JP2000141128A - 金属線材の突合せ溶接方法、及び、これに用いるバリ取り工具、並びに、金属線材の突合せ溶接装置 - Google Patents

金属線材の突合せ溶接方法、及び、これに用いるバリ取り工具、並びに、金属線材の突合せ溶接装置

Info

Publication number
JP2000141128A
JP2000141128A JP10313213A JP31321398A JP2000141128A JP 2000141128 A JP2000141128 A JP 2000141128A JP 10313213 A JP10313213 A JP 10313213A JP 31321398 A JP31321398 A JP 31321398A JP 2000141128 A JP2000141128 A JP 2000141128A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
metal wire
cylindrical
cylindrical tool
butt
tool
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10313213A
Other languages
English (en)
Inventor
Masanori Mochizuki
正典 望月
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
ISEL Co Ltd
Original Assignee
ISEL Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ISEL Co Ltd filed Critical ISEL Co Ltd
Priority to JP10313213A priority Critical patent/JP2000141128A/ja
Publication of JP2000141128A publication Critical patent/JP2000141128A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Pressure Welding/Diffusion-Bonding (AREA)
  • Milling, Broaching, Filing, Reaming, And Others (AREA)
  • Electrical Discharge Machining, Electrochemical Machining, And Combined Machining (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属線材を突合せ溶接した時に生じるバリが
速やかに除去できるようにすること。 【解決手段】 一対の金属線材(100) 相互を突合せ溶接
する方法において、前記各金属線材(100) の端部を筒状
工具(1) によって保持した状態で前記金属線材(100) の
端面相互を溶接する工程と、前記溶接完了後に一対の前
記筒状工具(1) の少なくとも一方を前記金属線材(100)
に対して軸線方向に相対移動させて突合せ溶接部に生じ
るバリ(109) を突き切ることにより金属線材(100) から
分離する工程とを具備すること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は線材をつき合わせ
状態に接合する溶接方法及びこれに用いるバリ取り工
具、並びに、溶接装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】金属線材等の接合には、所謂、フラッシ
ュバットによる熱間溶接による突合せ溶接法と、冷間溶
接による突合せ溶接法とが採用される。前者は鋼線等の
突合せに用いられる。後者の方法は、非鉄金属線材の溶
接に採用されており、金属線材の端部を強固にクランプ
して金属線材の端面相互を突合せ、前記端面相互を十分
に大きな圧力で軸線方向に5〜10回くり返し加圧する
ことにより冷間溶接するものである。この冷間溶接の原
理は前記端面相互に圧力を加えることにより、前記一方
の端面の金属原子を他方の端面の金属原子配列の中へ押
し入れるものであり、これにより金属原子は所謂金属結
合と呼ばれる力で結合され、主として、この結合力で、
前記端面相互が冷間にて突合せ溶接される。
【0003】この突合せ溶接部にはバリが生じる。この
バリを切除する作業が面倒であると共に、バリを除去し
た後の金属線材の接合部の表面が滑らかに連続したもの
とはなりにくい。このことは熱間溶接による突合せ溶接
の場合も同様である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる点に
鑑みてなされたものであり、金属線材を突合せ溶接した
時に生じるバリが速やかに除去できるようにすることを
その課題とする。 *1項
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する為に
講じた本発明の技術的手段は『一対の金属線材(100)相
互を突合せ溶接する方法において、前記各金属線材(10
0) の端部を筒状工具(1) によって保持した状態で前記
金属線材(100) の端面相互を溶接する工程と、前記溶接
完了後に一対の前記筒状工具(1) の少なくとも一方を前
記金属線材(100)に対して軸線方向に相対移動させて突
合せ溶接部に生じるバリ(109) を突き切ることにより金
属線材(100) から分離する工程とを具備すること』であ
る。
【0006】上記技術的手段は次のように作用する。各
金属線材(100) が夫々筒状工具(1) によって保持した状
態で突合せ溶接される。その突合せ端部相互には軸方向
の加圧力が作用し、金属線材(100) の端部相互の付合せ
溶接部にはバリ(109) が生じる。前記筒状工具(1) は筒
状であり、この筒状の筒状工具(1) をこのバリに接近さ
せてこれを突き切るようにすると前記バリ(109) が金属
線材(100) から分離される。
【0007】
【発明の効果】本発明は、上記構成であるから次の特有
の効果を有する。突合せ溶接完了後のバリ取り作業が、
前記突合せ溶接に使用した筒状工具(1)を用いて連続的
に行えるから、突合せ溶接とバリ取り作業とに要する時
間が短縮できる。バリ取り作業の作業性が良い。
【0008】突合せ溶接のための前記筒状工具(1) がそ
のままバリ取り用の工具となるから別個にバリ取り用工
具を用意する必要がない。従って、前記バリ(109) を取
る為に別個の保持手段を用意する必要がないと共に、線
材を前記筒状工具(1) から一旦取り外す必要がなく、冷
間溶接による突合せ溶接完了後にバリ取り作業が連続的
に行える。
【0009】突合せ溶接に際して各金属線材(100) の端
部を保持するのは筒状の工具であり、これによってバリ
取りするのであるから、バリ取り後の表面とそれに続く
金属線材(100) の表面とが滑らかに連続し易く、仕上が
りが向上する。 [その他] *2項 1項において、『前記バリ(109) を金属線材(100) から
分離する工程は、前記一対の筒状工具(1) が対向接近さ
れて、前記一対の筒状工具(1) の先端相互が前記バリ(1
09) を突切り状態で接触する工程である』ものでは、金
属線材(100) 相互を突合せ溶接する際の一対の筒状工具
(1) は同じ構成のものを使用できる点で利点がある。ま
た、バリ取り後の表面と金属線材表面との連続性の滑ら
かさが一層向上する。 *3項 前記突合せ溶接が、冷間突合せ溶接である場合、突合せ
溶接部の両側の筒状工具によるクランプ部のクランプ圧
力が熱間突合せ溶接する場合に比べて大きくクランプ跡
が残りやすいが、筒状工具(1) によって金属線材(100)
がクランプされるから、V溝部分でクランプする場合に
比べてクランプ跡がつきにくい。 *4項 1項において、前記筒状工具(1) はバリ取り工具として
機能するが、このバリ取り工具を『金属線材(100) の突
合せ溶接部の近傍に軸線方向移動可能に外嵌する筒状工
具(1) であって、前記筒状工具(1) の一方の端部をバリ
(109) に対向するクランプ側端部とし、このクランプ側
端部の先端に前記バリ(109) を金属線材の母材部から切
り離すための刃(15)を形成した』ものでは、前記筒状工
具(1) により金属線材(100) の突合せ溶接部に生じるバ
リ(109) 部を金属線材(100) 表面に沿って環状に分離で
きる。特に、前記筒状工具(1) は金属線材(100) に対し
て軸線方向に移動可能に外嵌するから、バリ(109) が前
記刃(15)によって金属線材(100) から取り除かれた状態
ではバリ取り後の表面がその近傍の金属線材(100)表面
と滑らかに連続する。前記外嵌する状態を密に外嵌する
状態としたものではこの効果が一層向上する。
【0010】前記刃(15)は後述する無端環状の環状刃で
あっても、又は、一部にスリットのある複数の円弧状刃
からなる環状刃であってもよい。 *5項 上記4項において、『一対の筒状工具(1) からなり、前
記各筒状工具(1) の前記クランプ側端部には軸線方向に
形成された所定の深さのスリットが設けられると共に、
前記刃(15)は全体として環状に形成され、前記筒状工具
(1) の前記クランプ側端部に対してテーパ嵌合状態に外
嵌する締付けリング(10)と、この締付けリング(10)の前
記テーパ嵌合度合いを調節して前記クランプ側端部によ
る前記金属線材(100) に対する締め付け度合いを調節す
る調節機構とを具備する』場合、前記調節機構の調節に
より締付けリング(10)の締付け度合いを調節して、前記
刃(15)の直径をバリ取りの際の金属線材(100) の直径よ
りも小さい直径にできる利点がある。このようにした場
合、バリ取り後の線材の表面に部分的な凸部が生じる不
都合がない。従って、放電加工機のワイヤーに実施した
場合には、突合せ溶接後のワイヤーを用いて放電加工し
ても、前記凸部による放電加工上の不具合が解消でき、
新しいワイヤーと同様に使用できる。
【0011】更に、締付けリング(10)の締付け度合いを
調節することにより前記刃(15)の直径を調節する際に、
前記スリットが前記調節の自由度を高める点で利点があ
り、さらに、前記調節に際して、締め付けリング(10)の
嵌合度合いを調節する為の締付け力等が軽減される。 *6項 1項の溶接方法を実施する為に、次の溶接装置とするこ
とができる。『金属線材(100) を貫通させて前記金属線
材(100) の端部を保持するための一対の筒状工具(1) で
あって、前記端部を突合せ状態に直線状に連続するよう
に対向配置した筒状工具(1) と、前記筒状工具(1) を軸
線方向に駆動する直線駆動手段と前記筒状工具(1) の先
端部にテーパ嵌合すると共にこのテーパ嵌合度合いが可
変である締付リング(10)と、前記筒状工具(1) に対して
前記締付リング(10)を軸線方向に往復移動させて前記テ
ーパ嵌合度合いを調節するための締付け力調節手段と、
前記各筒状工具(1) の先端に設けられ金属線材(100) の
母材表面から半径方向に突出するバリ(109) を前記母材
表面から切り離すための環状の刃(15)と、を具備する』
ものでは次の作用により上記1項の方法が円滑に実施で
きる。
【0012】筒状工具(1) によって金属線材(100) の端
部が保持されてこの端部相互は直線状に対向配置され
る。そして締付け力調節手段によって締付リング(10)に
よる筒状工具(1) の締付け力を調節して、金属線材(10
0) が筒状工具(1) に対してずれないようにし、この状
態でこれら筒状工具(1) を軸線方向に対向接近させる
と、これにより金属線材(100) の端部相互が所定の圧力
で加圧され、前記端部相互が突合せ状態に冷間溶接され
る。
【0013】このときに前記突合せ溶接部にバリ(109)
が生じるが、締付け力調節手段により筒状工具(1) によ
る金属線材(100) の締付け力を調節して筒状工具(1) を
金属線材(100) に対して相対移動させることにより前記
環状の刃(15)によって前記バリ(109) が切り離される。
このように突合せ状態に冷間溶接することとこの後のバ
リ取り作業が連続的に行える。
【0014】特に、この発明の装置は、放電加工機のワ
イヤー供給側に取り付け、連続運転する際に、使用中の
ワイヤーの残量が少なくなった時点でこの溶接装置を作
動させると、連続運転の際の、ワイヤー切れ(使い尽く
した状態)を解消でき、ワイヤー長さの制約受けること
なく、長時間連続運転できる利点がある。この場合にお
いて、筒状工具(1) として前記4、5項の構成を採用す
ると、同項の効果が得られることとなり一層有益であ
る。
【0015】なお、放電加工機の1つの加工作業で使用
された後の残余ワイヤーを、筒状工具(1) の一方から他
方の筒状工具に貫通させるようにして、前記残余ワイヤ
ーを順次突合せ溶接すると、長く連続するワイヤーに仕
上げられるから、これまで廃棄処分されていた前記残余
のワイヤーを新しいワイヤーと同様に使用できる点で有
益である。 *7項 前記6項において『前記直線駆動手段と締付け力調節手
段とを制御する制御手段を設け、この制御手段は、前記
筒状工具(1) によって前記金属線材(100) の端部を強く
保持した状態で一対の前記筒状工具(1) (1) を対向接近
させて冷間にて前記端部相互を前記突合せ溶接し、その
後に、前記筒状工具(1) による金属線材(100) の保持を
ゆるめた状態でこの筒状工具(1) を金属線材(100) に対
して相対移動させることにより前記刃(15)により前記バ
リ(109) を金属線材(100) の母材から分離するように、
前記直線駆動手段と締付け力調節手段とを制御する構成
とした』ものでは、制御手段によって、前記付合わせ溶
接の作業及びバリ取り作業が連続的に自動的に行える。
しかも、これらの作業が共通の筒状工具(1) を用いて行
える利点がある。 *8項 前記7項において、『前記筒状工具(1) は、複数のガイ
ド軸(20)に直線移動自在に取付けられた一対のスライド
板(201) (202) の夫々に固定され、前記直線駆動手段は
前記スライド板(201) (202) を相互に対向接近させる駆
動手段であり、前記締付リング(10)は前記スライド板(2
01) (202) に軸線方向移動自在に設けられ、前記締付け
力調節手段は前記スライド板(201) (202) に対する前記
締付リング(10)の軸線方向位置を調節する為の位置調節
手段である』ものでは、予め複数のガイド軸(20)によっ
て決定された移動軌跡に一致するように前記スライド板
(201) (202) が直線駆動されると共に、これらスライド
板(201) (202) との関係で筒状工具(1) に対する締付け
リング(10)の締付け力が調節されるから、直線移動精度
が高く、前記締付け力の調節が確実である。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本願発明の実施例の形態
を、図示例と共に説明する。図1に示す実施の形態は、
放電加工機のワイヤーの突合せ溶接に使用する装置の一
部を切欠断面とした正面図である。この装置は、固定ベ
ース(300) の左右の両側から一対の固定板(301) (302)
が所定の間隔を開けて直立している。
【0017】そして、これらの固定板(301) (302) 間に
二つのガイド軸(20)(20)が上下に平行に設けられ、これ
らガイド軸が一対のスライド板(201) (202) を貫通し、
この貫通部分にはガイドブッシュが設けられている。従
って、このスライド板(201)(202) は前記ガイド軸(20)
に対して直交した姿勢に維持されて、前記ガイド軸(20)
に沿って平行移動可能である。 [筒状工具(1) 及び締付けリング(10)の取付け構造]前
記スライド板(201) (202) の外面中央には筒部(21)が設
けられている。この筒部(21)の先端部には、その直径線
上に位置するように一対の凹部(22)が形成され、この凹
部(22)に嵌め込まれる態様でバー(24)が固定されてい
る。このバー(24)には、金属線(100) としての前記ワイ
ヤーを挿通させる筒状工具(1) が貫通するように固定さ
れている。
【0018】前記筒状工具(1) の内側の先端部は前記ス
ライド板(201) から内側に突出し、図6に示すように、
この先端部の外周面は基端側に向かって直径が拡大する
テーパ面(161) に仕上げられ、前記先端部に外嵌する締
付けリング(10)の内周に形成されたテーパ面(162) と同
じテーパになっている。このテーパ面(162) の直径より
も大きな内径の筒軸部(11)が前記締付けリング(10)の内
面から突出形成されており、この筒軸部(11)が前記スラ
イド板(201) に対してすすみ対偶状態に貫通している。
そして、この筒軸部(11)の外側の端部には、図5に示す
ように、前記バー(24)との間の空間部で回転自在に収容
されたピニオン(13)が螺合している。このピニオン(13)
の一方の面と、前記空間部に於けるスライド板(201) 側
の面との間にメタル(131) が介在されて、ピニオン(13)
との前記スライド板(201) との間の摺動抵抗を低減して
いる。
【0019】前記すすみ対偶を実現するため、前記締付
けリング(10)の周縁近傍の内面にはピン(12)が設けられ
て、このピン(12)が前記スライド板(201) に設けた孔部
(25)に対して軸線方向移動自在に挿入されている。従っ
て、前記筒軸部(11)との螺合により前記ピニオン(13)の
回転に応じて前記筒軸部(11)及び締付けリング(10)が軸
線方向に移動され、前記テーパ嵌合部の嵌合度合いが調
節される。
【0020】前記ピニオン(13)は筒部(21)に設けたラッ
ク(14)とかみ合っており、このラックは前記筒部(21)の
胴部外面に取付けた直動駆動装置(17)の出力部に連結さ
れている。従って、前記出力部の直線移動によって前記
ピニオン(13)が回転駆動されることとなり、前記嵌合度
合いの調節ができる。 [筒状工具(1) の直線駆動機構]直線駆動機構は固定板
(301) と固定板(302) とに夫々設けられているが、一方
について説明する。
【0021】前記筒部(21)の先端部の内周側には前記バ
ー(24)と直交する直径線上に一対のカムフォロア(23)が
設けられ、前記筒部(21)によって回転自在に保持されて
いる。筒部(21)の先端部は前記固定板(301) の内面近傍
にあり、固定板(301) の中央部にて回転自在に支持され
た駆動筒(30)の内側端部に設けたディスク(31)が前記筒
部(21)内に余裕をもって収容されている。
【0022】前記ディスク(31)の端面には、図4のよう
に、山部(313) と谷部(312) とが交互に配置された環状
のカム部(311) が形成されており、このカム部(311) が
前記カムフォロア(23)に対向している。そして、前記カ
ムフォロア(23)が前記カム部(311) の谷部と一致してい
る時には、カム部(311) はカムフォロア(23)に対して接
触しないで筒状工具(1) が後退位置にあり、前記カムフ
ォロア(23)が前記カム部(311) の山部と一致するとこの
山部の高さに応じてカムフォロア(23)との接触により筒
状工具(1) が所定のストローク進出される。
【0023】前記駆動筒(30)の外側の端部は固定板(30
1) の外面に突出して、この部分にはピニオン(32)が取
りけられている。このピニオン(32)とディスク(31)とで
固定板(301) を挟んでいるからディスク(31)及びピニオ
ン(32)は固定板(301) に対して一定の位置で回転駆動さ
れる。前記ピニオン(32)には、図2に示すように、固定
板(301) の外面に取付けられたハウジングブロック(32
0) に摺動自在に保持されているラック(33)がかみ合っ
ており、このラック(33)は前記固定板(301) に取付けた
直動駆動装置(34)の出力軸(340) に連結され、前記直動
駆動装置(34)の動作に応じて直線駆動される。これによ
り前記ピニオン(32)が回転駆動されると、前記カム部(3
11) の態様に応じて筒部(21)に固定された筒状工具(1)
が直線方向に進退駆動される。
【0024】以上の各部の関係は、他方の固定板(302)
との関係で設けられる他方の筒状工具(1) 、筒部(21)、
ディスク(31)等についても同様であるが、この例では、
他方の駆動筒(30)とピニオン(32)との螺合方向を逆に設
定しており直動駆動装置(34)の出力部の移動方向は同じ
に設定されている。従って、一方と他方の両方のラック
(33)が同方向に移動しても一方の筒状工具(1) と他方の
筒状工具(1) とは対象的に移動する。つまり、接近方向
にまたは離反方向に動作する。 [ワイヤー送り装置]前記、固定板(301) 及び固定板(3
02) の外面にはワイヤー送り装置(4) が設けられてい
る。
【0025】先ず一方のワイヤー送り装置(4) について
説明する。前記ワイヤー送り装置(4) は、前記ピニオン
(32)の外側にあって一対のピンチロール(41)からなり、
これらのピンチロール(41)はハウジングブロック(320)
に取りつけられた取付け台(42)によって回転自在に支持
されている。また、前記バー(24)に固定された筒状工具
(1) の外側の端部がこれら一対のピンチロール(41)の中
間に位置している。前記筒状工具(1) の外側の端部は前
記取付け台(42)の一部と軸線方向移動自在に嵌合してい
る。
【0026】固定板(302) 側についても同様の構成でワ
イヤー送り装置(4) が設けられている。前記筒状工具
(1) は筒状であるから、固定板(301) 側から挿通された
ワイヤーは一方のワイヤー送り装置(4) により一方の筒
状工具(1) を挿通してその先端部にまで送り出される。
他方の固定板(302) 側から挿通されたワイヤーも同様に
して他方のワイヤー送り装置(4) により他方の筒状工具
(1) の先端部にまで送り出される。
【0027】この状態で突合せ溶接をし、その後に、既
述のバリ取りをする。その後、この例では、固定板(30
1) 側にワイヤーを引き出して、その外側のリール(35)
に前記ワイヤーが巻き取られる。そして、巻き取られた
溶接済のワイヤーの端部が固定板(301) 側の筒状工具
(1) の端部に位置すると、送りを停止して、新たに溶接
するワイヤーを(302) 側から送り込んで上記した一連の
溶接作業をする。
【0028】以下、各部の動作を詳細に説明する。 [溶接動作]両方の筒状工具(1) に外側から金属線材(1
00) としてのワイヤーを送り込んで筒状工具(1) の先端
部から所定の寸法だけ前記ワイヤーの端部を突出させ
る。この状態で直動駆動装置(17)を作動させてピニオン
(13)を正転方向に所定角度回転駆動させることにより締
付けリング(10)のテーパ面(162) と筒状工具(1) のテー
パ面(161) とのテーパ嵌合度合いを調節する。これによ
り、前記筒状工具(1) の先端部の直径が縮小して、図6
ののように、金属線材(100) としてのワイヤーの先端
部を所定の強さで保持する。この保持の強さと前記テー
パ嵌合度合いとの関係は、予め実験によって定めてお
き、前記ピニオン(13)の原点位置からの回動角度によっ
て前記強さを決定する。場合によっては、前記ピニオン
(13)をハンドル操作によって回動する方式としてもよ
い。
【0029】次いで、このワイヤー保持状態で、図6の
のように相互に対向している一対の締付けリング(10)
を、直動駆動装置(34)を駆動させてラック(33)を2〜3
回転させる。これによりカム部(311) の谷部(312) と山
部(313) がカムフォロア(23)に対して交互に対向する位
置に移動される。この例では、直動駆動装置(34)による
ラック(33)の駆動方向を逆に設定しているから、一対の
直動駆動装置(34)を同期して動作させるだけで、一対の
カムフォロア(23)とカム部(311) との対偶作用によって
スライド板(201) (202) が接近と離反をくり返す。これ
により最終的には、相互に接触していたワイヤーの端面
相互が冷間溶接により突合せ溶接され、図6ののよう
に、突合せ溶接部からバリ(109) が張出した状態にな
る。[バリ取り動作]この状態で直動駆動装置(17)を作
動させることによりラック(14)を作動させてピニオン(1
3)を逆転方向に所定角度回動せると、一方のスライド板
(201) と他方のスライド板(202) とではピニオン(13)に
対する筒軸部(11)の螺合方向が逆に設定されているか
ら、図7−のように、両方の締付けリング(10)による
筒状工具(1) の締付けが所定の度合い緩められる。この
状態でも、前記筒状工具(1) の先端部が金属線材(100)
の母材部にほぼ密に外嵌している状態とする。
【0030】次いで、前記状態で直動駆動装置(34)を駆
動することによりスライド板(201)とスライド板(202)
の筒部(21)を対向接近させると、図7−〜のよう
に、金属線材(100) に対して筒状工具(1) が相対移動す
る。前記筒状工具(1) の先端部は図6及び図7のよう
に、先端に向かって先鋭化した環状の刃(15)となってお
り、この刃(15)から一定範囲の部分は基端側とは別個の
硬度のある材質で形成されている。従って前記刃(15)に
よる金属切断性能は十分に高い。
【0031】対向状態にある一対の刃(15)が相互に接触
する程度に接近させられるから、この動作によってバリ
(109) が母材部から環状に分離される。この後、図7−
のように、締め付けリング(10)の締付度合いを緩めた
後、各筒状工具(1) をバックさせ、その後、締付リング
(10)を所定の締付度合いにして前記各筒状工具(1) を再
度進出させると、図7−のように、バリ(109) が確実
に分離できる。
【0032】なお、条件によっては、一対の筒状工具
(1) を1回だけ相対接近させることで前記バリ取り作業
を終了できる。前記バリ取り動作の際、刃(15)が無端環
状であること、金属線材(100) に密に外嵌した状態で金
属線材(100) に対して摺動して前記分離を行うことか
ら、突合せ溶接部近傍の金属線材(100) の表面とバリ除
去部の表面とが軸線方向においても円周方向においても
滑らかに連続することとなる。 [その他]上記実施の形態は独立した溶接装置である
が、この溶接装置は、前記金属線材(100)たるワイヤー
を使用する放電加工機の前記ワイヤー供給部に連続的に
配置されてもよい。この場合、前記放電加工機を連続運
転する際に、使用中のワイヤーの残量が少なくなった時
点でこの溶接装置を作動させる。このようにすることで
連続運転の際の、ワイヤー切れ(使い尽くした状態)を
解消でき、ワイヤー長さの制約を受けることなく、放電
加工機が長時間運転できる利点がある。
【0033】又、筒状工具(1) の直径を縮小させるため
の締付機構としては、テーパ嵌合度合いを調節する方式
以外の他の方式(前記直径を調節状態に維持できる方
式)を採用してもよい。さらに、放電化工機のワイヤー
以外の他の金属線材の熱間又は冷間の突合せ溶接に本発
明を利用できる。さらに、上記実施の形態では、ピニオ
ン(32)とラック(33)と直動駆動装置(34)との組み合わせ
を、一対の筒状工具(1) の夫々の進退駆動機構、及び、
筒状工具(1) のクランプ側端部の締付けリング(10)によ
る締付け力調節機構に用いたが、これらの内の進退駆動
機構又は締付け力調節機構の何れか又は両方を、図8の
ように、ウオームギヤ装置(91)とこれのウオーム軸(92)
を駆動する為のサーボモータ(93)の組み合わせとしても
よい。この場合において、1つのサーボモータ(93)によ
って、一対の進退駆動機構(又は締付け力調節機構)の
一方と他方のウオーム軸を伝動により正、逆駆動させる
ようにしてもよい。
【0034】なお、上記実施の形態の一部の構成を利用
した放電加工機としては、『放電化工機のワイヤー供給
側に設けられ、使用中のワイヤーの後端と未使用の新規
ワイヤーの先端とを突合せ溶接すると共に突合せ溶接に
よるバリを除去する為の溶接装置と、前記使用中のワイ
ヤーの残量が所定の値に達したことを検知しこの検知時
に所定の信号を出力する残量検知手段と、この残量検知
手段の前記所定の信号出力に応答して前記溶接装置によ
る突合せ溶接及び前記バリを除去する動作とを連続的に
実行させるための突合せ溶接制御手段と、を具備する放
電加工機』とすることも考えられる。この場合には、前
記残量検知と、この状態でのワイヤーの端部の溶接方法
が重要事項となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の要部正面図
【図2】ピニオン(13)とラック(14)、及び、ピニオン(3
2)とラック(33)の関係の説明図
【図3】(17)及び直動駆動装置(34)の取付け状態を示す
装置の平面図
【図4】ディスク(31)とカムフォロア(23)の関係の説明
斜視図
【図5】ピニオン(13)と筒軸(11)との関係の詳細図
【図6】冷間溶接による突合せ溶接の工程の説明図
【図7】バリ取り工程の説明図
【図8】直動駆動装置(34)をサーボモータにした場合の
形態の要部説明図
【符号の説明】
(1) :筒状工具 (100) :金属線材 (109) :バリ (10):締付リング (15):刃 (201) (202) :スライ
ド板 (尚、各図中同一符号は同一又は相当部分を示す。)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B23K 37/08 B23K 37/08 D

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の金属線材(100) 相互を突合せ溶接
    する方法において、前記各金属線材(100) の端部を筒状
    工具(1) によって保持した状態で前記金属線材(100) の
    端面相互を溶接する工程と、前記溶接完了後に一対の前
    記筒状工具(1) の少なくとも一方を前記金属線材(100)
    に対して軸線方向に相対移動させて突合せ溶接部に生じ
    るバリ(109) を突き切ることにより金属線材(100) から
    分離する工程とを具備することを特徴とする金属線材の
    突合せ溶接方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記バリ(109) を金
    属線材(100) から分離する工程は、前記一対の筒状工具
    (1) が対向接近されて、前記一対の筒状工具(1) の先端
    相互が前記バリ(109) を突切り状態で接触する工程であ
    る金属線材の突合せ溶接方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、前記突合せ溶
    接は冷間突合せ溶接である、金属線材の突合せ溶接方
    法。
  4. 【請求項4】 金属線材(100) の突合せ溶接部の近傍に
    軸線方向移動可能に外嵌する筒状工具(1) であって、前
    記筒状工具(1) の一方の端部をバリ(109) に対向するク
    ランプ側端部とし、このクランプ側端部の先端に前記バ
    リ(109) を金属線材の母材部から切り離すための刃(15)
    を形成したことを特徴とするバリ取り工具。
  5. 【請求項5】 請求項4において、一対の筒状工具(1)
    からなり、前記各筒状工具(1) の前記クランプ側端部に
    は軸線方向に形成された所定の深さのスリットが設けら
    れると共に、前記刃(15)は全体として環状に形成され、
    前記筒状工具(1) の前記クランプ側端部に対してテーパ
    嵌合状態に外嵌する締付けリング(10)と、この締付けリ
    ング(10)の前記テーパ嵌合度合いを調節して前記クラン
    プ側端部による前記金属線材(100) に対する締め付け度
    合いを調節する調節機構とを具備するバリ取り工具。
  6. 【請求項6】 金属線材(100) を貫通させて前記金属線
    材(100) の端部を保持するための一対の筒状工具であっ
    て、その先端部が対向するように直列に配置された筒状
    工具(1) と、前記筒状工具(1) を軸線方向に駆動する直
    線駆動手段と前記筒状工具(1) の先端部にテーパ嵌合す
    ると共にこのテーパ嵌合度合いが可変である締付リング
    (10)と、前記筒状工具(1) に対して前記締付リング(10)
    を軸線方向に往復移動させて前記テーパ嵌合度合いを調
    節するための締付け力調節手段と、前記各筒状工具(1)
    の先端に設けられ金属線材(100) の母材表面から半径方
    向に突出するバリ(109) を前記母材表面から切り離すた
    めの環状の刃(15)と、を具備する金属線材の突合せ溶接
    装置。
  7. 【請求項7】 請求項6に於いて、前記直線駆動手段と
    締付け力調節手段とを制御する制御手段を設け、この制
    御手段は、前記筒状工具(1) によって前記金属線材(10
    0) の端部を強く保持した状態で一対の前記筒状工具(1)
    を対向接近させて冷間にて前記端部相互を前記突合せ
    溶接し、その後に、前記筒状工具(1) による金属線材(1
    00) の保持をゆるめた状態でこの筒状工具(1) を金属線
    材(100) に対して相対移動させることにより前記刃(15)
    により前記バリ(109) を金属線材(100) の母材から分離
    するように、前記直線駆動手段と締付け力調節手段とを
    制御する構成とした金属線材の突合せ溶接装置。
  8. 【請求項8】 請求項7において、前記筒状工具(1)
    は、複数のガイド軸(20)に直線移動自在に取付けられた
    一対のスライド板(201) (202) の夫々に固定され、前記
    直線駆動手段は前記スライド板(201) (202) を相互に対
    向接近させる駆動手段であり、前記締付リング(10)は前
    記スライド板(201) (202) に軸線方向移動自在に設けら
    れ、前記締付け力調節手段は前記スライド板(201) (20
    2) に対する前記締付リング(10)の軸線方向位置を調節
    する為の位置調節手段である、金属線材の突合せ溶接装
    置。
JP10313213A 1998-11-04 1998-11-04 金属線材の突合せ溶接方法、及び、これに用いるバリ取り工具、並びに、金属線材の突合せ溶接装置 Pending JP2000141128A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10313213A JP2000141128A (ja) 1998-11-04 1998-11-04 金属線材の突合せ溶接方法、及び、これに用いるバリ取り工具、並びに、金属線材の突合せ溶接装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10313213A JP2000141128A (ja) 1998-11-04 1998-11-04 金属線材の突合せ溶接方法、及び、これに用いるバリ取り工具、並びに、金属線材の突合せ溶接装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000141128A true JP2000141128A (ja) 2000-05-23

Family

ID=18038478

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10313213A Pending JP2000141128A (ja) 1998-11-04 1998-11-04 金属線材の突合せ溶接方法、及び、これに用いるバリ取り工具、並びに、金属線材の突合せ溶接装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000141128A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002072307A2 (en) * 2001-03-09 2002-09-19 Revelation Technologies, Llc Method and means for processing butt welds
WO2023149199A1 (ja) * 2022-02-04 2023-08-10 国立大学法人大阪大学 線形摩擦接合方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002072307A2 (en) * 2001-03-09 2002-09-19 Revelation Technologies, Llc Method and means for processing butt welds
WO2002072307A3 (en) * 2001-03-09 2003-05-01 Revelation Technologies Llc Method and means for processing butt welds
WO2023149199A1 (ja) * 2022-02-04 2023-08-10 国立大学法人大阪大学 線形摩擦接合方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7270505B2 (en) Cutting and beveling tool
KR101363007B1 (ko) 마찰 압접기의 버 제거 장치
WO2004078429A2 (en) Cutting tool and track guidance system
EP3718674B1 (en) Friction welding method and machine tool
WO2018179009A1 (en) Pipe clamping and cutting apparatus for cnc machine
US3912151A (en) Tube welding method
JP6421975B2 (ja) ラック軸の製造方法およびラック軸並びにフライス盤
JP2557017B2 (ja) 長尺管用摩擦圧接機
JP2000141128A (ja) 金属線材の突合せ溶接方法、及び、これに用いるバリ取り工具、並びに、金属線材の突合せ溶接装置
JP4537100B2 (ja) 筒体の溶接方法及び溶接装置
CN114473020B (zh) 一种管切割装置
CN112888519A (zh) 机床
JP5987654B2 (ja) フェイスクランプチャックおよび工作機械
US3719983A (en) Internal flash removal method
JP3587550B2 (ja) アーク溶接用コンタクトチップ及びその製造方法
WO2021002133A1 (ja) 工作機械及び加工方法
JP3149204B2 (ja) パイプ切断方法とパイプ切断装置
JPH0952128A (ja) ステンレス鋼管端部にフランジを形成する方法及びフランジ加工装置
JP2017221990A (ja) フェースクランプチャック装置
JPH07195201A (ja) 摩擦圧接機用の内バリ切削装置
JP2000263330A (ja) パイプ自動ねじ切り機におけるばり除去装置
JPH01133692A (ja) 摩擦溶接方法及び装置
JPH08126914A (ja) 金属パイプ端面のバリ取装置
JPH0796402A (ja) 対向2軸旋盤のカットオフ方法
JPH07185842A (ja) 摩擦圧接機