JP2000141463A - 平板状ブロー成形品の冷却方法及びブロー成形装置 - Google Patents

平板状ブロー成形品の冷却方法及びブロー成形装置

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JP2000141463A
JP2000141463A JP10314396A JP31439698A JP2000141463A JP 2000141463 A JP2000141463 A JP 2000141463A JP 10314396 A JP10314396 A JP 10314396A JP 31439698 A JP31439698 A JP 31439698A JP 2000141463 A JP2000141463 A JP 2000141463A
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mist
flat
molded product
air
nozzle
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JP10314396A
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English (en)
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Takayasu Yagi
隆康 八木
Kazutoshi Nagahori
和敏 永堀
Satoshi Chiba
智 千葉
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TOHO ACETYLENE CO Ltd
Placo Co Ltd
Tosoh Corp
Original Assignee
TOHO ACETYLENE CO Ltd
Placo Co Ltd
Tosoh Corp
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  • Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 パレット等の平板状のブロー成形品を、均一
にかつ短時間で強制冷却することが可能なブロー成形品
の冷却方法を提供する。 【解決手段】 樹脂製の平板状中空成形品をブロー成形
するに際し、中空成形品の内部にミストを噴霧する工程
と、中空部内圧を保持させながら成形品内部から外気に
エアを給排する工程とを行って冷却し、このときのミス
ト噴霧は、中空部全域に均一にミストが循環するように
平板状成形品の扁平な中空部内に対してその扁平に沿っ
て扇状に噴霧させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、平板状の樹脂製中
空成形品、例えば樹脂製パレット等をブロー成形する方
法と装置に関し、詳しくは、この成形品を効率よく成形
するのに用いられる冷却方法と、その冷却に用いる装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】樹脂製中空成形品のブロー成形法におい
ては、成形品を金型から取り出す際にこの成形品が変形
を起こすのを防止するため、金型内で該成形品を十分に
冷却することが求められ、一般にこの冷却は、成形品の
内側に冷却媒体を供給して強制冷却する方式で行われて
いる。
【0003】上記のブロー成形品の強制冷却に関連する
先行技術としては、冷却媒体を噴出させながら成形金型
の型開きを開始する方式(特開平3−9831号公
報)、成形中のパリソン内部に冷却ガスを噴出するガス
導入管とその冷却ガスを排出するガス排出管とを金型に
取付けた方式(特開平З−222714号公報)、及び
パリソン内部に水を混合した高圧空気流を金型下方から
吹込んでパリソンを膨張させながら内面を冷却する方式
(特公平6−365号公報)等が知られている。
【0004】しかしながら、上記した各公報で提案され
ているパリソンの強制冷却技術には次のような問題が存
在する。
【0005】特開平3−9831号公報で提案されてい
るブロー成形方式では、延伸ロッドを成形容器の中心軸
上に配置するものであるため、略直方体や略楕円柱のよ
うな成形品では、延伸ロッドとパリソン(プリフォー
ム)内面との距離が場所により異なることになるため、
延伸ロッドから吹き出される冷却媒体のパリソンヘの当
り方が不均一となる。したがってパリソンは不均一に冷
却されることになって、成形された製品が物性上不均質
なものとなり、本発明が対象とする平板状の中空成形品
ではその傾向は一層顕著である。
【0006】特開平3−222714号公報で提案され
ているブロー成形方式では、ガス導入管から冷却用ガス
をパリソン内に吹き込む際には、ガス導入管の先瑞に対
向するパリソンが局所的に優先して冷却されるので、上
述の場合と同様に不均一な冷却となる。また、パリソン
内に吹き込まれた冷却用ガスは、圧力的に抵抗の少ない
ガス排出管に向つて直進するので、パリソン全体に循環
することなくガス排出管より排出されることになる。し
たがつて、冷却用ガスの顕熱の有効利用が図れず、上述
と同様に冷却時間が長くなるという問題もある。
【0007】更に、特公平6−365号公報で提案され
ているブロー成形方式は、成形品の内面に水滴が残留す
ることが避けられない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】以上のような従来技術
の下で本発明者等は鋭意研究を進め、成形金型の内面に
パリソンを倣わせる成形工程に続いて行う冷却工程にお
いて、水の微小粒子であるミストを所定の条件の下でパ
リソン内部に噴霧する方法が有効であることを見出し、
水ミスト噴霧方式の冷却工程を行うブロー成形法を既に
提案した。
【0009】しかしながら、水ミスト噴霧を行うことに
よってパリソンを迅速に冷却する方法であっても、実際
の工業的な実施場面では成形条件は常に同じでない。
【0010】例えば本発明が対象とするパレット等平板
状の成形品では、下方から上方に向かって逆円錐状にミ
ストを噴霧すると、ミストが側面に衝突して水滴になっ
てしまうため、天井まで噴霧される量が少なく、不均一
な冷却となる。
【0011】また平板状のブロー成形品にミストを噴霧
するのに、ミストノズルから直線状にミストを噴霧した
場合には、ミスト供給部からのミスト噴霧方向の近辺で
は冷却は良好であるが、ミスト供給部より横方向に離れ
た場所での冷却が不良であり、結果として不均一な冷却
となる。
【0012】これらのことから本発明は、パレット等の
平板状のブロー成形品において、均一にかつ短時間で強
制冷却することが可能なブロー成形品の冷却方法及びこ
れに使用するブロー成形装置を提供することを目的とし
てなされたものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明者らは鋭意検討を行って本願の各請求項に記
載した発明をなすに至った。
【0014】本願請求項1のブロー成形品の冷却方法の
発明は、樹脂製の平板状中空成形品をブロー成形するに
際し、中空成形品の内部にミストを噴霧する工程と、中
空部内圧を保持させながら成形品内部から外気にエアを
給排する工程とを行う冷却方法であって、前記ミストの
噴霧は、中空部全域に均一にミストが循環するように平
板状成形品の扁平な中空部内に対してその扁平に沿って
扇状に噴霧することを特徴とする。
【0015】上記の冷却工程は、ブローダイヘッドから
供給されるパリソンを金型内に閉じ込める金型閉工程、
閉じ込められたパリソンを該金型内面に倣った形状に成
形するブロー工程、冷却・固化の冷却工程、排気工程、
金型開工程、取出し工程の各工程を経て行われる通常の
ブロー成形法において、その冷却・固化の工程として行
われるものであり、他の工程については特に限定される
ものではない。
【0016】上記の構成において、ミスト噴霧工程とエ
ア給排工程とは、同時に行うこともできるし、ミスト噴
霧を行ってからエア給排を行うこともできる。またミス
ト噴霧は連続して行うことができる他、間欠的に行うこ
ともでき、成形品の温度状態に応じて噴霧ミスト量を次
第に減量することで製品内面に水滴跡を残さないように
することができる。
【0017】上記において「扇状に噴霧」というのは、
扁平な中空部内においてその厚み方向には噴霧ミストが
大きく広がらないようにして、局所的にミストが集中し
て接触することがないようにし、かつ扁平な中空部内の
空間が広がる方向に向かって平均的に広がるように噴霧
することをいう。このようなミストの扇状噴霧は、例え
ば、平板型、円錐型,半球型の先端を有するように設け
たミストノズルの該先端に、スリット状に噴出孔を開口
したものあるいは、複数の小さなミスト噴出孔を線状に
並べて開口させたものなどを用いて行うことができる。
【0018】この発明によれば、扇状に噴霧したミスト
が平板状の扁平な中空部を形成している成形品の内面全
面に対して均一に接触するようにでき、全体を均一に冷
却させることができる。
【0019】本発明により成形される樹脂製中空成形品
としては、代表的には扁平な矩形形状をなすパレットな
どを例示することができる。
【0020】請求項2の発明は、上記の発明において、
ミストの扇状の噴霧が、平板状成形品の片側に偏って設
けられたミスト噴霧位置から、該成形品中空内部が扁平
に広がる方向のほぼ全域に向かって扇状に噴霧すること
を特徴とする。
【0021】ミストノズルからのミストの扇状噴霧の方
向は、例えば扁平な矩形成形品の一辺の中央付近から噴
霧を行う場合には、その中央部から左右に対称的に広げ
て設定すればよいが、成形品によっては、エア吹き込み
孔を中央に設けることができない場合があり、このよう
な場合には扁平な矩形成形品の一辺の片側に偏ってエア
ノズル及びミストノズルが設けられる。そしてかかる場
合に、噴霧ミストを左右に対称的に広げた扇状に噴霧す
ると、成形品の一部に局所的にミストが集中接触するこ
とになるので、上記のように噴霧方向を特定することが
よい。
【0022】この発明によれば、ミストノズルの位置に
よらずに、成形品全体の平均的な冷却を行うことができ
る。
【0023】上記の発明において噴霧するミストの大き
さは、中空成形品の内面に水滴跡が残らないようにする
ために、200μm以下、好ましくは20μm以下、よ
り好ましくは10μm以下とすることがよい。
【0024】請求項4のブロー成形装置の発明は、ブロ
ーダイヘッドから供給されるパリソンを閉じ込める平板
状の成形用キャビティを有する金型と、該金型のキャビ
ティ内に閉じ込められたパリソン内にエアを吹き込むエ
アノズルと、成形された平板状の成形品内部にその扁平
に沿って扇状にミストを噴霧するミストノズルとを備え
たことを特徴とする。
【0025】上記の構成において、エアノズルは、エア
の吹き込み部と排気部とを備えたエア給排部を構成する
ことが好ましい。
【0026】
【発明の実施の形態】実施形態1 この実施の形態は、図1,図2に示され、平板状の成形
品をブロー成形する装置10を説明するものである。
【0027】このブロー成形装置10は、図1の紙面に
垂直な方向に一対をなす凹形空所を有する金型片の組合
せからなる金型11によって構成されており、図1は、
ブローダイヘッド(図示せず)から金型11に上方から
下方向に供給される図示しないパリソン(成形品の符号
を「1」とする)を金型片の対が閉型して閉じ込めた状
態を縦断面図で示している。なおこの金型11には、冷
媒流通流路が型の肉厚内に形成されて冷却装置を構成し
ているが、図が煩雑となるため省略した。
【0028】12はエア給排手段としてのノズル装置
(以下「エア給排ノズル」という)であり、金型11の
下方から該金型11に閉じ込められたパリソンの下端か
ら嵌挿されるように設けられ、ブローエア及び冷却用エ
アを吹込むためのエア供給路13と、成形品内のエアを
排気するエア排気路14とを有し、エア供給路13内に
ミストを噴霧するミストノズル15が内装されている。
これらが全体として一つのピンを構成している。なお、
エア給排ノズル12については後述する。
【0029】ミストノズル15は、例えば、平板状をな
す先端閉塞壁面に、直径状のミスト噴霧スリットが図2
の如く設けられることで、このミスト噴霧スリットから
ミストを扇状に噴霧できるようになっている。またこの
ミストノズル15には、好ましくは10μm以下のミス
トを発生するものが用いられる。
【0030】上記した各エア給排ノズル12のエア供給
路13は、図示しないエアポンプ(図示せず)に接続さ
れて、ブローエア及び冷却用エアを吹込むように利用さ
れる。またエア排気路14は、リリーフ弁16を介して
ブロアなどの強制排気装置(図示せず)と大気開放とが
切換えできるように接続されている。なお、エア排気路
14のリリーフ弁16の上流位置に圧力検知器17が接
続されていて、成形体の内部圧力状態を検知できるよう
にしている。
【0031】上記エア給排ノズル12は、図2に示さ
れ、上述のように金型11内に閉じ込められたパリソン
に対して、ブローエア及び冷却用エアを吹込むためのエ
ア供給路13と、成形品内のエアを排気するエアー排気
路14とを有し、エア供給路13内にミストを噴霧する
ミストノズル15が内装されている。
【0032】そして本例のこのエア給排ノズル12は、
先端開放のノズル筒体121の内部を、軸方向に延設し
た隔壁122により、大断面積のエア供給路13と、小
断面積のエア排気路14とに区分し、更にエア供給路1
3内には、先端が平板状壁面で閉塞された円筒状のミス
トノズル15が内装されている。131はエア供給路の
先端開口であり、これがブローエアの吹込み口と冷却用
エアの吹込み口に兼用され、141は排気路14の先端
開口であり排気口をなしている。
【0033】また前記のミストノズル15は、その平板
状の先端閉塞壁面151に、直径状をなすミスト噴霧ス
リット152が設けられ、このミスト噴霧スリット15
2からミストを噴霧するようになっている。
【0034】次に本例の成形装置によるブロー成形の手
順と作用を説明する。
【0035】まず開型している金型11に、パリソンを
ブローダイヘッドから押出す。
【0036】次いで、前記金型llを閉じてエア給排ノ
ズル12を下方からエア吹込位置まで上動させ、中空キ
ャビティ内に嵌挿させ、まず初めに、エア給排ノズル1
2のエア供給路13からブローエアを吹き込んでブロー
成形してパリソンを金型11の内面に接触させる。この
際吹込むブローエアは、後述する冷却時にパリソン内に
保持されるエア圧よりも高圧とすることでパリソンの成
形を迅速に行わせることがよい。
【0037】パリソンが金型のキャビティ内面に倣った
状態(この状態になったものが「成形品1」)になった
ことを、圧力検知器17でパリソン内の圧力が所定圧に
達したことで検知し、ブローエアの吹込みを停止し、冷
却工程に移行する。
【0038】冷却工程では、前記ミストノズル15の先
端からパリソン内に向かって例えば10μm以下のミス
トを扇状に噴霧して、パリソン内面とミストを直接接触
させるようにする。このミスト噴霧により、パリソン内
面に接触したミストが蒸発することで気化する際の潜熱
により、パリソン内面が急冷される。この際、ミストが
10μm以下であれば、中空成形品の内面と接触した瞬
間にミストが蒸発するので、中空成形品への衝突に伴っ
て中空成形品内面に凹凸面を生じさせることがない。
【0039】ミスト噴霧を所定時間行った後、噴霧を停
止し、次いで、エア給排ノズル12のエア供給路13か
ら高圧の冷却エアー(循環用エア)を吹込み、同時にリ
リーフ弁16を介し大気に開放する。このリリーフ弁1
6によって該内部空間の内圧を所定圧に保ちながら、エ
ア循還流を生じさせて、噴霧したミストを成形品の内面
全体に行き渡らせることができる。これにより、中空成
形品の内面をミストを含む循環エアによってさらに均一
に冷却させる。なお、循環エアの吹込みはミストの噴霧
時にも行わせることができる。またミストの噴霧は連続
的に行う場合の他、間欠的行うことも好ましい。
【0040】以上のようなミストの噴霧と循環エアの吹
込み操作を所定手順で行った後、成形品内の圧力エアを
強制排気して大気圧にし、金型11を開型して成形品1
を取出す。
【0041】以上の中空成形品内面の冷却と並行して、
成形品の外面は、前記金型11の冷媒通し孔(図示せ
ず)に流した冷媒により冷却する。
【0042】以上によって本例のブロー成形が終了す
る。
【0043】なお、前記のミストノズル15はエア給排
ノズル12に対して固定的な関係に設けることもできる
が、相対的に平行移動が可能に設けることもでき、これ
によってエア給排ノズル12の先端開口からミスト噴霧
に適する位置までミストノズル15が突出して噴霧を行
うようにすることもできる。
【0044】本例の装置を用いて行うブロー成形のブロ
ー圧力及びブロー時間は、中空成形品の容量やエア給排
ノズル12の径により異なる。限定されるものではない
が、例えば次の通りである。
【0045】ミストの大きさが10μmの場合において
は、中空成形品の内面を濡らさないようにするために、
ブロー時間は5〜30秒の範囲、ミスト噴霧時間は20
〜90秒の範囲、ミスト噴霧停止後の冷却エアの給排・
循環の時間は排気時間は20〜90秒の範囲、排気時間
は5〜20秒の範囲とすることが好ましい。
【0046】この実施形態の成形装置によれば、高圧エ
アの吹込によりブロー工程における迅速なパリソンの成
形が実現でき、またこれに続く冷却工程において、ミス
ト噴霧による促進された冷却が行われる。
【0047】実施形態2 上記の実施形態1は、平板状成形品の一辺中央からミス
トを噴霧するようにミストノズルを含むエア給排ノズル
を配置し、したがってミストノズルから左右対称的に扇
状にミスト噴霧を行う例として示したが、本実施形態2
は、平板状成形品の一辺の片側に偏った位置から扇状の
ミスト噴霧を行う例を説明するためのものであり、本例
においては、図4に示すように、平板状をなす先端閉塞
壁面156に、略半径状のミスト噴霧スリット157が
複数設けられたミストノズル155を用いることを特徴
とし、他は実施形態1と同じである。
【0048】本例の成形装置によれば、エア給排ノズル
が配置された扁平な矩形平板状の成形品の概ね一つの角
部から対角線方向を中心としてその両側に広がった扇状
にミスト噴霧が行われる。
【0049】
【実施例】対象材料: 高密度ポリエチレン HDPE 8700 <東ソー
(株)製> (メルトインデックスHLMI=8.5g/10分 密度 d=0.949g/cm3 ) ブロー成形品: 180リットル(平均肉厚10mm)100cm×12
0cm×15cm厚ブロー成形方法: 下吹込式 ミストノズル(エア給排ノズル) 中央位置(製品下部側面から50cm:図2参照) 偏った位置(製品下部側面の短い方から15cm:図4
参照) 成形条件(エアによるブロー成形を基準とする) : 押出シリンダー温度 190℃ 金型冷却温度 23℃ 射出時間 10秒 ブロー圧力 4.5kg/cm2 (ブロー成形品内面の温度測定法)型開き開始後90秒
経過した時点で、このブロー成形品内面の温度をサーモ
グラフィ(日本アビオニクス株式会社製、機種TVS−
2100MKII ST)により、図3,図5に示す5点
を測定した。
【0050】前記の要件を前提条件として試験した下記
の実施例1、2比較例1〜6を表1に示した。
【0051】実施例1 中空成形品の内面の冷却媒体をミスト(大きさ10μ
m)とし、ミストノズルが製品下部の中央に位置にある
場合、中空部全面に均一に接触するように噴霧角60度
の扇状にミストの噴霧とエア循環の繰り返しを4回行う
ものとし、冷却時間180秒(ブロー時間30秒、ミス
ト噴霧時間15秒とエア循環時間15秒の4回繰り返
し、及び排気時間15秒を行った総計)で成形した。
【0052】実施例2 中空成形品の内面の冷却媒体をミスト(大きさ10μ
m)とし、ミストノズルが製品下部の偏った位置にある
場合、中空部全面に均一に接触するように、ミストノズ
ルと側面との距離が短い方の噴霧角を20°、ミストノ
ズルと側面との距離が長い方の噴霧角を80°と両側の
噴霧角が異なったミストの噴霧とエア循環の繰り返しを
4回行うものとし、冷却時間180秒(ブロー時間30
秒、ミスト噴霧時間15秒とエア循環時間15秒の4回
繰り返し、及び排気時間15秒を行った総計)で成形し
た。
【0053】比較例1 中空成形品の内面の冷却媒体としてエアを使用し、ミス
トノズルが製品下部の中央に位置にある場合に、冷却時
間180秒(ブロー時間175秒、排気時間5秒の総
計)で成形した。
【0054】比較例2 中空成形品の内面の冷却媒体としてエアを使用し、ミス
トノズルが製品下部の中央に位置にある場合に、冷却時
間240秒(ブロー時間235秒、排気時間5秒の総
計)で成形した。
【0055】比較例3 中空成形品の内面の冷却媒体をミスト(大きさ10μ
m)とし、ミストノズルが製品下部の中央に位置にある
場合に、噴霧角60°で円錐状にミストの噴霧とエア循
環の繰り返しを4回行い、冷却時間180秒(ブロー時
間З0秒、ミスト噴霧時間15秒とエア循環時間15秒
の4回繰り返し、及び排気時間15秒を行った総計)で
成形した。
【0056】この例では、成形した中空成形品の中空部
内部に大量に水が残留した。
【0057】比較例4 中空成形品の内面の冷却媒体をミスト(大きさ10μ
m)とし、ミストノズルが製品下部の中央に位置にある
場合に、直線状にミストの噴霧とエア循環の繰り返しを
4回行い、冷却時間180秒(ブロー時間30秒、ミス
ト噴霧時間15秒とエア循環時間15秒の4回繰り返
し、及び排気時間15秒を行った総計)で成形した。
【0058】比較例5 中空成形品の内面の冷却媒体をミスト(大きさ10μ
m)とし、ミストノズルが製品下部の偏った位置にある
場合に、噴霧角60度で円錐状にミストの噴霧とエア循
環の繰り返しを4回行うものとし、冷却時間180秒
(ブロー時間30秒、ミスト噴霧時間15秒とエア循環
時間15秒の4回繰り返し、及び排気時間15秒を行っ
た総計)で成形した。
【0059】この例では、成形した中空成形品の中空部
内部に大量に水が残留した。
【0060】比較例6 中空成形品の内面の冷却媒体をミスト(大きさ10μ
m)とし、ミストノズルが製品下部の偏った位置にある
場合に、直線状にミストの噴霧とエア循環の繰り返しを
4回行い、冷却時間180秒(ブロー時間30秒、ミス
ト噴霧時間15秒とエア循環時間15秒の4回繰り返
し、及び排気時間15秒を行った総計)で成形した。
【0061】
【表1】
【0062】
【発明の効果】本発明によれば、ミストが加温状態の平
板状の中空成形品の全面に均等に接触し、その蒸発によ
る気化の潜熱作用で冷却できる。また中空部内圧を保持
させることにより、金型への密着性を高めて、外部冷却
を行い、エア循環をすることにより滞留する蒸発したミ
ストを排気し、これらによって平板状の中空成形品の内
面を均一にかつ迅速に強制冷却できる。
【0063】このミスト噴霧とエア循環を繰り返し行う
ようにすれば、冷却効率がより向上される。
【0064】また噴霧するミストの大きさを10μm以
下とすれば、ミストが中空成形品の内面と接触時に瞬間
的に蒸発し、冷却した中空成形品の内面に大きな水滴跡
はつかず、更にこのミストと中空成形品の衝突時に中空
成形品に凹凸面は生じないようにすることができる。
【0065】また、エア循環(給排)を組合せること
で、ミストの消費量を低減できると共に、パリソンの再
処理時に水分が含有ないので再生機能の品質を高めるこ
とができると共に、成形品の適宜の温度に冷却でき、成
形品の取り出し時に火傷するのを防止することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1に用いるブロー成形装置の
構成概要を示した図である。
【図2】実施形態1で使用するエア給排ノズルの構造を
説明するため図であり、(イ)はエア給排ノズルの全体
概要を示した斜視図、(ロ)はミストノズル先端面図、
(ハ)はミストノズルの先端部分の正面図である。
【図3】実施例1、比較例1〜4のブロー成形品内面の
温度測定箇所を示した図。
【図4】実施形態2で使用するエア給排ノズルの構造を
説明するためのミストノズル先端面図。
【図5】実施例2、比較例5、6のブロー成形品内面の
温度測定箇所を示した図。
【符号の説明】
1:成形品 10:ブロー成形装置 11:金型 12:エア給排ノズル 121:ノズル筒体 122:隔壁 13:エア供給路 131:先端開口 14:排気路 141:排気口 15:ミストノズル 151:(平板状の)先端閉塞壁面 152:ミスト噴霧スリット 155:ミストノズル 156:先端閉塞壁面 157:ミスト噴霧スリット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 永堀 和敏 埼玉県岩槻市笹久保新田550 株式会社プ ラコー内 (72)発明者 千葉 智 宮城県多賀城市栄2−3−32−44 Fターム(参考) 4F208 AA05 AG07 AH55 AK02 AR12 LA05 LA07 LB01 LG03 LG10 LN09 LN10 LN14 LW01 LW15 LW35

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂製の平板状中空成形品をブロー成形
    するに際し、中空成形品の内部にミストを噴霧する工程
    と、中空部内圧を保持させながら成形品内部から外気に
    エアを給排する工程とを行う冷却方法であって、前記ミ
    ストの噴霧は、中空部全域に均一にミストが循環するよ
    うに平板状成形品の扁平な中空部内に対してその扁平に
    沿って扇状に噴霧することを特徴とするブロー成形品の
    冷却方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、ミストの扇状の噴霧
    が、平板状成形品の片側に偏って設けられたミスト噴霧
    位置から、該成形品中空内部が扁平に広がる方向のほぼ
    全域に向かって扇状に噴霧することを特徴とするブロー
    成形品の冷却方法。
  3. 【請求項3】 噴霧するミストの大きさを10μm以下
    とすることを特徴とする請求項1又は2に記載のブロー
    成形品の冷却方法。
  4. 【請求項4】 ブローダイヘッドから供給されるパリソ
    ンを閉じ込める平板状の成形用キャビティを有する金型
    と、該金型のキャビティ内に閉じ込められたパリソン内
    にエアを吹き込むエアノズルと、成形された平板状の成
    形品内部にその扁平に沿って扇状にミストを噴霧するミ
    ストノズルとを備えたことを特徴とするブロー成形装
    置。
  5. 【請求項5】 請求項4において、エアノズルは、エア
    の吹き込み部と排気部とを備えたエア給排部を構成して
    いることを特徴とするブロー成形装置。
  6. 【請求項6】 請求項4又は5において、ミストノズル
    は、10μm以下のミストを平板状の扁平な中空部全域
    に扇状に噴霧するものであることを特徴とするブロー成
    形装置。
  7. 【請求項7】 請求項4又は5において、ミストノズル
    は、平板状成形品の片側に偏った位置に設けられている
    と共に、該位置から成形品中空内部が扁平に広がる方向
    のほぼ全域に対して10μm以下のミストを扇状に噴霧
    するものであることを特徴とするブロー成形装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010533080A (ja) * 2007-07-13 2010-10-21 モールコル テクノロジア エス.エル. 分子二軸延伸プラスチックパイプの生産のための装置および方法

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