JP2000131687A - 投射型表示装置 - Google Patents

投射型表示装置

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JP2000131687A
JP2000131687A JP10307973A JP30797398A JP2000131687A JP 2000131687 A JP2000131687 A JP 2000131687A JP 10307973 A JP10307973 A JP 10307973A JP 30797398 A JP30797398 A JP 30797398A JP 2000131687 A JP2000131687 A JP 2000131687A
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JP
Japan
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light
wavelength
liquid crystal
color separation
polarized light
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JP10307973A
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English (en)
Inventor
Hideki Yamamoto
英樹 山本
Satoshi Miyasaka
聡 宮坂
Tetsuyuki Miyawaki
徹行 宮脇
Yoshihisa Sato
能久 佐藤
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、投射型表示装置に関し、例えば反射
型液晶表示パネルを用いた液晶プロジェクタに適用し
て、色フィルタを用いなくても、色純度の高い高解像度
の表示画像を形成することができるようにする。 【解決手段】 色分離手段36における所定偏光面にお
ける透過特性の半値波長と、これと直交する偏光面の透
過特性の半値波長との間に、照明光のピーク波長が位置
するように設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、投射型表示装置に
関し、例えば反射型液晶表示パネルを用いた液晶プロジ
ェクタに適用することができる。本発明は、色分離手段
における所定偏光面における透過特性の半値波長と、こ
れと直交する偏光面の透過特性の半値波長との間に、照
明光のピーク波長が位置するように設定することによ
り、色フィルタを用いなくても、色純度の高い高解像度
の表示画像を形成することができるようにする。
【0002】
【従来の技術】従来、投射型表示装置においては、照明
光を液晶表示パネルに入射し、この液晶表示パネルより
出射される映像光をスクリーンに投射することにより、
所望のカラー画像を形成できるようになされたものが提
案されている。
【0003】図6は、透過型液晶表示パネルを用いた投
射型表示装置である液晶プロジェクタを示す略線図であ
る。この液晶プロジェクタ1において、光源2は、例え
ばメタルハライドランプ3とリフレクター4とにより構
成され、白色光による照明光を出射する。マルチレンズ
アレイ5及び6は、この光源より出射される照明光の光
量分布を均一化して出射し、凸レンズ7は、これらマル
チレンズアレイ5及び6より出射される照明光をほぼ平
行光束に変換して出射する。
【0004】色分離ミラー8は、この凸レンズ7より出
射される照明光より、青色波長帯域の照明光LBを選択
的に反射して残りを透過するのに対し、続く色分離ミラ
ー9は、この色分離ミラー8を透過した照明光より赤色
波長帯域の照明光LRを選択的に反射して残りを透過す
る。これにより色分離ミラー8及び9は、白色の照明光
を青色波長帯域、赤色波長帯域、緑色波長帯域の照明光
LB、LR、LGに分離して出射する。
【0005】凸レンズ10は、リレーレンズであり、色
分離ミラー9を透過した緑色波長帯域の照明光LGをミ
ラー11に向けて出射し、ミラー11は、この照明光を
反射して光路をほぼ90度折り曲げる。凸レンズ12G
は、リレーレンズであり、ミラー11を反射した緑色波
長帯域の照明光LGを集光して出射し、ミラー13G
は、この照明光を反射して光路をほぼ90度折り曲げ
る。凸レンズ14Gは、このミラー13Gで反射された
照明光を集光し、液晶表示パネル15Gは、入射面側に
配置された偏光フィルタにより凸レンズ14Gより出射
される照明光のうち、所定偏光面の照明光を入射し、緑
色の色信号に応じてこの照明光を偏光させて出射する。
【0006】これに対して色分離ミラー8で反射された
青色波長帯域の光路上において、凸レンズ12Bは、リ
レーレンズであり、色分離ミラー8で反射した青色波長
帯域の照明光LBをミラー13Bに向けて出射し、ミラ
ー13Bは、この照明光を反射して光路をほぼ90度折
り曲げる。凸レンズ14Bは、リレーレンズであり、ミ
ラー13Bを反射した青色波長帯域の照明光LBを集光
して出射する。液晶表示パネル15Bは、入射面側に配
置された偏光フィルタにより凸レンズ14Bより出射さ
れる照明光のうち、所定偏光面の照明光を入射し、青色
の色信号に応じてこの照明光を偏光させて出射する。
【0007】これに対して色分離ミラー9で反射された
赤色波長帯域の光路上において、凸レンズ14Rは、色
分離ミラー9で反射した赤色波長帯域の照明光LRを集
光して出射する。液晶表示パネル15Rは、入射面側に
配置された偏光フィルタにより凸レンズ14Rより出射
される照明光のうち、所定偏光面の照明光を入射し、赤
色の色信号に応じてこの照明光を偏光させて出射する。
【0008】液晶プロジェクタ1においては、液晶表示
パネル15R、15G、15Bより出射される透過光の
主光線が所定位置に交差するように、各光学素子が配置
される。偏光ビームスプリッタ16は、これらの透過光
が交差する位置に配置されて、液晶表示パネル15R、
15G、15Bの出射光を各面より入射し、これらの入
射光の所定偏光面成分を選択的に反射、透過する。これ
により偏光ビームスプリッタ16は、各色信号により偏
光面が変化してなる液晶表示パネル15R、15G、1
5Bの出射光について、それぞれ所定偏光面の成分を選
択し、これにより各色信号により照明光を空間変調して
なる映像光を生成し、これら映像光を合成して投射レン
ズ17に出射する。
【0009】投射レンズ17は、このようにして入射さ
れる合成映像光を図示しないスクリーンに拡大投射し、
これによりこのスクリーンにカラー画像を表示するよう
になされている。
【0010】このようにして白色光の照明光を緑色波長
帯域、赤色波長帯域、青色波長帯域の照明光に分解して
液晶表示パネル15G、15R、15Bに供給するにつ
き、メタルハライドランプ3においては、図7において
曲線LPで示すような分光特性を有し、緑色波長帯域と
赤色波長帯域との境界である波長580〔nm〕付近に
分光特性のピークが存在する。
【0011】図8において曲線L1により示すように、
このピーク波長より短波長側に半値波長を有してなる反
射特性の色分離ミラー9によりこのような分光特性によ
る照明光を赤色波長帯域、緑色波長帯域の照明光に分解
したのでは、図9において曲線LR1により示すよう
に、赤色用の液晶表示パネル15Rに供給する照明光L
Rにこのピークが含まれるようになり、その分スクリー
ンに形成した表示画像の色純度が低下する。
【0012】またこれとは逆に、図8において曲線L2
により示すように、このピーク波長より長波長側に半値
波長を有してなる反射特性の色分離ミラー9により赤色
波長帯域、緑色波長帯域の照明光に分解したのでは、こ
の曲線L2に示す特性と相補的な特性が透過特性となる
ことから、図10において曲線LGにより示すように、
緑色用の液晶表示パネル15Gに供給する照明光LGに
このピークが含まれるようになり、その分スクリーン1
8に形成した表示画像の色純度が低下する。
【0013】またこのようなピーク成分がそれぞれ赤色
波長帯域の照明光及び緑色波長帯域の照明光に分けられ
ると、同一波長の光線が異なる色信号により変調された
後、重ね合わされて表示されることにより、その分表示
画像の解像度が低下することになる。
【0014】このためこの液晶プロジェクタ1において
は、図9に示す特性により、赤色用の液晶表示パネル1
5Rに供給する照明光LRを生成すると共に、液晶表示
パネル15Rの出射面にこのピークを抑圧するフィルタ
Fを配置し、これにより表示画面の色純度、解像度を向
上するようになされている。
【0015】これに対して図11は、反射型液晶表示パ
ネルを用いた液晶プロジェクタを示す略線図である。な
おこの液晶プロジェクタ21において、図6について上
述した液晶プロジェクタ1と同一の構成は、対応する符
号を付して示し、重複した説明は省略する。
【0016】この液晶プロジェクタ21においては、凸
レンズ7より出射される照明光の光路上に色分離ミラー
22及び23が順次配置される。ここで色分離ミラー2
2は、凸レンズ7より出射される照明光より青色波長帯
域の照明光LBを反射し、残る波長成分を透過する。続
く色分離ミラー23は、この残る波長成分の照明光より
赤色波長帯域の照明光LRを反射し、残る緑色波長帯域
の照明光LGを透過する。
【0017】凸レンズ24は、リレーレンズであり、色
分離ミラー22を透過した青色波長帯域の照明光LBを
ミラー25に向けて出射し、ミラー25は、この照明光
を反射して光路をほぼ90度折り曲げる。凸レンズ26
は、リレーレンズであり、ミラー25を反射した青色波
長帯域の照明光LBを集光して出射し、凸レンズ27B
は、この照明光を偏光ビームスプリッタ28Bに入射す
る。
【0018】ここで偏光ビームスプリッタ28Bは、こ
のようにして入射された照明光のうち、S偏光成分を反
射して液晶表示パネル29Bに出射し、またこの液晶表
示パネル29Bより入射する映像光のうちP偏光成分を
透過して合成プリズム30に出射する。
【0019】液晶表示パネル29Bは、反射型の液晶表
示パネルであり、偏光ビームスプリッタ28Bより入射
する照明光を透過した後、裏面側で反射して再び透過し
て、偏光ビームスプリッタ28Bに出射する。このとき
液晶表示パネル29Bは、各液晶セルにおいて、印加電
圧に応じて照明光の偏光面を変化させ、これにより青色
の色信号により空間変調されてなる映像光を出射する。
【0020】これに対して色分離ミラー23で反射され
た赤色波長帯域の照明光LRに関して、凸レンズ27R
は、この照明光を偏光ビームスプリッタ28Rに入射
し、偏光ビームスプリッタ28Rは、このようにして入
射された照明光LRのうち、S偏光成分を反射して液晶
表示パネル29Rに出射し、またこの液晶表示パネル2
9Rより入射する映像光のうちP偏光成分を透過して合
成プリズム30に出射する。
【0021】液晶表示パネル29Rは、液晶表示パネル
29Bと同様にして、偏光ビームスプリッタ28Rより
入射する照明光の偏光面を変化させて出射することによ
り、赤色色信号により空間変調されてなる映像光を偏光
ビームスプリッタ28Rに出射する。
【0022】これに対して色分離ミラー23を透過した
緑色波長帯域の照明光LGに関して、凸レンズ27G
は、この照明光を偏光ビームスプリッタ28Gに入射
し、偏光ビームスプリッタ28Gは、このようにして入
射された照明光のうち、S偏光成分を反射して液晶表示
パネル29Gに出射し、またこの液晶表示パネル29G
より入射する映像光のうちP偏光成分を透過して合成プ
リズム30に出射する。
【0023】液晶表示パネル29Gは、液晶表示パネル
29B、29Rと同様にして、偏光ビームスプリッタ2
8Gより入射する照明光を偏光させて出射することによ
り、緑色の色信号により空間変調されてなる映像光を偏
光ビームスプリッタ28Gに出射する。
【0024】液晶プロジェクタ21においては、このよ
うにして液晶表示パネル29R、29G、29Bで反射
された後、偏光ビームスプリッタ28R、28G、28
Bを透過する映像光が所定位置にて交差するように、各
光学素子が配置される。合成プリズム30は、この交差
する位置に配置されて、これらの映像光を合成して投射
レンズ17に出射する。
【0025】このようにして表示画像を形成するにつ
き、液晶プロジェクタ21においては、偏光ビームスプ
リッタ28Gより合成プリズム30に入射する緑色映像
光の光路上に色フィルタFが配置され、この色フィルタ
Fにより不必要な照明光のピークを抑圧して表示画面の
色純度、解像度を向上するようになされている。
【0026】
【発明が解決しようとする課題】ところで上述した従来
構成においては、色フィルタFを用いなければ、色純度
の高い高解像度の表示画像を形成できない問題がある。
色フィルタFを用いなくても、色純度の高い高解像度の
表示画像を形成することができれば、その分光学系の構
成を簡略化することができると考えられる。
【0027】本発明は以上の点を考慮してなされたもの
で、色フィルタを用いなくても、色純度の高い高解像度
の表示画像を形成することができる投射型表示装置を提
案しようとするものである。
【0028】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め本発明においては、照明光を分離して液晶表示パネル
に出射し、また液晶表示パネルより出射される映像光を
反射及び透過して出射する色分離手段において、ピーク
波長の長波長側又は短波長側に、所定偏光面における透
過特性の半値波長を設定し、このピーク波長の短波長側
又は長波長側に、所定偏光面と直交する偏光面における
透過特性の半値波長を設定する。
【0029】ピーク波長の長波長側又は短波長側に、所
定偏光面における透過特性の半値波長を設定し、このピ
ーク波長の短波長側又は長波長側に、所定偏光面と直交
する偏光面における透過特性の半値波長を設定すれば、
このピーク波長帯域の照明光成分については、色分離手
段における分離の際に、反射光又は透過光の何れかに含
まれて出射され、その結果得られる映像光が反射又は透
過して出射される際に、抑圧されることになる。これに
より色フィルタを用いなくても、この半値波長間の波長
帯域については、光量を種々に制御して、例えば色フィ
ルタを用いなくても不要なピーク成分を抑圧して、色純
度の高い高解像度の表示画像を形成することができる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、適宜図面を参照しながら本
発明の実施の形態を詳述する。
【0031】(1)実施の形態の構成 図1は、本発明の実施の形態に係る液晶プロジェクタを
示す略線図である。この液晶プロジェクタ31におい
て、図6及び図11について上述した液晶プロジェクタ
1及び21と同一の構成は、対応する符号を付して示
し、重複した説明は省略する。
【0032】この液晶プロジェクタ31において、凸レ
ンズ32は、凸レンズ7より入射する光源2からの照明
光を所定の角度分布により偏光ビームスプリッタ33に
入射する。
【0033】偏光ビームスプリッタ33は、このように
して入射する照明光のうち、S偏光成分を選択的に反射
すると共に、これと直交するP偏光成分を選択的に透過
する。これにより偏光ビームスプリッタ33は、凸レン
ズ32より入射する照明光のうち、S偏光成分の光路を
90度折り曲げて出射するのに対し、この光路を逆に辿
る液晶表示パネル29B、29R、29GからのP偏光
及びS偏光による映像光については、P偏光成分を選択
的に投射レンズ17に出射するようになされている。
【0034】色分離ミラー35は、板ガラス上に透明誘
電体膜を積層して形成されたダイクロイックミラーであ
り、偏光ビームスプリッタ33より出射される照明光の
うち、青色波長帯域の照明光成分を選択的に反射して液
晶表示パネル29Bに向けて出射し、残る成分を透過す
る。さらに色分離ミラー35は、液晶表示パネル29B
より入射する変調光を選択的に反射して偏光ビームスプ
リッタ33に出射し、さらに続く色分離ミラー36から
入射する変調光を透過して偏光ビームスプリッタ33に
出射する。
【0035】色分離ミラー36は、同様のダイクロイッ
クミラーであり、色分離ミラー35より出射される照明
光のうち、赤色波長帯域の照明光成分を選択的に反射し
て液晶表示パネル29Rに向けて出射し、残る成分であ
る緑色波長帯域の照明光成分を選択的に透過して液晶表
示パネル29Gに出射する。さらに色分離ミラー36
は、液晶表示パネル29Rより入射する変調光を選択的
に反射して偏光ビームスプリッタ33に出射し、さらに
液晶表示パネル29Gより入射する変調光を透過して偏
光ビームスプリッタ33に出射する。
【0036】これらにより液晶プロジェクタ31におい
ては、S偏光により照明光を各液晶表示パネル29R、
29G、29Bに供給し、その結果各色信号に応じてS
偏光及びP偏光による合成光として入射される映像光の
うち、P偏光成分をスクリーン37に投射して表示画像
を形成するようになされている。
【0037】このようにして白色の照明光を分離する色
分離ミラー35及び36においては、照明光の主光線に
対して所定の角度に傾いて保持され、これに対応して青
色用及び赤色用の液晶表示パネル29B及び29Rにお
いても傾いて配置され、これにより光学系全体の形状を
小型化できるようになされている。
【0038】このような配置において、色分離ミラー3
5及び36においては、図2に示す特性により照明光を
分離し、また映像光を合成するようになされている。な
おこの図2においては、光源2の分光特性との対比によ
り各色分離ミラー35及び36の透過率を示す。
【0039】すなわち色分離ミラー35においては、短
波長側で照明光を分離することにより、その透過率の特
性は、曲線PBにより示すP偏光の透過率特性に比し
て、曲線SBにより示すS偏光の透過率特性が長波長側
に変位した特性となり、S偏光及びP偏光による反射特
性は、それぞれS偏光及びP偏光の透過率の特性に対し
て、相補的な特性となる。
【0040】これにより色分離ミラー35においては、
色分離ミラー36側より入射した映像光を投射レンズ1
7に出射する場合は、このP偏光及びS偏光による透過
率特性が異なる分、光源側より入射した照明光を色分離
ミラー36側に出射する場合に比して、狭い波長帯域に
より映像光を出射し、図3において曲線LTにより総合
の分光特性を示すように、緑色波長帯域と青色波長帯域
との間で分光特性を低下させるようになされている。
【0041】色分離ミラー35においては、色分解に供
する誘電体膜の膜厚、屈折率、積層数の設定により、こ
のようにして総合の分光特性により表されるスクリーン
37上の分光特性において、緑色波長帯域と青色波長帯
域との間における光量の低下が所定レベル、所定波長幅
になるように選定され、これによりこの間における照明
光成分が青色及び緑色の色信号により変調されて発生す
る解像度の低下、色純度の低下を防止するようになされ
ている。
【0042】これに対して色分離ミラー36において
は、長波長側で照明光を分離することにより、その透過
率の特性は、曲線PRにより示すP偏光の透過率特性に
比して、曲線SRにより示すS偏光の透過率特性が短波
長側に変位した特性となり、S偏光及びP偏光による反
射特性は、それぞれS偏光及びP偏光の透過率の特性に
対して、相補的な特性となる。
【0043】これにより色分離ミラー36においては、
液晶表示パネル29Gより入射した映像光を投射レンズ
17に出射する場合は、このP偏光及びS偏光による透
過率特性が異なる分、光源側より入射した照明光を液晶
表示パネル28G側に出射する場合に比して、狭い波長
帯域により映像光を出射し、図3において曲線LTによ
り総合の分光特性を示すように、緑色波長帯域と赤色波
長帯域との間で分光特性を低下させるようになされてい
る。
【0044】色分離ミラー36においては、色分解に供
する誘電体膜の膜厚、屈折率、積層数の設定により、こ
のようにして総合の分光特性により表されるスクリーン
37上の分光特性において、緑色波長帯域と赤色波長帯
域との間における光量の低下が所定レベル、所定波長幅
になるように選定され、これによりこの間における照明
光成分が赤色及び緑色の色信号により変調されて発生す
る解像度の低下、色純度の低下を回避できるようになさ
れている。
【0045】このようにして所望の分光特性による表示
画像を表示するにつき、色分離ミラー36においては、
P偏光による透過率の半値波長と、S偏光による透過率
の半値波長とが、光源2における分光特性のピーク波長
の長波長側及び短波長側にそれぞれ位置するように、特
性が選定される。これにより色分離ミラー36において
は、解像度の低下、色純度の低下を防止するようになさ
れている。
【0046】(2)実施の形態の動作 以上の構成において、液晶プロジェクタ31は(図
1)、反射型液晶表示パネル29B、29R、29Gが
それぞれ青色、赤色、緑色の色信号により駆動されて、
青色、赤色、緑色の色信号に対応する映像がそれぞれ反
射型液晶表示パネル29B、29R、29Gに形成され
る。
【0047】液晶プロジェクタ31は、光源2より出射
される照明光を青色、赤色、緑色の波長に分解して、そ
れぞれ対応する反射型液晶表示パネル29B、29R、
29Gに供給することにより、これら青色、赤色、緑色
の色信号に対応する映像によりそれぞれ青色、赤色、緑
色の照明光の偏光面を回転させて映像光を生成し、投射
レンズ17によりこれら映像光のうちのP偏光成分を選
択的にスクリーン37に投射してカラーの表示画像が投
影される。
【0048】すなわち光源2から射出された照明光は、
マルチレンズアレイ5、6、凸レンズ7、32を介して
偏光ビームスプリッタ33に入射され、ここでS偏光成
分が反射されて続く色分離ミラー35、36によりそれ
ぞれ青色、赤色、緑色の照明光に分解される。これら青
色、赤色、緑色の照明光がそれぞれ反射型液晶表示パネ
ル29B、29R、29Gで反射されてP偏光及びS偏
光の合成光による青色、赤色、緑色の映像光が生成さ
れ、これら映像光が色分離ミラー35、36を介して偏
光ビームスプリッタ33に入射する。さらにこれら映像
光は、P偏光成分が偏光ビームスプリッタ33を選択的
に透過して投射レンズ17に入射し、この投射レンズ1
7によりスクリーン37に投射される。
【0049】このとき照明光においては、色分離ミラー
35、36にS偏光で入射し、映像光は、色分離ミラー
35、36にP偏光及びS偏光の合成光として入射し、
これらP偏光及びS偏光の合成光のうち、P偏光成分が
スクリーン37に投射される。
【0050】これを各波長帯域について見ると、スクリ
ーン37に投射される青色波長帯域は、光源2の分光特
性が、色分離ミラー35において、S偏光の反射特性に
より帯域が制限された後、同様に色分離ミラー35にお
いて、P偏光の反射特性により帯域が制限された成分が
スクリーン37に投射されることになる。
【0051】このとき青色波長帯域の映像光は(図
2)、色分離ミラー35において、波長520〔nm〕
近傍に半値波長を有するS偏光の反射特性(図2におい
て符号SBによる特性と相補的な特性)により反射され
て、光源2の分光特性のうちの長波長側の特性が抑圧さ
れる。さらに色分離ミラー35において、S偏光の反射
特性より狭波長帯域であるP偏光の反射特性(図2にお
いて符号PBによる特性と相補的な特性)により反射さ
れ、これにより結局、光源2の分光特性を色分離ミラー
35のS偏光の反射特性により帯域制限した分光特性に
より出射されることになる(図3)。
【0052】これに対してスクリーン37に投射される
赤色波長帯域は、光源2の分光特性が、色分離ミラー3
5におけるS偏光の透過特性、色分離ミラー36におけ
るS偏光の反射特性により波長帯域が制限された後、同
様に色分離ミラー36におけるP偏光の反射特性、色分
離ミラー35におけるP偏光の透過特性により波長帯域
が制限された分光特性となる。
【0053】このとき色分離ミラー35におけるS偏光
の透過特性SBに比して、色分離ミラー36におけるS
偏光の反射特性(図2において符号SRによる特性と相
補的な特性)が狭波長帯域であることにより、又色分離
ミラー35におけるP偏光の透過特性PBに比して、色
分離ミラー36におけるP偏光の反射特性(図2におい
て符号PRによる特性と相補的な特性)が狭波長帯域で
あることにより、このスクリーン37に投射される赤色
波長帯域は、結局、光源2の分光特性が、色分離ミラー
36におけるS偏光の反射特性により帯域が制限された
後、同様に色分離ミラー36におけるP偏光の反射特性
により帯域が制限された分光特性となる。
【0054】これによりこのようにスクリーン37にお
ける赤色波長帯域の映像光は、色分離ミラー36におい
て、光源2のピーク波長(580〔nm〕)より短波長
側に半値波長を有する反射特性により、光源2の分光特
性における短波長側の分光特性が抑圧された後、さらに
これより狭波長帯域の、光源2のピーク波長(580
〔nm〕)より長波長側に半値波長を有する反射特性に
より、短波長側の分光特性が抑圧され、結局、光源2の
ピーク波長成分が抑圧されて出射されることになる(図
3)。
【0055】これにより赤色波長帯域による映像光にお
いては、光源2の照明光に含まれる不必要なピーク成分
が抑圧され、このピーク成分が漏れ込んで発生する表示
画像における色純度の低下、解像度の低下が回避され
る。またこの色分離ミラー36におけるP偏光及びS偏
光で相違する反射特性により、緑色波長帯域との間に、
適当に分光特性を抑圧してなる波長帯域を形成すること
ができ、これによっても色純度を向上することが可能と
なる。
【0056】これに対してスクリーン37に投射される
緑色波長帯域は、光源2の分光特性が、色分離ミラー3
5におけるS偏光の透過特性、色分離ミラー36におけ
るS偏光の透過特性により波長帯域が制限された後、同
様に色分離ミラー36におけるP偏光の透過特性、色分
離ミラー35におけるP偏光の透過特性により波長帯域
が制限された分光特性となる。
【0057】このときこの緑色波長帯域は、色分離ミラ
ー35及び36を透過することにより、短波長側の分光
特性においては、光源2の分光特性が、色分離ミラー3
5におけるS偏光の透過特性、色分離ミラー35におけ
るP偏光の透過特性により制限された特性となり、長波
長側の分光特性においては、光源2の分光特性が、色分
離ミラー36におけるS偏光の透過特性、色分離ミラー
36におけるP偏光の透過特性により制限された特性と
なる。
【0058】この場合、長波長側においては、色分離ミ
ラー36におけるS偏光の透過特性SRに比して色分離
ミラー36におけるP偏光の透過特性PRが広帯域であ
ることから、光源2のピーク波長(580〔nm〕)よ
り短波長側に半値波長を有する反射特性により光源2の
分光特性の長波長側が抑圧されてなる分光特性となる。
【0059】これにより緑色波長帯域についても、光源
2の照明光に含まれる不必要なピーク成分が抑圧され、
このピーク成分が漏れ込んで発生する表示画像における
色純度の低下、解像度の低下が回避される。
【0060】これに対して短波長側においては、色分離
ミラー35におけるS偏光の透過特性SBに比して、P
偏光の透過特性PBが広帯域であることから、S偏光の
透過特性SBにより照明光から分離された照明光成分が
出射されることになる。
【0061】このとき緑色波長帯域による映像光におい
ても、青色波長帯域との間に、適当に分光特性を抑圧し
てなる波長帯域を形成することができ、これによっても
色純度を向上することが可能となる。
【0062】(3)実施の形態の効果 以上の構成によれば、赤色波長帯域及び緑色波長帯域を
分離する色分離ミラー36において、P偏光による透過
特性の半値波長と、S偏光による透過特性の半値波長と
を不要波長である580〔nm〕の長波長側と短波長側
とに設定することにより、この波長580〔nm〕のピ
ーク成分の光量を制御することができる。これによりこ
のピーク成分を抑圧して、色フィルタを用いなくても、
色純度の高い高解像度の表示画像を形成することができ
る。
【0063】また色フィルタを使用しない分、光学系の
構成を簡略化でき、全体形状を小型化することができ
る。
【0064】さらに色フィルタを用いる場合に比して、
不要な波長成分のみを抑圧し、必要な波長成分は抑圧し
ないようにでき、これによって表示画像の輝度レベルも
向上することができる。
【0065】(4)他の実施の形態 なお上述の実施の形態においては、偏光ビームスプリッ
タを透過するS偏光成分を液晶表示パネルに出射する場
合について述べたが、本発明はこれに限らず、図4に示
すように、偏光ビームスプリッタ33を透過したP偏光
成分を液晶表示パネルに出射するようにしてもよい。こ
のように構成しても、色分離ミラー42、43の特性の
設定により上述の実施の形態と同様の効果を得ることが
できる。
【0066】さらに上述の実施の形態においては、ダイ
クロイックミラーによる色分離ミラーにより照明光を各
波長帯域に分離し、さらには各波長帯域による照明光を
合成する場合について述べたが、本発明はこれに限ら
ず、図5に示すように、ダイクロイックプリズム52に
より照明光を各波長帯域に分離し、さらには各波長帯域
による照明光を合成する場合にも広く適用することがで
きる。
【0067】
【発明の効果】上述のように本発明によれば、色分離手
段における所定偏光面における透過特性の半値波長と、
これと直交する偏光面の透過特性の半値波長との間に、
照明光のピーク波長が位置するように設定することによ
り、このピーク波長における光量を種々に制御すること
ができる。これにより例えばこのピーク波長における光
量を充分に抑圧して、色フィルタを用いなくても、色純
度の高い高解像度の表示画像を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る液晶プロジェクタを
示す略線図である。
【図2】図1の液晶プロジェクタにおける各色分離ミラ
ーの透過特性を示す特性曲線図である。
【図3】図1の液晶プロジェクタの総合の透過特性を示
す特性曲線図である。
【図4】S偏光に代えてP偏光による照明光を液晶表示
パネルに供給する構成の液晶プロジェクタを示す略線図
である。
【図5】色分離手段としてダイクロイックプリズムを使
用する構成の液晶プロジェクタを示す略線図である。
【図6】透過型液晶表示パネルによる従来の液晶プロジ
ェクタを示す略線図である。
【図7】メタルハライドランプの分光特性を示す特性曲
線図である。
【図8】図7のピーク特性と色分離特性との関係を示す
特性曲線図である。
【図9】図8の色分離特性のうち、短波長側に半値波長
が存在する場合の映像光の分光特性を示す特性曲線図で
ある。
【図10】図8の色分離特性のうち、長波長側に半値波
長が存在する場合の映像光の分光特性を示す特性曲線図
である。
【図11】反射型液晶表示パネルによる従来の液晶プロ
ジェクタを示す略線図である。
【符号の説明】
1、21、31、41、51……液晶プロジェクタ、2
……光源、3……メタルハライドランプ、8、9、2
2、23、35、36、42、43……色分離ミラー、
15B、15G、15R、29B、29G、29R……
液晶表示パネル、16、28B、28G、28R、33
……偏光ビームスプリッタ、52……ダイクロイックプ
リズム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮脇 徹行 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 佐藤 能久 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 2H088 EA14 EA15 EA16 HA13 HA20 HA21 HA22 HA28 MA05 2H091 FA05X FA10X FA14Z FA21X FA41X FD23 FD24 LA15 MA07

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1の入射光を反射し、所定の駆動信号に
    応じて前記第1の入射光に対して偏光面を変化させてな
    る第1の映像光を出射する第1の液晶表示パネルと、 第2の入射光を反射し、所定の駆動信号に応じて前記第
    2の入射光に対して偏光面を変化させてなる第2の映像
    光を出射する第2の液晶表示パネルと、 照明光を出射する光源と、 所定波長帯域の前記照明光を選択的に反射して、前記第
    1の入射光として前記第1の液晶表示パネルに出射する
    と共に、残る波長帯域の前記照明光を選択的に透過し
    て、前記第2の入射光として前記第2の液晶表示パネル
    に出射し、前記第1及び第2の映像光を反射及び透過し
    て出射する色分離手段と、 前記第1及び第2の映像光を投射する投射手段と、 前記光源より出射される前記照明光のうち、所定偏光面
    の照明光を前記色分離手段に出射すると共に、前記色分
    離手段より前記第1及び第2の映像光を入射して、前記
    所定偏光面と直交する偏光面の成分を選択的に前記投射
    手段に出射する偏光分離手段とを少なくとも有し、 前記光源より出射される前記照明光が、所定のピーク波
    長に分光特性のピークを有し、 前記色分離手段は、 前記ピーク波長の長波長側又は短波長側に、前記所定偏
    光面における透過特性の半値波長が設定され、 前記ピーク波長の短波長側又は長波長側に、前記所定偏
    光面と直交する偏光面における透過特性の半値波長が設
    定されたことを特徴とする投射型表示装置。
  2. 【請求項2】前記光源は、メタルハイドランプであり、 前記ピーク波長が略580〔nm〕であることを特徴と
    する請求項1に記載の投射型表示装置。
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