JP2000139489A - 白土含有脂肪酸金属塩の製造方法 - Google Patents

白土含有脂肪酸金属塩の製造方法

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洋一 白川
Yasushi Adachi
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 油脂を含有する廃白土を有効活用できる白土
含有脂肪酸金属塩の製造方法、該白土含有脂肪酸金属塩
を有効成分とする、窯業系サイディング材用又はパルプ
セメント板用撥水剤を提供すること。 【解決手段】 油脂の処理に使用した廃白土に、中和剤
を均一に混合させた後、リパーゼの水溶液又は分散液を
添加し、油脂の加水分解反応と脂肪酸の中和反応とを略
同時に行なわせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、白土含有脂肪酸金
属塩の製造方法に関し、詳しくは、廃白土を有効利用
し、これから石鹸(金属石鹸を含む) を製造する方法、
及び該白土含有脂肪酸金属塩を有効成分とする、窯業系
サイディング材用又はパルプセメント板用撥水剤に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】油脂産
業などにおいては、例えば油脂を精製する工程で漂白を
行なうために油脂を白土で処理することが行なわれてい
る。油脂を処理した白土には、濾過後にも約25〜40
重量%の油脂が吸着されているが、該油脂を工業的に適
正なコストで分離することは難しいものであった。しか
し、資源節約、廃棄物減量の観点から、白土に吸着され
ている油脂の有効活用が要望されている。
【0003】このような観点から、油脂を含有する廃白
土を原料としてクレンザーを製造する試みが特開昭60
−84399号公報に記載されている。しかし、この方
法は苛性ソーダを高温で使用するため、白土が苛性ソー
ダと反応して珪酸ソー ダが副生し、用途が制限されてし
まう等の欠点を有していた。
【0004】一方、近年住宅等の外壁材に好んで用いら
れてきているサイディング材の破損を防止するため、様
々な撥水剤、防水剤が開発されている。たとえば、木片
セメント板に関しては、比較的安価で撥水性能の高い油
脂、ワックス類等のエマルション、サスペンションが使
用されているが、パルプセメント板に関してはこれら油
脂、ワックス類を内添すると、セメント等の水硬性物質
の水和反応を阻害し、サイディング材の強度を著しく低
下させてしまう欠点があり、ほとんど使用されていな
い。また、高価なシリコン系撥水剤が極一部に使用され
ているが、これを用いたサイディング材の表面を塗装す
る際、塗料をはじいてしまう欠点がある。
【0005】従って、本発明の目的は、上記のような欠
点がなく、油脂を含有する廃白土を有効活用できる白土
含有脂肪酸金属塩の製造方法、該白土含有脂肪酸金属塩
を有効成分とする、窯業系サイディング材用又はパルプ
セメント板用撥水剤を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
を重ねた結果、廃白土と中和剤との混合物を、水分の存
在下でリパーゼで処理すると、極めて効率よく白土含有
脂肪酸金属塩及び撥水剤を得ることができることを知見
した。
【0007】本発明は、上記知見に基づきなされたもの
で、油脂の処理に使用した廃白土に、中和剤を均一に混
合させた後、リパーゼの水溶液又は分散液を添加し、油
脂の加水分解反応と脂肪酸の中和反応とを略同時に行な
わせることを特徴とする白土含有脂肪酸金属塩の製造方
法を提供するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の白土含有脂肪酸金
属塩の製造方法をその好ましい実施形態について詳細に
説明する。本発明に使用される廃白土は、油脂の処理に
使用した廃白土であり、例えば、動植物油脂の精製工程
中の脱色工程等では活性白土を油脂に加えて加熱し、油
脂中に存在する色素類を吸着させて除去することが行な
われており、色素類を吸着させた白土はフィルター等に
よって濾過され油脂と分離されるが、この濾過残さ(圧
搾濾過白土)を一般に廃白土と称しており、このような
廃白土を使用することができる。
【0009】また、廃白土は、その中に含まれる油脂に
よって特に限定されるものではなく、牛脂、豚脂、魚
油、鯨油などの動物油脂、パーム油、パーム核油、大豆
油、菜種油、コーン油、米糠等の植物油脂、これらの動
植物油脂の混合油脂、及びこれらの油脂の水素添加油脂
(硬化油) 、さらにこれらの油脂のエステル交換油脂な
ど、どのような油脂が含まれたものでも使用できる。な
お、実用上、必要に応じ、予め、上記廃白土に、油脂、
グリセリン脂肪酸エステル、脂肪酸等を追加することが
できる。また、廃白土は、含まれる油脂の含有量によっ
ても限定されないが、廃白土中の油脂の含有量が15〜
50重量%のものが好ましく、20〜45重量%のもの
が更に好ましい。
【0010】本発明に使用される中和剤は、上記廃白土
に均一に混合させるもので、公知のものを用いることが
でき、特に限定されないが、例えば、水酸化カルシウ
ム、水酸化マグネシウム等のアルカリ土類金属水酸化
物、酸化カルシウム、酸化マグネシウムなどのアルカリ
土類金属酸化物、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の炭
酸アルカリ金属塩、及びこれらの混合物、セメント類、
酸化亜鉛等の公知の中和剤を添加することができる。こ
れらの中でも、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、セ
メント類、酸化亜鉛、酸化マグネシウム等が好ましい。
とりわけ、反応性が高い点で、酸化カルシウム及び/又
は水酸化カルシウムが特に好ましく用いられ、粉末状で
且つ安価な原料として入手可能である点で、水硬性セメ
ントが特に好ましく用いられる。
【0011】中和剤の使用量は、特に限定されないが、
廃白土中の油脂が酵素反応により脂肪酸となった場合の
酸価を想定して、好ましくは該酸価と0.7〜1.5当
量、更に好ましくはほぼ当量となるように使用すると好
適である。例えば、中和剤の使用量は、油脂を30〜4
0%含む廃白土を使用した場合には、該廃白土100重
量部に対し、好ましくは3〜10重量部である。中和剤
の使用量が過少であれば生成する脂肪酸金属塩が過少と
なるおそれがあり、使用量が過多になると実施は可能で
あるが不経済である。
【0012】中和剤は、固体(粉末) 状が好ましい。水
溶液状では、中和剤として前記に例示したものを用いた
場合、該中和剤の水溶液が強アルカリであって酵素を失
活させる可能性が高いため好ましくない。
【0013】本発明に使用されるリパーゼの水溶液又は
分散液(以下、本明細書中ではリパーゼの分散液も含め
て「リパーゼの水溶液」と記す)は、上記廃白土及び中
和剤の混合物に添加して、上記廃白土中の油脂の加水分
解反応と脂肪酸の中和反応とを略同時に行なわせるもの
である。
【0014】リパーゼの水溶液中の水分量は極めて重要
であって、上記廃白土及び上記中和剤の混合物100重
量部に対して、好ましくは10〜50重量部、更に好ま
しくは15〜40重量部である。50重量部より多いと
水分が中和剤を溶解して生成する強アルカリによりリパ
ーゼが失活する割合が増し、10重量部より少ないと油
脂の加水分解反応が進まないおそれがあるため好ましく
ない。また、15〜40重量部であると、上記廃白土及
び中和剤の混合物のマトリックス内に水分が保持され、
湿った粉体乃至粘土状となり、過剰な自由水が極めて少
ないため、強アルカリの生成と油脂の加水分解が特にバ
ランス良く進行するため特に好ましい。
【0015】なお、リパーゼの水溶液には、他に塩類等
を含むことができる。従って、リパーゼの水溶液は、緩
衝液等であることができるのはもちろん、他に、キレー
ト剤、界面活性剤を含んでなることができる。また、リ
パーゼの分散液の場合の分散媒は、水であることも上記
塩類溶液(例えば緩衝液)であることもできる。
【0016】リパーゼは、油脂を加水分解し脂肪酸を生
じせしめうるものであればその由来等特に限定されず、
微生物由来のリパーゼ、植物由来のリパーゼ、動物膵臓
由来のリパーゼ( パンクレアチンリパーゼ) 等いずれも
良好に使用できる。また、リパーゼの基質位置特異性も
何ら限定されないが、ランダム型が特に好ましく用いる
ことができる。なお、該リパーゼを適切な担体に固定化
したものであることもできる。
【0017】リパーゼ自体の至適温度については特に限
定されず、例えば15〜55℃に至適域を有するもので
あることができる。また、リパーゼの至適pHについて
は特に限定されず、例えばpH3〜9に至適pHを有す
るものであることができるが、酸性域(pH3〜7)に
至適pHを有するものが特に好ましく用いることができ
る。
【0018】リパーゼの使用量は、その活性や固定化の
有無、廃白土に含有されている油脂の量などによって適
宜設定されるべきではあるが、従来の油脂の酵素処理に
おいて使用されている通常の量を使用することができ、
例えば、廃白土中の油脂に対して、概ね0.01〜0.
5重量%程度であれば支障ない。
【0019】上記廃白土及び中和剤の混合物に、リパー
ゼの水溶液を添加する処理(以下、酵素処理という)
は、リパーゼの活性な条件下で行なえば良好な処理が可
能で、例えば処理温度が概ね20℃〜50℃で良好に反
応がなされる。この際、混合物をそのまま放置しておく
ことにより行うことも、混合物をニーダーなどで混練し
ながら酵素処理することも、一時的な混練(単数回でも
複数回でも支障なく) を行うこともできる。
【0020】酵素処理の時間は特に限定されず、所望の
油脂分解率(リパーゼによる作用を受けた後に廃白土中
等の反応系内に残存する油脂及び脂肪酸の合計量を、リ
パーゼによる作用を受ける前のそれで除算した値を、1
から減算した値)に到達するまで処理すれば良い。得ら
れる白土含有脂肪酸金属塩を撥水剤用途に使用する場合
の油脂分解率は、好ましくは60%以上、特に好ましく
は70%以上であり、概ね1時間〜2日程度の酵素処理
でこの範囲に入る。実際には、リパーゼを廃白土及び中
和剤の混合物に添加・混合すると、油脂の加水分解・脂
肪酸の中和にともなう熱で混合物の温度が上昇する。次
いで、脂肪酸金属塩(金属石鹸)の生成に伴い、発熱量
は減少し、混合物は硬化する。
【0021】本発明により得られる白土含有脂肪酸金属
塩は、例えば、撥水剤における有効成分として使用で
き、特に窯業系サイディング材用及びパルプセメント板
用の内添できる撥水剤等、とりわけ窯業系サイディング
材用撥水剤に用いると、極めて優れた撥水効果を得るこ
とができるため好ましい。なお、本発明により得られる
白土含有脂肪酸金属塩を撥水剤に用いて、窯業系サイデ
ィング材、パルプセメント板等に添加する場合、該窯業
系サイディング材、パルプセメント板等の母材は特に限
定されない。
【0022】本発明により得られる白土含有脂肪酸金属
塩を撥水剤に用いる場合、有効成分である脂肪酸金属塩
の含有量は、撥水剤中、好ましくは10〜50重量%、
更に好ましくは25〜50重量%である。また、この場
合、撥水剤を窯業系サイディング材、パルプセメント板
等に用いるときには、該撥水剤の添加量は、上記白土含
有脂肪酸金属塩(有効成分)が、スラリー中の水硬性物
質に対して、好ましくは0.05〜3重量%、更に好ま
しくは0.1〜2重量%となる量である。
【0023】本発明により得られる白土含有脂肪酸金属
塩(好ましくはカルシウム塩)を撥水剤として用い、こ
れを添加した窯業系サイディング材、パルプセメント板
等を製造するには、上記白土含有脂肪酸金属塩をセメン
ト等の水硬性物質の粉末と均一混合するか又は水硬性物
質に必要に応じて添加剤、添加材料を配合した材料スラ
リーに添加して均一たらしめた後、成形、養生、硬化さ
せることにより得ることができる。
【0024】また、本発明により得られる白土含有脂肪
酸金属塩を撥水剤に用いる場合、該撥水剤には、その性
能を損なわない範囲で、硬化遅延剤、硬化促進剤、AE
剤、減水剤、消泡剤、エマルジョン又はサスペンション
安定のための界面活性剤など他の成分を配合することも
可能である。
【0025】
【実施例】以下に実施例を挙げて、本発明を更に具体的
に説明する。
【0026】(実施例−1)パーム油廃白土(含油脂分
39.0重量%)1kgを卓上ミキサー(商品名:ケン
ミックス)に入れ、生石灰粉末60gを添加し2分間室
温下で均一に混合した。この混合物にリパーゼ(リパー
ゼOF:名糖産業(株) 製) 0.5g(18万単位:1
単位はオリーブ油から1 分間に1μmolの脂肪酸を生
成する酵素量) を200gの水に溶解した水溶液を、攪
拌しながら2分間でミキサー内に滴下、混合した。 この
際、リパーゼ水溶液は、混合物に吸収され、攪拌停止後
の内容物は、湿った粉体が数mm〜1cm程度に造粒さ
れた粒状物になった。静置状態でこの粒状物の温度を測
定すると発熱していることが認められ、30分後には4
6℃に上昇した。また粒状物はその外観が灰黒色から灰
白色に変化し且つ硬くなっていた。粒状物をポリ袋に移
しさらに静置したが発熱は継続し、さらに1時間後に4
8℃、そのさらに1時間後になって42℃となった。6
時間後、室温まで温度が低下し、完全に固化した粒状物
を卓上型粉砕機で粉砕後、60℃で通風乾燥し、粉末状
の白土含有パーム油系脂肪酸カルシウム塩1052gを
得た。この粉体は油脂分3.7重量%であって、廃白土
に含有された油脂の約90%が脂肪酸カルシウム塩に変
換されていた。また、この粉体は、白土を含有し、非常
に撥水性が高く、粉体流動性にも優れていた。
【0027】(実施例−2)生石灰粉末を水酸化カルシ
ウム粉末に、リパーゼの量を0.3gに変更した他は、
実施例1と同様の操作を行ない、白土含有パーム油系脂
肪酸カルシウム塩1055gを得た。
【0028】(実施例−3)生石灰粉末をポルトランド
セメント粉末70gに、リパーゼの量を0.2gに、リ
パーゼを溶解する水の量を150gにそれぞれ変更した
他は、実施例1と同様の操作を行ない、白土含有パーム
油系脂肪酸カルシウム塩1081gを得た。
【0029】(実施例−4)牛脂系廃白土(含油脂分3
8.5重量%)1kgを卓上ミキサー(商品名:ケンミ
ックス)に入れ、生石灰粉末60gを添加し2分間室温
下で均一に混合した。この混合物にリパーゼ(リパーゼ
OF:名糖産業(株) 製) の0.5g(18万単位:1
単位はオリーブ油から1 分間に1μmolの脂肪酸を生
成する酵素量) を300gの水に溶解した水溶液を、攪
拌しながら2分間でミキサー内に滴下、混合した。 この
際、リパーゼ水溶液は、混合物に吸収され、攪拌停止後
の内容物は、湿った粉体が数mm〜1cm程度に造粒さ
れた粒状物をへて塊状となった。静置状態でこの塊状物
の温度を測定すると発熱していることが認められ、30
分後には46℃に上昇した。また塊状物はその外観が灰
黒色から灰白色に変化し且つ硬くなっていた。塊状物を
ポリ袋に移しさらに静置したが発熱は継続し、さらに1
時間後に48℃、そのさらに1時間後になって42℃と
なった。6時間後、室温まで温度が低下し、完全に固化
した塊状物を卓上型粉砕機で粉砕後、60℃で通風乾燥
し、粉末状の白土含有牛脂系脂肪酸カルシウム塩105
1gを得た。この粉体は油脂分3.7重量%であって、
廃白土に含有された油脂の約90%が脂肪酸カルシウム
塩に変換されていた。この粉体は、かすかに牛脂臭が感
じられるが、非常に撥水性が高く、粉体流動性にも優れ
ていた。
【0030】(実施例−5)生石灰粉末を酸化亜鉛粉末
100gに、リパーゼを溶解する水の量を250gに変
更した他は、実施例4と同様の操作を行ない、白土含有
牛脂系脂肪酸カルシウム1092gを得た。この際、リ
パーゼ水溶液を混合後3時間経過しても明確な発熱・固
化は認められなかったが、24時間放置後、混合物は固
化し、反応が進行していることが判明した。得られた粉
末は、撥水性、粉体流動性も良好であった。
【0031】(実施例−6)パーム系廃白土と生石灰と
の混合物にさらに45℃に加温したパーム油150gを
添加した他は実施例1と同様の操作を行ない、白土含有
パーム油系脂肪酸カルシウム塩を1208gを得たこの
際、リパーゼ水溶液を混合した後の発熱は実施例1より
も多く長時間にわたって認められ、さらに添加したパー
ム油も同時に分解、中和されていることが認められた。
このように廃白土の他に大量の油脂が存在していても本
発明に係る白土含有脂肪酸金属塩を得ることいができ
る。
【0032】(実施例−7)普通ポルトランドセメント
100重量分に、水40重量部、骨材として植物繊維
(再生パルプ)1重量部、及び実施例1〜6で得られた
白土含有脂肪酸金属塩を有効成分(脂肪酸金属塩)換算
で1重量部用い、JIS R5201に従ってセメント
試験体(それぞれE1〜E6)を作成した。また、比較
実験を行うため、白土含有脂肪酸金属塩にかえて、ステ
アリン酸カルシウム、脂肪酸メチルエステルエマルショ
ン(有効成分32重量%) 又はパラフィンワックス系水
分散物(有効成分27重量%) を用いて、同様の操作に
よりセメント試験体(それぞれC1〜C3)を作成し
た。上記の各セメント試験体について、下記の吸水試験
及び曲げ強度試験を行なった。それらの結果を表1に示
す。 吸水試験:JIS A 1404準拠 曲げ強度試験:JIS K 6911に従い圧縮型曲げ
試験治具を用いて行なった。但し、クロスヘッド速度は
1.0000mm/分、雰囲気は温度23.0℃、湿度6
0%の恒温恒湿で行い、降伏点を求めた。
【0033】
【表1】
【0034】表1の結果から明らかなように、本発明の
製造方法により得られた白土含有脂肪酸金属塩は、従来
の撥水剤に比して優れた撥水性を付与し、曲げ強度を向
上させることができることが判る。
【0035】
【発明の効果】本発明の製造方法によれば、油脂を含有
する廃白土を有効活用でき、窯業系サイディング材用又
はパルプセメント板用撥水剤として有用な白土含有脂肪
酸金属塩を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安達 恭史 東京都荒川区東尾久7丁目2番35号 旭電 化工業株式会社内 Fターム(参考) 4B064 AD87 CA21 CB03 CC03 CD23 DA16 DA20 4H020 BA07 4H059 BA26 BB02 BB03 BB06 BC03 BC13 BC48 CA32 CA38 CA93 CA99 EA40

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油脂の処理に使用した廃白土に、中和剤
    を均一に混合させた後、リパーゼの水溶液又は分散液を
    添加し、油脂の加水分解反応と脂肪酸の中和反応とを略
    同時に行なわせることを特徴とする白土含有脂肪酸金属
    塩の製造方法。
  2. 【請求項2】 中和剤が、酸化カルシウム及び/又は水
    酸化カルシウムである、請求項1記載の白土含有脂肪酸
    金属塩の製造方法。
  3. 【請求項3】 中和剤が、水硬性セメントである、請求
    項1記載の白土含有脂肪酸金属塩の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3の何れか1項に記載の製造
    方法により得られた白土含有脂肪酸金属塩を有効成分と
    する窯業系サイディング材用撥水剤。
  5. 【請求項5】 請求項4記載のの撥水剤を添加してなる
    窯業系サイディング材。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003076553A1 (fr) * 2002-03-11 2003-09-18 Mizusawa Industrial Chemicals, Ltd. Procede de production de biocarburant
JP2020174594A (ja) * 2019-04-19 2020-10-29 太陽油脂株式会社 植物油けん化物組成物

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