JP2000139465A - イネの細胞質雄性不稔回復遺伝子近傍に位置するdnaマーカーおよびこれを用いた細胞質雄性不稔回復遺伝子の判別方法 - Google Patents

イネの細胞質雄性不稔回復遺伝子近傍に位置するdnaマーカーおよびこれを用いた細胞質雄性不稔回復遺伝子の判別方法

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JP2000139465A
JP2000139465A JP10315985A JP31598598A JP2000139465A JP 2000139465 A JP2000139465 A JP 2000139465A JP 10315985 A JP10315985 A JP 10315985A JP 31598598 A JP31598598 A JP 31598598A JP 2000139465 A JP2000139465 A JP 2000139465A
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Akiko Inagaki
明子 稲垣
Sukeyoshi Yokozeki
祐美 横関
Hiromori Akagi
宏守 赤木
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Mitsui Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 イネの細胞質雄性不稔回復遺伝子(Rf−
1)の近傍に座乗するDNAマーカーを利用してRf−
1の遺伝子型を識別し、細胞質雄性不稔性回復の能力の
有無を簡便かつ確実に検定する方法を提供する。 【解決手段】 イネの稔性回復遺伝子近傍に位置するD
NA配列を特定し、そのDNA配列を利用してDNAマ
ーカーに由来するDNA断片を増幅させ、DNAマーカ
ーの内のDNA塩基配列の違いを識別することによっ
て、Rf−1に関する3種類の遺伝子型を識別し、細胞
質雄性不稔回復能力の有無を判別する。 【効果】 DNAレベルでRf−1の遺伝子型が識別で
き、そに細胞質雄性不稔性の回復能力を判別できるの
で、ハイブリッドライスおよびその親系統の育成を省力
化できると共に、ハイブリッドライス種子の純度管理が
可能になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、イネ、特にハイブ
リッドライスおよびその親系統の育成または育成された
ハイブリッドライス種子生産における種子純度および親
系統の純度の管理に利用される細胞質雄性不稔回復遺伝
子の判別方法に関し、更に詳しくは該判別方法に使用さ
れるDNAマーカーに関する。
【0002】
【従来の技術】細胞質雄性不稔(CMS)とは、細胞質
内のミトコンドリアゲノムにコードされる細胞質雄性不
稔化因子によって正常な花粉が生産できなくなる現象で
ある。このCMSは高等植物に広く見られる現象で、核
と細胞質の遺伝子産物の不親和によって生じると考えら
れている。一方、細胞質雄性不稔回復遺伝子とは、核ゲ
ノムにコードされていおり、上記のCMSの因子を含む
細胞質による花粉の不稔性を打ち消す機能を持つ。CM
Sは自分自身の花粉で稔実する事なく、大規模な交配に
よるハイブリッド種子の商業生産に利用する事ができ
る。また、細胞質雄性不稔回復遺伝子はハイブリッド植
物での結実を可能とし、特に、ハイブリッドライスやハ
イブリッドコーンの様にハイブリッド植物に結実する種
子を収穫物とする植物においては必須となる遺伝子であ
る。従って、CMS化因子とそれを回復させる細胞質雄
性不稔回復遺伝子は農業上極めて重要な遺伝子に挙げら
れている。
【0003】イネにおいては、野生種に栽培種を交配し
た場合や、インディカ種にジャポニカ種を交配した場合
に、核と細胞質の不親和によってCMSが生じることが
知られている。特に、インディカ種の1つであるChi
nsurah Boro IIにジャポニカ種を交配した
場合に生じるCMSはBT型として分類され、このBT
型CMSを回復させる細胞質雄性不稔回復遺伝子はRf
−1と呼ばれている。ハイブリッドライスを商業生産す
る方法として、上記のCMSと細胞質雄性不稔回復遺伝
子を組み合わせた「三系法」が確立されている。「三系
法」ではCMSの因子を含む細胞質を持つ細胞質雄性不
稔系統とハイブリッドライスで稔性を回復させるための
細胞質雄性不稔回復遺伝子を有する稔性回復系統を用い
てハイブリッドライスを大規模生産する。
【0004】稔性回復系統としては細胞質雄性不稔回復
遺伝子を有する事が必須となる。従来、この細胞質雄性
不稔回復遺伝子の有無を判別するためには、まず、調査
対象とする系統をCMSである細胞質雄性不稔系統と交
配し、次に、得られた交配種子を播種して植物体を育成
し、その植物の自殖種子の形成率を調査する必要があっ
た。すなわち、この自殖種子の形成率が80%以上の場
合に、稔性回復遺伝子を有すると判別していた。しか
し、かかる方法では膨大な労力と時間を必要とするた
め、簡便でかつ確実に細胞質雄性不稔回復遺伝子の有無
を判別方法の開発が望まれていた。しかしながら、現在
のところ、この細胞質雄性不稔回復遺伝子の機能・構造
はまったく不明で、これを直接同定する方法は存在して
いない。
【0005】ところで、本発明で言う細胞質雄性不稔回
復遺伝子とはBT型のCMSを回復させるもので、イネ
の第10染色体に座乗するものを指す。本発明ではRf
−1と省略して示す。従って、細胞質雄性不稔回復遺伝
子を持つ場合の遺伝子型はRf−1で、一方、細胞質雄
性不稔回復遺伝子を持たない場合の遺伝子型はrf−1
で示される。この表記方法に従えば、細胞質雄性不稔回
復遺伝子を持つイネの、遺伝子型はRf−1/Rf−1
の優性ホモ型、これを持たないイネの遺伝子型はrf−
1/rf−1の劣性ホモ型、これらのハイブリッド(F
1)の遺伝子型はRf−1/rf−1のヘテロ型で示さ
れる。
【0006】近年、DNA解析技術の急速な進歩によっ
て、DNAレベルで目的遺伝子または目的形質を判別す
る、いわゆるマーカー育種技術が開発されてきた。この
技術では、目的遺伝子そのものもしくは目的遺伝子と近
接して存在する塩基配列(DNAマーカー)を探索す
る。このDNAマーカーは目的とする遺伝子に近接して
いるほど育種への寄与度は高いが、実用的に育種に利用
するためには、このDNAマーカーと目的遺伝子との距
離が5cM(センチモルガン)以下である事が望まし
く、さらに、育種をより効率化するためには1cM以内
であることが望ましい。
【0007】イネにおいては精密なRFLP地図が作成
されており、本発明の対象であるRf−1が座乗してい
る第10染色体にも多数のRFLPマーカーがマップさ
れていた。しかしながら、何れのRFLPマーカーがR
f−1の近傍に位置するかは明らかではなかった。さら
に、RFLPマーカーを用いた場合には、簡便な操作で
判別を行うことは困難であった。そのため、PCRを用
いて判定することが可能なDNAマーカーの開発が行わ
れ、その結果、Rf−1と近接するDNA断片が見出さ
れ、さらに、このDNA断片有無をPCRによって判定
する技術が開発された(特開平06−016162)。
しかしながら、このDNAマーカーはRf−1を持つ場
合にのみ増幅され、持たない場合には増幅されないた
め、優性ホモの遺伝子型(Rf−1/Rf−1)とヘテ
ロの遺伝子型(Rf−1/rf−1)を識別する事は不
可能であった。これに対して、Rf−1と近接するマイ
クロサテライトマーカーが開発され、優性ホモの遺伝子
型(Rf−1/Rf−1)とヘテロの遺伝子型(Rf−
1/rf−1)を識別する事は可能となった(特開平0
9−313187)。しかしながら、このマイクロサテ
ライトマーカーを用いてもRf−1の有無を判別できな
いイネ系統が存在する事が明らかとなった。
【0008】さらに、Rf−1とDNAマーカーとの距
離の推定においては、この遺伝子が生殖に強く関与する
ため、誤差が大きくなる。従って、より精度の高い判定
を行うためには、Rf−1により近接する複数のDNA
マーカーを用いる必要があった。また、Rf−1を挟む
両側に位置するDNAマーカーを組み合せることによ
り、二重組換えの生じる確率に比例して判定の精度は飛
躍的に向上させることができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、DN
Aマーカーを用いて簡便、かつ高精度にRf−1の有無
を判別する技術を提供することにある。
【0010】本発明は、イネのRf−1の近傍に座乗す
るDNAマーカーとそれらを増幅するためのプライマー
を提供し、これらのDNAマーカーを利用してRf−1
の有無を判別する方法、さらに、イネのRf−1の優性
ホモ型、劣性ホモ型、ヘテロ型の3種類の遺伝子型を識
別する方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、Rf−1
が座乗すると推測されるイネの第10染色体に座乗する
複数のRFLPマーカーに着目し、これらの塩基配列を
決定した。決定した塩基配列を元に設計したプライマー
を用いて、Rf−1を持つ品種とこの遺伝子を持たない
品種から、これらのRFLPマーカーに対応するDNA
断片をPCRによって増幅した。それぞれの品種から増
幅されたDNA断片の塩基配列には部分的な相違が見出
された。本発明者らは、それぞれの品種から増幅したD
NA断片の塩基配列の相違を利用してこれらのDNA断
片を識別しうることを見出し、複数のDNAマーカーを
開発した。
【0012】さらに、本発明者らは、開発した複数のD
NAマーカーの中からRf−1に近接し、かつ、その両
側に座乗するDNAマーカーを特定した。開発されたD
NAマーカーをPCR法によって増幅し、DNAマーカ
ーの増幅の有無もしくはDNAマーカーの制限酵素によ
る切断パターンによって、Rf−1に関する優性ホモ
型、劣性ホモ型、ヘテロ型の3種類の遺伝子型が識別で
き、これによってイネのRf−1の有無を詳細かつ容易
に判定できる。本発明者らは以上の知見に基づき本発明
を完成した。
【0013】すなわち、本発明は以下のとおりである。 [1] 配列表の配列番号1で表される塩基配列を有
し、イネの細胞質雄性不稔回復遺伝子(Rf−1)の近
傍1センチモルガン(cM)の位置に座乗するDNAマ
ーカー。 [2] 配列表の配列番号2で表される塩基配列を有
し、イネの細胞質雄性不稔回復遺伝子(Rf−1)の近
傍1センチモルガン(cM)の位置に座乗するDNAマ
ーカー。 [3] 配列表の配列番号3で表される塩基配列を有す
るプライマーと、これと互いに向かいあうプライマーで
あって、配列番号1の492番から2371番より任意
に選ばれる連続した15から40塩基の長さの塩基配列
を有するプライマーとからなる、上記[1]に記載のD
NAマーカーを検出するための1組のプライマー。 [4] 1組のプライマーの塩基配列が配列表の配列番
号3と配列番号4で表される事を特徴とする上記[3]
に記載の1組のプライマー。 [5] 配列表の配列番号6の塩基配列を有するプライ
マーと、これと、これと互いに向かいあうプライマーで
あって、配列表の配列番号2の1番から490番より任
意に選ばれる連続した15から40塩基の長さの塩基配
列を有するプライマーとからなる、上記[2]に記載の
DNAマーカーを検出するための1組のプライマー。 [6] 1組のプライマーの塩基配列が配列番号5と配
列番号6で表される事を特徴とする上記[5]に記載の
1組のプライマー。 [7] 上記[3]又は上記[4]の何れか1項に記載
の1組のプライマーを用いてイネのDNAを鋳型として
PCRを行い、DNAマーカーに由来するDNA断片が
増幅された場合にはRf−1を持たないと判定し、DN
Aマーカーに由来するDNA断片が増幅されない場合に
はRf−1を持つと判定する、Rf−1の遺伝子型の識
別方法。 [8] 上記[5]又は上記[6]の何れか1項に記載
の1組のプライマーを用いてイネのDNAを鋳型として
PCRを行い、DNAマーカーに由来するDNA断片が
増幅された場合にはRf−1を持つと判定し、DNAマ
ーカーに由来するDNA断片が増幅されない場合にはR
f−1を持たないと判定する、Rf−1の遺伝子型の識
別方法。 [9] 配列表の配列番号7又は配列番号8で示される
塩基配列を有し、イネのRf−1の近傍3cMの位置に
座乗するDNAマーカー。 [10] 配列表の配列番号7の115番目の塩基又は
配列表の配列番号8の115番目の塩基を挟んで互いに
向かい合う2種のプライマーからなる上記[9]に記載
のDNAマーカーを検出するための1組のプライマー。 [11] プライマーの塩基配列が配列番号9と配列番
号10で表される事を特徴とする上記[9]に記載のD
NAマーカーを検出するための1組のプライマー。 [12] プライマーの塩基配列が配列表の配列番号7
の1番から115番と配列番号7の116番から615
番より、それぞれ任意に選ばれる連続した15から40
塩基の長さの塩基配列で表されることを特徴とする上記
[9]に記載のDNAマーカーを検出するための1組の
プライマー。 [13] プライマーの塩基配列が配列表の配列番号8
の1番から115番と配列番号8の116番から610
番より、それぞれ任意に選ばれる連続した15から40
塩基の長さの塩基配列で表されることを特徴とする上記
[9]に記載のDNAマーカーを検出するための1組の
プライマー。 [14] 上記[10]から上記[13]の何れか1項
に記載の1組のプライマーを用いてイネから抽出したD
NAを鋳型としてPCRを行い、上記[9]に記載のD
NAマーカーに由来するDNA断片を増幅し、増幅され
たDNA断片が制限酵素DdeIで切断された場合には
Rf−1を持たないと判定し、切断されない場合にはR
f−1を持つと判定する、Rf−1の遺伝子型の識別方
法。 [15] 配列表の配列番号11および配列番号12で
表される塩基配列を有し、イネのRf−1の近傍5cM
の位置に座乗するDNAマーカー。 [16] 配列表の配列番号11の264番目の塩基又
は配列表の配列番号12の264番目の塩基を挟んで互
いに向かい合う2種のプライマーからなる上記[15]
に記載のDNAマーカーを検出するための1組のプライ
マー。 [17] プライマーの塩基配列が配列表の配列番号1
1の1番から264番と配列表の配列番号11の265
番から576番より、それぞれ任意に選ばれる連続した
15から40塩基の長の塩基配列で表されることを特徴
とする上記[16]に記載の1組のプライマー。 [18] プライマーの塩基配列が配列表の配列番号1
2の1番から264番と配列表の配列番号12の265
番から576番より、それぞれ任意に選ばれる連続した
15から40塩基の長さの塩基配列で表されることを特
徴とする上記[16]に記載の1組のプライマー。 [19] プライマーの塩基配列が配列表の配列番号1
3と配列番号14で表される事を特徴とする上記[1
6]に記載の1組のプライマー。 [20] 上記[16]から上記[19]の何れか1項
に記載の1組のプライマーを用いてイネから抽出したD
NAを鋳型としてPCRを行い、上記[15]に記載の
DNAマーカーに由来するDNA断片を増幅し、増幅さ
れたDNA断片が制限酵素HindIIIで切断された
場合にはRf−1を持たないと判定し、切断されない場
合にはRf−1を持つと判定する、 Rf−1の遺伝子
型の識別方法。 [21] 上記[1]、上記[9]又は上記[15]に
記載のDNAマーカーとイネのRf−1を挟んで逆方向
に位置し、配列表の配列番号15又は配列番号16で表
される塩基配列を有し、Rf−1から4cMの位置に座
乗するDNAマーカー。 [22] 配列表の配列番号15の106番目の塩基又
は配列表の配列番号16の106番目の塩基を挟んで互
いに向かい合う2種のプライマーからなる上記[21]
に記載のDNAマーカーを検出するための1組のプライ
マー。 [23] プライマーの塩基配列が配列表の配列番号1
5の1番から106番と配列番号15の107番から4
21番より、それぞれ任意に選ばれる連続した15から
40塩基の長さの塩基配列を有する上記[21]に記載
のDNAマーカーを検出するための1組のプライマー。 [24] プライマーの塩基配列が配列表の配列番号1
6の1番から106番と配列番号16の107番から4
21番より、それぞれ任意に選ばれる連続した15から
40塩基の長さの塩基配列を有する上記[21]に記載
のDNAマーカーを検出するための1組のプライマー。 [25] プライマーの塩基配列が配列表の配列番号1
7と配列番号18である事を特徴とする上記[22]〜
[24]に記載の1組のプライマー。 [26] 上記[22]から上記[25]の何れか1項
に記載の1組のプライマーを用いてイネから抽出したD
NAを鋳型としてPCRを行い、上記[21]に記載の
DNAマーカーに由来するDNA断片を増幅し、増幅さ
れたDNA断片がPvuIIで切断された場合にはRf
−1を持つと判定し、DNA断片が切断されない場合に
はRf−1を持つたないと判定する、Rf−1の遺伝子
型の識別およびRf−1の有無の判別方法。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明で言うイネのRf−1のD
NAマーカーとは、イネのRf−1の近傍に位置するD
NA配列であり、イネ細胞中のDNA配列の存在を調べ
ることにより間接的にRf−1のrf−1の遺伝子型を
判別する事によって、Rf−1の有無を判別できるもの
を指す。
【0015】本発明のDNAマーカーは、Rf−1と1
cMないし5cMの遺伝的距離に位置するものを指す。
これらのDNAマーカーとRf−1との位置関係は分析
に用いる個体の集団の種類や個体数によって変動するこ
とが知られている。本発明の場合、約300系統の分析
によって遺伝的距離を算出しており、上記の遺伝的距離
が5cMの場合には1.3cM、3cMの場合には0.
32cM、1cMの場合には0.18cMの標準誤差が
含まれる。従って、本発明のDNAマーカーはRf−1
と0.82cMないし6.3cMの距離に位置し、育種
上有効な距離に位置する。また、本発明とは異なる集団
を用いた場合にもこれらの遺伝的距離の変動が予想され
るが、上記の範囲を大きくはずれることはない。従っ
て、いかなる集団を用いた場合でも、これらのDNAマ
ーカーは育種上有効に利用することができる。
【0016】本発明のイネのRf−1のDNAマーカー
としては、例えば配列番号1、配列番号2、配列番号
7、配列番号8、配列番号11、配列番号12、配列番
号15、或いは配列番号16に記載の塩基配列を有する
DNAが挙げられる。
【0017】さらに、本発明のDNAマーカーの内、配
列番号15および16で示されるものは、配列番号1、
配列番号2、配列番号7、配列番号8、配列番号11お
よび配列番号12とは、Rf−1を挟んで逆の位置に座
乗している。従って、これらRf−1の両側に座乗する
DNAマーカーを組み合わせて用いることにより、二重
組換えの生じる確率に比例して判定の精度は飛躍的に向
上させることができる。
【0018】次に、イネのRf−1のDNAマーカーの
同定方法について説明する。まず、第10染色体に座乗
するRFLPマーカーの塩基配列を決定する。決定した
塩基配列を基にRFLPマーカーをPCRによって増幅
するためのプライマーを合成する。合成したプライマー
を用い、Rf−1を持つイネとこれを持たないイネから
抽出したDNAを鋳型としてPCRを行い、それぞれの
イネのRFLPマーカーに対応するDNA断片を増幅す
る。次に、増幅されたDNA断片の塩基配列を決定す
る。塩基配列は増幅されたDNA断片を直接、あるい
は、ベクターにクローニングして決定することができ
る。
【0019】例えば、配列番号1に示すRf−1を持つ
イネから増幅されたDNA断片と、配列番号2に示すR
f−1を持たないイネから増幅されたDNA断片の塩基
配列では、一部の塩基の置換や欠失が見られ、両者の配
列は99.6%の相同性を示す。これらの塩基配列の違
いを利用し、 Rf−1とrf−1の遺伝子型を識別す
る事で、Rf−1を持つイネと持たないイネを識別する
方法について説明する。DNAマーカーの塩基の相違の
特徴により、以下のa)およびb)の2種類の方法で遺
伝子型を識別することができる。
【0020】a)塩基の置換を利用する 対立するDNAマーカーの間での1塩基の違いがあれ
ば、PCRによってこれらを識別することができる。す
なわち、異なる塩基をPCRで用いるプライマーの3’
末端に位置させる。これによって、プライマーの3’末
の塩基が対合できないDNAマーカーはPCRによって
増幅されない。この時、DNAマーカーの塩基がAに対
してプライマー側の塩基をGとした場合に、DNAマー
カーの塩基がGに対してプライマー側の塩基をAとした
場合に、また、DNAマーカーの塩基がCに対してプラ
イマー側の塩基がCとした場合にDNAマーカーの増幅
は殆ど見られず、最も高い効果が得られる。用いるプラ
イマーとしてはこれらの条件を満たしていれば良いが、
その長さとしては15から40mer程度の長さのもの
を用いることで、安定してPCRによる増幅が行える。
【0021】例えば、配列番号1で示されるDNAマー
カーの491番の塩基はCであるが、配列番号2で示さ
れるDNAマーカーではGに置換されている。配列番号
1の配列のみを増幅するためには、491番目の塩基C
を3’端とするプライマー(例えば、475番から49
1番の配列を有する配列番号3で示されるプライマー)
とこれと向かい合うプライマーを利用すればよい。一
方、配列番号2の491番の塩基はGであるため、その
相補鎖の塩基はCとなる。従って、配列番号2を特異的
に増幅するためには、相補鎖に対応するプライマーを合
成し、その3’端を491番目のCとする(例えば、配
列番号2の相補鎖の508番から491番の配列を有す
る配列番号5で示されるプライマー)。これと向かい合
うプライマーと組み合わせることで、配列番号1は増幅
されず、配列番号2のみが増幅されることになる。ここ
で、配列番号1はRf−1を持つイネに特異的存在す
る、すなわち、Rf−1の遺伝子型を識別するDNAマ
ーカー。一方、配列番号2はRf−1を持たないイネに
特異的に存在する、すなわち、rf−1の遺伝子型を識
別するDNAマーカーである。
【0022】例えば、イネ品種“コシヒカリ”および
“IR8”から抽出したDNAを鋳型とした、配列番号
3と配列番号4で示されるオリゴヌクレオチドを用いた
場合には“コシヒカリ”由来のDNAを鋳型とした場合
にのみDNA断片が増幅される。一方、配列番号5と配
列番号6で示されるオリゴヌクレオチドを用いた場合に
は“コシヒカリ”由来のDNAを鋳型とした場合にのみ
DNA断片が増幅される。
【0023】次に、この様なDNAマーカーを用いたR
f−1の有無を判別する方法について説明する。まず、
イネからDNAを抽出するが、抽出するための組織とし
ては根、葉、種子など植物体のあらゆる部分を利用で
き、また精米も用いることができる。DNAの抽出方法
としてはどの様な方法も用いることができ、粗精製のD
NAを用いることもできる。次に、抽出されたDNAを
鋳型としてDNAマーカーに由来するDNA断片をPC
R法によって増幅する。DNA断片の増幅の有無を解析
する。Rf−1の遺伝子型に特異的なDNAマーカーの
みが増幅された場合にはRf−1をホモに持つと判定
し、逆に、rf−1の遺伝子型に特異的なDNAマーカ
ーのみが増幅された場合にはrf−1をホモに持つと判
定する。さらに、何れのDNAマーカーも増幅された場
合には、Rf−1とrf−1を合わせ持つ、ヘテロであ
ると判定する。
【0024】b)塩基の置換、欠失が制限酵素の認識配
列内で生じた場合 塩基の置換、欠失が制限酵素の認識配列内で生じた場
合、その部位は制限酵素で切断されなくなる。この様な
例として、例えば、配列番号7の115番から119番
のCTCAGで示されるDdeI認識配列は、配列番号
8ではCTCの3塩基が欠失しているために配列番号8
はDdeIで切断されない。あるいは、配列番号11の
262番から267番で示されるAAGCTTはHin
dIIIの認識配列であるが、これに対応する配列番号
12の262番から267番ではAATCTTと塩基の
置換が生じ、HindIIIでは切断されない。さら
に、配列番号16の106番から111番で示されるP
vuIIの認識配列であるCAGCTGは、対応する配
列番号15では106番目の塩基がTに置換されてお
り、PvuIIでは切断されない。
【0025】これらの塩基の欠失、置換が生じた制限酵
素認識配列を含むそれぞれの配列に対応したDNAマー
カーをPCRによって増幅する。DNAマーカーを増幅
するためのプライマーとして、DNAマーカーに含まれ
る制限酵素認識配列を挟み、かつ、互いに向かい合う2
個のプライマーが必要である。プライマーの長さとして
は15から40mer程度の長さのものを用いること
で、安定してPCRによる増幅が行える。プライマーの
配列は、例えば、配列番号7番の1番から115番およ
び116番から615番、配列番号8番の1番から11
5番および116番から615番、配列番号11の1番
から264番および265番から576番、配列番号1
2の1番から264番および265番から576番、配
列番号15の1番から106番および107番から42
1番、配列番号16の1番から106番および107番
から421番より任意に選ばれる連続する塩基によって
決定される。
【0026】PCRによって増幅したDNAマーカーに
由来するDNA断片を制限酵素で処理し、それらの切断
の有無を調べることによって、Rf−1もしくはrf−
1の何れの遺伝子型に対応するDNAマーカーに由来す
るDNA断片であるかを確認する。
【0027】例えば、配列番号9と配列番号10で示さ
れるオリゴヌクレオチドを用い、イネ品種“コシヒカ
リ”から抽出したDNAを鋳型とした場合には配列番号
7の1番から386番が、“IR8”から抽出したDN
Aを鋳型とした場合には配列番号7の1番から386番
で示されるDNAマーカーに由来するDNA断片が増幅
される。さらに、増幅されたDNA断片をDdeIで処
理した場合、“コシヒカリ”から増幅されたDNA断片
は切断され118bpと268bpの2つの断片として
検出されるのに対し、“IR8”から増幅されたDNA
断片は切断されず386bpの断片として検出される。
【0028】次に、DNAマーカーを用いたRf−1の
有無を判別する方法について説明する。まず、イネから
DNAを抽出するが、抽出するための組織としては根、
葉、種子など植物体のあらゆる部分を利用でき、また精
米も用いることができる。DNAの抽出方法としてはど
の様な方法も用いることができ、粗精製のDNAを用い
ることもできる。次に、抽出されたDNAを鋳型として
DNAマーカーをPCR法によって増幅する。さらに、
増幅されたDNAマーカーを制限酵素で処理し、切断の
有無を電気泳動等によって確認する。例えば、配列番号
13と配列番号14で示されるオリゴヌクレオチドをプ
ライマーとして用いた場合、355bpのDNA断片が
増幅される。このDNA断片が制限酵素HindIII
処理によって160bpと195bpの断片に切断され
た場合はRf−1を持たないrf−1/rf−1の遺伝
子型と判定し、切断されなかった場合はRf−1/Rf
−1の遺伝子型でRf−1を持つと判定する。さらに、
HindIIIで処理後、355bpと160bpおよ
び195bpの3種類の断片が検出された場合には、遺
伝子型はRf−1/rf−1のヘテロで、Rf−1を持
つと判定する。この様に、2つの対立する遺伝子座を同
時に検出することができるDNAマーカーを共優性のマ
ーカーという。さらに、Rf−1を夾んでその両側に位
置するDNAマーカー、例えば、配列番号1および配列
番号2で示されるDNAマーカーと配列番号15および
配列番号16で示されるDNAマーカーと組み合わせる
ことによって、飛躍的にRf−1を有するイネを判別す
る精度が向上できる。
【0029】
【実施例】以下に本発明を実施例に基づき詳細に説明す
る。 [実施例1]Rf−1を持つイネ品種として、インディ
カ種の“IR8”を、これを持たないイネ品種としてジ
ャポニカ種の“コシヒカリ”を用いた。これらの成葉か
ら、Lichtenstein & Draper ((1985) DNA cloning vo
l.3 Practical approach, pp. 67-119, IRL Press, Ox
ford)の方法に従い、CTAB法によってDNAを抽出
した。抽出したDNAを鋳型として、配列番号19と配
列番号20で示される配列を持つオリゴヌクレオチドを
プライマーとし、PCRによてDNAマーカーに由来す
るDNA断片を増幅した。PCRはGeneAmp96
00システム(ABI社)を使用して行った。反応液2
0μl中には10ng DNA,0.2units A
mpliTaq(ABI社),4nmole dNT
P,4pmole プライマー(配列番号19),4p
mole プライマー(配列番号20),10mM T
ris−Hcl(pH8.3),50mM KCl,
1.5mM MgCl2が含まれる。PCR条件は、9
4℃で10秒間のディネーチャー、55℃で30秒間の
アニール、72℃で30秒間の伸長反応を1サイクルと
し、35サイクル反応させた。反応液を1%アガロース
ゲルで分画し、増幅された分子量約430bpのDNA
断片を回収した。回収したDNA断片をTAクローニン
グキット(In Vitrogen社)を用いプラスミドpCRT
MIIにサブクローニングし、得られたクローンの塩基
配列を373S DNAシークエンサー(ABI社)を
用いて決定した。“コシヒカリ ”および“IR8”か
ら増幅されたDNA断片の塩基配列は、それぞれ配列番
号1の1番から418番および配列番号2の1番から1
番から418番で示され、418個の塩基を含んでい
た。これらの2品種に由来する塩基配列は同一であっ
た。
【0030】[実施例2]実施例1で増幅したDNAマ
ーカーの隣接領域をTAIL−PCR法によって増幅・
クローニングした。実施例1で抽出した“コシヒカリ”
および“IR8”のDNAを鋳型として、以下に示す方
法に従って、TAIL−PCRを実施した。 第1回目
のPCRはGeneAmp9600システム(ABI
社)を使用して行った。 反応液20μl中には10n
g DNA,0.5units TAKARA Ex
Taq(TAKARA社),4nmole dNTP,
10pmole プライマー,10mM Tris−H
Cl(pH8.3),50mMKCl,1.5mM M
gCl2が含まれる。PCR条件は、95℃で10秒間
のディネーチャー、55℃で30秒間のアニール、72
℃で30秒間の伸長反応を1サイクルとし、40サイク
ル反応させた。PCRプライマーとして配列番号21と
配列番号22のDNA配列を有するオリゴヌクレオチド
を用いた。第2回目のPCR反応液には、20μl中に
は10ng DNA,0.5units TAKARA
Ex Taq(TAKARA社),4nmole dNTP,
10pmole プライマー,10mM Tris−H
Cl(pH8.3),50mM KCl,1.5mM
MgCl2が含まれる。これに第1回目の反応液1μl
を100μlの滅菌水で希釈したもの1μlを鋳型とし
て加えた。 PCR条件は、95℃で10秒間のディネ
ーチャー、55℃で30秒間のアニール、72℃で30
秒間の伸長反応を1サイクルとし、40サイクル反応さ
せた。PCRプライマーとして配列番号21と配列番号
23のDNA配列を有するオリゴヌクレオチドを用い
た。さらに、第3回目の反応液には、20μl中には1
0ng DNA,0.5units TAKARA E
x Taq(TAKARA社),4nmole dNT
P,10pmole プライマー,10mM Tris
−HCl(pH8.3),50mM KCl,1.5m
M MgCl2が含まれる。これに第1回目の反応液1
μlを100μlの滅菌水で希釈したもの1μlを鋳型
として加えた。 PCR条件は、95℃で10秒間のデ
ィネーチャー、55℃で30秒間のアニール、72℃で
30秒間の伸長反応を1サイクルとし、40サイクル反
応させた。PCRプライマーとして配列番号21と配列
番号24のDNA配列を有するオリゴヌクレオチドを用
いた。第3回目の反応液を0.8%アガロースで分画
し、増幅された約2kbpの増幅DNA断片をゲルから
回収し、TAクローニングキット(In Vitrogen社)を
用いプラスミドpCRTMIIにサブクローニングし
た。得られたクローンの塩基配列を373S DNAシ
ークエンサー(ABI社)を用いて決定した。“コシヒ
カリ”由来のクローンには配列番号1の397番から2
371番で示されるDNAマーカーが含まれていた。一
方、“IR8”由来のクローンには配列番号2の397
番から2374番で示されるDNAマーカーが含まれて
いた。
【0031】[実施例3]実施例1のイネ品種“コシヒ
カリ"および“IR8”から抽出したDNAを鋳型とし
て、配列番号25と配列番号26で示される配列を持つ
オリゴヌクレオチドをプライマーとし、PCRによてD
NAマーカーに由来する断片DNAを増幅した。PCR
はGeneAmp9600システム(ABI社)を使用
して行った。反応液20μl中には10ng DNA,
0.2units AmpliTaq(ABI社),4
nmole dNTP,4pmole プライマー(配
列番号25),4pmole プライマー(配列番号2
6),10mM Tris−Hcl(pH8.3),5
0mM KCl,1.5mM MgCl2が含まれる。
PCR条件は、94℃で10秒間のディネーチャー、5
5℃で30秒間のアニール、72℃で30秒間の伸長反
応を1サイクルとし、35サイクル反応させた。反応液
を1%アガロースゲルで分画した。“コシヒカリ”およ
び“IR8”のそれぞれから増幅されたDNA断片をゲ
ルから回収し、TAクローニングキット(In Vitrogen
社)を用いプラスミドpCRTMIIにサブクローニン
グした。得られたクローンの塩基配列を373S DN
Aシークエンサー(ABI社)を用いて決定した。“コ
シヒカリ”由来のクローンには配列番号7で示される塩
基配列を有するDNAマーカーが、一方、“IR8”由
来のクローンには配列番号8で示される塩基配列を有す
るDNAマーカーが含まれていた。
【0032】[実施例4]実施例1のイネ品種“コシヒ
カリ"および“IR8”から抽出したDNAを鋳型とし
て、配列番号27と配列番号28で示される配列を持つ
オリゴヌクレオチドをプライマーとし、PCRによてD
NAマーカーに由来するDNA断片を増幅した。PCR
はGeneAmp9600システム(ABI社)を使用
して行った。反応液20μl中には10ng DNA,
0.2units AmpliTaq(ABI社),4nm
ole dNTP,4pmole プライマー(配列番
号27),4pmole プライマー(配列番号2
8),10mM Tris−Hcl(pH8.3),5
0mM KCl,1.5mM MgCl2が含まれる。
PCR条件は、94℃で10秒間のディネーチャー、5
5℃で30秒間のアニール、72℃で30秒間の伸長反
応を1サイクルとし、35サイクル反応させた。反応液
を1%アガロースゲルで分画した。“コシヒカリ”およ
び“IR8”のそれぞれから増幅されたDNA断片をゲ
ルから回収し、TAクローニングキット(In Vitrogen
社)を用いプラスミドpCRTMIIにサブクローニン
グした。得られたクローンの塩基配列を373S DN
Aシークエンサー(ABI社)を用いて決定した。“コ
シヒカリ”由来のクローンには配列番号11で示される
塩基配列を有するDNAマーカーが、一方、“IR8”
由来のクローンには配列番号12で示される塩基配列を
有するDNAマーカーが含まれていた。
【0033】[実施例5]実施例1のイネ品種“コシヒ
カリ"および“IR8”から抽出したDNAを鋳型とし
て、配列番号17と配列番号18で示される配列を持つ
オリゴヌクレオチドをプライマーとし、PCRによてD
NAマーカーに由来するDNA断片を増幅した。PCR
はGeneAmp9600システム(ABI社)を使用して
行った。 反応液20μl中には10ng DNA,0.
2units AmpliTaq(ABI社),4nm
ole dNTP,4pmole プライマー(配列番
号17),4pmole プライマー(配列番号1
8),10mM Tris−Hcl(pH8.3),5
0mM KCl,1.5mM MgCl2が含まれる。
PCR条件は、94℃で10秒間のディネーチャー、5
5℃で30秒間のアニール、72℃で30秒間の伸長反
応を1サイクルとし、35サイクル反応させた。反応液
を1%アガロースゲルで分画した。“コシヒカリ”およ
び“IR8”のそれぞれから増幅されたDNA断片をゲ
ルから回収し、TAクローニングキット(In Vitrogen
社)を用いプラスミドpCRTMIIにサブクローニン
グした。得られたクローンの塩基配列を373S DN
Aシークエンサー(ABI社)を用いて決定した。“コ
シヒカリ”由来のクローンには配列番号15で示される
塩基配列を有するDNAマーカーが、一方、“IR8”
由来のクローンには配列番号16で示される塩基配列を
有するDNAマーカーが含まれていた。
【0034】[実施例6]Rf−1を持つイネ品種とし
て、“IR8”および“MHR18”を、これを持たな
いイネ品種として“コシヒカリ”および“MHA23”
を用いた。さらに、“MHA23”に“MHR18”を
交配して得たF1植物“MH2003”を用いた。ここ
で供試した“IR8”と“MHR18”の遺伝子型は優
性ホモ型で(Rf−1/Rf−1)、“コシヒカリ”お
よび“MHA23”の遺伝子型は劣性ホモ型で(rf−
1/rf−1)、“MH2003”の遺伝子型はヘテロ
型で(Rf−1/rf−1)となる。これらの成葉か
ら、 Lichtenstein & Draper ((1985) DNA cloning vo
l.3 Practical approach, pp. 67-119, IRL Press, Ox
ford)の方法に従い、CTAB法によってDNAを抽出
した。抽出したDNAを鋳型として、配列番号3と配列
番号4で示す配列を持つオリゴヌクレオチドを一組のプ
ライマーとし、また、配列番号5と配列番号6で示され
る配列を持つオリゴヌクレオチドをもう一組のプライマ
ーとし、PCRによって配列番号1または配列番号2で
示すDNAマーカーに由来するDNA断片を増幅した。
PCRはGeneAmp9600システム(ABI社)を使
用して行った。 反応液20μl中には10ng DN
A,0.2units AmpliTaq(ABI
社),4nmole dNTP,8pmole プライ
マー,10mM Tris−Hcl(pH8.3),5
0mM KCl,1.5mM MgCl2が含まれる。
PCR条件は、94℃で10秒間のディネーチャー、6
0℃で30秒間のアニール、72℃で30秒間の伸長反
応を1サイクルとし、30サイクル反応させた。反応液
を1%アガロースゲルで分画した。配列番号3と配列番
号4で示すプライマーを組み合わせた場合には、“コシ
ヒカリ”、“MTA23”および“MH2003”から
のみ306bpのDNA断片が増幅され、“IR8”と
“MTR18”からはDNA断片は増幅されなかった。
一方、配列番号5と配列番号6で示すプライマーを組み
合わせた場合には、Rf−1を持つ“IR8”、“MT
R18および“MH2003”からのみ160bpのD
NA断片が増幅され、Rf−1を持たない“コシヒカ
リ”および“MHA23”からDNA断片は増幅されな
かった。すなわち、このDNAマーカーによってRf−
1に関する優性ホモ型(Rf−1/Rf−1)、劣性ホ
モ型(rf−1/rf−1)およびヘテロ型(Rf−1
/rf−1)の3種類の遺伝子型が識別できることが明
らかとなった。さらに、これによって何れのイネ品種が
Rf−1を持つか否かを判定できた。
【0035】[実施例7]実施例6に記載の、“IR
8”、“MHR18”、“コシヒカリ”、“MHA2
3”および“MH2003”から抽出したDNAをPC
Rの鋳型として用い、DNAマーカーに由来するDNA
断片を増幅した。抽出したDNAを鋳型として、配列番
号9と配列番号10で示す配列を持つオリゴヌクレオチ
ドをプライマーとし、PCRによって配列番号7または
配列番号8で示すDNAマーカーに由来するDNA断片
を増幅した。PCRはGeneAmp9600システム
(ABI社)を使用して行った。 反応液20μl中には10
ng DNA,0.2units AmpliTaq(AB
I社),4nmole dNTP,4pmole pri
mer(配列番号9),4pmole primer
(配列番号10),10mM Tris−Hcl(pH
8.3),50mM KCl,1.5mM MgCl2
が含まれる。PCR条件は、94℃で10秒間のディネ
ーチャー、55℃で30秒間のアニール、72℃で30
秒間の伸長反応を1サイクルとし、35サイクル反応さ
せた。増幅されたDNA断片を制限酵素DdeIで処理
し、1%アガロースゲルで分画した。Rf−1を持たな
い“コシヒカリ”と“MHA23”では、118bpと
268bpの2本の断片が検出され、Rf−1を持つ
“IR8”と“MHR18”では386bpの断片が1
本のみ検出された。また、ヘテロの遺伝子型を持つ“M
H2003”では118bp、268bpおよび386
bpの3本の断片が検出された。すなわち、このDNA
マーカーによってRf−1に関する優性ホモ型(Rf−
1/Rf−1)、劣性ホモ型(rf−1/rf−1)お
よびヘテロ型(Rf−1/rf−1)の3種類の遺伝子
型が識別できることが明らかとなった。さらに、これに
よって何れのイネ品種がRf−1を持つか否かを判定で
きた。
【0036】[実施例8]実施例6に記載の、“IR
8”、“MHR18”、“コシヒカリ”、“MHA2
3”および“MH2003”から抽出したDNAをPC
Rの鋳型として用い、DNAマーカーに由来するDNA
断片を増幅した。抽出したDNAを鋳型として、配列番
号17と配列番号18で示す配列を持つオリゴヌクレオ
チドをプライマーとし、PCRによって配列番号15ま
たは配列番号16で示すDNAマーカーを増幅した。P
CRはGeneAmp9600システム(ABI社)を
使用して行った。反応液20μl中には10ng DN
A,0.2units AmpliTaq(ABI
社),4nmole dNTP,4pmole プライ
マー(配列番号17),4pmole プライマー(配
列番号18),10mM Tris−Hcl(pH8.
3),50mM KCl,1.5mM MgCl2が含
まれる。PCR条件は、94℃で10秒間のディネーチ
ャー、55℃で30秒間のアニール、72℃で30秒間
の伸長反応を1サイクルとし、35サイクル反応させ
た。増幅されたDNA断片を制限酵素PvuIIで処理
し、1%アガロースゲルで分画した。 Rf−1を持つ
“IR8”と“MHR18”では108bpと313b
pの2本の断片が検出され、 Rf−1を持たない“コ
シヒカリ”と“MHA23”では421bpの断片が1
本のみ検出された。また、ヘテロの遺伝子型を持つ“M
H2003”では108bp、313bpおよび421
bpの3本の断片が検出された。すなわち、このDNA
マーカーによってRf−1に関する優性ホモ型(Rf−
1/Rf−1)、劣性ホモ型(rf−1/rf−1)お
よびヘテロ型(Rf−1/rf−1)の3種類の遺伝子
型が識別できることが明らかとなった。さらに、これに
よって何れのイネ品種がRf−1を持つか否かを判定で
きた。
【0037】[実施例9]配列番号1と配列番号2、配
列番号7と配列番号8、配列番号11と配列番号12お
よび配列番号15と配列番号16で示される、DNAマ
ーカーとRf−1との遺伝的距離、並びに位置関係を決
定した。Rf−1を持たないCMS系統である“MTC
−10A”とRf−1を持つ“MTC−10R”を用い
た。これらは、“台中65号”にインディカ種の“Ch
insurah Boro II”を戻し交配して得ら
れた準同質遺伝子系統である。“MTC−10A”を母
親とし、これに“MTC−10R”を交配してF1植物
を育成した。得られたF1の花粉を“MTC−10A”
に交配し、300個体のB1F1植物を得た。“MTC
−10A”はBT型の細胞質を有する配偶体型細胞質雄
性不稔であるので、“MTC−10A”と“MTC−1
0R”のF1では遺伝子型Rf−1の花粉のみが正常に
発達する。すなわち、F1の花粉を“MTC−10A”
に戻し交配して得られるB1F1の遺伝子型は全てRf
−1/rf−1のへテロとなる。300個体の植物体か
らSteinerらの方法((1995) Nuleic Acid Resar
ch 13:2569-2570)に従って、DNAを粗抽出した。実
施例6から実施例8に記載の方法で、PCRによってD
NAマーカーを増幅し、各DNAマーカーのパターンを
解析した。何れのDNAマーカーにおいても、解析した
全ての個体で“MTC−10A”由来のパターンが検出
された。一方、“MTC−10R”由来のパターンに関
しては、配列番号1と配列番号2のDNAマーカーで
は、300個体中3個体で“MTC−10R”由来のパ
ターンが検出され無かった。同様に、配列番号7と配列
番号8のDNAマーカーでは300個体中9個体、配列
番号11と配列番号12のDNAマーカーでは300個
体中15個体、配列番号15と配列番号16のDNAマ
ーカーでは180個体中7個体で“MTC−10R”由
来のパターンが検出され無かった。即ち、これら“MT
C−10R”由来のパターンが検出されなかった個体で
は、各DNAマーカーとRf−1との間で組換えが生じ
たことになる。これらの結果を元に、Kosambiの
計算式((1944)Ann Eugen 12:172-175)によって、各D
NAマーカーとRf−1との位置関係および遺伝的距離
を算出した。配列番号1と配列番号2のDNAマーカー
とRf−1との遺伝的距離は1.0cM±0.18c
M、配列番号7と配列番号8のDNAマーカーとは3.
0cM±0.32cM、配列番号11と配列番号12の
DNAマーカーとは5.0cM±1.3cM、配列番号
15と配列番号16のDNAマーカーとは3.9cM±
1.48cMであることが明らかとなった。また、位置
関係については、配列番号15と配列番号16のDNA
マーカーが他のDNAマーカーとRf−1を挟んで逆側
に位置することが明らかとなった。
【0038】
【発明の効果】本発明により、イネの細胞質雄性不稔回
復遺伝子(Rf−1)の近傍に位置する複数の共優性の
DNAマーカーが提供される。本発明の共優性のDNA
マーカーをPCRによるRf−1の遺伝子型の識別に利
用することで、イネのRf−1の表現形質である細胞質
雄性不稔回復能の判別を簡便にしかも精度よく行うこと
が出来る。
【0039】この本発明の方法により稔性回復能力の有
無を判別することが可能となり、ハイブリッドライスの
親系統の育成が効率化される。さらに、ハイブリッドラ
イス種子の純度管理が可能となる。
【0040】
【配列表】
【0041】 配列番号:1 配列の長さ:2371 配列の型:核酸 鎖の数:2本鎖 トポロジ−:直鎖状 配列の種類:genomic DNA 起源 生物名:Oryza sativa L. 株名:品種"コシヒカリ" 配列: CAAGCAGTTT GGTTTGAAAG CAAATTTGGG GGATTATTAT TTTTTTGGTG GGAAATTTGA 60 GTAGGGATCT GTAATAGCGG AAAAAGGAGG AGCTTCGGTG GTGAATTGAG GGGGTTTCTC 120 CATGGTGGGG AAGGAATTGG TGGTGAGAAA GAACGGCCCC GTGGACATCC GCGAGATTGC 180 CGCCAAGGCG ACGCTGAGGG AGGTCCGGCA GAATGGGCAC ACCTACGTTG AGCTCCGCCG 240 TGTCGGCAAG CGCGTCATCT TCTTCTGCAC CATCTGCCTC ACCGAGTGCT TCAGCGACAC 300 CGTGCTGTTT GATCACCTGA AGGGGAACCT GCACTCCCGG CGCTACGCGG AGGCTAAGGT 360 CACGCTGTTC GGGCCCATGC CATGGCCGTT CAACGACGGC GTGCTCTTCT TCAACAACTC 420 GCGCGAGAAG GACCCAGCTC TTGCTGGACT CGAGCTCGCA GAACACCAGA GAGCTGGCTC 480 TGGTTCCAGC CAACGACACT GAAGTGACTT CGAGGTTGAG AGATGATTCT AGCTCTCGCA 540 ATGGCGCAAA AGGCACACGC CGTGGTGCAA ATGCGCATGG TAATGGTAGA ACTGCTTCTG 600 TATCTGAAGA TCATGTGCTG TCAAACCAAA GTGGAACTGA CGGTCCCCTC GTTATTCCTA 660 GTGTATTGCT AAAGGATGTT GTTTCGGATT TGCCTGTGCA TCTTTTGGGA TATGGAAATA 720 TTGCATACAG GTTATGGGAA GCTAGCAAAG GAAGTAAAAA GATTAGCAAG ATCTGGTGTG 780 CTTGGGTAGG ACAGGATGGC TCCCATGGCT TGGATGAGTG TGACACCTAT GAGCAATCTG 840 ACTTTGCCAT TGTCAACTTC TCTTATACAA TTGAGTTGGG CAGGAAGTGG TCTTCTGATG 900 ATCAGGACCT TCCTATCTCT GCTGGATCTT TCTTCGTGAT TGATGATGCT GGACACCGTG 960 GAAAGAGAAG AAAGAAGTCA TTTTCAGATC AAGAAGCATC TTCAGAGGAG TCGAATGAGC 1020 AAAGCAGCTC CGCCCATGAC AATAGCCAAG CTATCATAAC AGGTTCCCCG ACAGGTACTT 1080 CACACAATCT TCAAGTTGGC CTCTTATCCA CCAAATCTAT GAGGAGGGAG TTGCGTAAGC 1140 AGAAGCGCCT TGCTGCTGAG AAAGCTTGTG ATATTTGTGG GCGACCAATG CTTCTTGAAA 1200 AGGATGTAGC TACCTTGCTC AACTGCAAGA CAGGAAATCT AGCCTGCAGC AGTAGAAACT 1260 CAAGCGGGGT AAGTTATTTC AAACATTCTT TGCCTTTGCA GTTTCTTAGT ATTTCTTGAA 1320 GATAGCAACG CATGACATGC TTAGCATTTC TCACAGATAA ATAAATTAAA GCAAACCTAA 1380 AAAATTAGGC ATTTGACTAA TTTCCATTCA TTAGTTATGG TAACTTCTTC ACTGTTGTAA 1440 TGGAATTACA GTTCTCACAA ACCAGGGATT CCAAACCGTA TAATGCAAAG TGGTTGAATT 1500 CATTTCAAGC AAAACATAGA CAGTGTATAG TTTCTTCTTT AAAAATTTGT AGTATTCTGC 1560 TGCAACCTCC AATGACTTTG TACGGCTAAT TTTGCAGGCA TTTCATTTGT TTCACACTTC 1620 TTGCCTTGTG CACTGGACTA TTTTATGCCA ATATGAGATG CTAGCAGACA AAATTGCAAG 1680 CAAGGGAAAA AGCAATCGAG GAAGAAAGGC AAAAAATGCA CCTAAGAAAA TAACATCCAT 1740 CCTTTGCCCA GAATGCCAGG GTACTGGAAT CCATGTTGAG GGAGATGAAC TGGAAAAACC 1800 AACCATTTCT TTATCTGAGG TTCAGACTTC AGAGTGCTAT TCTTCGCTGC TACTTTTCTT 1860 TAACTGGACC TGCTTCAATT ATTTGTTGTG TTAAGTAATT GTCGACATCC TTAATTTTAG 1920 ATCCGTATCG CAGATGTTTC GCTATAAGCT GAAAGCCATT GAAGCACACA AAGCATGGAT 1980 GAAGAGCCCT GAGGTGCTTG AGAACTGTTC CACTGGACTT CATTTCCCTG CAGAGCAAAT 2040 AGAGAACTCT GAGGTAGCTT CATAGGCTAG CATAATTAAT ACCCATTTTG TTTTGGATTA 2100 AACGCGTGAT TGATCGAACC AACTTTTTTG CAGGAGCAGG TGATTCCACT GAAGTCGGTT 2160 GCTTTCTATG CAGCTGACGG GTGAGATGTC CTGCTAAGGC CATGGACCGT GCCTCGTCGC 2220 TGCCAGAAAC GAGAGGGATT CTGCCAGGGA CGTTGTAAAT TTACTAGAGC AGCTGTAAAT 2280 AAGCTTGCTT GACGATACTG TTAGAGATGC TGACAGTGTA GTTCGCTTCG GTTTAGCCTG 2340 TAATTGCGTT GTACCTATGT TTCTCACTGC T 2371
【0042】 配列番号:2 配列の長さ:2374 配列の型:核酸 鎖の数:2本鎖 トポロジ−:直鎖状 配列の種類:genomic DNA 起源: 生物名:Oryza sativa L. 株名:品種"IR8" 配列: CAAGCAGTTT GGTTTGAAAG CAAATTTGGG GGATTATTAT TTTTTTGGTG GGAAATTTGA 60 GTAGGGATCT GTAATAGCGG AAAAAGGAGG AGCTTCGGTG GTGAATTGAG GGGGTTTCTC 120 CATGGTGGGG AAGGAATTGG TGGTGAGAAA GAACGGCCCC GTGGACATCC GCGAGATTGC 180 CGCCAAGGCG ACGCTGAGGG AGGTCCGGCA GAATGGGCAC ACCTACGTTG AGCTCCGCCG 240 TGTCGGCAAG CGCGTCATCT TCTTCTGCAC CATCTGCCTC ACCGAGTGCT TCAGCGACAC 300 CGTGCTGTTT GATCACCTGA AGGGGAACCT GCACTCCCGG CGCTACGCGG AGGCTAAGGT 360 CACGCTGTTC GGGCCCATGC CATGGCCGTT CAACGACGGC GTGCTCTTCT TCAACAACTC 420 GCGCGAGAAG GACCCAGCTC TTGCTGGACT CGAGCTCGCA GAACACCAGA GAGCTGGCTC 480 TGGTTCCAGC GAACGACACT GAAGTGACTT CGAGGTTGAG AGATGATTCT AGCTCTCGCA 540 ATGGCGCAAA AGGCACACGC CGTGGTGCAA ATGCGCATGG TAATGGTAGA ACTGCTTCTG 600 TATCTGAAGA TCATGTGCTG TCAAACCAAA GTGGAACTGA CGGTCCTCTC GTTATTCCTA 660 GTGTATTGCT AAAGGATGTT GTTTCGGATT TGCCTGTGCA TCTTTTGGGA TATGGAAATA 720 TTGCATACAG GTTATGGGAA GCTAGCAAAG GAAGTAAAAA GATTAGCAAG ATCTGGTGTG 780 CTTGGGTAGG ACAGGATGGC TCCCATGGCT TGGATGAGTG TGACACCTAT GAGCAATCTG 840 ACTTTGCCAT TGTCAACTTC TCTTATACAA TTGAGTTGGG CAGGAAGTGG TCTTCTGATG 900 ATCAGGACCT TCCTATCTCT GCTGGATCTT TCTTCGTGAT TGATGATGCT GGACACCGTG 960 GAAAGAGAAG AAAGAAGTCA TTTTCAGATC AAGAAGCATC TTCAGAGGAG TCGAATGAGC 1020 AAAGCAGCTC CGCCCATGAC AATAGCCAAG CTATCATAAC AGGTTCCCCG ACAGGTACTT 1080 CACACAATCT TCAAGTTGGC CTCTTATCCA CCAAATCTAT GAGGAGGGAG TTGCGTAAGC 1140 AGAAGCGCCT TGCTGCTGAG AAAGCTTGTG ATATTTGTGG GCGACCAATG CTTCTTGAAA 1200 AGGATGTAGC TACCTTGCTC AACTGCAAGA CAGGAAATCT AGCCTGCAGC AGTAGAAACT 1260 CAAGCGGGGT AAGTTATTTC AAACATTCTT TGCCTTTGCA GTTTCTTAGT ATTTCTTGAA 1320 GATAGCAACG CATGACATGC TTAGCATTTC TCACAGATAA ATAAATTAAA GCAAACCTAA 1380 AAAATTAGGC ATTTGACTAA TTTCCATTCA TTAGTTATGG TAACTTCTTC ATTGTTGTAA 1440 TGGAATTACA GTTCTCACAA ACCAGGGATT CCAAACCGTA TAATGCAAAG TGGTTGAATT 1500 CATTTCAAGC AAAACATAGA CAGTGTATAG TTTCTTCTTT AAAAATTTGT AGTATTCTGC 1560 TGCAACCTCC AATGACTTTG TACGGCTAAT TTTGCAGGCA TTTCATTTGT TTCACACTTC 1620 TTGCCTTGTG CACTGGACTA TTTTACGCCA ATATGAGATG CTAGCAGACA AAATTGCAAG 1680 CAAGGGAAAA AGCAATCGAG GAAGAAAGGC AAAAAATGCA CCTAAGAAAA TAACATCCAT 1740 CCTTTGCCCA GAATGCCAGG GTACTGGAAT CCATGTTGAG GGAGATGAAC TGGAAAAACC 1800 AACCATTTCT TTATCTGAGG TTCAGACTTC AGAGTGCTAT TCTTCGCTGC TACTTTTCTT 1860 TAACTGGACC TGCTTCAATT ATTTGTTGTG TTAAGTAATT GTCGACATCC TTAATTTTAG 1920 ATCCATATCG CAGATGTTTC GCTATAAGCT GAAAGCCATT GAAGCACACA AAGCATGGAT 1980 GAAGAGCCCT GAGGTGCTTG AGAACTGTTC CACTGGACTT CATTTCCCTG CAGAGCAAAT 2040 AGAGAACTCT GAGGTAGCTT CATAGGCTAG CATAATTAAT ACCCATTTTG TTTTGGATTA 2100 AACGCGTGAT TGATCGAACC AACTCTTTTG CAGGAGCAGG AGGTGATTCC ACTGAAGTCG 2160 GTTGCTTTCT ATGCAGCTGA CGGGTGAGAT GTCCTGCTAA GGCCATGGAC CGTGCCTCGT 2220 CGCTGCCAGA AACGAGAGGG ATTCTGCCAG GGACGTTGTA AATTTACTAG AGCAGCTGTA 2280 AATAAGCTTG CTTGACGATA CTGTTAGAGA TGCTGACAGT GTAGTTCGCT TCGGTTTAGC 2340 CTGTAATTGC GTTGTACCTA TGTTTCTCAC TGCT 2374
【0043】配列番号:3 配列の長さ:17 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジ−:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列: TGGCTCTGGT TCCAGCC 17
【0044】配列番号:4 配列の長さ:20 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジ−:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列: CACACCAGAT CTTGCTAATC 20
【0045】配列番号:5 配列の長さ:22 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジ−:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列: GGAGGCTAAG GTCACGCTGT TC 22
【0046】配列番号:6 配列の長さ:18 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジ−:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列: GTCACTTCAG TGTCGTTC 18
【0047】 配列番号:7 配列の長さ:615 配列の型:核酸 鎖の数:2本鎖 トポロジ−:直鎖状 配列の種類:genomic DNA 起源: 生物名:Oryza sativa L. 株名:品種"コシヒカリ" 配列: GCAGGGATAG GATTTGTATG GTTGGTGGGT GCTCATAGCC TCATCCTTTG TTTAGACCAT 60 TAATTCCCCT CTGCTTGATC CAGTGTACAT CCATGGGTTA GGACAGATTA GTTACTCAGT 120 TAATTAAGTG TGAGACTGGA AAAAAATATC TGACGGCAGT TTTATAAGTT GAGTGATTGA 180 ACTAGTGAAA GTTCAGTTAA CTGTCAACGG CTGTAGATTT GGGATGGCAG ACTGTTCTGA 240 GTCAAAATGA AGCTTTTACT GTGCGTGGTT ACCAGGTGCA GTAAAATAAT TTCAGATCTA 300 ATCGCAGTAA AAAAAATGTA GTACTATATG TTAAGACGAG ATTGGTCGGT CAAAATCTAT 360 CTGGCCCTTT ACATCTCCCA AATGTTACCT CAGTTGCAGG TGGTAAAAAA AAATCACTCG 420 TTTCACGTGA TGTCGGCAGA TCATGGACCA TGTCTCAAAT GCTGAAACTC TGAACAATCA 480 ACAAAAAAAT CCAACCAGAT GAGCTGTGCA ACTGATAATT GATCATCACA CTATTTGCAA 540 CTCATCTTCA TGTAGATGGA CTTCAATCCC GAAGAAATAA TGACAGCAAA ATGCTGCGAT 600 CTGAGAAAGG GATGG 615
【0048】 配列番号:8 配列の長さ:610 配列の型:核酸 鎖の数:2本鎖 トポロジ−:直鎖状 配列の種類:genomic DNA 起源: 生物名:Oryza sativa L. 株名:品種"IR8" 配列: GCAGGGATAG GATTTGTATG GTTGGTGGGT GCTCATAGCC TCATCCTTTG TTTAGACCAT 60 TAATTCCCCT CTGCTTGATC CAGTGTACAT CCATGGGTTA GGACAGATTA GTTAGTTAAT 120 TAAGTGTGAG ACTGGAAAAA AATATCTGAC GGCAGTTTTA TAAGTTGAGT GATTGAACTA 180 GTGAAAGTTC AGTTAACTGT CAACGGCTGT AGATTTGGGA TGGCAGACTG TTCTGAGTCA 240 AAATGAAGCT TTTACTGTGC GTGGTTACCA GGTGCAGTAA AATAATTTCA GATCTAATCG 300 CAGTAAAAAA ATGTAGTACT ATATGTTAAG ACGAGATTGG TCGGTCAAAA TCTATCTGGC 360 CCTTTACATC TCCCAAATGT TACCTCAGTT GCAGGTGGTA AAAAAAAATC ACTCGTTTCA 420 CGTGATGTCG GCAGATCATG GACCATGTCT CAAATGCTGA AACTCTGAAC AATCAACAAA 480 AAAATCCAAC CAGATGAGCT GTGCAACTGA TAATTGATCA TCACACTATT TGCAACTCAT 540 CTTCATGTAG ATGGACTTCA ATCCCGAAGA AATAATGACA GCAAAATGCT GCGATCTGAG 600 AAAGGGATGG 610
【0049】配列番号:9 配列の長さ:24 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジ−:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列: GCAGGGATAG GATTTGTATG GTTG 24
【0050】配列番号:10 配列の長さ:22 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジ−:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列: GAGGTAACAT TTGGGAGATG TAAAG 25
【0051】 配列番号:11 配列の長さ:576 配列の型:核酸 鎖の数:2本鎖 トポロジ−:直鎖状 配列の種類:genomic DNA 起源: 生物名:Oryza sativa L. 株名:品種"コシヒカリ" 配列: GCGGCCGCTC CGGGAAGTCG AGCGAGTAGA CGCCCCTGAC GCCGTACGCG TCGGCGAGCC 60 GCAGCGGCGT CTCTGGCGGT GTGAAGGACA GCCCGTTCAG CGTCGCGCGG CGCCGCCCGT 120 TGATCGTCAC CGGCGCCGTG CTCCGCAGCA GGTACGCCTG CGTCACGTTG ATCGACGAGT 180 ACCTGAACGA TCCCTGTGGG TTCGGCCTCG CCGCTCCGGC ACTCAGGTTC CACCTGCCCA 240 ATGCAAAAAA CCAAAACCCA AAAGCTTAAT GCGAATAATA CATCATTCCA CGTATTTAAA 300 AAAATAATTT ATAGGTAAAA TTTTTATAAT GTATTTTAGC GACGTAAATG TCAATGCTGA 360 GAAATAAACG ATAATACTTT AAATGAAGTT CTAAAATTTA AATTTTGGCA TCGGTTGATG 420 TTGGATAAAG AAAACGATGG AGGCTAGTAA TTTTTCTTCT TTTTTAAGTA TCTAGATTGT 480 CATATATTGA ATTTTTCAGT TTTTCATCCC TTTGAGGACA ATCCAACTAT TATTTTTCCT 540 TTTCTATGTA AAAGGTTGAA CAACATATTC AAACAT 576
【0052】 配列番号:12 配列の長さ:576 配列の型:核酸 鎖の数:2本鎖 トポロジ−:直鎖状 配列の種類:genomic DNA 起源: 生物名:Oryza sativa L. 株名:品種"IR8" 配列: GCGGCCGCTC CGGGAAGTCG AGCGAGTAGA CGCCCCTGAC GCCGTACGCG TCGGCGAGCC 60 GCAGCGGCGT CTCTGGCGGT GTGAAGGACA GCCCGTTCAG CGTCGCGCGG CGCCGCCCGT 120 TGATCGTCAC CGGCGCCGTG CTCCGCAGCA GGTACGCCTG CGTCACGTTG ATCGACGAGT 180 ACCTGAACGA TCCCTGTGGG TTCGGCCTCG CCGCTCCGGC ACTCAGGTTC CACCTGCCCA 240 ATGCAAAAAA CCAAAACCCA AAATCTTAAT GCGAATAATA CATCATTCCA CGTATTTTAA 300 AAAATAATTT ATAGGTAAAA TTTTTATAAT GTATTTTAGC GACGTAAATG TCAATGCTGA 360 GAAATAAACG ATAATGCTTT AAATGAAGTT CTAAAATTTA AATTTTGGCA GCGGTTGATG 420 TTGGATAAAG AAAACGATGG AGGCTAGTAA TTTTTCTTCT TTTTTAAGTA TCCAGATTGT 480 CATATATTGA ATTTTTCAGT TTTTTATCCC TTTGAGGACA ATCCAACTAT TATTTTTCCT 540 TTTCTATGTA AAAGGTTGAA CAACATATTC AAACAT 576
【0053】配列番号:13 配列の長さ:22 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジ−:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列: TCGACGAGTA CCTGAACGAT CC 22
【0054】配列番号:14 配列の長さ:22 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジ−:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列: TTGGATTGTC CTCAAAGGGA TG 22
【0055】 配列番号:15 配列の長さ:421 配列の型:核酸 鎖の数:2本鎖 トポロジ−:直鎖状 配列の種類:genomic DNA 起源: 生物名:Oryza sativa L. 株名:品種"コシヒカリ" 配列: TGCTTGATGC ACTATTGACT TGTAAACATA AATGGTCTGT TCGTTGCAAC TTTTGTGCAG 60 CTGCGCAGTT GTAGCTGCTA CAGTGACTAT ATTGCTTCTA TGTTGTAGCT GCTGCTGCAG 120 CAAGCTGCAC CGAACAGGAT CAAAAGTAAA CGACGAGGGC ATTTAGAAGG AGAGGAATTG 180 TATTTGTTCC TGGTATTTAA TTTTTAAATT TGTGGTCGGA AGTTTCGGAA GAAAAAATGT 240 GCTCATGAGT GATTATTGGC TCTGAACACC AACCTCTCTT TTCGTTGATT CCTTCTGAAG 300 TGTTGGGTGT TGGGACACGA TGCTGCCGCC GACACGACAC CGGGTTCCAC AATACACTAA 360 TCTACTCGCG ACACCTTCAT TGAACTGCAT ATAATTATTT AGAAAGTCCA TTAACACATC 420 T 421
【0056】 配列番号:16 配列の長さ:421 配列の型:核酸 鎖の数:2本鎖 トポロジ−:直鎖状 配列の種類:genomic DNA 起源: 生物名:Oryza sativa L. 株名:品種"IR8" 配列: TGCTTGATGC ACTATTGACT TGTAAACATA AATGGTCTGT TCGTTGCAAC TTTTGTGCAG 60 CTGCGCAGTT GTAGCTGCTA CAGTGACTAT ATTGCTTCTA TGTTGCAGCT GCTGCTGCAG 120 CAAGCTGCAC CGAACAGGAT CAAAAGTAGA CGACGAGGGC ATTTAGAAGG AGAGGAATTG 180 TATTTGTTCC CGGTATTTAA TTTTTAAATT TGTGGTCGGA AGTTTCGGAA GAAAAAATGT 240 GCTCATGAGT GATTATTGGC TCTGAACACC AACCTCTCTT TTCGTTGATT CCTTCTGAAG 300 TGTTGGGTGT TGGGACACGA TGCTGCCGCC GACACGACAC CGGGTTCCAC AATACACTAA 360 TCTACTCGCG ACACCTTCAT TGAACTGCAT ATAATTATTT AGAAAGTCCA TTAACACATC 420 T 421
【0057】配列番号:17 配列の長さ:22 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジ−:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列: AGATGTGTTA ATGGACTTTC TA 22
【0058】配列番号:18 配列の長さ:22 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジ−:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列: AGATGTGTTA ATGGACTTTC TA 22
【0059】配列番号:19 配列の長さ:22 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジ−:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列: CAAGCAGTTT GGTTTGAAAG CA 22
【0060】配列番号:20 配列の長さ:22 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジ−:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列: AGTTGTTGAA GAAGAGCACG CC 22
【0061】配列番号:21 配列の長さ:16 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジ−:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列: AGWGNAGWAN CAWAGG 16
【0062】配列番号:22 配列の長さ:22 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジ−:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列: CGTCATCTTC TTCTGCACCA TC 22
【0063】配列番号:23 配列の長さ:22 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジ−:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列: GGAGGCTAAG GTCACGCTGT TC 22
【0064】配列番号:24 配列の長さ:22 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジ−:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列: CGGCGTGCTC TTCTTCAACA AC 22
【0065】配列番号:24 配列の長さ:21 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジ−:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列: GCAGGGATAG GATTTGTATG G 21
【0066】配列番号:25 配列の長さ:21 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジ−:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列: CCATCCCTTT CTCAGATCGC A 21
【0067】配列番号:26 配列の長さ:21 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジ−:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列: GCGGCCGCTC CGGGAAGTCG 20
【0068】配列番号:27 配列の長さ:23 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジ−:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列: ATGTTTGAAT ATGTTGTTCA AGG 23
【0069】配列番号:28 配列の長さ:22 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジ−:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列: TGCTTGATGC ACTATTGACT TG 22
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4B024 AA11 AA20 CA01 CA20 EA04 HA11 4B063 QA01 QA05 QA11 QQ04 QQ42 QS16 QS25 QX10

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配列表の配列番号1で表される塩基配列
    を有し、イネの細胞質雄性不稔回復遺伝子(Rf−1)
    の近傍1センチモルガン(cM)の位置に座乗するDN
    Aマーカー。
  2. 【請求項2】 配列表の配列番号2で表される塩基配列
    を有し、イネの細胞質雄性不稔回復遺伝子(Rf−1)
    の近傍1センチモルガン(cM)の位置に座乗するDN
    Aマーカー。
  3. 【請求項3】 配列表の配列番号3で表される塩基配列
    を有するプライマーと、これと互いに向かいあうプライ
    マーであって、配列番号1の492番から2371番よ
    り任意に選ばれる連続した15から40塩基の長さの塩
    基配列を有するプライマーとからなる、請求項1に記載
    のDNAマーカーを検出するための1組のプライマー。
  4. 【請求項4】 1組のプライマーの塩基配列が配列表の
    配列番号3と配列番号4で表される事を特徴とする請求
    項3に記載の1組のプライマー。
  5. 【請求項5】 配列表の配列番号6の塩基配列を有する
    プライマーと、これと、これと互いに向かいあうプライ
    マーであって、配列表の配列番号2の1番から490番
    より任意に選ばれる連続した15から40塩基の長さの
    塩基配列を有するプライマーとからなる、請求項2に記
    載のDNAマーカーを検出するための1組のプライマ
    ー。
  6. 【請求項6】 1組のプライマーの塩基配列が配列番号
    5と配列番号6で表される事を特徴とする請求項5に記
    載の1組のプライマー。
  7. 【請求項7】 請求項3又は請求項4の何れか1項に記
    載の1組のプライマーを用いてイネのDNAを鋳型とし
    てPCRを行い、DNAマーカーに由来するDNA断片
    が増幅された場合にはRf−1を持たないと判定し、D
    NAマーカーに由来するDNA断片が増幅されない場合
    にはRf−1を持つと判定する、Rf−1の遺伝子型の
    識別方法。
  8. 【請求項8】 請求項5又は請求項6の何れか1項に記
    載の1組のプライマーを用いてイネのDNAを鋳型とし
    てPCRを行い、DNAマーカーに由来するDNA断片
    が増幅された場合にはRf−1を持つと判定し、DNA
    マーカーに由来するDNA断片が増幅されない場合には
    Rf−1を持たないと判定する、Rf−1の遺伝子型の
    識別方法。
  9. 【請求項9】 配列表の配列番号7又は配列番号8で示
    される塩基配列を有し、イネのRf−1の近傍3cMの
    位置に座乗するDNAマーカー。
  10. 【請求項10】 配列表の配列番号7の115番目の塩
    基又は配列表の配列番号8の115番目の塩基を挟んで
    互いに向かい合う2種のプライマーからなる請求項9に
    記載のDNAマーカーを検出するための1組のプライマ
    ー。
  11. 【請求項11】 プライマーの塩基配列が配列番号9と
    配列番号10で表される事を特徴とする請求項9に記載
    のDNAマーカーを検出するための1組のプライマー。
  12. 【請求項12】 プライマーの塩基配列が配列表の配列
    番号7の1番から115番と配列番号7の116番から
    615番より、それぞれ任意に選ばれる連続した15か
    ら40塩基の長さの塩基配列で表されることを特徴とす
    る請求項9に記載のDNAマーカーを検出するための1
    組のプライマー。
  13. 【請求項13】 プライマーの塩基配列が配列表の配列
    番号8の1番から115番と配列番号8の116番から
    610番より、それぞれ任意に選ばれる連続した15か
    ら40塩基の長さの塩基配列で表されることを特徴とす
    る請求項9に記載のDNAマーカーを検出するための1
    組のプライマー。
  14. 【請求項14】 請求項10から請求項13の何れか1
    項に記載の1組のプライマーを用いてイネから抽出した
    DNAを鋳型としてPCRを行い、請求項9に記載のD
    NAマーカーに由来するDNA断片を増幅し、増幅され
    たDNA断片が制限酵素DdeIで切断された場合には
    Rf−1を持たないと判定し、切断されない場合にはR
    f−1を持つと判定する、Rf−1の遺伝子型の識別方
    法。
  15. 【請求項15】 配列表の配列番号11および配列番号
    12で表される塩基配列を有し、イネのRf−1の近傍
    5cMの位置に座乗するDNAマーカー。
  16. 【請求項16】 配列表の配列番号11の264番目の
    塩基又は配列表の配列番号12の264番目の塩基を挟
    んで互いに向かい合う2種のプライマーからなる請求項
    15に記載のDNAマーカーを検出するための1組のプ
    ライマー。
  17. 【請求項17】 プライマーの塩基配列が配列表の配列
    番号11の1番から264番と配列表の配列番号11の
    265番から576番より、それぞれ任意に選ばれる連
    続した15から40塩基の長の塩基配列で表されること
    を特徴とする請求項16に記載の1組のプライマー。
  18. 【請求項18】 プライマーの塩基配列が配列表の配列
    番号12の1番から264番と配列表の配列番号12の
    265番から576番より、それぞれ任意に選ばれる連
    続した15から40塩基の長さの塩基配列で表されるこ
    とを特徴とする請求項16に記載の1組のプライマー。
  19. 【請求項19】 プライマーの塩基配列が配列表の配列
    番号13と配列番号14で表される事を特徴とする請求
    項16に記載の1組のプライマー。
  20. 【請求項20】 請求項16から請求項19の何れか1
    項に記載の1組のプライマーを用いてイネから抽出した
    DNAを鋳型としてPCRを行い、請求項15に記載の
    DNAマーカーに由来するDNA断片を増幅し、増幅さ
    れたDNA断片が制限酵素HindIIIで切断された
    場合にはRf−1を持たないと判定し、切断されない場
    合にはRf−1を持つと判定する、 Rf−1の遺伝子
    型の識別方法。
  21. 【請求項21】 請求項1、請求項9又は請求項15に
    記載のDNAマーカーとイネのRf−1を挟んで逆方向
    に位置し、配列表の配列番号15又は配列番号16で表
    される塩基配列を有し、Rf−1から4cMの位置に座
    乗するDNAマーカー。
  22. 【請求項22】 配列表の配列番号15の106番目の
    塩基又は配列表の配列番号16の106番目の塩基を挟
    んで互いに向かい合う2種のプライマーからなる請求項
    21に記載のDNAマーカーを検出するための1組のプ
    ライマー。
  23. 【請求項23】 プライマーの塩基配列が配列表の配列
    番号15の1番から106番と配列番号15の107番
    から421番より、それぞれ任意に選ばれる連続した1
    5から40塩基の長さの塩基配列を有する請求項21に
    記載のDNAマーカーを検出するための1組のプライマ
    ー。
  24. 【請求項24】 プライマーの塩基配列が配列表の配列
    番号16の1番から106番と配列番号16の107番
    から421番より、それぞれ任意に選ばれる連続した1
    5から40塩基の長さの塩基配列を有する請求項21に
    記載のDNAマーカーを検出するための1組のプライマ
    ー。
  25. 【請求項25】 プライマーの塩基配列が配列表の配列
    番号17と配列番号18である事を特徴とする請求項2
    2〜24に記載の1組のプライマー。
  26. 【請求項26】 請求項22から請求項25の何れか1
    項に記載の1組のプライマーを用いてイネから抽出した
    DNAを鋳型としてPCRを行い、請求項21に記載の
    DNAマーカーに由来するDNA断片を増幅し、増幅さ
    れたDNA断片がPvuIIで切断された場合にはRf
    −1を持つと判定し、DNA断片が切断されない場合に
    はRf−1を持つたないと判定する、Rf−1の遺伝子
    型の識別およびRf−1の有無の判別方法。
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