10316556A JP2000144334A (ja) | 1998-11-06 | 1998-11-06 | 耐溶損性に優れたＡｌダイカスト金型用鋼 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000144334A true JP2000144334A (ja) | 2000-05-26 |
Family
ID=18078423
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10316556A Pending JP2000144334A (ja) | 1998-11-06 | 1998-11-06 | 耐溶損性に優れたＡｌダイカスト金型用鋼 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000144334A (ja) |
Cited By (12)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2002059389A2 (de) * | 2001-01-25 | 2002-08-01 | Edelstahl Witten-Krefeld Gmbh | Stahl und verfahren zur herstellung eines zwischenproduktes |
| US6479013B1 (en) | 2000-08-10 | 2002-11-12 | Sumitomo Metal Industries, Ltd. | Casting components made from a tool steel |
| CN101880836A (zh) * | 2010-07-14 | 2010-11-10 | 西安交通大学 | 一种含硼模具钢及其热处理方法 |
| CN102102164A (zh) * | 2009-12-18 | 2011-06-22 | 日立金属株式会社 | 热加工性优异的金属模用钢 |
| US7985304B2 (en) | 2007-04-19 | 2011-07-26 | Ati Properties, Inc. | Nickel-base alloys and articles made therefrom |
| CN103147021A (zh) * | 2013-03-26 | 2013-06-12 | 无锡市派克重型铸锻有限公司 | 一种马氏体不锈钢锻件及其锻轧热处理一体化生产工艺 |
| CN104060197A (zh) * | 2014-07-01 | 2014-09-24 | 南通志邦新材料科技有限公司 | 一种高强度模具钢 |
| US20180073113A1 (en) * | 2016-09-13 | 2018-03-15 | Aktiebolaget Skf | Case-hardenable stainless steel alloy |
| CN107949651A (zh) * | 2015-09-11 | 2018-04-20 | 大同特殊钢株式会社 | 模具用钢及成形工具 |
| US10340424B2 (en) | 2002-08-30 | 2019-07-02 | GE Lighting Solutions, LLC | Light emitting diode component |
| CN112813349A (zh) * | 2020-12-31 | 2021-05-18 | 傅永平 | 一种热挤压模用钢材及其制备方法 |
| US11819910B2 (en) * | 2016-10-06 | 2023-11-21 | Exco Technologies Limited | Tool steel composition for component of die-casting apparatus or of extrusion press |
-
1998
- 1998-11-06 JP JP10316556A patent/JP2000144334A/ja active Pending
Cited By (17)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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| AU2002250853B2 (en) * | 2001-01-25 | 2006-08-03 | Deutsche Edelstahlwerke Gmbh | Steel and method for producing an intermediate product |
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| US11141778B2 (en) | 2015-09-11 | 2021-10-12 | Daido Steel Co., Ltd. | Steel for molds and molding tool |
| US20180073113A1 (en) * | 2016-09-13 | 2018-03-15 | Aktiebolaget Skf | Case-hardenable stainless steel alloy |
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| CN112813349A (zh) * | 2020-12-31 | 2021-05-18 | 傅永平 | 一种热挤压模用钢材及其制备方法 |
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