JP2000136186A - 2−オキサゾリドン誘導体の製造方法 - Google Patents
2−オキサゾリドン誘導体の製造方法Info
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Abstract
置換カルバミン酸エステル類との反応に、活性の高い触
媒を見出し、その触媒を用いて高い収率で2−オキサゾ
リドン誘導体を製造する効果的な方法を提供する。 【解決手段】 式(1)(式中、Rは同種または異種
の、炭素数1ないし10個の炭化水素基である。)で表
されるホスフィンオキシド化合物または式(2)(式
中、Rは式(1)中のRと同一である。Z-はハロゲン
アニオン、ヒドロキシアニオン、アルコキシアニオン、
アリールオキシアニオンまたはカルボキシアニオンであ
る。)で表されるホスファゼニウム化合物の存在下に、
エポキシ化合物とN−無置換もしくはN−一置換カルバ
ミン酸エステル類とを反応させる。 【化1】
Description
N−無置換もしくはN−一置換カルバミン酸エステル類
とを反応させて2−オキサゾリドン誘導体を製造する効
果的な方法に関する。これらの2−オキサゾリドン誘導
体は、農医薬品の合成中間体や高分子材料等として極め
て重要な化合物である。
酸エステル類とを反応させて2−オキサゾリドン誘導体
を得ようとする際に、3級アミン、4級アンモニウム塩
およびスズ化合物等がその反応を促進するということが
特開平5−59022号(文献1)に開示されている。
生成する2−オキサゾリドン誘導体の収率は比較的高い
ものの、これらの触媒活性は未だ充分ではない。またエ
ポキシ化合物とN−一置換カルバミン酸エステル類とを
反応される場合には、3級アミン及び4級アンモニウム
塩がその反応を促進するということが、ヨシオ イワク
ラら;ジャーナルオブ オーガニック ケミストリー、
29巻、頁379、1964年(文献2)に開示されて
いる。該文献2には、エポキシ化合物、N−一置換カル
バミン酸エステル類及び触媒として、それぞれフェニル
グリシジルエーテル、N−フェニルカルバミン酸メチル
及びトリエチルアミンを用い、これらを90℃で15分
間反応させて2−オキサゾリドン誘導体であるN−フェ
ニル−5−フェノキシメチル−2−オキサゾリドンが収
率91%で得られるということが同文献頁382の右カ
ラムの10〜23行の実験項に記載されている。一方、
同文献の頁380の表1の脚注には90℃で1時間反応
させてN−フェニル−5−フェノキシメチル−2−オキ
サゾリドンが定量的に得られるということが記載されて
おり、いずれの反応時間が正しいか不明である。比較例
1に示すように該実験項の記載どうりに90℃、15分
で追試したところ、N−フェニル−5−フェノキシメチ
ル−2−オキサゾリドンの収率は僅か51%でしかな
く、また90℃、1時間で反応を行っても収率は64%
程度でしかなかった。仮に、脚註通りに90℃、1時間
の反応で収率が定量的であったとしても、その反応速度
は、本発明の式(1)または式(2)の化合物を等モル
量存在させて反応させた場合の反応速度の約1/4程度
でしかない。また比較例2または3に示すように触媒と
してトリエチルアミンを用いて、反応条件または反応基
質を変えても目的の2−オキサゾリドン誘導体の収率は
低く、その反応速度も低いものであった。このように、
文献1または2に記載の公知触媒はその触媒活性が未だ
充分ではない。その上、これらの触媒の量や濃度を高め
たり、あるいは過酷な条件下で反応を実施し反応を充分
に進行させようとしても、そのことによって副反応が起
きたり、反応基質あるいは生成物等の分解が生じる場合
があり、高活性な触媒が要求されていた。
キシ化合物とN−無置換もしくはN−一置換カルバミン
酸エステル類との反応で、高活性かつ高収率で2−オキ
サゾリドン誘導体を与える触媒を開発し、効果的な2−
オキサゾリドン誘導体の製造方法を提供することであ
る。
達成するために鋭意検討を続けてきたところ、式(1)
で表されるホスフィンオキシド化合物及び式(2)で表
されるホスファゼニウム化合物が、エポキシ化合物とN
−無置換もしくはN−一置換カルバミン酸エステル類と
の反応に極めて高い触媒活性を示し、高い収率で目的の
2−オキサゾリドン誘導体が得られることを見い出し、
本発明を完成した。即ち、本発明は、式(1)〔化3〕
の炭化水素基である。)で表されるホスフィンオキシド
化合物または式(2)〔化4〕
ゲンアニオン、ヒドロキシアニオン、アルコキシアニオ
ン、アリールオキシアニオンまたはカルボキシアニオン
である。)で表されるホスファゼニウム化合物の存在下
に、エポキシ化合物とN−無置換もしくはN−一置換カ
ルバミン酸エステル類とを反応させることを特徴とする
2−オキサゾリドン誘導体の製造方法である。
表されるホスフィンオキシド化合物は、一つの極限構造
式である。りん原子と酸素原子の間を二重結合で表現し
ているが、酸素原子上に電子が偏ってアニオンとなり、
りん原子上にカチオンが生じた(P+−O-)形の極限構
造式もとり得る。またりん原子上のカチオンは共役系を
通して全体に非局在化している。本発明の方法における
式(1)で表されるホスフィンオキシド化合物は、これ
らすべてを含んだ共鳴混成体として理解されるべきであ
る。
合物が水を含む場合に、その水と該ホスフィンオキシド
との相互作用は、該化合物の特性を失わず本発明の方法
を阻害しない限り如何なるものでも構わない。式(1)
で表されるホスフィンオキシド化合物中のRは、同種ま
たは異種の、炭素数1ないし10個の炭化水素基であ
り、具体的には、このRは、例えばメチル、エチル、n
−プロピル、イソプロピル、アリル、n−ブチル、se
c−ブチル、tert−ブチル、2−ブテニル、1−ペ
ンチル、2−ペンチル、3−ペンチル、2−メチル−1
−ブチル、イソペンチル、tert−ペンチル、3−メ
チル−2−ブチル、ネオペンチル、n−ヘキシル、4−
メチル−2−ペンチル、シクロペンチル、シクロヘキシ
ル、1−ヘプチル、3−ヘプチル、1−オクチル、2−
オクチル、2−エチル−1−ヘキシル、1,1−ジメチ
ル−3,3−ジメチルブチル(通称、tert−オクチ
ル)、ノニル、デシル、フェニル、4−トリル、ベンジ
ル、1−フェニルエチルまたは2−フェニルエチル等の
脂肪族または芳香族の炭化水素基から選ばれる。これら
のうち、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピ
ル、tert−ブチル、tert−ペンチルまたは1,
1−ジメチル−3,3−ジメチルブチル等の炭素数1な
いし8個の脂肪族炭化水素基が好ましく、メチル基また
はエチル基がより好ましい。
キシド化合物は、ジー.エヌ.コイダン(G.N.Ko
idan)ら、 ジャーナル オブ ジェネラル ケミ
ストリー オブ ザ ユーエスエスアール(USS
R)、55巻、頁1453、1985年に記載の方法で
合成することができる。これらのホスフィンオキシド化
合物は、単独で用いても2種以上を混合して用いてもよ
い。
れるホスファゼニウム化合物中のカチオンはその電荷が
中心のりん原子上に局在する極限構造式で代表している
が、これ以外に無数の極限構造式が描かれ実際にはその
正電荷は全体に非局在化している。式(2)で表される
ホスファゼニウム化合物中のRは、式(1)で表される
ホスフィンオキシド化合物のRと同一である。式(2)
で表されるホスファゼニウム化合物中のZ-は、ハロゲ
ンアニオン、ヒドロキシアニオン、アルコキシアニオ
ン、アリールオキシアニオンまたはカルボキシアニオン
である。
ばフッ素アニオン、塩素アニオン、臭素アニオンまたは
ヨウ素アニオン等のハロゲンアニオンが挙げられ、ヒド
ロキシアニオンが挙げられ、例えばメタノール、エタノ
ール、n−プロパノール、イソプロパノール、アリルア
ルコール、n−ブタノール、sec−ブタノール、te
rt−ブタノール、シクロヘキサノール、2−ヘプタノ
ール、1−オクタノール、1−デカノールまたはオクタ
ヒドロナフトール等のアルコール類から導かれるアルコ
キシアニオンが挙げられ、例えばフェノール、クレゾー
ル、キシレノール、ナフトール、2−メチル−1−ナフ
トールまたは9−フェナンスロール等の芳香族ヒドロキ
シ化合物から導かれるアリールオキシアニオンが挙げら
れ、例えば蟻酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪
酸、カプロン酸、デカンカルボン酸またはオレイン酸等
のカルボン酸から導かれるカルボキシアニオンが挙げら
れる。
オンであり、例えばメタノール、エタノール、n−プロ
パノール、イソプロパノール、アリルアルコール、n−
ブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノー
ル、シクロヘキサノール、2−ヘプタノール、1−オク
タノール、1−デカノールまたはオクタヒドロナフトー
ル等のアルコール類から導かれるアルコキシアニオンで
あり、例えばフェノール、クレゾール、キシレノール、
ナフトール、2−メチル−1−ナフトールまたは9−フ
ェナンスロール等の芳香族ヒドロキシ化合物から導かれ
るアリールオキシアニオンである。
アニオン、例えばメタノール、エタノール、n−プロパ
ノール、イソプロパノール、n−ブタノール、sec−
ブタノールまたはtert−ブタノールなどの炭素数1
ないし4個の飽和のアルキルアルコールから導かれるア
ルコキシアニオン、例えばフェノールまたはクレゾール
などの炭素数6ないし8の芳香族ヒドロキシ化合物から
導かれるアリールオキシアニオンである。更に好ましく
は、ヒドロキシアニオン、メトキシアニオンまたはフェ
ノキシアニオンである。
EP0791600の12頁から13頁に記載の方法ま
たは類似の方法で合成することができる。これらのホス
ファゼニウム化合物は、単独で用いても2種以上を混合
して用いてもよい。更に、式(1)で表されるホスフィ
ンオキシド化合物と式(2)で表されるホスファゼニウ
ム化合物を混合して用いてもよい。
るホスフィンオキシド化合物または式(2)で表される
ホスファゼニウム化合物の存在下に、エポキシ化合物と
N−無置換もしくはN−一置換カルバミン酸エステル類
とを反応させて、2−オキサゾリドン誘導体を製造する
ことである。そのようなエポキシ化合物とは3員環のエ
ポキシ基を有する有機化合物であり、炭素原子、水素原
子およびエポキシ基の酸素原子のみから成るエポキシ化
合物、ハロゲン原子を有するエポキシ化合物、ケト基を
有するエポキシ化合物、エーテル結合を有するエポキシ
化合物、エステル結合を有するエポキシ化合物、三置換
アミノ基を有するエポキシ化合物またはシアノ基を有す
るエポキシ化合物等である。
レンオキシド、プロピレンオキシド、1,2−エポキシ
ブタン、2,3−エポキシブタン、1,2−エポキシヘ
キサン、1,2−エポキシオクタン、1,2−エポキシ
デカン、1,2−エポキシドデカン、1,2−エポキシ
テトラデカン、1,2−エポキシヘキサデカン、1,2
−エポキシオクタデカン、7,8−エポキシ−2−メチ
ルオクタデカン、2−ビニルオキシラン、2−メチル−
2−ビニルオキシラン、1,2−エポキシ−5−ヘキセ
ン、1,2−エポキシ−7−オクテン、1−フェニル−
2,3−エポキシプロパン、1−(1−ナフチル)−
2,3−エポキシプロパン、1−シクロヘキシル−3,
4−エポキシブタン、1,3−ブタジエンジオキシドま
たは1,2,7,8−ジエポキシオクタン等の炭素原
子、水素原子およびエポキシ基の酸素原子のみから成る
脂肪族エポキシ化合物が挙げられ、例えばシクロペンテ
ンオキシド、3−メチル−1,2−シクロペンテンオキ
シド、シクロヘキセンオキシド、シクロオクテンオキシ
ド、α−ピネンオキシド、2,3−エポキシノルボルナ
ン、リモネンオキシド、シクロドデカンエポキシドまた
は2,3,5,6−ジエポキシノルボルナン等の炭素原
子、水素原子およびエポキシ基の酸素原子のみから成る
脂環式エポキシ化合物が挙げられ、例えばスチレンオキ
シド、3−メチルスチレンオキシド、1,2−エポキシ
ブチルベンゼン、1,2−エポキシオクチルベンゼン、
スチルベンオキシド、3−ビニルスチレンオキシド、1
−(1−メチル−1,2−エポキシエチル)−3−(1
−メチルビニル)ベンゼン、1,4−ジ(1,2−エポ
キシプロピル)ベンゼン、1,3−ジ(1,2−エポキ
シ−1メチルエチル)ベンゼンまたは1,4−ジ(1,
2−エポキシ−1メチルエチル)ベンゼン等の炭素原
子、水素原子およびエポキシ基の酸素原子のみから成る
芳香族エポキシ化合物が挙げられ、例えばエピフルオロ
ヒドリン、エピクロロヒドリン、エピブロモヒドリン、
ヘキサフルオロプロピレンオキシド、1,2−エポキシ
−4−フルオロブタン、1−(2,3−エポキシプロピ
ル)−4−フルオロベンゼン、1−(3,4−エポキシ
ブチル)−2−フルオロベンゼン、1−(2,3−エポ
キシプロピル)−4−クロロベンゼンまたは1−(3,
4−エポキシブチル)−3−クロロベンゼン等のハロゲ
ン原子を有する脂肪族エポキシ化合物が挙げられ、例え
ば4−フルオロ−1,2−シクロヘキセンオキシドまた
は6−クロロ−2,3−エポキシビシクロ[2.2.
1]ヘプタン等のハロゲン原子を有する脂環式エポキシ
化合物が挙げられ、例えば4−フルオロスチレンオキシ
ドまたは1−(1,2−エポキシプロピル)−3−トリ
フルオロベンゼン等のハロゲン原子を有する芳香族エポ
キシ化合物が挙げられ、例えば3−アセチル−1,2−
エポキシプロパン、4−ベンゾイル−1,2ーエポキシ
ブタン、4−(4−ベンゾイル)フェニル−1,2−エ
ポキシブタンまたは4,4’−ジ(3,4−エポキシブ
チル)ベンゾフェノン等のケト基を有する脂肪族エポキ
シ化合物が挙げられ、例えば3,4−エポキシ−1−シ
クロヘキサノンまたは2,3−エポキシ−5−オキソビ
シクロ[2.2.1]ヘプタン等のケト基を有する脂環
式エポキシ化合物が挙げられ、例えば3−アセチルスチ
レンオキシドまたは4−(1,2−エポキシプロピル)
ベンゾフェノン等のケト基を有する芳香族エポキシ化合
物が挙げられ、例えばグリシジルメチルエーテル、ブチ
ルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジル
エーテル、アリルグリシジルエーテル、エチル3,4−
エポキシブチルエーテル、グリシジルフェニルエーテ
ル、グリシジル4−tert−ブチルフェニルエーテ
ル、グリシジル4−クロロフェニルエーテル、グリシジ
ル4−メトキシフェニルエーテル、グリシジル2−フェ
ニルフェニルエーテル、グリシジル1−ナフチルエーテ
ル、グリシジル4−インドリルエーテル、グリシジルN
−メチル−α−キノロン−4−イルエーテル、エチレン
グリコールジグリシジルエーテル、1,4−ブタンジオ
ールジグリシジルエーテル、1,2−ジグリシジルオキ
シベンゼン、2,2−ビス(4−グリシジルオキシフェ
ニル)プロパン、トリス(4−グリシジルオキシフェニ
ル)メタン、ポリ(オキシプロピレン)トリオールトリ
グリシジルエーテルまたはフェノールノボラックのグリ
シジルエーテル等のエーテル結合を有する脂肪族エポキ
シ化合物が挙げられ、例えば1,2−エポキシ−4−メ
トキシシクロヘキサンまたは2,3−エポキシ−5,6
−ジメトキシビシクロ[2.2.1]ヘプタン等のエー
テル結合を有する脂環式エポキシ化合物が挙げられ、例
えば4−メトキシスチレンオキシドまたは1−(1,2
−エポキシブチル)2−フェノキシベンゼン等のエーテ
ル結合を有する芳香族エポキシ化合物が挙げられ、例え
ば蟻酸グリシジル、酢酸グリシジル、酢酸2,3−エポ
キシブチル、酪酸グリシジル、安息香酸グリシジル、テ
レフタル酸ジグリシジル、ポリ(アクリル酸グリシジ
ル)、ポリ(メタクリル酸グリシジル)、アクリル酸グ
リシジルと他のモノマー類の共重合体またはメタクリル
酸グリシジルと他のモノマー類の共重合体等のエステル
結合を有する脂肪族エポキシ化合物が挙げられ、例えば
1,2−エポキシ−4−メトキシカルボニルシクロヘキ
サンまたは2,3−エポキシ−5−ブトキシカルボニル
ビシクロ[2.2.1]ヘプタン等のエステル結合を有
する脂環式エポキシ化合物が挙げられ、例えば4−
(1,2−エポキシエチル)安息香酸エチル、3−
(1,2−エポキシブチル)安息香酸メチルまたは3−
(1,2−エポキシブチル)−5−フェニル安息香酸メ
チル等のエステル結合を有する芳香族エポキシ化合物が
挙げられ、例えばN,N−グリシジルメチルアセトアミ
ド、N,N−エチルグリシジルプロピオンアミド、N,
N−グリシジルメチルベンズアミド、N−(4,5−エ
ポキシペンチル)−N−メチルベンズアミド、N,N−
ジグリシジルアニリン、ビス(4−ジグリシジルアミノ
フェニル)メタンまたはポリ(N,N−グリシジルメチ
ルアクリルアミド)等の三置換アミノ基を有する脂肪族
エポキシ化合物が挙げられ、例えば1,2−エポキシ−
3−(ジフェニルカルバモイル)シクロヘキサンまたは
2,3−エポキシ−6−(ジメチルカルバモイル)ビシ
クロ[2.2.1]ヘプタン等の三置換アミノ基を有す
る脂環式エポキシ化合物が挙げられ、例えば2−(ジメ
チルカルバモイル)スチレンオキシドまたは4−(1,
2−エポキシブチル)−4’−(ジメチルカルバモイ
ル)ビフェニル等の三置換アミノ基を有する芳香族エポ
キシ化合物が挙げられ、例えば4−シアノ−1,2−エ
ポキシブタンまたは1−(3−シアノフェニル)−2,
3−エポキシブタン等のシアノ基を有する脂肪族エポキ
シ化合物が挙げられ、例えば2−シアノスチレンオキシ
ドまたは6−シアノ−1−(1,2−エポキシ−2−フ
ェニルエチル)ナフタレン等のシアノ基を有する芳香族
エポキシ化合物等が挙げらる。更には、本発明の方法を
阻害しない限りこれらが上記以外の如何なる結合や置換
基またはヘテロ原子を有していてもよい。
子、水素原子およびエポキシ基の酸素原子のみから成る
脂肪族または芳香族エポキシ化合物であり、上述のエー
テル結合を有する脂肪族または芳香族エポキシ化合物で
あり、上述のエステル結合を有する脂肪族または芳香族
エポキシ化合物である。
ド、プロピレンオキシド、1,2−エポキシブタン、
2,3−エポキシブタン、1,2−エポキシヘキサン、
1,2−エポキシオクタン、1,2−エポキシデカン、
1,2−エポキシドデカン、1,2−エポキシテトラデ
カン、1,2−エポキシヘキサデカン、1,2−エポキ
シオクタデカン、7,8−エポキシ−2−メチルオクタ
デカン、2−ビニルオキシラン、2−メチル−2−ビニ
ルオキシラン、1,2−エポキシ−5−ヘキセン、1,
2−エポキシ−7−オクテン、1−フェニル−2,3−
エポキシプロパン、1−(1−ナフチル)−2,3−エ
ポキシプロパン、1−シクロヘキシル−3,4−エポキ
シブタン、1,3−ブタジエンジオキシドまたは1,
2,7,8−ジエポキシオクタン等の炭素原子、水素原
子およびエポキシ基の酸素原子のみから成る脂肪族エポ
キシ化合物であり、例えばグリシジルメチルエーテル、
ブチルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシ
ジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、エチル3,
4−エポキシブチルエーテル、グリシジルフェニルエー
テル、グリシジル4−tert−ブチルフェニルエーテ
ル、グリシジル4−クロロフェニルエーテル、グリシジ
ル4−メトキシフェニルエーテル、グリシジル2−フェ
ニルフェニルエーテル、グリシジル1−ナフチルエーテ
ル、グリシジル4−インドリルエーテル、グリシジルN
−メチル−α−キノロン−4−イルエーテル、エチレン
グリコールジグリシジルエーテル、1,4−ブタンジオ
ールジグリシジルエーテル、1,2−ジグリシジルオキ
シベンゼン、2,2−ビス(4−グリシジルオキシフェ
ニル)プロパン、トリス(4−グリシジルオキシフェニ
ル)メタン、ポリ(オキシプロピレン)トリオールトリ
グリシジルエーテルまたはフェノールノボラックのグリ
シジルエーテル等のエーテル結合を有する脂肪族エポキ
シ化合物であり、例えば蟻酸グリシジル、酢酸グリシジ
ル、酢酸2,3−エポキシブチル、酪酸グリシジル、安
息香酸グリシジル、テレフタル酸ジグリシジル、ポリ
(アクリル酸グリシジル)、ポリ(メタクリル酸グリシ
ジル)、アクリル酸グリシジルと他のモノマー類の共重
合体またはメタクリル酸グリシジルと他のモノマー類の
共重合体等のエステル結合を有する脂肪族エポキシ化合
物である。
N−一置換カルバミン酸エステル類とは、N−無置換も
しくはN−一置換カルバミン酸と炭素数1ないし10個
の有機ヒドロキシ化合物とから形成される形のエステル
である。これらの有機ヒドロキシ化合物を具体的に例示
すれば、例えばメタノール、エタノール、n−プロパノ
ール、イソプロパノール、アリルアルコール、n−ブタ
ノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、
1−ヘキサノール、2−ヘプタノール、1−オクタノー
ル、1−デカノール、エチレングリコール、プロピレン
グリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタ
ンジオール、1,6−ヘキサンジオール、グリセリン、
トリメチロールプロパン、シクロプロパノール、シクロ
ブタノール、シクロヘキサノール、オクタヒドロナフト
ール、1,4−シクロヘキサンジオール、フェノール、
クレゾール、キシレノール、ナフトール、レゾルシンま
たはジヒドロキシナフタレン等の炭素数1ないし10個
の有機ヒドロキシ化合物挙げられる。
なる置換基や結合またはヘテロ原子を有する炭素数1な
いし10個の有機ヒドロキシ化合物でもよい。これらの
うち好ましくは、例えばメタノール、エタノール、n−
プロパノール、イソプロパノール、アリルアルコール、
n−ブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタ
ノール、1−ヘキサノール、シクロプロパノール、シク
ロブタノール、シクロヘキサノールまたはフェノール等
の1個の水酸基を有する炭素数1ないし6個の有機ヒド
ロキシ化合物である。より好ましくは、例えばメタノー
ル、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノー
ル、アリルアルコール、n−ブタノール、sec−ブタ
ノール、tert−ブタノール、シクロプロパノールま
たはシクロブタノール等の1個の水酸基を有する炭素数
1ないし4個のアルコール類である。
ン酸エステル類としては、N−無置換カルバミン酸と上
述の炭素数1ないし10個の有機ヒドロキシ化合物とか
ら形成される形であるN−無置換カルバミン酸エステル
類が挙げられる。
すれば、例えばカルバミン酸メチル、カルバミン酸エチ
ル、カルバミン酸n−プロピル、カルバミン酸イソプロ
ピル、カルバミン酸アリル、カルバミン酸n−ブチル、
カルバミン酸sec−ブチル、カルバミン酸tert−
ブチル、カルバミン酸1−ヘキシル、カルバミン酸シク
ロプロピル、カルバミン酸シクロブチル、カルバミン酸
シクロヘキシルまたはカルバミン酸フェニル等のN−無
置換カルバミン酸と1個の水酸基を有する炭素数1ない
し6個の有機ヒドロキシ化合物とから形成される形であ
るN−無置換カルバミン酸エステル類である。
ル、カルバミン酸エチル、カルバミン酸n−プロピル、
カルバミン酸イソプロピル、カルバミン酸アリル、カル
バミン酸n−ブチル、カルバミン酸sec−ブチル、カ
ルバミン酸tert−ブチル、カルバミン酸シクロプロ
ピルまたはカルバミン酸シクロブチル等のN−無置換カ
ルバミン酸と1個の水酸基を有する炭素数1ないし4個
のアルコール類とから形成される形であるN−無置換カ
ルバミン酸エステル類である。
ン酸エステル類としては、そのN−一置換基が脂肪族炭
化水素基、脂環族炭化水素基、芳香族炭化水素基または
含ヘテロ芳香族炭化水素基であるN−一置換カルバミン
酸類と上述の炭素数1ないし10個の有機ヒドロキシ化
合物とから形成される形であるN−一置換カルバミン酸
エステル類等が挙げられる。
れらが如何なる結合や置換基またはヘテロ原子を有して
いてもよい。これらのうち好ましくは、例えばN−メチ
ルカルバミン酸メチル、N−エチルカルバミン酸エチ
ル、N−プロピルカルバミン酸プロピル、N−ブチルカ
ルバミン酸イソプロピル、N−ヘキシルカルバミン酸ア
リル、N−オクチルカルバミン酸ブチル、N−エチルカ
ルバミン酸ヘキシル、N−プロピルカルバミン酸シクロ
プロピル、N−ブチルカルバミン酸シクロブチル、N−
ヘキシルカルバミン酸シクロヘキシル、N−アリルカル
バミン酸フェニル、N,N’−エチレンビスカルバミン
酸ジメチル、N,N’−トリメチレンビスカルバミン酸
ジメチル、N,N’−テトラメチレンビスカルバミン酸
ジメチル、N,N’−ヘキサメチレンビスカルバミン酸
ジメチル、N,N’−オクタメチレンビスカルバミン酸
ジメチル、N,N’,N”−1,2,3−プロパントリ
イルトリスカルバミン酸トリメチル、N,N’−m−キ
シリレンビスカルバミン酸ジメチル、N,N’−1,3
−ジイソプロピルベンゼン−1’(1),1”(3)−
ジイルビスカルバミン酸ジメチル、N,N’−1,4−
ジイソプロピルベンゼン−1’(1),1”(4)−ジ
イルビスカルバミン酸ジメチルまたはN,N’−3−オ
キシ−1,5−ペンタンジイルビスカルバミン酸ジメチ
ル等のN−一置換基が炭素数1ないし12個の脂肪族炭
化水素基であるN−一置換カルバミン酸と1個の水酸基
を有する炭素数1ないし6個の有機ヒドロキシ化合物と
から形成される形であるN−脂肪族置換カルバミン酸エ
ステル類であり、例えばN−シクロプロピルカルバミン
酸メチル、N−シクロブチルカルバミン酸エチル、N−
シクロヘキシルカルバミン酸プロピル、N−シクロヘプ
チルカルバミン酸アリル、N−シクロオクチルカルバミ
ン酸ブチル、N−4−メチルシクロプロピルカルバミン
酸ヘキシル、N−シクロヘキシルカルバミン酸シクロヘ
キシル、N−シクロヘキシルカルバミン酸フェニル、
N,N’−1,2−シクロヘキサンジイルビスカルバミ
ン酸ジメチル、N,N’−1,3−ジメチルシクロヘキ
サン−1’(1),1”(3)−ジイルビスカルバミン
酸ジメチル、N,N’−3,5−ジメチルノルボルナン
−1’(3),1”(5)−ジイルビスカルバミン酸ジ
メチル、N,N’−1−イソプロピル−4−メチルシク
ロヘキサン−1’(1),4−ジイルビスカルバミン酸
ジメチル、N,N’−1,1,3,3−テトラメチルシ
クロヘキサン−1’(1),5−ジイルビスカルバミン
酸ジメチル、N,N’−ジシクロヘキシルメタン−4,
4’−ジイルビスカルバミン酸ジメチルまたはN,N’
−3,3’−ジメチルビスシクロヘキシルメタン−4,
4’−ジイルビスカルバミン酸ジメチル等のN−一置換
基が炭素数3ないし15個の脂環族炭化水素基であるN
−一置換カルバミン酸と1個の水酸基を有する炭素数1
ないし6個の有機ヒドロキシ化合物とから形成される形
であるN−脂環族置換カルバミン酸エステル類であり、
例えばN−フェニルカルバミン酸メチル、N−トリルカ
ルバミン酸エチル、N−ナフチルカルバミン酸イソプロ
ピル、N−4−クロロフェニルカルバミン酸ヘキシル、
N−トリルカルバミン酸シクロヘキシル、N−ナフチル
カルバミン酸フェニル、N,N’−m−フェニレンビス
カルバミン酸ジメチル、N,N’−p−フェニレンビス
カルバミン酸ジメチル、N,N’−トリレンビスカルバ
ミン酸ジメチル、N,N’−ジフェニルメタン−4,
4’−ジイルビスカルバミン酸ジメチル、N,N’−
3,3’−ジエチルビスフェニルメタン−4,4’−ジ
イルビスカルバミン酸ジメチル、N,N’−ジフェニル
スルフォン−4,4’−ジイルビスカルバミン酸ジメチ
ル、N,N’−2,6−ナフタレンジイルビスカルバミ
ン酸ジメチル、N,N’,N”−1,3,5−ベンゼン
トリイルトリスカルバミン酸トリメチル、N,N’−
1,3−ジ(4−メチルフェニル)ウレチジンジオン−
3’,3”−ジイルビスカルバミン酸ジメチルまたは
N,N’,N”−1,3,5−トリ(4−メチルフェニ
ル)イソシアヌレート−3’,3”,3”’−トリイル
トリスカルバミン酸トリメチル等のN−一置換基が炭素
数6ないし24個の芳香族炭化水素基であるN−一置換
カルバミン酸と1個の水酸基を有する炭素数1ないし6
個の有機ヒドロキシ化合物とから形成される形であるN
−芳香族置換カルバミン酸エステル類であり、例えばN
−3−フリルカルバミン酸メチル、N−4−ピリジルカ
ルバミン酸エチル、N−4−メチル−3−フリルカルバ
ミン酸ブチル、N−2−メトキシ−4−ピリジルカルバ
ミン酸シクロヘキシル、N−2−ブチル−4−ピリジル
カルバミン酸フェニルまたはN,N’,N”−1,3,
5−トリアジン−2,4,6−トリイルトリスカルバミ
ン酸トリメチル等のN−一置換基が炭素数3ないし9個
の含ヘテロ芳香族炭化水素基であるN−一置換カルバミ
ン酸と1個の水酸基を有する炭素数1ないし6個の有機
ヒドロキシ化合物とから形成される形であるN−含ヘテ
ロ芳香族置換カルバミン酸エステル類である。
ルカルバミン酸メチル、N−シクロブチルカルバミン酸
エチル、N−シクロヘキシルカルバミン酸プロピル、N
−シクロヘプチルカルバミン酸アリル、N−シクロオク
チルカルバミン酸ブチル、N,N’−1,2−シクロヘ
キサンジイルビスカルバミン酸ジメチル、N,N’−
1,3−ジメチルシクロヘキサン−1’(1),1”
(3)−ジイルビスカルバミン酸ジメチル、N,N’−
3,5−ジメチルノルボルナン−1’(3),1”
(5)−ジイルビスカルバミン酸ジメチル、N,N’−
1−イソプロピル−4−メチルシクロヘキサン−1’
(1),4−ジイルビスカルバミン酸ジメチル、N,
N’−1,1,3,3−テトラメチルシクロヘキサン−
1’(1),5−ジイルビスカルバミン酸ジメチル、
N,N’−ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイル
ビスカルバミン酸ジメチルまたはN,N’−3,3’−
ジメチルビスシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイル
ビスカルバミン酸ジメチル等のN−一置換基が炭素数3
ないし15個の脂環族炭化水素基であるN−一置換カル
バミン酸と1個の水酸基を有する炭素数1ないし4個の
アルコール類とから形成される形であるN−脂環族置換
カルバミン酸エステル類であり、例えばN−フェニルカ
ルバミン酸メチル、N−トリルカルバミン酸エチル、N
−ナフチルカルバミン酸イソプロピル、N,N’−m−
フェニレンビスカルバミン酸ジメチル、N,N’−p−
フェニレンビスカルバミン酸ジメチル、N,N’−トリ
レンビスカルバミン酸ジメチル、N,N’−ジフェニル
メタン−4,4’−ジイルビスカルバミン酸ジメチル、
N,N’−3,3’−ジエチルビスフェニルメタン−
4,4’−ジイルビスカルバミン酸ジメチル、N,N’
−ジフェニルスルフォン−4,4’−ジイルビスカルバ
ミン酸ジメチル、N,N’−2,6−ナフタレンジイル
ビスカルバミン酸ジメチル、N,N’,N”−1,3,
5−ベンゼントリイルトリスカルバミン酸トリメチル、
N,N’−1,3−ジ(4−メチルフェニル)ウレチジ
ンジオン−3’,3”−ジイルビスカルバミン酸ジメチ
ルまたはN,N’,N”−1,3,5−トリ(4−メチ
ルフェニル)イソシアヌレート−3’,3”,3”’−
トリイルトリスカルバミン酸トリメチル等のN−一置換
基が炭素数6ないし24個の芳香族炭化水素基であるN
−一置換カルバミン酸と1個の水酸基を有する炭素数1
ないし4個のアルコール類とから形成される形であるN
−芳香族置換カルバミン酸エステル類である。
(1)で表されるホスフィンオキシド化合物または式
(2)で表されるホスファゼニウム化合物、エポキシ化
合物およびN−無置換もしくはN−一置換カルバミン酸
エステル類とを有効に接触させる方法であれば如何なる
方法でもよい。反応は連続式、回分式または半回分式の
いずれの方法でも構わない。通常、式(1)で表される
ホスフィンオキシド化合物または式(2)で表されるホ
スファゼニウム化合物、エポキシ化合物およびN−無置
換もしくはN−一置換カルバミン酸エステル類とを一括
して接触させる方法、式(1)で表されるホスフィンオ
キシド化合物または式(2)で表されるホスファゼニウ
ム化合物とN−無置換もしくはN−一置換カルバミン酸
エステル類を含む混合物にエポキシ化合物を加える方
法、エポキシ化合物とN−無置換もしくはN−一置換カ
ルバミン酸エステル類を含む混合物に式(1)で表され
るホスフィンオキシド化合物または式(2)で表される
ホスファゼニウム化合物を加える方法、更には式(1)
で表されるホスフィンオキシド化合物または式(2)で
表されるホスファゼニウム化合物とエポキシ化合物を含
む混合物にN−無置換もしくはN−一置換カルバミン酸
エステル類を加える方法がとり得る。加える方法は一括
でも、間欠的または連続的であっても構わない。
酸エステル類の使用量は、目的に応じて変わるが、通常
これらの化合物中のカルバモイル基がエポキシ化合物中
のエポキシ基1モルに対して、0.5ないし1.5モル
となる範囲であり、好ましくは0.7ないし1.3モル
となる範囲である。式(1)で表されるホスフィンオキ
シド化合物または式(2)で表されるホスファゼニウム
化合物の使用量は特に制限はないが、エポキシ化合物中
のエポキシ基1モルに対して、通常0.2モル以下であ
り、好ましくは1×10-5ないし0.1モルであり、よ
り好ましくは1×10-4ないし5×10-2モルである。
で表されるホスフィンオキシド化合物または式(2)で
表されるホスファゼニウム化合物の種類により一様では
ないが、通常、250℃以下であり、好ましくは30な
いし200℃である。反応時の圧力は、いずれの場合も
用いる原料の種類により一様ではないが、通常3.0M
Pa(絶対圧、以下同様)以下であり、好ましくは0.
01ないし1.5MPa、より好ましくは0.1ないし
1.0MPaの範囲である。反応時間は、通常、48時
間以内であり、好ましくは0.1分ないし24時間であ
り、より好ましくは0.6分ないし10時間である。反
応は、必要であれば窒素またはアルゴン等の不活性ガス
の存在下に実施することもできる。
を用いることもできる。その際用いる溶媒としては、例
えばn−ペンタン、n−ヘキサンまたはシクロヘキサン
等の脂肪族または脂環式炭化水素類であり、例えばジメ
チルエーテル、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエー
テル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4
−ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル、
ジエチレングリコールジメチルエーテル、アニソール、
o−ジメトキシベンゼン、エチルフェニルエーテル、ブ
チルフェニルエーテルまたはo−ジエトキシベンゼン等
のエーテル類であり、例えばベンゼン、トルエン、キシ
レン、エチルベンゼン、クメン、メシチレン、テトラリ
ン、ブチルベンゼン、p−シメン、ジエチルベンゼン、
ジイソプロピルベンゼン、トリエチルベンゼン、シクロ
ヘキシルベンゼン、ジペンチルベンゼンまたはドデシル
ベンゼン等の芳香族炭化水素類であり、例えばクロルベ
ンゼン、o−ジクロロベンゼン、m−ジクロロベンゼ
ン、1,2,4−トリクロロベンゼン、ブロモベンゼ
ン、o−ジブロモベンゼン、ブロモクロロベンゼン、o
−クロロトルエン、p−クロロトルエン、p−クロロエ
チルベンゼンまたは1−クロロナフタレン等のハロゲン
化芳香族炭化水素類であり、例えばジメチルスルホキシ
ド、N,N−ジメチルホルムアミド、ヘキサメチルホス
ホルアミドまたはN,N’−ジメチルイミダゾリジノン
等の非プロトン性極性溶媒が挙げられる。その他、本発
明の方法の目的を阻害しなければ如何なる溶媒でも構わ
ない。これらの溶媒は単独で用いても、複数個を併用し
ても構わない。
誘導体を単離する方法は、使用した原料の種類、目的の
2−オキサゾリドン誘導体の種類または用いた場合の溶
媒の種類や量などにより一様でないが、通常、反応液か
ら、または溶媒を使用した場合にはその溶媒を留去した
液から、蒸留、再結晶またはカラムクロマトグラフィー
等の分離法により目的の2−オキサゾリドン誘導体を得
ることができる。
ィンオキシド化合物または式(2)で表されるホスファ
ゼニウム化合物の存在下に、エポキシ化合物とN−無置
換もしくはN−一置換カルバミン酸エステル類とを反応
させて、2−オキサゾリドン誘導体を高い触媒活性と高
い収率で製造することができる。
るが、これらは限定的でなく単に説明のためと解される
べきである。
グリシジルエーテル(東京化成社品の蒸留品:沸点12
5.0ないし126.0℃(15mmHg)の留分、以
下同様)15.0g(100mmol)、N−フェニル
カルバミン酸メチル(東京化成社品の再結晶品:融点4
7.0ないし47.5℃、以下同様)15.1g(10
0mmol)およびトリス[トリス(ジメチルアミノ)
ホスフォラニリデンアミノ]ホスフィンオキシド:
[(Me2N)3P=N]3P=O(Meはメチル基を表
す。以下同様)0.579g(1.00mmol)を精
秤した。これら仕込みモル量は前述の文献2の実験項に
示されるものと全く同じであり、触媒の種類のみが異な
っている。これを加熱し、内温を90℃に保ちながら1
5分間攪拌した。その後、このフラスコを急冷し、約1
分後に室温に戻した。この反応混合物の一部を採取して
1,3,5−トリクロロベンゼンを内部標準とし、ガス
クロマトグラフィーで定量分析を行ったところ、原料の
フェニルグリシジルエーテルは88%消費されていた。
またビフェニルを内部標準とし、液体クロマトグラフィ
ーで定量分析を行ったところ、目的とするN−フェニル
−5−フェノキシメチル−2−オキサゾリドンのフェニ
ルグリシジルエーテルを基準とした生成収率は85%で
あった。反応速度を表す指標となる該ホスフィンオキシ
ドの触媒活性(単位時間あたりの触媒の作用回数、TO
N/hで表す。以下同様)は340TON/hであっ
た。この反応混合物を直接カラムクロマトグラフィーに
供し、N−フェニル−5−フェノキシメチル−2−オキ
サゾリドンを21.5g得た。このものの元素分析、1
H−NMRおよび赤外吸収スペクトル等の分析データは
標品のものと同一であった。
ホスフォラニリデンアミノ]ホスフィンオキシドの代わ
りに等モル(1.00mmol)のトリエチルアミン
(東京化成社品の蒸留品:沸点89.0ないし89.5
℃(常圧)の留分、以下同様)を用いた以外は実施例1
と全く同様に行った。即ち文献2の実験項に記載された
実験の追試である。原料のフェニルグリシジルエーテル
の消費率は61%であり、目的とするN−フェニル−5
−フェノキシメチル−2−オキサゾリドンのフェニルグ
リシジルエーテルを基準とした生成収率は僅か51%で
あった。触媒活性は200TON/hであった。これは
該ホスフィンオキシドの触媒活性の約1/2である。
ち文献2の表1の脚註の反応時間で行ったところ、原料
のフェニルグリシジルエーテルの消費率は72%であ
り、目的とするN−フェニル−5−フェノキシメチル−
2−オキサゾリドンの生成収率は僅か64%であった。
触媒活性は僅か65TON/hであった。これは該ホス
フィンオキシドの触媒活性の約1/6である。いずれの
反応においても文献記載の収率を再現することはできな
かった。
のフラスコに変え、ジグリム50.0gを反応溶媒とし
て新たに使用し、反応温度および反応時間をそれぞれ1
00℃および5時間に変えた以外は実施例1と全く同様
に行った。フェニルグリシジルエーテルの消費率は98
%であり、目的のN−フェニル−5−フェノキシメチル
−2−オキサゾリドンの生成収率は95%であった。触
媒活性は19TON/hであった。
ホスフォラニリデンアミノ]ホスフィンオキシドの代わ
りに等モルのトリエチルアミンを用いた以外は実施例2
と全く同様に行った。フェニルグリシジルエーテルの消
費率は18%であり、目的のN−フェニル−5−フェノ
キシメチル−2−オキサゾリドンの生成収率は11%で
あった。触媒活性は2.2TON/hであった。これは
実施例2に示した該ホスフィンオキシドの触媒活性の約
1/9である。
代わりに等モルのN−(4−クロロフェニル)カルバミ
ン酸メチルを用いた以外は実施例1と全く同様に行っ
た。フェニルグリシジルエーテルの消費率93%であ
り、目的のN−(4−クロロフェニル)−5−フェノキ
シメチル−2−オキサゾリドンの生成収率は89%であ
った。触媒活性は360TON/hであった。
ホスフォラニリデンアミノ]ホスフィンオキシドの代わ
りに等モルのトリエチルアミンを用いた以外は実施例3
と全く同様に行った。フェニルグリシジルエーテルの消
費率は66%であり、目的のN−(4−クロロフェニ
ル)−5−フェノキシメチル−2−オキサゾリドンの生
成収率は僅か53%であった。触媒活性は僅か210T
ON/hであった。これは実施例3に示した該ホスフィ
ンオキシドの触媒活性の約1/2である。
ホスフォラニリデンアミノ]ホスフィンオキシドの代わ
りに等モルの式(2)で表される水酸化テトラキス[ト
リス(ジメチルアミノ)ホスフォラニリデンアミノ]ホ
スフォニウム:[(Me2N)3P=N]4P+,OH-を
用いた以外は実施例1と全く同様に行った。原料のフェ
ニルグリシジルエーテルの消費率は99%であり、目的
とするN−フェニル−5−フェノキシメチル−2−オキ
サゾリドンのフェニルグリシジルエーテルを基準とした
生成収率は極めて高く95%であった。触媒活性は38
0TON/hであり、トリス[トリス(ジメチルアミ
ノ)ホスフォラニリデンアミノ]ホスフィンオキシドの
触媒活性とほぼ同等であった。式(2)で表される該ホ
スファゼニウムの場合においても、トリエチルアミンの
触媒活性は該ホスファゼニウム化合物の触媒活性に比べ
約1/2または約1/6程度でしかなかった。
化合物であるフェニルグリシジルエーテル15.0g
(100mmol)、N−無置換カルバミン酸エステル
類であるカルバミン酸メチル7.51g(100mmo
l)および式(1)で表されるホスフィンオキシド化合
物であるトリス[トリス(ジメチルアミノ)ホスフォラ
ニリデンアミノ]ホスフィンオキシド0.579g
(1.00mmol)を精秤した。これを加熱し、内温
を150℃に保ちながら1時間攪拌した。その後、約1
0分かけて室温に戻した。この反応液の一部を採取して
1,3,5−トリクロロベンゼンを内部標準とし、ガス
クロマトグラフィーで定量分析を行ったところ、原料の
フェニルグリシジルエーテルはほぼ完全に消費されてい
た。またビフェニルを内部標準とし、液体クロマトグラ
フィーで定量分析を行ったところ、目的とする5−フェ
ノキシメチル−2−オキサゾリドンのフェニルグリシジ
ルエーテルを基準とした生成収率は94%であった。反
応はほとんど定量的に進行していた。この反応液を直接
カラムクロマトグラフィーに供し、5−フェノキシメチ
ル−2−オキサゾリドンを17.1g得た。このものの
各種の分析データは標品のものと同一であった。トリス
[トリス(ジメチルアミノ)ホスフォラニリデンアミ
ノ]ホスフィンオキシドの触媒活性は、94TON/h
であった。N−一置換カルバミン酸エステル類のみなら
ずN−無置換カルバミン酸エステル類においても該ホス
フィンオキシドの触媒活性は、比較4、5または6に例
示したトリエチルアミン、塩化テトラブチルアンモニウ
ムまたはスズ等の触媒活性に対して、それぞれ約4倍、
3倍または3倍高いものであった。
ホスフォラニリデンアミノ]ホスフィンオキシドの代わ
りに等モルの式(2)で表されるホスファゼニウム化合
物である水酸化テトラキス[トリス(ジメチルアミノ)
ホスフォラニリデンアミノ]ホスフォニウムを用いた以
外は実施例5と全く同様に行った。目的の5−フェノキ
シメチル−2−オキサゾリドンの生成収率は極めて高く
98%であった。触媒活性は98TON/hであり、実
施例5で使用したトリス[トリス(ジメチルアミノ)ホ
スフォラニリデンアミノ]ホスフィンオキシドの触媒活
性とほぼ同等であった。
ホスフォラニリデンアミノ]ホスフィンオキシドの代わ
りに等モルのトリエチルアミンを用いた以外は実施例5
と全く同様に行った。目的の5−フェノキシメチル−2
−オキサゾリドンの生成収率は僅か25%であった。触
媒活性は僅か25TON/hであった。
ホスフォラニリデンアミノ]ホスフィンオキシドの代わ
りに等モルの塩化テトラブチルアンモニウムを用いた以
外は実施例5と全く同様に行った。目的の5−フェノキ
シメチル−2−オキサゾリドンの生成収率は僅か37%
であった。触媒活性は僅か37TON/hであった。
ホスフォラニリデンアミノ]ホスフィンオキシドの代わ
りに等モルのジラウリン酸ジ−n−ブチルスズとN,N
−ジメチルベンジルアミンを用いた以外は実施例5と全
く同様に行った。目的の5−フェノキシメチル−2−オ
キサゾリドンの生成収率は僅か32%であった。触媒活
性は僅か32TON/hであった。
りに等モルのスチレンオキシドを用い、カルバミン酸メ
チルの代わりに等モルのカルバミン酸n−ヘキシルを用
い、トリス[トリス(ジメチルアミノ)ホスフォラニリ
デンアミノ]ホスフィンオキシドの代わりに等モルのビ
ス[トリス(ジメチルアミノ)ホスフォラニリデンアミ
ノ][トリス(n−オクチルメチルアミノ)ホスフォラ
ニリデンアミノ]ホスフィンオキシド:[(Me2N)3
P=N]2[(n−Oct(Me)N)3P=N]P=O
(n−Octはn−オクチル基を表す。以下同様)を用
いた以外は実施例5と全く同様に行った。目的の5−フ
ェニル−2−オキサゾリドンの生成収率は87%であっ
た。
りに等モルの酢酸グリシジルを用い、カルバミン酸メチ
ルの代わりに等モルのN−メチルカルバミン酸エチルを
用い、トリス[トリス(ジメチルアミノ)ホスフォラニ
リデンアミノ]ホスフィンオキシドの代わりに等モルの
テトラキス[トリス(ジメチルアミノ)ホスフォラニリ
デンアミノ]ホスフォニウムメトキシド:[(Me
2N)3P=N]4P+,-OMeを用いた以外は実施例5
と全く同様に行った。目的のN−メチル−5−アセトキ
シメチル−2−オキサゾリドンの生成収率は82%であ
った。
りに等モルの4−フェノキシスチレンオキシドを用い、
カルバミン酸メチルの代わりに等モルのN−(4−メト
キシブチル)カルバミン酸シクロヘキシルを用い、トリ
ス[トリス(ジメチルアミノ)ホスフォラニリデンアミ
ノ]ホスフィンオキシドの代わりに等モルのテトラキス
[トリス(ジメチルアミノ)ホスフォラニリデンアミ
ノ]ホスフォニウムt−ブトキシド:[(Me2N)3P
=N]4P+,-O-t-C4H9を用いた以外は実施例5と全
く同様に行った。目的のN−(4−メトキシブチル)−
5−(4−フェノキシフェニル)−2−オキサゾリドン
の生成収率は89%であった。
りに等モルの4−メトキシカルボニルスチレンオキシド
を用い、カルバミン酸メチルの代わりに等モルのN−シ
クロヘキシルカルバミン酸フェニルを用い、トリス[ト
リス(ジメチルアミノ)ホスフォラニリデンアミノ]ホ
スフィンオキシドの代わりに等モルのテトラキス[トリ
ス(ジメチルアミノ)ホスフォラニリデンアミノ]ホス
フォニウムフェノキシド:[(Me2N)3P=N]
4P+,-OC6H5を用いた以外は実施例5と全く同様に
行った。目的のN−シクロヘキシル−5−(4−メトキ
シカルボニルフェニル)−2−オキサゾリドンの生成収
率は78%であった。
りに等モルの2,2−ビス(4−グリシジルオキシフェ
ニル)プロパンを用い、N−フェニルカルバミン酸メチ
ルの代わりに2倍モルのN−(4−クロロフェニル)カ
ルバミン酸プロピルを用い、反応時間を1時間に変えた
以外は実施例1と全く同様に行った。目的の2,2−ビ
ス{4−[N−(4−クロロフェニル)−2−オキサゾ
リドン−5−イルメチル]フェニル}プロパンの生成収
率は98%であった。
代わりに等モルのN−4−ピリジルカルバミン酸プロピ
ルを用い、反応時間を1時間に変えた以外は実施例1と
全く同様に行った。目的のN−(4−ピリジル)−5−
フェノキシメチル−2−オキサゾリドンの生成収率は9
8%であった。
20mmol)と0.855g(1.00mmol)の
水酸化トリス[トリス(ジメチルアミノ)ホスフォラニ
リデンアミノ][トリス(n−オクチルメチルアミノ)
ホスフォラニリデンアミノ]ホスフォニウム:[(Me
2N)3P=N]3[(n−Oct(Me)N)3P=N]
P+,OH-を精秤し、200mlのオートクレーブに仕
込んだ。内容物の温度を130℃に昇温した後、プロピ
レンオキシド27.9g(480mmol)を反応時圧
力が0.5MPa(絶対圧)を保つように間欠的に供給
しながら、同温度で6時間反応させた。約30分かけ
て、内容物を室温まで冷却した。この一部を採取して、
ガスクロマトグラフィーで定量分析を行ったところ、目
的のN−(5−メチル−2−オキサゾリドン−3−イ
ル)プロピル−5−メチル−2−オキサゾリドンの生成
収率は90%であった。この反応液から目的物を蒸留し
て、N−(5−メチル−2−オキサゾリドン−3−イ
ル)プロピル−5−メチル−2−オキサゾリドンを4
2.2g得た。
とN−無置換もしくはN−一置換カルバミン酸エステル
類との反応を、従来の方法に比べて温和な条件下で実施
でき、しかも高い収率で目的の2−オキサゾリドン誘導
体を製造することができる。
Claims (7)
- 【請求項1】 式(1)〔化1〕 【化1】 (式中、Rは同種または異種の、炭素数1ないし10個
の炭化水素基である。)で表されるホスフィンオキシド
化合物または式(2)〔化2〕 【化2】 (式中、Rは式(1)中のRと同一である。Z-はハロ
ゲンアニオン、ヒドロキシアニオン、アルコキシアニオ
ン、アリールオキシアニオンまたはカルボキシアニオン
である。)で表されるホスファゼニウム化合物の存在下
に、エポキシ化合物とN−無置換もしくはN−一置換カ
ルバミン酸エステル類とを反応させることを特徴とする
2−オキサゾリドン誘導体の製造方法。 - 【請求項2】 式(1)で表されるホスフィンオキシド
化合物または式(2)で表されるホスファゼニウム化合
物中のRが同種または異種の、炭素数1ないし8個の脂
肪族炭化水素基である請求項1記載の方法。 - 【請求項3】 式(1)で表されるホスフィンオキシド
化合物または式(2)で表されるホスファゼニウム化合
物中のRが同種または異種の、メチル基またはエチル基
である請求項1記載の方法。 - 【請求項4】 式(2)で表されるホスファゼニウム化
合物中のZ-が、ヒドロキシアニオン、炭素数1ないし
4個のアルコール類から導かれるアルコキシアニオンま
たは炭素数6ないし8個の芳香族ヒドロキシ化合物から
導かれるアリールオキシアニオンである請求項1ないし
3のいずれかに記載の方法。 - 【請求項5】 エポキシ化合物が炭素原子、水素原子お
よびエポキシ基の酸素原子のみから成る脂肪族もしくは
芳香族エポキシ化合物、エーテル結合を有する脂肪族も
しくは芳香族エポキシ化合物またはエステル結合を有す
る脂肪族もしくは芳香族エポキシ化合物である請求項1
ないし4のいずれかに記載の方法。 - 【請求項6】 N−無置換カルバミン酸エステル類がN
−無置換カルバミン酸と1個の水酸基を有する炭素数1
ないし6個の有機ヒドロキシ化合物から形成される形の
N−無置換カルバミン酸エステル類である請求項1ない
し5のいずれかに記載の方法。 - 【請求項7】 N−一置換カルバミン酸エステル類が、
そのN−一置換基が炭素数1ないし12個の脂肪族炭化
水素基、炭素数3ないし15個の脂環族炭化水素基、炭
素数6ないし24個の芳香族炭化水素基または炭素数3
ないし9個の含ヘテロ芳香族炭化水素基であるN−一置
換カルバミン酸類と1個の水酸基を有する炭素数1ない
し6個の有機ヒドロキシ化合物とから形成される形であ
るN−一置換カルバミン酸エステル類である請求項1な
いし5のいずれかに記載の方法。
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- 1998-10-29 JP JP30907798A patent/JP3973304B2/ja not_active Expired - Fee Related
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