JP2000139078A - 直流電源回路 - Google Patents

直流電源回路

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JP2000139078A
JP2000139078A JP10324410A JP32441098A JP2000139078A JP 2000139078 A JP2000139078 A JP 2000139078A JP 10324410 A JP10324410 A JP 10324410A JP 32441098 A JP32441098 A JP 32441098A JP 2000139078 A JP2000139078 A JP 2000139078A
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Harumi Suzuki
晴美 鈴木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 交流電源をトランスを使用せずに、直流主電
源と、主電源の正端子より高い電位および主電源の負端
子より低い電位を有する補助電源を得る。 【解決手段】 交流電源ACをブリッジ整流回路DBに
接続し、DB出力正端子にコンデンサC1とC5および
ダイオードD1のアノードを接続し、D1のカソードに
コンデンサC2とダイオードD2のアノードを接続し、
D2のカソードにコンデンサC3を接続する。C5の別
の端子はダイオードD4のアノードに接続し、D4のカ
ソードはコンデンサC4とダイオードD3のアノードに
接続し、D3のカソードとコンデンサC1とC3の別の
端子はDB出力負端子に接続し、C2とC4の別の端子
は各々ACの別々の端子に接続する。この回路はC1の
両端子間が直流主電源EMで、C3の両端子間がEMよ
り高い電位を有する補助電源EH1で、C5の両端子間
がEMより低い電位を有する補助電源EH2になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、交流電源を整流し
て直流電源にする回路において、交流電源を整流した直
流主電源と、直流主電源の正端子よりも高い電位の補助
電源または直流主電源の負端子よりも低い電位の補助電
源あるいはその双方の補助電源を有する直流電源回路に
関する。なお、本文では混乱を避けるために、負荷電流
が流れる直流電源を直流主電源とし、発振回路や制御回
路に使用する直流主電源の正端子よりも高い電位の直流
電源と直流主電源の負端子よりも低い電位の直流電源を
補助電源と称する。
【0002】
【従来の技術】インバータ回路等は直流電源回路に接続
されたトランジスタ等のスイッチング素子をオン−オフ
させてトランスを介して負荷に高周波電力を供給するこ
とが多いが、オン−オフする直流主電源の他に、スイッ
チング素子のオン−オフを制御するための発振回路やオ
ン−オフするトランジスタの制御端子に印加するバイア
ス用の電源として、直流主電源の正端子よりも高い電位
の直流電源または直流主電源の負端子よりも低い電位の
直流電源あるいはその双方の直流電源等が補助電源とし
てあれば、インバータ回路を小型で特性のよい回路にで
きる。このときの補助電源は小さな電流容量の回路でよ
い。このような直流主電源の正端子よりも高い電位の直
流電源と直流主電源の負端子よりも低い電位の直流電源
である補助電源は、一般的には、交流電源を入力として
直流主電源用と補助電源用の2次巻線を有するトランス
を用いて整流する回路が考えられるが、その回路を図6
に示し、各端子の電位関係図を図7に示す。先ず、図6
について説明する。本回路は、交流電源ACをトランス
TR1の1次巻線であるコイルL1に接続する。トラン
スTR1の2次巻線であるコイルL2の電圧をブリッジ
整流回路DBの入力端子に接続し、その出力正端子であ
るn端子と出力負端子であるm端子間にコンデンサC1
を接続する。トランスTR1の別の2次巻線であるコイ
ルL3の非黒点側は前記n端子に接続し、L3の黒点側
はダイオードD11のアノードに接続してD11のカソ
ードであるw端子とn端子間にコンデンサC13を接続
する。トランスTR1の別の2次巻線であるコイルL4
の黒点側端子はダイオードD12のアノードに接続して
D12のカソードは前記m端子に接続し、L4の非黒点
側であるv端子との間にコンデンサC14を接続する。
このときのn−m間が直流主電源EMであり、直流主電
源の正端子よりも高い電位の補助電源であるw−n間が
補助電源EH5で、直流主電源の負端子よりも低い電位
の補助電源であるm−v間が補助電源EH6である。図
6の動作を説明する。交流電源ACがトランスTR1の
1次巻線であるコイルL1に印加されればTR1の2次
巻線であるコイルL2〜L4に電圧を誘起する。コイル
L2に誘起された電圧はブリッジ整流回路DBを介して
コンデンサC1に充電されて直流主電源EMになり、コ
イルL3に誘起された電圧はダイオードD11を介して
コンデンサC13に充電されて補助電源EH5になり、
コイルL4に誘起された電圧はダイオードD12を介し
てコンデンサC14に充電されて補助電源EH6にな
る。図7はこのときの直流主電源EMと補助電源EH5
〜EH6の電位関係図で、n−m間がEMであれば、w
−n間がEH5になり、m−v間がEH6になる。即
ち、この回路では直流主電源の他に、直流主電源の正端
子よりも高い電位の補助電源と直流主電源の負端子より
も低い電位の補助電源を有する直流電源回路になる。
【0003】このような電源の具体的用途の例を述べ
る。直流主電源の正端子よりも高い電位の補助電源EH
5の必要性を述べる。直流主電源の正負端子間に、直列
接続された2つのトランジスタを交互にオン−オフさせ
る回路は、インバータ回路やモータ駆動回路等に広く使
用されている。インバータ回路の例では、直流主電源の
正負端子間に2つのトランジスタを直列接続して、交互
にオン−オフするインバータ・直列回路の高圧側のトラ
ンジスタを安価なNPNバイポーラトランジスタを使用
すれば、高圧側のトランジスタからみれば負荷はエミッ
タ側に接続されてエミッタ・フォロワ回路になるが、こ
れらの直列接続された2つのトランジスタは、駆動トラ
ンスの2次巻線で互いに逆極性に巻いた2つの駆動コイ
ルにより駆動されることが多い。しかし、トランスを使
用すれば大型、高価で、しかも大重量になるという問題
点があった。駆動トランスを使用せず、高圧側のトラン
ジスタをPNPトランジスタにして、相補形トランジス
タをトランジスタと抵抗器を用いた直結形駆動回路によ
り駆動する回路も考えられるが、PNPトランジスタは
価格は高く、損失が大きいという問題があった。高圧側
のトランジスタを単にNPNトランジスタにして、ベー
スとコレクタを直流電源正端子に接続することも考えら
れるが、トランジスタのベース・エミッタ間電圧は約
0.7Vで、コレクタ・エミッタ間電圧(オン電圧)は
0.7Vより低くなることはなく、一般的なトランジス
タの飽和状態でのコレクタ・エミッタ間電圧の約0.2
Vと比較すれば、0.7Vの電圧での損失は多くなり、
大型の電力用トランジスタが必要になる。高圧側のトラ
ンジスタをNチャンネルMOSFETにするときでもド
レイン・ソース間のオン抵抗を小さくするためには、ゲ
ート・ソース間電圧は10V程度の電圧が必要である。
また、FETのドレインを直流主電源正端子に接続する
ソース・フォロワ回路にすれば、ゲート用の補助電源と
して直流主電源正端子よりも更に10V程度高い電源が
必要になる。ゲート用の特別の補助電源がなく、この回
路の中で一番高い電位である直流主電源正端子にドレイ
ンとゲートを接続すれば、MOSFETのゲート・ソー
ス間電圧によるオン抵抗とドレイン電流の積で決まるド
レイン・ソース間電圧(オン電圧)は数Vと非常に高く
なり、バイポーラトランジスタを飽和させて使用したと
きのコレクタ・エミッタ間電圧(オン電圧)である約
0.2Vと比較すれば、非常に高くなり、全く実用的で
はない。以上のようにバイポーラトランジスタやMOS
FETを、エミッタ・フォロワ回路やソース・フォロワ
回路で使用するときの制御端子に印加するためのバイア
ス用電圧は、NPNトランジスタやNチャンネルFET
では、直流主電源の正端子よりも高い電位の補助電源を
必要とし、PNPトランジスタやPチャンネルFETで
は、直流主電源の負端子よりも低い電位の補助電源を必
要とするが、そのような補助電源を簡便な回路で実現す
ることが求められている。その電源は、バイポーラトラ
ンジスタでは必要なベース電流を流すことができる電圧
であればよく、FETではゲート・ソース間に印加可能
な電圧でできるだけ高い電圧であるが、電力用FETで
は10V〜15V程度にすることが多い。即ち、NPN
トランジスタやNチャンネルFETを使用する直列イン
バータ回路では、直流主電源の正端子より高い電位の補
助電源があれば、小型、軽量、安価で損失の少ない回路
にすることができる。補助電源EH5は、インバータ・
直列回路等の直列に接続された高電位側のトランジスタ
の制御端子に印加されるバイアス用の電源等に使用され
る。
【0004】つぎに、直流主電源の負端子よりも低い電
位の補助電源EH6の必要性を述べる。トランジスタの
制御端子に印加する波形が正確な矩形波パルス電圧であ
っても、トランジスタの遅延時間、上昇時間、下降時
間、蓄積時間(バイポーラトランジスタのときで少数キ
ャリアによる)、入力容量(FETのとき)等のために
出力波形は必ず鈍ってくる。そのため、正弦波パルス電
圧や矩形波パルス電圧をトランジスタの制御端子に印加
すれば、インバータ・直列回路やインバータ・プッシュ
プル回路(並列回路)の2つのトランジスタが過渡的に
同時にオンすることもあり、そのときはトランジスタに
電圧と電流が同時に印加されるので過大な損失が発生し
てトランジスタの損傷や破壊を招き、ノイズの発生原因
にもなる。即ち、オンからオフに変化するトランジスタ
のオフタイムを短くする必要がある。2つのトランジス
タが過渡的な同時オンを防止する一方法を述べる。ま
ず、トランジスタがバイポーラトランジスタのときはベ
ース・エミッタ間に逆方向の電圧を印加して少数キャリ
アを強制的に排出させれば蓄積時間が短くなりオフタイ
ムは短くなる。また、トランジスタがFETのときはゲ
ート・ソース間に逆方向の電圧を印加して入力容量に充
電された電荷を早く放電させればオフタイムは短くな
る。即ち、トランジスタがバイポーラトランジスタのと
きはベース・エミッタ間に、FETのときはゲート・ソ
ース間に数Vの逆方向の電圧を印加すればオフタイムは
短くなる。しかし、通常の他励式インバータ回路では出
力回路を駆動する発振回路の負端子の電位と出力回路の
負端子の電位が同じなので、発振回路出力がロウで出力
回路をオフにするときでも発振回路内部出力トランジス
タのオン電圧が出力トランジスタのベース・エミッタ間
やゲート・ソース間に印加されるので、ベース・エミッ
タ間やゲート・ソース間はプラス電圧になり、オフタイ
ムを短くすることはできない。このことを解決するには
発振回路の電源負端子の電位を出力回路の電源負端子の
電位より低く設定すればよい。その電圧は、バイポーラ
トランジスタでもFETでも型名によって異なるが5V
程度でよい。即ち、NPNトランジスタやNチャンネル
FETを使用する他励式インバータ回路では、主電源の
負端子より5V程度低い電位の補助電源があれば、オフ
タイムを短い回路にすることができる。補助電源EH6
はその電源として使用する。
【0005】具体的回路の例で説明する。図6の電源回
路を使用して、他励式インバータ・直列変形ハーフブリ
ッジ回路で放電管を負荷にしたときの例を、図8に示
す。このときの直流主電源EMの正端子をn端子とし負
端子をm端子としてn−m間電圧は例えば100V程度
であり、補助電源EH5のw端子はn端子より10V程
度高くし、補助電源EH6のv端子はm端子より5V程
度低いとする。なお、ツェナーダイオードZDのツェナ
ー電圧は、コンデンサC17の電圧が15V程度になる
ようにを設定する。本回路は、直流主電源EMの正端子
であるn端子にNチャンネルFETQ1のドレインとツ
ェナーダイオードZDのカソードを接続し、直流主電源
EMの負端子であるm端子にNチャンネルFETQ2の
ソースを接続して、Q1のソースとQ2のドレインの接
続点とm端子間に、コンデンサC15と出力トランスT
R2の1次巻線であるコイルL5を直列に接続してい
る。トランスTR2の2次巻線であるコイルL6は、負
荷電流制御素子であるコンデンサC16を介して放電管
LMPに接続している。v端子はコンデンサC17とC
18の非黒点側と補助トランジスタであるNチャンネル
FETQ3のソースおよびシュミット回路SHの電源負
端子に接続し、ツェナーダイオードZDのアノードとC
17の黒点側の接続点はシュミット回路SHの電源正端
子に接続する。シュミット回路SHの出力端子は抵抗器
R1とR3およびR4の1つの端子に接続し、R1とR
3の別の端子は各々FETQ2とQ3のゲートに接続
し、R4の別の端子とコンデンサC18の黒点側の接続
点はシュミット回路SHの入力端子に接続する。w端子
は抵抗器R2の1つの端子に接続し、R2の別の端子は
FETQ1のゲートとQ3のドレインに接続する。図8
の動作を説明する。シュミット回路SHおよびコンデン
サC18の容量と抵抗器R4の抵抗に基づく時定数によ
りシュミット回路SHの出力端子は方形波を発生するが
その電圧がロウであれば、FETQ2とQ3はオフにな
り、Q3のオフによりFETQ1のゲート・ソース間に
は10V程度のバイアス電圧が印加されるので、Q1は
充分に低いドレイン・ソース間電圧でオンになる。ま
た、このときのFETQ2とQ3のゲート・ソース間に
印加される電圧は−5V程度になり、前の半サイクルで
Q2とQ3のゲート・ソース間に充電されていた電荷は
シュミット回路SHの内部出力トランジスタを介して急
速に放電するので、Q2とQ3のオフタイムは短くな
る。もし、補助電源EH6の電圧が零でシュミット回路
SHの電源負端子とFETQ2のソース端子が同電位で
あればシュミット回路SHの内部出力トランジスタのプ
ラスのオン電圧がQ2とQ3のゲート・ソース間に印加
されるので、Q2とQ3のゲート・ソース間の電圧はプ
ラス電圧になり、充電されていた電荷はなかなか放電さ
れず、オフタイムは長くなる。このときのインバータ回
路としての動作は、FETQ1がオンでQ2がオフなの
で、直流主電源EMからの電流は、直流主電源EMの正
端子であるn端子−FETQ1−コンデンサC15−コ
イルL5−直流主電源EMの負端子であるm端子と流れ
て、コンデンサC15の黒点側を正に充電する。この電
流により放電管LMPはトランスTR2の2次巻線であ
るコイルL6とコンデンサC16を介して点灯する。つ
ぎに、シュミット回路SHの出力端子がハイになれば、
FETQ2とQ3はオンになり、Q3のオンによりQ1
はオフになる。このときのFETQ1のゲート・ソース
間に印加される電圧をみると、FETQ3がオフする前
は直流主電源EMの正端子の電位に10V程度の高い電
位の電圧が印加され、Q3がオンした後は直流主電源E
Mの負端子の電位よりみて5V程度低い電位の電圧が印
加されるので、Q1のゲート・ソース間に充電されてい
た電荷は急速に放電されてQ1のオフタイムは短くな
る。このときのインバータ回路としての動作は、FET
Q1がオフでQ2がオンなので、コンデンサC15に充
電されていた電荷は、コンデンサC15−FETQ2−
コイルL5−コンデンサC15と放電し、コイルL5に
電流が流れる。この電流により放電管LMPは、コイル
L6とコンデンサC16を介して逆方向に電流が流れて
点灯する。以後、シュミット回路の出力の矩形波電圧の
ハイ−ロウに合わせてFETQ1とQ2は交互にオン−
オフして、放電管LMPは点灯する。以上述べたごと
く、直流主電源EMのn端子より10V程度高いw端子
の補助電源EH5によりFETQ1でのドレイン・ソー
ス間電圧が低くなって損失が小さい回路になり、直流主
電源EMのm端子より5V程度低いv端子の補助電源E
H6によりFETQ2での入力容量に充電された電荷が
早く放電して、オフタイムが短い回路になる。(以上、
FETのオン電圧は低いため無視して説明している)。
以上はトランジスタQ1〜Q3にNチャンネルFETを
使用したときの説明であるが、Q1〜Q3にNPNバイ
ポーラトランジスタを使用するときは補助電源EH5は
ベース電流を流せる数Vの電圧で、また補助電源EH6
も少数キャリアを消滅させる数Vの電圧で、FET回路
と同じように損失の小さいオフタイムが短い回路にする
ことができる。
【0006】つぎに図6の電源回路を使用して、他励式
インバータ・プッシュプル回路で放電管を負荷にしたと
きの例を、図9に示す。本回路は、直流主電源EMの正
端子のn端子を、トランスTR3の1次巻線であるコイ
ルL7の非黒点側とコイルL8の黒点側およびマルチバ
イブレータ等で構成された発振回路OSCの電源正端子
に接続し、直流主電源EMの負端子のm端子をNPNバ
イポーラトランジスタQ4とQ5のエミッタに接続して
いる。トランスTR3の2次巻線であるコイルL6は、
負荷電流制御素子であるコンデンサC16を介して放電
管LMPに接続している。コイルL7の黒点側はトラン
ジスタQ4のコレクタに接続し、コイルL8の非黒点側
はトランジスタQ5のコレクタに接続している。v端子
は発振回路OSCの電源負端子に接続している。発振回
路OSCの出力は抵抗器R5を介してトランジスタQ4
のベースに接続し、発振回路OSCの反転出力は抵抗器
R6を介してトランジスタQ5のベースに接続する。こ
のときの補助電源EH5は不要であり、補助電源EH6
の電圧は5V程度である。この回路は直流主電源EMの
電圧があまり高くない電圧を想定しているが、EMが高
すぎるときは図8に示すようなツェナーダイオードZD
とコンデンサC17を利用して低くした電圧を発振回路
OSCの電源としてもよい。図9の動作を説明する。発
振回路OSCは方形波パルス電圧を発振するが、出力端
子がハイで反転出力端子がロウならばトランジスタQ4
はオンでQ5はオフになるので、直流主電源EMからの
電流は、直流主電源EMの正端子であるn端子−コイル
L7−トランジスタQ4−直流主電源EMの負端子であ
るm端子と流れる。この電流により、放電管LMPはト
ランスTR3の2次巻線であるコイルL6とコンデンサ
C16を介して点灯する。つぎに、発振回路OSCの出
力端子がロウで反転出力端子がハイになればトランジス
タQ4はオフでQ5はオンになるので、直流主電源EM
からの電流は、直流主電源EMの正端子であるn端子−
コイルL8−トランジスタQ5−直流主電源EMの正端
子であるm端子と流れる。この電流により、放電管LM
PはトランスTR3の2次巻線であるコイルL6とコン
デンサC16を介して逆向きに電流が流れて点灯する。
以後、発振回路OSCの出力端子と反転出力端子の交互
のハイ−ロウに合わせてトランジスタQ4とQ5は交互
にオン−オフして、放電管LMPは点灯する。このとき
のトランジスタQ4とQ5がオフになったときのそのト
ランジスタのベース・エミッタ間に印加される電圧は−
5V程度になり、Q4とQ5のベース・エミッタ間に蓄
積された少数キャリアは迅速に消滅してオフタイムは短
くなる。以上、Q4とQ5にNPNトランジスタを使用
するときの説明をしたが、NチャンネルFETを使用す
るときの補助電源EH6も同じように数Vでよい。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、図6に
示すような交流電源ACを整流した直流電源回路を使用
して、図8や図9に示す他励式インバータ・直列回路や
他励式インバータ・プッシュプル回路を動作させること
が多い。そのときの必要とする直流電源が、直流主電源
のみであれば電源トランスTR1を使用せずに直接ブリ
ッジ整流回路等を使用した整流直流電源を使用すること
ができるが、直流主電源の正端子よりも高い電位の直流
電源や直流主電源の負端子よりも低い電位の直流電源を
必要とするときは、トランスTR1のようなコイルL1
〜L4を有する電源トランスを必要とした。しかし、ト
ランスを使用すれば大型、高価で、しかも大重量になる
という問題点があった。このような補助電源を供給する
他の回路として、発振回路とバッファーに利用したC−
MOSシュミット回路のICと数個のコンデンサおよび
数個のダイオード等を組み合わせて1つのパッケージに
入れた既成の回路も販売されてはいるが、部品の構成か
らみてもあまり安価とは言えず、さらに補助電源作成用
の別の電源を必要とすることが多いのでメリットは少な
い。しかも直流主電源の正端子よりも高い電位の直流電
源と直流主電源の負端子よりも低い電位の直流電源の2
つの補助電源を必要とするときは、補助電源用のパッケ
ージは2組必要となる。そのため、直流主電源の正端子
よりも高い電位の直流電源や直流主電源の負端子よりも
低い電位の直流電源を簡単な回路で実現することが求め
られていた。本発明は、このような問題点を解決するも
のでその目的とするところは、電源トランスを使用せず
に交流電源を整流した直流主電源と、直流主電源の正端
子よりも高い電位の補助電源または直流主電源の負端子
よりも低い電位の補助電源あるいはその双方の補助電源
を、小型、軽量、安価な回路で提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的達成のための第
一の方法を記す。まず、交流電源をブリッジ整流回路に
より整流された直流をコンデンサに充電して直流主電源
にする。つぎに、直流主電源の正端子よりも高い電位の
補助電源を得る方法を述べる。前記直流主電源の正端子
と交流電源の1つの端子間にダイオードと前記とは別の
コンデンサを直列接続し、その交流電源端子が負になっ
たときに前記別のコンデンサに充電させ、その交流電源
端子が正になったときに別のコンデンサに充電された電
圧と交流電源との和の電圧を新たなダイオードを介して
新たなコンデンサに充電させれば新たなコンデンサの正
端子が直流主電源の正端子よりも高い電位の補助電源と
なる。さらに、直流主電源の負端子よりも低い電位の補
助電源を得る方法は、前記の直流主電源の正端子よりも
高い補助電源とは対称的な回路を同時に構成すれば直流
主電源の負端子よりも低い電位の補助電源になる。上記
目的達成のための第二の方法を記す。交流電源を整流回
路により整流した脈流直流電源をインダクタを使用した
平滑回路を介して使用することが多いが、平滑前のピー
ク電圧をダイオードを介してコンデンサに充電して補助
電源とし、平滑後の平均電圧を直流主電源とする。直流
主電源の正端子よりも高い電位の補助電源と、直流主電
源の負端子よりも低い電位の補助電源の両電源を必要と
するときは、平滑回路を直流正端子側と負端子側の双方
にに設ければよい。この考えは直流主電源に倍電圧整流
回路を使用するときも適用できる。以上の方法により、
直流主電源の正端子よりも高い電位の補助電源と直流主
電源の負端子よりも低い電位の補助電源を簡単な回路で
得ることができる。なお、補助電源の電位が高すぎると
きは、ツェナーダイオードで調整できる。本文で使用す
るFETは、全てエンハンスメント型のMOSFETで
ある。使用する半導体素子は、実施例に示す以外にも、
回路の多少の変更でバイポーラトランジスタをFETに
置き換え可能であり、その逆も可能である。なお、バイ
ポーラトランジスタとFETを代表する表現としてはト
ランジスタとする。FETはドレイン・ソース間に寄生
ダイオードが存在するのでスイッチング時のサージ電圧
を吸収するが、バイポーラトランジスタでは寄生ダイオ
ードが存在しないので、必要に応じてダイオードを接続
すればよい。
【0009】
【発明の実施の形態】実施例1〜実施例3を代表して実
施例1について説明する。交流電源をブリッジ整流回路
の入力端子に接続し、ブリッジ整流回路の直流出力正端
子に第一と第五のコンデンサの黒点側および第一のダイ
オードのアノードを接続し、第一のダイオードのカソー
ドに第二のコンデンサの黒点側と第二のダイオードのア
ノードを接続し、第二のダイオードのカソードに第三の
コンデンサの黒点側に接続する。第五のコンデンサの非
黒点側は第四のダイオードのアノードに接続し、第四の
ダイオードのカソードは第四のコンデンサの非黒点側と
第三のダイオードのアノードに接続し、第三のダイオー
ドのカソードと第一と第三のコンデンサの非黒点側はブ
リッジ整流回路の直流出力負端子に接続し、第二のコン
デンサの非黒点側と第四のコンデンサの黒点側は各々交
流電源の別々の端子に接続する。この回路では、第一の
コンデンサの両端子間が直流主電源になり、第三のコン
デンサの両端子間が直流主電源より高い電位の補助電源
になり、第五のコンデンサの両端子間が直流主電源より
低い電位の補助電源になる。
【0010】
【実施例1】図1は、本発明の請求項1に係わる実施例
で、交流電源をブリッジ整流して直流にした直流主電源
と、倍電圧整流回路を利用して直流主電源の正端子より
も高い電位の補助電源および直流主電源の負端子よりも
低い電位の補助電源を有する直流電源回路の例である。
図2は、図1の電位関係図である。まず、図1の回路を
説明する。本回路は、交流電源ACをブリッジ整流回路
DBに接続し、DBの直流出力正端子はコンデンサC1
とC5の黒点側およびダイオードD1のアノードに接続
し、D1のカソードはコンデンサC2の黒点側とダイオ
ードD2のアノードに接続して、D2のカソードはコン
デンサC3の黒点側に接続する。コンデンサC5の非黒
点側はダイオードD4のアノードに接続し、D4のカソ
ードはコンデンサC4の非黒点側とダイオードD3のア
ノードに接続し、D3のカソードとコンデンサC1とC
3の非黒点側はブリッジ整流回路DBの直流出力負端子
に接続する。コンデンサC2の非黒点側は交流電源AC
の非黒点側に接続し、コンデンサC4の黒点側はACの
黒点側に接続する。このときのコンデンサC1とC5の
黒点側をn端子とし、コンデンサC3の黒点側をw端子
とし、コンデンサC1とC3の非黒点側をm端子とし、
C5の非黒点側をv端子とする。この回路では、コンデ
ンサC1の両端子間が直流主電源EMで、コンデンサC
3の両端子間がEMより高い電位を有する補助電源EH
1であり、コンデンサC5の両端子間がEMより低い電
位を有する補助電源EH2である。動作の説明のためブ
リッジ整流回路DBの4つのダイオードは、各々DB1
〜DB4とする。
【0011】図1の動作を説明する。交流電源ACの黒
点側が正であれば、ACの電流は、つぎのように流れ、
各々のコンデンサをACのピーク電圧で充電する。 交流電源AC−ダイオードDB1−コンデンサC1−
ダイオードDB4−交流電源ACと流れて、コンデンサ
C1の黒点側を正に充電する。コンデンサC1の端子間
が直流主電源EMになる。 交流電源AC−ダイオードDB1−ダイオードD1−
コンデンサC2−交流電源ACと流れて、コンデンサC
2の黒点側を正に充電する。 交流電源AC−ダイオードDB1−ダイオードD1−
ダイオードD2−コンデンサC3−ダイオードDB4−
交流電源ACと流れて、コンデンサC3の黒点側を正に
充電する。 交流電源AC−ダイオードDB1−コンデンサC5−
ダイオードD4−ダイオードD3−ダイオードDB4−
交流電源ACと流れて、コンデンサC5の黒点側を正に
充電する。 交流電源AC−コンデンサC4−ダイオードD3−ダ
イオードDB4−交流電源ACと流れて、コンデンサC
4の黒点側を正に充電する。つぎに、交流電源ACの非
黒点側が正になれば、ACの電流は、つぎのように流
れ、各々のコンデンサを充電する。 交流電源AC−ダイオードDB3−コンデンサC1−
ダイオードDB2−交流電源ACと流れて、コンデンサ
C1の黒点側を正に充電する。前記と同じく、コンデ
ンサC1の端子間が直流主電源EMになる。 前の半サイクルでコンデンサC2に充電された電圧と
交流電源ACの電圧の和の電圧により、交流電源AC−
コンデンサC2−ダイオードD2−コンデンサC3−ダ
イオードDB2−交流電源ACと流れて、コンデンサC
3の黒点側を正に充電する。このときのコンデンサC3
の電圧は、コンデンサC2とC3の容量および負荷の条
件で決まるが、交流電源ACのピーク電圧の2倍までの
電圧が充電可能である。このときのコンデンサC3の電
圧は補助電源EH1になる。 前の半サイクルでコンデンサC4に充電された電圧と
交流電源ACの電圧の和の電圧により、交流電源AC−
ダイオードDB3−コンデンサC5−ダイオードD4−
コンデンサC4−交流電源ACと流れて、コンデンサC
5の黒点側を正に充電する。このときのコンデンサC5
の電圧は、コンデンサC4とC5の容量および負荷の条
件で決まるが、交流電源ACのピーク電圧の2倍までの
電圧が充電可能である。このときのコンデンサC5の電
圧は補助電源EH2になる。以上のように、コンデンサ
C1の黒点側がn端子で非黒点側がm端子であればn−
m間が直流主電源EMになり、コンデンサC3の黒点側
がw端子で非黒点側がm端子であればw−m間が補助電
源EH1になり、コンデンサC5の黒点側がn端子で非
黒点側がv端子であればn−v間が補助電源EH2にな
る。直流主電源EMと補助電源EH1と補助電源EH2
の電位関係図は図2のようになるが、n−m間が交流電
源ACをブリッジ整流により単相全波整流した直流主電
源であり、w端子は直流主電源の正端子であるn端子よ
りさらに高い電位であり、v端子は直流主電源の負端子
であるm端子よりさらに低い電位になるので、トランス
を使用しなくとも交流電源ACのピーク値の2倍の電圧
の補助電源を、正方向と負方向共同時に得ることができ
るので、補助電源の最高位の電位と補助電源の最低位の
電位間は、交流電源ACのピーク値の3倍の電圧にな
る。必要に応じて一方の補助電源のみにすることも可能
である。
【0012】図1は直流主電源EMには中性点を必要と
しない回路に適用する直流電源であるが、中性点である
0端子を必要とするときは、図1に示すコンデンサC1
に代えて同じ容量のコンデンサをn−m間に直列に接続
すれば、2つのコンデンサの接続点が直流電源の中性点
になる。そのときの0端子の両側の負荷のバランスがと
れていなければ2つのコンデンサに並列に各々ツェナー
ダイオードを接続すればよい。ツェナーダイオードのツ
ェナー電圧は直流電圧の半分にする。また、2つのコン
デンサの容量を違えれば、コンデンサの容量の逆比例し
た電圧になる。なお、図2の0端子は、このような状態
を想定して記入している。コンデンサC4の黒点側は交
流電源ACの非黒点側に接続してもよい。
【0013】図1〜図2の回路での請求項との関連を以
下に示す。図1〜図2は請求項1に係わる内容で、交流
電源をブリッジ整流した直流主電源と、下記の群のうち
少なくとも1つを有する直流電源回路である。 a.倍電圧整流回路を利用して、ブリッジ整流した直流
主電源の正端子よりも高い電位の補助電源。 b.倍電圧整流回路を利用して、ブリッジ整流した直流
主電源の負端子よりも低い電位の補助電源。
【0014】
【実施例2】図3は、本発明の請求項2に係わる第一の
実施例で、交流電源をブリッジ整流してインダクタを有
する平滑回路を介した直流主電源と、平滑前のピーク電
圧を利用して直流主電源の正端子よりも高い電位の補助
電源および直流主電源の負端子よりも低い電位の補助電
源を有する直流電源回路の例である。なお、直流主電源
と補助電源の電位関係図は図2と同じになる。本回路
は、交流電源ACをブリッジ整流回路DBに接続し、直
流出力正端子にインダクタID1の黒点側とダイオード
D5のアノードを接続し、ID1の非黒点側にコンデン
サC6の黒点側とコンデンサC8の黒点側を接続し、D
5のカソードにコンデンサC7の黒点側を接続する。ま
た、直流出力負端子にインダクタID2の非黒点側とダ
イオードD6のカソードを接続し、ID2の黒点側にコ
ンデンサC6とC7の非黒点側を接続し、D6のアノー
ドにコンデンサC8の非黒点側を接続する。このときの
端子は、コンデンサC6の黒点側をn端子とし、C6の
非黒点側をm端子とし、C7の黒点側をw端子とし、C
8の非黒点側をv端子とする。この回路では、コンデン
サC1の両端子間が直流主電源EMで、コンデンサC7
の端子間がEMより高い電位を有する補助電源EH1に
なり、コンデンサC8の両端子間がEMより低い電位を
有する補助電源EH2になる。
【0015】図3の動作を説明する。正弦波である交流
電源ACをブリッジ整流回路DBに印加すれば、全波整
流された直流脈流電圧を出力する。交流電源ACが正弦
波であれば直流脈流電圧のピーク電圧であるw−v間の
電圧は、交流電源電圧実効値の約1.4倍である。ま
た、インダクタID1とID2およびコンデンサC6に
より平滑された直流電圧であるn−m間の電圧は回路条
件により異なるが、直流脈流電圧のピーク電圧であるw
−v間の70〜80%の電圧である。例えばn−m間の
電圧がw−v間の電圧の80%とし、w−n間とm−v
間の電圧が10%であれば、主電源EMの正端子よりも
10%高い電位を有する補助電源EH1のw端子と主電
源EMの負端子よりも10%低い電位を有する補助電源
EH2のv端子になる。以上のように、コンデンサC6
の黒点側がn端子で非黒点側がm端子であればn−m間
が直流主電源EMになり、コンデンサC7の黒点側がw
端子で非黒点側がm端子であればw−m間が補助電源E
H1になり、コンデンサC8の黒点側がn端子で非黒点
側がv端子であればn−v間が補助電源EH2になる。
必要に応じて一方の補助電源のみにすることも可能であ
る。実際の電圧の例で説明すれば、例えば交流電源AC
を50Vとすれば整流後のピーク電圧は約70Vなので
w−v間電圧は70Vになり、平滑後の電圧であるコン
デンサC6の電圧がピーク電圧の80%の電圧であれ
ば、n−m間の電圧である直流主電源EMの電圧は56
Vになる。補助電源EH1とEH2の電圧はインダクタ
ID1とID2のインダクタンスおよびコンデンサC7
とC8の容量ならびにEH1とEH2の負荷の状態によ
り決まる。正確にはブリッジ整流回路DBの出力電圧
は、DBの2つ分のダイオードの順電圧である約1.4
Vがクリップされて低くなり、コンデンサC7とC8に
充電される電圧は、ダイオードD5とD6の順電圧であ
る約0.7Vがさらにクリップされて低くなる。この回
路は、直流主電源EMだけを見ればチョーク入力型の平
滑回路であるが、ブリッジ整流回路DBの正負端子間に
新たにコンデンサを直接接続して、コンデンサ入力型に
してもよい。整流回路は4つのダイオードを使用するブ
リッジ整流回路による単相全波整流回路を直流主電源に
する回路で説明したが、半波整流回路等の他の整流回路
を直流主電源にする回路にも適用できる。
【0016】図3の回路での請求項との関連を以下に示
す。図3は請求項2に係わる内容で、交流電源を整流し
て、インダクタを有する平滑回路により平滑した直流主
電源と、下記の群のうち少なくとも1つを有する直流電
源回路である。 a.平滑前のピーク電圧を利用して、平滑した直流主電
源の正端子よりも高い電位の補助電源。 b.平滑前のピーク電圧を利用して、平滑した直流主電
源の負端子よりも低い電位の補助電源。
【0017】
【実施例3】図4は、本発明の請求項2に係わる第二の
実施例で、交流電源を全波倍電圧整流してインダクタを
有する平滑回路を介した直流主電源と、平滑前のピーク
電圧を利用して、直流主電源の正端子よりも高い電圧の
補助電源および直流主電源の負端子よりも低い電圧の補
助電源を有する直流電源回路の例である。図5は、図4
の電位関係図を表した図である。まず、図4の回路を説
明する。本回路は、交流電源ACの黒点側はダイオード
D7とD9のアノードに接続し、D7のカソードはイン
ダクタID3の黒点側に接続し、ID3の非黒点側はコ
ンデンサC9の黒点側に接続して、D9のカソードはコ
ンデンサC11の黒点側に接続する。交流電源ACの黒
点側は他にもダイオードD8とD10のカソードに接続
し、D8のアノードはインダクタID4の非黒点側に接
続し、ID4の黒点側はコンデンサC10の非黒点側に
接続し、D10のアノードはコンデンサC12の非黒点
側に接続する。交流電源ACの非黒点側はコンデンサC
9とC11の非黒点側およびコンデンサC10とC12
の黒点側に接続する。このときのコンデンサC9の黒点
側をn端子とし、コンデンサC10の非黒点側をm端子
とし、C11の黒点側をw端子とし、C12の非黒点側
をv端子とする。なお、コンデンサC9とC10の接続
点は直流主電源EMの中性点になる。この回路では、コ
ンデンサC9の黒点側とコンデンサC10の非黒点側間
であるn−m間が直流主電源EMで、コンデンサC11
の両端子間が直流主電源EMより高い電位を有する補助
電源EH3であり、コンデンサC12の両端子間が直流
主電源EMより低い電位を有する補助電源EH4であ
る。
【0018】図4の動作を説明する。交流電源ACの黒
点側が正であれば、ACの電流は、つぎのように流れ、
各々のコンデンサを充電する。 交流電源AC−ダイオードD7−インダクタID3−
コンデンサC9−交流電源ACと流れて、コンデンサC
9の黒点側を正に充電する。 交流電源AC−ダイオードD9−コンデンサC11−
交流電源ACと流れて、コンデンサC11の黒点側を正
にACのピーク電圧で充電する。つぎに、交流電源AC
の非黒点側が正になれば、ACの電流は、つぎのように
流れ、各々のコンデンサを充電する。 交流電源AC−コンデンサC10−インダクタID4
−ダイオードD8−交流電源ACと流れて、コンデンサ
C10の黒点側を正に充電する。 交流電源AC−コンデンサC12−ダイオードD10
−交流電源ACと流れて、コンデンサC12の黒点側を
正にACのピーク電圧で充電する。この回路は全波倍電
圧整流回路であり、コンデンサC11とC12の電圧で
あり補助電源EH3とEH4の電圧であるw−0間と0
−v間電圧は各々交流電源電圧実効値の約1.4倍にな
るので、w−v間の電圧は交流電源電圧実効値の約2.
8倍である。また、n−0間と0−m間の電圧であるコ
ンデンサC9とC10の電圧が各々交流電源電圧ピーク
値の70〜80%の電圧で黒点側が正に充電されるの
で、コンデンサC9とC10の和の電圧であり直流主電
源EMであるn−m間の電圧は、交流電源ピーク電圧の
2倍の70〜80%の電圧、即ち、交流電源ピーク電圧
の140〜160%の電圧になる。実際の電圧の例で、
例えば交流電源ACを50VとすればコンデンサC11
とC12の電圧である補助電源EH3とEH4の電圧は
各々70VになるのでC11とC12の和の電圧は14
0Vになり、平滑後の電圧が140Vの80%の電圧で
あればコンデンサC9とC10の和の電圧であり直流主
電源EMの電圧は112Vになる。直流主電源EMと補
助電源EH3と補助電源EH4の電位関係図は図5のよ
うになるが、n−m間が交流電源ACを全波倍電圧整流
した直流主電源であり、w端子は直流主電源の正端子で
あるn端子よりさらに高い電位であり、v端子は直流主
電源の負端子であるm端子よりさらに低い電位になるの
で、トランスを使用しなくとも交流電源ACのピーク値
の140〜160%の直流主電源EMと、直流主電源E
Mの正端子より高い電位を有する補助電源EH3および
直流主電源EMの負端子より低い電位を有する補助電源
EH4を同時に得ることができる。必要に応じて一方の
補助電源のみにしてもよい。また、この電源は中性点が
必要であればコンデンサC9とC10の接続点がそのま
ま中性点として使用できる。
【0019】図4〜図5の回路での請求項との関連を以
下に示す。図4は請求項2に係わる内容で、交流電源を
整流して、インダクタを有する平滑回路により平滑した
直流主電源と、下記の群のうち少なくとも1つを有する
直流電源回路である。 a.平滑前のピーク電圧を利用して、平滑した直流主電
源の正端子よりも高い電位の補助電源。 b.平滑前のピーク電圧を利用して、平滑した直流主電
源の負端子よりも低い電位の補助電源。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ト
ランスを使用せずにつぎの方法で負荷電流が流れる直流
主電源と、直流主電源の正端子よりも高い電位を有する
補助電源または直流主電源の負端子よりも低い電位を有
する補助電源あるいはその双方の補助電源を得ることが
できる。 交流電源をブリッジ整流した直流主電源と倍電圧整流
回路の利用した補助電源 交流電源を整流してインダクタを有する平滑回路によ
り平滑した直流電源と平滑前のピーク電圧の利用した補
助電源 この回路を利用すれば、他励式インバータ回路やスイッ
チング電源回路等を、スイッチングスピードの早い、損
失が小さく、しかも小型、軽量、安価な回路を提供する
ことができるという効果が得られ、他の補助電源を必要
とする電源回路にも利用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1を適用した回路図で、交流電
源をブリッジ整流した直流主電源と、正方向と負方向に
倍電圧整流した電圧を補助電源にした電源回路である。
【図2】図1と図3の直流主電源と、補助電源の電位関
係図である。
【図3】本発明の実施例2を適用した回路図で、交流電
源をブリッジ整流してインダクタを含む平滑回路を介し
た直流主電源と、交流電源をブリッジ整流して平滑回路
を介す前のピーク電圧を正方向と負方向に分圧して補助
電源にした電源回路である。
【図4】本発明の実施例3を適用した回路図で、交流電
源を全波倍電圧整流してインダクタを含む平滑回路を介
した直流主電源と、交流電源を全波倍電圧整流して平滑
回路を介す前のピーク電圧を正方向と負方向の補助電源
にした電源回路である。
【図5】図4の直流主電源と、補助電源の電位関係図で
ある。
【図6】従来の技術に係わる回路図で、トランスを用い
て直流主電源と補助電源を得る回路の例である。
【図7】図6の直流主電源と、補助電源の電位関係図で
ある。
【図8】図6の回路を、他励式インバータ・直列回路に
用いたときの回路例である。
【図9】図6の回路を、他励式インバータ・プッシュプ
ル回路に用いたときの回路例である。
【符号の説明】
AC 交流電源 EH1〜EH6 補助電源 R1〜R6 抵抗器 C1〜C18 コンデンサ Q1〜Q5 バイポーラトランジスタまたはFE
T D1〜D12 ダイオード DB ブリッジ整流回路 ZD ツェナーダイオード TR1〜TR3 トランス L1〜L8 トランスのコイル ID1〜ID4 インダクタ SH シュミット回路 LMP 放電管 OSC 発振回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 晴美 神奈川県横浜市鶴見区北寺尾七丁目29番3 号 Fターム(参考) 5H006 AA00 CA01 CA07 CA12 CA13 CB01 CB04 CC02 CC08 DA04

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交流電源をブリッジ整流した直流主電源
    と、下記の群のうち少なくとも1つを有する直流電源回
    路。 a.倍電圧整流回路を利用して、ブリッジ整流した直流
    主電源の正端子よりも高い電位の補助電源。 b.倍電圧整流回路を利用して、ブリッジ整流した直流
    主電源の負端子よりも低い電位の補助電源。
  2. 【請求項2】 交流電源を整流して、インダクタを有す
    る平滑回路により平滑した直流主電源と、下記の群のう
    ち少なくとも1つを有する直流電源回路。 a.平滑前のピーク電圧を利用して、平滑した直流主電
    源の正端子よりも高い電位の補助電源。 b.平滑前のピーク電圧を利用して、平滑した直流主電
    源の負端子よりも低い電位の補助電源。
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