JP2000136129A

JP2000136129A - シート

Info

Publication number: JP2000136129A
Application number: JP10308027A
Authority: JP
Inventors: Yoshitaka Ohashi; 義隆大橋
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1998-10-29
Filing date: 1998-10-29
Publication date: 2000-05-16

Abstract

(57)【要約】【課題】十分な殺菌性があるとともに、取扱いが簡単
で、皮膚に安全で、さらに携帯しやすいものを提供する
こと。【解決手段】光触媒が固着されたシート１０であっ
て、指に巻きやすい程度のほぼ名刺大にカットされてい
る。このシート１０は、光触媒による殺菌効果によって
水虫等の治療ができる。さらに、光触媒自体が皮膚と何
ら反応せず消費もされないため、薬害の心配もなく患部
の周囲の皮膚に影響を及ぼすことなく使用できる。ま
た、名刺サイズ程度の適当な大きさにカットされてお
り、そのままの大きさで患部に使用でき便利である。ま
た、複数枚を重ねてコンパクトに纏めることができ適当
なパッケージに入れて提供できる。従って、いつでも、
そのまま使えるサイズのシート１０が携帯し易い状態で
提供され、家庭以外の旅先や仕事先等でも簡単に使用で
きる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、殺菌力を備えたシ
ートであり、水虫の治療等に適したシートに関するもの
である。

【０００２】

【従来の技術】現在、水虫、ニキビ、またはアトピー性
皮膚炎等の様々な皮膚病があり、これらを治療する様々
な商品が市販されている。例えば、水虫は足の指などの
角質層に白せん菌によりできる。このため、水虫の治療
薬としては、足の指（患部）に塗ったり、スプレーして
殺菌するものがある。また、殺菌効果を持続させるため
に専用のサポータ（靴下）を用いるものもある。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】水虫の治療には、完治
するまで長期間にわたり手当てをする必要があることが
多い。

【０００４】しかしながら、従来の水虫治療薬は、患部
に塗り込むなど取扱いが面倒である。また、薬を塗ると
きに２次感染しないように注意する必要がある。さら
に、水虫によく効く殺菌性の高いものは、同時に皮膚に
対する刺激も強いものが多いので、長期間にわたって使
用すると、患部の周囲の皮膚がかぶれる等のトラブルが
生じることもある。

【０００５】水虫の他にも肌の治療として、ニキビやア
トピー性皮膚炎などを治療することをも多いが、これら
の治療効果が高いといわれるものについても、上述した
ような問題が発生することが多い。

【０００６】そこで、本発明は、十分な殺菌性があると
ともに、取扱いが簡単で、皮膚に安全で、さらに携帯し
やすいものを提供することを目的としている。

【０００７】

【課題を解決するための手段】このため、本発明におい
ては、光触媒が固着された布を指に巻きやすい大きさに
カットしたシートとして提供するようにしている。ある
いは、肌に付けやすい大きさである名刺サイズにカット
されたシートとして提供するようにしている。光触媒
は、酸化チタン等のセラミック系の素材が知られてお
り、水と光がある条件下で触媒反応によりＯＨラジカル
を発生するので、除菌効果が得られる。このため、本発
明のシートを、固着された光触媒による殺菌効果によ
り、白せん菌などを殺菌して水虫、その他のニキビある
いはアトピー性皮膚炎の治療ができる。また、本発明の
シートでは、固着されている光触媒の触媒反応によって
殺菌効果が得られるので、光触媒自体は、皮膚と何ら反
応せず、さらに消費もされない。このため、薬害の心配
もなく肌の敏感な人でも安心して使用できる。特に、皮
膚との反応がないので、患部の周囲の皮膚に影響を及ぼ
すことなく使用できる。

【０００８】さらに、水にぬらすだけで使用できるの
で、取扱いが簡単である。また、本発明のシートは、指
に巻きやすく、あるいは他の皮膚の患部にも張付けやす
い名刺サイズ程度の適当な大きさにカットしてある。こ
のため、そのままの大きさでカットせずに患部に付ける
ことができ、非常に便利である。もちろん、さらに、小
さくカットしても良く、そのときでも、２分割程度で小
さな患部に合った適当なサイズになるので、手間がかか
らない。また、この程度の大きさのシートにしておくこ
とにより、複数枚を重ねて、コンパクトに纏めることが
でき、適当なパッケージに入れて提供することができ
る。また、乾燥した状態で空気中でも保管でき、薬品も
不要である。したがって、いつでもそのまま使えるサイ
ズのシートが携帯しやすい状態で提供されるので、家庭
ではもちろん、旅先、あるいは仕事先でも簡単に用いる
ことができる。

【０００９】本発明のシートは、ガーゼ等であっても良
いが、シルク、レーヨンまたはポリプロピレン等の不織
布であることが望ましい。これらの不織布は、機械的、
化学的、および熱的な耐性が高いにもかかわらず柔軟で
あり、皮膚感の良い、さらに、予め布形状にカットで
き、使い勝手の良く、そして耐久性のある水虫などの治
療に適した布を提供できる。また、光触媒としては、酸
化チタンが一般に用いられており、さらに、光触媒の機
能を高めるために、電極として人体に無害で殺菌効果も
備えた銀と、吸着剤となるヒドロキシアパタイトを固着
させたものが現状では、本発明のシートに好適である。

【００１０】

【発明の実施の形態】以下に図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図１に、本発明に係るシート１０
の概要を示してある。

【００１１】本例のシート１０は、薄い不織布で形成さ
れており、指に巻きつける大きさで、ほぼ方形にカット
されている。本例のシート１０は、ほぼ名刺サイズ（ほ
ぼ８０×５０ｍｍ）にカットされている。本例のシート
１０を形成している不織布は、レーヨン、ＰＥＴ（ポリ
エチレンテレフタレート）、およびＮＢＦ（ニトリルブ
タジエンフィラー）を主成分とした繊維が用いられてお
り、さらに光触媒となる酸化チタンなどが固着されてい
る。この不織布は、柔らかく、また、薄く形成できると
ともに、化学的、および熱的にも耐性があるのでシート
の素材として適している。なお、本例のシート１０は、
不織布として、シルク、ポリプロピレン等の他の繊維を
用いることもできる。さらに、不織布に限らず、ガーゼ
等で形成することもできるが、現状では前述した不織布
が、耐久性および肌触りの面で優れている。不織布に、
光触媒となる酸化チタン等のセラミックを固着する方法
としては、電極となる銀、吸着剤となるヒドロキシアパ
タイトを印刷技術を用いて固着する方法がある。この方
法に限らず、同等の素材をセラミックの低温照射技術に
よるアンカー効果を用いて不織布に固着する方法もあ
る。また、本例のシート１０は、光触媒として酸化チタ
ンを用いているが、これに限らず酸化鉄（III）または
硫化カドニウム等であっても良いが、化学的に安定して
おり、入手が容易で安価であることから、現状では光触
媒として酸化チタンが一般に用いられている。

【００１２】光触媒は、水のある環境で光が照射される
と、水を分解しＯＨラジカルを発生し、このＯＨラジカ
ルの活性化により周囲の有機物である細菌、例えば水虫
に起因する白セン菌や、皮膚に付着している油分などの
汚れと反応して、これら有機物を分解する。また、光触
媒は、細菌が繁殖しやすく、抗菌除菌には不向きと考え
られていた高温多湿の環境において、最も力を発揮でき
る。したがって、光触媒が固着されたシート１０は、水
に浸して自然光の下で使用すれば十分に殺菌性を発揮で
きる。このため、本例のシート１０は日常生活で十分に
使用できる。

【００１３】図２に、本例のシート１０により水虫を治
療する様子を示してある。先ず、本例のシート１０を水
またはぬるま湯に浸し、十分に水分を含ませて軽く絞
る。そして、湿ったシート１０を足２の指１（患部）に
巻き付ける。患部はシート１０で覆われ、このシート１
０上の光触媒が水を媒体として自然光があたることで患
部に殺菌作用をもたらす。本例のシート１０であれば、
約１０〜１５分その状態を保持することにより十分な殺
菌効果が得られるので、いったん足２の指１からシート
１０を剥がす。このように、本例のシート１０を用いて
水虫の治療ができる。

【００１４】さらに、本例のシート１０では、光触媒自
体が皮膚と何ら反応せず、さらに消費もされない。した
がって、薬害の心配もなく、肌の敏感な人でも安心して
使用できる。特に、直に皮膚と反応しないので、患部の
周囲の皮膚がかぶれる等の影響を及ぼすことなく使用で
きる。

【００１５】本例のシート１０は、指に巻きやすく、ま
たは踵などの他の皮膚の患部にも張り付けやすく、上述
したような名刺サイズ程度の適当な大きさにカットして
ある。このため、そのままのサイズで、カットせずに患
部に付けることができ便利である。また、本例のシート
１０は、半分に折ったり、あるいは２分割程度にカット
すれば、十分に小さな患部に合った適当なサイズになる
ので、手間をかけずに用いることができる。

【００１６】図３に、本例のシート１０がパッケージ１
１に入る様子を示してある。本例のパッケージ１１は、
ほぼ方形であって、シート１０より一回り大きいサイズ
の透明な袋状に形成されている。このパッケージ１１
に、複数のシート１０が重ねて収納されている。本例の
シート１０は、薄く、軽く、ほぼ名刺大のサイズで形成
されており、複数枚を１セットとしてコンパクトに纏め
ることができパッケージ１１に入れて提供できる。した
がって、いつでもそのまま使えるサイズのシート１０
が、携帯しやすい状態で提供できる。このため、本例の
シート１０は、家庭以外でも、旅先や仕事先などでも簡
単に用いることができる。

【００１７】また、本例のシート１０は、乾燥した状態
で空気中でも保管でき、さらに、薬品等を用いておらず
遮光する必要がなく、また無臭である。このため、本例
のシート１０は、保管するための特別なパッケージ等が
不要である。したがって、本例のシート１０は、透明な
ビニールケース等に簡単に収納することができ、パッケ
ージ化も容易である。

【００１８】さらに、本例のシート１０に固着されてい
る光触媒は、水を媒体として殺菌作用しており、布を水
に浸して使用することが前提となる。その際、シート１
０は、不織布に水分を含ませてることで柔らかくなるの
で、皮膚に密着しやすい状態となる。さらに、本例のシ
ート１０は、予め指に巻きやすい程度の大きさにカット
されており、水に浸して、さらに皮膚に貼り付けること
により、肌に優しく、心地良いフィット感が得られると
ともに、光触媒による殺菌効果によって、水虫治療等が
できる。

【００１９】なお、本例のシート１０は、適当な大きさ
にカットされており、肌に、例えば顔の一部にそのまま
貼り付けることも可能である。本例のシート１０は、顔
などに用いればニキビ、吹き出もの、またはアトピー性
皮膚炎による細菌性２次感染などの炎症を沈めることが
できる。さらに、上述したような水虫の治療に用いる際
と同様の効果を得ることができる。

【００２０】さらに、前述したように、本例のシート１
０の殺菌力は、それ自体消費されない光触媒によるもの
なので、その効果は一回限りではない。したがって、本
例のシート１０は、従来の使用する度に消費される薬品
等に対して、使用後に水洗いして繰返し使用することも
可能である。例えば、本例のシート１０を顔の一部にに
貼り付けてニキビケアに用いる場合等には、水洗いして
再使用できるので経済的である。また、本例のシート１
０は、水に濡らして使用し、さらに、水洗いすることで
複数回利用できる。このため、上記の不織布は、耐久性
にも優れているので、本例のようなシート１０に適した
ものである。

【００２１】

【発明の効果】以上に説明したように、本発明のシート
は、布に固着された光触媒が行う殺菌効果によって、水
虫、ニキビまたは吹き出もの等の治療ができる。さら
に、本発明のシートは、光触媒の触媒反応によって殺菌
効果が得られており、光触媒自体は、皮膚と何ら反応せ
ず、さらに消費もされない。このため、薬害の心配もな
く、皮膚に安全で、だれでも安心して使用できる。

【００２２】また、本発明のシートは、名刺大程度の適
当な大きさにカットされており、そのままの大きさで、
カットせずに患部に付けることができ、非常に便利であ
る。さらに、この程度の大きさのシートにカットしてお
くことで、複数枚を重ねてコンパクトに纏めることがで
き、適当なパッケージに入れて提供できる。したがっ
て、本発明のシートは、いつでも、そのまま使えるサイ
ズで、携帯しやすい状態であり、家庭ではもちろん、旅
先または仕事先などでも簡単に用いることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係るシートの概略構成を示す図であ
る。

【図２】本発明に係るシートを水虫ケア用として使用す
る様子を示す図である。

【図３】本発明に係るシートの収納形態を示す図であ
る。

【符号の説明】

１・・足の指２・・足１０・・シート１１・・パッケージ

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】光触媒が固着されたシートであって、指
に巻きやすい大きさにカットされていることを特徴とす
るシート。
【請求項２】光触媒が固着されたシートであって、ほ
ぼ名刺大の大きさにカットされていることを特徴とする
シート。
【請求項３】請求項１または２において、前記光触媒
となる酸化チタンに加えて、銀またはヒドロキシアパタ
イトが固着されていることを特徴とするシート。
【請求項４】請求項１または２において、前記シート
は不織布であることを特徴とするシート。