JP2000140016A - 吸収性物品 - Google Patents

吸収性物品

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JP2000140016A
JP2000140016A JP10321927A JP32192798A JP2000140016A JP 2000140016 A JP2000140016 A JP 2000140016A JP 10321927 A JP10321927 A JP 10321927A JP 32192798 A JP32192798 A JP 32192798A JP 2000140016 A JP2000140016 A JP 2000140016A
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Masahito Tanaka
雅仁 田中
Tetsuyuki Kigata
哲行 木賀田
Shinsuke Nagahara
進介 長原
Minoru Nakanishi
稔 中西
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Kao Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 粘着剤の粘着性の低下及び非肌当接層の透明
化が防止された吸収性物品を提供すること。 【解決手段】 液透過性の肌当接層2、液不透過性且つ
透湿性の非肌当接層3、及び肌当接層2と非肌当接層3
との間に介在する液保持性の吸収部4を有する吸収性物
品1において、非肌当接層3に、熱可塑性樹脂からなる
バリア層8を介して、粘着剤が塗設されていることを特
徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は吸収性物品に関する
ものであり、更に詳しくは着衣固定用のズレ止め粘着剤
の層が設けられた吸収性物品に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】生理用
ナプキンやおりものシート、母乳パッド等の吸収性物品
においては、使用時の着装内のムレを防止するために、
非肌当接層として、その表裏を貫通する微細孔が無数に
設けられており、液不超過性で且つ透湿性のシートが用
いられる事がある。また、上記吸収性物品においては、
吸収性物品を着衣に固定するためのズレ止め粘着剤の層
が非肌当接層の非肌当接面上に設けられる。該粘着剤と
しては一般にホットメルト粘着剤が用いられている。更
に、吸収性物品の一つである使い捨ておむつにおいても
同様の透湿性のシートが非肌当接層として用いられてお
り、このシートにはファスニングテープや吸収体を固定
するためのホットメルト粘着剤が塗布される。
【0003】ホットメルト粘着剤を上記のシート上に塗
布して粘着剤の層を形成した場合、該シートが透明化し
たり粘着剤の粘着力が低下する現象が起こることがあ
り、これらは製品の品質を低下させる一因となってい
た。
【0004】従って、本発明の目的は、粘着剤の粘着性
の低下及び非肌当接層の透明化が防止された吸収性物品
を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、透湿性のシ
ートの透明化や粘着剤の粘着力の低下等の不都合は、粘
着剤に含有されている粘着付与剤や可塑剤等のオイル成
分が、該シート中の微細孔を通じて浸透・拡散すること
が原因であることを見出し、これを回避するためには、
バリア層を設けることが有効であることを知見した。
【0006】本発明は、液透過性の肌当接層、液不透過
性且つ透湿性の非肌当接層、及び該肌当接層と該非肌当
接層との間に介在する液保持性の吸収部を有する吸収性
物品において、上記非肌当接層に、熱可塑性樹脂からな
るバリア層を介して、粘着剤が塗設されていることを特
徴とする吸収性物品を提供することにより上記目的を達
成したものである。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の吸収性物品の好ま
しい実施形態を生理用ナプキンを例にとり図面を参照し
て説明する。
【0008】図1に示す実施形態の生理用ナプキン1
は、液透過性の肌当接層2、液不透過性の非肌当接層
3、肌当接層2と非肌当接層3との間に介在する液保持
性の吸収部4を有しており、実質的に縦長に形成されて
いる。肌当接層2は、吸収部4の上面(肌当接面)及び
長手方向に沿う左右両側面を被覆し且つ下面(非肌当接
面)側において、接着剤5,5によって非肌当接層3と
接合固定されている。また、肌当接層2及び非肌当接層
3は、吸収部4の幅方向に沿う前後両端縁部から外方に
延出しており(図示せず)、延出した部分において接着
剤又はヒートシールによって接合固定されている。以上
の構成は、従来の生理用ナプキンの構成と同様である。
【0009】また、図1に示す実施形態の生理用ナプキ
ン1においては、非肌当接層3の非肌当接面側に、着衣
固定用のズレ止め粘着剤の層6が、単一の層として生理
用ナプキン1の長手方向に亘って帯状に設けられてい
る。ズレ止め粘着剤の層6の非肌当接面上には剥離紙7
がズレ止め粘着剤の層6の全面を覆うように貼設されて
おり、生理用ナプキン1の未使用時にズレ止め粘着剤の
層6を保護するようになされている。そして、非肌当接
層3とズレ止め粘着剤の層6との間には、バリア層8が
設けられている。
【0010】肌当接層2としては、不織布や開孔フィル
ム等が用いられ、吸収部4としては、フラップパルプと
高吸収性ポリマーとを混合したもの等が用いられる。ま
た、非肌当接層3としては、表面が疎水性であり液を透
過させないが蒸気を透過させるものが用いられる。具体
的には、ポリオレフィン系樹脂と、無機粒状物又は該樹
脂の融点以下で該樹脂と相分離する有機化合物とを溶融
混練し、該溶融混練物をTダイからフィルム状に押し出
した後、該フィルム状押出物を一軸又は二軸延伸して得
られる多孔性の透湿シートが好適に用いられる。
【0011】上記の透湿シートは、着装内のムレを十分
に防止するために、その透湿度が、1.0g/(100
cm2 ・hr)以上であることが好ましく、1.0〜
3.0g/(100cm2 ・hr)であることが更に好
ましく、1.2〜2.0g/(100cm2 ・hr)で
あることが一層好ましい。測定には、JIS Z 02
08に準拠するカップ法の他、Lyssy L80−4
000型による測定が簡便に用いられる。また、透湿シ
ートは、吸収された排泄物の浸み出しを十分に防止する
ために、その耐水圧が0.2kg/cm2 以上、特に
0.25kg/cm 2 以上であることが好ましい。透湿
シートの厚さは、10〜30μmであることが好まし
い。また、透湿シートの坪量は10〜50g/m2 、特
に25〜40g/m2 であることが好ましい。
【0012】上記ズレ止め粘着剤は、好ましくは添加剤
成分を含有するホットメルト粘着剤からなる。本明細書
において「添加剤成分」とは、ホットメルトの主成分
(スチレン−ブタジエン共重合体、ポリオレフィン等)
の粘着性を増強させたり(粘着付与剤)、溶融粘度を低
下させ得る(可塑剤)成分を意味する。添加剤成分の具
体例としては、ホットメルト粘着剤の粘着性増大の為に
添加される各種粘着付与剤及びパラフィンオイルのよう
な可塑剤等のオイル成分、即ち、ホットメルト粘着剤か
らブリードアウトし得る成分が挙げられる。オイル成分
はその総添加量が、ズレ止め粘着剤の粘着性を十分に発
現させるため、ズレ止め粘着剤の総重量に対して10%
以上であることが好ましく、10〜60%であることが
更に好ましく、20〜40%であることが一層好まし
い。ズレ止め粘着剤は、増白によるマーキング等を目的
として、必要に応じて酸化チタン等の呈白性の無機成分
等を含有していてもよい。
【0013】ズレ止め粘着剤の層6は、着衣に生理用ナ
プキン1を固定するに十分な粘着力を発現させ、また長
期に亘って安定した粘着力を維持させる点から、その厚
さが10μm以上であることが好ましく、10〜100
μmであることが更に好ましく、15〜50μmである
ことが一層好ましい。また、ズレ止め粘着剤の層6は、
生理用ナプキン1と着衣とを十分に固定するために、そ
の初期粘着力(対カナキン)が20g/cm以上である
ことが好ましく、20〜150g/cmであることが一
層好ましく、50〜100g/cmであることが一層好
ましい。初期粘着力の測定方法の詳細については後述す
る実施例において詳述する。
【0014】剥離紙7は、シリコン系離型剤やフッ素系
離型剤等の離型剤により一面が剥離処理された紙やフィ
ルムから構成されている。
【0015】而して、図1に示す実施形態の生理用ナプ
キン1においては、バリア層8が、熱可塑性樹脂からな
る。バリア層8は図1に示すようにズレ止め粘着剤の層
6と幅及び長さ共に同一か又は大きくなされている。ま
た、バリア層8は、好ましくはズレ止め粘着剤に含有さ
れる添加剤成分に対する浸透性が低い熱可塑性樹脂から
なる。本明細書において、「添加剤成分に対する浸透性
が低い」とは、本発明の吸収性物品を保存・使用してい
る間に、非肌当接層の透明化及びズレ止め粘着剤の粘着
性の低下が実用的な使用に支障を来さない程度に添加剤
成分がバリア層に浸透しないことを意味する。
【0016】上記熱可塑性樹脂としては、添加剤の浸透
の防止、非肌当接層3との粘着性、及びズレ止め粘着剤
の層6との粘着性の点から、低密度ポリエチレン(LD
PE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、L
DPE/LLDPEを主体とするブレンド樹脂等のポリ
オレフィンを用いることができる。このポリオレフィン
は、一種又は二種以上を組み合わせて用いることができ
る。また、ポリオレフィンは、バリア層8としての効果
を損なわない範囲で他の共重合成分(例えば、スチレ
ン、ブタジエン、アクリル酸エステル類、プロピレン
等)との共重合体であってもよい。
【0017】また、上記熱可塑性樹脂として、ズレ止め
粘着剤の層6を構成するホットメルト粘着剤よりも添加
剤の添加量の少ないホットメルト粘着剤を用いることも
できる。熱可塑性樹脂として用いられるホットメルト粘
着剤における添加剤の添加量は、ズレ止め粘着剤の層6
を構成するホットメルト粘着剤における添加剤の添加量
の0〜60%であることが好ましく、0〜35%である
ことが更に好ましい。熱可塑性樹脂として用いられるホ
ットメルト粘着剤としては、ズレ止め粘着剤の層6を構
成するホットメルト粘着剤と同種のもの又は異種のもの
を用いることができる。
【0018】バリア層8は、粘着剤の添加剤成分が容易
に非肌当接層3に到達できない程度の厚みを有すること
が好ましく、具体的には7μm以上、特に7〜50μ
m、とりわけ10〜30μmであることが好ましい。
【0019】図1に示す実施形態の生理用ナプキン1に
おいては、着衣に固定された生理用ナプキン1を剥離す
る際に、ズレ止め粘着剤の層6が生理用ナプキン1と一
体となって剥離し、ズレ止め粘着剤の層6とバリア層8
との間で層間剥離が生じないようにする。このようにす
るためには、バリア層8を上述の熱可塑性樹脂から形成
すればよい。
【0020】以上、本発明の吸収性物品をその好ましい
実施形態に基づき説明したが、本発明は上記実施形態に
制限されない。例えば、バリア層8とズレ止め粘着剤の
層6とを、略同一形状で且つ両者が略一体となって重な
り合うように設けてもよい。かかる構成の生理用ナプキ
ンは、バリア層8及びズレ止め粘着剤の層6を、ホット
メルト粘着剤の共押出による同時塗工によって形成する
場合に好適である。また、バリア層8がLDPE等のポ
リオレフィンから形成されており且つズレ止め粘着剤の
層6が第1のズレ止め粘着剤の層と第2のズレ止め粘着
剤の層との二層で構成されていてもよい。かかる構成の
生理用ナプキンにおいては、ズレ止め粘着剤の層を二層
で構成することにより着衣との粘着性を一層高くするこ
とができ、しかも生理用ナプキンを着衣から剥離する際
の非肌当接層3の破れ(この破れは、ズレ止め粘着剤の
層の粘着性が高くなることに起因する)を非肌当接層3
と親和性(粘着性)の高いバリア層8によって防止する
ことができる。
【0021】
【実施例】以下、実施例により本発明の吸収性物品の有
効性を例示する。
【0022】〔実施例1〕結晶性ポリオレフィン樹脂か
らなる多孔性の透湿シート〔透湿度:1.7g/(10
0cm2 ・hr)、耐水圧:0.4kg/cm2 〕上に
溶融LDPE(220℃)をTダイコートして幅32m
mのバリア層を形成した。尚、Tダイコートに際して
は、透湿シートを挟んでTダイと反対側に水冷バックア
ップロールを配設して透湿シートの熱収縮等を防止し
た。長さ170mm×幅60mmの寸法に調整した坪量
300g/m2 のパルプ吸収体を、バリア層が設けられ
た透湿シート(非肌当接層)と多数の開孔が設けられた
ポリエチレンフィルムシート(肌当接層)との間に挟持
し、更に透湿シート及びフィルムシートの所定箇所を接
着剤で接合固定して、透湿シート上にバリア層が形成さ
れたナプキン本体(ナプキン本体は透湿シート、フィル
ムシート及びパルプ吸収体からなる)を作製した。尚、
透湿シートは、バリア層がナプキン本体の外方を向き且
つバリア層の形成方向がナプキン本体の長手方向となる
ように用いられ、バリア層が長さ120mm×幅32m
mとなるようになした。次いで、予め剥離紙上に塗工し
ておいたホットメルト粘着剤(成分:スチレン−ブタジ
エン共重合体)からなるズレ止め粘着剤(オイル添加量
25重量%、長さ120mm×幅30mm)の層を、バ
リア層上に貼付して、図1に示す構成の生理用ナプキン
を作製した。
【0023】〔実施例2〕剥離紙上に、オイル添加量5
重量%のオレフィン系ホットメルト粘着剤を180℃に
て長さ130mm×幅35mmとなるように塗工してバ
リア層を形成した。これとは別の剥離紙上に、オイル添
加量55重量%のホットメルト粘着剤(成分:スチレン
−ブタジエン共重合体)を130℃にて長さ120mm
×幅30mmとなるように塗工してズレ止め粘着剤の層
を形成した。次に、実施例1と同様に作製したナプキン
本体の透湿シート上にバリア層を貼付し、更にバリア層
を保持する剥離紙を剥離して、バリア層を露出させた。
引き続き、露出したバリア層上にズレ止め粘着剤の層を
貼付して、図1に示す構成の生理用ナプキンを作製し
た。
【0024】〔実施例3〕剥離紙上に、オイル添加量2
5重量%のホットメルト粘着剤(成分:スチレン−ブタ
ジエン共重合体)とオイル添加量5重量%のオレフィン
系ホットメルト粘着剤とを140℃にてこの順で共押出
して、長さ120mm×幅30mmのズレ止め粘着剤の
層及びバリア層の積層体を同時塗工により形成した。次
に、実施例1と同様に作製したナプキン本体の透湿シー
ト上に積層体におけるバリア層を貼付して生理用ナプキ
ンを作製した。
【0025】〔実施例4〕剥離紙上に、オイル添加量3
5重量%のホットメルト粘着剤(成分:スチレン−ブタ
ジエン共重合体)とオイル添加量10重量%のオレフィ
ン系ホットメルト粘着剤とを135℃にてこの順で共押
し出して、長さ120mm×幅30mmの第1のズレ止
め粘着剤の層(下層)及び第2のズレ止め粘着剤の層
(上層)の積層体を同時塗工により形成した。次に、実
施例1と同様に作製した、LDPEのバリア層(長さ1
20mm×幅32mm)を有するナプキン本体の該バリ
ア層上に、上記積層体における第2のズレ止め粘着剤の
層を貼付して生理用ナプキンを作製した。
【0026】〔比較例1〜3〕実施例1と同様に作製し
たナプキン本体の透湿シート上に、オイル添加量25重
量%(比較例1)、35重量%(比較例2)及び5重量
%(比較例3)のホットメルト粘着剤(成分:スチレン
−ブタジエン共重合体)を長さ120mm×幅30mm
で塗工し、ズレ止め粘着剤の層を形成した。次いで、ズ
レ止め粘着剤の層上に剥離紙を貼付して、生理用ナプキ
ンを作製した。
【0027】〔性能評価〕実施例及び比較例で得られた
生理用ナプキンの性能を評価するために、ズレ止め粘着
剤の層の初期粘着力及び60℃・20%RHで二週間保
存後の粘着力、カナキンからの剥離性、並びに透湿シー
トの透明化度を下記の方法により測定した。その結果を
表1に示す。尚、表1において「HM」はホットメルト
粘着剤を意味する。
【0028】<初期粘着力及び60℃・20%RHで二
週間保存後の粘着力>生理用ナプキンから剥離紙を引き
剥がし、露出したズレ止め粘着剤の層を上に向けて、試
験布としてのカナキン〔JIS染色堅ろう度試験用(J
IS L0803準拠)〕を該層上に貼付した。このカ
ナキンの寸法は、長さ200mm×幅50mmであっ
た。2kgのローラーを貼付面上で静かに一往復させ
て、該貼付面を加圧した。次いで、テンシロン引張試験
機の一方のチャックにナプキンの長手方向に沿う一端を
固定すると共に、他方のチャックにカナキンの一端を固
定してT字状試験片となした後、引張速度300mm/
minで引張試験を行い、引張に要する力を1cm当た
りに換算したものを初期粘着力とした。また、剥離紙が
付いたままの生理用ナプキンを60℃・20%RHの恒
温恒湿槽内に二週間保存した後に、上記と同様の引張試
験を行い、引張に要する力を1cm当たりに換算したも
のを60℃・20%RHで二週間保存後の粘着力とし
た。
【0029】<カナキンからの剥離性>生理用ナプキン
から剥離紙を引き剥がし、図2に示すように、露出した
ズレ止め粘着剤の層6上に、試験布として長さ200m
m×幅50mmのカナキン10を貼付した。このカナキ
ンは上記粘着力の試験に用いられるものと同様のもので
ある。ナプキンを、その肌当接層側を上に向けた状態で
恒温恒湿槽内に置き、その上に110mm×25mmの
ステンレスプレート11を載置し、更にその上に1kg
の重り12を載置した。そして恒温恒湿槽を40℃・8
0%RHに設定して該ナプキンを一日間保存した。一日
経過後、ナプキンをカナキンが貼付されたまま取り出
し、その場でカナキンを手で引き剥がし、引き剥がしの
状態を下記の基準に従って評価した。 ○・・・ナプキンからカナキンが何の問題もなく剥がれ
る。 △・・・ズレ止め粘着剤の層が一部剥離するか又はナプ
キンの一部に伸びが生じる。 ×・・・ズレ止め粘着剤の層の大半が剥離するか又はナ
プキンの一部若しくは大半が破れる。
【0030】<透明化度>製造直後の生理用ナプキン及
び60度・20%RHで三日間保存後の生理用ナプキン
からそれぞれ、ズレ止め粘着剤の層が付いたままの非肌
当接層を切り出し測定試料とした。この測定試料の非肌
当接層側(粘着剤側)に厚さ20μmの透明なPETフ
ィルムをシワ及び気泡が存在しないように貼付したの
ち、肌当接面側に標準赤色板を当接させた。そして、日
本電気工業(株)製の色差計S2−Σ80(商品名)を
用いて波長500nmにおける非肌当接層の反射率を測
定した。このとき、測定スポットが粘着剤成分から外れ
ないよう位置調整した。透明化度(%)は下記式から算
出した。透明化度は、その値が大きい程、透明化した事
が顕著に認知され、特に透明化度が40%以上になる
と、透明化しているとはっきり認知される。
【0031】
【数1】
【0032】
【表1】
【0033】表1に示す結果から明らかなように、非肌
当接層とズレ止め粘着剤の層との間にバリア層が設けら
れている実施例1〜4の生理用ナプキン(本発明品)
は、バリア層が設けられていない比較例1〜3の生理用
ナプキンに比して、ズレ止め粘着剤の層の粘着力の低下
及び非肌当接層の透明化が極めて小さいものであること
が判る。また、カンキン(試験布)からの剥離性も良好
であることが判る。
【0034】
【発明の効果】本発明の吸収性物品によれば、ズレ止め
粘着剤の粘着性の低下及び非肌当接層の透明化が防止さ
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の吸収性物品の一実施形態としての生理
用ナプキンの幅方向断面の構造を示す模式図である。
【図2】試験布としてのカナキンからの生理用ナプキン
の剥離性を評価する方法を示す模式図である。
【符号の説明】
1 生理用ナプキン 2 肌当接層 3 非肌当接層 4 吸収部 5 接着剤 6 ズレ止め粘着剤の層 7 剥離紙 8 バリア層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長原 進介 栃木県芳賀郡市貝町赤羽2606 花王株式会 社研究所内 (72)発明者 中西 稔 栃木県芳賀郡市貝町赤羽2606 花王株式会 社研究所内 Fターム(参考) 4C003 FA01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液透過性の肌当接層、液不透過性且つ透
    湿性の非肌当接層、及び該肌当接層と該非肌当接層との
    間に介在する液保持性の吸収部を有する吸収性物品にお
    いて、 上記非肌当接層に、熱可塑性樹脂からなるバリア層を介
    して、粘着剤が塗設されていることを特徴とする吸収性
    物品。
  2. 【請求項2】 上記粘着剤は、着衣固定用のズレ止め粘
    着剤であり、上記非肌当接層の非肌当接面側に設けられ
    ている請求項1記載の吸収性物品。
  3. 【請求項3】 上記粘着剤が添加剤成分を含有するホッ
    トメルト粘着剤からなり、上記熱可塑性樹脂が該添加剤
    成分に対する浸透性の低い熱可塑性樹脂からなる請求項
    1記載の吸収性物品。
  4. 【請求項4】 上記添加剤成分がオイル成分からなり、
    該オイル成分の総添加量が上記粘着剤の総重量に対して
    10%以上である請求項3記載の吸収性物品。
  5. 【請求項5】 上記熱可塑性樹脂が、上記ホットメルト
    粘着剤よりも添加剤の添加量の少ないホットメルト粘着
    剤からなる請求項3又は4記載の吸収性物品。
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