JP2000141184A - 作業ロボットのレイアウトシミュレーション方法 - Google Patents

作業ロボットのレイアウトシミュレーション方法

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JP2000141184A
JP2000141184A JP10313133A JP31313398A JP2000141184A JP 2000141184 A JP2000141184 A JP 2000141184A JP 10313133 A JP10313133 A JP 10313133A JP 31313398 A JP31313398 A JP 31313398A JP 2000141184 A JP2000141184 A JP 2000141184A
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spot
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JP10313133A
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Kaoru Shibata
薫 柴田
Fumitomo Takano
文朋 高野
Masakatsu Kaneko
正勝 金子
Hitoshi Saito
仁 斉藤
Yasuhiro Kawai
泰宏 河合
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Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
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    • Y02P90/00Enabling technologies with a potential contribution to greenhouse gas [GHG] emissions mitigation
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  • Multi-Process Working Machines And Systems (AREA)
  • General Factory Administration (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スポット溶接ガンが装着された1溶接ロボッ
トを生産ラインに配置するにあたって、他のスポット溶
接ガンや溶接ロボットとの衝突や干渉を簡単に回避する
ことができる作業ロボットのレイアウトシミュレーショ
ン方法を提供する。 【解決手段】 溶接ロボットに配分された配分済み未処
理打点(5,6)のワーク上の位置に基づき溶接ロボッ
トの位置を特定する。新たに1溶接ロボットをその作業
ステーションに配置するにあたって、配分済み未処理打
点(5,6)から最も離れた未処理打点(15,15)
が抽出される。抽出された未処理打点(15,15)に
基づき、新たに配置される1溶接ロボットの位置が決定
される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、1生産ラインに沿
って配列された例えばスポット溶接ガンといった作業ツ
ールに一連の作業を配分しつつ、そういった作業ツール
が装着される作業ロボットを生産ラインに沿って配置す
ることができる作業ロボットのレイアウトシミュレーシ
ョン方法に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車製造の分野で知られる「増し打ち
ライン」では、組み立てられた車体フレームの骨組みに
対してスポット溶接が実施される。このスポット溶接に
よって車体フレームを構成する構成部材同士の接合強度
が補強される。ラインに沿って配置される各スポット溶
接ガンには、処理すべき車体フレーム上のスポット溶接
打点が予め配分される。増し打ちラインを車体フレーム
が通過すると、各スポット溶接ガンが配分されたスポッ
ト溶接打点を処理し、その結果、車体フレームが仕上げ
られるのである。
【0003】こうした増し打ちラインでは、作業ステー
ションで車体フレームが停止するたびにスポット溶接ガ
ンが処理を実行する。1作業ステーションには複数台の
スポット溶接ガンが配置されることができ、配置された
スポット溶接ガンは同時に作業を実施することができ
る。1車体フレームに対して複数台のスポット溶接ガン
が同時に作業を実施することによって、1車体フレーム
当たりの生産時間が短縮されるのである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】1作業ステーション当
たりにスポット溶接ガンを詰め込めば詰め込むほど、生
産時間は短縮される。しかしながら、こうしてスポット
溶接ガンが詰め込まれると、スポット溶接ガンが装着さ
れる溶接ロボット同士が干渉する確率が高まってしま
う。干渉し合う溶接ロボットに装着されたスポット溶接
ガンは配分されたスポット溶接打点に到達することはで
きない。スポット溶接打点を処理することはできないの
である。生産ラインでは、こうした干渉を回避しつつ溶
接ロボットが配置されなければならない。これまでのと
ころ、こうした溶接ロボットの配置は熟練した作業者の
勘や経験則に頼らざるを得なかった。
【0005】本発明は、上記実状に鑑みてなされたもの
で、スポット溶接ガンといった作業ツールが装着された
1作業ロボットを生産ラインに配置するにあたって、他
の作業ツールや作業ロボットとの衝突や干渉を簡単に回
避することができる作業ロボットのレイアウトシミュレ
ーション方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明によれば、ワーク上の全ての未処理打点の位
置を特定する打点データを取得する工程と、生産ライン
に沿って配置される1溶接ロボットを指定する工程と、
指定された溶接ロボットが所属する作業ステーションで
他の溶接ロボットに配分された配分済み未処理打点を特
定する工程と、前記打点データに基づき、特定された配
分済み未処理打点から最も離れたワーク上の未処理打点
を指定する工程とを備えることを特徴とする作業ロボッ
トのレイアウトシミュレーション方法が提供される。
【0007】かかるレイアウトシミュレーション方法に
よれば、配分済み未処理打点を特定することによって、
指定された溶接ロボット以外の溶接ロボットの位置が特
定される。こうして他の溶接ロボットの位置が特定され
れば、他の溶接ロボットが作業時に占有する占有空間が
推定されることができる。その結果、指定された溶接ロ
ボットを1作業ステーションに配置するにあたって、そ
ういった占有空間との干渉関係を簡単かつ確実に予想す
ることが可能となる。このとき、他の溶接ロボットの占
有空間の広がりは、使用される溶接ロボットの種類やス
ポット溶接ガンの種類、それらの組み合わせ方によって
変動する。配分済み未処理打点から最も離れた未処理打
点に基づき指定された溶接ロボットが配置されれば、そ
の溶接ロボットや溶接ロボットに装着されるスポット溶
接ガンが占有空間に侵入する確率は最も低くなると考え
られる。
【0008】前記配分済み未処理打点から最も離れた未
処理打点を指定するにあたって、本発明に係るレイアウ
トシミュレーション方法は、前記打点データに基づき、
ワーク上の各未処理打点から前記配分済み未処理打点ま
での距離を算出する工程と、算出された距離の最大値に
対応する未処理打点を記憶する工程とを備えることがで
きる。こうした処理工程によれば、打点データを利用し
て、配分済み未処理打点から最も離れた未処理打点を簡
単に特定することが可能となる。
【0009】また、前記距離の最大値を算出するにあた
って、本発明に係るレイアウトシミュレーション方法
は、前記配分済み未処理打点ごとに、1未処理打点から
の距離を算出する工程と、その1未処理打点に対して、
算出された距離の最小値を登録する工程とを備えてもよ
い。距離が算出される1未処理打点に着目すると、最小
値で示される距離より内側に配分済み未処理打点が存在
することはない。したがって、こうした最小値同士が比
較される結果、最大の最小値を備える未処理打点が抽出
されれば、全ての配分済み未処理打点から最も離れた未
処理打点が特定されることができるのである。こうして
全ての配分済み未処理打点を基準に最も離れた未処理打
点が指定されれば、スポット溶接ガンや溶接ロボットが
衝突したり干渉したりする確率が一層低減されることが
できる。
【0010】前述のように距離を算出するにあたって、
本発明に係るレイアウトシミュレーション方法では、1
溶接ロボットごとに、配分済み未処理打点の分布を代表
する代表点が特定されてもよい。このように配分済み未
処理打点の分布を特定の代表点で代表させれば、全ての
配分済み未処理打点に対して距離を算出する場合に比
べ、シミュレーション方法の計算処理の負担を軽減させ
ることができる。そういった代表点は、例えば、配分済
み未処理打点の分布の重心であればよい。
【0011】指定された未処理打点は、前記指定された
溶接ロボットに対して最初に配分されることが望まし
い。前述したように、指定された未処理打点の周囲に
は、配分済み未処理打点を処理するスポット溶接ガンや
溶接ロボットに干渉しない空間が広く確保される。した
がって、指定された未処理打点を基準に指定された溶接
ロボットに未処理打点を配分していけば、干渉の影響を
回避しながら数多くの未処理打点を指定された溶接ロボ
ットに配分することができると考えられる。
【0012】また、本発明に係るレイアウトシミュレー
ション方法は、前記打点データで示される未処理打点ご
とに使用可能なスポット溶接ガンを特定するガンデータ
を取得する工程と、前記指定された未処理打点が配分さ
れると、ガンデータを用いて、前記指定された溶接ロボ
ットに装着される1スポット溶接ガンを特定する工程
と、ガンデータを用いて、特定された1スポット溶接ガ
ンで処理される未処理打点を抽出する工程とを備えても
よい。一般に、生産ラインでは、未処理打点の特性に応
じて処理に用いられるスポット溶接ガンの種類が異な
る。1溶接ロボットには、その溶接ロボットに装着され
るスポット溶接ガンで処理可能な未処理打点が必ず割り
振られなければならない。ガンデータに基づき未処理打
点ごとに使用可能なスポット溶接ガンの種類が特定され
れば、指定された溶接ロボットに対して最初に未処理打
点が配分された時点で、指定された溶接ロボットに装着
されるべきスポット溶接ガンを簡単に抽出することがで
きる。加えて、その未処理打点に続いてそのスポット溶
接ガンに割り振られるべき未処理打点も簡単に抽出され
ることができる。
【0013】さらに、本発明に係るレイアウトシミュレ
ーション方法は、各溶接ロボットに装着されるスポット
溶接ガンの作動範囲を示す作動範囲データを取得する工
程と、前記打点データに基づき、前記指定された未処理
打点を含む作動範囲を前記ワーク上で画定する工程と、
画定された作動範囲に含まれる未処理打点を特定する工
程とをさらに備えてもよい。一般に、生産ラインでは、
溶接ロボットの動きに基づいてスポット溶接ガンの作動
範囲が限定されてしまう。この作動範囲外に存在する未
処理打点をスポット溶接ガンが処理することはできな
い。したがって、1スポット溶接ガンには必ず作動範囲
内の未処理打点が割り振られなければならない。ワーク
上でスポット溶接ガンの作動範囲が特定されれば、作動
範囲に含まれる未処理打点を簡単に抽出することが可能
となる。
【0014】例えば、ワーク上では、前記指定された未
処理打点を中心に描かれる球面によって前記作動範囲が
規定されてもよい。こうして指定された未処理打点に基
づいて一義的に作動範囲が画定されれば、シミュレーシ
ョン方法の計算処理を簡略化することができる。その
他、このレイアウトシミュレーション方法は、決定され
た1溶接ロボットの配置に基づいて前記ワークに対する
1溶接ロボットの位置関係を特定する工程と、1溶接ロ
ボット固有の座標軸空間で特定される前記作動範囲を前
記ワーク上に投影する工程とを備えてもよい。こうして
溶接ロボットごとに作動範囲が画定されれば、作動範囲
を厳密に規定することができ、その結果、シミュレーシ
ョン結果の信頼性を一層高めることができる。
【0015】さらに、本発明に係るレイアウトシミュレ
ーション方法は、例えば、指定された1溶接ロボットご
とに、割り振られた1未処理打点に順番に打順を付与す
る工程と、打順が付与された未処理打点を溶接ロボット
ごとに特定するシミュレーション結果を出力する工程と
を備えることができる。このように溶接ロボットごとに
未処理打点の配分結果と打順とが出力されれば、それら
の配分結果や打順に基づいて溶接ロボットに装着される
スポット溶接ガンの移動経路を決定することができる。
移動経路の決定にあたっては、例えば溶接ロボットのコ
ントローラを含むオフラインティーチシステムが用いら
れればよい。このオフラインティーチシステムによれ
ば、例えば作業者の手でスポット溶接ガンを実際に移動
させることによって移動経路が決定され、決定された移
動経路を実現する溶接ロボットの動きがコントローラに
記憶されることができる。
【0016】さらにまた、本発明に係るレイアウトシミ
ュレーション方法は、打順を付与するたびに、その打順
で特定される1未処理打点までに1溶接ロボットに装着
された1スポット溶接ガンが費やす処理時間を算出する
工程と、算出された処理時間が作業時間データで示され
る1作業ステーション当たりの最大作業時間に達するか
否かを判定する工程とをさらに備えることができる。一
般に、生産ラインでは、1作業ステーションごとに作業
時間が限定される。限定された作業時間すなわち最大作
業時間内にスポット溶接ガンは処理を完了しなければな
らない。未処理打点が割り振られるたびに処理時間が最
大作業時間と比較されれば、確実に最大作業時間内に処
理される未処理打点のみが溶接ロボットに装着される1
スポット溶接ガンに割り振られることができる。
【0017】前記処理時間は、例えば、1対の未処理打
点間で費やされるスポット溶接ガンの2点間移動時間を
示す移動時間データを用いて算出されればよい。一般
に、1対の未処理打点間の距離が異なったり、未処理打
点間でスポット溶接ガンのアプローチ方向が異なったり
すれば、それらの未処理打点間でスポット溶接ガンが費
やす移動時間も異なってくる。したがって、2点間移動
時間を考慮して処理時間を算出すれば、生産ラインの実
情に則した信頼性の高いシミュレーション結果を提供す
ることができるのである。
【0018】2点間移動時間は全ての1対の未処理打点
間で共通に設定されてもよい。その一方で、レイアウト
シミュレーション方法は、付与された打順に従って相前
後する1対の未処理打点に対してスポット溶接ガンのア
プローチ方向を規定するベクトルを特定する工程と、ベ
クトル同士の位置関係を検出する工程と、検出された位
置関係に基づいて、溶接ロボットの姿勢変化の有無を判
断する工程とを備えてもよい。こうして姿勢変化の有無
に応じて2点間移動時間を区別することができれば、シ
ミュレーション結果の信頼性を高めることができる。
【0019】この場合には、姿勢変化がないと判断され
ると、短ピッチ移動時間データで示されるスポット溶接
ガンの短ピッチ移動時間を用いてスポット溶接ガンの前
記処理時間が算出される。短ピッチ移動時間データによ
れば、2未処理打点間でスポット溶接ガンを直線的に移
動させることができる場合のスポット溶接ガンの2点間
移動時間が特定される。全ての該当する2未処理打点の
組み合わせに対して共通に短ピッチ移動時間データが設
定されれば、一義的に処理時間を算出することができ、
シミュレーション方法の計算処理を簡略化することがで
きる。その一方で、短ピッチ移動時間データは該当する
2未処理打点の組み合わせに対して個別に設定されても
よい。シミュレーション結果の信頼性を一層高めること
ができるからである。例えば、短ピッチ移動時間データ
は2未処理打点間の距離に比例して設定されればよい。
【0020】また、姿勢変化があると判断されると、姿
勢変化時間データで示される溶接ロボットの姿勢変化時
間を用いてスポット溶接ガンの前記処理時間が算出され
る。姿勢変化時間データによれば、2未処理打点間で直
線的にスポット溶接ガンを移動させることができず、一
方の未処理打点を処理後に一旦ワークからスポット溶接
ガンを後退させ、他方の未処理打点に向けてスポット溶
接ガンを前進させる必要がある場合のスポット溶接ガン
の2点間移動時間が特定される。全ての該当する2未処
理打点の組み合わせに対して共通に姿勢変化時間データ
が設定されれば、一義的に処理時間を算出することがで
き、シミュレーション方法の計算処理を簡略化すること
ができる。その一方で、姿勢変化時間データは該当する
2未処理打点の組み合わせに対して個別に設定されても
よい。生産ラインの実情に則した信頼性の高いシミュレ
ーション結果を提供することができるからである。例え
ば、姿勢変化時間データはスポット溶接ガンのアプロー
チ方向の角度偏差に比例して設定されればよい。
【0021】また、2点間移動時間は、溶接ロボットの
オフラインティーチシステムで得られる2点間移動時間
によって置き換えられてもよい。オフラインティーチシ
ステムでは、本発明に係るレイアウトシミュレーション
方法から出力される未処理打点の配分結果や打順に基づ
いて移動経路が決定されることができる。オフラインテ
ィーチシステムで移動経路が決定されると、決定された
移動経路に応じて正確に2点間移動時間が算出されるこ
とができる。この実際の移動経路に応じた2点間移動時
間に基づいて前述の処理時間が算出されれば、一層信頼
性の高いシミュレーション結果が得られることとなる。
【0022】以上の作業ロボットのレイアウトシミュレ
ーション方法は、前述した通り溶接ロボットが配置され
る生産ラインに適用されることができるだけでなく、広
く一般の生産ラインに適用されることができる。すなわ
ち、本発明に係る作業ロボットのレイアウトシミュレー
ション方法は、ワーク上の全ての未処理作業点の位置を
特定する作業点データを取得する工程と、生産ラインに
沿って配置される1作業ロボットを指定する工程と、指
定された作業ロボットが所属する作業ステーションで他
の作業ロボットに配分された配分済み未処理作業点を特
定する工程と、前記作業点データに基づき、特定された
配分済み未処理作業点から最も離れたワーク上の未処理
作業点を指定する工程とを備えることができる。
【0023】ここで、作業ツールは、少なくとも2部材
を互いに接合する接合ツールであればよく、そういった
接合には、少なくとも、溶接、ボルト打ちおよびリベッ
ト打ちのいずれか1つが含まれることができる。ただ
し、これらの用途に限定されるわけではない。
【0024】なお、以上の作業ロボットのレイアウトシ
ミュレーション方法はコンピュータを利用したソフトウ
ェア処理によって実施されることができる。しかも、本
発明に係る作業ロボットのレイアウトシミュレーション
方法を実行するソフトウェアは、FD(フロッピーディ
スク)やCD(コンパクトディスク)、DVD(デジタ
ルビデオディスク)といった可搬性の記録媒体に格納さ
れて配布されることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しつつ本発
明の一実施形態を説明する。
【0026】図1は自動車の車体フレームを製造する生
産ラインの一具体例を示す。この生産ライン10は、例
えば、車体フレーム11を構成する構成部材同士を少数
のスポット溶接打点で接合し、車体フレーム11の骨組
みを組み立てる組み立てライン12と、スポット溶接打
点を打ち増して、組み立てられた骨組みの接合強度を向
上させるいわゆる「増し打ちライン」13とを備える。
例えば、増し打ちライン13には、入り口から出口に向
かって9つの作業ステーション13a〜13iが設定さ
れる。各作業ステーション13a〜13iには複数台の
溶接ロボット14が配置される。こうした溶接ロボット
14の配置は、後述するように、例えば本発明に係る作
業ロボットのレイアウトシミュレーション方法によって
決定されることができる。決定された溶接ロボット14
の配置に応じて1生産ライン当たりの作業ステーション
数STが決定されることとなる。
【0027】生産ライン10には、全ての作業ステーシ
ョン13a〜13iを通過するライン搬送装置16が設
けられる。このライン搬送装置16は、生産ライン10
に沿って同期して間欠的に移動する複数の台車17を備
える。各台車17は、所定の搬送時間Ttで、例えば各
作業ステーション13a〜13iから次の作業ステーシ
ョンに移動する。作業ステーション13a〜13iで
は、台車17は、所定のタクト時間Tqその位置に停止
する。この停止の間に、各溶接ロボット14に装着され
たスポット溶接ガンが作業を実施する。台車17に搭載
された車体フレーム11すなわちワークは、それらの移
動および停止を繰り返しながら控え位置Psから最終位
置Pfまで運ばれ完全な車体フレーム11に仕上げられ
ていく。搬送時間Ttは、一般に、台車17を移動させ
るライン搬送装置16の搬送速度によって規定される。
【0028】例えば図2に示されるように、各溶接ロボ
ット14は、先端にスポット溶接ガン19が装着される
例えば1本のアーム20を備える。スポット溶接ガン1
9の移動は、アーム基点21に対するアーム20の進退
運動Ma、首振り運動Mbおよび回転運動Mcによって
規定される。スポット溶接ガン19の移動範囲の最外縁
によって、溶接ロボット14のリーチに基づく作動範囲
Oaは規定される。ただし、溶接ロボット14のアーム
20は1以上の関節を備えていてもよい。
【0029】スポット溶接ガン19には、例えば図3に
示されるように、様々な形態のものSCA、SCB…が
存在する。車体フレーム11上のスポット溶接打点の位
置や向き、スポット溶接される打点の接合強度を始めと
する様々な要因によって各スポット溶接打点に使用され
るスポット溶接ガン19の種類は異なる。各溶接ロボッ
ト14に装着されるスポット溶接ガン19の形態SC
A、SCB…は、後述するように、例えば本発明に係る
作業ロボットのレイアウトシミュレーション方法によっ
て決定されることができる。
【0030】各溶接ロボット14は、タクト時間Tq内
に全ての作業を完了しなければならない。各溶接ロボッ
ト14の作業に必要とされる作業時間は、例えば図4に
示されるように、第1打点に対してスポット溶接ガン1
9を接近させる際に費やされる前進時間Tfや、最終打
点からスポット溶接ガン19を離反させる際に費やされ
る後退時間Tbのほか、1対の打点間でスポット溶接ガ
ン19を移動させる際に費やされる短ピッチ移動時間T
pおよび姿勢変化時間Tcといった2点間移動時間によ
って特定されることができる。例えば、同一平面上に配
置される連続した1対の打点間で直線的にスポット溶接
ガン19を移動させることができる場合には、短ピッチ
移動時間Tpが2点間移動時間に適用される。1対の打
点間でスポット溶接ガン19を移動させるにあたって、
1対の打点間で直線的にスポット溶接ガン19を移動さ
せることができず、一方の打点を処理後に一旦車体フレ
ーム11からスポット溶接ガン19を後退させ、他方の
打点に向けてスポット溶接ガン19を再び前進させる必
要がある場合には、姿勢変化時間Tcによって2点間移
動時間が特定される。これらの移動時間パラメータは、
一般に、アーム20を駆動するサーボモータ(図示せ
ず)の作動速度によって規定される。同時に、作業時間
には、スポット溶接ガン19に対する通電時間、ホール
ド時間およびI/F(インターフェース)時間の総計に
よって算出される溶接時間Twやガン開閉時間Tgとい
ったパラメータが含まれることができる。
【0031】いま、例えば図5に示される車体フレーム
11を製造するために新たに増し打ちライン13を構築
する場合を考える。車体フレーム11上には、構成部材
同士の接合強度を考慮して複数個のスポット溶接打点2
3が設定される。各スポット溶接打点23は、後述され
るレイアウトシミュレーション方法によって第1作業ス
テーション13aから順番に溶接ロボット14に配分さ
れていく。スポット溶接打点23は、後述するレイアウ
トシミュレーション方法の計算処理を簡略化するために
グループ化される。
【0032】図6は作業ロボットのレイアウトシミュレ
ーション方法を実現するCAD/CAM(コンピュータ
支援設計製造)システム24を示す。このCAD/CA
Mシステム24は、例えばCD(コンパクトディスク)
やFD(フロッピーディスク)といった可搬性の記録媒
体25からシミュレーションソフトウェアを取り込み、
取り込んだシミュレーションソフトウェアを実行するコ
ンピュータ本体26を備える。シミュレーションソフト
ウェアの実行にあたって、コンピュータ本体26は、キ
ーボードやマウスといった入力装置27や、例えばディ
スクアレイ装置28によって構築されるデータベースか
ら必要な情報を受け取る。シミュレーションの結果は、
ディスプレイ装置やプリンタ装置といった出力装置29
を通じて作業者に提示される。
【0033】このシミュレーションソフトウェアによれ
ば、1作業ステーション当たりに許容される溶接ロボッ
ト14の許容台数を示す許容台数データや、各溶接ロボ
ット14に装着されるスポット溶接ガン19の作動範囲
Oaを示す作動範囲データが入力装置27から指定され
ると、1生産ライン10に必要とされる作業ステーショ
ン数STや、各作業ステーション13a〜13iにおけ
る溶接ロボット14の構成のほか、各溶接ロボット14
に装着されるスポット溶接ガン19の種類、各スポット
溶接ガン19に配分される車体フレーム11上のスポッ
ト溶接打点23や打順、といった情報が出力される。
【0034】シミュレーションによって得られるスポッ
ト溶接打点23の配分結果や打順は、コンピュータ本体
26に接続されるオフラインティーチシステム30に受
け渡されることができる。このオフラインティーチシス
テム30によれば、各溶接ロボット14ごとに、受け取
った配分結果と打順とに基づきスポット溶接ガン19の
移動経路が決定されることができる。
【0035】こうした移動経路の決定にあたっては、作
業者の手で、溶接ロボット14に装着されたスポット溶
接ガン19が実際に動かされる。作業者は、受け取った
打順に従ってスポット溶接打点23を次々に連結するよ
うにスポット溶接ガン19を移動させればよい。コント
ローラ31は、その移動に必要とされるアーム20の進
退運動Ma、首振り運動Mbおよび回転運動Mcを特定
し記憶する。
【0036】こうした移動経路の覚え込ませすなわちオ
フラインティーチは、例えば生産ライン10に沿って実
際に溶接ロボット14が配置された場合のように、溶接
ロボット14と車体フレーム11との位置関係を確認し
ながら行われる。実際に生産ライン10が稼動すると、
コントローラ31は、記憶したアーム20の進退運動M
a、首振り運動Mbおよび回転運動Mcに従って溶接ロ
ボット14を作動させ、作業者が設定した移動経路に従
ってスポット溶接ガン19を移動させる。
【0037】こうしてオフラインティーチシステム30
で移動経路が決定されると、決定された実際の移動経路
に基づいて、個別具体的に、前述した前進時間Tfや後
退時間Tb、短ピッチ移動時間Tp、姿勢変化時間Tc
といったスポット溶接ガン19の移動時間を正確に求め
ることができる。求められた移動時間は、後述するよう
に、データベースにフィードバックされることができ
る。
【0038】シミュレーション結果には、特定された打
順に従ってスポット溶接打点23を次々に連結する仮想
移動経路が含まれてもよい。こうした仮想移動経路を用
いれば、作業者がコントローラ31にスポット溶接ガン
19の動きを覚え込ませるに先立って、スポット溶接ガ
ン19の動きを作業者の目に確認させることができる。
作業者は、確認した移動経路を土台に、自らの経験則を
加え、新たに最適な移動経路を設定することができる。
その結果、オフラインティーチにおける作業者の負担は
軽減される。
【0039】次に、シミュレーションソフトウェアの実
行に必要とされるデータベースの構造を詳述する。図6
に示されるように、データベースは設備データ32、ワ
ークデータ33およびオフラインティーチデータ34に
大きく区分けされる。設備データ32には、増し打ちラ
イン13に付帯する設備の三次元CADデータや、スポ
ット溶接ガン19の形態ごとに固有の占有空間を示す占
有空間データが含まれる。設備の三次元CADデータを
用いれば、シミュレーションによって決定される増し打
ちライン13に沿った溶接ロボット14の配置を特定す
ることができる。溶接ロボット14の配置は、例えば、
溶接ロボット14が所属する作業ステーション13a〜
13iの識別子と、各作業ステーション13a〜13i
に仮想的に設定された三次元座標軸に基づく三次元座標
値とによって特定されればよい。
【0040】占有空間データは、作業時にスポット溶接
ガン19が占有可能な最大占有空間を特定する。占有空
間は、例えば図7に示すように、スポット溶接打点23
を中心に描かれ、スポット溶接ガン19をすっぽりと囲
む規定半径rの球面によって規定されればよい。こうし
た占有空間は、スポット溶接打点23の三次元座標と半
径rの大きさとによって簡単に特定されることができ
る。その一方で、スポット溶接ガン19の形状を示す三
次元形状データを用いてこうした占有空間を表現すれ
ば、実際のスポット溶接ガン19の占有空間に則した精
度の高い占有空間を特定することができる。
【0041】その他、設備データ32には、前述した搬
送時間Ttを一律的に示す搬送時間データや、タクト時
間Tqを一律的に示すタクト時間データが含まれる。タ
クト時間データすなわち作業時間データによって1作業
ステーション当たりの最大作業時間すなわち各溶接ロボ
ット14の最大作業時間が特定される。
【0042】ワークデータ33には、ワークすなわち車
体フレーム11上の全ての未処理打点の位置を示す打点
データや、打点データで示される未処理打点ごとに、車
体フレーム11の特性によって必然的に決定される打順
を特定する打順データ、打点データで示される未処理打
点ごとに使用可能なスポット溶接ガンを特定するガンデ
ータが含まれる。
【0043】打点データは、例えば図8および図9に示
されるように、各スポット溶接打点23の位置を三次元
座標(T,B,H)によって特定する。座標Tは、例え
ば基準点CCを基準に車体前後方向位置を規定する。座
標Bは、基準点CCを基準に車体幅方向位置すなわち奥
行き方向位置を規定する。座標Hは、基準点CCを基準
に車体の高さ方向位置を規定する。こうした打点データ
は、例えばCAD/CAMシステム24に取り込まれる
車体フレーム11の三次元設計データに基づいて算出さ
れればよい。なお、図8および図9では、説明の便宜
上、座標Bは無視されている。
【0044】図5を併せて参照すると明らかなように、
この打点データでは、大分類「A」〜「K」によって車
体フレーム11の部位ごとに未処理打点群が大まかに分
類される。各大分類「A」〜「K」は、同一のスポット
溶接ガン19で連続的に処理可能な未処理打点群を示す
中分類「A1」〜「K3」に細分化される。この細分化
は、スポット溶接ガン19のアプローチ方向やガン開閉
時の姿勢に基づいて行われればよい。小分類「A1−
1」〜「K3−2」は、5打点を目安に未処理打点群を
グループ化し、打点位置の明確化を図っている。打点デ
ータには、小分類「A1−1」〜「K3−2」ごとに、
所属する未処理打点の打点数および中央位置の三次元座
標値が示される。ただし、このように未処理打点がグル
ープ化される必要は必ずしもなく、全ての未処理打点が
個々に独立に取り扱われてもよい。
【0045】また、車体フレーム11では、任意の構成
部材に覆われてしまうスポット溶接打点23が存在す
る。こういったスポット溶接打点23は、車体フレーム
11にそうした構成部材が取り付けられる以前に処理さ
れなければならない。打順データは、例えば図8および
図9に示されるように、そういったスポット溶接打点2
3の処理順番を特定する。図8および図9では、順番付
けが必要となる打点に「1」「2」「3」といった順番
が表示され、順番に関係なく処理可能な打点には「−
1」が表示されている。
【0046】打点データには、さらに、各未処理打点に
必要とされる溶接時間Twを示す溶接時間データ(図示
せず)が付加される。溶接時間データは、1小分類「A
1−1」〜「K3−2」ごとに、その小分類に所属する
未処理打点に共通に溶接時間Twを特定してもよい。
【0047】ガンデータは、例えば図10に示されるよ
うに、各中分類「A1」〜「K3」ごとに使用可能なス
ポット溶接ガンの種類SCA、SCB…を特定する。車
体フレーム11上のスポット溶接打点23の位置や向
き、スポット溶接される打点23の接合強度を始めとす
る様々な要因によって各スポット溶接打点23の処理に
使用されるべきスポット溶接ガン19の種類は異なる。
図10から明らかなように、1つの中分類「A1」〜
「K3」に対して複数の種類SCA、SCB…のスポッ
ト溶接ガン19が特定されていてもよい。
【0048】オフラインティーチデータ34には、1溶
接ロボット14と1スポット溶接ガン19との組み合わ
せごとに、スポット溶接ガン19の作動範囲Oaを示す
作動範囲データや、スポット溶接ガン19のガン開閉時
間Tgを示すガン開閉時間データのほか、スポット溶接
ガン19の移動時間を示す移動時間データが含まれる。
【0049】作動範囲データは、例えば、アーム基点2
1に原点が設定された各溶接ロボット14固有の三次元
座標軸に基づく三次元座標値によって作動範囲Oaを特
定する。作動範囲Oaは、例えばアーム基点21を中心
に描かれ、アーム20のリーチを半径とした球面によっ
て規定されればよい。こうした作動範囲Oaは、アーム
基点21の三次元座標とアーム20のリーチの大きさと
によって簡単に特定されることができる。その一方で、
溶接ロボット14の各関節作動域を考慮した三次元のキ
ネマティクス解でこうした作動範囲Oaを表現すれば、
実際のスポット溶接ガン19の作動範囲に則した厳密な
作動範囲Oaを特定することができる。
【0050】移動時間データには、前進時間Tfを示す
前進時間データや、後退時間Tbを示す後退時間デー
タ、短ピッチ移動時間Tpを示す短ピッチ移動時間デー
タ、姿勢変化時間Tcを示す姿勢変化時間データが含ま
れる。前進時間データや後退時間データは、全ての未処
理打点に共通に前進時間Tfや後退時間Tbを特定する
ことができる。短ピッチ移動時間データや姿勢変化時間
データは、1対の未処理打点のあらゆる組み合わせに対
して共通に短ピッチ移動時間Tpや姿勢変化時間Tcを
特定することができる。こうした移動時間データを用い
れば、レイアウトシミュレーション方法の計算処理は軽
減される。
【0051】その一方で、前進時間データや後退時間デ
ータは、各未処理打点ごとに個別に前進時間Tfや後退
時間Tbを特定することができ、短ピッチ移動時間デー
タや姿勢変化時間データは、1対の未処理打点のあらゆ
る組み合わせに対して個別に2点間移動時間すなわち短
ピッチ移動時間Tpや姿勢変化時間Tcを特定すること
ができる。こうした移動時間データは、例えば各溶接ロ
ボット14ごとに、各関節の加減速に基づいて個別に推
定されればよい。その他、短ピッチ移動時間データはス
ポット溶接打点23間の距離に比例して設定されてもよ
く、姿勢変化時間データは2つのスポット溶接打点23
に対するアプローチ方向の角度偏差に比例して設定され
てもよい。しかも、これらの移動時間データは、前述し
たようにオフラインティーチシステム30で求められた
前進時間Tfや後退時間Tb、短ピッチ移動時間Tp、
姿勢変化時間Tcで置き換えられることができる。こう
した移動時間データを用いれば、シミュレーション結果
の信頼性を高めることができる。
【0052】次に生産ラインの作業配分シミュレーショ
ン方法を詳述する。図11に示されるように、CAD/
CAMシステム24のコンピュータ本体26は、ステッ
プS1で設備データ32を取得し、続いてステップS2
でワークデータ33を取得する。
【0053】ステップS3で、コンピュータ本体26
は、作業者に変数条件の入力を促す。入力を促された作
業者は、入力装置27を用いて、1作業ステーション当
たりに許容される溶接ロボット14の許容台数や、各溶
接ロボット14に装着されるスポット溶接ガン19の作
動範囲を指定する。指定された許容台数は許容台数デー
タとして取り込まれる。許容台数は例えば1以上の整数
Nで表現されればよい。作動範囲データは、前述したオ
フラインティーチデータ34から取り込まれる。作業者
が溶接ロボット14の種類を指定すると、指定された種
類の溶接ロボット14に関するアーム基点21の三次元
座標値やアーム20のリーチの大きさが特定されるので
ある。
【0054】いま、許容台数データ=3が入力された場
合を考える。コンピュータ本体26は、ステップS4
で、作業ステーション数STの初期値=1を記憶する。
ステップS5では、記憶された作業ステーション数ST
の値に応じて1作業ステーションが指定される。この指
定によって、まず、第1作業ステーションが指定され
る。
【0055】第1作業ステーションが指定されると、ス
テップS6で、溶接ロボット数RBの初期値=1が記憶
される。ステップS7では、記憶された溶接ロボット数
RBに応じてその作業ステーション内で1溶接ロボット
が指定される。この指定によって、第1作業ステーショ
ン内の第1溶接ロボットが指定される。この時点で、例
えば図12に示されるように、打点配置結果データ41
の溶接ロボット指定欄42には、第1作業ステーション
の第1溶接ロボットを示す「11」が登録される。
【0056】第1溶接ロボットが指定されると、ステッ
プS8で、その第1溶接ロボットに未処理打点が割り振
られる。割り振り工程の詳細は後述される。割り振られ
た未処理打点は、図13に示されるように、小分類「A
1−1」〜「K3−2」単位で打点配置結果データ41
の打順欄44に登録される。登録される数値によって打
順が特定される。カッコ内の数値は各小分類に含まれる
打点数を示す。打点データ上では、割り振られた未処理
打点は消去される。
【0057】ステップS9では、割り振られた未処理打
点に対して占有領域が設定される。1スポット溶接ガン
19が1スポット溶接打点23を処理する間、その1ス
ポット溶接ガン19の占有領域に存在する他のスポット
溶接打点23を他のスポット溶接ガン19が処理するこ
とはできない。他のスポット溶接ガン19がその占有領
域に侵入すると、スポット溶接ガン19同士が衝突して
しまうからである。この占有領域の設定によれば、同一
の作業ステーション内で同居する他のスポット溶接ガン
19が踏み込めない干渉領域が画定されることとなる。
【0058】例えば溶接ロボット「11」に対して未処
理打点の小分類「H3」「B1−1」〜「B1−3」
「A6−1」〜「A8」が割り振られると、図14に示
されるように、それらの未処理打点の占有領域45が設
定される。こうした占有領域45は、設備データ32に
含まれる占有空間データに基づいて規定されるスポット
溶接ガン19の占有空間を車体フレーム11に投影させ
ることによって画定されればよい。球面によって占有空
間が表現されていれば、未処理打点の三次元座標値と規
定半径rとによって簡単に占有空間を車体フレーム11
に投影させることができる。その一方で、スポット溶接
ガン19の形状を示す三次元形状データで占有空間が表
現されていれば、占有領域45を一層厳密に画定するこ
とができ、シミュレーション結果の信頼性を高めること
ができる。
【0059】第1溶接ロボットに対する未処理打点の割
り振りが登録されると、ステップS10で溶接ロボット
数RBが計数される。ステップS11では、計数された
溶接ロボット数RBが許容台数データで示される許容台
数=3と比較される。溶接ロボット数RBが許容台数=
3を超えないので、ステップS7に戻って、溶接ロボッ
ト数RBの値に基づいて新たに第2溶接ロボットが指定
される。この指定によって、図15に示すように、第1
作業ステーション内の第2溶接ロボットを示す「12」
が打点配置結果データ41の溶接ロボット指定欄42に
登録される。第2溶接ロボットが指定されると、ステッ
プS7〜S11の処理が実施される。
【0060】ステップS7〜S11の処理は、ステップ
S10で計数される溶接ロボット数RBが許容台数=3
を超えるまで繰り返される。溶接ロボット数RBが許容
台数=3を超えた時点で、第1作業ステーション内の3
つの溶接ロボット「11」「12」「13」に対して未
処理打点の割り振りが完了される。
【0061】ステップS10で計数された溶接ロボット
数RBが許容台数を超えると、ステップS12で作業ス
テーション数STが計数される。続いて、ステップS1
3で、1作業ステーションに対して設定されていた占有
領域45が解除される。この解除によって、新たな作業
ステーションに対して占有領域45が白紙化される。そ
の後、ステップS14で、打点データ内に未処理打点が
残存するか否かが判断される。未処理打点が残存してい
れば、ステップS5に戻って、作業ステーション数ST
の値に基づいて新たに1作業ステーションが指定され
る。この指定によって、第2作業ステーションが指定さ
れることとなる。
【0062】第2作業ステーションが指定されると、ス
テップS6、S7で、第2作業ステーション内の第1溶
接ロボットを示す「21」が打点配置結果データ41の
溶接ロボット指定欄42に登録される。この第2作業ス
テーションに対してステップS7〜S11の処理が繰り
返される結果、第2作業ステーション内の3つの溶接ロ
ボット「21」「22」「23」に対して割り振られた
未処理打点が打点配置結果データ41に登録される。
【0063】第2作業ステーションに対して未処理打点
の登録が完了すると、再びステップS5に戻って新たに
1作業ステーションが指定される。この指定によって第
3作業ステーションが指定されることとなる。その結
果、この第3作業ステーションに対してステップS6〜
S13の処理が実施される。
【0064】こうしてステップS5〜S14の処理が繰
り返され、車体フレーム11上の全ての未処理打点が打
点配置結果データ41に登録される。その結果、割り振
られるべき未処理打点が存在しないことがステップS1
4で検出され、ステップS15で打点配置結果データ4
1が出力される。
【0065】なお、第2作業ステーション以降では、ス
テップS11で溶接ロボット数RBが許容台数を超える
までに、干渉などの影響によって、未処理打点が残存す
るにも拘らず未処理打点が全く割り振られない溶接ロボ
ット14が存在することがある。このように残存した未
処理打点は次作業ステーションの溶接ロボットに持ち越
される。この場合には、溶接ロボット指定欄42に記入
された溶接ロボットの指定は消去されればよい。
【0066】次に、図11のステップS8における打点
配分の検討工程を詳述する。この工程では、例えば図1
6に示されるように、ステップP1で、図11のステッ
プS2で取得された打順データに基づいて、各未処理打
点の打順が検索される。検索の結果、最も若い打順
「1」に相当する未処理打点が抽出される。こうしてス
テップP2以降で、打順の若い未処理打点が優先的に1
溶接ロボット14に割り振られていくことになる。
【0067】ステップP2では、1作業ステーション内
で先行する溶接ロボット14に設定された占有領域45
が検出される。検出された占有領域45以外の領域か
ら、ステップP1で特定された打順の未処理打点群が呼
び出される。特定された打順の全ての未処理打点が占有
領域45に含まれる場合には、打順に関係のない打順
「−1」の未処理打点が呼び出されることとなる。
【0068】ステップP3では、呼び出された未処理打
点群の中から、図11のステップS7で指定された1溶
接ロボット14に対して最初に割り振られるべき第1未
処理打点が抽出される。抽出された第1未処理打点に対
して溶接ロボット14が位置決めされる。位置決めにあ
たっては、作業ステーションに停止する車体フレーム1
1の三次元座標空間に対して溶接ロボット14固有の三
次元座標空間が取り込まれればよい。第1未処理打点の
抽出工程の詳細は後述される。
【0069】第1未処理打点が抽出されると、ステップ
P4で、図11のステップS2で取得されたガンデータ
に基づいて、その第1未処理打点に適したデフォルトの
1スポット溶接ガン19が指定される。指定されたスポ
ット溶接ガン19を示す識別子「MCF」は、図17に
示すように、打点配置結果データ41の使用ガン欄43
に登録される。
【0070】ステップP5で、指定されたスポット溶接
ガン「MCF」で処理される未処理打点が抽出され、抽
出された未処理打点が1溶接ロボット14に割り振られ
る。この打点配分の決定工程の詳細は後述される。
【0071】図18に示すフローチャートを参照し、図
16のステップP3における第1未処理打点の抽出工程
を詳述する。この工程では、図16のステップP2で呼
び出された未処理打点の中から、他の溶接ロボット14
に配分された配分済み未処理打点から最も離れた未処理
打点が抽出される。
【0072】まず、ステップQ1で、図11のステップ
S7で指定された1溶接ロボット14が所属する作業ス
テーションの他の溶接ロボット14に配分された配分済
み未処理打点が存在するか否かが判断される。
【0073】配分済み未処理打点が存在しないと判断さ
れると、ステップQ2に進み、図16のステップP2で
呼び出された未処理打点の中から第1未処理打点が決定
される。この工程では、図16のステップP2で呼び出
された未処理打点の中から、例えば、車体フレーム11
に設定された任意の基準点CCから最も離れた未処理打
点が抽出される。全ての未処理打点に対して基準点CC
からの距離DBが算出され、算出された距離DBの一番
大きな未処理打点が選択されるのである。基準点CCに
は、例えば図5に示されるように、三次元座標軸TBH
に対して車体フレーム11の中心座標(0,0,0)が
選択されればよい。この決定工程の詳細は後述される。
【0074】配分済み未処理打点が存在すると判断され
ると、ステップQ3で、図16のステップP2で呼び出
された未処理打点の中から1未処理打点が指定される。
ステップQ4では、指定された1未処理打点に対してポ
テンシャル値PTTが算出される。この算出工程の詳細
は後述される。算出されたポテンシャル値PTTはステ
ップQ5で登録される。
【0075】ポテンシャル値PTTの算出および登録は
各未配分の未処理打点ごとに実施される。ステップQ6
で、全ての未配分の未処理打点に対してポテンシャル値
PTTが算出され登録されたことが確認されると、処理
はステップQ7に進む。ステップQ7では、ポテンシャ
ル値PTTが最も大きい未配分の未処理打点が特定され
る。その結果、唯一の未処理打点が抽出されれば、その
未処理打点が第1未処理打点に設定される。ステップQ
8では、第1未処理打点に設定された1未処理打点が図
16のステップP4に引き渡されることとなる。ステッ
プQ7で、複数の未処理打点が最大のポテンシャル値P
TTを有することとなった場合には、処理はステップQ
2に進む。
【0076】ここで、例えば図19に示されるように、
正方形の1平面内で等間隔に分布する15×15個の未
処理打点を想定し、ポテンシャル値PTTの概念を簡単
に説明する。ポテンシャル値PTTは配分済み未処理打
点からの距離に相当する。したがって、配分済み未処理
打点ではポテンシャル値PTTはゼロを示す。配分済み
未処理打点からの距離が増加するにつれてポテンシャル
値PTTは高くなっていく。例えば図20に示されるよ
うに、1作業ステーション内で第1溶接ロボット14に
対して未処理打点(5,6)が配分されると、未処理打
点(5,6)からの距離に比例してポテンシャル値PT
Tは高くなり、その結果、未処理打点(5,6)から最
も離れた未処理打点(15,15)でポテンシャル値P
TTは最大値を示す。
【0077】配分済み未処理打点(5,6)が特定され
ると、この未処理打点(5,6)を基準に第1溶接ロボ
ット14の位置が推定され、その結果、スポット溶接ガ
ン19および溶接ロボット14の占有空間が推定される
ことができる。ただし、占有空間の広がりは、溶接ロボ
ットの種類やスポット溶接ガンの種類、それらの組み合
わせ方によって変動する。いま、例えば図21に示され
るように、円弧を用いて仮想的に複数の占有空間SS1
〜SS7を規定してみる。ポテンシャル値PTTの比較
的に低い未処理打点(8,8)を選択してみると、図2
1から明らかなように、占有空間SS1〜SS7の広が
り方に関係なく未処理打点(8,8)は占有空間SS1
〜SS7に覆われてしまう。未処理打点(8,8)より
もポテンシャル値PTTの高い未処理打点(12,1
2)を選択してみると、広がりの比較的大きい占有空間
SS5〜SS7に覆われてしまうものの、広がりの小さ
い占有空間SS1〜SS4であれば占有空間との干渉を
回避することができる。したがって、未処理打点(8,
8)よりもポテンシャル値PTTが高い未処理打点(1
2,12)では、使用されるスポット溶接ガン19や溶
接ロボット14が占有空間に侵入する確率が低いことと
なる。こうした考え方を突き詰めれば、ポテンシャル値
PTTが最も高い未処理打点(15,15)では、使用
されるスポット溶接ガン19や溶接ロボット14が占有
空間に侵入する確率は最も低くなる。したがって、未処
理打点(5,6)を基準に第1溶接ロボット14が配置
された後に、未処理打点(15,15)に基づいて第2
溶接ロボット14が配置されれば、2つの溶接ロボット
14やスポット溶接ガン19が衝突したり干渉したりす
る確率は、他の未処理打点が選択された場合に比べて相
対的に低くなる。
【0078】2以上の未処理打点が配分されると、未配
分の各未処理打点では、距離的に近い配分済み未処理打
点に基づいてポテンシャル値PTTが与えられる。例え
ば、前述したポテンシャル値PTTに基づいて、未処理
打点(5,6)に加えて新たに未処理打点(15,1
5)が配分されたと仮定すると、図22に示されるよう
に、2つの配分済み未処理打点(5,6)、(15,1
5)でポテンシャル値PTTはゼロを示す。各配分済み
未処理打点(5,6)、(15,15)からの距離が増
加するにつれてポテンシャル値PTTは高くなってい
く。その結果、未処理打点(5,6)との距離と、未処
理打点(15,15)との距離とが均衡した時点でポテ
ンシャル値PTTも均衡する。この場合、図20と比較
すると明らかなように、未処理打点(15,15)より
も未処理打点(5,6)に近い未処理打点のポテンシャ
ル値PTTは未処理打点(15,15)の影響を受けな
い。すなわち、ポテンシャル値PTTは、距離的に近い
配分済み未処理打点の影響しか受けないのである。その
結果、1作業ステーション内で第1および第2溶接ロボ
ット14に対して未処理打点(5,6)、(15,1
5)が配分されると、未処理打点(15,15)の影響
を受けずに未処理打点(5,6)から最も離れた未処理
打点(15,1)でポテンシャル値PTTは最大値を示
す。
【0079】図23から明らかなように、ポテンシャル
値PTTが最大値を示す未処理打点(15,1)では、
一方の未処理打点(5,6)を基準にポテンシャル値P
TTが算出されていることから、一方の未処理打点
(5,6)との干渉関係が最大限に回避されることは明
らかである。しかも、他方の未処理打点(15,15)
は一方の未処理打点(5,6)よりも距離的に離れてい
ることから、一方の未処理打点(5,6)との干渉の確
率が他方の未処理打点(15,15)との干渉の確率を
上回ることはない。結果的に、ポテンシャル値PTTが
最も高い未処理打点(15,1)では、使用されるスポ
ット溶接ガン19や溶接ロボット14が2配分済み未処
理打点に対する占有空間に侵入する確率は最も低くな
る。したがって、未処理打点(5,6)、(15,1
5)を基準に第1および第2溶接ロボット14が配置さ
れた後に、未処理打点(15,1)を基準に第3溶接ロ
ボット14が配置されれば、3つの溶接ロボット14や
スポット溶接ガン19が衝突したり干渉したりする確率
は、他の未処理打点が選択された場合に比べて相対的に
低くなる。3以上の未処理打点が配分されていたとして
も同様にポテンシャル値PTTを用いて干渉や衝突を最
大限に回避することができる。
【0080】なお、配分済み未処理打点を特定するにあ
たっては、前述したように各配分済み未処理打点が個別
に扱われてもよく、1塊の配分済み未処理打点群ごとに
座標値が特定されてもよい。こうした座標値の特定に
は、例えば、1溶接ロボット14ごとに配分済み未処理
打点の分布を代表する代表点が用いられてもよい。そう
いった代表点は、例えば、配分済み未処理打点の分布の
重心であればよい。
【0081】次に図24に示すフローチャートを参照
し、図18のステップQ4におけるポテンシャル値PT
Tの算出工程を詳述する。この工程では、まずステップ
R1で1配分済み未処理打点が指定される。ステップR
2では、打点データに基づいて、図18のステップQ3
で指定された1未処理打点と、指定された1配分済み未
処理打点との距離Disが算出される。算出された距離
Disは、ステップR3でポテンシャル値PTTに登録
される。
【0082】配分済み未処理打点が1つしか存在しなけ
れば、ステップR4で、他に配分済み未処理打点が存在
しないことが確認され、処理はステップR5に進む。ス
テップR5では、得られたポテンシャル値PTTが図1
8のステップQ5に引き渡される。
【0083】他に配分済み未処理打点が存在すれば、ス
テップR6に進み、新たに1配分済み未処理打点を指定
する。続いてステップR7で、打点データに基づいて、
図18のステップQ3で指定された1未処理打点と、指
定された1配分済み未処理打点との距離Disが算出さ
れる。算出された距離Disが既存のポテンシャル値P
TTより小さければ、ステップR8で、算出された距離
Disの値がポテンシャル値PTTに置き換えられる。
こうして、図18のステップQ3で指定された未処理打
点に対して、全ての配分済み未処理打点からの距離Di
sが算出され、距離Disの最小値がポテンシャル値P
TTとして未処理打点に割り振られることとなる。こう
して登録された最小値で示される距離より内側に配分済
み未処理打点が存在することはない。したがって、指定
された1未処理打点に最も距離的に近い配分済み未処理
打点が特定され、その影響度がポテンシャル値PTTに
よって規定されることとなる。
【0084】距離Disの最小値がポテンシャル値PT
Tとして得られると、ステップR4で、他に配分済み未
処理打点が存在しないことが確認され、処理はステップ
R5に進む。ステップR5では、得られたポテンシャル
値PTTが図18のステップQ5に引き渡される。
【0085】次に図25に示すフローチャートを参照
し、図18のステップQ2における第1未処理打点の決
定工程を詳述する。まず、ステップT1でパラメータD
A=0が設定される。ステップT2では、基準点CCの
三次元座標(0,0,0)に対する1未処理打点(T,
B,H)の距離DBが算出される。ステップT3で、算
出された距離DBがパラメータDAを超えていれば、ス
テップT4で、算出された距離DBの値がパラメータD
Aに置き換えられる。パラメータDAが置き換えられる
と、ステップT5で、その未処理打点PPの三次元座標
(T,B,H)が記憶される。続いてステップT6で次
の未処理打点を探しにいく。
【0086】ステップT3で、算出された距離DBがパ
ラメータDAを超えなければ、パラメータDAを置き換
えずに次の未処理打点を探しにいく(ステップT6)。
その結果、常に基準点CCから最も離れた未処理打点P
Pの三次元座標(T,B,H)が記憶され続ける。全て
の未処理打点に対する基準点CCからの距離が算出され
ると、ステップT7で、記憶された未処理打点が三次元
座標(T,B,H)で特定されることとなる。打点配置
結果データ41の打順欄44では、例えば図17に示さ
れるように、特定された第1未処理打点に対して打順
「1」が登録される。
【0087】次に図26に示すフローチャートを参照
し、図16のステップP5における打点配分の決定工程
を詳述する。この決定工程では、まず、ステップU1
で、以下の処理で用いられるパラメータT1、T2、T
Oが初期化される。
【0088】ステップU2では、1溶接ロボット14に
最初に割り振られた第1未処理打点に対して、図11の
ステップS3で指定された作動範囲Oaが画定される。
この画定にあたっては、作動範囲データで示される作動
範囲Oaが車体フレーム11に対して投影される。作動
範囲Oaは、例えば図27に示されるように、第1未処
理打点「H2」「K3−2」を中心に作動範囲データで
示される半径の球面を車体フレーム11に投影させるこ
とによって規定されてもよい。その他、図16のステッ
プP3で車体フレーム11の三次元座標空間に取り込ま
れた溶接ロボット14の位置を用いれば、溶接ロボット
のアーム基点21を中心に描かれる球面や、溶接ロボッ
ト14の三次元キネマティクス解に基づいて作動範囲O
aは規定されることができる。
【0089】作動範囲Oaが画定されると、ステップU
3で、図16のステップP2で呼び出された未処理打点
の中から、その作動範囲Oaに含まれる未処理打点が特
定される。その後、ステップU4以下で、特定された未
処理打点の中から、指定された1スポット溶接ガン19
で処理される未処理打点が抽出される。
【0090】詳述すると、ステップU4で、ガンデータ
を用いて、指定されたスポット溶接ガン19で次に処理
される次未処理打点が決定される。この次未処理打点に
は、第1未処理打点に最近の未処理打点が選択されれば
よい。決定された次未処理打点にはステップU5で打順
が付与される。次未処理打点の打順「2」は打点配置結
果データ41の打順欄44に登録される。
【0091】打順「2」が登録されると、第1未処理打
点から第2未処理打点までスポット溶接ガン19が移動
する際に費やされる移動時間T1が取得される。未処理
打点の組み合わせが特定されれば、前述したとおり、オ
フラインティーチデータ34によって移動時間T1は特
定されることができる。ただし、この場合には、1対の
未処理打点のあらゆる組み合わせに対して2点間の移動
時間T1を予め登録しておかなければならない。ここで
は、溶接ロボットの姿勢変化の有無を判断し、その判断
に基づいて短ピッチ移動時間Tpや姿勢変化時間Tcの
規定値を用いて簡略的に移動時間T1を導き出すことと
する。
【0092】まず、ステップU6で、第1および第2未
処理打点47、48に対してスポット溶接ガン19のア
プローチ方向を規定するベクトル50、51を設定す
る。ベクトル50、51は、打点データに含まれる未処
理打点の三次元座標値と、この三次元座標値で示される
三次元座標点に対して設定されるベクトル値とによって
特定されればよい。すなわち、ベクトル値を示すデータ
を予め打点データに付属させておけばよいのである。こ
うしたベクトルは、CAD/CAMシステム24に取り
込まれる車体フレーム11の三次元設計データや、溶接
ロボット14のコントローラ31に記憶されるデータ等
に基づいて特定されればよい。
【0093】2つのベクトル50、51が比較される
と、スポット溶接ガン19の姿勢変化の有無が判断され
る。例えば図28に示されるように、第1未処理打点4
7と第2未処理打点48との間でスポット溶接ガン19
のアプローチ方向を規定するベクトル50、51同士が
平行であれば、図29に示されるように、溶接ロボット
14の姿勢変化を起因することなく、2つの未処理打点
47、48間でスポット溶接ガン19は直線的に移動す
ることができる。これに対し、例えば図30に示される
ようにベクトル50、51同士が平行でなければ、図3
1に示されるように、第1未処理打点47を処理後に一
旦車体フレーム11からスポット溶接ガン19を後退さ
せ、第2未処理打点48に向けてスポット溶接ガン19
を前進させる必要がある。したがって、1対のベクトル
50、51を比較すれば溶接ロボット14の姿勢変化の
有無を判断することができるのである。
【0094】ステップU6で姿勢変化がないと判断され
れば、ステップU7で短ピッチ移動時間Tpの規定値が
取得される。その一方で、姿勢変化があると判断されれ
ば、ステップU7で姿勢変化時間Tcの規定値が取得さ
れる。いずれの場合でも、取得された規定値は、2つの
未処理打点47、48間で必要とされる短ピッチ移動時
間データまたは姿勢変化時間データとしてオフラインテ
ィーチデータ34に登録される。こうしてシミュレーシ
ョンを実行しながら該当する2未処理打点間の移動時間
T1が特定されるのである。
【0095】移動時間T1が取得されると、ステップU
8で、第1未処理打点47から第2未処理打点48まで
の総移動時間T2が算出される。ここでは、前回までの
総移動時間T2=0であるから、移動時間T1がそのま
ま総移動時間T2に置き換えられる。
【0096】ステップU9では、算出された総移動時間
T2に基づいて、第1未処理打点47から第2未処理打
点48までの処理時間TOが算出される。この算出にあ
たっては、設備データ32からガン開閉時間データが取
得され、ワークデータ33から溶接時間データが取得さ
れ、オフラインティーチデータ34から前進時間データ
や後退時間データが取得される。例えば溶接ロボット1
4の姿勢が変化しない場合、例えば図29に示すよう
に、処理時間TOは、第1未処理打点47までの前進時
間Tf、第1未処理打点47から第2未処理打点48ま
での短ピッチ移動時間Tp、第2未処理打点48からの
後退時間Tb、第1および第2未処理打点47、48で
の溶接時間Twおよびガン開閉時間Tgなどによって特
定される。溶接ロボット14の姿勢が変化する場合、例
えば図31に示すように、処理時間TOには、図29の
短ピッチ移動時間Tpに代えて、姿勢変化時間Tcが含
まれることとなる。
【0097】算出された処理時間TOは、ステップU1
0で、タクト時間データすなわち最大作業時間データで
示される最大作業時間と比較される。処理時間TOが最
大作業時間を超えていれば、ステップU11に進み、打
点配分は完了する。第2未処理打点48の処理が最大作
業時間内に終了しないと判断され、第2未処理打点48
の割り振りは失敗に終わる。指定された溶接ロボット1
4には第1未処理打点のみが配分されることとなる。そ
の一方で、処理時間TOが最大作業時間を超えていなけ
れば、ステップU12で、第2未処理打点が前未処理打
点として登録され、処理工程はステップU4に戻る。
【0098】ステップU4では、再び次未処理打点が検
出される。この次未処理打点には、既に割り振られた第
2未処理打点48に最近の未処理打点が選択されればよ
い。検出されなければ、ステップU11に進み、打点配
分は完了する。1溶接ロボット14に配分された未処理
打点や打順は図11の後工程に引き渡される。こうして
打順が特定されれば、打順に従って移動するスポット溶
接ガン19の移動経路が設定されてもよい。例えば、2
つのベクトル50、51を用いれば、第1未処理打点4
7に接近する際の移動経路や第2未処理打点48から離
反する際の移動経路は特定されることができる。溶接ロ
ボット14の姿勢変化がなければ、2つの打点同士4
7、48を直線的に連結することで移動経路は特定され
ることができ、姿勢変化があれば、2つのベクトル5
0、51の基点同士を連結することで移動経路は特定さ
れることができる(図29および図31を参照のこ
と)。
【0099】図32に示すように再び次未処理打点49
が検出されると、ステップU5で次未処理打点49に打
順「3」が付与される。付与された打順「3」は打点配
置結果データ41の打順欄44に登録される。こうして
打順「3」が登録されると、前述と同様に、第2および
第3未処理打点48、49間でベクトル51、53が比
較され(ステップU6)、比較結果に基づいて第2未処
理打点48から第3未処理打点49までの移動時間T1
が取得される。
【0100】続いてステップU8では、取得された移動
時間T1に基づいて総移動時間T2が算出される。ここ
では、前回記憶された総移動時間T2に、今回算出され
た移動時間T1が加えられる。前回の総移動時間T2
は、こうして移動時間T1が加えられた総移動時間T2
によって置き換えられる。
【0101】総移動時間T2が算出されると、ステップ
U9で、第1未処理打点47から第3未処理打点49ま
での処理時間TOが算出される。その結果、第1〜第3
未処理打点47〜49で溶接ロボット14の姿勢が全く
変化しない場合には、例えば図33に示すように、処理
時間TOは、第1未処理打点47までの前進時間Tf、
第1未処理打点47から第3未処理打点49までの2短
ピッチ移動時間Tp、第3未処理打点49からの後退時
間Tb、第1〜第3未処理打点47〜49での溶接時間
Twおよびガン開閉時間Tgなどによって特定される。
【0102】算出された処理時間TOは、ステップU1
0で再び最大作業時間と比較される。処理時間TOが最
大作業時間を超えていれば、ステップU11に進み、打
点配分は完了する。ここでは、第3未処理打点49の処
理が最大作業時間内に終了しないと判断され、第3未処
理打点49の割り振りは失敗に終わる。その結果、指定
された1溶接ロボット14に、第1および第2未処理打
点47、48が配分される。こうした配分結果と打順と
は図11の後工程に引き渡される。
【0103】処理時間TOが最大作業時間を超えていな
ければ、ステップU12で、第3未処理打点49が前未
処理打点に置き換えられ、処理工程は再びステップU4
に戻る。ステップU4以下の処理工程が再び実行され
る。こうして、ステップU10で処理時間TOが最大作
業時間を超えるまで、あるいは、ステップU4で次未処
理打点が検出されなくなるまで、ステップU4〜U12
の処理工程が繰り返されていく。その結果、指定された
1溶接ロボット14に対して未処理打点が配分されるの
である。ステップU11では、指定された溶接ロボット
ごとに、未処理打点の配分と打順とが図11の後工程に
引き渡されることとなる。
【0104】なお、本発明は、前述したいわゆる増し打
ちラインを構築する際に用いられるだけでなく、同様に
作業ロボットが配列されるその他の生産ラインを構築す
る際に用いられることができる。
【0105】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、スポット
溶接ガンといった作業ツールが装着された作業ロボット
を生産ラインに配置するにあたって、他の作業ツールや
作業ロボットとの衝突や干渉を回避することに大いに寄
与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 自動車の車体フレームを製造する生産ライン
の一具体例を示す概略平面図である。
【図2】 溶接ロボットの一具体例を示す斜視図であ
る。
【図3】 各スポット溶接ガンの形状を示す図である。
【図4】 各溶接ロボットの作業に必要とされる作業時
間を算出する方法を示す模式図である。
【図5】 車体フレーム上の打点群の一具体例を示す図
である。
【図6】 作業ロボットのレイアウトシミュレーション
方法を実現するCAD/CAM(コンピュータ支援設計
製造)システムの構成を概略的に示すブロック図であ
る。
【図7】 占有領域の特定方法を示す図である。
【図8】 打点データの構造を示す図である。
【図9】 打点データの構造を示す図である。
【図10】 ガンデータの構造を示す図である。
【図11】 作業ロボットのレイアウトシミュレーショ
ン方法の処理工程を概略的に示すフローチャートであ
る。
【図12】 溶接ロボット指定欄に対する「11」の登
録を示す図である。
【図13】 打順欄に対する打順の登録を示す図であ
る。
【図14】 車体フレーム上に設定された占有領域を示
す図である。
【図15】 溶接ロボット指定欄に対する「12」の登
録を示す図である。
【図16】 打点配分の検討工程を示すフローチャート
である。
【図17】 第1未処理打点に対する1スポット溶接ガ
ン「MCF」の登録を示す図である。
【図18】 第1未処理打点の抽出工程を示すフローチ
ャートである。
【図19】 15×15個の未処理打点の配列を示す図
である。
【図20】 配分済み未処理打点(5,6)に対するポ
テンシャル値の分布を示す図である。
【図21】 配分済み未処理打点(5,6)に対して仮
想的に設定された占有空間を示す図である。
【図22】 配分済み未処理打点(5,6)および(1
5,15)に対するポテンシャル値の分布を示す図であ
る。
【図23】 配分済み未処理打点(5,6)および(1
5,15)に対して仮想的に設定された占有空間を示す
図である。
【図24】 ポテンシャル値の算出工程を示すフローチ
ャートである。
【図25】 第1未処理打点の決定工程を示すフローチ
ャートである。
【図26】 打点配分の決定工程を示すフローチャート
である。
【図27】 車体フレーム上に設定された作動範囲を示
す図である。
【図28】 溶接ロボットの姿勢が変化しない場合に第
1および第2未処理打点に対してアプローチ方向を規定
するベクトルを示す図である。
【図29】 溶接ロボットの姿勢が変化しない場合に第
1および第2未処理打点に対して想定される処理時間を
示す図である。
【図30】 溶接ロボットの姿勢が変化する場合に第1
および第2未処理打点に対してアプローチ方向を規定す
るベクトルを示す図である。
【図31】 溶接ロボットの姿勢が変化する場合に第1
および第2未処理打点に対して想定される処理時間を示
す図である。
【図32】 第2および第3未処理打点に対してアプロ
ーチ方向を規定するベクトルを示す図である。
【図33】 第1〜第3未処理打点に対して想定される
処理時間を示す図である。
【符号の説明】
10 生産ライン、11 ワークとしての車体フレー
ム、13a〜13i 作業ステーション、14 溶接ロ
ボット、19 スポット溶接ガン、23 スポット溶接
打点、30 オフラインティーチシステム、31 コン
トローラ、32作業時間データを含む設備データ、33
打点データ、打順データおよびガンデータを含むワー
クデータ、34 作動範囲データ、短ピッチ移動時間デ
ータおよび姿勢変化時間データを含むオフラインティー
チデータ、50,51,53 ベクトル、Oa 作動範
囲、TO 処理時間、Tc 2点間移動時間としての姿
勢変化時間、Tp 2点間移動時間としての短ピッチ移
動時間。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金子 正勝 埼玉県狭山市新狭山1−10−1 ホンダエ ンジニアリング株式会社内 (72)発明者 斉藤 仁 埼玉県狭山市新狭山1−10−1 ホンダエ ンジニアリング株式会社内 (72)発明者 河合 泰宏 埼玉県狭山市新狭山1−10−1 ホンダエ ンジニアリング株式会社内 Fターム(参考) 3C042 RJ00 RL00 3F059 AA05 CA06 FA03 GA00 4E065 AA05 CB00

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワーク上の全ての未処理打点の位置を特
    定する打点データを取得する工程と、生産ラインに沿っ
    て配置される1溶接ロボットを指定する工程と、指定さ
    れた溶接ロボットが所属する作業ステーションで他の溶
    接ロボットに配分された配分済み未処理打点を特定する
    工程と、前記打点データに基づき、特定された配分済み
    未処理打点から最も離れたワーク上の未処理打点を指定
    する工程とを備えることを特徴とする作業ロボットのレ
    イアウトシミュレーション方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の作業ロボットのレイア
    ウトシミュレーション方法において、前記指定された未
    処理打点に基づいて前記指定された溶接ロボットの配置
    を決定することを特徴とする作業ロボットのレイアウト
    シミュレーション方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の作業ロボット
    のレイアウトシミュレーション方法において、前記配分
    済み未処理打点から最も離れた未処理打点を指定するに
    あたって、前記打点データに基づき、ワーク上の各未処
    理打点から前記配分済み未処理打点までの距離を算出す
    る工程と、算出された距離の最大値に対応する未処理打
    点を記憶する工程とをさらに備えることを特徴とする作
    業ロボットのレイアウトシミュレーション方法。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の作業ロボットのレイア
    ウトシミュレーション方法において、前記配分済み未処
    理打点ごとに、1未処理打点からの距離を算出する工程
    と、その1未処理打点に対して、算出された距離の最小
    値を登録する工程とをさらに備えることを特徴とする作
    業ロボットのレイアウトシミュレーション方法。
  5. 【請求項5】 請求項3に記載の作業ロボットのレイア
    ウトシミュレーション方法において、前記距離を算出す
    るにあたって、1溶接ロボットごとに、配分済み未処理
    打点の分布を代表する代表点が特定されることを特徴と
    する作業ロボットのレイアウトシミュレーション方法。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の作業ロボットのレイア
    ウトシミュレーション方法において、前記代表点は、配
    分済み未処理打点の分布の重心であることを特徴とする
    作業ロボットのレイアウトシミュレーション方法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載の作業ロ
    ボットのレイアウトシミュレーション方法において、前
    記指定された未処理打点は、前記指定された溶接ロボッ
    トに最初に配分されることを特徴とする作業ロボットの
    レイアウトシミュレーション方法。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の作業ロボットのレイア
    ウトシミュレーション方法において、前記打点データで
    示される未処理打点ごとに使用可能なスポット溶接ガン
    を特定するガンデータを取得する工程と、前記指定され
    た未処理打点が配分されると、ガンデータを用いて、前
    記指定された溶接ロボットに装着される1スポット溶接
    ガンを特定する工程と、ガンデータを用いて、特定され
    た1スポット溶接ガンで処理される未処理打点を抽出す
    る工程とをさらに備えることを特徴とする作業ロボット
    のレイアウトシミュレーション方法。
  9. 【請求項9】 請求項7または8に記載の作業ロボット
    のレイアウトシミュレーション方法において、各溶接ロ
    ボットに装着されるスポット溶接ガンの作動範囲を示す
    作動範囲データを取得する工程と、前記打点データに基
    づき、前記指定された未処理打点を含む作動範囲を前記
    ワーク上で画定する工程と、画定された作動範囲に含ま
    れる未処理打点を特定する工程とをさらに備えることを
    特徴とする作業ロボットのレイアウトシミュレーション
    方法。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の作業ロボットのレイ
    アウトシミュレーション方法において、前記ワーク上で
    は、前記指定された未処理打点を中心に描かれる球面に
    よって前記作動範囲が規定されることを特徴とする作業
    ロボットのレイアウトシミュレーション方法。
  11. 【請求項11】 請求項1〜10のいずれかに記載の作
    業ロボットのレイアウトシミュレーション方法におい
    て、指定された1溶接ロボットごとに、割り振られた1
    未処理打点に順番に打順を付与する工程と、打順が付与
    された未処理打点を溶接ロボットごとに特定するシミュ
    レーション結果を出力する工程とをさらに備えることを
    特徴とする作業ロボットのレイアウトシミュレーション
    方法。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載の作業ロボットのレ
    イアウトシミュレーション方法において、打順を付与す
    るたびに、その打順で特定される1未処理打点までに1
    溶接ロボットに装着された1スポット溶接ガンが費やす
    処理時間を算出する工程と、算出された処理時間が作業
    時間データで示される1作業ステーション当たりの最大
    作業時間に達するか否かを判定する工程とをさらに備え
    ることを特徴とする作業ロボットのレイアウトシミュレ
    ーション方法。
  13. 【請求項13】 請求項12に記載の作業ロボットのレ
    イアウトシミュレーション方法において、前記処理時間
    は、1対の未処理打点間で費やされるスポット溶接ガン
    の2点間移動時間を示す移動時間データを用いて算出さ
    れることを特徴とする作業ロボットのレイアウトシミュ
    レーション方法。
  14. 【請求項14】 請求項13に記載の作業ロボットのレ
    イアウトシミュレーション方法において、付与された打
    順に従って相前後する1対の未処理打点に対してスポッ
    ト溶接ガンのアプローチ方向を規定するベクトルを特定
    する工程と、ベクトル同士の位置関係を検出する工程
    と、検出された位置関係に基づいて、溶接ロボットの姿
    勢変化の有無を判断する工程とをさらに備え、前記姿勢
    変化がないと判断されると、短ピッチ移動時間データで
    示されるスポット溶接ガンの短ピッチ移動時間を前記2
    点間移動時間に用いて前記処理時間が算出されることを
    特徴とする作業ロボットのレイアウトシミュレーション
    方法。
  15. 【請求項15】 請求項14に記載の作業ロボットのレ
    イアウトシミュレーション方法において、前記短ピッチ
    移動時間データは1対の未処理打点ごとに個別に前記短
    ピッチ移動時間を特定することを特徴とする作業ロボッ
    トのレイアウトシミュレーション方法。
  16. 【請求項16】 請求項14または15に記載の作業ロ
    ボットのレイアウトシミュレーション方法において、前
    記姿勢変化があると判断されると、姿勢変化時間データ
    で示される溶接ロボットの姿勢変化時間を前記2点間移
    動時間に用いて前記処理時間が算出されることを特徴と
    する作業ロボットのレイアウトシミュレーション方法。
  17. 【請求項17】 請求項16に記載の作業ロボットのレ
    イアウトシミュレーション方法において、前記姿勢変化
    時間データは1対の未処理打点ごとに個別に前記姿勢変
    化時間を特定することを特徴とする作業ロボットのレイ
    アウトシミュレーション方法。
  18. 【請求項18】 請求項13〜17のいずれかに記載の
    作業ロボットのレイアウトシミュレーション方法におい
    て、前記2点間移動時間は、溶接ロボットのオフライン
    ティーチシステムで得られる2点間移動時間によって置
    き換えられることを特徴とする作業ロボットのレイアウ
    トシミュレーション方法。
  19. 【請求項19】 ワーク上の全ての未処理作業点の位置
    を特定する作業点データを取得する工程と、生産ライン
    に沿って配置される1作業ロボットを指定する工程と、
    指定された作業ロボットが所属する作業ステーションで
    他の作業ロボットに配分された配分済み未処理作業点を
    特定する工程と、前記作業点データに基づき、特定され
    た配分済み未処理作業点から最も離れたワーク上の未処
    理作業点を指定する工程とを備えることを特徴とする作
    業ロボットのレイアウトシミュレーション方法。
  20. 【請求項20】 請求項19に記載の作業ロボットのレ
    イアウトシミュレーション方法において、前記配分済み
    未処理作業点から最も離れた未処理作業点を指定するに
    あたって、前記作業点データに基づき、ワーク上の各未
    処理作業点から前記配分済み未処理作業点までの距離を
    算出する工程と、算出された距離の最大値に対応する未
    処理作業点を記憶する工程とをさらに備えることを特徴
    とする作業ロボットのレイアウトシミュレーション方
    法。
  21. 【請求項21】 ワーク上の全ての未処理打点の位置を
    特定する打点データを取得する工程と、生産ラインに沿
    って配置される1溶接ロボットを指定する工程と、指定
    された溶接ロボットが所属する作業ステーションで他の
    溶接ロボットに配分された配分済み未処理打点を特定す
    る工程と、前記打点データに基づき、特定された配分済
    み未処理打点から最も離れたワーク上の未処理打点を指
    定する工程とをコンピュータに実行させることを特徴と
    する記録媒体。
  22. 【請求項22】 請求項21に記載の記録媒体におい
    て、前記配分済み未処理打点から最も離れた未処理打点
    を指定するにあたって、前記打点データに基づき、ワー
    ク上の各未処理打点から前記配分済み未処理打点までの
    距離を算出する工程と、算出された距離の最大値に対応
    する未処理打点を記憶する工程とをさらにコンピュータ
    に実行させることを特徴とする記録媒体。
  23. 【請求項23】 ワーク上の全ての未処理作業点の位置
    を特定する作業点データを取得する工程と、生産ライン
    に沿って配置される1作業ロボットを指定する工程と、
    指定された作業ロボットが所属する作業ステーションで
    他の作業ロボットに配分された配分済み未処理作業点を
    特定する工程と、前記作業点データに基づき、特定され
    た配分済み未処理作業点から最も離れたワーク上の未処
    理作業点を指定する工程とをコンピュータに実行させる
    ことを特徴とする記録媒体。
  24. 【請求項24】 請求項23に記載の記録媒体におい
    て、前記配分済み未処理作業点から最も離れた未処理作
    業点を指定するにあたって、前記作業点データに基づ
    き、ワーク上の各未処理作業点から前記配分済み未処理
    作業点までの距離を算出する工程と、算出された距離の
    最大値に対応する未処理作業点を記憶する工程とをさら
    にコンピュータに実行させることを特徴とする記録媒
    体。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1498792A3 (en) * 2003-07-03 2009-04-08 Fanuc Ltd Robot off-line simulation apparatus
EP3903997A4 (en) * 2018-12-28 2022-11-02 Kawasaki Jukogyo Kabushiki Kaisha ROBOT OPERATIONS PLAN CREATING METHOD AND OPERATIONS PLAN CREATING DEVICE

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