JP2000142555A - 船舶の摩擦抵抗低減装置 - Google Patents
船舶の摩擦抵抗低減装置Info
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- JP2000142555A JP2000142555A JP10328241A JP32824198A JP2000142555A JP 2000142555 A JP2000142555 A JP 2000142555A JP 10328241 A JP10328241 A JP 10328241A JP 32824198 A JP32824198 A JP 32824198A JP 2000142555 A JP2000142555 A JP 2000142555A
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02T—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
- Y02T70/00—Maritime or waterways transport
- Y02T70/10—Measures concerning design or construction of watercraft hulls
Abstract
(57)【要約】
【課題】 船体外板への穿孔作業を伴わずに船体への設
置が行えるようにする。 【解決手段】 船体外板２表面に、半割パイプ状の空気
吹き出し管１４を、船体１の船首尾方向と直角な面内で
巻くように取り付ける。船体１の没水部の位置となる空
気吹き出し管１４の船尾側壁部に、多数の空気吹き出し
口１５を穿設する。左右両舷側の上端部に位置する空気
吹き出し管１４の各上端部に、上甲板６上に設けたコン
プレッサー７を、空気送給管９を介して接続する。コン
プレッサー７から空気吹き出し管１４内に導かれた加圧
空気１０を空気吹き出し口１５から水中へと吹き出さ
せ、発生させた微小気泡１０ａにより船体１の没水部表
面を広く覆う。
置が行えるようにする。 【解決手段】 船体外板２表面に、半割パイプ状の空気
吹き出し管１４を、船体１の船首尾方向と直角な面内で
巻くように取り付ける。船体１の没水部の位置となる空
気吹き出し管１４の船尾側壁部に、多数の空気吹き出し
口１５を穿設する。左右両舷側の上端部に位置する空気
吹き出し管１４の各上端部に、上甲板６上に設けたコン
プレッサー７を、空気送給管９を介して接続する。コン
プレッサー７から空気吹き出し管１４内に導かれた加圧
空気１０を空気吹き出し口１５から水中へと吹き出さ
せ、発生させた微小気泡１０ａにより船体１の没水部表
面を広く覆う。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は航行時に船体表面に
作用する摩擦抵抗を低減できるようにする船舶の摩擦抵
抗低減装置に関するものである。
作用する摩擦抵抗を低減できるようにする船舶の摩擦抵
抗低減装置に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】船舶の航行時には、流体としての海水の
粘性のために船体の周りに海水による境界層が形成され
るが、この境界層の中では、海水の流速は船体表面が零
で船体表面から離れるに従い急激に大きく変化する傾向
にあり、船体の表面に海水の摩擦抵抗が作用し船体抵抗
の大きな要素の一つとなっている。
粘性のために船体の周りに海水による境界層が形成され
るが、この境界層の中では、海水の流速は船体表面が零
で船体表面から離れるに従い急激に大きく変化する傾向
にあり、船体の表面に海水の摩擦抵抗が作用し船体抵抗
の大きな要素の一つとなっている。
【０００３】そのため、近年、上記船体の表面に作用す
る摩擦抵抗を減少させて推進性能を向上させるための研
究が進められており、その対策の一つとして、船体表面
から微小気泡（マイクロバブル）を噴出させ、船体の没
水部（浸水部）表面の境界層内に微小気泡を吹き込んで
船体の没水部表面を微小気泡で覆うことにより船体表面
に作用する摩擦抵抗を低減することを狙ったマイクロバ
ブル推進法の研究が進められている。
る摩擦抵抗を減少させて推進性能を向上させるための研
究が進められており、その対策の一つとして、船体表面
から微小気泡（マイクロバブル）を噴出させ、船体の没
水部（浸水部）表面の境界層内に微小気泡を吹き込んで
船体の没水部表面を微小気泡で覆うことにより船体表面
に作用する摩擦抵抗を低減することを狙ったマイクロバ
ブル推進法の研究が進められている。
【０００４】マイクロバブル推進法を具現化するための
一つの方法として、コンプレッサー等の空気送給装置で
発生させた加圧空気を船底や船側の没水部から水中へ吹
き出させて微小気泡（マイクロバブル）を発生させ、船
体の没水部表面に微小気泡による所要のボイドを形成さ
せるようにすることが考えられている。船体の没水部か
ら加圧空気を吹き出させる手段としては、図４にその一
例の概略を示す如く、船体１の船首部１ａにおける船底
や船側に位置する船体外板２の所要個所に、多数の空気
吹き出し口（細孔）３を穿設すると共に、これら空気吹
き出し口３を取り囲むように上記船体外板２の内側にシ
ーチェスト４を気密に取り付けて、空気吹き出し器５を
構成し、且つ上記船体１の上甲板６上の所要位置に、空
気送給装置としてのコンプレッサー７を設置し、該コン
プレッサー７に主弁１１を有する空気送給管１２を接続
し、該空気送給管１２を、分岐ヘッダー１３にて、それ
ぞれ流量調整バルブ８を備えた所要数の空気送給管９に
分岐させ、各空気送給管９を、上記空気吹き出し器５の
シーチェスト４に接続した構成として、上記コンプレッ
サー７で発生させた加圧空気１０を、空気送給管１２、
分岐ヘッダー１３、各空気送給管９を通して上記空気吹
き出し器５に導き、空気吹き出し口３から水中に向けて
吹き出させることにより、微小気泡１０ａを発生させて
船体外板２の没水部表面を広く覆うことができるように
した摩擦抵抗低減装置が提案されている。
一つの方法として、コンプレッサー等の空気送給装置で
発生させた加圧空気を船底や船側の没水部から水中へ吹
き出させて微小気泡（マイクロバブル）を発生させ、船
体の没水部表面に微小気泡による所要のボイドを形成さ
せるようにすることが考えられている。船体の没水部か
ら加圧空気を吹き出させる手段としては、図４にその一
例の概略を示す如く、船体１の船首部１ａにおける船底
や船側に位置する船体外板２の所要個所に、多数の空気
吹き出し口（細孔）３を穿設すると共に、これら空気吹
き出し口３を取り囲むように上記船体外板２の内側にシ
ーチェスト４を気密に取り付けて、空気吹き出し器５を
構成し、且つ上記船体１の上甲板６上の所要位置に、空
気送給装置としてのコンプレッサー７を設置し、該コン
プレッサー７に主弁１１を有する空気送給管１２を接続
し、該空気送給管１２を、分岐ヘッダー１３にて、それ
ぞれ流量調整バルブ８を備えた所要数の空気送給管９に
分岐させ、各空気送給管９を、上記空気吹き出し器５の
シーチェスト４に接続した構成として、上記コンプレッ
サー７で発生させた加圧空気１０を、空気送給管１２、
分岐ヘッダー１３、各空気送給管９を通して上記空気吹
き出し器５に導き、空気吹き出し口３から水中に向けて
吹き出させることにより、微小気泡１０ａを発生させて
船体外板２の没水部表面を広く覆うことができるように
した摩擦抵抗低減装置が提案されている。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記提案さ
れている船舶の摩擦抵抗低減装置では、空気吹き出し口
３を設けるために船体外板２に対し穿孔作業を行わなけ
ればならないので、多大な労力を要すると共に船体強度
上の問題があり、又、シーチェスト４の船体外板２への
取り付け作業や空気送給管９の引き回し作業は船体１内
側での作業となるため、特に、船内艤装が施されている
既存船に対しての採用は非常に困難である、という問題
がある。
れている船舶の摩擦抵抗低減装置では、空気吹き出し口
３を設けるために船体外板２に対し穿孔作業を行わなけ
ればならないので、多大な労力を要すると共に船体強度
上の問題があり、又、シーチェスト４の船体外板２への
取り付け作業や空気送給管９の引き回し作業は船体１内
側での作業となるため、特に、船内艤装が施されている
既存船に対しての採用は非常に困難である、という問題
がある。
【０００６】そこで、本発明は、船体外板への空気吹き
出し口の穿孔作業を不要とし、且つ既存船への設置も容
易に行うことができるような船舶の摩擦抵抗低減装置を
提供しようとするものである。
出し口の穿孔作業を不要とし、且つ既存船への設置も容
易に行うことができるような船舶の摩擦抵抗低減装置を
提供しようとするものである。
【０００７】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、船体の船首尾方向所要位置に、半割パイ
プ状の空気吹き出し管を、船首尾方向と直角な方向へ向
けて船体外板表面に沿わせるようにして水密に取り付
け、且つ該空気吹き出し管の船体最低位吃水線よりも下
側の位置に多数の空気吹き出し口を設け、更に、上記空
気吹き出し管の端部を空気送給管を介して空気送給装置
に接続し、該空気送給装置より空気送給管を通して空気
吹き出し管内に導いた加圧空気を各空気吹き出し口より
水中に吹き出させて微小気泡を発生させるようにした構
成とする。
決するために、船体の船首尾方向所要位置に、半割パイ
プ状の空気吹き出し管を、船首尾方向と直角な方向へ向
けて船体外板表面に沿わせるようにして水密に取り付
け、且つ該空気吹き出し管の船体最低位吃水線よりも下
側の位置に多数の空気吹き出し口を設け、更に、上記空
気吹き出し管の端部を空気送給管を介して空気送給装置
に接続し、該空気送給装置より空気送給管を通して空気
吹き出し管内に導いた加圧空気を各空気吹き出し口より
水中に吹き出させて微小気泡を発生させるようにした構
成とする。
【０００８】空気送給装置から空気送給管を通して空気
吹き出し管内に導かれた加圧空気は、空気吹き出し管の
各空気吹き出し口から水中に吹き出され、発生した微小
気泡が境界層内に送り込まれることによりボイドが形成
されて、船体表面が広く被覆されるようになる。
吹き出し管内に導かれた加圧空気は、空気吹き出し管の
各空気吹き出し口から水中に吹き出され、発生した微小
気泡が境界層内に送り込まれることによりボイドが形成
されて、船体表面が広く被覆されるようになる。
【０００９】又、空気吹き出し管の断面形状を翼型とし
た構成とすることにより、航行時における空気吹き出し
管に対する水の抵抗を小さいものとすることができる。
た構成とすることにより、航行時における空気吹き出し
管に対する水の抵抗を小さいものとすることができる。
【００１０】更に、空気吹き出し管を、平行に配した２
本の厚み形成部材と、該２本の厚み形成部材の外側端部
同士を連結する閉塞部材とからなる構成とすることによ
り、空気吹き出し管を容易に作製することができる。
本の厚み形成部材と、該２本の厚み形成部材の外側端部
同士を連結する閉塞部材とからなる構成とすることによ
り、空気吹き出し管を容易に作製することができる。
【００１１】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。
を参照して説明する。
【００１２】図１（イ）（ロ）（ハ）（ニ）は本発明の
船舶の摩擦抵抗低減装置の実施の一形態を示すもので、
船体１の船首部１ａにおける船首尾方向に所要間隔を隔
てた複数個所に、半割パイプ状の空気吹き出し管１４
を、一方の船側上端から船底を経て他方の船側上端に至
るように、船首尾方向と直角な方向へ向けて船体外板２
の表面に沿わせるようにして水密に取り付け、且つ該空
気吹き出し管１４の船体最低位吃水線（空荷時の吃水
線）Ｌ．Ｄ．Ｌ．よりも下側の位置に、多数の空気吹き
出し口１５を所要の配列ピッチで船尾側へ向けて穿設
し、更に、上記各空気吹き出し管１４の上端となる両端
を、図４に示したと同様に、流量調整バルブ８を備えた
空気送給管９、分岐ヘッダー１３、主弁１１を備えた空
気送給管１２を介して上甲板６上のコンプレッサー７に
接続し、コンプレッサー７で発生させた加圧空気１０
を、空気送給管１２、分岐ヘッダー１３、各空気送給管
９を通して各空気吹き出し管１４内に導入することによ
り、各空気吹き出し口１５から水中へ吹き出させて微小
気泡１０ａを発生させるようにする。
船舶の摩擦抵抗低減装置の実施の一形態を示すもので、
船体１の船首部１ａにおける船首尾方向に所要間隔を隔
てた複数個所に、半割パイプ状の空気吹き出し管１４
を、一方の船側上端から船底を経て他方の船側上端に至
るように、船首尾方向と直角な方向へ向けて船体外板２
の表面に沿わせるようにして水密に取り付け、且つ該空
気吹き出し管１４の船体最低位吃水線（空荷時の吃水
線）Ｌ．Ｄ．Ｌ．よりも下側の位置に、多数の空気吹き
出し口１５を所要の配列ピッチで船尾側へ向けて穿設
し、更に、上記各空気吹き出し管１４の上端となる両端
を、図４に示したと同様に、流量調整バルブ８を備えた
空気送給管９、分岐ヘッダー１３、主弁１１を備えた空
気送給管１２を介して上甲板６上のコンプレッサー７に
接続し、コンプレッサー７で発生させた加圧空気１０
を、空気送給管１２、分岐ヘッダー１３、各空気送給管
９を通して各空気吹き出し管１４内に導入することによ
り、各空気吹き出し口１５から水中へ吹き出させて微小
気泡１０ａを発生させるようにする。
【００１３】船舶の航行時に、コンプレッサー７を駆動
して、加圧空気１０を空気送給管１２、分岐ヘッダー１
３、各空気送給管９を通し各空気吹き出し管１４内に導
入し、空気吹き出し口１５を通して水中へ吹き出させる
ようにすると、発生した微小気泡１０ａは流れに乗って
境界層内に送り込まれることになり、その結果、船体１
の没水部表面を微小気泡１０ａで全面的に覆うことがで
きて微小気泡１０ａによるボイドを形成することがで
き、このボイドの存在により、船体１の摩擦抵抗を低減
することができる。
して、加圧空気１０を空気送給管１２、分岐ヘッダー１
３、各空気送給管９を通し各空気吹き出し管１４内に導
入し、空気吹き出し口１５を通して水中へ吹き出させる
ようにすると、発生した微小気泡１０ａは流れに乗って
境界層内に送り込まれることになり、その結果、船体１
の没水部表面を微小気泡１０ａで全面的に覆うことがで
きて微小気泡１０ａによるボイドを形成することがで
き、このボイドの存在により、船体１の摩擦抵抗を低減
することができる。
【００１４】上記において、空気吹き出し口１５は船体
１とは別部材の空気吹き出し管１４に穿設してあるた
め、従来要していた船体外板２に対する穿孔作業をなく
すことができて、船体１の構造強度に何ら支障を与える
ことはなく、又、空気吹き出し管１４は船体外板２の外
表面に取り付けるようにしてあると共に、空気送給管９
は左右両舷側の上端に位置する空気吹き出し管１４の上
端部に接続するようにしてあるため、船体１への装置の
設置の際に、従来要していたシーチェスト４の取り付け
や空気送給管９の引き回し等の如き船体１内側における
作業をなくすことができ、装置の設置作業を船体１外側
からの作業のみとしてより容易に行うことができ、した
がって、既存船へも容易に採用することができる。
１とは別部材の空気吹き出し管１４に穿設してあるた
め、従来要していた船体外板２に対する穿孔作業をなく
すことができて、船体１の構造強度に何ら支障を与える
ことはなく、又、空気吹き出し管１４は船体外板２の外
表面に取り付けるようにしてあると共に、空気送給管９
は左右両舷側の上端に位置する空気吹き出し管１４の上
端部に接続するようにしてあるため、船体１への装置の
設置の際に、従来要していたシーチェスト４の取り付け
や空気送給管９の引き回し等の如き船体１内側における
作業をなくすことができ、装置の設置作業を船体１外側
からの作業のみとしてより容易に行うことができ、した
がって、既存船へも容易に採用することができる。
【００１５】次に、図２（イ）（ロ）はいずれも本発明
の実施の他の形態を示すもので、図１に示す半割パイプ
状断面形状とした空気吹き出し管１４に代えて、図２
（イ）では、翼型の断面形状を有する空気吹き出し管１
４Ａとした場合を、又、図２（ロ）では、所要間隔で平
行に配置した台形断面形状の２本の厚み形成部材１６
と、該両厚み形成部材１６の外側端部同士を連結する閉
塞部材１７とからなる組み立て式の空気吹き出し管１４
Ｂとした場合をそれぞれ示すものである。その他、図１
（イ）（ロ）（ハ）（ニ）に示したと同じものには同一
符号が付してある。
の実施の他の形態を示すもので、図１に示す半割パイプ
状断面形状とした空気吹き出し管１４に代えて、図２
（イ）では、翼型の断面形状を有する空気吹き出し管１
４Ａとした場合を、又、図２（ロ）では、所要間隔で平
行に配置した台形断面形状の２本の厚み形成部材１６
と、該両厚み形成部材１６の外側端部同士を連結する閉
塞部材１７とからなる組み立て式の空気吹き出し管１４
Ｂとした場合をそれぞれ示すものである。その他、図１
（イ）（ロ）（ハ）（ニ）に示したと同じものには同一
符号が付してある。
【００１６】図２（イ）に示すようにすると、半割パイ
プ状の空気吹き出し管１４の場合に比し、航行時の空気
吹き出し管１４Ａに対する水の抵抗をより小さいものと
することができ、又、図２（ロ）に示すようにすると、
船体外板２の曲り形状に合わせる加工が空気吹き出し管
１４や１４Ａに比して楽であるため、作製が容易であ
り、設置をより容易なものとすることができる。
プ状の空気吹き出し管１４の場合に比し、航行時の空気
吹き出し管１４Ａに対する水の抵抗をより小さいものと
することができ、又、図２（ロ）に示すようにすると、
船体外板２の曲り形状に合わせる加工が空気吹き出し管
１４や１４Ａに比して楽であるため、作製が容易であ
り、設置をより容易なものとすることができる。
【００１７】なお、本発明は上記実施の形態のみに限定
されるものではなく、図１（ニ）では、空気吹き出し管
１４の空気吹き出し口１５を円形の孔とした場合を示し
たが、たとえば、図３（イ）に示す如き長円形や図３
（ロ）に示す如き矩形の切り欠きとするようにしてもよ
いこと等、空気吹き出し口１５は、その形状、及び面
積、配列ピッチ等を所望する微小気泡１０ａによる船体
被覆効果が得られるように自在に決定することができる
こと、又、上記実施の形態では空気吹き出し管１４を船
体１の船首部１ａに３本並べて設けるようにした場合を
示したが、所望する微小気泡１０ａによる船体被覆効果
が得られるよう、空気吹き出し管を船首尾方向の任意の
位置で且つ任意の本数配設してよいこと、更に、必要に
応じて図４に示した如き、従来の船底や船側の空気吹き
出し器５との併用も可能であること、更に又、空気吹き
出し管には、船底部に位置する長手方向の中間部に仕切
りを入れてもよいこと、更に又、空気送給装置として
は、コンプレッサー７を用いることに代えてターボチャ
ージャからの抽気を用いてもよいこと、その他、本発明
の要旨を逸脱しない範囲内において、種々変更を加え得
ることは勿論である。
されるものではなく、図１（ニ）では、空気吹き出し管
１４の空気吹き出し口１５を円形の孔とした場合を示し
たが、たとえば、図３（イ）に示す如き長円形や図３
（ロ）に示す如き矩形の切り欠きとするようにしてもよ
いこと等、空気吹き出し口１５は、その形状、及び面
積、配列ピッチ等を所望する微小気泡１０ａによる船体
被覆効果が得られるように自在に決定することができる
こと、又、上記実施の形態では空気吹き出し管１４を船
体１の船首部１ａに３本並べて設けるようにした場合を
示したが、所望する微小気泡１０ａによる船体被覆効果
が得られるよう、空気吹き出し管を船首尾方向の任意の
位置で且つ任意の本数配設してよいこと、更に、必要に
応じて図４に示した如き、従来の船底や船側の空気吹き
出し器５との併用も可能であること、更に又、空気吹き
出し管には、船底部に位置する長手方向の中間部に仕切
りを入れてもよいこと、更に又、空気送給装置として
は、コンプレッサー７を用いることに代えてターボチャ
ージャからの抽気を用いてもよいこと、その他、本発明
の要旨を逸脱しない範囲内において、種々変更を加え得
ることは勿論である。
【００１８】
【発明の効果】以上述べた如く、本発明の船舶の摩擦抵
抗低減装置によれば、船体の船首尾方向所要位置に、半
割パイプ状の空気吹き出し管を、船首尾方向と直角な方
向へ向けて船体外板表面に沿わせるようにして水密に取
り付け、且つ該空気吹き出し管の船体最低位吃水線より
も下側の位置に多数の空気吹き出し口を設け、更に、上
記空気吹き出し管の端部を空気送給管を介して空気送給
装置に接続し、該空気送給装置より空気送給管を通して
空気吹き出し管内に導いた加圧空気を各空気吹き出し口
より水中に吹き出させて微小気泡を発生させるようにし
た構成としてあるので、船体外板に対する穿孔作業が不
要であると共に、従来要していたシーチェストの取り付
けや空気送給パイプの引き回し等の如き船内作業をなく
すことができて、設置作業を船外作業として容易に行う
ことができることにより、既存船への設置も容易に行う
ことができ、航行時に、船体の没水部表面を微小気泡で
覆って良好なボイドを形成させることができて、船体に
作用する摩擦抵抗を低減することができる、という優れ
た効果を発揮し、又、空気吹き出し管の断面形状を翼型
とした構成とすることにより、航行時における空気吹き
出し管に対する水の抵抗を小さいものとすることがで
き、更に、空気吹き出し管を、平行に配した２本の厚み
形成部材と、該２本の厚み形成部材の外側端部同士を連
結する閉塞部材とからなる構成とすることにより、空気
吹き出し管を容易に作製することができるという効果を
発揮する。
抗低減装置によれば、船体の船首尾方向所要位置に、半
割パイプ状の空気吹き出し管を、船首尾方向と直角な方
向へ向けて船体外板表面に沿わせるようにして水密に取
り付け、且つ該空気吹き出し管の船体最低位吃水線より
も下側の位置に多数の空気吹き出し口を設け、更に、上
記空気吹き出し管の端部を空気送給管を介して空気送給
装置に接続し、該空気送給装置より空気送給管を通して
空気吹き出し管内に導いた加圧空気を各空気吹き出し口
より水中に吹き出させて微小気泡を発生させるようにし
た構成としてあるので、船体外板に対する穿孔作業が不
要であると共に、従来要していたシーチェストの取り付
けや空気送給パイプの引き回し等の如き船内作業をなく
すことができて、設置作業を船外作業として容易に行う
ことができることにより、既存船への設置も容易に行う
ことができ、航行時に、船体の没水部表面を微小気泡で
覆って良好なボイドを形成させることができて、船体に
作用する摩擦抵抗を低減することができる、という優れ
た効果を発揮し、又、空気吹き出し管の断面形状を翼型
とした構成とすることにより、航行時における空気吹き
出し管に対する水の抵抗を小さいものとすることがで
き、更に、空気吹き出し管を、平行に配した２本の厚み
形成部材と、該２本の厚み形成部材の外側端部同士を連
結する閉塞部材とからなる構成とすることにより、空気
吹き出し管を容易に作製することができるという効果を
発揮する。
【図１】本発明の船舶の摩擦抵抗低減装置の実施の一形
態を示すもので、（イ）は概略側面図、（ロ）は（イ）
のＡ−Ａ矢視図、（ハ）は（ロ）のＢ−Ｂ矢視拡大図、
（ニ）は（ハ）のＣ−Ｃ矢視図である。
態を示すもので、（イ）は概略側面図、（ロ）は（イ）
のＡ−Ａ矢視図、（ハ）は（ロ）のＢ−Ｂ矢視拡大図、
（ニ）は（ハ）のＣ−Ｃ矢視図である。
【図２】本発明の実施の他の形態を示すもので、（イ）
は翼型断面形状とした空気吹き出し管の断面図、（ロ）
は厚み形成部材と閉塞板とからなる空気吹き出し管の断
面図である。
は翼型断面形状とした空気吹き出し管の断面図、（ロ）
は厚み形成部材と閉塞板とからなる空気吹き出し管の断
面図である。
【図３】本発明の実施の更に他の形態としての空気吹き
出し口の形状例を示すもので、（イ）は長円形状とした
場合の例図、（ロ）は矩形の切り欠き形状とした場合の
例図である。
出し口の形状例を示すもので、（イ）は長円形状とした
場合の例図、（ロ）は矩形の切り欠き形状とした場合の
例図である。
【図４】従来の船舶の摩擦抵抗低減装置の一例の概略を
示す一部切断側面図である。
示す一部切断側面図である。
１ 船体 ２ 船体外板 ７ コンプレッサー（空気送給装置） ９ 空気送給管 １０ 加圧空気 １０ａ 微小気泡 １４，１４Ａ，１４Ｂ 空気吹き出し管 １５ 空気吹き出し口 １６ 厚み形成部材 １７ 閉塞部材
Claims (3)
- 【請求項１】 船体の船首尾方向所要位置に、半割パイ
プ状の空気吹き出し管を、船首尾方向と直角な方向へ向
けて船体外板表面に沿わせるようにして水密に取り付
け、且つ該空気吹き出し管の船体最低位吃水線よりも下
側の位置に多数の空気吹き出し口を設け、更に、上記空
気吹き出し管の端部を空気送給管を介して空気送給装置
に接続し、該空気送給装置より空気送給管を通して空気
吹き出し管内に導いた加圧空気を各空気吹き出し口より
水中に吹き出させて微小気泡を発生させるようにした構
成を有することを特徴とする船舶の摩擦抵抗低減装置。 - 【請求項２】 空気吹き出し管の断面形状を翼型とした
請求項１記載の船舶の摩擦抵抗低減装置。 - 【請求項３】 空気吹き出し管を、平行に配した２本の
厚み形成部材と、該２本の厚み形成部材の外側端部同士
を連結する閉塞部材とからなる構成とした請求項１記載
の船舶の摩擦抵抗低減装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10328241A JP2000142555A (ja) | 1998-11-18 | 1998-11-18 | 船舶の摩擦抵抗低減装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10328241A JP2000142555A (ja) | 1998-11-18 | 1998-11-18 | 船舶の摩擦抵抗低減装置 |
Publications (1)
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|---|---|
| JP2000142555A true JP2000142555A (ja) | 2000-05-23 |
Family
ID=18208027
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10328241A Pending JP2000142555A (ja) | 1998-11-18 | 1998-11-18 | 船舶の摩擦抵抗低減装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000142555A (ja) |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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-
1998
- 1998-11-18 JP JP10328241A patent/JP2000142555A/ja active Pending
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