JP2000135985A - 動力舵取装置のパワーシリンダ - Google Patents

動力舵取装置のパワーシリンダ

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JP2000135985A
JP2000135985A JP10310868A JP31086898A JP2000135985A JP 2000135985 A JP2000135985 A JP 2000135985A JP 10310868 A JP10310868 A JP 10310868A JP 31086898 A JP31086898 A JP 31086898A JP 2000135985 A JP2000135985 A JP 2000135985A
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Japan
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press
cylinder
rod seal
seal
rod
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JP10310868A
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English (en)
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Hirohisa Nakao
博久 中尾
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Koyo Seiko Co Ltd
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Koyo Seiko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ラックアンドピニオン式の動力舵取装置におい
て、パワーシリンダのロッドシールが、油充填の前段階
の真空引き時に、正規の位置から移動する。簡単且つ確
実にロッドシールの移動を阻止すること。 【解決手段】ロッドシール15がギヤハウジングの支持
筒部7の端部3aに当接する正規の装着位置から反圧入
方向Y側へ少しでも移動しようとすると、シール本体2
0の圧入方向後端部25が、シリンダチューブ3の内周
面3aの周溝26内に完全に嵌まり込み、周溝26の溝
壁にぶつかって、ロッドシール15の移動を阻止する。
周溝26の圧入方向前側の溝壁は圧入時にシール本体2
0にかじりが生じないように傾斜させてある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】操舵補助力を発生するための
動力舵取装置のパワーシリンダに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ラックアンドピニオン式の舵
取装置において、油圧により操舵補助力を得るもがあ
る。この種の動力舵取装置では、ラック軸が、互いに連
結されたギヤハウジング及びシリンダチューブ内に、そ
の軸線方向に往復移動可能に配設されている。ラック軸
は、ギヤハウジング内において、ピニオンと噛み合って
おり、ラック軸の両端は、ギヤハウジングおよびシリン
ダチューブの外部に突き出されて、タイロッドを介して
操向輪に連結されている。
【0003】このような装置を組み立てる際には、ま
ず、ギヤハウジングから延設した支持筒部にシリンダチ
ューブの一端を圧入し、ロッドシールを支持筒部の端部
に当接する位置まで挿入している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の製造ラインにお
いては、動力舵取装置内に油を充填する前段階で装置の
気密性を確認するため、装置の内部の真空引きを実施し
ているが、この真空引きを実施したときに、ロッドシー
ルが支持筒部の端部から離れるようにシリンダチューブ
内を移動し、パワーシリンダのポートを塞いだりするお
それがあった。
【0005】特に、近年、省エネ実現のために、各部品
の軽量化が進んでおり、パワーシリンダのシリンダサイ
ズを小さくするという要請がある。シリンダサイズを小
さくして所要の操舵補助力を確保するためには、パワー
シリンダの発生圧力の高圧化を図る必要がある。高圧化
すると、摺動熱等が増大する影響でパワーシリンダ内の
油が高温になるため、例えばH−NBR材等を用いた摺
動抵抗が小さくて耐熱性に優れたロッドシールを使用し
なければならない。しかしながら、このように摺動抵抗
の小さいロッドシールでは、シリンダチューブに圧入さ
れていてもシリンダチューブへの保持力が弱く、上記の
真空引きで比較的容易に移動してしまうおそれがある。
【0006】そこで、従来、真空引き時のロッドシール
の移動を阻止するために、シリンダチューブの内周面の
面粗度を粗くすることが実施されているが、製造ロット
毎に任意に抽出したシリンダチューブをカッター等で切
断して内面の面粗度を測定しなければならず、一定の面
粗度に管理することは非常に困難である。また、ロッド
シールの圧入長を長くすることが実施されているが、こ
れにはレイアウト上の制約があり、あまり長くすること
ができない。
【0007】さらに、ロッドシールの外周部の締め代を
大きくすることが実施されているが、ロッドシールを圧
入する際にかじりを生じ、ロッドシールの耐久性が悪く
なるおそれがある。本発明は上記課題に鑑みてなされた
ものであり、本発明の目的は、簡単且つ確実にロッドシ
ールの移動を防止でき、ロッドシールの耐久性が低下す
ることもないパワーシリンダを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の課題解決手段として、請求項1記載の発明の態様は、
ラック軸の一部に形成されるロッドと、一端がギヤハウ
ジングの支持筒部に連結されると共にロッドの周囲を取
り囲むシリンダチューブと、シリンダチューブ内に支持
筒部の端部に当接する位置まで圧入され、ロッドとシリ
ンダチューブの間を封止するロッドシールとを備える動
力舵取装置のパワーシリンダにおいて、上記シリンダチ
ューブの内周面に、ロッドシールのシール本体の外周の
一部を嵌め入れてロッドシールの移動を阻止する凹部を
形成したことを特徴とするものである。
【0009】本態様では、ロッドシールを圧入すると、
圧入の最終段階でシール本体の外周の一部がシリンダチ
ューブの内周面の凹部に嵌まり込む。これにより、ロッ
ドシールをシリンダチューブ内の正規の位置に確実に保
持しておくことができる。簡単且つ確実にロッドシール
の移動を防止でき、ロッドシールの締め代は通常のレベ
ルで良いので、圧入時にロッドシールにかじり等が生ず
ることもない。
【0010】請求項2記載の発明の態様は、請求項1に
おいて、上記凹部は周溝からなり、ロッドシールのシー
ル本体の圧入方向後端部を嵌め入れることを特徴とする
ものである。本態様では、真空引き等でロッドシールが
移動するおそれのある方向の前端部でブレーキをかける
ことになり、ロッドシールの移動を効果的に阻止でき
る。
【0011】請求項3記載の発明の態様は、請求項2に
おいて、上記周溝の圧入方向前側の溝壁に溝の入口幅が
相対的に広くなるような傾斜を設けてあることを特徴と
するものである。本態様では、ロッドシールを圧入する
際に、シール本体が周溝を通過していくことになるが、
圧入方向前側の溝壁を傾斜させてあるので、シール本体
にかじり等を生ずることなくスムーズに圧入することが
できる。よりスムーズに圧入するために、溝壁の全体が
傾斜していることが好ましいが、周溝の圧入方向前側の
入口縁部に面取りを施すことでも、十分な効果がある。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の好ましい実施の形態を添
付図面を参照しつつ説明する。図1は本発明の一実施の
形態のパワーシリンダを含む動力舵取装置の要部の一部
破断側面図である。図1を参照して、動力舵取装置1
は、ラック軸2とピニオン(図示せず)を含む油圧式パ
ワーアシスト付きのラックアンドピニオン機構を備えて
いる。
【0013】ラック軸2は、車体の左右方向に延設され
るシリンダチューブ3およびこのシリンダチューブ3の
一端に連なるギヤハウジング4の内部に、軸長方向に摺
動自在に支持されている。ラック軸2の両端部は、図示
しない前輪にそれぞれ連なるタイロッド5にボールジョ
イント6を介して連結されている。ラック軸2の一部に
はロッド18が形成され、このロッド18と、ロッド1
8の周囲を取り囲むシリンダチューブ3との間を、一対
のロッドシール15(ギヤハウジング4側のロッドシー
ル15のみを図示してある。)で封止することにより、
操舵補助力発生用のパワーシリンダ11が構成されてい
る。
【0014】ギヤハウジング4は、シリンダチューブ3
の一端に圧入連結される支持筒部7と、この支持筒部7
に対して斜交する態様で上方へ延びる主ハウジング8と
を備えている。9はステアリングホイール10に連結さ
れる動力舵取装置1の入力軸であり、入力軸9の上端部
は主ハウジング8から突出している。この主ハウジング
8内には、図示していないが、ピニオンを形成する出力
軸と、入力軸9および出力軸を互いに相対角変位可能に
連結するトーションバーとが収容されている。
【0015】また、主ハウジング8内には、入、出力軸
間の相対角変位に基づいて油圧ポンプPからの圧油を、
ピストン16によって互いに仕切られるパワーシリンダ
11の左右の油室12,13の一方に択一的に供給する
とともに、他方の油室からの油を油タンクTに戻すコン
トロールバルブCが内蔵されている。図1において、1
4はコントロールバルブCと油室12とをポート17を
介して連通する配管である。
【0016】図1の拡大図である図2を参照して、ギヤ
ハウジング4側のロッドシール15は、シリンダチュー
ブ3内に支持筒部7の端部7aに当接する正規の位置ま
で圧入方向Xに沿って圧入されている。ロッドシール1
5は、ロッド18に対して接触するリップ部19を有す
るゴム(例えばH−NBR)製のシール本体20に、環
状にてL字型断面の芯金21を加硫接着することによ
り、当該シール本体20を補強している。シール本体2
0の内周面の芯金21寄りの部分には、例えば合成樹脂
等の低摩擦樹脂からなるバックアップリング22が配置
されている。また、シール本体20のリップ部19の裏
側外周には、コイルスプリングからなる締付けリング2
3が巻回されており、リップ部19による緊迫力を高め
ている。
【0017】一方、シリンダチューブ3の内周面3aに
は、ロッドシール15のシール本体20の外周24の圧
入方向後端部25を嵌め入れることのできる凹部として
の周溝26が形成されている。図2及び、シール本体2
0の圧入の締め代を説明する模式的断面図である図3を
参照して、シール本体20の圧入方向後端部25には、
面取り部29が形成されており、ロッドシール15が正
規の位置に圧入された状態では、この面取り部29がち
ょうど周溝26に対応するため、周溝26には図2に示
すようにシール本体20の一部のみが侵入している。
【0018】また、周溝26の圧入方向X前側の溝壁2
7には、溝の入口幅が相対的に広くなるような傾斜を設
けてある。これにより、シール本体20にかじり等を生
ずることなく、ロッドシール15を圧入方向Xに沿って
スムーズに圧入することができる。また、周溝26の圧
入方向後側(抜け方向Yの前側に相当)の溝壁28に
は、傾斜を設けておらず、ロッドシール15が正規の装
着位置から抜け方向Yへ少しでも移動しようとすると、
この溝壁28に、図4に示すように、周溝26内に侵入
したシール本体20の圧入方向後端部25(特に面取り
を設けていない部分)が引っ掛かって、ロッドシール1
5の移動が阻止されるようになっている。
【0019】本実施の形態では、ロッドシール15が正
規の装着位置から少しでも移動しようとすると、ロッド
シール15のシール本体20の一部がシリンダチューブ
3の内周面3aの周溝26に完全に嵌まり込んで、その
移動を阻止するので、ロッドシール15をシリンダチュ
ーブ3内の正規の位置に確実に保持することができる。
これにより、簡単且つ確実にロッドシール15の移動を
防止できる。
【0020】特に、シール本体20の圧入方向後端部2
5を周溝26に嵌め入れるようにしたので、真空引き等
でロッドシール15が移動するおそれのある方向の前側
でブレーキをかけることになり、ロッドシール15の移
動を効果的に阻止することができる。また、ロッドシー
ル15の締め代は通常のレベルで良いので、圧入時のロ
ッドシール15にかじり等が生ずることを抑制すること
ができる。特に、周溝26の圧入方向X前側の溝壁27
に傾斜を設けてあるので、かじりを生ずることなく、ロ
ッドシール15を圧入方向Xに沿ってスムーズに圧入す
ることができる。
【0021】なお、ピストン16を挟んでギヤハウジン
グ4側のロッドシール15の反対側に位置するロッドシ
ールは、図示しないラックブッシュにより止められてい
るので、真空引きで移動するおそれはない。本発明は上
記実施の形態に限定されるものではなく、例えば、上記
実施の形態では、周溝26の圧入方向前側の溝壁27の
全体を傾斜させたが、面取り状の傾斜として溝壁の一部
を傾斜させるようにしても良い。また、シール本体20
の圧入方後端部25でなく、中間部や前端部を周溝26
に嵌め入れるようにしても良い。
【0022】また、図示では、周溝26にシール本体2
0の一部がわずかに侵入しているのみであるが、周溝2
6全体に侵入しても良い。この場合は、ロッドシールを
より確実に保持することができる。さらに、シリンダチ
ューブ3に周溝26ではなく、周方向に延びる円弧溝を
単数、又は周方向に離間して複数設けて、シール本体2
0の一部を嵌め入れるようにしても良い。その他、本発
明の範囲で種々の変更を施すことができる。
【0023】
【発明の効果】請求項1記載の発明では、ロッドシール
のシール本体の外周の一部がシリンダチューブの内周面
の凹部に嵌まり込むことにより、ロッドシールをシリン
ダチューブ内の正規の位置に確実に保持することができ
る。簡単且つ確実にロッドシールの移動を防止でき、ま
た、ロッドシールの締め代は通常のレベルで良いので、
圧入時にロッドシールにかじり等が生ずることもない。
【0024】請求項2記載の発明では、真空引き等でロ
ッドシールが移動するおそれのある方向の前端部でブレ
ーキをかけることになり、ロッドシールの移動を効果的
に阻止することができる。請求項3記載の発明では、周
溝の圧入方向前側の溝壁を傾斜させてあるので、シール
本体にかじり等を生ずることなく、ロッドシールをスム
ーズに圧入することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態のパワーシリンダを含む
動力舵取装置の一部破断側面図である。
【図2】図1の要部拡大図である。
【図3】締め代を説明するためのシリンダチューブの模
式的断面図である。
【図4】周溝がロッドシールの移動を阻止する状態を示
すパワーシリンダの要部の断面図である。
【符号の説明】
1 動力舵取装置 2 ラック軸 3 シリンダチューブ 7 支持筒部 7a 端部 12,13 油室 15 ロッドシール 16 ピストン 17 ポート 18 ロッド 19 リップ部 20 シール本体 21 芯金 24 外周 25 圧入方向後端部 26 周溝(凹部) 27 圧入方向前側の溝壁 28 圧入方向後側の溝壁 X 圧入方向

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ラック軸の一部に形成されるロッドと、 一端がギヤハウジングの支持筒部に連結されると共にロ
    ッドの周囲を取り囲むシリンダチューブと、 シリンダチューブ内に支持筒部の端部に当接する位置ま
    で圧入され、ロッドとシリンダチューブの間を封止する
    ロッドシールとを備える動力舵取装置のパワーシリンダ
    において、 上記シリンダチューブの内周面に、ロッドシールのシー
    ル本体の外周の一部を嵌め入れてロッドシールの移動を
    阻止する凹部を形成したことを特徴とする動力舵取装置
    のパワーシリンダ。
  2. 【請求項2】上記凹部は周溝からなり、ロッドシールの
    シール本体の圧入方向後端部を嵌め入れることを特徴と
    する請求項1記載の動力舵取装置のパワーシリンダ。
  3. 【請求項3】上記周溝の圧入方向前側の溝壁に溝の入口
    幅が相対的に広くなるような傾斜を設けてあることを特
    徴とする請求項2記載の動力舵取装置のパワーシリン
    ダ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003044397A1 (en) * 2001-11-22 2003-05-30 Nok Corporation Pressure release valve
KR200447265Y1 (ko) 2007-12-03 2010-01-12 대동공업주식회사 유압식 조향장치의 조향 실린더
CN103171622A (zh) * 2011-12-23 2013-06-26 万都株式会社 密封组件和采用该组件的助力转向装置

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