JP2000139594A - 収納家具 - Google Patents

収納家具

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 衣服が掛けられスツールを備えた収納家具を
提供する。 【解決手段】 病院の病室に設置される収納家具10の
正面には、収納棚38、テーブル板14、スライドテー
ブル板16、引出し21が設けられており、背面側には
ハンガー掛け51が設けられている。また、収納家具1
0の正面側下端部にはスツール28を出し入れ可能に収
納するスツール収納部24が設けられている。 【効果】 衣服を掛けたハンガーをハンガー掛けに掛け
ることができるため、洋服ダンスや衣服掛けを兼用でき
る。しかも、掛けられた衣服は収納家具によって略収納
された状態になる。スツールを収納できるため、食事用
や来客用の腰掛けを省略できる。しかも、不使用時には
スツールはスツール収納部に収納できるため、歩行等の
邪魔になるのを防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、収納家具に関し、
例えば、病院や医療施設の病室、老人ホームの居室およ
び独身寮の居室等々に設置するのに好適なキャビネット
に関する。
【0002】
【従来の技術】病院や医療施設の病室、老人ホームの居
室および独身寮の居室等々に設置されるキャビネット
は、狭い部屋で一日の生活や来客の接待が可能となるよ
うに種々の配慮が工夫されている。例えば、ポットや薬
箱等を置くためのテーブル、茶碗や皿等を収納するため
の収納棚、身の回り品や小物等を収納するための引出
し、お茶を入れたり果物を切ったりするための引出しテ
ーブルが本体に一体的に組み込まれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のこの種
のキャビネットにおいては、衣服を掛けたり収納したり
することは不可能であるため、洋服ダンスや衣服掛けが
別に設置されているのが一般的である。また、食事用の
椅子および見舞客や来客のための腰掛けも別に用意され
ているのが一般的である。
【0004】本発明の目的は、衣服を掛けることがで
き、また、腰掛けを備えることができる収納家具を提供
することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係る収納家具
は、収納部が正面側に設けられた本体の背面側にハンガ
ー掛けが設けられていることを特徴とする。
【0006】また、本発明に係る収納家具は、本体の正
面側下端部にスツールを出し入れ可能に収納するスツー
ル収納部が設けられていることを特徴とする。
【0007】前記した第一の手段によれば、衣服を掛け
たハンガーをハンガー掛けに掛けることができるため、
洋服ダンスや衣服掛けを兼用することができる。しか
も、ハンガー掛けは収納家具の背面側に配置されている
ため、掛けられた衣服は収納家具によって略収納された
状態になる。
【0008】前記した第二の手段によれば、収納家具に
スツールを収納することができるため、食事用や来客用
の腰掛けを省略することができる。しかも、不使用時に
はスツールはスツール収納部に収納しておくことができ
るため、歩行等の邪魔になるのを防止することができ
る。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図面に即して本発明の一実
施の形態を説明する。
【0010】本実施形態において、本発明に係る収納家
具は、病院の病室に設置されるキャビネット10として
構成されている。キャビネット10は化粧合板等が使用
されて図1〜図4に示されているように人間の大人の高
さ程度の大略箱形状に形成された本体11を備えてい
る。本体11は高さが人間の大人の半分程度の縦長の平
板形状に形成された下側背板12を備えており、下側背
板12の正面側における両側端辺には左右で一対の側板
13、13がそれぞれ前方に直角に突設されている。下
側背板12および両側板13、13の上端面にはテーブ
ル板14が載せられて固定されており、テーブル板14
の前端部は両側板13、13の前端辺よりも前方に若干
突出した状態になっている。テーブル板14の上面によ
ってテーブル面が構成されている。
【0011】図1および図2に示されているように、両
側板13、13の内側面における上端部には左右で一対
のガイドレール15、15が前後方向に水平にそれぞれ
敷設されており、両ガイドレール15、15間にはスラ
イドテーブル板16が前後方向に摺動自在に跨設されて
いる。スライドテーブル板16の前端面には前板17が
固定されており、前板17の左右端部は左右の側板1
3、13の前端面にそれぞれ当接するようになってい
る。前板17の正面には把手18が固定されている。テ
ーブル板14の前後端部には前後で一対の当板19、1
9がそれぞれ架設されている。
【0012】両側板13、13の内側面における中間部
には左右で一対のガイドレール20、20が前後方向に
水平にそれぞれ敷設されており、両ガイドレール20、
20間には底の浅い箱形の引出し21が前後方向に摺動
自在に跨設されている。引出し21の前端面には前板2
2が固定されており、前板22の左右端部は左右の側板
13、13の前端面にそれぞれ当接するようになってい
る。前板22の正面には把手23が固定されている。両
側板13、13の内側面における左右のガイドレール2
0、20の上側の前後端部には、前後で一対の仕切板2
4a、24aがそれぞれ架設されている。
【0013】本体11における両仕切板24a、24a
の下方空間には、スツール収納部24が下側背板12お
よび左右の側板13、13によって三方を囲まれた略立
法体空間形状に形成されている。左右の側板13、13
の下端面における前端部には左右で一対のゴム脚25、
25がそれぞれ突設されており、左右のゴム脚25、2
5は接地した状態で左右方向において本体11を水平に
支持するようになっている。スツール収納部24におけ
る下側背板12の下端部には、スツールの衝突を緩衝す
るための緩衝部材を兼用するゴムキャスター(以下、緩
衝用キャスターという。)26が左右で一対、左右端部
において垂直面内で回転し得るように取り付けられてい
る。左右の緩衝用キャスター26、26は床面に接地し
た状態において、左右のゴム脚25、25と共に本体1
1を水平に支持するようになっている。
【0014】スツール収納部24における左右の側板1
3、13の前側下端部には、スツール28の出し入れを
案内するガイドとしてのゴムキャスター(以下、ガイド
用キャスターという。)27が左右で一対、水平面内で
回転し得るように取り付けられており、左右のガイド用
キャスター27、27は床には接地しない状態になって
いる。すなわち、左右のガイド用キャスター27、27
はスツール28の左右の側面に転動自在に当接すること
により、スツール28のスツール収納部24に対する出
し入れを案内するようになっている。
【0015】スツール28はスツール本体29を備えて
おり、スツール本体29はスツール収納部24よりも若
干小さめの立方体で上面が開口した箱形状に形成されて
いる。スツール本体29の箱の内部は着替えやおむつ等
を収容し得るようになっている。スツール本体29の上
面開口には腰掛け板30が着脱自在に装着されており、
腰掛け板30は上面にクッション材等が敷設されること
により心地好く腰掛けられるようになっている。そし
て、腰掛け板30をスツール本体29から外すことによ
り、スツール本体29の内部に着替えやおむつ等の出し
入れを実施し得るようになっている。
【0016】スツール本体29の下端面の四隅には四個
のキャスター(以下、移動用キャスターという。)31
がそれぞれ垂直方向下向きに配設されており、これら移
動用キャスター31によってスツール28は床の上をス
ムーズに移動し得るようになっている。スツール本体2
9の左右の側面における下端部には、左右で一対のガイ
ドレール32、32が前後方向に水平に敷設されてお
り、両ガイドレール32、32は左右のガイド用キャス
ター27、27が転動し得るようにそれぞれ対向して配
置されている。
【0017】スツール本体29の前面には把手34を有
する前板33が固定されており、前板33はスツール収
納部24の前面開口に対応する大きさの略正方形の平板
形状に形成されている。スツール28がスツール収納部
24に収納された状態において、前板33はスツール収
納部24の前面開口を閉じた状態になるようになってい
る。すなわち、スツール28がスツール収納部24に収
納された状態において、スツール28の前板33および
把手34はスライドテーブル板16の前板17および把
手18、引出し21の前板22および把手23と一致し
た状態になり、一体のキャビネット10の外観を構成す
るようになっている。
【0018】テーブル板14上の後端辺よりも若干前寄
り位置には、下側背板12に対応する平板形状に形成さ
れた上側背板35が垂直に立ち上げられている。上側背
板35の両側端面には左右で一対の側板(以下、上側板
という。)36、36がそれぞれ直角に固定されてい
る。上側板36の前後方向の幅は下側の側板(以下、下
側板という。)13のそれよりも小さく設定されてお
り、後端辺が下側背板12の背面と一致されている。上
側背板35および両上側板36、36の上端面には天井
板37が載せられて固定されている。天井板37の後端
部は両上側板36、36の後端辺よりも後方に張り出し
た状態になっている。
【0019】上側背板35、両上側板36、36および
天井板37には収納棚38が吊持されている。収納棚3
8は棚本体39を備えており、棚本体39は立方体で前
面が開口した箱形状に形成されている。棚本体39の箱
の内部は茶碗や食器、コップ、皿等を収容し得るように
なっている。棚本体39の前面の開口部には左右で一対
の扉40、40が開閉自在に装着されており、両扉4
0、40には各つまみ部41、41がそれぞれ突設され
ている。
【0020】上側背板35の背面側の下端部には仕切板
42が左右の上側板36、36間に水平に架設されてお
り、仕切板42の下面とテーブル板14の上面との間に
はカバー43が後端辺に沿って嵌め込まれている。仕切
板42の下側にはカバー43によって被覆された空間に
よって左右方向に延びるダクト44が形成されている。
ダクト44における上側背板35の下端部の左隅部には
コンセント45が嵌め込まれており、図1に示されてい
るように、コンセント45はブラケット47およびねじ
部材48によって固定されている。コンセント45のコ
ード46はダクト44から仕切板42を挿通されて、上
側背板35と両上側板36、36とによって画成された
薄い収納スペース49に引き出されており、収納スペー
ス49における上側背板35に取り付けられた上下で一
対のフック50、50に巻き掛けられるようになってい
る。
【0021】上側背板35の上端部の中央にはハンガー
掛け51が後方に直角かつ水平に突設されている。ハン
ガー掛け51はステンレス鋼等の丸棒が使用されて一方
の部片が長いL字形状に屈曲されており、長い方の部片
の一端が上側背板35に固定され、短い方の部片の一端
が天井板37の後端部に固定されている。
【0022】下側背板12の下端部には履物置き52が
水平に据え付けられている。履物置き52は幅の狭い長
方形の板形状に形成された取付板53を備えており、取
付板53は下側背板12の下端辺に沿って左右方向に敷
設されている。取付板53の下端辺には受け板54が直
角かつ水平に固定されており、受け板54はスリッパや
靴等の履物の長さに対応した幅の長方形の板形状に形成
されている。取付板53および受け板54の左右両端部
には左右で一対の側板55、55が直角に固定されてお
り、両側板55、55の高さはスリッパや靴等の履物の
高さに対応した高さに設定されている。下側板13には
タオル掛け56が直角かつ水平に突設されている。
【0023】次に、以上の構成に係るキャビネット10
の作用および効果を説明する。
【0024】キャビネット10は病院の病室の所望の壁
際に設置される。キャビネット10を移動するに際して
は、スツール28をスツール収納部24から引き出した
状態で、キャビネット10の前側を若干持ち上げてゴム
脚25を浮かせることにより、キャビネット10は緩衝
用キャスター26を利用して床面上を転動させることが
できるため、容易に設置することができる。
【0025】コンセント45のコード46のプラグが病
室のコンセントに挿入されると、キャビネット10のコ
ンセント45は電気ポット等の電源として使用すること
ができる。
【0026】病院生活に使用される身の回り品や小物等
は引出し21に収納することができるため、病室内を整
理整頓しておくことができる。また、病院生活に使用さ
れる茶碗や食器、コップ、皿等は棚本体39に収納する
ことができるため、これらに埃がついたり、蠅や虫がた
かるのを防止することができる。
【0027】スライドテーブル板16は引き出して、食
事台や果物や菓子の調理台に使用することができる。ス
ライドテーブル板16が食事台として使用される場合に
は、スツール28がスツール収納部24から引き出され
る。
【0028】使用しない場合には、スツール28はスツ
ール収納部24に収納しておくことができるため、病室
を広く使用することができる。スツール28の内部には
着替えやオムツ等を収納しておくことができる。見舞客
が来た場合にはスツール28がスツール収納部24から
引き出される。したがって、来客用の腰掛けを省略する
ことができるため、病室を広く使用することができる。
【0029】スツール28をスツール収納部24に収納
するに際して、スツール28は床面を移動用キャスター
31によって転がしてスツール収納部24の前面開口に
導き奥へ転がし入れればよい。スツール28がスツール
収納部24に導かれて奥に押されると、スツール収納部
24の入口に配置された左右のガイド用キャスター2
7、27がスツール28のガイドレール32を転動して
移動を案内するため、スツール28はスツール収納部2
4にスムーズに収納させることができる。また、スツー
ル28がスツール収納部24に奥まで収納されると、ス
ツール28の後面が緩衝用キャスター26に接触するた
め、スツール28はスツール収納部24に衝撃なく収納
される。
【0030】病院生活に着用されるガウンや来客等の衣
服60はハンガー61に掛けてハンガー掛け51に掛け
る。ハンガー掛け51にハンガー61を掛けるに際して
は、衣服60を掛けたハンガー61をキャビネット10
の背面空間に側方から挿入してハンガー掛け51に掛け
ればよい。ハンガー掛け51に掛けられた衣服60はキ
ャビネット10の背面に収納された状態になるため、病
室を広く使用することができ、また、衣服60に埃が付
着するのを防止することができる。
【0031】病院生活で履かれるスリッパや来客の靴等
の履物62は履物置き52に置くことができるため、邪
魔になるのを防止することができる。
【0032】なお、本発明は前記実施の形態に限定され
るものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、
種々の変更が可能であることはいうまでもない。
【0033】例えば、ハンガー掛けは上側背板に直角に
一本だけ設けるに限らず、二本以上設けてもよい。ま
た、ハンガー掛けは丸棒や丸パイプ等を左右の側板間に
架設して構成してもよい。さらに、ハンガー掛けは複数
個のフックを天井板に突設して構成してもよい。
【0034】スツールを案内するためのガイドはキャス
ターを使用して構成するに限らないし、スツールの衝突
を緩衝するための緩衝部材はキャスターを使用して構成
するに限らない。但し、ガイドおよび緩衝部材をキャス
ターによって構成した場合には、製造コストを低減する
ことができる。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
衣服を掛けたハンガーをハンガー掛けに掛けることがで
きるため、洋服ダンスや衣服掛けを兼用することができ
る。しかも、ハンガー掛けは収納家具の背面側に配置さ
れているため、掛けられた衣服は収納家具によって略収
納することができる。
【0036】また、収納家具にスツールを収納すること
ができるため、食事用や来客用の腰掛けを省略すること
ができる。しかも、不使用時にはスツールはスツール収
納部に収納しておくことができるため、歩行等の邪魔に
なるのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態であるキャビネットを示す
側面断面図である。
【図2】その一部切断正面図である。
【図3】その正面から見た斜視図である。
【図4】その背面から見た斜視図である。
【図5】スツール収納部を示しており、(a)は正面断
面図、(b)は平面断面図である。
【符号の説明】 10…キャビネット(収納家具)、11…本体、12…
下側背板、13…側板、14…テーブル板、15…ガイ
ドレール、16…スライドテーブル板、17…前板、1
8…把手、19…当板、20…ガイドレール、21…引
出し、22…前板、23…把手、24a…仕切板、24
…スツール収納部、25…ゴム脚、26…緩衝用キャス
ター、27…ガイド用キャスター(ガイド)、28…ス
ツール、29…スツール本体、30…腰掛け板、31…
移動用キャスター(緩衝部材)、32…ガイドレール、
33…前板、34…把手、35…上側背板、36…側板
(上側板)、37…天井板、38…収納棚、39…棚本
体、40…扉、41…つまみ部、42…仕切板、43…
カバー、44…ダクト、45…コンセント、46…コー
ド、47…ブラケット、48…ねじ部材、49…収納ス
ペース、50…フック、51…ハンガー掛け、52…履
物置き、53…取付板、54…受け板、55…側板、5
6…タオル掛け、60…衣服、61…ハンガー、62…
履物。
フロントページの続き (72)発明者 西野 敬司 東京都港区西麻布2丁目13番6号 有限会 社ヒロ・デザイン研究所内 (72)発明者 難波 好文 大阪府大阪市中央区淡路町1丁目6番11号 株式会社イトーキ内 (72)発明者 松本 光世 大阪府大阪市中央区淡路町1丁目6番11号 株式会社イトーキ内 (72)発明者 石井 卓司 東京都中央区新富2丁目4番2号 株式会 社喜久屋内 Fターム(参考) 3B060 AB01 AB04 AB06 AC01 AD05 4C341 LL08

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 収納部が正面側に設けられた本体の背面
    側にハンガー掛けが設けられていることを特徴とする収
    納家具。
  2. 【請求項2】 前記ハンガー掛けが背面に直角に架設さ
    れていることを特徴とする請求項1に記載の収納家具。
  3. 【請求項3】 本体の正面側下端部にスツールを出し入
    れ可能に収納するスツール収納部が設けられていること
    を特徴とする収納家具。
  4. 【請求項4】 前記スツール収納部の入口の両側には前
    記スツールの出し入れを案内するガイドがそれぞれ設け
    られており、スツール収納部の奥側には緩衝部材が設け
    られていることを特徴とする収納家具。
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