JP2000135525A - 金属ガスケットのビード成形用型 - Google Patents

金属ガスケットのビード成形用型

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JP2000135525A
JP2000135525A JP10306752A JP30675298A JP2000135525A JP 2000135525 A JP2000135525 A JP 2000135525A JP 10306752 A JP10306752 A JP 10306752A JP 30675298 A JP30675298 A JP 30675298A JP 2000135525 A JP2000135525 A JP 2000135525A
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mold
die
piece
convex
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JP10306752A
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Kazuhiko Ito
一彦 伊藤
Koichi Tokuda
耕一 徳田
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Nippon Reinz Co Ltd
Original Assignee
Nippon Reinz Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属ガスケットのビード成形用型において、
上型、下型の構成を簡単化すると共に、上、下型1セッ
トの成形型で、ビードの突出方向のみが異なる勝手違い
の関係の2種のビード成形を可能にする。 【解決手段】 ビード成形用型の上型及び下型が高低部
分毎に分割された、それぞれ所定の厚さを有する金型ピ
ースにより構成され、各金型ピースは、側面同士を密着
させて互いに保持し合うように、しかも厚さ方向に相対
的に移動させ得るように、隣接する金型ピースと嵌め合
わされ、上型を構成する各金型ピースは上平面が、下型
を構成する金型ピースは下平面が面一になるように整列
され、各金型ピースの反対側の上、下平面が金型の凹凸
部を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は金属ガスケットにお
ける凸状ビード及びステップビードを成形するためのビ
ード成形用型に関するものであり、殊に試作用のビード
成形用型として好適に用いうるものである。
【0002】
【従来の技術】実開平7−45030号公報、特公平2
−61855号公報等に記載されている従来のビード成
形用型は、ステップビード成形部の断面を示す図8及び
凸状ビード成形部の断面を示す図9に示されているよう
に、上型101及び下型102のホルダー103及び1
04の表面に配置された金型ピース105〜112は互
いに隔離され、それぞれ個別に図示していないノックピ
ン、ボルト等により位置決めされ、ホルダーに固定され
ている。
【0003】凸状ビード成形部(図9)においては、金
型ピース111及び112の間に形成されたスリット1
13に凸状ビードの頂部形成用の金属帯板114が嵌め
合わされている。115は凸状ビード116及びステッ
プビード117が形成された金属板を示している。図か
ら容易に理解されるように、ビード116、117の突
出方向(ステップビードにおいては段差方向)はそれぞ
れ一方の方向に特定され、固定されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】積層金属ガスケットに
おいては、図10に示すように、例えば、燃焼室孔20
4を囲繞する凸状ビードもしくはステップビード(図で
は凸状ビード)205、206を有する2層のビード板
201、202が中間板203を挟んでビード205、
206が互いに対向するように、或いは背中合わせにな
るように積層されることが少なくない。この場合、2層
のビード板201、202は、ビードの突出方向(ステ
ップビードにおいては段差方向)が互いに逆方向である
点以外は全く同一の構成である、いわゆる勝手違いの関
係にあることが多い。
【0005】従来のビード成形用型においては、前記の
とおり、ビードの突出方向はそれぞれ特定され、固定さ
れているから、ビード成形用型の上型及び下型を裏返す
ことにより勝手違いのビード成形用型が得られる、ビー
ド板の形状が左右対称である特別な場合を除き、勝手違
いのビード板を成形するために、ビードの突出方向だけ
を逆向きにした別なビード成形用型を用意しなければな
らない。すなわち、前記積層金属ガスケットにおけるビ
ード板201、202のビード成形には、多くの場合、
ビード突出方向のみを異にする2セットのビード成形用
型を必要とする不経済があった。
【0006】殊に、試作用のビード成形用型においても
勝手違いの関係にある2層のビード板のビード形成に2
セットのビード成形用型を必要とすることは、コスト、
手間の面から問題があるだけでなく、試作に迅速に対応
する面からも問題があった。
【0007】また、従来のビード成形用型は前記のとお
り金型を形成する金型ピース105〜112がホルダー
103、104上に離隔的に配置されており、それぞれ
の金型ピースについてノックピン、ボルト等により位置
決めし、ホルダーに固定しなければならない煩雑さがあ
る。従って、より簡易に製作し得るビード成形用型が望
まれており、殊に、試作用のビード成形用型についてそ
の要求が強かった。
【0008】本発明は上記の点に鑑みてなされたもの
で、本発明が解決しようとする課題は、金属ガスケット
のビード成形用型において、その上型及び下型を、各金
型ピースをそれぞれ個別に位置決め、固定する必要がな
い簡単な構成とし、簡易に製作、組立できるようにする
とともに、ビードの突出方向のみを異にする勝手違いの
関係にある2種のビード板のビード成形を上型、下型1
セットの成形用型により行うことを可能にすることにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明は、金属ガスケットに凸状ビード及びステップビード
の何れか一方もしくは双方をプレスにより成形するため
のビード成形用型において、該型の上型及び下型が、金
型の高低部分毎に分割された、それぞれ所定の厚さを有
する金型ピースにより構成され、各金型ピースは、側面
同士を互いに密着させて互いに保持し合うように、しか
も厚さ方向に相対的に移動させ得るように、隣接する金
型ピースと嵌め合わされ、上型を構成する金型ピースは
上平面が、下型を構成する金型ピースは下平面がそれぞ
れ面一になるように整列され、各金型ピースの反対側の
上、下平面が金型の凹凸部を形成することを特徴とする
ものである。
【0010】また、前記特徴を有する本発明のビード成
形用型のステップビード成形部においては、隣接する金
型ピースの厚さよりもステップビードの段差に相当する
厚さだけ厚い厚さを有する金型ピースが、ステップビー
ドの幅に等しい間隔を隔てて上型及び下型に互い違いに
配置されている。
【0011】更に、前記特徴を有する本発明のビード成
形用型の凸状ビード成形部においては、雄型が、隣接す
る金型ピースの厚さよりも凸状ビードの高さに相当する
厚さだけ厚さが厚く、幅が凸状ビードの頂部に相当する
狭幅の突出金型ピースを備え、雌型が、前記狭幅の突出
金型ピースに対向する位置に、隣接する金型ピースより
も少なくとも凸状ビードの高さに相当する分だけ厚さが
薄く、凸状ビードの幅に等しい幅を有する金型ピースを
備えている。
【0012】本発明のビード成形用型においては、上型
及び下型が、高低部分毎に分割された、それぞれ所定の
厚さを有する金型ピースにより構成され、各金型ピース
は隣接する金型ピースと嵌め合わされ、各金型ピースは
隣接する金型ピースと側面(嵌め合わせ面)同士を密着
させているので、従来の型におけるように金型ピースが
それぞれ離隔している場合と異なり、金型ピースを個別
に位置決めする必要がない。また、各金型ピースは側面
同士の摩擦力により隣接する金型ピースと互いに保持し
合い、一体化されているので、各金型ピースをホルダー
等の保持部材にボルト等により個別に保持させる必要は
ない。
【0013】従って、本発明によれば上型、下型の構造
が簡単化される。そして、図8及び図9に示す従来の成
形用型におけるホルダー103、104に相当するもの
を省略することもできる。この場合、上型、下型を構成
する各金型ピースの上、下平面の一方を、ビード成形プ
レスのラム、ボルスター面上に直に面一に整列させるこ
とができる。
【0014】また、本発明のビード成形用型において
は、前記のように隣接する金型ピースと密着するように
嵌め合わされ、側面同士の摩擦力により隣接する金型ピ
ースと互いに保持し合っている各金型ピースに、摩擦力
を上廻る押圧力を印加することにより、各金型ピースを
その厚さ方向に隣接する金型ピースに対して相対的に移
動させることができる。従って、図7に示すように、ビ
ード成形用型をビードの突出方向だけが異なる勝手違い
の成形用型に容易に変換することができる。
【0015】すなわち、図7(イ)に示すビード成形用
型においては、上型Aが金型ピースA1、A2、A3及
びA4からなり、下型Bが金型ピースB1、B2、B3
及びB4からなり、金型ピースA2、A4及びB1、B
3の厚さはそれぞれ隣接する金型ピースA1、A3及び
B2、B4の厚さよりも、ステップビード(ハーフビー
ド)の段差(高さ)及び台形ビード(フルビード)の高
さに相当する厚さだけ厚くされている。このような上型
A及び下型Bを用いてプレスすることにより、ステップ
ビード及び台形ビードを有するビード板Cが成形され
る。
【0016】このビード成形用型をビードの突出方向だ
けが異なる勝手違いのビード板を成形する型に変換する
には、まず図7(ロ)に示すように上型A及び下型Bを
平行に入れ換える。次いで、図7(ハ)に示すように、
金型ピースB1、B3及びA2、A4の突き出し方向を
逆にし、新上型B’の上平面及び新下型A’の下平面に
沿って各金型ピースを面一に整列させる。これにより、
勝手違いのビード板C’を成形するビード成形用型が得
られる。
【0017】従って、本発明によれば、ビード板の形状
が左右対称な特別な場合に限らず、一般的に、勝手違い
の関係にある2種のビード板を同一の1セットのビード
成形用型で成形することができ、金属ガスケットの試作
或いは製造に当り、ビード成形用型の製作コストを大幅
に減少でき、製作期間を大幅に短縮できる。
【0018】本発明においては、上型と下型との位置合
わせ及びビード成形される金属板の位置決めは、前記の
請求項4に記載のとおり、下型の金型ピースに設けられ
たガイドピンと上型の金属ピースにおける該ガイドピン
に対応する位置に設けられたガイド孔を利用して行われ
るが、勝手違いのビード板を形成するビード成形用型に
変換する場合には、このガイドピンも厚い金属ピースと
同様に、突き出し方向が逆にされる。その詳細は後記の
実施形態の中で図面に基づき説明する。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の詳細並びに実施の形態
を、図面に基づき以下に説明する。図1乃至図4は本発
明によるビード成形用型の実施例を示す図面であり、図
1及び図2はビード成形用型を構成する上型(雌型)の
下面図及び下型(雄型)の上面図である。図3は該ビー
ド成形用型をプレスに装着した状態を示す断面図で、図
1のA−A線による断面図に相当する。図4はビード成
形時を示す断面図である。ただし、図3及び図4におい
ては、ガイドピンとガイド孔の位置は図を分かり易くす
るために右方に移動させて示している。
【0020】本発明によるビード成形用型1は、上型
(雌型)2及び下型(雄型)3からなり、上型及び下型
3はそれぞれ図に示すように、金型の高、低部分毎に、
すなわち金型の凸部をなす高い部分(厚い部分)及び金
型の凹部をなす低い部分(薄い部分)ごとに分割された
金型ピース21、22、23、24及び25並びに3
1、32、33、34及び35により構成されている。
各金型ピースはそれぞれ所定の厚さと所定の平面形状を
有し、隣接する金型ピースと側面同士が密着するように
嵌め合わされている。
【0021】金型ピースはHRC30〜60程度の鋼
材、好ましくはプリハードン鋼、合金工具鋼等からな
り、平板状の素材からレーザー加工もしくはワイヤー放
電加工により所定の平面形状に切断加工される。通常
は、ワイヤー放電加工によるほどの高度な加工精度まで
は必要としないので、好ましくは、加工速度が速いレー
ザー加工により切断加工される。各金型部品の厚さの調
整は各金型ピースごとに平面研削により行われ、それぞ
れ所定の厚さに調整される。
【0022】各金型ピースの側面(嵌め合わせ面)は、
打ち込みで嵌め合わせるいわゆる中間嵌め程度の公差に
仕上げられており、各金型ピースは密着する側面同士の
摩擦力により隣接する金型ピースと互いに保持し合い一
体化されている。従って、本発明によるビード成形用型
1においては、上型2及び下型3を構成する金型ピース
をそれぞれ個別的に位置決めし、固定することは必要で
なく、上型2もしくは下型3全体としての位置決め手
段、固定もしくは支持手段を備えておれば充分であり、
上型2及び下型3の構成が、従ってその製作、組立が著
しく簡単化される。
【0023】他方、前記の摩擦力を上廻る押圧力を金型
ピースに加えることにより、該金型ピースを隣接する金
型ピースに対して相対的に移動させることができる。こ
の相対的移動は、後記するように、上型2及び下型3の
金型ピースを面一に整列させる場合に利用され、また、
ビード成形用型1を、ビードの突出方向のみを異にする
勝手違いのビード成形用型に変換するときに利用され
る。
【0024】図3に示されているように、上型2の金型
ピース21〜24は、金型ピースの上平面が面一になる
ように整列され、下平面が金型の凹凸形状を形成する。
また、下型3の金型ピース31〜34は金属ピースの下
平面が面一になるように整列され、上平面が金型の凹凸
形状を形成している。この上型2及び下型3の金型ピー
スの整列は、プレスを利用して容易に行うことができ
る。すなわち、金型ピースを一体的に嵌め合わせている
が、上平面もしくは下平面が面一に整列されていない上
型及び下型をラム面及びボルスター面を精度よく面一に
したプレスに装着し、上型、下型をプレスで加圧するこ
とにより、或いは上型と下型間に金属板を置き金属板に
ビードを成形することにより、上型2の上平面、下型3
の下平面を精度よく面一にすることができる。
【0025】下型3の金型ピース34にはその厚さ方向
に貫通する貫通孔4が設けられ、該孔4にガイドピン5
が、孔4の内周面にガイドピン5の外周面が密着して摩
擦により保持されるように、しかも孔4の貫通方向にガ
イドピン5を移動させ得るように、嵌め込まれている。
上型2の金型ピース24にはガイドピン5に対向する位
置にガイドピン5と嵌合するガイド孔6が設けられてい
る。このガイドピン5とガイド孔6とは下型2及び上型
3の適宜な場所に複数個設けられる。上型2と下型3と
は上記のガイドピン5とガイド孔とにより位置合わせさ
れ、また、ビードを成形される金属板9もガイドピン5
を利用して位置決めされる。
【0026】本発明によるビード成形用型における凸状
ビード成形部は、図3に示されているように、下型(雄
型)3に、金属ガスケットのビード板の凸状ビードの平
面形状に合致する平面形状を有し、凸状ビードの高さに
相当する厚さだけ隣接する金型ピース31及び33の厚
さよりも厚く、突出する狭幅の金型ピース32を備え、
上型(雌型)2には該金型ピース32に対向する位置
に、厚さが少なくとも凸状ビードの高さに相当する厚
さ、隣接する金型ピース21、23よりも薄く、幅が金
型ピース32の幅よりも広く、凸状ビードの幅に等しい
金型ピース22を備えている。
【0027】ビード成形用型1が、上型2と下型3との
間に金属板9を狭持して、プレスのラム7とボルスター
8間において加圧されるビード成形時に、図4に示すと
おり、突出する金型ピース32が金属板9を押し上げて
凸状に変形させ、金型ピース21及び23の金型ピース
22側の端部210及び230(図3)が金型ピース3
1及び33を受け面として凸状変形部の両端を押圧して
凸状ビード14の幅を郭定する。
【0028】凸状ビード14は、図4においては、台形
ビードに形成されているが、金型ピース32の幅をもっ
と狭くすることにより、また、必要に応じ金型ピース3
2の頂面にRを付すことにより山形ビードに形成するこ
とができる。幅が狭い金型ピース32には金属の帯板を
用いることもできる。この場合、帯板の厚さが金型ピー
ス32の幅となり、帯板の幅が金型ピース32の厚さ
(高さ)となる。
【0029】本発明の実施例のビード成形用型1は、上
記した凸状ビード成形部のほかに、図1及び図2に示さ
れているように、上型2の金型部品25及び下型3の金
型部品35からなる凸状ビード成形部を有するが、これ
らにおける金型の構成及び凸状ビードの成形も金型ピー
ス22及び32による凸状ビード成形部について述べた
所とほぼ同様であるので、説明を省略する。
【0030】ビード成形用型1におけるステップビード
成形部においては、厚さがステップビードの高さ(段
差)に相当する厚さだけ、隣接する金型ピース24の厚
さよりも厚い金型ピース23と、同じく厚さがステップ
ビードの高さに相当する厚さだけ隣接する金型ピース3
3の厚さよりも厚い金型ピース34とが、ステップビー
ドの幅に等しい間隔を隔てて上型2及び下型3に段違い
に配置されている。金型ピース23の金型ピース24側
の端部231及び金型ピース34の金型ピース33側の
端部340はステップビードの平面形状に沿って延長し
ている。なお、前記のステップビードの高さに相当する
厚さは、ビード成形時の戻り量を予め含めた厚さとす
る。
【0031】ビード成形時には、図4に示すとおり、金
型ビード23及び34がそれぞれ金型ビード33及び2
4を受け面として金属板9を押圧し、前記端部231及
び340によりステップビード15の幅の両端部が郭定
されるとともに、その間にテーパー面が形成される。
【0032】図3においては、図示、説明の便宜上、上
型2はプレスのラム7に取付けられているようにラム7
の面に密着して示されているが、実際には、殊に試作の
ときには、上型2はプレスのラム7に取付ける必要はな
く、下型3も同様にボルスター8に取付けることは必ず
しも必要でない。精度よく面一に形成されたボルスター
8の面上に下型3を載置し、この上にガイドピン5によ
り位置決めされたビード成形すべき金属板9を置き、更
に、その上にガイドピン5とガイド孔6とにより下型3
と位置合わせをした上型2を置き、これらをプレスのラ
ム7とボルスター8とにより加圧することにより、所望
のビードを成形した金属板が得られる。
【0033】必要に応じて、下型を、また上型、下型の
双方をプレスのラム及びボルスターに固定してもよいこ
とは言う迄もなく、このような固定は、例えば、プレス
のラム及びボルスターにT溝を設け、T型ナット及び六
角ボルトを用いて上型もしくは下型を固定する固定治具
をラム、ボルスターに固定することにより行うことがで
きる。
【0034】以上説明したビード成形用型1によりビー
ドを成形し、また燃焼室孔、液体通路孔、ボルト孔及び
外周縁を打抜いた積層金属ガスケット用のビード板10
の上面図を図5に示している。ビード板10は2個の燃
焼室孔11、11の周りにそれぞれ燃焼室孔を囲繞する
凸状ビード14、14を有する。該凸状ビード14、1
4は燃焼室孔11、11間においては一条の共通ビード
に合体している。ビード側の外周側にはステップビード
15が設けられ、前記凸状ビード14とステップビード
15との間に液体通路孔12が配置されている。ボルト
孔13の一部は前記のガイドピンと嵌り合う位置決め孔
と兼用されている。16は副燃焼室シール用の凸状ビー
ドである。なお、ビード14、15及び16における一
点鎖線はビードの中心線を示している。
【0035】積層金属ガスケットが上記ビード板10
と、これとビードの突起方向のみが異なる勝手違いのビ
ード板とを含む場合は、勝手違いのビード板のビードを
成形するためのビード成形用型が必要になる。本発明に
よるビード成形用型は勝手違いのビード板のビードを成
形する型に容易に変換できることは既に述べたとおりで
ある。ガイドピン5及びガイド孔6を備える本発明の実
施例のビード成形用型1について、勝手違いのビード板
のビード成形用型への変換を図6に示している。
【0036】図6(イ)には前記説明したビード板10
のビードを成形するビード成形用型1が示されている。
その構成は既に説明したとおり、上型2は金型ピース2
1、22、23、24及び25からなり、金型ピース2
4にガイド孔6が設けられている。下型3は金型ピース
31、32、33、34及び35からなり、金型ピース
34にガイドピン5が設けられている。これを勝手違い
のビード成形用型に変換するには、まず、図6(ロ)に
示すように上型2と下型3とを上下入れ換える。
【0037】次いで、ガイドピン6を下側に位置させる
ために、図6(ハ)に示すようにそのまま天地を反転さ
せる。この状態においては上型2は下平面が面一で、上
面は凹凸状であり、下型3は上平面が面一で下面は凹凸
状である。次に図6(ニ)に示すように、ガイドピン5
を例えば木槌で叩き込む等により逆方向にすなわち上面
側に突出させる。そして、金属板9を下型3上に載せ、
ガイドピン5により位置決めする。
【0038】然るのちにプレスを作動させて成形すれ
ば、金型ピースがラム7及びボルスター8の面により押
圧されて、図6(ホ)に示すように、上型の各金型ピー
スは逆方向すなわち下面側に突出し上平面が面一にな
り、勝手違いの上型2’になる。また、下型の各金型ピ
ースは逆方向すなわち上面側に突出し、下平面が面一に
なり、勝手違いの下型3’になり、勝手違いのビード成
形用型1’が得られる。従って、本発明によれば、勝手
違いの関係にある2種のビード板を上、下型の1対の1
セットの型により成形できるので、従来に較べて型の製
作コスト、製作時間が大幅に節減される。
【0039】
【発明の効果】上記詳説したとおり、本発明のビード成
形用型においては、上型及び下型を構成する金型ピース
が隣接する金型ピースと側面同士が密着し互いに保持し
合い一体化するように嵌め合わされているので、従来の
ように、離隔して配置された金型ピースをそれぞれ個別
にノックピン等により位置決めしたり、ボルト等により
保持する必要がない。また、金型ピースを取付けるため
のホルダーを省略することもできる。従って、本発明の
ビード成形用型においては、上型、下型の構造が著しく
簡単化され、その製作、組立も著しく簡易化される。
【0040】本発明のビード成形用型は、前記したとお
り、勝手違いのビード板のビードを形成するビード成形
用型に容易に変換することができる。従って、従来、左
右対称な特別な場合を除き、一般的には上、下型2セッ
トの成形用型を必要とした勝手違いの2種のビード板の
ビード成形を、本発明によれば上、下型1セットの成形
用型により行うことができる。従って、ビード成形用型
の製作コスト、製作時間が大幅に低減される。本発明に
よるビード成形用型は試作作業用に特に有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例のビード成形用型の上型の下面
図である。
【図2】上記ビード成形用型の下型の上面図である。
【図3】上記ビード成形用型をプレスに装着した状態を
示す断面図で、図1のA−A線による断面図に相当す
る。
【図4】上記ビード成形用型によるビード成形時を示す
断面図である。
【図5】成形されたビード板の上面図である。
【図6】勝手違いのビード板のビードを成形する型に変
換する手順を示す説明図である。
【図7】図6と同様な説明図である。
【図8】従来のビード成形用型のステップビード成形部
の断面図である。
【図9】従来のビード成形用型の凸状ビード成形部の断
面図である。
【図10】積層金属ガスケットの断面図である。
【符号の説明】
2 上型 3 下型 21、22、23、24、25並びに31、32、3
3、34、35 金型ピース 5 ガイドピン 6 ガイド孔 14及び16 凸状ビード 15 ステップビード

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属ガスケットに凸状ビード及びステッ
    プビードの何れか一方もしくは双方をプレスにより成形
    するためのビード成形用型において、該型の上型及び下
    型が、金型の高低部分毎に分割された、それぞれ所定の
    厚さを有する金型ピースにより構成され、各金型ピース
    は、側面同士を互いに密着させて互いに保持し合うよう
    に、しかも厚さ方向に相対的に移動させ得るように、隣
    接する金型ピースと嵌め合わされ、上型を構成する金型
    ピースは上平面が、下型を構成する金型ピースは下平面
    がそれぞれ面一になるように整列され、各金型ピースの
    反対側の上、下平面が金型の凹凸部を形成することを特
    徴とする金属ガスケットのビード成形用型。
  2. 【請求項2】 前記ビード成形用型のステップビード成
    形部においては、隣接する金型ピースの厚さよりもステ
    ップビードの段差に相当する厚さだけ厚い厚さを有する
    金型ピースが、ステップビードの幅に等しい間隔を隔て
    て上型及び下型に互い違いに配置されている請求項1に
    記載の金属ガスケットのビード成形用型。
  3. 【請求項3】 前記型の凸状ビード成形部においては、
    雄型が、隣接する金型ピースの厚さよりも凸状ビードの
    高さに相当する厚さだけ厚さが厚く、幅が凸状ビードの
    頂部に相当する狭幅の突出金型ピースを備え、雌型が、
    前記狭幅の突出金型ピースに対向する位置に、隣接する
    金型ピースよりも少なくとも凸状ビードの高さに相当す
    る分だけ厚さが薄く、凸状ビードの幅に等しい幅を有す
    る金型ピースを備えている請求項1に記載の金属ガスケ
    ットのビード成形用型。
  4. 【請求項4】 ビードが成形される金属板の位置決め並
    びに上型、下型の位置合わせのためのガイドピンが前記
    下型の金型ピースに設けられた厚さ方向に貫通する孔に
    密着するようにかつ厚さ方向に移動させ得るように嵌め
    込まれ、前記上型の金型ピースが該ガイドピンに対応す
    る位置に位置合わせ用のガイド孔を有し、前記ガイドピ
    ンが下型の前記金型ピースの上面から突出する高さが位
    置合わせ用ガイド穴を有する金型ピースの厚さよりも低
    い請求項1記載の金属ガスケットのビード成形用型。
  5. 【請求項5】 前記上型及び下型の各金型ピースの上、
    下平面の一方がプレスのラムもしくはボルスターの表面
    上に面一に整列されている請求項1に記載の金属ガスケ
    ットのビード成形用型。
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