JP2000143598A - セラミド誘導体及びそれを含有する皮膚化粧料 - Google Patents

セラミド誘導体及びそれを含有する皮膚化粧料

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JP2000143598A
JP2000143598A JP10326462A JP32646298A JP2000143598A JP 2000143598 A JP2000143598 A JP 2000143598A JP 10326462 A JP10326462 A JP 10326462A JP 32646298 A JP32646298 A JP 32646298A JP 2000143598 A JP2000143598 A JP 2000143598A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】障害を受けた角質層の防御機能を回復し、正常
な防御機能を維持することによって、皮膚を健常な状態
に維持するのに有効な新規物質とそれを含有してなる皮
膚化粧料を提供する。 【解決手段】一般式(1) 【化1】 (但し、式中、R1は炭素数11〜35の直鎖又は分岐
鎖状の、飽和又は不飽和の、ヒドロキシル基を有する又
は有さない脂肪族炭化水素基、R2は炭素数6〜26の
直鎖又は分岐鎖状の、飽和又は不飽和の、ヒドロキシル
基を有する又は有さない脂肪族炭化水素基、R3はH、
グルコシル基又はガラクトシル基である。)で示される
セラミド誘導体を含有する皮膚化粧料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、皮膚の水分保持機
能を亢進、維持することによって皮膚を健常な状態に改
善又は修復するのに有効なセラミド誘導体と、そのセラ
ミド誘導体を含有してなる皮膚化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】皮膚の水分は、真皮から表皮の基底細胞
層、更に角質層へと外層に向うにつれて減少する水分含
量の勾配に沿って、常に皮膚内部から外層部へ移動し、
角質層を通じて外部へ蒸散しているが、この水分蒸散は
主に角質層の緻密な細胞組織からなる防御機能(バリヤ
ー機能)により制御されており、該蒸散量[経皮水分蒸
散量(Transepidermal Water L
oss)、以下TWLと略す。]は、例えば健常な皮膚
の正常な状態における前腕部皮表では0.2〜0.3mg
/cm2/hrの範囲、通常は0.25mg/cm2/hr程度以下
に保持されている。
【0003】これに対して、通常にみられる乾燥皮膚
(ドライスキン)あるいは老化皮膚にみられる乾燥皮膚
では、その程度に応じてTWL値は上記の範囲の上限値
もしくはそれより大きな値を示し、皮膚の水分保持機能
が低下していることが認められる。これらの乾燥皮膚の
場合、角質層の防御機能による通常の制御限界を越えた
状態にあるか、あるいは該防御機能が衰えていることに
由来するものである。
【0004】従来、角質水分含有量の低下を防止し、皮
膚機能を正常に維持する方法としてセラミド(誘導体)
等のスフィンゴ脂質や脂肪酸、コレステロール等を皮膚
に適用する方法が報告されている(特公平4−5764
1号公報、特開昭61−260008号公報、特開昭6
2−29508号公報、特開昭62−56414号公
報、特開昭63−192703号公報)。これらの脂質
成分は皮膚に適用した際、皮膚上で水を含んだ液晶状態
を形成し、皮膚からの水分蒸散を防止するとともに、保
水性を向上させ、皮膚機能を正常に維持するものであ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の脂質成分を適用したところで、一時的には皮膚を健常
な状態に保持することはできても、さらに乾燥皮膚の改
善ないしは修復には至らなかった。すなわち、これらの
脂質成分が皮膚上で液晶構造を形成するには、その構造
内にある程度以上の水分量が必要であり、皮膚外用基剤
や化粧料基剤に配合して皮膚に塗布した場合、一時的に
は基剤中の水分によって皮膚上で液晶構造を形成あるい
は維持できるが、経時的には塗布表面からの水分蒸発に
よりその構造を維持できなくなる。このような原因によ
り、一時的に皮膚を健常な状態に保持することはできて
も、その状態を保ち、さらには乾燥皮膚を改善あるいは
修復することは困難であった。
【0006】そこで、本発明の目的とするところは、障
害を受けた角質層の防御機能を回復し、正常な防御機能
を維持することによって、皮膚を健常な状態に維持する
のに有効な新規物質とそれを含有してなる皮膚化粧料の
提供にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記問題点を克服するた
めに鋭意検討した結果、特定のセラミド誘導体が皮膚が
本来備えている水分保持機能を亢進する作用を有し、そ
れを含有した皮膚化粧料が、障害を受けた角質層の防御
機能を本質的に回復させ、皮膚を正常な状態に維持する
のに有効であることを見出した。
【0008】本発明は、下記一般式(1)
【0009】
【化4】
【0010】(但し、式中、R1は炭素数11〜35の
直鎖又は分岐鎖状の、飽和又は不飽和の、ヒドロキシル
基を有する又は有さない脂肪族炭化水素基、R2は炭素
数6〜26の直鎖又は分岐鎖状の、飽和又は不飽和の、
ヒドロキシル基を有する又は有さない脂肪族炭化水素
基、R3はH、グルコシル基又はガラクトシル基であ
る。)で示されるセラミド誘導体にある。
【0011】また、本発明は、一般式(2)
【0012】
【化5】
【0013】(但し、式中、R4は炭素数11〜35の
直鎖又は分岐鎖状の、飽和又は不飽和の脂肪族炭化水素
基、R5は炭素数6〜26の直鎖又は分岐鎖状の、飽和
又は不飽和の脂肪族炭化水素基、R6はH、グルコシル
基又はガラクトシル基である。)で示されるセラミド誘
導体にある。
【0014】更に、本発明は R1又はR4が、置換基と
して一般式−COOR(Rは炭素数11〜35であ
る脂肪族炭化水素基である)で表される脂肪族オキシカ
ルボニル基を更に有する脂肪族炭化水素基であることを
特徴とする請求項1または2のセラミド誘導体にある。
なお、かかるセラミド誘導体とは、すなわち請求項1お
よび請求項2にかかるセラミド誘導体のうち、R1又は
4基中にヒドロキシル基を有する化合物の、RCO
OHの一般式で表される脂肪酸エステル誘導体である。
【0015】更に、本発明は、上記一般式(1)又は
(2)で示されるセラミド誘導体の少なくとも1種を有
効成分として含有することを特徴とする皮膚化粧料にあ
る。そして特に好ましくは、一般式(2)で示されるセ
ラミド誘導体の少なくとも1種を有効成分として含有す
ることを特徴とする皮膚化粧料にある。
【0016】また、更に本発明は、上記一般式(1)又
は(2)で示されるセラミド誘導体の少なくとも1種及
び一般式(3)
【0017】
【化6】
【0018】(但し、式中、R7は炭素数11〜35の
直鎖又は分岐鎖状の、飽和又は不飽和のヒドロキシル基
を有する脂肪族炭化水素基、R8は炭素数8〜28の直
鎖又は分岐鎖状の、飽和又は不飽和の脂肪族炭化水素
基、R9はH、グルコシル基又はガラクトシル基であ
る。)で示されるセラミド誘導体の少なくとも1種とを
有効成分として含有することを特徴とする皮膚化粧料に
ある。そして特に好ましくは、一般式(2)で示される
セラミド誘導体の少なくとも1種ならびに一般式(3)
で示されるセラミド誘導体の少なくとも1種を有効成分
として含有することを特徴とする皮膚化粧料にある。
【0019】
【発明の実施の形態】前記一般式(1)
【0020】
【化7】
【0021】(但し、式中、R1は炭素数11〜35の
直鎖又は分岐鎖状の、飽和もしくは不飽和の、ヒドロキ
シル基を有する又は有さない脂肪族炭化水素基、R2
炭素数6〜26の直鎖又は分岐鎖状の、飽和又は不飽和
の、ヒドロキシル基を有する又は有さない脂肪族炭化水
素基、R3はH、グルコシル基又はガラクトシル基であ
る。)、又は一般式(2)
【0022】
【化8】
【0023】(但し、式中、R4は炭素数11〜35の
直鎖又は分岐鎖状の、飽和又は不飽和の脂肪族炭化水素
基、R5は炭素数6〜26の直鎖又は分岐鎖状の、飽和
又は不飽和の脂肪族炭化水素基、R6はH、グルコシル
基又はガラクトシル基である。)で示される本発明のセ
ラミド誘導体、並びにR1又はR4が、置換基として一般
式−COOR(Rは炭素数11〜35である脂肪族
炭化水素基である)で表される脂肪族オキシカルボニル
基を更に有する脂肪族炭化水素基である上記のセラミド
誘導体は、合成又は天然物よりの抽出によって得ること
ができ、その方法は特に限定されるものではなく、例え
ば、次の方法により得ることができる。
【0024】(1)抽出法:前記一般式(1)又は一般
式(2)で示されるセラミド誘導体は天然物からの抽
出、例えば、ヒト角質細胞間脂質やヒト新生児の皮表に
存在する胎脂からの抽出により得られる。その方法には
特に制限がなく、通常の抽出法が採用されるが、好まし
くは以下の抽出及び精製法である。胎脂を例に挙げて説
明する。
【0025】出生直後の新生児の体表面に付着している
胎脂を、ガーゼを用いて採取し、そこからクロロホルム
/メタノール(1:2)を用いて脂質画分を抽出する。
イアトロビーズ(6RS-8060、Iatron Laboratories社
製)を充填したクロマトグラフ管を用い、クロロホルム
/メタノール混液系で溶出させ、前記一般式(1)又は
一般式(2)のセラミド誘導体画分の粗分画を行なう。
続いて、薄層板(シリカゲル60,20×20cm,厚
さ0.25mm,濃縮ゾーン付き,Merck社製)の
下部に横長の帯状に粗画分を滴下し、クロロホルム/メ
タノール混液系で上端まで2回ないしは3回展開し、風
乾後、0.01%プリムリン−メタノール溶液を噴霧し
て前記一般式(1)のセラミド誘導体を検出し、シリカ
ゲルごと掻き取り、クロロホルム/メタノール(2:
1)で溶出させる。その後、カラムクロマトグラフィー
を用いて、吸着剤及びプリムリンを除去し、前記一般式
(1)又は一般式(2)のセラミド誘導体を単離する。
【0026】(2)合成法:前記一般式(1)で示され
るセラミド誘導体の合成方法には特に制限がなく、通常
の合成法が採用されるが、好ましくは以下の方法であ
る。触媒存在下で、一般式(4)
【0027】
【化9】
【0028】(但し、式中、R10は炭素数11〜35の
直鎖もしくは分岐鎖状の、飽和もしくは不飽和の、ヒド
ロキシル基を有する又は有さない脂肪族炭化水素基、R
11は炭素数6〜26の直鎖もしくは分岐鎖状の、飽和も
しくは不飽和の、ヒドロキシル基を有する又は有さない
脂肪族炭化水素基、R12はH、グルコシル基又はガラク
トシル基である。)で示されるセラミド誘導体を酸化、
精製する。触媒としては二酸化セレンを用い、ジクロロ
メタン中、25℃で48時間反応させて、一般式(4)
のR11に結合している炭素原子に水酸基を付加する。そ
れを、有機溶媒で抽出し、10%水酸化カリウム溶液で
洗浄して前記一般式(1)で示されるセラミド誘導体を
得る。尚、一般式(4)で示されるセラミド誘導体はシ
グマ社より入手可能である。
【0029】前記一般式(2)で示されるセラミド誘導
体の合成方法には特に制限がなく、通常の合成法が採用
されるが、好ましくは以下の方法である。触媒存在下
で、一般式(5)
【0030】
【化10】
【0031】(但し、式中、R13は炭素数11〜35の
直鎖もしくは分岐鎖状の、飽和又は不飽和の脂肪族炭化
水素基、R14は炭素数6〜26の直鎖もしくは分岐鎖状
の、飽和又は不飽和の脂肪族炭化水素基、R15はH、グ
ルコシル基又はガラクトシル基である。)で示されるセ
ラミド誘導体を酸化、精製する。触媒としては二酸化セ
レンを用い、ジクロロメタン中、25℃で48時間反応
させて、一般式(5)のR14に結合している炭素原子に
水酸基を付加する。それを、有機溶媒で抽出し、10%
水酸化カリウム溶液で洗浄して前記一般式(2)で示さ
れるセラミド誘導体を得る。
【0032】前記一般式(3)で示されるセラミド誘導
体は例えば特開平2−241329号公報に記載されて
いる方法に従って合成することができる。つまり、化1
1で示されるスフィンゲニン誘導体と、化12で示され
るカルボン酸誘導体を塩基の存在下、アミド化反応させ
ることにより得られる。
【0033】
【化11】
【0034】(但し、上記式中、R16は炭素数8〜28
の直鎖もしくは分岐鎖状の、飽和又は不飽和の脂肪族炭
化水素基、R17はH、グルコシル基又はガラクトシル基
である。)
【0035】
【化12】
【0036】(但し、上記式中、R18は炭素数11〜3
5の直鎖もしくは分岐鎖状の、飽和又は不飽和のヒドロ
キシル基を有する脂肪族炭化水素基、R19は、p−ニト
ロフェノール基である。)
【0037】次に、本発明に係る皮膚化粧料について説
明をする。本発明に係る皮膚化粧料は前記一般式(1)
又は(2)で示されるセラミド誘導体の少なくとも1種
を有効成分として含有する。ここで、本発明の皮膚化粧
料とは、人体の頭皮を含む表皮に適用する組成物を指
し、例えばクリーム類、乳液類、ローション類、パック
類、美容液等、また錠剤、粉末、顆粒、液状等の入浴剤
等、種々の剤形にすることができる。
【0038】本発明の皮膚化粧料には、前記一般式
(1)又は(2)で示されるセラミド誘導体の少なくと
も1種を有効成分として含有していればよく、その配合
量は、最終製剤の総量を基準として、大略0.01〜3
0.0wt%が好ましい。配合量がこの範囲より少ない
と本発明の効果が十分に達成されない場合があり、3
0.0wt%を越えて配合してもその増加分に見合った
効果の向上は望めない場合がある。
【0039】本発明の皮膚化粧料には、前記一般式
(1)又は(2)で示されるセラミド誘導体の少なくと
も1種と、一般式(3)で示されるセラミド誘導体の少
なくとも1種とを有効成分として含有すると更に好まし
く、その配合量は、最終製剤の総量を基準として、それ
ぞれ大略0.01〜30.0wt%が好ましい。配合量
がこの範囲より少ないと本発明の効果が十分に達成され
ない場合があり、これらが上限量を越えて配合してもそ
の増加分に見合った効果の向上は望めない場合がある。
また、本発明の前記一般式(1)又は(2)で示される
セラミド誘導体と、一般式(3)で示されるセラミド誘
導体の配合比率は0.01:1〜100:1が更に好ま
しい。
【0040】本発明の皮膚化粧料には、上記必須成分の
他に、必要に応じて油脂、色素、香料、防腐剤、界面活
性剤、顔料、酸化防止剤等を本発明の目的を達成する範
囲内で適宜配合することができる。
【0041】
【実施例】以下、実施例について説明する。実施例中で
使用した一般式(1)又は一般式(2)で示されるセラ
ミド誘導体は以下の通りである。これらは前述した抽出
又は合成方法によって得た。
【0042】N−アシル−6−ヒドロキシ−4−スフィ
ンゲニン
【0043】
【化13】
【0044】(但し、上記式中、R20は炭素数11〜3
5の飽和又は不飽和の脂肪族炭化水素基である。)
【0045】N−α−ヒドロキシアシル−6−ヒドロキ
シ−4−スフィンゲニン
【0046】
【化14】
【0047】(但し、上記式中、R21は炭素数10〜3
4の飽和又は不飽和の脂肪族炭化水素基である。)
【0048】N−ω−ヒドロキシアシル−6−ヒドロキ
シ−4−スフィンゲニン
【0049】
【化15】
【0050】(但し、上記式中、R22は炭素数11〜3
5の飽和又は不飽和の脂肪族炭化水素基である。)
【0051】N−ω−アシルオキシアシル−6−ヒドロ
キシ−4−スフィンゲニン
【0052】
【化16】
【0053】(但し、上記式中、R23及びR24は炭素数
11〜35の飽和又は不飽和の脂肪族炭化水素基であ
る。)
【0054】1−O−β−グルコシル−N−アシル−6
−ヒドロキシ−4−スフィンゲニン
【0055】
【化17】
【0056】(但し、上記式中、R25は炭素数11〜3
5の飽和又は不飽和の脂肪族炭化水素基であり、Glu
はグルコース残基である。)
【0057】1−O−β−ガラクトシル−N−アシル−
6−ヒドロキシ−4−スフィンゲニン
【0058】
【化18】
【0059】(但し、上記式中、R26は炭素数11〜3
5の飽和又は不飽和の脂肪族炭化水素基であり、Gal
はガラクトース残基である。)
【0060】実施例中で使用した一般式(3)で示され
るセラミド誘導体は以下の通りである。
【0061】N−α−ヒドロキシアシルフィトスフィン
ゴシン
【0062】
【化19】
【0063】(但し、上記式中、R27は炭素数10〜3
4の飽和又は不飽和の脂肪族炭化水素基である。)
【0064】1−O−β−ガラクトシル−N−α−ヒド
ロキシアシルフィトスフィンゴシン
【0065】
【化20】
【0066】(但し、上記式中、R28は炭素数10〜3
4の飽和又は不飽和の脂肪族炭化水素基であり、Gal
はガラクトース残基である。)
【0067】本発明の皮膚化粧料を評価するために用い
た荒れ肌改善効果試験、角質層改善効果試験、保湿効果
試験(TWL値低減率)、美肌効果試験(実用テスト)
は下記の通りである。
【0068】(1)荒れ肌改善効果試験 両下脚に荒れ肌を有する中高年被験者20名を対象とし
て4週間連続塗布効果を調べた。被験者の左側下脚試験
部位に1日1回約1gの試料を塗布し、試験開始前及び
終了翌日の皮膚の状態を下記の判定基準により肉眼判定
した。右側下脚は試料を塗布せず対照とした。
【0069】 判定基準(皮膚乾燥度の判定基準) − :正常 ± :軽微乾燥、落屑なし + :乾燥、落屑軽度 ++ :乾燥、落屑中等度 +++ :乾燥、落屑顕著
【0070】試験前後の試験部位と対照部位の判定結果
を比較し、皮膚乾燥度が2段階以上改善された場合(例
えば、+→−、++→±)を有効、1段階改善された場
合をやや有効、変化がなかった場合を無効とした。試験
結果は有効、やや有効となった被験者の人数で示した。
【0071】(2)角質層改善効果試験 前述の荒れ肌改善効果試験開始前及び終了翌日の被験者
皮膚にニチバンメンディングテープを接着し、これを剥
離した時テープに付着した角質細胞の状態を走査型電子
顕微鏡によって詳細に調べ、下記の基準によって皮膚角
質細胞抗剥離性を解析し、角質層改善効果(角質細胞抗
剥離性増大効果)を求めた。
【0072】 判定基準(角質層改善効果の判定基準) 評価点1:スケールを認めず 評価点2:小スケール点在 評価点3:小〜中スケール顕著 評価点4:大スケール顕著
【0073】評価は、4週間連続塗布後の試験部位の評
価点と対照部位のそれとの差が2点以上の場合を有効、
1点の場合をやや有効、0点の場合を無効とした。試験
結果は、20人中有効、やや有効となった被験者の人数
で示した。
【0074】(3)保湿効果試験(TWL値低減率) 前述の荒れ肌改善効果試験開始前及び終了翌日の被験者
皮膚を対照として4週間連続塗布前及び塗布後のTWL
値及びTWL値の低減率(水分保持機能亢進効果)を下
記の如く算出して、保湿効果を調べた。
【0075】TWL値 密閉した皮表上の空気の一定時間内における温度変化を
電気抵抗にて測定する方法を用いた。即ち、被試験者の
皮表を測定用セルで密閉し、セルに強制乾燥した空気を
通気してセル内を乾燥空気で充分置換した後、乾燥空気
の通気を停止してその時点でのセル内の相対湿度RHs
(%)を求め、次いで10分間放置して再びセル内の相
対湿度RH10(%)を測定し、この時の湿度変化から下
記の式によりTWL値(mg/cm2/hr)を算出し
た。 TWL値=〔(RH10−RHs)×Dt×V×6〕/S
×100 但し、Dt:測定温度下(t℃)での空気中の飽和水蒸
気の密度(mg/l) V :セルの容積(l) S :測定面積(cm2
【0076】TWL値の低減率 TWL値の低減率は、試料塗布前後のTWL値、TWL
A(試料塗布前のTWL値)及びTWLB(試料塗布後
のTWL値)を下記の式に代入して算出した。 TWL値低減率=(1−TWLB/TWLA)×100
(%) TWL値の低減率が20%以上の場合を「有効」、低減
率が20%未満の場合を「無効」、とした。試験結果
は、20人中の「有効」であった被験者の人数で表示し
た。
【0077】(4)美肌効果試験(実用テスト) 荒れ肌,小皺,乾燥肌等を訴える女子被験者(35〜5
5才)20人に試料を1日2回(朝・夕)連続3ケ月後
の効果を評価した。試験結果は、皮膚の湿潤性,平滑
性,弾力性の各項目に対して、「皮膚に潤いが生じ
た」,「皮膚が滑らかになった」,「皮膚に張りが生じ
た」と回答した人数で示した。
【0078】実施例1〜5,比較例1〜5(スキンクリ
ーム) 表1の組成にて、スキンクリームを調製し、前記諸試験
を実施した。
【0079】
【表1】
【0080】スキンクリーム中に配合した本発明の成分
を表2に示す。
【0081】
【表2】
【0082】(1)調製法 表1中(C)及び(D)成分を(A)成分中に80℃に
て加温溶解した後、(B)成分を80℃にて加温溶解し
たものを加えて混合し、ホモミキサーにて分散した。次
いで撹拌しつつ30℃まで冷却して各スキンクリームを
調製した。
【0083】(2)特性 下記表3に示す如く、本発明の皮膚化粧料である実施例
1〜5のスキンクリームは、セラミド誘導体未配合化粧
料である比較例1、一般式(1)又は(2)で示される
セラミド誘導体以外のセラミド誘導体配合化粧料である
比較例2、比較例3及び比較例4、一般式(1)又は
(2)で示されるセラミド誘導体以外のセラミド誘導体
と一般式(3)で示されるセラミド誘導体とを含有する
化粧料である比較例5と比較して、諸特性の全てに亘っ
て優れており、その中で、実施例5の一般式(1)又は
(2)で示されるセラミド誘導体の1種と、一般式
(3)で示されるセラミド誘導体の1種とを配合してい
る皮膚化粧料は特に良好なる結果が認められた。また、
配合特性においても異常は認められなかった。
【0084】
【表3】
【0085】実施例6〜10、比較例6〜10(美容
液) 表4の組成にて、美容液を調製し、前記諸試験を実施し
た。
【0086】
【表4】
【0087】美容液中に配合した本発明の成分を表5に
示す。
【0088】
【表5】
【0089】(1)調製法 表4中(C)及び(D)成分を(A)成分中に80℃に
て加温溶解したものを、80℃に加熱した(B)成分に
添加して混合し、ホモミキサーにて分散した。次いで撹
拌しつつ30℃まで冷却して各美容液を調製した。
【0090】(2)特性 各美容液の諸試験を実施した結果を下記表6に示した。
セラミド誘導体未配合化粧料である比較例6、一般式
(1)又は(2)で示されるセラミド誘導体以外のセラ
ミド誘導体配合化粧料である比較例7及び比較例9、一
般式(3)で示されるセラミド誘導体のみ含有する化粧
料である比較例8、一般式(1)又は(2)で示される
セラミド誘導体以外のセラミド誘導体と一般式(3)で
示されるセラミド誘導体とを含有する化粧料である比較
例10と比較して、実施例6〜10の本発明の皮膚化粧
料は諸試験の全てに亘って良好なる結果が認められた。
実施例9及び実施例10の一般式(1)又は(2)で示
されるセラミド誘導体の1種と一般式(3)で示される
セラミド誘導体の1種とを配合した皮膚化粧料は、特に
優れていた。
【0091】
【表6】
【0092】
【発明の効果】以上記載の如く、本発明の皮膚化粧料
は、皮膚が本来備えている水分保持機能を亢進、維持す
ることによって皮膚を健常な状態に改善又は修復して、
かつ美肌作用を有する優れた皮膚化粧料を提供すること
が明らかである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 31/164 A61K 31/16 601 31/7032 31/70 608 C07C 233/20 C07C 233/20 235/08 235/08 235/28 235/28 C07H 15/10 C07H 15/10 // C07H 15/04 15/04 E Fターム(参考) 4C057 BB02 CC01 DD01 JJ09 JJ10 JJ12 4C083 AC012 AC022 AC072 AC122 AC432 AC442 AC482 AC532 AC641 AC642 AC662 AD391 AD392 CC04 CC05 DD23 DD27 DD31 EE12 4C086 AA01 AA02 AA03 EA05 MA01 MA02 MA04 MA63 NA14 ZA89 4C206 AA01 AA02 AA03 GA26 MA01 MA02 MA04 MA28 MA83 NA14 ZA89 4H006 AA01 AA03 AB12 BN10 BV22

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1) 【化1】 (但し、式中、R1は炭素数11〜35の直鎖又は分岐
    鎖状の、飽和又は不飽和の、ヒドロキシル基を有する又
    は有さない脂肪族炭化水素基、R2は炭素数6〜26の
    直鎖又は分岐鎖状の、飽和又は不飽和の、ヒドロキシル
    基を有する又は有さない脂肪族炭化水素基、R3はH、
    グルコシル基又はガラクトシル基である。)で示される
    セラミド誘導体。
  2. 【請求項2】 一般式(2) 【化2】 (但し、式中、R4は炭素数11〜35の直鎖又は分岐
    鎖状の、飽和又は不飽和の脂肪族炭化水素基、R5は炭
    素数6〜26の直鎖又は分岐鎖状の、飽和又は不飽和の
    脂肪族炭化水素基、R6はH、グルコシル基又はガラク
    トシル基である。)で示されるセラミド誘導体。
  3. 【請求項3】 R1又はR4が、置換基として一般式−C
    OOR(Rは炭素数11〜35である脂肪族炭化水
    素基である)で表される脂肪族オキシカルボニル基を更
    に有する脂肪族炭化水素基であることを特徴とする請求
    項1または2のセラミド誘導体。
  4. 【請求項4】 請求項1〜請求項3記載のセラミド誘導
    体の少なくとも1種を有効成分として含有することを特
    徴とする皮膚化粧料。
  5. 【請求項5】 請求項1〜請求項3記載のセラミド誘導
    体の少なくとも1種と、一般式(3) 【化3】 (但し、式中、R7は炭素数11〜35の直鎖又は分岐
    鎖状の、飽和又は不飽和のヒドロキシル基を有する脂肪
    族炭化水素基、R8は炭素数8〜28の直鎖又は分岐鎖
    状の、飽和又は不飽和の脂肪族炭化水素基、R9はH、
    グルコシル基又はガラクトシル基である。)で示される
    セラミド誘導体の少なくとも1種とを有効成分として含
    有することを特徴とする皮膚化粧料。
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