JP3414194B2 - ロボット作業振分け方法および装置 - Google Patents

ロボット作業振分け方法および装置

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JP3414194B2
JP3414194B2 JP12107197A JP12107197A JP3414194B2 JP 3414194 B2 JP3414194 B2 JP 3414194B2 JP 12107197 A JP12107197 A JP 12107197A JP 12107197 A JP12107197 A JP 12107197A JP 3414194 B2 JP3414194 B2 JP 3414194B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえば、車体組
立ラインにおけるスポット溶接ロボットの打点の振分け
作業をグラフィックシミュレータを使って半自動で行う
ことができるロボット作業振分け方法および装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】たとえば、自動車の車体組立ラインの中
には、ライン上搬送されるワーク(ボデー)のそれぞれ
に対し、同一ステージに設置された複数台のロボットを
用いて同時にスポット溶接作業を行うようにしたものが
ある。このようなロボットラインにおいては、モデルチ
ェンジなどがあるとその都度該ロボットラインに新しい
製品用のプログラムを構築しなければならないが、その
際には、一般に島分け作業と呼ばれるスポット溶接ロボ
ットの打点の振分け作業(つまり、どのロボットにどの
打点を打たせるか)を行う必要がある。従来、この車体
組立スポット溶接島分け作業は、次のような手順で実施
していた。
【0003】まず、ロボットラインを熟知している技術
員が図面上に経験値を基に島分け案を作成、記述する。
その後、その情報を実機ロボットを使用して確認し、成
立性の有無(そのロボットの作動領域内にあって干渉な
くスポット溶接できるかどうか)を検証する。その結
果、成立しなかった場合(指定のロボットではスポット
溶接できなかった場合)には、他のロボットで代替でき
るかどうかを探す。そして、すべてのスポット溶接打点
が打てるようになった後、実機ロボットのティーチング
を、試行錯誤により、全ロボットの負荷が一定になるよ
うに、スポット溶接打点のやり取りを行いながら修正し
ていく。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の島分け作業にあっては、実機を使って成立性
の有無を検証して、ロボットの届く範囲内でかつ干渉し
ないといった条件を満たすロボットと打点の組合せを探
して決定するため、可能な組合せを見つけるのに時間が
かかり、完成までに多大の時間を要することになる。
【0005】また、見つけた組合せの中から最適な組合
せを選出するのにも時間がかかり、実際の運用上、モデ
ルチェンジの限られた準備期間内で、一定の品質を確保
しうる最適解を得るのは困難である。この困難性は、時
間の制約上、全ロボットについてチェックできないこと
によっても助長されうる。
【0006】本発明は、スポット溶接ロボットの打点の
振分け作業(島分け作業)における上記課題に着目して
なされたものであり、従来よりも短時間で島分け作業を
行うことができ、かつ、容易に最適解を得ることができ
るロボット作業振分け方法および装置を提供することを
目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、ライン上搬送されるワーク
のそれぞれに対し同一ステージに設置された複数のロボ
ットを用いて同時にスポット溶接作業を行う場合におけ
るそれら複数のロボットの打点の振分けを決定するロボ
ット作業振分け方法であって、複数のロボットのそれぞ
れについて、ロボットの動作をシミュレーションして、
あらかじめ設定されたワーク上の全打点に対して干渉な
くスポット溶接作業を行うことができるかどうかを確認
するステップと、この確認の結果により、ロボットと打
点の全組合せについての溶接可否の星取表を作成するス
テップと、溶接可能な複数の候補ロボットが存在する打
点について、所定のロジックにより、それら複数の候補
ロボットの間の優先順位を決定するステップと、ワーク
上の全打点のそれぞれについて、以上の結果により、そ
の打点のスポット溶接を行う1台のロボットを設定する
ステップとを有しており、優先順位を決定する前記ステ
ップは、さらに、その打点を中心とした所定の半径以内
に現行車の打点が存在するかどうかを確認するステップ
と、この確認の結果により所定の半径以内に現行車の打
点が存在するとき、その打点での加圧方向が現行車の対
応する打点での加圧方向に対して所定の角度以内かどう
かを確認するステップと、この確認の結果により両者の
加圧方向が所定の角度以内であるとき、その現行車の打
点を溶接しているロボットを抽出するステップと、抽出
したロボットが前記複数の候補ロボットの中に存在する
かどうかを確認して、同じロボットが存在すれば、その
ロボットを選出するステップとを有することを特徴とす
る。
【0008】
【0009】請求項記載の発明は、ライン上搬送され
るワークのそれぞれに対し同一ステージに設置された複
数のロボットを用いて同時にスポット溶接作業を行う場
合におけるそれら複数のロボットの打点の振分けを決定
するロボット作業振分け方法であって、複数のロボット
のそれぞれについて、ロボットの動作をシミュレーショ
ンして、あらかじめ設定されたワーク上の全打点に対し
て干渉なくスポット溶接作業を行うことができるかどう
かを確認するステップと、この確認の結果により、ロボ
ットと打点の全組合せについての溶接可否の星取表を作
成するステップと、溶接可能な複数の候補ロボットが存
在する打点について、所定のロジックにより、それら複
数の候補ロボットの間の優先順位を決定するステップ
と、ワーク上の全打点のそれぞれについて、以上の結果
により、その打点のスポット溶接を行う1台のロボット
を設定するステップとを有しており、、前記星取表の結
果は、各ロボットごとのワークセル環境にインストール
される際にそれぞれ違った色が付されることを特徴とす
る。
【0010】請求項記載の発明は、上記請求項記載
の方法を適用したものであって、ライン上搬送されるワ
ークのそれぞれに対し同一ステージに設置された複数の
ロボットを用いて同時にスポット溶接作業を行う場合に
おける前記複数のロボットの打点の振分けを決定するロ
ボット作業振分け装置であって、前記複数のロボットの
それぞれについて、ロボットの動作をシミュレーション
して、あらかじめ設定されたワーク上の全打点に対して
干渉なくスポット溶接作業を行うことができるかどうか
を確認するロボット動作シミュレーション手段と、前記
ロボット動作シミュレーション手段の結果により、ロボ
ットと打点の全打点についての溶接可否の星取表を作成
する星取表作成手段と、前記星取表作成手段の結果にお
いて溶接可能な複数の候補ロボットが存在する打点につ
いて、その打点を中心とした所定の半径以内に現行車の
打点が存在するかどうか、および、その打点での加圧方
向が現行車の対応する打点での加圧方向に対して所定の
角度以内かどうかをそれぞれ考慮して、前記複数の候補
ロボットの間に優先順位を設定する優先順位設定手段
と、前記星取表作成手段および前記優先順位設定手段の
結果により、ワーク上の全打点のそれぞれについて、そ
の打点のスポット溶接を行う1台のロボットを設定する
打点ロボット設定手段とを有することを特徴とする。
【0011】この発明にあっては、ロボット動作シミュ
レーション手段は、同一ステージに設置された複数のロ
ボットのそれぞれについて、ロボットの動作をシミュレ
ーションして、あらかじめ設定されたワーク上の全打点
に対して干渉なくスポット溶接作業を行うことができる
かどうかを確認する。星取表作成手段は、ロボット動作
シミュレーション手段の結果により、ロボットと打点の
全組合せ(ロボット×打点)についての溶接可否の星取
表を作成する。この星取表作成手段の結果において溶接
可能な複数の候補ロボットが存在する場合、優先順位設
定手段は、複数の候補ロボットが存在する打点につい
て、その打点を中心とした所定の半径以内に現行車の打
点が存在するかどうか、および、その打点での加圧方向
が現行車の対応する打点での加圧方向に対して所定の角
度以内かどうかをそれぞれ考慮して、複数の候補ロボッ
トの間に優先順位を設定する。打点ロボット設定手段
は、星取表作成手段および優先順位設定手段の結果によ
り、ワーク上の全打点のそれぞれについて、たとえば、
オペレータの指定により、その打点のスポット溶接を行
う1台のロボットを設定する。
【0012】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、従来実機
を用いて行っていたスポット溶接ロボットの打点の振分
け作業の大部分を、ロボットのシミュレーションシステ
ムを利用して、その中で、所定のアルゴリズムにより自
動化したので、打点の振分け作業を従来よりも短時間で
行うことができ、ロボットのプログラム作成時間を大幅
に短縮することができ、さらに、現行車の打点情報を参
照しつつ打点位置と加圧軸方向を考慮して、最適化のた
めの優先順位を決定するので、サイクルタイム最短の最
適プログラムの作成が可能となり、品質の向上が図られ
る。
【0013】
【0014】請求項記載の発明によれば、従来実機を
用いて行っていたスポット溶接ロボットの打点の振分け
作業の大部分を、ロボットのシミュレーションシステム
を利用して、その中で、所定のアルゴリズムにより自動
化したので、打点の振分け作業を従来よりも短時間で行
うことができ、ロボットのプログラム作成時間を大幅に
短縮することができるといった効果に加え、優先順位を
付した星取表の結果を、色分けして各ロボットごとのワ
ークセル環境にインストロールするので、たとえば、デ
ィスプレイの画面上に表示された打点の色を参考にし
て、オペレータはロボットと打点の指定を行うことがで
き、非自動化部分の振分け作業の効率化が図られる。
【0015】請求項記載の発明によれば、従来実機を
用いて行っていたスポット溶接ロボットの打点の振分け
作業の大部分を、ロボットのシミュレーションシステム
を利用して、その中で、所定のアルゴリズムにより自動
化し、その際、現行車の打点情報を参照しつつ打点位置
と加圧軸方向を考慮して、最適化のための優先順位を決
定するようにしたので、打点の振分け作業を従来よりも
短時間で行うことができ、ロボットのプログラム作成時
間を大幅に短縮することができるとともに、サイクルタ
イム最短の最適プログラムの作成が可能となり、品質の
向上をも図ることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0017】図1は本発明の一実施形態に係るロボット
作業振分け装置の機能ブロック図である。この装置は、
3次元コンピュータグラフィックスを利用したシミュレ
ータ(以下「グラフィックシミュレータ」という)によ
るロボットシミュレーションシステムの中に構築され、
ロボット動作シミュレーション手段として、オペレータ
の設定した環境条件に基づき、スポット溶接ロボットの
動作をシミュレーションするロボット動作シミュレータ
1を有している。このロボット動作シミュレータ1は、
ロボットの動きをグラフィックス処理してディスプレイ
の画面上に表示するロボットモーション機能を実現する
部分2と、ロボットが所定の作業点(打点)に到達しう
るかどうか、および、ロボットが動作中に他のロボット
や周辺設備と干渉しないかどうかを自動的に確認するロ
ボット作動領域/干渉チェック機能を実現する部分3と
を有している。このようなロボット動作のシミュレーシ
ョンにあたっては、ロボットに関する各種データの組織
化された集まりであるロボットライブラリ4で管理され
ているデータなどに基づいて、ロボットがグラフィック
スで動かされ(ロボットモーション機能)、この動作デ
ータと他の所要のデータに基づいて、そのロボットがそ
の打点に干渉なく届くかどうかが自動的にチェックされ
る(ロボット作動領域/干渉チェック機能)。なお、こ
のロボット動作シミュレータ1の構成や機能などは、す
でに広く知られている。
【0018】本発明は、周知のロボット動作シミュレー
タ1の存在を前提に、これにさらなる機能を付加する形
で、グラフィックシミュレータ内で、従来より実際に行
っている島分け検証作業の大部分を自動化したものであ
って、優先順位設定手段および打点ロボット設定手段と
しての島分け検証部5、星取表作成手段としての星取表
作成部6、および表示操作部7を有している。表示操作
部7はシステム操作者(オペレータ)と装置間のインタ
フェースの機能を有し、ディスプレイなどの出力装置と
マウスなどの入力装置とからなっている。島分け検証部
5には、各ロボットごとのワークセル環境を記憶する部
分8が設けられている。また、島分けの演算処理に使用
するデータを入力するため、島分け検証部5には、ロボ
ットライブラリ4からダウンロードされたロボット配置
データを記憶したファイル9、あらかじめ設定されたワ
ーク(ボデー)上の全打点のデータ(位置と加圧方向)
を記憶したファイル10、現行車に関する打点データ
(位置と加圧方向)を記憶したファイル11、ワーク
(ボデー)に関するCADデータのワークデータベース
12からダウンロードされた所定のセレクトデータを記
憶したファイル13、ツール(スポット溶接ガン)のC
ADデータおよびそれを動かすためのキネマティックス
データを記憶するツールデータベース14からダウンロ
ードされた所定のセレクトデータを記憶したファイル1
5、および干渉チェックのためワーク以外に必要となる
付帯設備(たとえば、ワークを支持するフィクスチャ、
治具など)のデータを記憶したファイル16が接続され
ている。
【0019】図2は星取表作成部6で作成されるロボッ
ト×打点の溶接可否星取表の一例を示す表である。
【0020】この溶接可否星取表は、ロボット動作シミ
ュレータ1および島分け検証部5の処理結果ならびにオ
ペレータの操作結果に基づいて自動的に作成される。星
のつけ方として、その打点をそのロボットで打てない場
合(作動領域外または干渉する場合)には「N」、その
打点をそのロボットで打てる場合(作動領域内にありか
つ干渉しない場合)には「O」、その打点はそのロボッ
トで打つとオペレータによって指定された場合またはそ
の打点はそのロボットでしか打てない場合には「S」、
その打点はそのロボットで打つのがベターである場合
(優先順位が高い場合)には「B」の記号が、ロボット
×打点ごとに、それぞれ付される。「N」の場合には、
該結果はそのロボットのワークセルにインストールされ
ず、「O」の場合には、該結果は白色でインストールさ
れ、もし他のロボット欄に「S」があればそのロボット
番号(#)が表示される。また、「S」の場合には、該
結果はそのロボットのワークセルに赤色でインストール
され、「B」の場合には、該結果はそのロボットのワー
クセルに黄色でインストールされる。
【0021】次に、上記のシステム構成によって実施さ
れるロボット作業振分け方法のアルゴリズムを説明す
る。図3はそのアルゴリズムを示すフローチャート、図
4は図3中のサブルーチンの内容を示すフローチャート
である。
【0022】まず、ロボット動作シミュレータ1を起動
して、各ロボットの動作および干渉チェックのシミュレ
ーションを行い、あらかじめ設定されたワーク上の全打
点に対して、干渉なくスポット溶接作業を行うことがで
きるかどうかを、全ロボットについて自動で確認する
(ステップS1)。
【0023】次いで、星取表作成部6で、ステップS1
の結果により、ロボットと打点の全組合せ(ロボット×
打点)についての溶接可否の星取表を自動作成する(ス
テップS2)。この時点では、各ロボット欄に「N」
(溶接不可)または「O」(溶接可)の記号のみが付さ
れる。
【0024】島分け検証部5は、ステップS2で作成さ
れた溶接可否星取表を読み込んで溶接可能な複数の候補
ロボット(「O」が付されたロボット)が存在する打点
が有るかどうかを判断し(ステップS3)、NOであれ
ばただちにステップS5に進むが、YESであれば、つ
まり、ある打点に対して溶接可能な複数の候補ロボット
が存在する場合には、所定のロジックにより、それら複
数の候補ロボットに対して自動で優先順位を決定する
(ステップS4)。
【0025】具体的には、図4に示すように、その打点
を中心とした所定の半径(たとえば、100mm)以内に
現行車の打点が存在するかどうかをチェックし(ステッ
プS11)、NOであればただちにメインフローにリタ
ーンするが、YESであれば、その打点での加圧方向が
現行車の対応する打点での加圧方向に対して所定の角度
(たとえば、10°)以内かどうかをさらにチェックす
る(ステップS12)。この判断の結果としてNOであ
ればただちにメインフローにリターンし、YESであれ
ば、その現行車の対応する打点を溶接しているロボット
番号(#)を抽出、確認し(ステップS13)、このス
テップS13で得られたロボット番号(#)が前記複数
の候補ロボットの中に存在するかどうかを判断する(ス
テップS14)。この判断の結果としてNOであればた
だちにメインフローにリターンし、YESであれば、ス
テップS13で確認された番号(#)のロボットを選出
し、星取表中の選出したロボット欄の記号を「O」から
「B」に変更させた後(ステップS15)、メインフロ
ーにリターンする。
【0026】このように、優先順位の決定にあたって
は、その打点を中心とした半径100mm以内に現行車の
打点が存在するかどうか(ステップS11)、その打点
での加圧方向が現行車の対応する打点での加圧方向に対
して10°以内かどうか(ステップS12)をそれぞれ
判断するようにしているが、その理由は、次のとおりで
ある。
【0027】まず、打点ピッチについて、スポット溶接
の打点ピッチは部位によって大幅に異なるが、同一部位
を打っている打点ピッチは最小で20mm、最大でも80
mm程度である。したがって、100mm以上離れた打点は
異なる部位である可能性が高い。また、異車種ワークの
大きさの違いについて、ワークの大きさには小型車から
大型車まであらゆる大きさのボデー形状があるが、同一
工場、同一ラインに流れる異車種間の大きさの差は大体
100mmの範囲内である。
【0028】一方、加圧軸方向については、打点が10
0mm以内の近傍にあっても加圧軸方向が異なれば違う島
分けである場合が多い。メーカーによっては、打点面直
度(図面上の加圧方向)のずれを5°まで許容している
ので、全く同じ部位の同じスポット溶接面でも加圧軸方
向には最大で5°の開きがある。したがって、同一部位
で同一面直方向(同じ傾きを持つ面)を打つ打点を検索
するためには、10°以内で検索するのが妥当である
(なお、実際には同じロボットでもっと異なる加圧軸方
向を持っているが、確実に検索するため範囲を少な目に
設定している)。したがって、同じロボット作業と判断
する際の打点位置100mm以内でかつ加圧軸方向10°
以内という基準には、一応の妥当性(合理性)がある。
【0029】その後、島分け検証部5は、グラフィック
シミュレータ(ロボットシミュレーションシステム)上
の各ロボットごとのワークセル環境8に、上記星取表か
ら打点情報をインストールし、結果を表示操作部7のデ
ィスプレイに表示する(ステップS5)。このとき、オ
ペレータは、インストールされた打点の色(「O」は白
色、「B」は黄色、「S」は赤色)を参考にして、グラ
フィックス内のその打点をマウスピックすることによっ
て、該当するロボットの打点として指定することができ
る(ステップS6)。指定された打点は、星取表の中の
該当するロボット欄が「S」になる。
【0030】このようにして、全打点について、打点1
つに対しロボットが1台決まれば、つまり、図2の星取
表において縦に検索したときに必ず「S」が一つだけあ
る状態になれば(ステップS7)、スポット溶接ロボッ
トの打点の振分け作業(島分け作業)は完了し、一連の
処理が終了する。
【0031】したがって、本実施形態によれば、従来実
機を用いて行っていたスポット溶接ロボットの島分け検
証作業の大部分を、グラフィックシミュレータ(ロボッ
トシミュレーションシステム)を利用して、その中で、
所定のアルゴリズムにより自動化したので、打点の振分
け作業を従来よりも短時間で行うことができ、ロボット
のプログラム作成時間を大幅に短縮することができる。
たとえば、対象ロボットが1車型当たり40台前後の場
合、従来、1ロボット当たり3時間かかっていた工数
を、1ロボット当たり2時間に削減することができる。
【0032】また、その際には、日々生産しながら修正
を加えて逐次良くなっている現行車の打点情報を参照し
つつ、打点位置(100mm)と加圧軸方向(10°)を
考慮して、最適化のための優先順位を決定するようにし
たので、サイクルタイム最短の最適プログラムの作成が
可能となり、品質の向上をも図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係るロボット作業振分
け装置の機能ブロック図である。
【図2】 ロボット×打点の溶接可否星取表の一例を示
す表である。
【図3】 本発明の一実施形態に係るロボット作業振分
け方法のアルゴリズムを示すフローチャートである。
【図4】 図3中のサブルーチンの内容を示すフローチ
ャートである。
【符号の説明】
1…ロボット動作シミュレータ(ロボット動作シミュレ
ーション手段) 5…島分け検証部(優先順位設定手段、打点ロボット設
定手段) 6…星取表作成部(星取表作成手段) 8…各ロボットのワークセル環境
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G05B 19/18 - 19/46 B25J 3/00 - 3/04 B25J 9/10 - 9/22 B25J 13/00 - 13/08 B25J 19/02 - 19/06

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ライン上搬送されるワークのそれぞれに
    対し同一ステージに設置された複数のロボットを用いて
    同時にスポット溶接作業を行う場合におけるそれら複数
    のロボットの打点の振分けを決定するロボット作業振分
    け方法であって、 複数のロボットのそれぞれについて、ロボットの動作を
    シミュレーションして、あらかじめ設定されたワーク上
    の全打点に対して干渉なくスポット溶接作業を行うこと
    ができるかどうかを確認するステップと、 この確認の結果により、ロボットと打点の全組合せにつ
    いての溶接可否の星取表を作成するステップと、 溶接可能な複数の候補ロボットが存在する打点につい
    て、所定のロジックにより、それら複数の候補ロボット
    の間の優先順位を決定するステップと、 ワーク上の全打点のそれぞれについて、以上の結果によ
    り、その打点のスポット溶接を行う1台のロボットを設
    定するステップと、を有しており、 優先順位を決定する前記ステップは、さらに、 その打点を中心とした所定の半径以内に現行車の打点が
    存在するかどうかを確認するステップと、 この確認の結果により所定の半径以内に現行車の打点が
    存在するとき、その打点での加圧方向が現行車の対応す
    る打点での加圧方向に対して所定の角度以内かどうかを
    確認するステップと、 この確認の結果により両者の加圧方向が所定の角度以内
    であるとき、その現行車の打点を溶接しているロボット
    を抽出するステップと、 抽出したロボットが前記複数の候補ロボットの中に存在
    するかどうかを確認して、同じロボットが存在すれば、
    そのロボットを選出するステップと、 を有することを特徴とするロボット作業振分け方法。
  2. 【請求項2】 ライン上搬送されるワークのそれぞれに
    対し同一ステージに設置された複数のロボットを用いて
    同時にスポット溶接作業を行う場合におけるそれら複数
    のロボットの打点の振分けを決定するロボット作業振分
    け方法であって、 複数のロボットのそれぞれについて、ロボットの動作を
    シミュレーションして、あらかじめ設定されたワーク上
    の全打点に対して干渉なくスポット溶接作業を行うこと
    ができるかどうかを確認するステップと、 この確認の結果により、ロボットと打点の全組合せにつ
    いての溶接可否の星取表を作成するステップと、 溶接可能な複数の候補ロボットが存在する打点につい
    て、所定のロジックにより、それら複数の候補ロボット
    の間の優先順位を決定するステップと、 ワーク上の全打点のそれぞれについて、以上の結果によ
    り、その打点のスポット溶接を行う1台のロボットを設
    定するステップと、を有しており、 前記星取表の結果は、各ロボットごとのワークセル環境
    にインストールされる際にそれぞれ違った色が付される
    ことを 特徴とするロボット作業振分け方法。
  3. 【請求項3】 ライン上搬送されるワークのそれぞれに
    対し同一ステージに設置された複数のロボットを用いて
    同時にスポット溶接作業を行う場合における前記複数の
    ロボットの打点の振分けを決定するロボット作業振分け
    装置であって、前記複数のロボットのそれぞれについ
    て、ロボットの動作をシミュレーションして、あらかじ
    め設定されたワーク上の全打点に対して干渉なくスポッ
    ト溶接作業を行うことができるかどうかを確認するロボ
    ット動作シミュレーション手段と、前記ロボット動作シ
    ミュレーション手段の結果により、ロボットと打点の全
    組合せについての溶接可否の星取表を作成する星取表作
    成手段と、前記星取表作成手段の結果において溶接可能
    な複数の候補ロボットが存在する打点について、その打
    点を中心とした所定の半径以内に現行車の打点が存在す
    るかどうか、および、その打点での加圧方向が現行車の
    対応する打点での加圧方向に対して所定の角度以内かど
    うかをそれぞれ考慮して、前記複数の候補ロボットの間
    に優先順位を設定する優先順位設定手段と、前記星取表
    作成手段および前記優先順位設定手段の結果により、ワ
    ーク上の全打点のそれぞれについて、その打点のスポッ
    ト溶接を行う1台のロボットを設定する打点ロボット設
    定手段と、を有することを特徴とするロボット作業振分
    け装置。
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