JP2000143660A - 2−{[(2−ピリジル)メチル]チオ}−1h−ベンズイミダゾール誘導体の製造方法 - Google Patents

2−{[(2−ピリジル)メチル]チオ}−1h−ベンズイミダゾール誘導体の製造方法

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JP2000143660A
JP2000143660A JP10323654A JP32365498A JP2000143660A JP 2000143660 A JP2000143660 A JP 2000143660A JP 10323654 A JP10323654 A JP 10323654A JP 32365498 A JP32365498 A JP 32365498A JP 2000143660 A JP2000143660 A JP 2000143660A
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hydrogen atom
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JP10323654A
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Takashi Sugioka
尚 杉岡
Tomoya Kuwayama
知也 桑山
Goro Asanuma
五朗 浅沼
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Kuraray Co Ltd
Original Assignee
Kuraray Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】2−{[(2−ピリジル)メチル]スルフィニ
ル}−1H−ベンズイミダゾール誘導体の合成中間体と
して有用な2−{[(2−ピリジル)メチル]チオ}−
1H−ベンズイミダゾール誘導体を、短工程で効率良く
製造する。 【解決手段】有機リチウム化合物存在下、2−メチルチ
オ−1H−ベンズイミダゾール誘導体と、4−ハロゲン
−2−スルホニルピリジン誘導体を反応させることによ
って、2−{[(4−ハロゲノ−2−ピリジル)メチ
ル]チオ}−1H−ベンズイミダゾール誘導体を得る。
更に金属アルコキシドと反応させることにより、2−
{[(4−アルコキシ−2−ピリジル)メチル]チオ}
−1H−ベンズイミダゾール誘導体を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は2−{[(2−ピリ
ジル)メチル]チオ}−1H−ベンズイミダゾール誘導
体の製造方法に関する。本発明によって得られる2−
{[(2−ピリジル)メチル]チオ}−1H−ベンズイ
ミダゾール誘導体は、例えば抗潰瘍剤として有用なオメ
プラゾール関連化合物である2−{[(2−ピリジル)
メチル]スルフィニル}−1H−ベンズイミダゾール誘
導体の中間体として有用である。
【0002】
【従来の技術】2−{[(2−ピリジル)メチル]チ
オ}−1H−ベンズイミダゾール誘導体の製造方法とし
ては、2−ハロメチルピリジン誘導体を2−メルカプト
−1H−ベンズイミダゾール誘導体の金属塩と反応させ
る方法が知られており、これを酸化すると2−{[(2
−ピリジル)メチル]スルフィニル}−1H−ベンズイ
ミダゾール誘導体を得ることができる(特開昭54−1
41783号公報参照)。この方法で原料として使用す
る2−ハロメチルピリジン誘導体は、2,3,5−トリ
メチルピリジンを出発原料として多段階を経て製造され
る(例えば特開昭63−53987号公報、特開平5−
70434号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】2−{[(2−ピリジ
ル)メチル]チオ}−1H−ベンズイミダゾール誘導体
を製造する従来法では、原料の2−ハロメチルピリジン
誘導体の製造に多段階を要しており、効率的な生産方法
とは言えない。また、2−ハロメチルピリジン誘導体は
保存安定性が低く、合成後直ちに次の反応に用いる必然
性があるという問題点があった。
【0004】しかして、本発明の目的は、2−{[(2
−ピリジル)メチル]スルフィニル}−1H−ベンズイ
ミダゾール誘導体の前駆体である2−{[(2−ピリジ
ル)メチル]チオ}−1H−ベンズイミダゾール誘導体
を、短工程で効率よく合成できる新規な製法を提供する
ことにある。
【0005】本発明者らは、2−ハロメチルピリジン誘
導体を原料としない2−{[(2−ピリジル)メチル]
チオ}−1H−ベンズイミダゾール誘導体の製造方法に
ついて鋭意検討を行なった結果、有機リチウム化合物の
存在下、2−メチルチオ−1H−ベンズイミダゾール誘
導体を2−スルホニルピリジン誘導体と反応させると、
1段階でかつ収率良く2−{[(2−ピリジル)メチ
ル]チオ}−1H−ベンズイミダゾール骨格を形成でき
ることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成し
た。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、 一般式(III)
【0007】
【化16】
【0008】(式中、Xは水素原子、ハロゲン原子、置
換基を有してもよいアルキル基、アルケニル基、アリー
ル基、アラルキル基またはアルコキシル基を表し、R1
は水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基また
はアリール基を表し、R2は水素原子、ハロゲン原子、
置換基を有していてもよいアルキル基またはアリール基
を表し、R3はハロゲン原子を表し、R4は水素原子、ハ
ロゲン原子、アルコキシル基、アルキルチオ基、シアノ
基、アシロキシ基、アルコキシカルボニル基、保護され
た置換されていてもよいアミノ基、置換基を有していて
もよいアルキル基またはアリール基を表す。)で示され
る2−{[(4−ハロゲノ−2−ピリジル)メチル]チ
オ}−1H−ベンズイミダゾール誘導体(以下、ハロゲ
ノピリジルメチルチオ−1H−ベンズイミダゾール誘導
体(III)と略称する)を一般式(IV) R6OM (IV) (式中、R6はアルキル基を表し、Mはアルカリ金属ま
たはアルカリ土類金属を表す。)で示される金属アルコ
キシド(以下、金属アルコキシド(IV)と略称する)
と反応させることを特徴とする一般式(V)
【0009】
【化17】
【0010】(式中、R1、R2、R4、R6およびXは前
記定義の通りである。)で示される2−{[(4−アル
コキシ−2−ピリジル)メチル]チオ}−1H−ベンズ
イミダゾール誘導体(以下、アルコキシピリジルメチル
チオ−1H−ベンズイミダゾール誘導体(V)と略称す
る)の製造方法、 有機リチウム化合物の存在下、一般式(I)
【0011】
【化18】
【0012】(式中、Xは前記定義の通りである。)で
示される2−メチルチオ−1H−ベンズイミダゾール誘
導体(以下、2−メチルチオ−1H−ベンズイミダゾー
ル誘導体(I)と略称する)を、一般式(II)
【0013】
【化19】
【0014】(式中、R1、R2、R3およびR4は前記定
義の通りであり、R5は置換基を有していてもよいアル
キル基、シクロアルキル基、アリール基またはアラルキ
ル基を表す。)で示される4−ハロゲノ−2−スルホニ
ルピリジン誘導体(以下、4−ハロゲノ−2−スルホニ
ルピリジン誘導体(II)と略称する)と反応させるこ
とによってハロゲノピリジルメチルチオ−1H−ベンズ
イミダゾール誘導体(III)を得、得られたハロゲノ
ピリジルメチルチオ−1H−ベンズイミダゾール誘導体
(III)を金属アルコキシド(IV)と反応させるこ
とを特徴とするアルコキシピリジルメチルチオ−1H−
ベンズイミダゾール誘導体(V)の製造方法、 有機リチウム化合物の存在下、2−メチルチオ−1H
−ベンズイミダゾール誘導体(I)を、4−ハロゲノ−
2−スルホニルピリジン誘導体(II)と反応させるこ
とを特徴とするハロゲノピリジルメチルチオ−1H−ベ
ンズイミダゾール誘導体(III)の製造方法、 有機リチウム化合物の存在下、2−メチルチオ−1H
−ベンズイミダゾール誘導体(I)を、一般式(VII
I)
【0015】
【化20】
【0016】(式中、R1、R2、R4、R5およびR6
前記定義の通りである)で示される4−アルコキシ−2
−スルホニルピリジン誘導体(以下、4−アルコキシ−
2−スルホニルピリジン誘導体(VIII)と略称す
る)と反応させることを特徴とするアルコキシピリジル
メチルチオ−1H−ベンズイミダゾール誘導体(V)の
製造方法、 一般式(III)に包含される一般式(III−1)
【0017】
【化21】
【0018】(式中、Xは上記定義の通りである)で示
される2−{[(4−クロロ−3,5−ジメチル−2−
ピリジル)メチル]チオ}−1H−ベンズイミダゾール
誘導体、および 一般式(VIII)に包含される一般式(VIII−
1)
【0019】
【化22】
【0020】(式中、R5は前記定義の通りである。)で
示される4−メトキシ−3,5−ジメチル−2−スルホ
ニルピリジン誘導体を提供することにより達成される。
【0021】
【発明の実施の形態】R1、R2、R4、R5およびXがそ
れぞれ表すアルキル基としては、例えばメチル基、エチ
ル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブ
チル基、tert−ブチル基、ヘキシル基などの直鎖状
または分岐状のアルキル基が挙げられる。これらのアル
キル基は置換基を有していてもよく、かかる置換基とし
ては、例えば塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、フッ素
原子などのハロゲン原子;メトキシ基、エトキシ基、プ
ロポキシ基、ブトキシ基などのアルコキシル基;水酸
基;tert−ブチルジメチルシリルオキシ基、ter
t−ブチルジフェニルシリルオキシ基などの三置換シリ
ルオキシ基;ニトロ基などが挙げられる。
【0022】R1、R2、R4、R5およびXがそれぞれ表
すアリール基としては、例えばフェニル基、ナフチル基
などが挙げられる。これらのアリール基は置換基を有し
ていてもよく、かかる置換基としては、例えば塩素原
子、臭素原子、ヨウ素原子、フッ素原子などのハロゲン
原子;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキ
シ基などのアルコキシル基;メチル基、エチル基、プロ
ピル基、ブチル基などのアルキル基;水酸基;tert
−ブチルジメチルシリルオキシ基、tert−ブチルジ
フェニルシリルオキシ基などの三置換シリルオキシ基;
ニトロ基;フェニル基、p−メトキシフェニル基などの
アリール基などが挙げられる。
【0023】R4が表すアルコキシル基としては、例え
ばメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ
基、フェノキシ基などが挙げられ、アルキルチオ基とし
ては、例えばメチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチ
オ基、ブチルチオ基などが挙げられ、アシロキシ基とし
ては、例えばアセトキシ基、プロパノイルオキシ基、ブ
タノイルオキシ基、ピバロイルオキシ基、ベンゾイルオ
キシ基などの脂肪族または芳香族アシロキシ基などが挙
げられ、アルコキシカルボニル基としては、例えばメト
キシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−ブトキ
シカルボニル基などが挙げられ、保護された置換されて
いてもよいアミノ基としては、例えばアセチル基、ベン
ゾイル基、ベンゼンスルホニル基、tert−ブトキシ
カルボニル基などの保護基で保護された、メチル基、エ
チル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソ
ブチル基、tert−ブチル基などのアルキル基などで
置換されていてもよいアミノ基が挙げられる。
【0024】R5が表すシクロアルキル基としては、例
えばシクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキ
シル基などが挙げられる。これらのシクロアルキル基は
置換基を有していてもよく、かかる置換基としては、例
えば塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、フッ素原子など
のハロゲン原子;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ
基、ブトキシ基などのアルコキシル基;水酸基;ter
t−ブチルジメチルシリルオキシ基、tert−ブチル
ジフェニルシリルオキシ基などの三置換シリルオキシ
基;ニトロ基;フェニル基、p−メトキシフェニル基な
どのアリール基などが挙げられる。
【0025】R5が表すアラルキル基としては、例えば
ベンジル基、フェネチル基などが挙げられる。これらの
アラルキル基は置換基を有していてもよく、かかる置換
基としては、例えば塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、
フッ素原子などのハロゲン原子;メトキシ基、エトキシ
基、プロポキシ基、ブトキシ基などのアルコキシル基;
メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などのアル
キル基;水酸基;tert−ブチルジメチルシリルオキ
シ基、tert−ブチルジフェニルシリルオキシ基など
の三置換シリルオキシ基;ニトロ基;フェニル基、p−
メトキシフェニル基などのアリール基などが挙げられ
る。
【0026】Xが表すアルケニル基としては、例えばビ
ニル基、プロペニル基、メタリル基、ブテニル基、プレ
ニル基、オクテニル基などが挙げられ、アルコキシル基
としては、例えばメトキシ基、エトキシ基、イソプロポ
キシル基などが挙げられる。これらのアルケニル基およ
びアルコキシル基は置換基を有していてもよく、かかる
置換基としては、例えば塩素原子、臭素原子、ヨウ素原
子、フッ素原子などのハロゲン原子;メトキシ基、エト
キシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などのアルコキシル
基;水酸基;tert−ブチルジメチルシリルオキシ
基、tert−ブチルジフェニルシリルオキシ基などの
三置換シリルオキシ基;ニトロ基;フェニル基、p−メ
トキシフェニル基などのアリール基などが挙げられる。
【0027】X、R2、R3およびR4がそれぞれ表すハ
ロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原
子、ヨウ素原子などが挙げられる。
【0028】R6が表すアルキル基としては、例えばメ
チル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチ
ル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ヘキシル基
などの直鎖状または分岐状のアルキル基が挙げられる。
【0029】Mが表すアルカリ金属としては、リチウ
ム、ナトリウム、カリウムなどが挙げられ、アルカリ土
類金属としては、マグネシウム、カルシウムなどが挙げ
られる。
【0030】次に、本発明の製造方法を詳細に説明す
る。
【0031】工程1:有機リチウム化合物の存在下、2
−メチルチオ−1H−ベンズイミダゾール誘導体(I)
を4−ハロゲノ−2−スルホニルピリジン誘導体(I
I)と反応させて、ハロゲノピリジルメチルチオ−1H
−ベンズイミダゾール誘導体(III)を製造する工程
【0032】有機リチウム化合物としては、例えばメチ
ルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチ
ウム、tert−ブチルリチウムなどのアルキルリチウ
ム化合物;フェニルリチウムなどのアリールリチウム化
合物;ビニルリチウムなどのアルケニルリチウム化合
物;リチウムジイソプロピルアミド、リチウムビストリ
メチルシリルアミドなどのリチウムアミド化合物などが
使用される。これらの中でもアルキルリチウム化合物を
用いるのが好ましい。有機リチウム化合物の使用量につ
いて厳密な意味での制限はないが、2−メチルチオ−1
H−ベンズイミダゾール誘導体(I)1モルに対して1
〜10モルの範囲で用いるのが好ましく、反応を円滑に
進行させる観点からは、2−メチルチオ−1H−ベンズ
イミダゾール誘導体(I)1モルに対して2〜3モルの
範囲で使用することがより好ましい。
【0033】4−ハロゲノ−2−スルホニルピリジン誘
導体(II)の使用量は、2−メチルチオ−1H−ベン
ズイミダゾール誘導体(I)1モルに対して1〜10モ
ルの範囲が好ましく、1〜2モルの範囲がより好まし
い。
【0034】反応は、溶媒の存在下に行うのが好まし
い。使用する溶媒は反応に悪影響を与えない限り特に限
定されるものではなく、例えばペンタン、ヘキサン、ヘ
プタン、オクタン、石油エーテルなどの脂肪族炭化水
素;ベンゼン、トルエン、キシレン、クメンなどの芳香
族炭化水素;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、
ジイソプロピルエーテル、ジメトキシエタン、ジブチル
エーテルなどのエーテルなどが挙げられる。これらの溶
媒は1種類を単独で用いてもよいし2種類以上を混合し
て用いても何ら差し支えない。溶媒の使用量は、2−メ
チルチオ−1H−ベンズイミダゾール誘導体(I)に対
して0.5〜50倍重量の範囲が好ましく、3〜20倍
重量の範囲がより好ましい。
【0035】また、反応を温和な条件で進行させる目的
で、反応系にさらにトリエチルアミン、トリブチルアミ
ン、トリオクチルアミン、N,N,N',N'−テトラメ
チルエチレンジアミン、1,4−ジアザビシクロ[2.
2.2]オクタン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.
0]−7−ウンデセンなどの3級アミン化合物を加えて
もよい。中でも1,4−ジアザ[2.2.2]ビシクロ
オクタンが好ましい。3級アミン化合物を加える場合、
その使用量には特に制限はないが、上記目的を達成する
観点からは、有機リチウム化合物1モルに対して1モル
以上が好ましく、1〜2モルの範囲がより好ましい。
【0036】反応温度は、−100℃から使用する溶媒
の沸点までの範囲を適宜選択することができ、−50〜
0℃の範囲がより好ましい。
【0037】本反応は例えば次のようにして実施され
る。すなわち、2−メチルチオ−1H−ベンズイミダゾ
ール誘導体(I)と溶媒を混合して所定温度とし、これ
に有機リチウム化合物の溶液を滴下し、続いて溶媒に溶
解した4−ハロゲノ−2−スルホニルピリジン誘導体
(II)を所定温度で滴下し、その後、同温度で2−メ
チルチオ−1H−ベンズイミダゾール誘導体(I)が消
失するまで反応混合物を攪拌することにより行う。3級
アミン化合物を加える場合は、有機リチウム化合物の溶
液を滴下する前に加えるのが好ましい。
【0038】このようにして得られたハロゲノピリジル
メチルチオ−1H−ベンズイミダゾール誘導体(II
I)は、通常の有機化合物の単離・精製に用いられる方
法により単離・精製することができる。例えば、反応液
に水を加えて有機層を分離し、水層を有機溶剤で抽出
し、抽出液と有機層を合わせて乾燥後、濃縮して得られ
る生成物を必要に応じて再結晶、クロマトグラフィ等に
よりさらに精製することにより行う。また、この生成物
を精製せず、そのまま次に述べる第2工程に用いてもよ
い。
【0039】第2工程:ハロゲノピリジルメチルチオ−
1H−ベンズイミダゾール誘導体(III) を金属ア
ルコキシド(IV)と反応させてアルコキシピリジルメ
チルチオ−1H−ベンズイミダゾール誘導体(V)を製
造する工程
【0040】金属アルコキシド(IV)としては、例え
ばナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリ
ウムメトキシド、リチウムメトキシド、ナトリウムイソ
プロポキシド、カリウムtert−ブトキシド、マグネ
シウムジメトキシド、カルシウムジメトキシドなどが使
用され、なかでもナトリウムメトキシドが特に好まし
い。金属アルコキシド(IV)の使用量は、ハロゲノピ
リジルメチルチオ−1H−ベンズイミダゾール誘導体
(III)1モルに対して0.1〜10モルの範囲が好
ましく、1〜2モルの範囲が特に好ましい。
【0041】反応は、溶媒の存在下に行うのが好まし
い。使用する溶媒は反応に悪影響を与えない限り特に限
定されるものではなく、例えばメタノール、エタノー
ル、イソプロピルアルコール、n−ブタノールなどのア
ルコール;ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、
石油エーテルなどの脂肪族炭化水素;ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、クメンなどの芳香族炭化水素;ジエチル
エーテル、テトラヒドロフラン、ジイソプロピルエーテ
ル、ジメトキシエタン、ジブチルエーテルなどのエーテ
ル;ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムア
ミドなどの非プロトン性溶媒などが挙げられる。これら
の溶媒は1種類を単独で用いてもよいし2種類以上を混
合して用いても何ら差し支えない。溶媒の使用量は、ハ
ロゲノピリジルメチルチオ−1H−ベンズイミダゾール
誘導体(III)に対して0.5〜50倍重量の範囲が
好ましく、3〜10倍重量の範囲がより好ましい。
【0042】反応温度は、20℃から使用する溶媒の沸
点までの範囲を適宜選択することができ、30〜100
℃の範囲がより好ましい。
【0043】本反応は、例えば次のようにして実施され
る。すなわち、所定量のハロゲノピリジルメチルチオ−
1H−ベンズイミダゾール誘導体(III)、金属アル
コキシド(IV)および溶媒を混合し、 ハロゲノピリ
ジルメチルチオ−1H−ベンズイミダゾール誘導体(I
II)が消失するまで所定温度で攪拌して行う。
【0044】このようにして得られたアルコキシピリジ
ルメチルチオ−1H−ベンズイミダゾール誘導体(V)
は、通常の有機化合物の単離・精製に用いられる方法に
より単離・精製することができる。例えば、反応液に水
を加えて有機層を分離し、水層を有機溶剤で抽出し、抽
出液と有機層を合わせて乾燥後、濃縮して得られる粗生
成物を必要に応じて再結晶、クロマトグラフィ等により
さらに精製することにより行う。
【0045】また、アルコキシピリジルメチルチオ−1
H−ベンズイミダゾール誘導体(V)は、有機リチウム
化合物の存在下、2−メチルチオ−1H−ベンズイミダ
ゾール誘導体(I)を4−アルコキシ−2−スルホニル
ピリジン誘導体(VIII)と工程1に述べた方法と同
様の条件下で反応させることによっても収率良く得るこ
とができる。
【0046】アルコキシピリジルメチルチオ−1H−ベ
ンズイミダゾール誘導体(V)は、酸化反応により、オ
メプラゾール(2−{2−[(3,5−ジメチル−4−
メトキシピリジル)メチル]スルフィニル}−(5−メ
トキシ)−1H−ベンズイミダゾール)に代表される2
−{[(4−アルコキシ−2−ピリジル)メチル]スル
フィニル}−1H−ベンズイミダゾール誘導体へ容易に
変換することができる。
【0047】なお、本発明で用いる4−ハロゲノ−2−
スルホニルピリジン誘導体(II)は、一般式(VI)
【0048】
【化23】
【0049】(式中、R1、R2、R3およびR4は前記定
義の通りである。)で示されるα,β−不飽和カルボニ
ル化合物(以下、α,β−不飽和カルボニル化合物(V
I)と略称する)を、一般式(VII) R5SO2CN (VII) (式中、R5は前記定義の通りである。)で示される有
機スルホニルシアニド(以下、スルホニルシアニド(V
II)と略称する)と反応させることにより、簡便に収
率良く合成できる。
【0050】原料として用いるα,β−不飽和カルボニ
ル化合物(VI)およびスルホニルシアニド(VII)
はいずれも公知化合物であり、容易に入手あるいは製造
することができる。例えば、α,β−不飽和カルボニル
化合物(VI)はアルドール縮合反応により合成可能で
ある(例えば特開平9−59201号および特開昭63
−135356号公報参照)。また、スルホニルシアニ
ド(VII)は対応するスルフィン酸金属塩とハロゲン
化シアンを反応させて製造できる[オーガニック シン
セシス(Organic Synthesis)、6巻、727頁(198
8年)参照]。
【0051】また、2−メチルチオ−1H−ベンズイミ
ダゾール誘導体(I)は、一般式(IX)
【0052】
【化24】
【0053】(式中、Xは前記定義の通りである)で示
されるフェニレンジアミン誘導体を亜鉛金属と酸の存在
下、二硫化炭素と反応させることにより2−メルカプト
−1H−ベンズイミダゾール誘導体を得(例えば特開平
6−279416号公報参照)、次いで該2−メルカプ
ト−1H−ベンズイミダゾール誘導体をメチル化するこ
とによって簡便に合成できる。
【0054】さらに、4−アルコキシ−2−スルホニル
ピリジン誘導体(VIII)は、一般式(X)
【0055】
【化25】
【0056】(式中、R2、R4およびR6は前記定義の
通りであり、Yはアシロキシ基を表す。)で示されるジ
エン化合物をスルホニルシアニド(VII)と反応させ
ることにより製造することができる。
【0057】なお、Yが表すアシロキシ基としては、ア
セトキシ基、プロパノイルオキシ基、ベンゾイルオキシ
基などを例示できる。
【0058】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳しく説
明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定され
るものではない。
【0059】参考例1 温度計、メカニカルスターラ、滴下漏斗を装備した内容
積300mlの3口フラスコに、2−メルカプト−5−
メトキシ−1H−ベンズイミダゾール18.00g(1
00mmol)、水酸化カリウム16.83g(300
mmol)、エタノール75mlおよび水50mlを加
え、5℃に冷却した。この溶液に、ヨードメタン15.
00g(105mmol)を内温を10℃以下を保ちな
がら30分間で滴下し、その後、10℃以下で2時間攪
拌した。反応液を2規定の塩酸水溶液で中和した後、エ
タノールを減圧下に除去すると無色固体が析出した。こ
の固体を濾過して減圧下で乾燥し、2−メチルチオ−5
−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール19.19gを
得た(収率98.9%)。
【0060】参考例2 温度計、メカニカルスターラ、滴下漏斗を装備した内容
積300mlの3口フラスコに、3−ペンタノン43.
11g(50.1mmol)、メタノール43.11g
(1.35mmol)およびパラトルエンスルホン酸1
水和物0.43g(2.26mmol)を加え、5℃に
冷却した。この溶液にオルト酢酸トリメチル63.03
g(525mmol)を内温10℃以下を保ちながら9
0分間で滴下した。その後、反応混合液を室温まで昇温
して2時間攪拌した。この反応混合液を25%ナトリウ
ムメトキシド(メタノール溶液)1.0g(4.63m
mol)で中和したのち、そのまま減圧蒸留することに
より3,3−ジメトキシペンタン59.34gを得た
(沸点:55〜57℃/50torr、収率ほぼ100
%)。次いで、温度計、メカニカルスターラ、滴下漏斗
を装備した内容積300mlの3口フラスコにN,N−
ジメチルホルムアミド150.58g(2.06mo
l)を入れ、20℃に保ちながらオキシ塩化リン77m
l(0.83mol)を滴下し、上記で得られた3,3
−ジメトキシペンタン50.00g(0.38mol)
を30℃以下に保ちながら滴下した。滴下終了後40℃
で30分間攪拌して室温まで冷却し、この反応液を15
%炭酸水素ナトリウム水溶液1500ml中に10℃以
下に内温を保ちながら滴下し、その後室温で1時間攪拌
した。この混合物を酢酸エチル500mlで3回抽出
し、抽出液をあわせて無水硫酸マグネシウムで乾燥後、
溶媒を減圧下に除去し、得られた生成物をさらに減圧蒸
留して(E,Z)−3−メトキシ−2−メチル−2−ペ
ンテナール29.32gを得た(沸点:75〜80℃/
12torr、3,3−ジメトキシペンタン基準で収率6
1.2%)。
【0061】次に、温度計、メカニカルスターラ、滴下
漏斗を装備した内容積300mlの3口フラスコに、上
記で得られた(E,Z)−3−メトキシ−2−メチル−
2−ペンテナール18.16g(141.9mmo
l)、無水酢酸44.55g(436.8mmol)、
酢酸ナトリウム3.61g(44.0mmol)および
N,N−ジメチルアミノピリジン1.80g(14.7
mmol)を加え、90℃で7時間攪拌した。反応液を
9%炭酸水素ナトリウム水溶液600mlに滴下して中
和し、酢酸エチル200mlで3回抽出した。有機層を
無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下に除去
し、得られた生成物をさらに減圧蒸留して1−アセトキ
シ−3−メトキシ−2−メチル−1,3−ペンタジエン
14.40gを得た(沸点:36℃/0.15torr、
(E,Z)−3−メトキシ−2−メチル−2−ペンテナ
ール基準で収率59.7%)。
【0062】参考例3 温度計、メカニカルスターラ、滴下漏斗を装備した内容
積50mlの3口フラスコに、参考例2で得られた1−
アセトキシ−3−メトキシ−2−メチル−1,3−ペン
タジエン10.0g(58.8mmol)、ベンゼンス
ルホニルシアニド9.82g(100mmol)および
ヒドロキノン0.1gを加え、110℃で3時間攪拌し
た。反応液を室温まで冷却後、溶媒を減圧下に除去し、
残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶
媒:酢酸エチル/ヘキサン=1/3)で精製して2−ベン
ゼンスルホニル−4−メトキシ−3,5−ジメチルピリ
ジン7.77gを得た(ベンゼンスルホニルシアニド基
準で収率47.8%)。
【0063】1H-NMRスペクトル (270MHz, CDCl3, TMS,
ppm) δ:2.27(s, 3H), 2.62(s, 3H),3.78(s, 3H), 7.5
5(dd, 2H,J=6.9Hz,7.4Hz), 7.63(dd, 2H,J=6.9Hz,7.4
Hz),7.99(d, 2H,J=7.4Hz), 8.20(s, 1H)
【0064】実施例1 温度計、メカニカルスターラ、滴下漏斗を装備した内容
積500mlの3口フラスコに、オキシ塩化リン100
ml(164.5g、1.07mol)を加えて0℃に
冷却し、攪拌しながらN,N−ジメチルホルムアミド1
20mlを1時間かけて滴下した。内温を0℃に維持し
て2時間攪拌し、この反応混合液に3−ペンタノン10
0ml(85.3g、0.99mol)を1時間かけて
滴下した。滴下終了後、内温を室温まで上昇させてさら
に2時間攪拌したのち、反応混合液を500gの氷に滴
下した。この混合物を分液して有機層を分離し、水層を
酢酸エチル500mlで2回抽出した。抽出液と先の有
機層とを合わせて無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒
を減圧下に除去し、3−クロロ−2−メチル−2−ペン
テナール130.2gを得た(ほぼ100%収率)。次
に、温度計、マグネチックスターラ、ディーンシュター
ク型水分定量受器、冷却管を装備した内容積50mlの
3口フラスコに、上記で得た3−クロロ−2−メチル−
2−ペンテナール13.25g(100mmol)、ベ
ンゼンスルホニルシアニド8.35g(50.0mmo
l)を入れ、溶媒としてトルエン15mlおよびブタノ
ール0.7mlを加え、続いてホウ酸トリブチル1.1
5g(5.00mmol)を添加した後、窒素雰囲気下
として内温122℃にて攪拌し、生成する水を分離除去
しながら4時間加熱還流した。この溶液を室温まで冷却
後、溶媒などの低沸成分を減圧下に除去し、氷浴中で冷
却して結晶を析出させた。この結晶をグラスフィルター
で濾過し、5℃以下に冷却したトルエン10mlで洗浄
後、真空ポンプで2時間真空乾燥し、淡黄色の結晶とし
て、下記の物性を有する2−ベンゼンスルホニル−4−
クロロ−3,5−ジメチルピリジン13.09gを得た
(純度99%、ベンゼンスルホニルシアニド基準で収率
93%)。
【0065】融点:91〜92℃1 H-NMRスペクトル (270MHz, CDCl3, TMS, ppm) d:2.38
(s, 3H), 2.79(s, 3H), 7.53-7.68(m, 3H), 7.97-8.00
(m, 2H), 8.20(s, 1H)
【0066】温度計およびマグネチックスターラを装備
した内容積50mlの3口フラスコに、窒素雰囲気下
で、参考例1で得られた5−メトキシ−2−メチルチオ
−1H−ベンズイミダゾール0.970g(5mmo
l)、1,4−ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン
1.12g(10mmol)および溶媒としてテトラヒ
ドロフラン5mlを加え、0℃まで冷却した。これにn
−ブチルリチウムのヘキサン溶液6.1ml(1.66
mol/l、10.1mmol)を内温5℃以下に保ち
ながら滴下した。反応混合物を5℃で1時間攪拌した
後、−40℃に冷却し、これに上記で得られた2−ベン
ゼンスルホニル−4−クロロ−3,5−ジメチルピリジ
ン1.41g(5mmol)のテトラヒドロフラン溶液
5mlを内温を−40℃以下に保ちながら滴下した。滴
下終了後、この反応混合物を内温−40℃にて1時間攪
拌し水10mlを添加した。反応液を分液して有機層を
分離し、水層を酢酸エチル10mlで2回抽出した。抽
出液と先の有機層をあわせて無水硫酸マグネシウムで乾
燥後、溶媒を減圧下に除去して5−メトキシ−2−
{[(4−クロロ−3,5−ジメチル−2−ピリジル)
メチル]チオ}−1H−ベンズイミダゾール1.39g
を得た(収率92%)。
【0067】1H-NMRスペクトル (270MHz, DMSO-d6, TM
S, ppm) δ:2.31(s, 3H), 2.44(s, 3H), 3.77(s, 3H),
4.71(s, 2H), 6.74(dd, 1H,J=2.5,8.9Hz), 6.96
(bs, 1H), 7.33(d, 1H,J=8.9 Hz), 8.27(s, 1H), 12.4
0(bs, 1H)
【0068】実施例2 温度計、マグネチックスターラおよび冷却管を装備した
内容積30mlの3口フラスコに、実施例1で得られた
5−メトキシ−2−{[(4−クロロ−3,5−ジメチ
ル−2−ピリジル)メチル]チオ}−1H−ベンズイミ
ダゾール277mg(0.92mmol)およびナトリ
ウムメトキシドの28%メタノール溶液1.00g
(5.20mmol)を加え、混合物を穏やかに還流さ
せながら10時間攪拌して反応させた後、希塩酸により
中和した。これに酢酸エチル10mlを加えて有機層を
分離し、水層を酢酸エチル10mlで2回抽出した。抽
出液と先の有機層をあわせて無水硫酸マグネシウムで乾
燥後、溶媒を減圧下に除去して5−メトキシ−2−
{[(4−メトキシ−3,5−ジメチル−2−ピリジ
ル)メチル]チオ}−1H−ベンズイミダゾール232
mgを得た(収率85%)。
【0069】1H-NMRスペクトル (270MHz, DMSO-d6, TM
S, ppm) δ:2.26(s, 3H), 2.42(s, 3H) , 3.59(s, 3
H), 3.77(s, 3H), 4.62(s, 2H), 6.70(dd, 1H,J=3.0,
8.9 Hz),6.90(bs, 1H), 7.27(d, 1H,J=8.9 Hz), 8.07
(s, 1H), 12.30(bs, 1H)
【0070】実施例3 温度計およびマグネチックスターラを装備した内容積5
0mlの3口フラスコに、窒素雰囲気下で、参考例1で
得られた5−メトキシ−2−メチルチオ−1H−ベンズ
イミダゾール0.582g(3.0mmol)、1,4
−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン0.672g
(6.0mmol)および溶媒としてテトロヒドロフラ
ン20mlを加え、−60℃に冷却した。この溶液にs
ec−ブチルリチウムのシクロヘキサン溶液6.2ml
(1.01mol/l、6.3mmol)を内温−50
℃以下に保ちながら滴下した。反応混合物を−50℃で
1時間攪拌し、次いで参考例3で得られた2−ベンゼン
スルホニル−4−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン
0.831g(3.0mmol)をテトラヒドロフラン
5mlに溶解した溶液を内温を−50℃以下に保ちなが
ら滴下した。−50℃で30分間攪拌後、反応混合物に
水10mlを加えた。有機層を分離し、水層を酢酸エチ
ル20mlで3回抽出した。抽出液と先の有機層をあわ
せて無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下に除
去して5−メトキシ−2−{[(4−メトキシ−3,5
−ジメチル−2−ピリジル)メチル]チオ}−1H−ベ
ンズイミダゾール0.924gを得た(収率94%)。
【0071】
【発明の効果】2−{[(2−ピリジル)メチル]スル
フィニル}−1H−ベンズイミダゾール誘導体の合成中
間体として有用な2−{[(2−ピリジル)メチル]チ
オ}−1H−ベンズイミダゾール誘導体を、短工程で効
率良く製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C055 AA01 BA02 BA46 CA03 CA06 DA37 4C063 AA01 BB08 CC26 DD12 EE05

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(III) 【化1】 (式中、Xは水素原子、ハロゲン原子、置換基を有して
    もよいアルキル基、アルケニル基、アリール基、アラル
    キル基またはアルコキシル基を表し、R1は水素原子、
    置換基を有していてもよいアルキル基またはアリール基
    を表し、R2は水素原子、ハロゲン原子、置換基を有し
    ていてもよいアルキル基またはアリール基を表し、R3
    はハロゲン原子を表し、R4は水素原子、ハロゲン原
    子、アルコキシル基、アルキルチオ基、シアノ基、アシ
    ロキシ基、アルコキシカルボニル基、保護された置換さ
    れていてもよいアミノ基、置換基を有していてもよいア
    ルキル基またはアリール基を表す。)で示される2−
    {[(4−ハロゲノ−2−ピリジル)メチル]チオ}−
    1H−ベンズイミダゾール誘導体を一般式(IV) R6OM (IV) (式中、R6はアルキル基を表し、Mはアルカリ金属ま
    たはアルカリ土類金属を表す。)で示される金属アルコ
    キシドと反応させることを特徴とする一般式(V) 【化2】 (式中、R1、R2、R4、R6およびXは前記定義の通り
    である。)で示される2−{[(4−アルコキシ−2−
    ピリジル)メチル]チオ}−1H−ベンズイミダゾール
    誘導体の製造方法。
  2. 【請求項2】 有機リチウム化合物の存在下、一般式
    (I) 【化3】 (式中、Xは水素原子、ハロゲン原子、置換基を有して
    もよいアルキル基、アルケニル基、アリール基、アラル
    キル基またはアルコキシル基を表す。)で示される2−
    メチルチオ−1H−ベンズイミダゾール誘導体を、一般
    式(II) 【化4】 (式中、R1は水素原子、置換基を有していてもよいア
    ルキル基またはアリール基を表し、R2は水素原子、ハ
    ロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基また
    はアリール基を表し、R3はハロゲン原子を表し、R4
    水素原子、ハロゲン原子、アルコキシル基、アルキルチ
    オ基、シアノ基、アシロキシ基、アルコキシカルボニル
    基、保護された置換されていてもよいアミノ基、置換基
    を有していてもよいアルキル基またはアリール基を表
    し、R5は置換基を有していてもよいアルキル基、シク
    ロアルキル基、アリール基またはアラルキル基を表
    す。)で示される4−ハロゲノ−2−スルホニルピリジ
    ン誘導体と反応させることによって一般式(III) 【化5】 (式中、R1、R2、R3、R4およびXは前記定義の通り
    である。)で示される2−{[(4−ハロゲノ−2−ピ
    リジル)メチル]チオ}−1H−ベンズイミダゾール誘
    導体を得、得られた2−{[(4−ハロゲノ−2−ピリ
    ジル)メチル]チオ}−1H−ベンズイミダゾール誘導
    体を一般式(IV) R6OM (IV) (式中、R6はアルキル基を表し、Mはアルカリ金属ま
    たはアルカリ土類金属を表す。)で示される金属アルコ
    キシドと反応させることを特徴とする一般式(V) 【化6】 (式中、R1、R2、R4、R6およびXは前記定義の通り
    である。)で示される2−{[(4−アルコキシ−2−
    ピリジル)メチル]チオ}−1H−ベンズイミダゾール
    誘導体の製造方法。
  3. 【請求項3】 有機リチウム化合物の存在下、一般式
    (I) 【化7】 (式中、Xは水素原子、ハロゲン原子、置換基を有して
    もよいアルキル基、アルケニル基、アリール基、アラル
    キル基またはアルコキシル基を表す。)で示される2−
    メチルチオ−1H−ベンズイミダゾール誘導体を、一般
    式(II) 【化8】 (式中、R1は水素原子、置換基を有していてもよいア
    ルキル基またはアリール基を表し、R2は水素原子、ハ
    ロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基また
    はアリール基を表し、R3はハロゲン原子を表し、R4
    水素原子、ハロゲン原子、アルコキシル基、アルキルチ
    オ基、シアノ基、アシロキシ基、アルコキシカルボニル
    基、保護された置換されていてもよいアミノ基、置換基
    を有していてもよいアルキル基またはアリール基を表
    し、R5は置換基を有していてもよいアルキル基、シク
    ロアルキル基、アリール基またはアラルキル基を表
    す。)で示される4−ハロゲノ−2−スルホニルピリジ
    ン誘導体と反応させることを特徴とする一般式(II
    I) 【化9】 (式中、R1、R2、R3、R4およびXは前記定義の通り
    である。)で示される2−{[(4−ハロゲノ−2−ピ
    リジル)メチル]チオ}−1H−ベンズイミダゾール誘
    導体の製造方法。
  4. 【請求項4】 一般式(II)で示される4−ハロゲノ
    −2−スルホニルピリジン誘導体が、一般式(VI) 【化10】 (式中、R1は水素原子、置換基を有していてもよいア
    ルキル基またはアリール基を表し、R2は水素原子、ハ
    ロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基また
    はアリール基を表し、R3はハロゲン原子を表し、R4
    水素原子、ハロゲン原子、アルコキシル基、アルキルチ
    オ基、シアノ基、アシロキシ基、アルコキシカルボニル
    基、保護された置換されていてもよいアミノ基、置換基
    を有していてもよいアルキル基またはアリール基を表
    す。)で示されるα,β−不飽和カルボニル化合物を、
    一般式(VII) R5SO2CN (VII) (式中、R5は置換基を有していてもよいアルキル基、
    シクロアルキル基、アリール基またはアラルキル基を表
    す。)で示される有機スルホニルシアニドと反応させる
    ことによって製造されたものであることを特徴とする請
    求項2または請求項3に記載の製造方法。
  5. 【請求項5】 有機リチウム化合物存在下、一般式
    (I) 【化11】 (式中、Xは水素原子、ハロゲン原子、置換基を有して
    もよいアルキル基、アルケニル基、アリール基、アラル
    キル基またはアルコキシル基を表す。)で示される2−
    メチルチオ−1H−ベンズイミダゾール誘導体を、一般
    式(VIII) 【化12】 (式中、R1は水素原子、置換基を有していてもよいア
    ルキル基またはアリール基を表し、R2は水素原子、ハ
    ロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基また
    はアリール基を表し、R4は水素原子、ハロゲン原子、
    アルコキシル基、アルキルチオ基、シアノ基、アシロキ
    シ基、アルコキシカルボニル基、保護された置換されて
    いてもよいアミノ基、置換基を有していてもよいアルキ
    ル基またはアリール基を表し、R5は置換基を有してい
    てもよいアルキル基、シクロアルキル基、アリール基ま
    たはアラルキル基を表し、R6はアルキル基を表す。)
    で示される4−アルコキシ−2−スルホニルピリジン誘
    導体と反応させることを特徴とする一般式(V) 【化13】 (式中、R1、R2、R4、R6およびXは前記定義の通り
    である。)で示される2−{[(4−アルコキシ−2−
    ピリジル)メチル]チオ}−1H−ベンズイミダゾール
    誘導体の製造方法。
  6. 【請求項6】 一般式(III−1) 【化14】 (式中、Xは水素原子、ハロゲン原子、置換基を有して
    いてもよいアルキル基、アルケニル基、アリール基、ア
    ラルキル基またはアルコキシル基を表す。)で示される
    2−{[(4−クロロ−3,5−ジメチル−2−ピリジ
    ル)メチル]チオ}−1H−ベンズイミダゾール誘導
    体。
  7. 【請求項7】 一般式(VIII−1) 【化15】 (式中、R5は置換基を有していてもよいアルキル基、シ
    クロアルキル基、アリール基またはアラルキル基を表
    す。)で示される4−メトキシ−3,5ージメチル−2
    −スルホニルピリジン誘導体。
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