JP2000135571A - 溶接制御装置 - Google Patents

溶接制御装置

Info

Publication number
JP2000135571A
JP2000135571A JP10308826A JP30882698A JP2000135571A JP 2000135571 A JP2000135571 A JP 2000135571A JP 10308826 A JP10308826 A JP 10308826A JP 30882698 A JP30882698 A JP 30882698A JP 2000135571 A JP2000135571 A JP 2000135571A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
welding
displacement
movable electrode
post
energization
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP10308826A
Other languages
English (en)
Inventor
Koichi Eguro
晃一 江黒
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP10308826A priority Critical patent/JP2000135571A/ja
Publication of JP2000135571A publication Critical patent/JP2000135571A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Resistance Welding (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 被溶接材の変態点を急激に通過しないように
被溶接材を事後加熱できる溶接制御装置の提供。 【解決手段】 溶接ガン11の可動電極12Aの変位を
検出する変位検出手段19と、当該変位検出手段19に
よって検出される前記可動電極12Aの変位状況から溶
接完了後の通電タイミングを決定する通電タイミング決
定手段と、当該通電タイミング決定手段によって決定さ
れた通電タイミングで、前記被溶接材10を事後加熱す
る事後加熱手段15とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえば、スポッ
ト溶接ガンの供給電力を制御する溶接制御装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年のスポット溶接は高精度、高品質が
要求されるため、スポット溶接用のガンは、サーボモー
タによって電極を駆動するタイプ、すなわちサーボガン
が主流になってきている。
【0003】このサーボガンは、通常ロボットのアーム
の先端部に取り付けられ、溶接時には、サーボガンの可
動電極と固定電極とで被溶接材を加圧し、両電極間に一
定時間大電流を流す。これによって、被溶接材がスポッ
ト的に溶解され、スポット溶接されることになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の溶接
制御装置では、一定時間加熱した後、通電を完全に遮断
してしまうため、被溶接材が急冷され、このとき被溶接
材の変態点を急激に下回るので、被溶接材にいわゆる
「焼き」が入ってしまう。
【0005】たとえば炭素鋼の被溶接材をスポット溶接
した場合には、炭素鋼の変態点、723℃を急激に通過
することになるので、「焼き」が入ってしまうことにな
る。溶接部位に局部的に「焼き」が入ると、その部位の
硬度が上がってしまうため、割れ易くなり、結果として
溶接強度に悪影響を及ぼすことになる。
【0006】本発明は、このような従来の問題点に鑑み
てなされたものであり、変態点を急激に通過しないよう
に被溶接材を事後加熱できる溶接制御装置の提供を目的
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明は、次のように構成される。請求項1に記載の
発明は、溶接ガンの可動電極の変位を検出する変位検出
手段と、当該変位検出手段によって検出される前記可動
電極の変位状況から溶接完了後の通電タイミングを決定
する通電タイミング決定手段と、当該通電タイミング決
定手段によって決定された通電タイミングで、前記被溶
接材を事後加熱する事後加熱手段とを有することを特徴
とするものである。
【0008】請求項2に記載の発明は、請求項1記載の
溶接制御装置において、前記通電タイミング決定手段
は、前記被溶接材の板厚、材質、板組をパラメータとす
る前記可動電極の変位と変態点との関係データを記憶す
る記憶手段と、前記変位検出手段によって検出される前
記可動電極の変位状況と当該記憶手段に記憶されている
関係データとから通電タイミングを演算する通電タイミ
ング演算手段とから成ることを特徴とするものである。
【0009】請求項3に記載の発明は、請求項1記載の
溶接制御装置において、前記事後加熱手段は、前記溶接
ガンに間欠的に通電を繰り返すことを特徴とするもので
ある。
【0010】請求項4に記載の発明は、請求項1記載の
溶接制御装置において、前記事後加熱手段は、前記溶接
ガンに時間の経過と共に低減した電流を供給することを
特徴とするものである。
【0011】
【発明の効果】以上のように構成された本発明によれ
ば、次のような効果を奏する。
【0012】請求項1から請求項4に記載の発明によれ
ば、適切な通電タイミングで事後加熱するようにしたの
で、被溶接材の温度が変態点付近を通過する時間が長く
なり、被溶接材に「焼き」が入ることが防止される。し
たがって、溶接が施された部分と他の部分の材質がほぼ
均一になるので、溶接の品質が向上することになる。
【0013】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の溶接制御装置が
内蔵されたスポット溶接装置の全体図である。このスポ
ット溶接装置は、ワークである車体にスポット溶接を施
す装置である。
【0014】スポット溶接をする溶接ガンとしてのサー
ボガン11は、溶接ガン用ロボット30のアームの先端
部分に取り付けられている。溶接ガン用ロボット30
は、予め教示された位置に順次サーボガン11を位置決
めし、サーボガンの電極(可動電極)を駆動して車体に
スポット溶接をする。サーボガン11への溶接電流は、
事後加熱手段としても機能する電源回路15から供給さ
れるようになっている。
【0015】溶接タイマ25は、主に、サーボガン11
の電極の駆動に関する制御と、電源回路15の溶接電流
の制御をする。したがって、通電タイミング決定手段、
通電タイミング演算手段、事後加熱手段として機能する
ことになる。なお、ペンダント35は、溶接ガン用ロボ
ット30やサーボガン11をマニュアル操作したり、溶
接位置の教示をしたりする場合に用いられる。溶接ガン
用ロボット30とサーボガン11の動作は、ロボット制
御装置40によって総括的に制御される。
【0016】図2は、本発明にかかる溶接制御装置の全
体構成を示すブロック図である。この図では、発明の内
容の理解を容易にするために、サーボガン11の形状を
図1の場合と異なり簡略化して図示し、車体10はその
一部を構成する被溶接材のみを図示している。
【0017】車体10には、その上下方向からサーボガ
ン11に取り付けられた可動電極12A、固定電極12
Bが圧接される。この圧接された状態で電源回路15か
ら両電極12A,12Bに溶接電流が供給される。この
溶接電流の電流値や通電時間(溶接時間)、さらには溶
接完了後の事後加熱は、中央演算装置20の指令に基づ
いて動作する事後加熱手段としての電流制御回路16に
よって制御される。
【0018】可動電極12Aは、サーボモータ18によ
って昇降される。このサーボモータ18には、位置検出
器としてエンコーダ19が取り付けられ、このエンコー
ダ19によって可動電極12Aの先端位置が検出され
る。なお、サーボモータ18の動作は、中央演算装置2
0の指令に基づいて動作するサーボ制御回路22によっ
て制御される。また、エンコーダ19で検出された可動
電極12Aの変位量は、サーボモータ18の位置制御の
ため、サーボ制御回路22にフィードバックされる。
【0019】位置検出器であるエンコーダ19は、可動
電極12Aの極めて微小な変動をも検出することができ
る高精度なものであり、変位検出手段として機能するも
のである。車体10を可動電極12Aと固定電極12B
とで挟持加圧し、両電極間に溶接電流を流すと、図7お
よび図8にも示されているように通電部分が膨張し、溶
接電流が流れなくなると収縮するが、エンコーダ19
は、このような膨張、収縮の微小な可動電極12Aの変
位も見逃さずに正確に検出することができる。可動電極
12Aがどの程度動いたのか、換言すれば車体10の被
溶接材が膨張状態にあるのか、収縮状態にあるのかは、
電極間変位判定回路24によって検出される。
【0020】電極間変位判定回路24は、可動電極12
Aの動きから可動電極12Aの変位状況を判定する回路
であり、変位検出手段として機能する。サーボ制御回路
22は、通常の溶接時には、エンコーダ19で検出され
た可動電極12Aの変位量に応じてサーボモータ18を
駆動させる。つまり、サーボ制御回路22は、中央演算
装置20から出力される可動電極12Aの目標位置に基
づいて可動電極12Aの位置を制御する。
【0021】記憶回路26は、溶接ガンアームの形状、
その剛性、通電周波数、電極チップの形状や磨耗量、被
溶接材の板厚、材質(炭素含有量)、板組、可動電極の
変位と通電タイミングとの関係データ(どの材質のどの
板厚のどの板組のときには可動電極がどの位置にきた時
に通電タイミングとするかを示すデータ)を記憶してい
るものであり、記憶手段として機能する。また、この記
憶回路26は、溶接中に検出される電極間変位量、その
電極チップの溶接回数も記憶されるようになっている。
なお、電極チップの溶接回数も記憶するのは、電極チッ
プは溶接の度に少しずつ磨耗するが、この磨耗分の補正
をするためである。
【0022】中央演算装置20は、中央演算装置20
は、通電タイミング決定手段、通電タイミング演算手段
として機能するものであって、サーボ制御回路22に目
標位置の情報を出力したり、溶接間変位判定回路24の
判定結果から通電タイミングを演算するものである。通
電タイミングは、次のようにして演算する。
【0023】前述のように、記憶回路26には被溶接材
の板厚、材質(炭素含有量)、板組、可動電極の変位と
通電タイミングとの関係データが記憶されている。中央
演算装置20には被溶接材の板厚、材質(炭素含有
量)、板組に関する情報が入力されているので、これら
の組み合わせに対応する通電タイミングを選択し、この
通電タイミングとなる可動電極の変位を演算する。な
お、可動電極12Aの変位が変態点に達してから通電し
ても遅いので、変態点に達する前に事後加熱が開始され
るように、通電タイミングは予め実験などによって求め
ておく。
【0024】中央演算装置20は、電極間変位判定回路
24から出力される可動電極12Aの変位状況に基づい
て、可動電極の変位が通電タイミングとなる変位に達し
たかどうかを監視し、通電タイミングになったら、電流
制御回16に事後加熱の指令をする。
【0025】つぎに、本発明にかかる溶接制御装置の動
作の一態様を図3のフローチャートに基づいて詳細に説
明する。このフローチャートは、溶接が完了した時、つ
まり、電源回路15からの通電が遮断された時から開始
されるものであるが、発明の内容をより理解しやすくす
るために、ここでは溶接が開始される時から説明する。
【0026】まず、溶接開始の指令がロボット制御装置
40に入力されると、溶接制御装置40は予め教示され
ている教示データに基づいて溶接ガン用ロボット30を
動作させ、サーボガン11を車体10の溶接位置に設定
する。次に、溶接タイマ25内の中央演算装置20は、
サーボガン11が溶接位置に設定された信号を受けて、
可動電極12Aの電極先端位置と記憶回路26に記憶さ
れている被溶接部材の板厚(電極チップの磨耗の補正値
も含む)等から可動電極12Aが被溶接材に接触するま
での目標移動距離を演算し、この目標移動距離をサーボ
制御回路22に指令する。
【0027】サーボ制御回路22は、この指令を受け
て、エンコーダ19からのパルス信号をフィードバック
しながらサーボモータ18を駆動し、可動電極12Aを
演算された目標移動距離だけ動かして被溶接材に接触さ
せて停止する。次に、中央演算装置20は、記憶回路2
6に記憶されている被溶接材の材質や板厚等に基づい
て、溶接条件を演算する。この溶接条件とは、可動電極
12Aと固定電極12Bとによって被溶接材をどの程度
加圧しながら溶接するか(可動電極12Aの加圧のため
の移動量)、電極間にどの程度の電流をどの程度の時間
流すか(溶接電流、通電時間)、溶接後の事後加熱はど
のようにして行なうか(事後加熱パターン)等である。
【0028】ここで、事後加熱パターンとは、具体的に
は次のようなことである。記憶回路26には、予め被溶
接材の材質、板厚、板組をパラメータとして可動電極の
変位状況と動作タイミングとの関係を示したデータが記
憶されている。つまり、その板厚、材質、板組の被溶接
材は、可動電極12Aの変位が何mmとなったときに、
その被溶接材の動作タイミングになるかというデータが
予め記憶されている。したがって、被溶接材の材質、板
厚、板組がわかれば、可動電極の位置で動作タイミング
がわかる。
【0029】このようにして動作タイミングが決定でき
るのは、溶接完了後の母材の変位曲線は、図7および図
8にも示したように、材質、板厚によらずにほぼ一定で
あるし、また、被溶接材(ナゲット)の温度と可動電極
の変位の相関もわかってるためである。
【0030】なお、この可動電極12Aの位置が、事後
加熱パターンの1つである。また、動作タイミングに達
した後ににどの程度のON−OFF時間でどの程度の電
流で間欠的な電流を流すか、または、どの程度の時間ど
の程度の電流からどの程度の低減率の電流を流すかとい
うことも、事後加熱パターンの1つである。
【0031】中央演算装置20は、被溶接材の加圧をす
るために必要な可動電極12Aの移動量をサーボ制御回
路22に出力する。サーボ制御回路22は、エンコーダ
19からのパルス信号をフィードバックしながらサーボ
モータ18を駆動し、指示された移動量だけ可動電極1
2Aを下げて被溶接材を加圧する。
【0032】次に、中央演算装置20は、演算された溶
接電流、通電時間を電流制御回路16に設定し、電流制
御回路16は電源回路15に溶接電流を流すべき指令を
して、電極間に溶接電流を流す。
【0033】被溶接材に溶接電流が流れると、図7およ
び図8に示すように、被溶接材は通電開始から膨張し初
め、飽和状態に達した後に収縮する。通常、溶接電流の
通電時間はちょうど飽和点に達した頃に遮断されるよう
に演算される。なお、このときの可動電極12Aの変位
は、エンコーダ19からのパルス信号に基づいて電極間
変位判定回路24によって監視されている。
【0034】なお、図7は、溶接チップの先端径が6m
mのもので2mmの板厚の被溶接材同士(板組は2)を
スポット溶接した時の可動電極12Aの変位状況を示し
たものであり、溶接時に形成されるナゲット径がそれぞ
れ9.04mm、8.57mm、8.95mmの場合に
ついて示している。
【0035】また、図8は、溶接チップの先端径が6m
mのもので2mmと1.6mmの板厚の被溶接材同士
(板組は2)をスポット溶接した時の可動電極12Aの
変位状況を示したものであり、溶接時に形成されるナゲ
ット径がそれぞれ7.00mm、7.19mm、7.2
3mmの場合について示している。
【0036】これらのグラフを見れば明らかであるが、
いずれの場合にも、被溶接材が通電開始から膨張し初
め、飽和状態に達した後に収縮するという現象は共通で
あることが分かる。
【0037】このようにして、演算された通電時間だけ
溶接電流が流されて溶接が完了すると、電極間変位判定
回路24は可動電極12Aの変位を一定時間ごとにサン
プリングし(S1)、可動電極12Aの変位状況から事
後加熱をすべき通電タイミングとなったかどうかを判断
する。なお、通電タイミングは、中央演算装置20によ
って演算されるのは前述の通りである。
【0038】被溶接材の収縮により可動電極12Aが図
5に示すL2の位置まで、すなわち通電タイミングに相
当する位置まで下降すると(S2)、予め設定されてい
る事後加熱パターンに基づいて、電流制御回路16が一
定の周期で一定の電流を一定の繰り返し回数だけ電流を
流すように電源回路15に指示し、電流回路15は、こ
の指示に基づいて、図5に示すように間欠的な電流を流
して被溶接材を事後的に加熱し、被溶接材の材質の変態
点を急激に通過しないように、すなわち急冷されないよ
うにする(S3)。
【0039】この事後加熱によって、被溶接材の材質は
溶接箇所とそれ以外の部分とでほとんど変わらなくする
ことができ、溶接品質を向上させることができるように
なる。
【0040】以上の動作をまとめると、図5に示すよう
に、予め設定された電流でスポット溶接が行なわれ、被
溶接材の変態点に近付くと、予め実験などで求めた動作
タイミングを可動電極12Aの変位L2から検出し、こ
の材料の変態点をゆっくりと通過しながら冷却されるよ
うに、溶接電流よりも小さな事後加熱電流を間欠的に流
して事後加熱する。図5の例では、2回だけ通電してい
るが、この回数はこれに限られない。また、通電のパタ
ーンも図5のように一定間隔で行なうものには限られ
ず、通電電流は一定で通電間隔を徐々に広げても良い
し、通電間隔を一定にして徐々に電流を減少させるよう
にしても良い。さらに、図6に示すように、時間の経過
と共に段階的に低減した電流を供給するようにしても良
いし、連続的に低減する電流を供給するようにしても良
い。なお、上記の事後加熱パターンは、各溶接打点単位
で最適の条件を設定している。
【0041】次に、本発明にかかる溶接制御装置の他の
動作を、図4のフローチャートに基づいて説明する。前
に示した態様では、可動電極12Aの位置から一意に動
作タイミングを認識したが、この態様では、可動電極1
2Aの下降速度から動作タイミングを認識している。溶
接が完了するまでの動作は、前の態様と全く同一の動作
となるのでその説明は省略し、溶接完了後から説明す
る。
【0042】溶接が完了し、電源回路15からの溶接電
流の供給が終了すると、電極間変位判定回路24は、そ
の直後から可動電極12Aの位置を監視し(S11)、
図5および図6に示すような変位曲線の傾きを演算す
る。この演算は、サンプリング周期間の可動電極12A
の変位の変化分をサンプリング周期(時間)で割ること
によって行なう。結果的には可動電極12Aの下降速
度、冷却速度あるいはナゲットの収縮速度に等しい(S
12)。この変位曲線の傾きが、予め設定されている傾
きよりも大きくなる(通電タイミング)と(S13)、
予め設定されている電流値で事後加熱が行なわれ(S1
4)、予め設定されている傾きよりも小さくなると通電
を終了する(S15,S16)。このように、被溶接材
の温度が急激に冷えているかどうかを変位曲線の傾きに
よって間接的に認識し、冷え方が余りにも急であれば、
変態点を急激に通過することにならないように、事後加
熱をしている。
【0043】以上のように動作させる場合には、記憶回
路26には、変位曲線の傾きを予め記憶させておく必要
がある。許容される変位曲線の傾きは、予め実験によっ
て求めておく。
【0044】このように、変位曲線の傾きを監視するこ
とによって事後加熱の通電をさせるようにすると、前記
の態様のように限られたパターンで通電する場合に比較
して必要最低限の通電で「焼きなまし」をすることがで
きるようになる。事後加熱時の電流値、通電サイクル
は、事前の実験によって最適値を選定しておく。なお、
電極チップの磨耗などの要因を考慮して、事後加熱時の
電流値、通電サイクルにはある程度の幅を持たせておく
のが良い。
【0045】以上のように、本発明では、溶接が完了し
た後に事後加熱をしているので、被溶接材の温度が変態
点付近を通過する時間が長くなり、被溶接材に「焼き」
が入ることが防止される。したがって、溶接が施された
部分と他の部分の溶接強度ががほぼ均一になるので、溶
接の品質が向上することになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の溶接制御装置が内蔵されたスポット
溶接装置の全体図である。
【図2】 本発明にかかる溶接制御装置の全体構成を示
すブロック図である。
【図3】 本発明にかかる溶接制御装置の動作を示すフ
ローチャートである。
【図4】 本発明にかかる溶接制御装置の他の動作を示
すフローチャートである。
【図5】 図3に示したフローチャートの動作説明に供
する図である。
【図6】 図4に示したフローチャートの動作説明に供
する図である。
【図7】 溶接時における可動電極の変位状況を示す図
である。
【図8】 溶接時における可動電極の変位状況を示す図
である。
【符号の説明】
10…車体(被溶接材) 11…サーボガン(溶接ガン) 12A…可動電極 12B…固定電極 15…電源回路(事後加熱手段) 18…サーボモータ 19…位置検出器(エンコーダ)(変位検出手段) 25…溶接タイマ(変位検出手段、通電タイミング決定
手段、通電タイミング演算手段、事後加熱手段) 26…記憶回路(記憶手段) 30…溶接ガン用ロボット 35…ペンダント

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶接ガンの可動電極の変位を検出する変
    位検出手段と、 当該変位検出手段によって検出される前記可動電極の変
    位状況から溶接完了後の通電タイミングを決定する通電
    タイミング決定手段と、 当該通電タイミング決定手段によって決定された通電タ
    イミングで、前記被溶接材を事後加熱する事後加熱手段
    とを有することを特徴とする溶接制御装置。
  2. 【請求項2】 前記通電タイミング決定手段は、 前記被溶接材の板厚、材質、板組をパラメータとする前
    記可動電極の変位と通電タイミングとの関係データを記
    憶する記憶手段と、 前記変位検出手段によって検出される前記可動電極の変
    位状況と当該記憶手段に記憶されている関係データとか
    ら通電タイミングを演算する通電タイミング演算手段と
    から成ることを特徴とする請求項1に記載の溶接制御装
    置。
  3. 【請求項3】 前記事後加熱手段は、前記溶接ガンに間
    欠的に通電を繰り返すことを特徴とする請求項1に記載
    の溶接制御装置。
  4. 【請求項4】 前記事後加熱手段は、前記溶接ガンに時
    間の経過と共に低減した電流を供給することを特徴とす
    る請求項1に記載の溶接制御装置。
JP10308826A 1998-10-29 1998-10-29 溶接制御装置 Withdrawn JP2000135571A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10308826A JP2000135571A (ja) 1998-10-29 1998-10-29 溶接制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10308826A JP2000135571A (ja) 1998-10-29 1998-10-29 溶接制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000135571A true JP2000135571A (ja) 2000-05-16

Family

ID=17985779

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10308826A Withdrawn JP2000135571A (ja) 1998-10-29 1998-10-29 溶接制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000135571A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013058406A1 (ja) * 2011-10-18 2013-04-25 Jfeスチール株式会社 高張力鋼板の抵抗スポット溶接方法及び抵抗スポット溶接継手

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013058406A1 (ja) * 2011-10-18 2013-04-25 Jfeスチール株式会社 高張力鋼板の抵抗スポット溶接方法及び抵抗スポット溶接継手
JP2013086125A (ja) * 2011-10-18 2013-05-13 Jfe Steel Corp 高張力鋼板の抵抗スポット溶接方法及び抵抗スポット溶接継手

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100306366B1 (ko) 점용접방법
JPH11156553A (ja) プラズマアークトーチの電極又はノズルの少なくとも一方の磨耗検出方法及び装置
CN107262879B (zh) 控制用于电弧点火的热启动焊接电流的方法和设备
JP3379965B2 (ja) プラズマアーク溶接装置及び方法
JPH0759351B2 (ja) 溶接コントローラ
JP2004358500A (ja) スポット溶接方法およびスポット溶接装置
JP2825708B2 (ja) 抵抗溶接制御装置
US5117084A (en) Method for pressure welding of parts heated with an arc moving in magnetic field
JP2000135571A (ja) 溶接制御装置
FI3902647T3 (en) Method of controlling a welding process using a consumable electrode, and apparatus for welding with such controller
JP2742544B2 (ja) 抵抗溶接制御方法及び装置
JP2510377B2 (ja) 溶接コントロ―ラ
JP3668325B2 (ja) 溶接ガンの加圧制御方法
JP3200825B2 (ja) アーク溶接ロボットの制御方法及び装置
JP3709807B2 (ja) 溶接状態判定方法、およびその装置
JPH0751858A (ja) スタッド溶接におけるドロップ時間の補償方法
JP2734092B2 (ja) スポット溶接装置の溶接電流制御装置
JP3830581B2 (ja) 抵抗溶接制御装置
JP2000317647A (ja) 溶接ロボットの制御装置
JP2019118921A (ja) 溶接装置
JP2001300738A (ja) 電動サーボ式抵抗溶接装置の制御方法および制御装置
KR102250332B1 (ko) 가변전극이 구비된 용접토치
JPH1158012A (ja) ワイヤ突出し長検出方法
US20230018375A1 (en) Method for preparing an automated welding method for a welding process and welding device for carrying out an automated welding method
JP2000135573A (ja) 抵抗溶接機の溶接制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20060110