JP2000134979A - ブラシレスモータの制御方法 - Google Patents

ブラシレスモータの制御方法

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JP2000134979A
JP2000134979A JP10297312A JP29731298A JP2000134979A JP 2000134979 A JP2000134979 A JP 2000134979A JP 10297312 A JP10297312 A JP 10297312A JP 29731298 A JP29731298 A JP 29731298A JP 2000134979 A JP2000134979 A JP 2000134979A
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Yoshiyuki Ohara
義之 尾原
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Fujitsu General Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 ブラシレスモータにおいて負荷脈動を適切に
相殺する。 【解決手段】 制御回路10は、位置検出回路5で得ら
れた回転子の位置検出をもとにしてブラシレスモータ4
の通電を切り替えるためにインバータ部3を制御する一
方、位置検出間隔算出部10aで1回転中を複数の区間
に分割するとともに、各区間の時間を計時し、区間時間
をマトリックス状にメモリ部11dに記憶するととも
に、複数回転の同区間の区間時間の最大値および最小値
を除いた区間時間をもとにして係数S生成部10eで推
定係数Sを算出し、トルクパターン演算部10cで各区
間毎に補正電圧を生成する。この生成した補正電圧を加
算部10fでPWM信号発生部10bからのPWM信号
に重畳し、通電切替制御部10gでインバータ部3の駆
動信号を出力し、ブラシレスモータに印加する電圧パタ
ーンを補正して負荷脈動の相殺を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は空気調和機(コン
プレッサ)等のモータに用いるセンサレス直流ブラシレ
スモータ(以下、ブラシレスモータと記す)の制御技術
に係り、特に詳しくは回転変動を相殺して安定な回転制
御を可能とするブラシレスモータの制御方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】ブラシレスモータの制御方法において
は、例えば三相四極のブラシレスモータの非通電相に発
生する誘起電圧波形と基準値とを比較し、この比較結果
のゼロクロス点(いわゆる回転子の位置検出点)をもと
にして電機子巻線の通電パターンを切り替える。このと
き、位置検出点から若干の遅れをもって次相の通電に切
り替えると、効率よく回転を持続させることができる。
この若干の遅れ位相としては電気角で30度以下の値を
とる。
【0003】したがって、後述するマイクロコンピュー
タによる回転制御では、過去の位置検出間隔あるいは過
去の複数の位置検出間隔の平均をもとにして電気角30
度以下の値に相当する時間を算出し、位置検出点の時刻
からその算出時間経過をもって通電を切り替える。
【0004】そのため、例えば図4に示す制御装置が必
要である。この制御装置は、交流電源1をAC/DC変
換部2で所定の直流電源に変換し、この直流電源をイン
バータ部3のスイッチング素子Ua,Va,Wa,X,
Y,Zでスイッチングしてブラシレスモータ(DCM)
4の電機子巻線に供給する。
【0005】位置検出回路5は、ブラシレスモータ4の
電機子巻線U,V,Wの端子電圧に含まれている誘起電
圧波形(非通電相に発生する誘起電圧波形)と基準値と
を比較して同誘起電圧波形の1/2点を検出し、この1
/2点を含む位置検出信号を制御回路(主にマイクロコ
ンピュータからなる)6に出力する。
【0006】制御回路6は、入力位置検出信号のエッジ
(立ち上がり、立ち下がりエッジ)により誘起電圧の1
/2点(回転子の位置検出点)を検出し、今回の位置検
出時刻と前回の位置検出時刻とにより位置検出間隔を算
出する。
【0007】また、例えば過去の位置検出間隔により電
気角30度以下の値に相当する時間を算出し、この算出
時間を今回の位置検出時刻に加算して次の通電切り替え
時刻を推定する。そして、この推定時刻になると、通電
を切り替えるために所定駆動信号を駆動回路7を介して
インバータ部3に出力する。
【0008】これにより、インバータ部3のスイッチン
グ素子Ua,Va,Wa,X,Y,Zが切り替えられ、
つまり電機子巻線U,V,Wの通電が適切に切り替えら
れることにより、効率のよい回転制御が可能となる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記ブ
ラシレスモータの制御方法においては、負荷が変動する
と、それに起因してブラシレスモータ4に速度変動が生
じ、その結果ブラシレスモータ4に機械的振動が発生
し、騒音の発生だけなく、円滑な回転がおこなわれな
い。すなわち、例えば空気調和機のコンプレッサ等にお
いては、圧縮工程による回転同期の変動(つまり規則的
な変動)である脈動が存在し、この負荷脈動に伴って最
適な通電切り替えタイミングも変化するからである。
【0010】また、通電切り替え時にノイズが発生し、
このノイズにより誤位置検出が起こることもあるため、
少なくとも通電切り替えから一定時間の間位置検出信号
をマスクしている(図5(b)および(d)参照)。
【0011】図5(a)に示すように、通常回転であれ
ば、マスクが位置検出点にかかることもなく、正規の位
置検出点を得ることができる。しかし、図5(c)に示
すように、前述した負荷脈動により誘起電圧が変化し、
マスクが正規の位置検出点を隠すことになる。これによ
り、誤位置検出が起こるため、最悪な事態としては脱
調、停止を招くことになる。
【0012】この発明は前記課題に鑑みなされたもので
あり、その目的は脈動の存在する負荷状況下でも、脈動
を適切に相殺して安定した回転制御を行うことができる
とともに、振動や騒音を抑えることができるようにした
ブラシレスモータの制御方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、この発明はブラシレスモータの回転子の位置を検出
し、該位置検出をもとにして前記ブラシレスモータの電
機子巻線の通電を切り替えるブラシレスモータの制御方
法において、前記ブラシレスモータの1回転を複数区間
に分割し、該各区間の時間を計時し、該各区間毎に複数
回転分について最大値および最小値を除いてそれぞれの
平均値(区間時間平均値)を算出するとともに、それら
区間時間平均値の平均値(平均区間時間)を算出する一
方、前記区間時間平均値と平均区間時間との時間差分値
をそれぞれ算出し、該時間差分値をもとにして前記ブラ
シレスモータの印加電圧を補正するトルクパターンの補
正電圧を得、該補正電圧を前記ブラシレスモータの印加
電圧に加味するようにしたことを特徴としている。
【0014】この発明はブラシレスモータの回転子の位
置を検出し、該位置検出をもとにして前記ブラシレスモ
ータの電機子巻線の通電を切り替えるブラシレスモータ
の制御方法において、前記ブラシレスモータの1回転を
複数区間に分割し、該各区間の時間を計時し、該各区間
毎に複数回転分について最大値および最小値を除いてそ
れぞれの平均値(区間時間平均値)を算出するととも
に、それら区間時間平均値の平均値(平均区間時間)を
算出する一方、前記区間時間平均値と平均区間時間との
時間差分値をそれぞれ算出し、該時間差分値に所定係数
(推定係数)を掛けて前記ブラシレスモータの印加電圧
を補正するトルクパターンの補正電圧を生成し、かつ逐
次更新可能としたことを特徴としている。
【0015】この場合、前記区間時間平均値を算出する
際、前記複数回転分の各区間の区間時間をマトリックス
状にマイクロコンピュータ内部のメモリに記憶し、該記
憶した区間時間のうち、複数回転分の同区間の区間時間
のうち最大値および最小値を抽出し、該最大値および最
小値を除いた区間時間を加算するとともに、該加算した
各区間の合計値をそれぞれ当該回転数分の値から2を減
算した値によって前記区間時間平均値を算出するとよ
い。
【0016】また、前記区間時間平均値を算出する際、
前記複数回転分の各区間の区間時間を各区間毎に加算し
ながらマイクロコンピュータ内部のメモリに記憶すると
ともに、同区間の区間時間の最大値および最小値を判断
して抽出し、前記複数回転分の各区間の区間時間を合算
した後、該合算した各区間の時間から前記各区間毎に抽
出している最大値および最小値を減算し、該減算した各
区間の合算値をそれぞれ当該回転数分の値から2を減算
した値によって前記区間時間平均値を算出すると好まし
い。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
1ないし図3を参照して詳細に説明する。なお、図1
中、図4と同一部分には同一符号を付して重複説明を省
略する。
【0018】この発明のブラシレスモータの制御方法
は、図2に示すように、1回転をL分割して各区間毎に
複数回転分の平均値(区間時間平均値)PPl(1〜
L)を得るとともに、これらの平均値(平均区間時間)
PPaを得、それらの時間差分ΔPl(=PPl−PP
a)をとれば、1回転中の脈動を統計的に抽出すること
に着目したもので、その時間差分値ΔPlに応じてブラ
シレスモータの印加電圧の補正電圧(トルクパターン)
を生成することにより、ブラシレスモータの脈動を相殺
して安定な回転制御を可能としている。
【0019】この発明を図2に示すタイムチャート図を
参照して原理的に説明すと、まず位置検出信号によって
1回転を複数に分割し(l(1〜L)区間に分割し)、
またそれらの区間の時間Pl(P1〜PL)を検出す
る。なお、Lは任意であってもよいが、三相四極のモー
タであれば、12分割が容易である。
【0020】この発明が適用されるブラシレスモータ4
の制御装置は、各区間の区間時間P1〜PLについてM
回転分検出して記憶する一方、M回転目までの各区間時
間P1〜PLを同区間毎に加算し、これら加算して得た
値(P11+…+P1M),…,(PL1+…+PL
M)を回転数Mで除してL個の平均値(区間時間平均
値)PP1〜PPLを算出する。
【0021】このとき、各区間の区間時間P1〜PLに
ついてM回転分検出して記憶するが、その中にはブラシ
レスモータ4の回転の突発的変動分が含まれることがあ
り、この突発的な変動分が前述した平均化処理に含まれ
ると、後述する補正電圧の推定処理結果が適切でなくな
る。また、確率的にも低い突発的な変動に対応して、平
均時間を長くすると、負荷脈動相殺に対するレスポンス
が悪くなる。
【0022】そこで、M回転分の区間時間P1〜PLの
うち、区間時間の最大値および最小値を抽出して除去す
る。そのため、下記数式1を適用して、M回転目までの
各区間時間P1〜PLを同区間毎に加算し、これら加算
して得た値(P11+…+P1M),…,(PL1+…
+PLM)のうち最大値および最小値を抽出するととも
に、M回転分の同区間の中から最大値Plmaxおよび
最小値Plminを減算し、この減算値をM−2値で除
してL個の平均値(区間時間平均値)PP1〜PPLを
算出する。
【0023】
【数1】
【0024】さらに、前記各区間の区間時間平均値PP
l(PP1〜PPL)を下記数式2に適用して加算し、
かつこの加算して得た値(PP1+…+PPL)を1回
転の分割数Lで除して平均区間時間PPaを算出する。
【0025】
【数2】
【0026】さらにまた、下記数式3を適用して各区間
時間平均値PP1〜PPLと平均区間時間PPaとの差
を算出し、これら算出して得た値(PP1−PPa,…
PPL−PPa)を変動差分(時間差分値;ΔPl(Δ
Pl〜ΔPL))とする。
【0027】
【数3】
【0028】前記時間差分値ΔPlは各区間1〜Lにお
ける変動と見なせ、つまりブラシレスモータ4の印加電
圧の補正量および方向(正、負方向)を決めるベクトル
量とする。
【0029】すなわち、前述した平均化処理により、白
色系ノイズを除去し、規則的な脈動成分(コンプレサ負
荷の脈動成分)のみを抽出することができるからであ
る。そして、前記時間差分値ΔPlによりトルクパター
ンの補正電圧ΔVを推定するが、この推定には例えば下
記数式4を適用する。
【0030】
【数4】
【0031】前記数式4において、n(0以上の整数)
は推定回数であり、Sは推定係数である。なお、推定回
数が零である場合(最初で推定が行われていない場合)
ΔV0は零とし、またM回転目以後は所定回転(例えば
1回転)毎に補正電圧ΔVを推定する。また、1回転を
12分割している場合には推定係数Sを下記数式5で定
義してもよい。
【0032】
【数5】
【0033】ここに、推定係数Sの不等号式において、
kは誘起電圧に比例する定数であり、PPlmaxは各
の区間時間平均値PPl(PP1〜PPL)のうちの最
大値のものである。そして、前記補正電圧ΔVを生成す
る際に、推定係数Sを前記数式5の右辺よりも小さい値
に決定する。
【0034】また、推定係数Sの式を不等号としている
理由は、等号式にすれば所望の補正電圧を1回の演算で
算出することができるが、以下の問題が生じる。回転変
動は回転に同期した脈動の他に非同期の変動も含み、補
正した印加電圧が必ずしも負帰還として作用するとは限
らず、正帰還方向に作用した場合逆に脈動の加振(自己
発信)を生じることある。このようなことを考慮する
と、推定係数Sを徐々に小さくし、つまり逐次的に収束
させて徐々に脈動を吸収することが望ましい。
【0035】すなわち、数式5から明かなように、その
式の右辺において、回転数が高い領域(慣性モーメント
により脈動が小さい領域)に進むと、誘起電圧定数kが
大きく、平均区間時間PPaが小さい値になることか
ら、推定係数Sが大きくなり、逆に回転数が低い領域
(慣性モーメントにより脈動が大きい領域)に進むと、
誘起電圧定数kが小さく、平均区間時間PPaが大きい
値になることから、推定係数Sが小さくなる。これによ
り、補正電圧ΔVのトルクパターンが逐次更新される。
【0036】また、脈動が相殺される前、つまり非同期
の変動が前記数式3に示す時間差分値ΔPlに対して影
響を与える前に、補正電圧ΔVの推定を打ち切るのも一
案である。
【0037】前述した数式を適用してこの発明の制御方
法を実行するために、図1に示す制御装置は、少なくと
も前述処理を実行するマイクロコンピュータを主体とす
る制御回路10を備えている。
【0038】制御回路10は、位置検出回路5からの位
置検出信号(パルス信号)のエッジ(立ち上がりエッ
ジ、立ち下がりエッジ)によりパルス間隔(いわゆる位
置検出間隔)を内部のタイマ等で測定し、位置検出間隔
の時間を計時する位置検出間隔算出部10aと、この位
置検出間隔の時間をもとにして定回転制御を行うために
PWM信号を生成するPWM信号発生部10b、図2に
示した演算を行うトルクパターン演算部10cと、M回
転分の各区間における区間時間(PP1〜PPl)を記
憶するメモリ部10dと、その演算に用いる推定係数を
算出、決定する係数S生成部12eと、PWM信号に補
正電圧のトルクパターンを加味する加算部10fと、こ
のこの補正したPWM信号をもとにしてインバータ部3
を駆動する駆動信号を発生する通電切替制御部10gと
を有している。なお、制御回路10は、図6に示す制御
回路6の機能をも有している。
【0039】次に、前記構成の制御装置の動作を図3の
フローチャート図を参照して説明すると、まず制御回路
10は位置検出回路5からの位置検出信号をもとにして
位置検出間隔算出部10aで位置検出間隔の時間を計時
する一方、位置検出毎に図3に示すサブルーチンを実行
する。
【0040】トルクパターン演算部10cは、位置検出
間隔、つまり区間時間をメモリ部10dに記憶し(ステ
ップST1)、L区間分の区間時間を記憶したか否かを
判断する(ステップST2)。L区間分の区間時間、つ
まり1回転分が記憶されていなければ、当該サブルーチ
ンを終了する。なお、メモリ部10dとしてメモリバン
クを利用する場合、メモリバックカウンタをアップして
終了する。つまり次の区間時間をメモリバンクに記憶す
るためである。
【0041】そして、位置検出毎に、前記処理を繰り返
し、1回転分(L区間分)の区間時間P1〜Plを記憶
すると、ステップST2からST3に進み、M回転分の
区間時間P11〜PLMを記憶したか否かを判断する。
M回転分の区間時間P11〜PlMを記憶していなけれ
ば、当該サブルーチンを終了する。
【0042】前述と同様に、位置検出毎に、前記ステッ
プST1,ST2,ST3を繰り返し、M回転分の区間
時間P11〜PLMをマトリックス状にメモリ部10d
に記憶すると、ステップST3からST4に進み、M回
転分の同区間毎に区間時間(P11〜P1M),…,
(PLL1〜PLM)の最大値Plmaxおよび最小値
Plmin(M個ずつ)をそれぞれ抽出する。
【0043】ここで、ブラシレスモータ4の回転中に負
荷脈動があると、前記位置検出間隔時間が変動する。こ
の位置間隔時間をもとにし、前記数式1ないし3により
各区間の変動差分(時間差分値;ΔPl(ΔP1〜ΔP
L))を算出する。この算出時間差分値ΔPlは、印加
電圧の補正電圧の大きさと方向(正、負の向き)を決め
る基本ベクトル量であることから、この時間差分値ΔP
lを前記数式4に適用して各区間の補正電圧ΔVのトル
クパターンを生成し、この補正電圧ΔVをPWM信号発
生部10bからのPWM信号に加算部10fで重畳し、
つまりその補正電圧ΔV分だけPWM信号のデューティ
比を加減する。これにより、ブラシレモータ4の印加電
圧が補正電圧ΔV分変化し、つまりこの補正電圧ΔV分
が脈動を相殺するように作用する。
【0044】このとき、前述したように、係数S生成部
10eによって上記数式5を適用して推定係数Sを得る
と、この推定係数Sは、各区間時間の平均値PPl(P
P1〜PPL)中の最大値PPlmaxの逆数と平均区
間時間PPaと1回転の分割数Lとの積の逆数に誘起電
圧定数kを掛けた値より小さい値である。
【0045】すると、M回転目以後は1回転毎に補正電
圧ΔVを推定する一方、推定係数Sが逐次的に小さくな
ることから、補正電圧ΔVが逐次更新される。このよう
にして推定した補正電圧ΔVのトルクパターンにより、
ブラシレスモータ4の1回転の各区間において印加電圧
を補正電圧ΔVだけ増減することができ、また補正電圧
ΔVを逐次更新して印加電圧を補正することができる。
【0046】したがって、コンプレッサ等の脈動負荷に
あっては、統計的に見て脈動の特性を示すことがある
が、このような場合に効果的に脈動を相殺することがで
きるため、回転数同期で発生する負荷脈動が相殺され
る。この負荷脈動の相殺によりマスクが位置検出点を隠
すこともなくなり、ひいては誤位置検出がなくなる。
【0047】また、M回転分の同区間の区間時間のう
ち、最大値および最小値を除去し、この最大値および最
小値を除去した区間時間をもって平均化処理し、この平
均化処理した区間時間をもとにして補正電圧を得ている
ことから、例えば回転が突発的に変動した場合、その突
発的な変動に影響されずに最適な補正電圧を推定するこ
とができる。つまり、誤った推定が実行されることがな
いため、負荷脈動の相殺をより適切に行うことができ
る。
【0048】ところで、前記最大値および最小値を除去
するために、M回転の各区間の区間時間(P11〜PL
M)をメモリ部10dに記憶することから、回転数mの
値によってはメモリ部10dの容量が膨大なものになり
かねない。
【0049】そこで、同区間の区間時間(P11〜P1
M),…,(PL1〜P1M)を記憶する際、区間時間
の最大値および最小値を判断し、同区間毎に区間時間を
加算してL区間分の区間時間を得るとともに、最後に合
算した各区間の時間からその最大値および最小値を減算
する。すると、メモリ部10dの容量としては、約M分
の1で済み、制御回路10のマイクロコンピュータのメ
モリを節約することができ、ひいては他の制御に利用す
ることができる。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、このブラシレスモ
ータの制御方法の請求項1記載の発明によると、ブラシ
レスモータの回転子の位置を検出し、該位置検出をもと
にして前記ブラシレスモータの電機子巻線の通電を切り
替えるブラシレスモータの制御方法において、前記ブラ
シレスモータの1回転を複数区間に分割し、該各区間の
時間を計時し、該各区間毎に複数回転分について最大値
および最小値を除いてそれぞれの平均値(区間時間平均
値)を算出するとともに、それら区間時間平均値の平均
値(平均区間時間)を算出する一方、前記区間時間平均
値と平均区間時間との時間差分値をそれぞれ算出し、該
時間差分値をもとにして前記ブラシレスモータの印加電
圧を補正するトルクパターンの補正電圧を得、該補正電
圧を前記ブラシレスモータの印加電圧に加味するように
したので、1回転中の脈動、例えばコンプレッサの冷媒
吸入、圧縮および吐出による負荷脈動を相殺することが
できる。しかも、平均化処理により白色系ノイズ等を除
去するだけでなく、回転が突発的ら変動しても適切な補
正電圧を得ることができるため、脈動を相殺して安定な
回転制御を行うことができるとともに、モータの振動や
騒音を抑えることができ、例えば空気調和機等のコンプ
レッサに有用であるという効果がある。
【0051】請求項2記載の発明によると、ブラシレス
モータの回転子の位置を検出し、該位置検出をもとにし
て前記ブラシレスモータの電機子巻線の通電を切り替え
るブラシレスモータの制御方法において、前記ブラシレ
スモータの1回転を複数区間に分割し、該各区間の時間
を計時し、該各区間毎に複数回転分について最大値およ
び最小値を除いてそれぞれの平均値(区間時間平均値)
を算出するとともに、それら区間時間平均値の平均値
(平均区間時間)を算出する一方、前記区間時間平均値
と平均区間時間との時間差分値をそれぞれ算出し、該時
間差分値に所定係数(推定係数)を掛けて前記ブラシレ
スモータの印加電圧を補正するトルクパターンの補正電
圧を生成し、かつ逐次更新可能としたので、1回転中の
脈動下において、平均化処理により白色系ノイズ等を除
去し、また、回転が突発的に変動しても、この突発的な
変動分による影響を除去することから、脈動を適切に相
殺することができる。しかも、トルクパターンを逐次更
新することにより、脈動を適切に相殺して安定な回転制
御を行うことができるとともに、モータの振動や騒音を
抑えることができ、例えば空気調和機等のコンプレッサ
に有用であるという効果がある。
【0052】請求項3記載の発明によると、請求項1ま
たは2における区間時間平均値を算出する際、前記複数
回転分の各区間の区間時間をマトリックス状にマイクロ
コンピュータ内部のメモリに記憶し、該記憶した区間時
間のうち、複数回転分の同区間の区間時間のうち最大値
および最小値を抽出し、該最大値および最小値を除いた
区間時間を加算するとともに、該加算した各区間の合計
値をそれぞれ当該回転数分の値から2を減算した値によ
って前記区間時間平均値を算出するようにしたので、請
求項1または2の効果に加え、回転の突発的な変動によ
る負荷脈動の相殺への悪影響をメモリを追加するだけで
解消することができる。しかも、当該マイクロコンピュ
ータの内部メモリ容量に余裕があればハードウェア回路
(メモリ)の付加を必要としないことから、コストをア
ップすることなく実現することができる。
【0053】請求項4記載の発明によると、請求項1ま
たは2における区間時間平均値を算出する際、前記複数
回転分の各区間の区間時間を各区間毎に加算しながらマ
イクロコンピュータ内部のメモリに記憶するとともに、
同区間の区間時間の最大値および最小値を判断して抽出
し、前記複数回転分の各区間の区間時間を合算した後、
該合算した各区間の時間から前記各区間毎に抽出してい
る最大値および最小値を減算し、該減算した各区間の合
算値をそれぞれ当該回転数分の値から2を減算した値に
よって前記区間時間平均値を算出するようにしたので、
請求項1または2の効果に加え、回転の突発的な変動に
よる負荷脈動の相殺への悪影響に対しては僅かな容量の
メモリで済ませられることができるため、メモリの節約
をすることができる。さらに、当該マイクロコンピュー
タの内部メモリを利用することができるばかりか、内部
メモリの占有率は極めて小さなものでよいため、内部メ
モリの殆どを当該モータの他の制御に利用することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施の形態を示し、ブラシレスモ
ータの制御方法が適用される制御装置の概略的ブロック
線図。
【図2】図1に示す制御装置の動作を説明するための概
略的タイムチャート図。
【図3】図1に示す制御装置の動作を説明するための概
略的フローチャート図。
【図4】従来のブラシレスモータの制御装置の概略的ブ
ロック線図。
【図5】図4に示す制御装置の動作を説明するための概
略的タイムチャート図。
【符号の説明】
3 インバータ部 4 ブラシレスモータ(センサレス直流ブラシレスモー
タ) 5 位置検出回路 6,10 制御回路(マイクロコンピュータ) 10a 位置検出間隔算出部 10b PWM信号発生部 10c トルクパターン演算部 10d メモリ部 11e 係数S生成部 10f 加算部 10g 通電切替制御部 k 誘起電圧定数 l 区間数 m 回転数 n 推定回数(添え字) Pl 区間時間 Plmax 最大値(M回転分の同区間の区間時間のう
ちの最大区間時間) Plmin 最小値(M回転分の同区間の区間時間のう
ちの最小区間時間) PPa 平均区間時間 PPl 区間時間平均値 S 推定係数(所定係数) ΔPl 時間差分値(区間の変動差分) ΔV 補正電圧(トルクパターン)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブラシレスモータの回転子の位置を検出
    し、該位置検出をもとにして前記ブラシレスモータの電
    機子巻線の通電を切り替えるブラシレスモータの制御方
    法において、前記ブラシレスモータの1回転を複数区間
    に分割し、該各区間の時間を計時し、該各区間毎に複数
    回転分について最大値および最小値を除いてそれぞれの
    平均値(区間時間平均値)を算出するとともに、それら
    区間時間平均値の平均値(平均区間時間)を算出する一
    方、前記区間時間平均値と平均区間時間との時間差分値
    をそれぞれ算出し、該時間差分値をもとにして前記ブラ
    シレスモータの印加電圧を補正するトルクパターンの補
    正電圧を得、該補正電圧を前記ブラシレスモータの印加
    電圧に加味するようにしたことを特徴とするブラシレス
    モータの制御方法。
  2. 【請求項2】 ブラシレスモータの回転子の位置を検出
    し、該位置検出をもとにして前記ブラシレスモータの電
    機子巻線の通電を切り替えるブラシレスモータの制御方
    法において、前記ブラシレスモータの1回転を複数区間
    に分割し、該各区間の時間を計時し、該各区間毎に複数
    回転分について最大値および最小値を除いてそれぞれの
    平均値(区間時間平均値)を算出するとともに、それら
    区間時間平均値の平均値(平均区間時間)を算出する一
    方、前記区間時間平均値と平均区間時間との時間差分値
    をそれぞれ算出し、該時間差分値に所定係数(推定係
    数)を掛けて前記ブラシレスモータの印加電圧を補正す
    るトルクパターンの補正電圧を生成し、かつ逐次更新可
    能としたことを特徴とするブラシレスモータの制御方
    法。
  3. 【請求項3】 前記区間時間平均値を算出する際、前記
    複数回転分の各区間の区間時間をマトリックス状にマイ
    クロコンピュータ内部のメモリに記憶し、該記憶した区
    間時間のうち、複数回転分の同区間の区間時間のうち最
    大値および最小値を抽出し、該最大値および最小値を除
    いた区間時間を加算するとともに、該加算した各区間の
    合計値をそれぞれ当該回転数分の値から2を減算した値
    によって前記区間時間平均値を算出するようにした請求
    項1または2記載のブラシレスモータの制御方法。
  4. 【請求項4】 前記区間時間平均値を算出する際、前記
    複数回転分の各区間の区間時間を各区間毎に加算しなが
    らマイクロコンピュータ内部のメモリに記憶するととも
    に、同区間の区間時間の最大値および最小値を判断して
    抽出し、前記複数回転分の各区間の区間時間を合算した
    後、該合算した各区間の時間から前記各区間毎に抽出し
    ている最大値および最小値を減算し、該減算した各区間
    の合算値をそれぞれ当該回転数分の値から2を減算した
    値によって前記区間時間平均値を算出するようにした請
    求項1または2記載のブラシレスモータの制御方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011061923A (ja) * 2009-09-08 2011-03-24 Daikin Industries Ltd モータ回転数検出装置
WO2018056397A1 (ja) * 2016-09-23 2018-03-29 株式会社ミツバ モータ制御装置及びモータ制御装置の制御方法

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CN109863683B (zh) * 2016-09-23 2022-05-13 株式会社美姿把 电动机驱动装置以及电动机驱动装置的控制方法

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