JP2000141047A - 生産ラインの作業配分シミュレーション方法 - Google Patents

生産ラインの作業配分シミュレーション方法

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JP2000141047A
JP2000141047A JP31312198A JP31312198A JP2000141047A JP 2000141047 A JP2000141047 A JP 2000141047A JP 31312198 A JP31312198 A JP 31312198A JP 31312198 A JP31312198 A JP 31312198A JP 2000141047 A JP2000141047 A JP 2000141047A
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spot welding
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JP31312198A
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Kaoru Shibata
薫 柴田
Fumitomo Takano
文朋 高野
Masakatsu Kaneko
正勝 金子
Hitoshi Saito
仁 斉藤
Yasuhiro Kawai
泰宏 河合
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Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P90/00Enabling technologies with a potential contribution to greenhouse gas [GHG] emissions mitigation
    • Y02P90/02Total factory control, e.g. smart factories, flexible manufacturing systems [FMS] or integrated manufacturing systems [IMS]
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P90/00Enabling technologies with a potential contribution to greenhouse gas [GHG] emissions mitigation
    • Y02P90/30Computing systems specially adapted for manufacturing

Abstract

(57)【要約】 【課題】 1生産ラインに配列される作業ロボットにで
きる限り均等に作業を配分することができる生産ライン
の作業配分シミュレーション方法を提供する。 【解決手段】 ステップS3で、最大作業時間内に1ス
ポット溶接ガンで処理される未処理打点群が特定され
る。ステップS4では、特定された未処理打点群に基づ
いて1生産ラインに沿ってスポット溶接ガンの配置が特
定される。特定された配置に基づいて、ステップS6で
は、短縮された最大作業時間内に各スポット溶接ガンで
処理される未処理打点が決定される。短縮前に1スポッ
ト溶接ガンに配分された未処理打点群の中から短縮後の
最大作業時間内に処理しきれない未処理打点が生じる
と、こうした未処理打点は、短縮後に最大作業時間に対
して稼動率に余裕のある他のスポット溶接ガンに配分し
直される。その結果、各スポット溶接ガンすなわち溶接
ロボットの稼動率が平坦化される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生産ラインに沿っ
て配列される作業ロボットに、ワークに対する一連の作
業を仮想的に配分することができる生産ラインの作業配
分シミュレーション方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば自動車製造の分野で知られるいわ
ゆる「増し打ち」ラインでは、ラインに沿って配置され
たスポット溶接ガンがスポット溶接を実施することによ
って車体フレームの構成部材同士の接合強度が補強され
る。各スポット溶接ガンは、予め割り当てられた車体フ
レーム上のスポット溶接打点を処理する。割り当てられ
たスポット溶接打点を各スポット溶接ガンが処理する
と、車体フレームが完成されるのである。
【0003】こうした増し打ちラインでは、一般に、各
スポット溶接ガンの処理に許される最大作業時間が規定
される。この最大作業時間内に処理可能なスポット溶接
打点が各スポット溶接ガンに割り当てられるのである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一般に、生産ラインで
は、作業ツールが最大作業時間を最大限に活かして作業
をこなすことが求められる。しかしながら、例えば増し
打ちラインでは、必ずしも全てのスポット溶接ガンが規
定の最大作業時間をフルに活かしてスポット溶接をこな
すことは限らない。最大作業時間の20%しか作業を行
わないスポット溶接ガンもあれば、最大作業時間の80
%を活用して作業をこなすスポット溶接ガンもある。こ
うした稼動率の違いは、打点ごとに使用されるスポット
溶接ガンの種類が異なることや、ワーク上の打点と各ス
ポット溶接ガンとの相対的な位置関係などに起因して必
然的に生じてしまう。
【0005】このように各スポット溶接ガンごとに稼動
率が異なると、稼動率の高いスポット溶接ガンの故障頻
度が上昇することが予想される。全てのスポット溶接ガ
ンや、スポット溶接ガンが装着される全ての溶接ロボッ
トの使用耐久時間が均一であれば、稼動率の高いものほ
ど早期に使用耐久時間に到達してしまうからである。こ
のように一部のスポット溶接ガンまたは溶接ロボットに
故障が生じると、増し打ちライン全体を停止しなければ
ならなくなる。1生産ラインでスポット溶接ガンや溶接
ロボットごとに生じる耐久時間のばらつきは生産ライン
の稼動に大きく影響するのである。言い替えれば、1生
産ラインでは、各作業ロボットにできる限り均等に作業
が配分されることが望ましいのである。
【0006】本発明は、上記実状に鑑みてなされたもの
で、1生産ラインに配置される作業ロボットにできる限
り均等に作業を配分することができる生産ラインの作業
配分シミュレーション方法を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明によれば、ワーク上の全ての未処理打点の位
置を示す打点データを取得する工程と、1スポット溶接
ガンの最大作業時間を示す複数の作業時間値を含む作業
時間データを取得する工程と、作業時間値の最大値が指
定されると、前記打点データに基づき、最大値が示す最
大作業時間内に1スポット溶接ガンで処理される未処理
打点群を特定する工程と、特定された未処理打点群に基
づいて、1生産ラインに沿ってスポット溶接ガンの配置
を特定する配置データを作成する工程と、前記最大値以
外の作業時間値が指定されると、前記配置データに基づ
き、生産ラインの上流側から順番に1スポット溶接ガン
を指定する工程と、1スポット溶接ガンが指定される
と、前記配置データおよび打点データに基づき、前記指
定された作業時間値が示す最大作業時間内に処理される
未処理打点を前記指定された1スポット溶接ガンに割り
振る工程とを備えることを特徴とする生産ラインの作業
配分シミュレーション方法が提供される。
【0008】かかる作業配分シミュレーション方法によ
れば、作業時間値の最大値が示す最大作業時間をフルに
活用すべく各スポット溶接ガンに未処理打点の処理が配
分される。この配分によって1生産ラインに沿ってスポ
ット溶接ガンの配置が決定される。こうしてスポット溶
接ガンの配置が決定されると、続いて、最大値以外すな
わち最大値よりも小さい作業時間値を用いて各スポット
溶接ガンに未処理打点の処理が再配分される。その結
果、いわゆる稼動率の高い1スポット溶接ガンでは、最
大値が示す最大作業時間内であれば処理される未処理打
点の中から、最大値より小さい作業時間値が示す最大作
業時間内に処理しきれない未処理打点が生じることがあ
る。こうした未処理打点は、再配分時に、最大作業時間
に対して稼動率に余裕のある他のスポット溶接ガンに配
分し直される。その結果、生産ライン全体を通じてスポ
ット溶接ガンの打点配分すなわち稼動率が平坦化される
こととなる。
【0009】この作業配分シミュレーション方法では、
前記打点データで示される全ての未処理打点が前記配置
データで示される1生産ラインのスポット溶接ガンに割
り振られる前記作業時間値の最小値を探り当てるように
してもよい。こうした最小値が得られれば、その最小値
を用いて未処理打点の再配分を実施した際に、最大限に
平坦化された打点配分すなわち稼動率が得られることと
なる。
【0010】最小値を探り当てるにあたって、作業配分
シミュレーション方法は、前記最大値を段階的に引き下
げることによって前記作業時間値を設定する工程と、設
定された作業時間値ごとに、前記打点データで示される
全ての未処理打点が前記配置データで示される1生産ラ
インのスポット溶接ガンに割り振られたか否かを判断す
る工程とを備えればよい。作業時間値の最大値を引き下
げるたびに打点の再配分を実施することによって最終的
に最小値が得られるのである。
【0011】前記未処理打点群を特定するにあたって、
作業配分シミュレーション方法は、前記打点データで示
される未処理打点ごとに使用可能なスポット溶接ガンを
特定するガンデータを取得する工程と、1溶接ロボット
を指定する工程と、指定された1溶接ロボットに最初に
割り振られる第1未処理打点を指定する工程と、ガンデ
ータを用いて、指定された未処理打点に対して1スポッ
ト溶接ガンを指定する工程と、ガンデータを用いて、指
定された1スポット溶接ガンで処理される未処理打点を
抽出する工程とをさらに備えればよい。一般に、生産ラ
インでは、未処理打点の特性に応じて処理に用いられる
スポット溶接ガンの種類が異なる。1スポット溶接ガン
には必ずそのスポット溶接ガンで処理可能な未処理打点
が割り振られなければならない。ガンデータに基づき未
処理打点ごとに使用可能なスポット溶接ガンの種類が特
定されれば、指定されたスポット溶接ガンで確実に処理
される未処理打点を簡単に抽出することができるのであ
る。こうして抽出された未処理打点から、前記最大値が
示す最大作業時間内に1スポット溶接ガンで処理される
未処理打点群が特定されれば、生産ラインの実情に則し
た信頼性の高いシミュレーション結果を提供することが
できる。
【0012】また、前記未処理打点群を特定するにあた
って、作業配分シミュレーション方法は、各スポット溶
接ガンごとに作動範囲を示す作動範囲データを取得する
工程と、前記未処理打点群を特定するにあたって、前記
打点データに基づき、前記第1未処理打点を含む作動範
囲を前記ワーク上で画定する工程と、画定された作動範
囲に含まれる未処理打点を抽出する工程とをさらに備え
てもよい。一般に、生産ラインでは、溶接ロボットの動
きに基づいてスポット溶接ガンの作動範囲が限定されて
しまう。この作動範囲外に存在する未処理打点をスポッ
ト溶接ガンが処理することができない。したがって、1
スポット溶接ガンには必ず作動範囲内の未処理打点が割
り振られなければならない。ワーク上でスポット溶接ガ
ンの作動範囲が特定されれば、作動範囲に含まれる未処
理打点を簡単に抽出することが可能となる。こうして抽
出された未処理打点から、前記最大値が示す最大作業時
間内に1スポット溶接ガンで処理される未処理打点群が
特定されれば、生産ラインの実情に則した信頼性の高い
シミュレーション結果を提供することができる。
【0013】さらに、前記未処理打点群を特定するにあ
たって、作業配分シミュレーション方法は、前記第1未
処理打点から順番に、前記未処理打点群に含まれる1未
処理打点ごと打順を付与する工程と、打順が付与される
たびに、その打順で特定される1未処理打点までに1ス
ポット溶接ガンが費やす処理時間を算出する工程と、算
出された処理時間が前記最大値に達するか否かを判定す
る工程とを備えてもよい。一般に、生産ラインでは、1
作業ステーションごとに作業時間が限定される。限定さ
れた作業時間すなわち最大作業時間内にスポット溶接ガ
ンは処理を完了しなければならない。未処理打点が割り
振られるたびに処理時間が最大値と比較されれば、確実
に最大値が示す最大作業時間内に処理される未処理打点
のみが1スポット溶接ガンに割り振られることができ
る。
【0014】前記処理時間は、例えば、1対の未処理打
点間で費やされるスポット溶接ガンの2点間移動時間を
示す移動時間データを用いて算出されればよい。一般
に、1対の未処理打点間の距離が異なったり、未処理打
点間でスポット溶接ガンのアプローチ方向が異なったり
すれば、それらの未処理打点間でスポット溶接ガンが費
やす移動時間も異なってくる。したがって、2点間移動
時間を考慮して処理時間を算出すれば、生産ラインの実
情に則した信頼性の高いシミュレーション結果を提供す
ることができるのである。
【0015】2点間移動時間は全ての1対の未処理打点
間で共通に設定されてもよい。その一方で、作業配分シ
ミュレーション方法は、付与された打順に従って相前後
する1対の未処理打点に対してスポット溶接ガンのアプ
ローチ方向を規定するベクトルを特定する工程と、ベク
トル同士の位置関係を検出する工程と、検出された位置
関係に基づいて、溶接ロボットの姿勢変化の有無を判断
する工程とを備えてもよい。こうして姿勢変化の有無に
応じて2点間移動時間を区別することができれば、シミ
ュレーション結果の信頼性を高めることができる。
【0016】この場合には、姿勢変化がないと判断され
ると、短ピッチ移動時間データで示されるスポット溶接
ガンの短ピッチ移動時間を用いてスポット溶接ガンの前
記処理時間が算出される。短ピッチ移動時間データによ
れば、2未処理打点間でスポット溶接ガンを直線的に移
動させることができる場合のスポット溶接ガンの2点間
移動時間が特定される。全ての該当する2未処理打点の
組み合わせに対して共通に短ピッチ移動時間データが設
定されれば、一義的に処理時間を算出することができ、
シミュレーション方法の計算処理を簡略化することがで
きる。その一方で、短ピッチ移動時間データは該当する
2未処理打点の組み合わせに対して個別に設定されても
よい。シミュレーション結果の信頼性を一層高めること
ができるからである。例えば、短ピッチ移動時間データ
は2未処理打点間の距離に比例して設定されればよい。
【0017】また、姿勢変化があると判断されると、姿
勢変化時間データで示される溶接ロボットの姿勢変化時
間を用いてスポット溶接ガンの前記処理時間が算出され
る。姿勢変化時間データによれば、2未処理打点間で直
線的にスポット溶接ガンを移動させることができず、一
方の未処理打点を処理後に一旦ワークからスポット溶接
ガンを後退させ、他方の未処理打点に向けてスポット溶
接ガンを前進させる必要がある場合のスポット溶接ガン
の2点間移動時間が特定される。全ての該当する2未処
理打点の組み合わせに対して共通に姿勢変化時間データ
が設定されれば、一義的に処理時間を算出することがで
き、シミュレーション方法の計算処理を簡略化すること
ができる。その一方で、姿勢変化時間データは該当する
2未処理打点の組み合わせに対して個別に設定されても
よい。生産ラインの実情に則した信頼性の高いシミュレ
ーション結果を提供することができるからである。例え
ば、姿勢変化時間データはスポット溶接ガンのアプロー
チ方向の角度偏差に比例して設定されればよい。
【0018】さらにまた、前記未処理打点群を特定する
にあたって、作業配分シミュレーション方法は、前記打
点データで示される未処理打点ごとに、前記ワークの特
性によって必然的に決定される打順を特定する打順デー
タを取得する工程と、前記打順データに基づき、打順の
若い未処理打点を優先的に前記未処理打点群に含ませる
工程とを備えてもよい。一般に、ワーク上では、任意の
構成部材に覆われてしまう打点が存在することがある。
こういった打点は、ワークにそういった構成部材が取り
付けられる以前に処理されなければならない。打順デー
タによってそういった必然的な打順が特定されれば、ワ
ークに必然的に生じる順番に従って未処理打点を割り振
ることが可能となる。こうして必然的な打順に従って前
記未処理打点群が特定されれば、処理作業の実情に則し
た信頼性の高いシミュレーション結果を提供することが
できることとなる。
【0019】本発明に係る作業配分シミュレーション方
法では、以上のように未処理打点群を特定するにあたっ
てガンデータや作動範囲データ、打順データを用いたり
処理時間を算出したりすることができる一方で、1スポ
ット溶接ガンごとに未処理打点を割り振るにあたっても
同様にガンデータや作動範囲データ、打順データを用い
たり処理時間を算出したりすることができる。その結
果、シミュレーション結果の信頼性を一層高めることが
できるのである。
【0020】例えば、本発明に係る作業配分シミュレー
ション方法は、各スポット溶接ガンごとに作動範囲を示
す作動範囲データを取得する工程と、前記未処理打点を
割り振るにあたって、前記配置データに基づき、前記指
定された1スポット溶接ガンごとに作動範囲データで示
される作動範囲を前記ワーク上に投影する工程と、前記
打点データに基づき、投影された作動範囲に含まれる未
処理打点を選択する工程とを備えてもよい。かかる処理
工程によれば、前述した通り、作動範囲に含まれる未処
理打点を簡単に抽出することができ、こうして抽出され
た未処理打点を1スポット溶接ガンに割り振ることが可
能となる。
【0021】また、作業配分シミュレーション方法は、
前記選択された未処理打点に打順を付与する工程と、打
順に従って順番に現未処理打点を指定する工程と、現未
処理打点が指定されると、現未処理打点までに前記指定
された1スポット溶接ガンが費やす処理時間を算出する
工程と、算出された処理時間が前記指定された作業時間
値に達するか否かを判定する工程とをさらに備えること
ができる。かかる処理工程によれば、前述した通り、作
業時間値が示す最大作業時間内に処理される未処理打点
のみが1スポット溶接ガンに割り振られることができ
る。
【0022】さらに、作業配分シミュレーション方法
は、前記打点データで示される未処理打点ごとに、前記
ワークの特性によって必然的に決定される打順を特定す
る打順データを取得する工程と、前記打順データに基づ
き、打順の若い未処理打点を優先的に前記指定された1
スポット溶接ガンに割り振る工程とをさらに備えること
ができる。かかる処理工程によれば、前述した通り、ワ
ークに必然的に生じる順番に従って未処理打点を1スポ
ット溶接ガンに割り振ることができる。
【0023】以上の生産ラインの作業配分シミュレーシ
ョン方法は、前述した通り溶接ロボットが配置される生
産ラインに適用されることができるだけでなく、広く一
般の生産ラインに適用されることができる。すなわち、
本発明に係る生産ラインの作業配分シミュレーション方
法は、ワーク上の全ての未処理作業点の位置を示す作業
点データを取得する工程と、1作業ツールの最大作業時
間を示す複数の作業時間値を含む作業時間データを取得
する工程と、作業時間値の最大値が指定されると、前記
作業点データに基づき、最大値が示す最大作業時間内に
1作業ツールで処理される未処理作業点群を特定する工
程と、特定された未処理作業点群に基づいて、1生産ラ
インに沿って作業ツールの配置を特定する配置データを
作成する工程と、前記最大値以外の作業時間値が指定さ
れると、前記配置データに基づき、生産ラインの上流側
から順番に1作業ツールを指定する工程と、1作業ツー
ルが指定されると、前記配置データおよび作業点データ
に基づき、前記指定された作業時間値が示す最大作業時
間内に処理される未処理作業点を前記指定された1作業
ツールに割り振る工程とを備えることができる。
【0024】ここで、作業ツールは、少なくとも2部材
を互いに接合する接合ツールであればよく、そういった
接合には、少なくとも、溶接、ボルト打ちおよびリベッ
ト打ちのいずれか1つが含まれることができる。ただ
し、これらの用途に限定されるわけではない。
【0025】なお、以上の生産ラインの作業配分シミュ
レーション方法はコンピュータを利用したソフトウェア
処理によって実施されることができる。しかも、本発明
に係る生産ラインの作業配分シミュレーション方法を実
行するソフトウェアは、FD(フロッピーディスク)や
CD(コンパクトディスク)、DVD(デジタルビデオ
ディスク)といった可搬性の記録媒体に格納されて配布
されることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しつつ本発
明の一実施形態を説明する。
【0027】図1は自動車の車体フレームを製造する生
産ラインの一具体例を示す。この生産ライン10は、例
えば、車体フレーム11を構成する構成部材同士を少数
のスポット溶接打点で接合し、車体フレーム11の骨組
みを組み立てる組み立てライン12と、スポット溶接打
点を打ち増して、組み立てられた骨組みの接合強度を向
上させるいわゆる「増し打ちライン」13とを備える。
例えば、増し打ちライン13には、入り口から出口に向
かって9つの作業ステーション13a〜13iが設定さ
れる。各作業ステーション13a〜13iには複数台の
溶接ロボット14が配置される。こうした溶接ロボット
14の配置は、後述するように、例えば本発明に係る生
産ラインの作業配分シミュレーション方法によって決定
されることができる。
【0028】生産ライン10には、全ての作業ステーシ
ョン13a〜13iを通過するライン搬送装置16が設
けられる。このライン搬送装置16は、生産ライン10
に沿って同期して間欠的に移動する複数の台車17を備
える。各台車17は、所定の搬送時間Ttで、例えば各
作業ステーション13a〜13iから次の作業ステーシ
ョンに移動する。作業ステーション13a〜13iで
は、台車17は、所定のタクト時間Tqその位置に停止
する。この停止の間に、各溶接ロボット14に装着され
たスポット溶接ガンが作業を実施する。台車17に搭載
された車体フレーム11すなわちワークは、それらの移
動および停止を繰り返しながら控え位置Psから最終位
置Pfまで運ばれ完全な車体フレーム11に仕上げられ
ていく。搬送時間Ttは、一般に、台車17を移動させ
るライン搬送装置16の搬送速度によって規定される。
【0029】例えば図2に示されるように、各溶接ロボ
ット14は、先端にスポット溶接ガン19が装着される
例えば1本のアーム20を備える。スポット溶接ガン1
9の移動は、アーム基点21に対するアーム20の進退
運動Ma、首振り運動Mbおよび回転運動Mcによって
規定される。スポット溶接ガン19の移動範囲の最外縁
によって、溶接ロボット14のリーチに基づく作動範囲
Oaは規定される。ただし、溶接ロボット14のアーム
20は1以上の関節を備えていてもよい。
【0030】スポット溶接ガン19には、例えば図3に
示されるように、様々な形態のものSCA、SCB…が
存在する。車体フレーム11上のスポット溶接打点の位
置や向き、スポット溶接される打点の接合強度を始めと
する様々な要因によって各スポット溶接打点に使用され
るスポット溶接ガン19の種類は異なる。各溶接ロボッ
ト14に装着されるスポット溶接ガン19の形態SC
A、SCB…は、後述するように、例えば本発明に係る
生産ラインの作業配分シミュレーション方法によって決
定されることができる。
【0031】各溶接ロボット14は、タクト時間Tq内
に全ての作業を完了しなければならない。各溶接ロボッ
ト14の作業に必要とされる作業時間は、例えば図4に
示されるように、第1打点に対してスポット溶接ガン1
9を接近させる際に費やされる前進時間Tfや、最終打
点からスポット溶接ガン19を離反させる際に費やされ
る後退時間Tbのほか、1対の打点間でスポット溶接ガ
ン19を移動させる際に費やされる短ピッチ移動時間T
pおよび姿勢変化時間Tcといった2点間移動時間によ
って特定されることができる。例えば、同一平面上に配
置される連続した1対の打点間で直線的にスポット溶接
ガン19を移動させることができる場合には、短ピッチ
移動時間Tpが2点間移動時間に適用される。1対の打
点間でスポット溶接ガン19を移動させるにあたって、
1対の打点間で直線的にスポット溶接ガン19を移動さ
せることができず、一方の打点を処理後に一旦車体フレ
ーム11からスポット溶接ガン19を後退させ、他方の
打点に向けてスポット溶接ガン19を再び前進させる必
要がある場合には、姿勢変化時間Tcによって2点間移
動時間が特定される。これらの移動時間パラメータは、
一般に、アーム20を駆動するサーボモータ(図示せ
ず)の作動速度によって規定される。同時に、作業時間
には、スポット溶接ガン19に対する通電時間、ホール
ド時間およびI/F(インターフェース)時間の総計に
よって算出される溶接時間Twやガン開閉時間Tgとい
ったパラメータが含まれることができる。
【0032】いま、例えば図5に示される車体フレーム
11を製造するために新たに増し打ちライン13を構築
する場合を考える。車体フレーム11上には、構成部材
同士の接合強度を考慮して複数個のスポット溶接打点2
3が設定される。スポット溶接打点23は、後述する生
産ラインの作業配分シミュレーション方法の計算処理を
簡略化するためにグループ化される。
【0033】図6は、本発明に係る生産ラインの作業配
分シミュレーション方法を実現するCAD/CAM(コ
ンピュータ支援設計製造)システム24を示す。このC
AD/CAMシステム24は、例えばCD(コンパクト
ディスク)やFD(フロッピーディスク)といった可搬
性の記録媒体25からシミュレーションソフトウェアを
取り込み、取り込んだシミュレーションソフトウェアを
実行するコンピュータ本体26を備える。シミュレーシ
ョンソフトウェアの実行にあたって、コンピュータ本体
26は、キーボードやマウスといった入力装置27や、
例えばディスクアレイ装置28によって構築されるデー
タベースから必要な情報を受け取る。シミュレーション
の結果は、ディスプレイ装置やプリンタ装置といった出
力装置29を通じて作業者に提示される。
【0034】このシミュレーションソフトウェアによれ
ば、1作業ステーション当たりに許容されるタクト時間
Tqすなわち最大作業時間の最大値が指定されると、ま
ず、その最大値が示す最大作業時間をフルに活用すべく
各スポット溶接ガンに未処理打点の処理が配分される。
この配分によって生産ライン10に沿ってスポット溶接
ガン19の配列が決定される。続いて、最大値よりも小
さい作業時間値を用いて各スポット溶接ガン19に未処
理打点の処理が再配分される。その結果、多くの未処理
打点が配分されたいわゆる稼動率の高いスポット溶接ガ
ン19では、最大値が示す最大作業時間内であれば処理
される未処理打点の中から、最大値より小さい作業時間
値が示す最大作業時間内に処理しきれない未処理打点が
生じることがある。こうした未処理打点は、再配分時
に、最大作業時間に対して稼動率に余裕のある他のスポ
ット溶接ガンに配分し直される。その結果、生産ライン
10全体を通じてスポット溶接ガンの打点配分すなわち
稼動率が平坦化される。
【0035】この作業配分シミュレーション方法が実行
されると、後述するように、スポット溶接ガン19ごと
に、スポット溶接打点23の配分結果と各スポット溶接
打点23の打順とが特定されることができる。特定され
た配分結果と打順とは、コンピュータ本体26に接続さ
れるオフラインティーチシステム30に受け渡されるこ
とができる。このオフラインティーチシステム30によ
れば、各溶接ロボット14ごとに、受け取った配分結果
と打順とに基づきスポット溶接ガン19の移動経路が決
定されることができる。
【0036】こうした移動経路の決定にあたっては、作
業者の手で、溶接ロボット14に装着されたスポット溶
接ガン19が実際に動かされる。作業者は、受け取った
打順に従ってスポット溶接打点23を次々に連結するよ
うにスポット溶接ガン19を移動させればよい。コント
ローラ31は、スポット溶接ガン19の移動に必要とさ
れるアーム20の進退運動Ma、首振り運動Mbおよび
回転運動Mcを特定し記憶する。
【0037】こうした移動経路の覚え込ませすなわちオ
フラインティーチは、例えば生産ライン10に沿って実
際に溶接ロボット14が配置された場合のように、溶接
ロボット14と車体フレーム11との位置関係を確認し
ながら行われる。実際に生産ライン10が稼動すると、
コントローラ31は、記憶したアーム20の進退運動M
a、首振り運動Mbおよび回転運動Mcに従って溶接ロ
ボット14を作動させ、作業者が設定した移動経路に従
ってスポット溶接ガン19を移動させる。
【0038】こうしてオフラインティーチシステム30
で移動経路が決定されると、決定された実際の移動経路
に基づいて、個別具体的に、前述した前進時間Tfや後
退時間Tb、短ピッチ移動時間Tp、姿勢変化時間Tc
といったスポット溶接ガンの移動時間を正確に求めるこ
とができる。求められた移動時間は、後述するように、
データベースにフィードバックされることができる。
【0039】シミュレーション結果には、特定された打
順に従ってスポット溶接打点23を次々に連結する仮想
移動経路が含まれてもよい。こうした仮想移動経路を用
いれば、作業者がコントローラ31にスポット溶接ガン
19の動きを覚え込ませるに先立って、スポット溶接ガ
ン19の動きを作業者の目に確認させることができる。
作業者は、確認した移動経路を土台に、自らの経験則を
加え、新たに最適な移動経路を設定することができる。
その結果、オフラインティーチにおける作業者の負担は
軽減される。
【0040】次に、シミュレーションソフトウェアの実
行に必要とされるデータベースの構造を詳述する。図6
に示されるように、データベースは設備データ32、ワ
ークデータ33およびオフラインティーチデータ34に
大きく区分けされる。設備データ32には、増し打ちラ
イン13に付帯する設備の三次元CADデータや、スポ
ット溶接ガン19の形態ごとに固有の占有空間を示す占
有空間データが含まれる。設備の三次元CADデータを
用いれば、シミュレーションによって決定される増し打
ちライン13に沿った溶接ロボット14の配置が特定さ
れることができる。溶接ロボット14の配置は、例え
ば、溶接ロボット14が所属する作業ステーション13
a〜13iの識別子と、各作業ステーション13a〜1
3iに仮想的に設定された三次元座標軸に基づく三次元
座標値とによって特定されればよい。
【0041】占有空間データは、作業時にスポット溶接
ガン19が占有可能な最大占有空間を特定する。占有空
間は、例えば図7に示すように、スポット溶接打点23
を中心に描かれ、スポット溶接ガン19をすっぽりと囲
む規定半径rの球面によって規定されればよい。こうし
た占有空間は、スポット溶接打点23の三次元座標と半
径rの大きさとによって簡単に特定されることができ
る。その一方で、スポット溶接ガン19の形状を示す三
次元形状データを用いてこうした占有空間を表現すれ
ば、実際のスポット溶接ガン19の占有空間に則した精
度の高い占有空間を特定することができる。
【0042】その他、設備データ32には、前述した搬
送時間Ttを一律的に示す搬送時間データや、タクト時
間Tqを一律的に示すタクト時間データが含まれる。タ
クト時間データすなわち作業時間データによって1作業
ステーション当たりの最大作業時間すなわち各溶接ロボ
ット14の最大作業時間が特定される。
【0043】ワークデータ33には、ワークすなわち車
体フレーム11上の全ての未処理打点の位置を示す打点
データや、打点データで示される未処理打点ごとに、車
体フレーム11の特性によって必然的に決定される打順
を特定する打順データ、打点データで示される未処理打
点ごとに使用可能なスポット溶接ガンを特定するガンデ
ータが含まれる。
【0044】打点データは、例えば図8および図9に示
されるように、各スポット溶接打点23の位置を三次元
座標(T,B,H)によって特定する。座標Tは、例え
ば基準点CCを基準に車体前後方向位置を規定する。座
標Bは、基準点CCを基準に車体幅方向位置すなわち奥
行き方向位置を規定する。座標Hは、基準点CCを基準
に車体の高さ方向位置を規定する。こうした打点データ
は、例えばCAD/CAMシステム24に取り込まれる
車体フレーム11の三次元設計データに基づいて算出さ
れればよい。なお、図8および図9では、説明の便宜
上、座標Bは無視されている。
【0045】図5を併せて参照すると明らかなように、
この打点データでは、大分類「A」〜「K」によって車
体フレーム11の部位ごとに未処理打点群が大まかに分
類される。各大分類「A」〜「K」は、同一のスポット
溶接ガン19で連続的に処理可能な未処理打点群を示す
中分類「A1」〜「K3」に細分化される。この細分化
は、スポット溶接ガン19のアプローチ方向やガン開閉
時の姿勢に基づいて行われればよい。小分類「A1−
1」〜「K3−2」は、5打点を目安に未処理打点群を
グループ化し、打点位置の明確化を図っている。打点デ
ータには、小分類「A1−1」〜「K3−2」ごとに、
所属する未処理打点の打点数および中央位置の三次元座
標値が示される。ただし、このように未処理打点がグル
ープ化される必要は必ずしもなく、全ての未処理打点が
個々に独立に取り扱われてもよい。
【0046】また、車体フレーム11では、任意の構成
部材に覆われてしまう打点23が存在する。こういった
打点23は、車体フレーム11にそうした構成部材が取
り付けられる以前に処理されなければならない。打順デ
ータは、例えば図8および図9に示されるように、そう
いった打点23の処理順番を特定する。図8および図9
では、順番付けが必要となる打点に「1」「2」「3」
といった順番が表示され、順番に関係なく処理可能な打
点には「−1」が表示されている。
【0047】打点データには、さらに、各未処理打点に
必要とされる溶接時間Twを示す溶接時間データ(図示
せず)が付加される。溶接時間データは、1小分類「A
1−1」〜「K3−2」ごとに、その小分類に所属する
未処理打点に共通に溶接時間Twを特定してもよい。
【0048】ガンデータは、例えば図10に示されるよ
うに、各中分類「A1」〜「K3」ごとに使用可能なス
ポット溶接ガンの種類SCA、SCB…を特定する。車
体フレーム11上のスポット溶接打点23の位置や向
き、スポット溶接される打点23の接合強度を始めとす
る様々な要因によって各スポット溶接打点23の処理に
使用されるべきスポット溶接ガン19の種類は異なる。
図10から明らかなように、1つの中分類「A1」〜
「K3」に対して複数の種類SCA、SCB…のスポッ
ト溶接ガン19が特定されていてもよい。
【0049】オフラインティーチデータ34には、1溶
接ロボット14と1スポット溶接ガン19との組み合わ
せごとに、スポット溶接ガン19の作動範囲Oaを示す
作動範囲データや、スポット溶接ガン19のガン開閉時
間Tgを示すガン開閉時間データのほか、スポット溶接
ガン19の移動時間を示す移動時間データが含まれる。
【0050】作動範囲データは、例えば、アーム基点2
1に原点が設定された各溶接ロボット14固有の三次元
座標軸に基づく三次元座標値によって作動範囲Oaを特
定する。作動範囲Oaは、例えばアーム基点21を中心
に描かれ、アーム20のリーチを半径とした球面によっ
て規定されればよい。こうした作動範囲Oaは、アーム
基点21の三次元座標とアーム20のリーチの大きさと
によって簡単に特定されることができる。その一方で、
溶接ロボット14の各関節作動域を考慮した三次元のキ
ネマティクス解でこうした作動範囲Oaを表現すれば、
実際のスポット溶接ガン19の作動範囲に則した厳密な
作動範囲Oaを特定することができる。
【0051】移動時間データには、前進時間Tfを示す
前進時間データや、後退時間Tbを示す後退時間デー
タ、短ピッチ移動時間Tpを示す短ピッチ移動時間デー
タ、姿勢変化時間Tcを示す姿勢変化時間データが含ま
れる。前進時間データや後退時間データは、全ての未処
理打点に共通に前進時間Tfや後退時間Tbを特定する
ことができる。短ピッチ移動時間データや姿勢変化時間
データは、1対の未処理打点のあらゆる組み合わせに対
して共通に短ピッチ移動時間Tpや姿勢変化時間Tcを
特定することができる。こうした移動時間データを用い
れば、作業配分シミュレーション方法の計算処理は軽減
される。
【0052】その一方で、前進時間データや後退時間デ
ータは、各未処理打点ごとに個別に前進時間Tfや後退
時間Tbを特定することができ、短ピッチ移動時間デー
タや姿勢変化時間データは、1対の未処理打点のあらゆ
る組み合わせに対して個別に2点間移動時間すなわち短
ピッチ移動時間Tpや姿勢変化時間Tcを特定すること
ができる。こうした移動時間データは、例えば各溶接ロ
ボット14ごとに、各関節の加減速に基づいて個別に推
定されればよい。その他、短ピッチ移動時間データはス
ポット溶接打点23間の距離に比例して設定されてもよ
く、姿勢変化時間データは2つのスポット溶接打点23
に対する距離およびアプローチ方向の角度偏差に比例し
て設定されてもよい。しかも、これらの移動時間データ
は、前述したようにオフラインティーチシステム30で
求められた前進時間Tfや後退時間Tb、短ピッチ移動
時間Tp、姿勢変化時間Tcで置き換えられることがで
きる。こうした移動時間データを用いれば、シミュレー
ション結果の信頼性を高めることができる。
【0053】次に本発明に係る生産ラインの作業配分シ
ミュレーション方法を詳述する。図11に示されるよう
に、CAD/CAMシステム24のコンピュータ本体2
6はステップS1で設備データ32やワークデータ3
3、オフラインティーチデータ34を取得する。続いて
ステップS2で、コンピュータ本体26は、オペレータ
に可変データの指定を促す。入力を促されたオペレータ
は、入力装置27を用いて、1作業ステーション当たり
に許容される溶接ロボット14の許容台数や、各溶接ロ
ボット14に装着されるスポット溶接ガン19の作動範
囲を指定する。指定された許容台数は許容台数データと
して取り込まれる。許容台数は例えば1以上の整数Nで
表現されればよい。作動範囲データは、前述したオフラ
インティーチデータ34から取り込まれる。作業者が溶
接ロボット14の種類を指定すると、指定された種類の
溶接ロボット14に関するアーム基点21の三次元座標
値やアーム20のリーチの大きさが特定されるのであ
る。
【0054】必要な情報を受け取ったコンピュータ本体
26は、ステップS3で、前述の打点データ、打順デー
タおよびガンデータに基づいて、作業時間データが示す
最大作業時間内に1スポット溶接ガン19で処理される
未処理打点群を特定する。未処理打点群の特定工程の詳
細は後述される。かかる特定によって、後述するよう
に、1作業ステーションごとに、配置される溶接ロボッ
ト14の台数や、各溶接ロボット14に装着される1ス
ポット溶接ガン19に配分される未処理打点群が決定さ
れる。この時点では、例えば図12に点線で示されるよ
うに、第1作業ステーション13aの第1溶接ロボット
14から順番に、最大作業時間を最大限に活かして未処
理打点が割り振られていく。その結果、図12から明ら
かなように、多くの未処理打点が割り振られて稼動率の
高い溶接ロボットすなわちスポット溶接ガン19と、少
ない未処理打点しか割り振られず稼動率の低い溶接ロボ
ットすなわちスポット溶接ガン19との間で稼動率に大
きな開きが生じることがある。
【0055】ステップS4では、特定された未処理打点
群に基づいて、1生産ラインに沿ってスポット溶接ガン
19の配置を特定する配置データが作成される。この配
置データによれば、増し打ちライン13に沿った溶接ロ
ボット14の配置と、各溶接ロボット14に装着される
1スポット溶接ガン19の種類とが特定される。その結
果、増し打ちライン13に沿ったスポット溶接ガン19
の配置が明らかとなるのである。
【0056】配置データは、例えば、溶接ロボット14
が所属する作業ステーションの識別子と、各作業ステー
ションに仮想的に設定された三次元座標軸に基づく三次
元座標値とによって各溶接ロボット14の位置を特定す
る。各作業ステーションでは、車体フレーム11が作業
ステーションに停止した際に未処理打点群に含まれる全
ての未処理打点にスポット溶接ガン19を届かせること
ができる位置に溶接ロボット14が配置されればよい。
【0057】その後、ステップS5で、作業時間データ
で示される最大作業時間に基づいて1作業時間値が指定
される。この1作業時間値は、作業時間データで示され
る最大作業時間から任意の刻み値を差し引くことによっ
て算出されればよい。
【0058】続いてステップS6で、配置データおよび
打点データに基づき、指定された1作業時間値が示す最
大作業時間内に処理される未処理打点が各スポット溶接
ガン19に割り振られていく。この割り振り工程の詳細
は後述される。この割り振り工程では、最大作業時間が
短縮されることから、いわゆる稼動率の高い1スポット
溶接ガン19では、短縮前に配分された未処理打点群の
中から短縮後の最大作業時間内に処理しきれない未処理
打点が生じることがある。こうした未処理打点は、短縮
後に最大作業時間に対して稼動率に余裕のある他のスポ
ット溶接ガン19に割り振り直される。その結果、増し
打ちライン13全体を通じて、スポット溶接ガン19に
対する打点配分が平坦化されるのである。
【0059】このような最大作業時間の短縮化を実施す
ると、例えば図12の実線で示されるように、溶接ロボ
ット14すなわちスポット溶接ガン19の稼動率が平均
化される。任意の条件の下で、作業時間データで示され
る最大作業時間に対して80%の作業時間値が設定され
た結果、短縮前に著しく稼動率が低下していた溶接ロボ
ット「14」「24」「34」「43」「44」「6
1」の稼動率が高められたのである。しかも、短縮前に
稼動率が高い溶接ロボット14の稼動率は高いレベルに
維持されることができる。
【0060】ステップS7では、打点データで示される
全ての未処理打点が配置データで示されるスポット溶接
ガン19に完全に割り振られた否かが判断される。1つ
でも未処理打点が割り振られなかったことが判明する
と、ステップS8に進み、処理は終了する。ここでは、
最大作業時間が短くなると、ステップS4で決定された
スポット溶接ガン19の配置では完全に打点23を処理
することができないことが明らかとなる。打点配分の平
坦化に失敗し、ステップS3で得られた打点配分が出力
される。
【0061】全ての未処理打点がいずれかのスポット溶
接ガン19に完全に割り振られたことが確認されると、
ステップS9に進み、ステップS6の割り振り工程で平
坦化された打点配分結果が登録される。その結果、ステ
ップS3で取得された打点配分が新たな打点配分によっ
て更新されることとなる。
【0062】続いてステップS10で次作業時間値が指
定される。この次作業時間値は、ステップS5で指定さ
れた作業時間値から前述の刻み値を差し引くことによっ
て得られればよい。その後、処理はステップS6に戻
る。
【0063】ステップS6〜S10の処理が繰り返され
る結果、作業時間データで示される最大作業時間の最大
値が刻み値によって段階的に引き下げられ、最大作業時
間が引き下げられるたびに未処理打点の割り振り(ステ
ップS6)が試される。したがって、1つでも未処理打
点が割り振られずに残存したことがステップS7で明ら
かとなった時点で、全ての未処理打点が配置データで示
されるスポット溶接ガン19に完全に割り振られる最大
作業時間の最小値すなわち作業時間値の最小値が明らか
となる。処理は終了し、最後に登録された打点配分がス
テップS8で出力される。最小値が示す最大作業時間内
に基づいて未処理打点が割り振られると、最大限に平坦
化された打点配分が得られることとなるのである。
【0064】図13を参照しつつ未処理打点群の特定工
程を詳述する。いま、図11のステップS2で許容台数
データ=3が取得された場合を考える。コンピュータ本
体26は、ステップT1で、作業ステーション数STの
初期値=1を記憶する。ステップT2では、記憶された
作業ステーション数STの値に応じて1作業ステーショ
ンが指定される。この指定によって、まず、第1作業ス
テーション13aが指定される。
【0065】第1作業ステーション13aが指定される
と、ステップT3で、溶接ロボット数RBの初期値=1
が記憶される。ステップT4では、記憶された溶接ロボ
ット数RBに応じてその作業ステーション内で1溶接ロ
ボットが指定される。この指定によって、第1作業ステ
ーション13a内の第1溶接ロボットが指定される。こ
の時点で、例えば図14に示されるように、打点配置結
果データ41の溶接ロボット指定欄42には、第1作業
ステーション13aの第1溶接ロボットを示す「11」
が登録される。
【0066】第1溶接ロボットが指定されると、ステッ
プT5で、その第1溶接ロボットに未処理打点が配分さ
れる。この打点配分の検討工程の詳細は後述される。配
分された未処理打点は、図15に示されるように、小分
類「A1−1」〜「K3−2」単位で打点配置結果デー
タ41の打順欄44に登録される。登録される数値によ
って打順が特定される。付随するカッコ内の数値は、そ
の小分類に含まれる未処理打点数を示している。打点デ
ータ上では、割り振られた未処理打点は消去される。
【0067】こうして打点配分が決定されると、ステッ
プT6で、第1作業ステーション13aの第1溶接ロボ
ットの配置と、その第1溶接ロボットに装着されるスポ
ット溶接ガン19の種類とが登録される。こうして登録
された溶接ロボットの配置やスポット溶接ガン19の種
類は、図11のステップS4で作成される配置データに
取り込まれることとなる。
【0068】ステップT7では、配分された未処理打点
に対して占有領域が設定される。1スポット溶接ガン1
9が1スポット溶接打点23を処理する間、その1スポ
ット溶接ガン19の占有領域に存在する他のスポット溶
接打点23を他のスポット溶接ガン19が処理すること
はできない。他のスポット溶接ガン19がその占有領域
に侵入すると、スポット溶接ガン19同士が衝突してし
まうからである。この占有領域の設定によれば、同一の
作業ステーション内で同居する他のスポット溶接ガン1
9が踏み込めない干渉領域が画定されることとなる。
【0069】例えば溶接ロボット「11」に対して未処
理打点の小分類「H3」「B1−1」〜「B1−3」
「A6−1」〜「A8」が割り振られると、図16に示
されるように、それらの未処理打点の占有領域45が設
定される。こうした占有領域45は、設備データ32に
含まれる占有空間データに基づいて規定されるスポット
溶接ガン19の占有空間を車体フレーム11に投影させ
ることによって画定されればよい。球面によって占有空
間が表現されていれば、未処理打点の三次元座標値と規
定半径rとによって簡単に占有空間を車体フレーム11
に投影させることができる。その一方で、スポット溶接
ガン19の形状を示す三次元形状データで占有空間が表
現されていれば、占有領域を一層厳密に画定することが
でき、シミュレーション結果の信頼性を高めることがで
きる。この占有領域45が設定された後、同一作業ステ
ーション13a内で新たに溶接ロボット14が指定され
ると、占有領域45に含まれる未処理打点は新たに指定
された溶接ロボット14には配分されない。
【0070】第1溶接ロボットに対する未処理打点の配
分が完了すると、ステップT8で溶接ロボット数RBが
計数される。ステップT9では、計数された溶接ロボッ
ト数RBが許容台数データで示される許容台数=3と比
較される。溶接ロボット数RBが許容台数=3を超えな
いので、ステップT4に戻って、溶接ロボット数RBの
値に基づいて新たに第2溶接ロボットが指定される。こ
の指定によって、図17に示すように、第1作業ステー
ション13a内の第2溶接ロボットを示す「12」が打
点配置結果データ41の溶接ロボット指定欄42に登録
される。第2溶接ロボットが指定されると、ステップT
4〜T9の処理が実施される。
【0071】ステップT4〜T9の処理は、ステップT
9で計数される溶接ロボット数RBが許容台数=3を超
えるまで繰り返される。溶接ロボット数RBが許容台数
=3を超えた時点で、第1作業ステーション内の3つの
溶接ロボット「11」「12」「13」に対して未処理
打点の配分が完了される。
【0072】ステップT8で計数された溶接ロボット数
RBが許容台数を超えると、ステップT10で作業ステ
ーション数STが計数される。続いて、ステップT11
で、1作業ステーションに対して設定されていた占有領
域45が解除される。この解除によって、新たな作業ス
テーションに対して占有領域45が白紙化される。その
後、ステップT12で、打点データ内に未処理打点が残
存するか否かが判断される。未処理打点が残存していれ
ば、ステップT2に戻って、作業ステーション数STの
値に基づいて新たに1作業ステーションが指定される。
この指定によって、第2作業ステーション13bが指定
されることとなる。
【0073】第2作業ステーション13bが指定される
と、ステップT3、T4で、第2作業ステーション13
b内の第1溶接ロボットを示す「21」が打点配置結果
データ41の溶接ロボット指定欄42に登録される。こ
の第2作業ステーション13bに対してステップT4〜
T9の処理が繰り返される結果、第2作業ステーション
13b内の3つの溶接ロボット「21」「22」「2
3」に対して配分された未処理打点が打点配置結果デー
タ41に登録される。
【0074】第2作業ステーション13bに対して未処
理打点の登録が完了すると、再びステップT2に戻って
新たに1作業ステーションが指定される。この指定によ
って第3作業ステーション13cが指定されることとな
る。その結果、この第3作業ステーション13cに対し
てステップT3〜T11の処理が実施される。
【0075】こうしてステップT2〜T12の処理が繰
り返され、車体フレーム11上の全ての未処理打点が打
点配置結果データ41に登録される。その結果、配分さ
れるべき未処理打点が存在しないことがステップT12
で検出され、ステップT13で打点配置結果データ41
が出力される。このとき、ステップT6で登録された溶
接ロボット14の配置は配置データに引き渡される。各
溶接ロボット14の配置が引き渡されると、図11のス
テップS4で、前述した通り配置データが作成されるの
である。
【0076】なお、ステップT9で溶接ロボット数RB
が許容台数を超えるまでに、干渉などの影響によって、
未処理打点が残存するにも拘らず未処理打点が全く割り
振られない溶接ロボット14が存在することがある。こ
うした場合には、残存した未処理打点の配分は次作業ス
テーションに持ち越される。溶接ロボット指定欄42に
記入された溶接ロボット14の指定は取り消されればよ
い。
【0077】次に、図13のステップT5における打点
配分の検討工程を詳述する。この工程では、例えば図1
8に示されるように、ステップP1で、図11のステッ
プS1で取得された打順データに基づいて、各未処理打
点の打順が検索される。検索の結果、最も若い打順
「1」に相当する未処理打点が抽出される。こうしてス
テップP2以降で、打順の若い未処理打点が優先的に1
溶接ロボット14に配分されていくことになる。
【0078】ステップP2では、1作業ステーション内
で既に設定された占有領域45が検出される。検出され
た占有領域45以外の領域から、ステップP1で特定さ
れた打順の未処理打点群が呼び出される。特定された打
順の全ての未処理打点が占有領域45に含まれる場合に
は、打順に関係のない打順「−1」の未処理打点が呼び
出されることとなる。
【0079】ステップP3では、呼び出された未処理打
点群の中から、図13のステップT4で指定された1溶
接ロボット14に対して最初に配分されるべき第1未処
理打点が抽出される。抽出された第1未処理打点に対し
て溶接ロボット14が位置決めされる。位置決めにあた
っては、作業ステーションに停止する車体フレーム11
の三次元座標空間に対して溶接ロボット14固有の三次
元座標空間が取り込まれればよい。第1未処理打点の抽
出工程の詳細は後述される。
【0080】第1未処理打点が抽出されると、ステップ
P4で、図11のステップS1で取得されたガンデータ
に基づいて、その第1未処理打点に適したデフォルトの
1スポット溶接ガン19が指定される。指定されたスポ
ット溶接ガン19を示す識別子「MCF」は、図19に
示すように、打点配置結果データ41の使用ガン欄43
に登録される。
【0081】ステップP5で、指定されたスポット溶接
ガン「MCF」で処理される未処理打点が抽出され、抽
出された未処理打点が1溶接ロボット14に割り振られ
る。この打点配分の決定工程の詳細は後述される。
【0082】図20に示すフローチャートを参照し、図
18のステップP3における第1未処理打点の抽出工程
を詳述する。この工程では、図18のステップP2で呼
び出された未処理打点の中から、例えば、車体フレーム
11に設定された任意の基準点CCから最も離れた未処
理打点が抽出される。全ての未処理打点に対して基準点
CCからの距離DBが算出され、算出された距離DBの
一番大きな未処理打点が選択されるのである。基準点C
Cには、例えば図5に示されるように、三次元座標軸T
BHに対して車体フレーム11の中心座標(0,0,
0)が選択されればよい。
【0083】まず、ステップQ1でパラメータDA=0
が設定される。ステップQ2では、基準点CCの三次元
座標(0,0,0)に対する1未処理打点(T,B,
H)の距離DBが算出される。ステップQ3で、算出さ
れた距離DBがパラメータDAを超えていれば、ステッ
プQ4で、算出された距離DBの値がパラメータDAに
置き換えられる。パラメータDAが置き換えられると、
ステップQ5で、その未処理打点PPの三次元座標
(T,B,H)が記憶される。続いてステップQ6で次
の未処理打点を探しにいく。
【0084】ステップQ3で、算出された距離DBがパ
ラメータDAを超えなければ、パラメータDAを置き換
えずに次の未処理打点を探しにいく(ステップQ6)。
その結果、常に基準点CCから最も離れた未処理打点P
Pの三次元座標(T,B,H)が記憶され続ける。全て
の未処理打点に対する基準点CCからの距離が算出され
ると、ステップQ7で、記憶された未処理打点が三次元
座標(T,B,H)で特定されることとなる。打点配置
結果データ41の打順欄44では、例えば図19に示さ
れるように、特定された第1未処理打点に対して打順
「1」が登録される。
【0085】次に図21に示すフローチャートを参照
し、図18のステップP5における打点配分の決定工程
を詳述する。この決定工程では、まず、ステップU1
で、以下の処理で用いられるパラメータT1、T2、T
Oが初期化される。
【0086】ステップU2では、1溶接ロボット14に
最初に配分された第1未処理打点に対して、図11のス
テップS2で指定された作動範囲データで示される作動
範囲Oaが画定される。この画定にあたっては、作動範
囲データで示される作動範囲Oaが車体フレーム11に
対して投影される。作動範囲Oaは、例えば図22に示
されるように、第1未処理打点「H2」「K3−2」を
中心に作動範囲データで示される半径の球面を車体フレ
ーム11に投影させることによって規定されてもよい。
その他、図18のステップP3で車体フレーム11の三
次元座標空間に取り込まれた溶接ロボット14の位置を
用いれば、溶接ロボットのアーム基点21を中心に描か
れる球面や、溶接ロボット14の三次元キネマティクス
解に基づいて作動範囲Oaは規定されることができる。
【0087】作動範囲Oaが画定されると、ステップU
3で、図18のステップP2で呼び出された未処理打点
の中から、その作動範囲Oaに含まれる未処理打点が特
定される。その後、ステップU4以下で、特定された未
処理打点の中から、指定された1スポット溶接ガン19
で処理される未処理打点が抽出される。
【0088】詳述すると、ステップU4で、ガンデータ
を用いて、指定されたスポット溶接ガン19で次に処理
される次未処理打点が決定される。この次未処理打点に
は、第1未処理打点に最近の未処理打点が選択されれば
よい。決定された次未処理打点にはステップU5で打順
が付与される。次未処理打点の打順「2」は打点配置結
果データ41の打順欄44に登録される。
【0089】打順「2」が登録されると、第1未処理打
点から第2未処理打点までスポット溶接ガン19が移動
する際に費やされる移動時間T1が取得される。未処理
打点の組み合わせが特定されれば、前述したとおり、オ
フラインティーチデータ34によって移動時間T1は特
定されることができる。ただし、この場合には、1対の
未処理打点のあらゆる組み合わせに対して2点間の移動
時間T1を予め登録しておかなければならない。ここで
は、溶接ロボットの姿勢変化の有無を判断し、その判断
に基づいて短ピッチ移動時間Tpや姿勢変化時間Tcの
規定値を用いて簡略的に移動時間T1を導き出すことと
する。
【0090】まず、ステップU6で、第1および第2未
処理打点47、48に対してスポット溶接ガン19のア
プローチ方向を規定するベクトル50、51を設定す
る。ベクトル50、51は、打点データに含まれる未処
理打点の三次元座標値と、この三次元座標値で示される
三次元座標点に対して設定されるベクトル値とによって
特定されればよい。すなわち、ベクトル値を示すデータ
を予め打点データに付属させておけばよいのである。こ
うしたベクトルは、CAD/CAMシステム24に取り
込まれる車体フレーム11の三次元設計データや、溶接
ロボット14のコントローラ31に記憶されるデータ等
に基づいて特定されればよい。
【0091】2つのベクトル50、51が比較される
と、スポット溶接ガン19の姿勢変化の有無が判断され
る。例えば図23に示されるように、第1未処理打点4
7と第2未処理打点48との間でスポット溶接ガン19
のアプローチ方向を規定するベクトル50、51同士が
平行であれば、図24に示されるように、溶接ロボット
14の姿勢変化を起因することなく、2つの未処理打点
47、48間でスポット溶接ガン19は直線的に移動す
ることができる。これに対し、例えば図25に示される
ようにベクトル50、51同士が平行でなければ、図2
6に示されるように、第1未処理打点47を処理後に一
旦車体フレーム11からスポット溶接ガン19を後退さ
せ、第2未処理打点48に向けてスポット溶接ガン19
を前進させる必要がある。したがって、1対のベクトル
50、51を比較すれば溶接ロボット14の姿勢変化の
有無を判断することができるのである。
【0092】ステップU6で姿勢変化がないと判断され
れば、ステップU7で短ピッチ移動時間Tpの規定値が
取得される。その一方で、姿勢変化があると判断されれ
ば、ステップU7で姿勢変化時間Tcの規定値が取得さ
れる。いずれの場合でも、取得された規定値は、2つの
未処理打点47、48間で必要とされる短ピッチ移動時
間データまたは姿勢変化時間データとしてオフラインテ
ィーチデータ34に登録される。こうしてシミュレーシ
ョンを実行しながら該当する2未処理打点間の移動時間
T1が特定されるのである。
【0093】移動時間T1が取得されると、ステップU
8で、第1未処理打点47から第2未処理打点48まで
の総移動時間T2が算出される。ここでは、前回までの
総移動時間T2=0であるから、移動時間T1がそのま
ま総移動時間T2に置き換えられる。
【0094】ステップU9では、算出された総移動時間
T2に基づいて、第1未処理打点47から第2未処理打
点48までの処理時間TOが算出される。この算出にあ
たっては、設備データ32からガン開閉時間データが取
得され、ワークデータ33から溶接時間データが取得さ
れ、オフラインティーチデータ34から前進時間データ
や後退時間データが取得される。例えば溶接ロボット1
4の姿勢が変化しない場合、例えば図24に示すよう
に、処理時間TOは、第1未処理打点47までの前進時
間Tf、第1未処理打点47から第2未処理打点48ま
での短ピッチ移動時間Tp、第2未処理打点48からの
後退時間Tb、第1および第2未処理打点47、48で
の溶接時間Twおよびガン開閉時間Tgなどによって特
定される。溶接ロボット14の姿勢が変化する場合、例
えば図26に示すように、処理時間TOには、図24の
短ピッチ移動時間Tpに代えて、姿勢変化時間Tcが含
まれることとなる。
【0095】算出された処理時間TOは、ステップU1
0で、タクト時間データすなわち最大作業時間データで
示される最大作業時間と比較される。処理時間TOが最
大作業時間を超えていれば、ステップU11に進み、打
点配分は完了する。第2未処理打点48の処理が最大作
業時間内に終了しないと判断され、第2未処理打点48
の割り振りは失敗に終わる。指定された溶接ロボット1
4には第1未処理打点のみが配分されることとなる。そ
の一方で、処理時間TOが最大作業時間を超えていなけ
れば、ステップU12で、第2未処理打点が前未処理打
点として登録され、処理工程はステップU4に戻る。
【0096】ステップU4では、再び次未処理打点が検
出される。この次未処理打点には、既に割り振られた第
2未処理打点48に最近の未処理打点が選択されればよ
い。検出されなければ、ステップU11に進み、打点配
分は完了する。1溶接ロボット14に配分された未処理
打点や打順は図13の後工程に引き渡される。こうして
打順が特定されれば、打順に従って移動するスポット溶
接ガン19の移動経路が設定されてもよい。例えば、2
つのベクトル50、51を用いれば、第1未処理打点4
7に接近する際の移動経路や第2未処理打点48から離
反する際の移動経路は特定されることができる。溶接ロ
ボット14の姿勢変化がなければ、2つの打点同士4
7、48を直線的に連結することで移動経路は特定され
ることができ、姿勢変化があれば、2つのベクトル5
0、51の基点同士を連結することで移動経路は特定さ
れることができる(図24および図26を参照のこ
と)。
【0097】図27に示すように再び次未処理打点49
が検出されると、ステップU5で次未処理打点49に打
順「3」が付与される。付与された打順「3」は打点配
置結果データ42の打順欄44に登録される。こうして
打順「3」が登録されると、前述と同様に、第2および
第3未処理打点48、49間でベクトル51、53が比
較され(ステップU6)、比較結果に基づいて第2未処
理打点48から第3未処理打点49までの移動時間T1
が取得される。
【0098】続いてステップU8では、取得された移動
時間T1に基づいて総移動時間T2が算出される。ここ
では、前回記憶された総移動時間T2に、今回算出され
た移動時間T1が加えられる。前回の総移動時間T2
は、こうして移動時間T1が加えられた総移動時間T2
によって置き換えられる。
【0099】総移動時間T2が算出されると、ステップ
U9で、第1未処理打点47から第3未処理打点49ま
での処理時間TOが算出される。その結果、第1〜第3
未処理打点47〜49で溶接ロボット14の姿勢が全く
変化しない場合には、例えば図28に示すように、処理
時間TOは、第1未処理打点47までの前進時間Tf、
第1未処理打点47から第3未処理打点49までの2短
ピッチ移動時間Tp、第3未処理打点49からの後退時
間Tb、第1〜第3未処理打点47〜49での溶接時間
Twおよびガン開閉時間Tgなどによって特定される。
【0100】算出された処理時間TOは、ステップU1
0で再び最大作業時間と比較される。処理時間TOが最
大作業時間を超えていれば、ステップU11に進み、打
点配分は完了する。ここでは、第3未処理打点49の処
理が最大作業時間内に終了しないと判断され、第3未処
理打点49の割り振りは失敗に終わる。その結果、指定
された1溶接ロボット14に、第1および第2未処理打
点47、48が配分される。こうした配分結果と打順と
は図13の後工程に引き渡される。
【0101】処理時間TOが最大作業時間を超えていな
ければ、ステップU11で、第3未処理打点49が前未
処理打点に置き換えられ、処理工程は再びステップU4
に戻る。ステップU4以下の処理工程が再び実行され
る。こうして、ステップU10で処理時間TOが最大作
業時間を超えるまで、あるいは、ステップU4で次未処
理打点が検出されなくなるまで、ステップU4〜U12
の処理工程が繰り返されていく。その結果、指定された
1溶接ロボット14に対して未処理打点が配分されるの
である。ステップU11では、指定された溶接ロボット
ごとに、未処理打点の配分と打順とが図13の後工程に
引き渡されることとなる。
【0102】次に図29に示すフローチャートを参照し
て図11のステップS6における未処理打点の割り振り
工程を詳述する。まず、ステップV1で、コンピュータ
本体26は、増し打ちライン13の上流側から順番に1
溶接ロボット14を指定する。1溶接ロボット14が指
定されると、溶接ロボット14に装着されるスポット溶
接ガン19の種類SCA、SCB…が同時に特定される
こととなる。この指定には、図11のステップS4で作
成された配置データが参照されればよい。順番に従って
指定されるべき1溶接ロボット14は、配置データに含
まれる作業ステーション13a〜13eの識別子と、各
作業ステーション13a〜13eにおける三次元座標値
とによって簡単に特定されることができる。
【0103】スポット溶接ガン19が指定されると、ス
テップV2で、作動範囲データで示される作動範囲Oa
に含まれ指定されたスポット溶接ガン19で処理可能な
未処理打点が抽出される。この抽出工程の詳細は後述さ
れる。
【0104】ステップV3では、抽出された未処理打点
の中から、指定された作業時間値で示される最大作業時
間内に処理される未処理打点が前記指定された1スポッ
ト溶接ガン19に対する打点配分が再検討される。この
打点配分の再検討工程の詳細は後述される。
【0105】打点配分の再検討によって1スポット溶接
ガン19に対する打点配分が完了すると、ステップV4
で未処理打点の占有領域が設定される。この占有領域の
設定によって、前述と同様に、同一の作業ステーション
内で同居する他のスポット溶接ガンが踏み込めない干渉
領域が画定される。
【0106】ステップV5では、同一の作業ステーショ
ン内で次に指定されるべき溶接ロボット14すなわち1
スポット溶接ガン19が存在するか否かが判断される。
存在すれば、ステップV1に戻って、増し打ちライン1
3の上流側から数えられる順番に従って新たに溶接ロボ
ット14すなわちスポット溶接ガン19が指定される。
続いてステップV2〜V5の処理が実行される。
【0107】ステップV5で指定すべき1スポット溶接
ガン19が同一の作業ステーション内に残存しないこと
が確認されると、ステップV6で、1作業ステーション
に対して設定されていた占有領域が解除される。この解
除によって、新たな作業ステーションに対して占有領域
が白紙化される。
【0108】その後、ステップV7で、作業ステーショ
ンの枠を越えて新たに指定されるべき溶接ロボット14
すなわち1スポット溶接ガン19が存在するか否かが判
断される。存在すれば、ステップV1に戻って、増し打
ちライン13の上流側から数えられる順番に従って新た
に溶接ロボット14すなわちスポット溶接ガン19が指
定される。続いてステップV2〜V5の処理が実行され
る。作業ステーションの枠を越えて新たに1スポット溶
接ガン19が指定されると、それまでに設定された占有
領域に関係なく未処理打点を割り振っていくことができ
る。
【0109】ステップV7で、全ての溶接ロボット14
すなわちスポット溶接ガン19に対して打点配分が完了
したことが確認されると、ステップV8で、打点配分結
果が図11の後工程に引き渡される。
【0110】次に、図30に示すフローチャートを参照
しつつ図29のステップV2における未処理打点の抽出
工程を詳述する。この工程では、ステップW1で、図1
1のステップS1で取得された打順データに基づいて各
未処理打点の打順が検索される。検索の結果、最も若い
打順に相当する未処理打点と、打順に関係のない未処理
打点(表示「−1」)とが抽出される。その結果、ステ
ップW2以降では、打順の若い未処理打点が優先的に抽
出されていくこととなる。このステップW1で抽出され
た未処理打点は、同一作業ステーション内で未処理打点
の割り振りが行われている限り保持される。
【0111】ステップW2では、図11のステップS2
で指定された作動範囲データで示される作動範囲Oa内
に含まれる未処理打点が検索される。その結果、作動範
囲Oaを基準に、ステップW1で検索された未処理打点
が絞り込まれる。未処理打点の検索工程の詳細は後述さ
れる。
【0112】ステップW3では、図11のステップS1
で取得されたガンデータに基づき、指定された1スポッ
ト溶接ガン19が担当可能な未処理打点が検索される。
その結果、スポット溶接ガン19の種類に応じて、ステ
ップW2で絞り込まれた未処理打点がさらに絞り込まれ
る。この絞り込みによって、指定された1スポット溶接
ガン19によって担当されることができない未処理打点
は排除される。
【0113】ステップW4では、1作業ステーション内
で既に設定された占有領域が検出される。このとき、ス
テップW3までに絞り込まれてきた未処理打点の中から
占有領域に属さない未処理打点群が呼び出される。
【0114】ステップW4で最終的に絞り込まれた未処
理打点群は、ステップW5で、図29のステップV3に
おける打点配分の再検討工程に受け渡される。ステップ
W1〜W4の抽出によって最終的に未処理打点が全く残
存しなかった場合には、再検討工程に受け渡される未処
理打点は存在しないこととなる。
【0115】次に、図31に示すフローチャートを参照
して図30のステップW2における未処理打点の検索工
程を詳述する。この工程では、ステップX1で、作業ス
テーションと溶接ロボット14のアーム基点21との相
対位置関係が検出される。前述した通り、作業ステーシ
ョン内の溶接ロボット14の位置は配置データに含まれ
る作業ステーション固有の座標空間によって特定される
ことができる。その一方で、アーム基点21の位置は作
動範囲データに含まれる溶接ロボット14固有の座標空
間によって特定されることができる。したがって、溶接
ロボット14固有の座標空間を作業ステーションの座標
空間に取り込ませることによって、作業ステーションに
おけるアーム基点21の位置が特定されるのである。
【0116】作業ステーションの座標空間に対してアー
ム基点21の位置が特定されると、続いてステップX2
で、例えば図32に示すように、作業ステーションに停
止する車体フレーム11に対して作動範囲Oaが投影さ
れる。作動範囲Oaは、各溶接ロボット14のアーム基
点21を中心に作動範囲データで示される半径の球面に
よって描かれればよい。車体フレーム11の位置が作業
ステーション固有の座標空間内で特定されれば、アーム
基点21を中心に描かれる作動範囲Oaは容易に車体フ
レーム11に投影されることができる。
【0117】こうして、配置データで示される溶接ロボ
ット14の位置に基づき、その溶接ロボット14に装着
されたスポット溶接ガン19の作動範囲Oaが車体フレ
ーム11上に投影されることとなる。作動範囲Oaが投
影されると、ステップX3で、打点データに基づき、投
影された作動範囲Oaに含まれる未処理打点が選択され
る。ただし、前述した通り、三次元のキネマティクス解
で作動範囲Oaが表現された場合には、作動範囲Oaを
一層厳密に画定することができ、シミュレーション結果
の信頼性を高めることができる。この場合には、三次元
キネマティクス解の三次元形状データを作業ステーショ
ン固有の座標空間に取り込ませることによって作動範囲
Oaを車体フレーム11上に投影させることができる。
【0118】次に図33に示すフローチャートを参照し
て図29のステップV3における打点配分の再検討工程
を詳述する。この工程では、ステップY1で、以下に用
いられるパラメータT1、T2、TOが初期化される。
【0119】ステップY2では、図29のステップV3
から引き渡された未処理打点の中から集中打点群が選択
される。この集中打点群は、引き渡された未処理打点の
密集度を算出することによって選択される。こうした密
集度は、例えば、打点データに示される各中分類「A
1」〜「K3」に含まれる未処理打点数に基づいて特定
されればよい。
【0120】ステップY3では、例えば図34に示され
るように、図29のステップV3から引き渡された全て
の未処理打点に打順が付与される。打順は、打点データ
によって予め打順「1」「2」「3」のいずれかが指定
されている未処理打点に優先的に付与されることが望ま
しい。打点データによって打順が指定されている未処理
打点が割り振られずに残存すると、次のスポット溶接ガ
ン19に割り振られる未処理打点が打順によって限定さ
れてしまうからである。
【0121】そういった未処理打点に打順が付与されて
しまえば、それ以降、打順が付与された未処理打点が属
する小分類「A1−1」〜「K3−2」内の未処理打点
や、前の打順の未処理打点に最近の小分類「A1−1」
〜「K3−2」に属する未処理打点に順番に打順が付与
されていけばよい。そうすれば、1スポット溶接ガン1
9で連続的に処理されることができる未処理打点に順番
に打順が付与されることとなるからである。したがっ
て、1スポット溶接ガン19で効率的に未処理打点を処
理させることができる。予め打順が指定された未処理打
点が存在しない場合には、選択された集中打点群の中か
ら車体の基準点CCに最も離れた1未処理打点に打順
「1」が付与されればよい。
【0122】ステップY4では、付与された打順に従っ
て順番に現未処理打点が指定される。例えば打順「1」
の未処理打点が特定されていれば、打順「2」の未処理
打点が現未処理打点として指定される。図29のステッ
プV2から引き渡された未処理打点が1つしかなく打順
「2」の未処理打点が存在しなければ、処理は終了し、
指定されたスポット溶接ガン19に打順「1」の未処理
打点のみが割り振られることとなる。
【0123】現未処理打点が指定されると、前未処理打
点から現未処理打までスポット溶接ガン19が移動する
際に費やされる移動時間T1が取得される。未処理打点
の組み合わせが特定されれば、前述した通り、オフライ
ンティーチデータ34によって移動時間T1は特定され
ることができる。ただし、この場合には、1対の未処理
打点のあらゆる組み合わせに対して2点間の移動時間T
1を予め登録しておかなければならない。ここでは、溶
接ロボットの姿勢変化の有無を判断し、その判断に基づ
いて短ピッチ移動時間Tpや姿勢変化時間Tcの規定値
を用いて簡略的に移動時間T1を導き出すこととする。
【0124】まず、ステップY5で、前述と同様に、打
順「1」の未処理打点および打順「2」の未処理打点に
対してスポット溶接ガン19のアプローチ方向を規定す
るベクトル50、51を設定する。2つのベクトル5
0、51が比較されると、スポット溶接ガン19の姿勢
変化の有無が判定される。ステップY5で姿勢変化がな
いと判断されれば、ステップY6で短ピッチ移動時間T
pの規定値が取得される。その一方で、姿勢変化がある
と判断されれば、ステップY6で姿勢変化時間Tcの規
定値が取得される。いずれの場合でも、取得された規定
値は、2つの未処理打点47、48間で必要とされる短
ピッチ移動時間データまたは姿勢変化時間データとして
オフラインティーチデータ34に登録される。こうして
シミュレーションを実行しながら該当する2未処理打点
間の移動時間T1が特定される。
【0125】移動時間T1が取得されると、ステップY
7で、打順「1」の未処理打点から打順「2」の未処理
打点までの総移動時間T2が算出される。ここでは、前
回までの総移動時間T2=0であるから、移動時間T1
がそのまま総移動時間T2に置き換えられる。
【0126】ステップY8では、算出された総移動時間
T2に基づいて、打順「1」の未処理打点から打順
「2」の未処理打点までの処理時間TOが算出される。
この算出にあたっては、設備データ32からガン開閉時
間データが取得され、ワークデータ33から溶接時間デ
ータが取得され、オフラインティーチデータ34から前
進時間データや後退時間データが取得される。処理時間
TOは、図24や図26を参照しつつ前述した通り特定
される。
【0127】算出された処理時間TOは、ステップY9
で、タクト時間データすなわち最大作業時間データで示
される最大作業時間と比較される。処理時間TOが最大
作業時間を超えていれば、ステップY10に進み、未処
理打点の割り振りは完了する。打順「2」の未処理打点
48の処理が最大作業時間内に終了しないと判断され、
打順「2」の未処理打点48の割り振りは失敗に終わ
る。指定されたスポット溶接ガン19には、打順「1」
の未処理打点のみが割り振られることとなる。その一方
で、処理時間TOが最大作業時間を超えていなければ、
ステップY11で、打順「2」の未処理打点が前未処理
打点として登録され、処理工程はステップY4に戻る。
【0128】ステップY4では、打順に従って再び現未
処理打点が指定される。検出されなければ、ステップY
10に進み、前未処理打点の打順よりも大きい打順が消
去される。その結果、指定された1スポット溶接ガン1
9に、打順に従って順番に指定された未処理打点が割り
振られる。こうして打順が特定されれば、図24や図2
6を参考にしながら前述された通り、打順に従って移動
するスポット溶接ガン19の移動経路が設定されてもよ
い。
【0129】ここで、現未処理打点すなわち打順「3」
の未処理打点49が指定されると、前述と同様に、打順
「2」および打順「3」の未処理打点48、49間でベ
クトル51、53が比較され(ステップY5)、比較結
果に基づいて打順「2」の未処理打点48から打順
「3」の未処理打点49までの移動時間T1が取得され
る。
【0130】続いてステップY7では、取得された移動
時間T1に基づいて総移動時間T2が算出される。ここ
では、前回記憶された総移動時間T2に、今回算出され
た移動時間T1が加えられる。前回の総移動時間T2
は、こうして移動時間T1が加えられた総移動時間T2
によって置き換えられる。総移動時間T2が算出される
と、ステップY8で、打順「1」の未処理打点47から
打順「3」の未処理打点49までの処理時間TOが算出
される。
【0131】算出された処理時間TOは、ステップY9
で再び最大作業時間と比較される。処理時間TOが最大
作業時間を超えていれば、ステップY10に進み、未処
理打点の割り振りは完了する。ここでは、打順「3」の
未処理打点49の処理が最大作業時間内に終了しないと
判断され、打順「3」の未処理打点49の割り振りは失
敗に終わる。打順「3」以降の打順が消去され、その結
果、指定された1スポット溶接ガン19に、打順「1」
および「2」で指定される未処理打点47、48が割り
振られる。
【0132】処理時間TOが最大作業時間を超えていな
ければ、ステップY11で、打順「3」の未処理打点4
9が前未処理打点に置き換えられ、処理工程は再びステ
ップY4に戻る。ステップY4以下の処理工程が再び実
行される。こうして、ステップY9で処理時間TOが最
大作業時間を超えるまで、あるいは、ステップY4で現
未処理打点が指定されなくなるまで、ステップY4〜Y
11の処理工程が繰り返されていく。その結果、指定さ
れた1スポット溶接ガン19に対して未処理打点が割り
振られるのである。
【0133】なお、本発明は、前述したいわゆる増し打
ちラインを構築する際に用いられるだけでなく、同様に
作業ロボットが配列されるその他の生産ラインを構築す
る際に用いられることができる。
【0134】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、1生産ラ
インに配列される作業ロボットにできる限り均等に作業
を配分することができる生産ラインの作業配分シミュレ
ーション方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 自動車の車体フレームを製造する生産ライン
の一具体例を示す概略平面図である。
【図2】 溶接ロボットの一具体例を示す斜視図であ
る。
【図3】 各スポット溶接ガンの形状を示す図である。
【図4】 各溶接ロボットの作業に必要とされる作業時
間を算出する方法を示す模式図である。
【図5】 車体フレーム上の打点群の一具体例を示す図
である。
【図6】 本発明に係る生産ラインの作業配分シミュレ
ーション方法を実現するCAD/CAM(コンピュータ
支援設計製造)システムの構成を概略的に示すブロック
図である。
【図7】 占有領域の特定方法を示す図である。
【図8】 打点データの構造を示す図である。
【図9】 打点データの構造を示す図である。
【図10】 ガンデータの構造を示す図である。
【図11】 本発明に係る生産ラインの作業配分シミュ
レーション方法の処理工程を概略的に示すフローチャー
トである。
【図12】 最大作業時間の短縮によって生じるスポッ
ト溶接ガンの稼動率の変化を示すグラフである。
【図13】 未処理打点群の特定工程を示すフローチャ
ートである。
【図14】 溶接ロボット指定欄に対する「11」の登
録を示す図である。
【図15】 打順欄に対する打順の登録を示す図であ
る。
【図16】 車体フレーム上に設定された占有領域を示
す図である。
【図17】 溶接ロボット指定欄に対する「12」の登
録を示す図である。
【図18】 打点配分の検討工程を示すフローチャート
である。
【図19】 第1未処理打点に対する1スポット溶接ガ
ン「MCF」の登録を示す図である。
【図20】 第1未処理打点の抽出工程を示すフローチ
ャートである。
【図21】 打点配分の決定工程を示すフローチャート
である。
【図22】 車体フレーム上に設定された作動範囲を示
す図である。
【図23】 溶接ロボットの姿勢が変化しない場合に第
1および第2未処理打点に対してアプローチ方向を規定
するベクトルを示す図である。
【図24】 溶接ロボットの姿勢が変化しない場合に第
1および第2未処理打点に対して想定される処理時間を
示す図である。
【図25】 溶接ロボットの姿勢が変化する場合に第1
および第2未処理打点に対してアプローチ方向を規定す
るベクトルを示す図である。
【図26】 溶接ロボットの姿勢が変化する場合に第1
および第2未処理打点に対して想定される処理時間を示
す図である。
【図27】 第2および第3未処理打点に対してアプロ
ーチ方向を規定するベクトルを示す図である。
【図28】 第1〜第3未処理打点に対して想定される
処理時間を示す図である。
【図29】 未処理打点の割り振り工程を示すフローチ
ャートである。
【図30】 未処理打点の抽出工程を示すフローチャー
トである。
【図31】 作動範囲に基づく未処理打点の検索工程を
示すフローチャートである。
【図32】 車体フレーム上に設定された作動範囲を示
す図である。
【図33】 打点配分の再検討工程を示すフローチャー
トである。
【図34】 抽出された未処理打点に対して登録された
打順を示す図である。
【符号の説明】
10 生産ライン、11 ワークとしての車体フレー
ム、13a〜13i 作業ステーション、14 溶接ロ
ボット、19 スポット溶接ガン、23 スポット溶接
打点、33 打点データ、打順データおよびガンデータ
を含むワークデータ、34 作動範囲データおよび移動
時間データを含むオフラインティーチデータ、50,5
1,53 ベクトル、Oa 作動範囲、TO 処理時
間。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金子 正勝 埼玉県狭山市新狭山1−10−1 ホンダエ ンジニアリング株式会社内 (72)発明者 斉藤 仁 埼玉県狭山市新狭山1−10−1 ホンダエ ンジニアリング株式会社内 (72)発明者 河合 泰宏 埼玉県狭山市新狭山1−10−1 ホンダエ ンジニアリング株式会社内 Fターム(参考) 3C042 RA27 RL00 4E065 AA05 5B049 BB07 CC21 CC31 DD01 DD05 EE05 EE41 FF02 FF03 FF04 FF09 9A001 HH19 HH32 HH34 JJ44 JJ48 JJ49 JJ50 KK54

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワーク上の全ての未処理打点の位置を示
    す打点データを取得する工程と、1スポット溶接ガンの
    最大作業時間を示す複数の作業時間値を含む作業時間デ
    ータを取得する工程と、作業時間値の最大値が指定され
    ると、前記打点データに基づき、最大値が示す最大作業
    時間内に1スポット溶接ガンで処理される未処理打点群
    を特定する工程と、特定された未処理打点群に基づい
    て、1生産ラインに沿ってスポット溶接ガンの配置を特
    定する配置データを作成する工程と、前記最大値以外の
    作業時間値が指定されると、前記配置データに基づき、
    生産ラインの上流側から順番に1スポット溶接ガンを指
    定する工程と、1スポット溶接ガンが指定されると、前
    記配置データおよび打点データに基づき、前記指定され
    た作業時間値が示す最大作業時間内に処理される未処理
    打点を前記指定された1スポット溶接ガンに割り振る工
    程とを備えることを特徴とする生産ラインの作業配分シ
    ミュレーション方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の生産ラインの作業配分
    シミュレーション方法において、前記打点データで示さ
    れる全ての未処理打点が前記配置データで示される1生
    産ラインのスポット溶接ガンに割り振られる前記作業時
    間値の最小値を探り当てることを特徴とする生産ライン
    の作業配分シミュレーション方法。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の生産ラインの作業配分
    シミュレーション方法において、前記最大値を段階的に
    引き下げることによって前記作業時間値を設定する工程
    と、前記最小値を探り当てるにあたって、設定された作
    業時間値ごとに、前記打点データで示される全ての未処
    理打点が前記配置データで示される1生産ラインのスポ
    ット溶接ガンに割り振られたか否かを判断する工程とを
    さらに備えることを特徴とする生産ラインの作業配分シ
    ミュレーション方法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の生産ラ
    インの作業配分シミュレーション方法において、前記打
    点データで示される未処理打点ごとに使用可能なスポッ
    ト溶接ガンを特定するガンデータを取得する工程と、前
    記未処理打点群を特定するにあたって1溶接ロボットを
    指定する工程と、指定された1溶接ロボットに最初に割
    り振られる第1未処理打点を指定する工程と、ガンデー
    タを用いて、指定された第1未処理打点に対して1スポ
    ット溶接ガンを指定する工程と、ガンデータを用いて、
    指定された1スポット溶接ガンで処理される未処理打点
    を抽出する工程とをさらに備え、抽出された未処理打点
    から、前記最大値が示す最大作業時間内に1スポット溶
    接ガンで処理される未処理打点群が特定されることを特
    徴とする生産ラインの作業配分シミュレーション方法。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の生産ラインの作業配分
    シミュレーション方法において、各スポット溶接ガンご
    とに作動範囲を示す作動範囲データを取得する工程と、
    前記未処理打点群を特定するにあたって、前記打点デー
    タに基づき、前記第1未処理打点を含む作動範囲を前記
    ワーク上で画定する工程と、画定された作動範囲に含ま
    れる未処理打点を抽出する工程とをさらに備え、抽出さ
    れた未処理打点から、前記最大値が示す最大作業時間内
    に1スポット溶接ガンで処理される未処理打点群が特定
    されることを特徴とする生産ラインの作業配分シミュレ
    ーション方法。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の生産ラインの作業配分
    シミュレーション方法において、前記第1未処理打点か
    ら順番に、前記未処理打点群に含まれる1未処理打点ご
    とに打順を付与する工程と、打順が付与されるたびに、
    その打順で特定される1未処理打点までに1スポット溶
    接ガンが費やす処理時間を算出する工程と、算出された
    処理時間が前記最大値に達するか否かを判定する工程と
    をさらに備えることを特徴とする生産ラインの作業配分
    シミュレーション方法。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の生産ラインの作業配分
    シミュレーション方法において、前記処理時間は、1対
    の未処理打点間で費やされるスポット溶接ガンの2点間
    移動時間を示す移動時間データを用いて算出されること
    を特徴とする生産ラインの作業配分シミュレーション方
    法。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の生産ラインの作業配分
    シミュレーション方法において、付与された打順に従っ
    て相前後する1対の未処理打点に対してスポット溶接ガ
    ンのアプローチ方向を規定するベクトルを特定する工程
    と、ベクトル同士の位置関係を検出する工程と、検出さ
    れた位置関係に基づいて、溶接ロボットの姿勢変化の有
    無を判断する工程とをさらに備え、前記姿勢変化がない
    と判断されると、短ピッチ移動時間データで示されるス
    ポット溶接ガンの短ピッチ移動時間を前記2点間移動時
    間に用いて前記処理時間が算出されることを特徴とする
    生産ラインの作業配分シミュレーション方法。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の生産ラインの作業配分
    シミュレーション方法において、前記姿勢変化があると
    判断されると、姿勢変化時間データで示される溶接ロボ
    ットの姿勢変化時間を前記2点間移動時間に用いて前記
    処理時間が算出されることを特徴とする生産ラインの作
    業配分シミュレーション方法。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9のいずれかに記載の生産
    ラインの作業配分シミュレーション方法において、前記
    打点データで示される未処理打点ごとに、前記ワークの
    特性によって必然的に決定される打順を特定する打順デ
    ータを取得する工程と、前記打順データに基づき、打順
    の若い未処理打点を優先的に前記未処理打点群に含ませ
    る工程とをさらに備えることを特徴とする生産ラインの
    作業配分シミュレーション方法。
  11. 【請求項11】 請求項1〜10のいずれかに記載の生
    産ラインの作業配分シミュレーション方法において、各
    スポット溶接ガンごとに作動範囲を示す作動範囲データ
    を取得する工程と、前記未処理打点を割り振るにあたっ
    て、前記配置データに基づき、前記指定された1スポッ
    ト溶接ガンごとに作動範囲データで示される作動範囲を
    前記ワーク上に投影する工程と、前記打点データに基づ
    き、投影された作動範囲に含まれる未処理打点を選択す
    る工程とをさらに備えることを特徴とする生産ラインの
    作業配分シミュレーション方法。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載の生産ラインの作業
    配分シミュレーション方法において、前記選択された未
    処理打点に打順を付与する工程と、打順に従って順番に
    現未処理打点を指定する工程と、現未処理打点が指定さ
    れると、現未処理打点までに前記指定された1スポット
    溶接ガンが費やす処理時間を算出する工程と、算出され
    た処理時間が前記指定された作業時間値に達するか否か
    を判定する工程とをさらに備えることを特徴とする生産
    ラインの作業配分シミュレーション方法。
  13. 【請求項13】 請求項12に記載の生産ラインの作業
    配分シミュレーション方法において、前記処理時間は、
    1対の未処理打点間で費やされるスポット溶接ガンの2
    点間移動時間を示す移動時間データを用いて算出される
    ことを特徴とする生産ラインの作業配分シミュレーショ
    ン方法。
  14. 【請求項14】 請求項13に記載の生産ラインの作業
    配分シミュレーション方法において、前記打順に従って
    相前後する1対の未処理打点に対してスポット溶接ガン
    のアプローチ方向を規定するベクトルを特定する工程
    と、ベクトル同士の位置関係を検出する工程と、検出さ
    れた位置関係に基づいて、溶接ロボットの姿勢変化の有
    無を判断する工程とをさらに備え、前記姿勢変化がない
    と判断されると、短ピッチ移動時間データで示されるス
    ポット溶接ガンの短ピッチ移動時間を前記2点間移動時
    間に用いて前記処理時間が算出されることを特徴とする
    生産ラインの作業配分シミュレーション方法。
  15. 【請求項15】 請求項14に記載の生産ラインの作業
    配分シミュレーション方法において、前記姿勢変化があ
    ると判断されると、姿勢変化時間データで示される溶接
    ロボットの姿勢変化時間を前記2点間移動時間に用いて
    前記処理時間が算出されることを特徴とする生産ライン
    の作業配分シミュレーション方法。
  16. 【請求項16】 請求項1〜15のいずれかに記載の生
    産ラインの作業配分シミュレーション方法において、前
    記打点データで示される未処理打点ごとに、前記ワーク
    の特性によって必然的に決定される打順を特定する打順
    データを取得する工程と、前記打順データに基づき、打
    順の若い未処理打点を優先的に前記指定された1スポッ
    ト溶接ガンに割り振る工程とをさらに備えることを特徴
    とする生産ラインの作業配分シミュレーション方法。
  17. 【請求項17】 ワーク上の全ての未処理作業点の位置
    を示す作業点データを取得する工程と、1作業ツールの
    最大作業時間を示す複数の作業時間値を含む作業時間デ
    ータを取得する工程と、作業時間値の最大値が指定され
    ると、前記作業点データに基づき、最大値が示す最大作
    業時間内に1作業ツールで処理される未処理作業点群を
    特定する工程と、特定された未処理作業点群に基づい
    て、1生産ラインに沿って作業ツールの配置を特定する
    配置データを作成する工程と、前記最大値以外の作業時
    間値が指定されると、前記配置データに基づき、生産ラ
    インの上流側から順番に1作業ツールを指定する工程
    と、1作業ツールが指定されると、前記配置データおよ
    び作業点データに基づき、前記指定された作業時間値が
    示す最大作業時間内に処理される未処理作業点を前記指
    定された1作業ツールに割り振る工程とを備えることを
    特徴とする生産ラインの作業配分シミュレーション方
    法。
  18. 【請求項18】 請求項17に記載の生産ラインの作業
    配分シミュレーション方法において、前記打点データで
    示される全ての未処理打点が前記配置データで示される
    1生産ラインのスポット溶接ガンに割り振られる前記作
    業時間値の最小値を探り当てることを特徴とする生産ラ
    インの作業配分シミュレーション方法。
  19. 【請求項19】 請求項18に記載の生産ラインの作業
    配分シミュレーション方法において、前記最大値を段階
    的に引き下げることによって前記作業時間値を設定する
    工程と、前記最小値を探り当てるにあたって、設定され
    た作業時間値ごとに、前記作業点データで示される全て
    の未処理作業点が前記配置データで示される1生産ライ
    ンの作業ツールに割り振られたか否かを判断する工程と
    をさらに備えることを特徴とする生産ラインの作業配分
    シミュレーション方法。
  20. 【請求項20】 請求項17〜19のいずれかに記載の
    生産ラインの作業配分シミュレーション方法において、
    前記作業ツールは、少なくとも2部材を互いに接合する
    接合ツールであることを特徴とする生産ラインの作業配
    分シミュレーション方法。
  21. 【請求項21】 請求項20に記載の生産ラインの作業
    配分シミュレーション方法において、前記接合には、少
    なくとも、溶接、ボルト打ちおよびリベット打ちのいず
    れか1つが含まれることを特徴とする生産ラインの作業
    配分シミュレーション方法。
  22. 【請求項22】 請求項21に記載の生産ラインの作業
    配分シミュレーション方法において、前記溶接にはスポ
    ット溶接が含まれることを特徴とする生産ラインの作業
    配分シミュレーション方法。
  23. 【請求項23】 ワーク上の全ての未処理打点の位置を
    示す打点データを取得する工程と、1スポット溶接ガン
    の最大作業時間を示す複数の作業時間値を含む作業時間
    データを取得する工程と、作業時間値の最大値が指定さ
    れると、前記打点データに基づき、最大値が示す最大作
    業時間内に1スポット溶接ガンで処理される未処理打点
    群を特定する工程と、特定された未処理打点群に基づい
    て、1生産ラインに沿ってスポット溶接ガンの配置を特
    定する配置データを作成する工程と、前記最大値以外の
    作業時間値が指定されると、前記配置データに基づき、
    生産ラインの上流側から順番に1スポット溶接ガンを指
    定する工程と、1スポット溶接ガンが指定されると、前
    記配置データおよび打点データに基づき、前記指定され
    た作業時間値が示す最大作業時間内に処理される未処理
    打点を前記指定された1スポット溶接ガンに割り振る工
    程とをコンピュータに実行させることを特徴とする記録
    媒体。
  24. 【請求項24】 請求項23に記載の記録媒体におい
    て、前記打点データで示される全ての未処理打点が前記
    配置データで示される1生産ラインのスポット溶接ガン
    に割り振られる前記作業時間値の最小値を探り当てる工
    程をさらにコンピュータに実行させることを特徴とする
    記録媒体。
  25. 【請求項25】 請求項24に記載の記録媒体におい
    て、前記最大値を段階的に引き下げることによって前記
    作業時間値を設定する工程と、前記最小値を探り当てる
    にあたって、設定された作業時間値ごとに、前記打点デ
    ータで示される全ての未処理打点が前記配置データで示
    される1生産ラインのスポット溶接ガンに割り振られた
    か否かを判断する工程とをさらにコンピュータに実行さ
    せることを特徴とする記録媒体。
  26. 【請求項26】 ワーク上の全ての未処理作業点の位置
    を示す作業点データを取得する工程と、1作業ツールの
    最大作業時間を示す複数の作業時間値を含む作業時間デ
    ータを取得する工程と、作業時間値の最大値が指定され
    ると、前記作業点データに基づき、最大値が示す最大作
    業時間内に1作業ツールで処理される未処理作業点群を
    特定する工程と、特定された未処理作業点群に基づい
    て、1生産ラインに沿って作業ツールの配置を特定する
    配置データを作成する工程と、前記最大値以外の作業時
    間値が指定されると、前記配置データに基づき、生産ラ
    インの上流側から順番に1作業ツールを指定する工程
    と、1作業ツールが指定されると、前記配置データおよ
    び作業点データに基づき、前記指定された作業時間値が
    示す最大作業時間内に処理される未処理作業点を前記指
    定された1作業ツールに割り振る工程とをコンピュータ
    に実行させることを特徴とする記録媒体。
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