JP2000130557A - 油圧−機械式変速機の中立制御方法 - Google Patents

油圧−機械式変速機の中立制御方法

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JP2000130557A JP10306078A JP30607898A JP2000130557A JP 2000130557 A JP2000130557 A JP 2000130557A JP 10306078 A JP10306078 A JP 10306078A JP 30607898 A JP30607898 A JP 30607898A JP 2000130557 A JP2000130557 A JP 2000130557A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来においては、走行操作レバーを中立位置
にして停止した場合には、クラッチを切断していたた
め、傾斜地においては傾斜下り方向に対して本機が動い
てしまうという問題があった。 【解決手段】 速度比指示レバー120レバーの中立位
置操作時には、機体が低速前進走行中であれば、HST
21の油圧ポンプ22の斜板角を最小動作斜板角分だけ
減少させ、低速後進走行時は、該油圧ポンプ22の斜板
角を最小動作斜板角分だけ増加させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、油圧−機械式変速
機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、速度比支持レバーを中立位置(ニ
ュートラル)にして走行停止を行う場合においては、動
力伝達のクラッチを切断することにより、動力伝達を遮
断し、本機の停止状態を作り出していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記従来技術
においては、傾斜地で速度比支持レバーを中立位置にし
て停止した場合には、傾斜下り方向に対して本機が動い
てしまうという問題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】以上が本発明の解決する
課題であり、次に課題を解決するための手段を説明す
る。即ち、少なくとも一方が可変容量の油圧式無段変速
機を用いた油圧伝動部と、油圧伝動部と機械伝動部の両
方に接続された遊星歯車を用いた差動機構を具備する油
圧−機械式変速機において、走行操作レバーの中立位置
操作時には、機体の低速前進走行を後進側に加速し、機
体の低速後進走行を前進側に加速すべく制御する。
【0005】また、前記機体の低速前進走行時は、油圧
式無段変速機の油圧ポンプの斜板角を最小動作斜板角分
だけ減少させ、低速後進走行時は、該油圧ポンプの斜板
角を最小動作斜板角分だけ増加させる。
【0006】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施形態について説
明する。図1は油圧−機械式変速機の正面図、図2はA
−A線断面図、図3は油圧−機械式変速機のブロック
図、図4は油圧−機械式変速機の出力と油圧ポンプおよ
び油圧モータの吐出量の関係を示す図、図5は変速状態
に対応したクラッチの作動状況を示す図、図6はクラッ
チ切換指示制御フローチャート図、図7は時間と速度比
の関係図、図8は時間を軸としたクラッチの制御出力
図、図9は指示速度比制御フローチャート図、図10は
容積補正分担制御フローチャート図、図11は速度比指
示レバーの操作量と目標速度の対応関係図、図12はコ
ントローラ100の制御図、図13はブレーキ制御フロ
ーチャート図、図14は中立制御フローチャート図であ
る。
【0007】図1および図2において、油圧−機械式変
速機(以下HMTとする)40の構成について説明す
る。該HMT40はHST(油圧式無段変速機)21お
よび遊星歯車部7を備えるミッション30により構成さ
れている。HST21はHSTケース31およびセンタ
ーセクション32に内包される油圧ポンプ22および油
圧モータ23を備えており、該センターセクション32
はミッション30のケース33に固設されている。
【0008】該HST21には入力軸25が挿嵌貫通さ
れており、該入力軸25には油圧ポンプ22の可動斜板
22aおよびシリンダブロック22bが挿嵌されてい
る。該シリンダブロック22bは入力軸25に相対回動
不能に挿嵌されており、入力軸25とともにシリンダブ
ロック22bが駆動される構成になっている。該シリン
ダブロック22bにはプランジャーポンプ22cが複数
摺動自在に配設されている。該プランジャーポンプ22
cの先端には前記可動斜板22aが当接しており、該可
動斜板22aの傾斜角を調節することにより、油圧ポン
プ22の作動油の吐出量を調節可能に構成されている。
油圧ポンプ22により吐出された作動油はセンターセク
ション32に設けられた油路を介して油圧モータ23に
送油される。
【0009】HST21の油圧モータ23には油圧モー
タ出力軸26が挿嵌されており、該油圧モータ出力軸2
6の一端はHSTケース31に回動自在に枢支されてい
る。油圧モータ出力軸26には油圧モータ23の可動斜
板23aおよびシリンダブロック23bが挿嵌されてお
り、該シリンダブロック23bは油圧モータ出力軸26
に相対回動不可に構成されている。該シリンダブロック
23bにはプランジャーポンプ23cが複数摺動自在に
配設されており、該プランジャーポンプ23cの先端に
は前記可動斜板23aが当接しており、該可動斜板23
aの傾斜角を調節することにより、油圧モータ23の容
量を調節可能に構成されている。該構成により、前記油
圧ポンプ22より送油される作動油量に対しての回転速
度を調節する構成になっている。
【0010】次にミッション30の構成について説明す
る。該ミッション30はミッションケース33により被
装されており、該ミッションケース33には入力軸2
5、油圧モータ出力軸26、駆動軸27および駆動軸1
8が配設され、回動自在に支持されている。また、ミッ
ションケース33内には遊星歯車より構成される遊星歯
車部7が設けられており、該ミッションケース33内に
おいて遊星歯車部7はクラッチ部35とケース34によ
り分割されている。遊星歯車部7は後述するサンギヤ
1、プラネタリーギヤ2・3、入力ギヤ4、キャリヤ6
により構成されており、該キャリヤ6に固設したギア5
は遊星歯車部7とともにケース34によりクラッチ部3
5より隔離される構成となっている。
【0011】クラッチ部35には前記油圧モータ出力軸
26上に挿嵌されたクラッチ11および駆動軸27上に
挿嵌されたクラッチ12が配設されている。該クラッチ
11のクラッチハウジングは油圧モータ出力軸26上に
固設されており、クラッチ11のクラッチボックスは油
圧モータ出力軸26に挿嵌された転がり軸受に挿嵌され
ている。クラッチ11のクラッチボックスにはギヤ14
が固設されており、該クラッチ11を接続することによ
り油圧モータ出力軸26とともにギヤ14が駆動され
る。また、該クラッチ12のクラッチハウジングは駆動
軸27上に固設されており、クラッチ12のクラッチボ
ックスは駆動軸27に挿嵌された転がり軸受に挿嵌され
ている。クラッチ12のクラッチボックスにはギヤ16
が固設されており、ラッチ12を接続することにより駆
動軸27とともにギヤ16が駆動される。
【0012】ミッションケース33内においてケース3
4により遊星歯車部7がクラッチ部35から隔離される
構成をとるので、遊星歯車部7をクラッチ11・12よ
り発生するスラッジ等より保護することができ、該遊星
歯車部7の耐久性を向上している。
【0013】入力軸25にはサンギヤ1が挿嵌固定され
ており、ギヤ4が一体形成された動力電動パイプ28が
相対回動可能に挿嵌されている。前記遊星歯車部7は入
力軸25および動力伝動パイプ28に挿嵌された構成に
なっている。遊星歯車部7のキャリア6に固設されたギ
ヤ5は駆動軸27に挿嵌固定されたギヤ9に噛合してお
り、該ギヤ9は駆動軸18に挿嵌固定されたギヤ19に
噛合している。該構成により前記ギヤ5の駆動力がギヤ
9・19を介して駆動軸18に伝達される構成になって
いる。
【0014】図3において、エンジン24の出力はHS
T21、遊星歯車部7のどちらか一方もしくはHST2
1および遊星歯車部7を介して駆動軸27に伝達され
る。エンジン24には入力軸25の一端が接続されてお
り、該エンジン24の出力は入力軸25を介してHST
21に導入される。HST21は油圧ポンプ22および
油圧モータ23により構成されており、該油圧ポンプ2
2および油圧モータ23は容量を可変に構成されてい
る。このため、該油圧ポンプ22もしくは油圧モータ2
3の容量を調節することにより、油圧ポンプ22に対す
る油圧モータ23の駆動比を調節することができる。油
圧ポンプ22には前記入力軸25が接続しており、該入
力軸25により油圧ポンプ22が駆動される。上記の構
成によりエンジン24の出力は入力軸25を介してHS
T21の油圧ポンプ22を駆動し、該油圧ポンプ22に
より油圧モータ23が駆動される。該油圧モータ23に
は油圧モータ出力軸26が接続されており、該油圧モー
タ23により駆動される構成になっている。
【0015】また、前記入力軸25の他端は遊星歯車部
7に接続している。遊星歯車部7はサンギヤ1、プラネ
タリーギヤ2、プラネタリーギヤ3、キャリヤ6および
入力ギヤ4により構成されている。該サンギヤ1は入力
軸25の他端に挿嵌固定されており、該サンギヤ1には
プラネタリーギヤ2が噛合している。プラネタリーギヤ
2はプラネタリーギヤ3に噛合しており、プラネタリー
ギヤ3は入力ギヤ4に噛合している。前記プラネタリー
ギヤ2・3はそれぞれキャリヤ6に固設された枢軸に回
動自在に枢支されており、サンギヤ1に対して公転する
構成になっている。
【0016】また、遊星歯車部7において、プラネタリ
ーギヤ2およびプラネタリーギヤ3は三対配設されてお
り、プラネタリーギヤ2およびプラネタリーギヤ3は前
記キャリア6の回動中心を同心円とした円周上を回動す
る構成になっている。サンギヤ1の外周上にはプラネタ
リーギヤ2が噛合しており、キャリヤ6の回動中心に対
して該プラネタリーギヤ2より外側にプラネタリーギヤ
3が配設されている。また、キャリヤ6にはギヤ5が固
設されており、サンギヤ1、入力ギヤ4、キャリヤ6お
よびギヤ5の回動中心は同一直線上に位置するように構
成されている。キャリヤ6に固設した前記ギヤ5は駆動
軸27の一端に挿嵌固定されたギヤ9に噛合しており、
該ギヤ9に駆動力を伝達可能に構成されている。該ギヤ
9は駆動軸18に挿嵌固定されたギヤ19に噛合してい
る。該構成により前記ギヤ5の駆動力がギヤ9・19を
介して駆動軸18に伝達される構成になっている。
【0017】前記入力ギヤ4は動力伝動パイプ28の一
端において該動力伝動パイプ28の外周上に一体的に挿
嵌固定されており、該動力伝動パイプ28の他端の外周
上にはギヤ10が挿嵌固定されている。該ギヤ10には
油圧モータ出力軸26に挿嵌されたギヤ14が噛合して
いる。該ギヤ14には油圧モータ出力軸26に挿嵌固定
されたクラッチ11のクラッチボックスに固設されてお
り、該クラッチ11を作動させることにより該油圧モー
タ出力軸26とともにギヤ14が駆動される構成になっ
ている。また、油圧モータ出力軸26の一端の外周上に
はギヤ15が挿嵌固定されており、該ギヤ15は駆動軸
27に挿嵌したギヤ16に噛合している。該ギヤ16は
駆動軸27に挿嵌固定されたクラッチ12のクラッチボ
ックスに固設されており、該クラッチ12を作動させる
ことによりギヤ16により、駆動軸27に駆動力を与え
ギヤ16とともに駆動軸27を回動させる構成になって
いる。該駆動軸27にはギヤ9が固設されており、該ギ
ヤ9には駆動軸18に挿嵌固定されたギヤ19が噛合し
ている。該ギヤ9・19を介して駆動軸27の出力が駆
動軸18に、伝達されている。
【0018】上記構成において、クラッチ11が切られ
ており、クラッチ12が作動し、ギヤ16と駆動軸27
が接続されている場合には、前記HST21の油圧モー
タ出力軸26の駆動力により駆動軸27が駆動される。
また、ギヤ9・19を介して駆動軸27の出力が駆動軸
18に、伝達されている。前記エンジン24の出力はH
ST21において変速され油圧モータ出力軸26より出
力される。該油圧モータ出力軸26が駆動されることに
より、ギヤ15が駆動され、該ギヤ15に噛合したギヤ
16が駆動される。該ギヤ16にはクラッチ12のクラ
ッチボックスが固設されており、該クラッチ12が作動
しているため、ギヤ16と駆動軸27が接続される。こ
れにより、油圧モータ出力軸26の出力により駆動軸2
7が駆動される。即ち、クラッチ11の接続を切り、ク
ラッチ12を作動させることにより、HST21により
変速された駆動力のみにより前記駆動軸27を駆動す
る。また、ギヤ9・19を介して駆動軸27の出力が駆
動軸18に、伝達されている。
【0019】また、クラッチ11が作動し、ギヤ14と
油圧モータ出力軸26が接続され、クラッチ12の接続
が切られている場合には、入力軸25の駆動力と油圧モ
ータ出力軸26の駆動力が遊星歯車部7において合成さ
れ、該遊星歯車部7において合成された出力により駆動
軸27が駆動される。サンギヤ1には入力軸25を介し
てエンジン24の出力が伝達され、該サンギヤ1により
入力軸25の駆動力が遊星歯車部7に導入される。ま
た、油圧モータ出力軸26の駆動力はクラッチ11の接
続によりギヤ14を介してギヤ10に伝達される。該ギ
ヤ10により動力伝動パイプ28が駆動され、該動力伝
動パイプ28の他端に一体に形成された入力ギヤ4が駆
動される。該入力ギヤ4により油圧モータ出力軸26の
駆動力が遊星歯車部7に伝達される。該遊星歯車部7に
おいて入力軸25と油圧モータ出力軸26の駆動力が合
成され、キャリヤ6が駆動される。該キャリヤ6の駆動
力は該キャリヤ6に固設されたギヤ5によりギヤ9に伝
達され、ギヤ9により駆動軸27に伝達される。これに
より、入力軸25により遊星歯車部7に伝達された駆動
力とHST21により変速された駆動力により駆動軸2
7が駆動される。また、ギヤ9・19を介して駆動軸2
7の出力が駆動軸18に、伝達されている。
【0020】また、入力軸25の近傍には動力源回転数
検出器104が配設されており、該入力軸25の回転数
を検出可能に構成されている。駆動軸27の一端に挿嵌
固定されたギヤ9近傍にも回転検出器103が配設さ
れ、該ギヤ9の回転数を検出する構成になっている。動
力源回転数検出器104および回転検出器103はコン
トローラ100に接続されており、該動力源回転数検出
器104および回転検出器103の検出値が該コントロ
ーラ100に入力される構成になっている。
【0021】該コントローラ100には速度表示器およ
び電磁弁105・106が接続されており、コントロー
ラ100により制御される。該速度表示器には前記動力
源回転数検出器104および回転検出器103の検出値
より速度が算出され、表示される構成になっている。ま
た、該コントローラ100に接続された電磁弁105・
106により前記クラッチ11およびクラッチ12の作
動が制御される構成になっている。コントローラ100
において、前記動力源回転数検出器104および回転検
出器103の検出値により演算がなされ、該コントロー
ラ100により電磁弁105・106が制御されクラッ
チ11・12の切断もしくは接続がなされ駆動状態の切
換えが行われる。即ち、コントローラ100によりHM
T40の駆動速度に応じて自動的に駆動状態の切換えを
行うことができ、円滑な変速が実現される。
【0022】前記駆動方法において、HST21の油圧
モータ出力軸26の駆動力により駆動軸27が駆動され
る場合をHSTモード、入力軸25の駆動力と油圧モー
タ出力軸26の駆動力の合成駆動力により駆動軸27が
駆動される場合をHMTモードとする。HSTモードに
おいては前述のごとくクラッチ11が切られており、ク
ラッチ12が接続されている。また、HMTモードにお
いては前述のごとくクラッチ11が接続されており、ク
ラッチ12が切られている。図4においてグラフ41は
油圧ポンプ22の作動油吐出量を示すものであり、グラ
フ42は油圧モータ23の作動油吐出量を示すものであ
り、グラフ43はHMT40の出力を示すものである。
グラフ43において、中立点Nより左を後進駆動、右を
前進駆動とする。また、中立点Nにおいては出力回転は
0であり、駆動が行われない。該構成において後進側の
全域および前進側の低速回転の範囲においてはHSTモ
ードにより駆動され、中速回転および高速回転の範囲に
おいてはHMTモードにより駆動される。
【0023】次にグラフ43に対応した油圧ポンプ22
の作動油吐出量を示すグラフ41において油圧ポンプ2
2の吐出量の制御構成について説明する。前記グラフ4
3の中立点Nに対応する点において油圧ポンプ22の吐
出量は0であり、吐出量0より下方が吐出量がマイナス
であり、上方がプラスである。また、点P1および点P
2は油圧ポンプ22における最小吐出量である。即ち、
点P1および点P2における油圧ポンプ22の吐出量は
最大のマイナス吐出量である。グラフ42において油圧
モータ23の作動油の吐出量は点P2より後進側におい
ては減少し、点P1より前進側においても減少する構成
になっており、点P1とP2の間においては吐出量が一
定に保たれている。
【0024】即ち、中立点Nより後進側に出力回転を増
す場合には、油圧ポンプ22の吐出量をマイナス側に増
すことにより、油圧モータ23を後進側に駆動する出力
回転を増している。即ち油圧ポンプ22の可動斜板22
aをマイナス側に傾斜させることにより、油圧ポンプ2
2の作動油の吐出をマイナス側に増すものである。油圧
モータ23の吐出量は一定に保たれているので、該油圧
ポンプ22の吐出量がマイナス側に増すことにより油圧
モータ23がさらにマイナス側に駆動される。
【0025】出力回転を後進側にさらに増し、点P2よ
りも後進側に出力回転を行う場合には、油圧ポンプ22
の吐出量を点P2における吐出量に維持し、油圧モータ
23の吐出量を減少させる。これにより、油圧ポンプ2
2と油圧モータ23の相対的な吐出量が変化し、油圧モ
ータ23の吐出量に対して油圧ポンプ22の吐出量が増
大する。すなわち、油圧モータ23の出力回転がマイナ
ス側にさらに増すこととなる。上記のごとく後進側に出
力制御を行う際に油圧ポンプ22と油圧モータ23の吐
出量を調節することにより、後進側への出力回転範囲を
増すことが可能である。
【0026】次に、前進側に出力回転を増す場合につい
て説明する。中立点Nより前進側に出力回転を増す場合
には、油圧ポンプ22の吐出量を増すことにより行われ
る。HST21の油圧モータ23の吐出量が一定である
ため、該油圧ポンプ22の吐出量を増すことにより、油
圧モータ23の吐出量に対して油圧ポンプ22の吐出量
が増大し、油圧モータ23の回転が増す。HSTモード
においては、HST21のみにより駆動が行われるた
め、油圧モータ23の出力回転が増すことにより、出力
回転が増す。また、後進域より前進域への変速および前
進域より後進域への変速の際にはクラッチ操作を必要と
しない。後進全域および前進低速域においてはHST2
1による変速を行うので、該後進全域および前進低速域
においてはクラッチ操作を必要としない。このため、後
進全域および前進低速域において円滑な変速操作を行う
ことができ、微妙な速度調停を行いやすいHST21に
より変速を行うので操作性がよい。
【0027】前進側出力範囲において、該油圧ポンプ2
2の吐出量をさらに増すと、点XにおいてHSTモード
による出力回転と、該油圧ポンプ22の吐出量に対応す
るHMTモードによる出力回転が一致する。即ち、前進
側の出力回転を増して行く場合にはこの点XにおいてH
STモードよりHMTモードへの切換が行われる。ま
た、HMTモードにて出力している状態より出力回転を
減少させ、出力回転が点Xより減少する場合にはHMT
モードよりHSTモードに切換がおこなわれる。
【0028】該HSTモードよりHMTモードへの切換
は前述のごとく、クラッチ11とクラッチ12の接続と
断続を制御することにより行われる。即ち図5に示され
るごとく、HSTモードよりHMTモードに切り換える
場合には、クラッチ11を切れた状態より接続した状態
に作動させるとともに、クラッチ12を接続した状態よ
り切れた状態に作動させる。逆に、HMTモードよりH
STモードに切り換える場合には、クラッチ12を切れ
た状態より接続した状態に作動させるとともに、クラッ
チ11を接続した状態より切れた状態に作動させる。上
記のごとくクラッチ11・12を制御することにより、
点Xにおける駆動モードの切換を行うことができる。
【0029】出力回転が点Xを越えて、HMTモードに
より駆動が行われる場合には、油圧モータ23が遊星歯
車部7に供給する回転とエンジン24の回転が機械的に
伝達される入力軸25が遊星歯車部7に供給する回転に
より出力回転が決定される。即ち、HMTモードにおい
ては、入力軸25と油圧モータ23の回転数の差に出力
差が大きくなるほど出力回転が増大する。X点より前進
側の出力回転において、油圧ポンプ22の吐出量を減少
させ、油圧モータ23の出力回転を減少させると、前記
入力軸25は一定に維持されているため、該油圧モータ
23と入力軸25の出力回転の差が増す。これにより、
出力回転が増す。
【0030】更に、油圧ポンプ22の吐出量を減少さ
せ、該油圧ポンプ22の吐出量がP1に達した場合に
は、該油圧ポンプ22の吐出量はP1に維持され、油圧
モータ23の吐出量が減少する。該油圧ポンプ22の吐
出量が一定であり、油圧モータ23の吐出量が減少する
ため、油圧モータ23に対する油圧ポンプ22の吐出量
が相対的に増大する。これにより、油圧モータ23が増
速する。グラフ41・42に示すごとく、該油圧モータ
23はマイナス側に出力回転を増大しているため、前記
入力軸25の遊星歯車部7への入力回転と油圧モータ2
3の遊星歯車部7への入力回転の差が増し、出力回転が
増大する。
【0031】上記構成のごとく、油圧ポンプ22の吐出
量を調節し、油圧モータ23の出力を制御するととも
に、更に出力を増す場合には油圧ポンプ22の吐出量を
一定に維持し、油圧モータ23の吐出量を調節し、油圧
ポンプ22と油圧モータ23の相対的な吐出量の変化に
より出力を調節することにより、吐出量の少ない油圧ポ
ンプおよび油圧モータにおいても調節可能な出力の範囲
が増大する。このため、HST21をコンパクトに構成
することができる。また、HSTモードとHMTモード
の出力が一致する点Xにおいて、HSTモードとHMT
モードの切換を行うため、円滑な出力モードの切換を行
うことができる。
【0032】また、上記の構成において後進域の全域お
よび前進低速域においてはHST21により出力がなさ
れ、前進中速域から高速域にかけてはHMT(油圧−機
械式変速機)40により駆動されるので、小型の車両等
に該HMT40を搭載することにより、該小型の車両の
使用状況に応じた変速を行うことができる。また、変速
域が小型の車両に対応しているため、該小型の車両の取
り扱い性が向上する。
【0033】さらに、前進および後進域においてはHS
T21により駆動されるので、倍速度範囲において微妙
な速度設定を行うことができ、作業の質を向上すること
が出来る。また、前進中速域から高速域にかけてはHM
T40により駆動されるので、円滑に変速を行うと同時
にエンジンの出力の損失を減少し、出力を向上すると共
に、燃費が向上し、経済的である。さらに変速機構をシ
ンプルに構成できる。
【0034】以下において、コントローラ100等を中
心とした変速、速度段切替え、ブレーキ等の制御構造に
ついて図3及び図6乃至図13を用いて説明する。図3
に示すように、前記駆動軸18にはブレーキパック11
0が配設され、ブレーキペダル140の踏込みによりメ
カニカルリンク141を介してブレーキパック110を
制御し、駆動軸18にブレーキ作用を発生させるよう構
成している。また、ブレブレーキスイッチ111はブレ
ーキペダル140の踏込みにより作動信号をコントロー
ラ100に出力するよう構成している。
【0035】また、前記コントローラ100には、走行
操作レバーである速度比指示レバー120、ポンプ斜板
制御器121、モータ斜板制御器122が連動されてお
り、該速度比指示レバー120とコントローラ100間
には速度比指示レバー120の操作量を検出する位置セ
ンサ120aが配設されている。そして位置センサ12
0aの検出結果を入力したコントローラ100が、該ポ
ンプ・モータ斜板制御器121・122にそれぞれ傾斜
角度を出力することにより、該ポンプ・モータ斜板制御
器121・122に連動した前記油圧ポンプ・モータ2
2・23の可動斜板22a・22bを調節し、HST2
1の回転出力を制御している。
【0036】また、該コントローラ100には電磁弁1
05・106が連動しており、該電磁弁105・106
を制御して前記クラッチ11・12の断接を制御してい
る。さらに、前記駆動軸27に固設されたギヤ9には、
駆動軸27の回転数及び回転方向を検出可能に回転検出
器103が配設されており、該回転検出器103により
駆動軸27の回転数及び回転方向をコントローラ100
で入力可能としている。
【0037】以上の構成により、前述したHSTモード
とHMTモードとの速度段切換制御方法について図6乃
至図8を用いて説明する。前述したように、HSTモー
ドによる出力回転と、HMTモードの出力回転が一致し
ている点Xにおいて速度段切換えを行えば、切換操作に
よるショックを低減することが可能であるが、速度段切
換えはコントローラ100からの指示により電磁弁10
5・106を介して前記クラッチ11・12を作動する
ことにより行われるため、電気的な遅れ時間と機械的な
遅れ時間が生ずる。このため、点Xにおける切換え速度
比Vxを検出してから速度段切換指示を出した場合、タ
イミングのずれが生じ、切換え動作によるショックが発
生する。
【0038】そこで、遅れ時間を加味した速度段切換え
の制御方法について図6のフローチャートを用いて説明
する。まず、コントローラ100は処理232におい
て、動力源回転数検出器104よりエンジン24の回転
数を、作動油センサ131より油圧機用の作動油タンク
130の作動油温を検出し入力する。そして入力したエ
ンジン回転数及び作動油温を入力値として遅れ時間算出
マップから遅れ時間hを算出する。なお、遅れ時間算出
マップは、エンジン回転数及び作動油温と、クラッチ1
1・12の電気的、機械的な作動所要時間とを対応させ
たマッピングである。
【0039】そして、処理233において遅れ時間hを
時間刻みとしてシミュレーション計算を行い、時間tに
おけるh秒後の速度比V(t+h)を予測する。ここで
は例としてミルン法による予測計算を行っているが、遅
れ時間hを時間刻みとしているので、その他の様々なシ
ミュレーション計算が可能となっている。次に条件分岐
234において、予測計算したh秒後の速度比V(t+
h)と、X点における切換え速度比Vxとの大小を比較
し、速度比V(t+h)が速度比Vxよりも大であれば
(つまりh秒後には切換え到達点Xに達すると予測され
る)、処理235においてクラッチ11を作動させる。
これにより、前述したギヤ14が油圧モータ出力軸26
により駆動され、HMTモードによる動力が駆動し始め
る。
【0040】そして、条件分岐236において現在の速
度比V(t)と切換え速度比Vxとの大小を比較する。
ここで速度比V(t)が速度比Vxより小さい場合に
は、制御ループの終端238を経て、開始231に戻り
次制御ループに入る。そして再び処理236において速
度比V(t)が速度比Vxより大となることで、処理2
37へ進み、クラッチ12を切断する。これにより、前
記油圧モータ出力軸26からギヤ15・16を介して駆
動軸27への駆動伝達が遮断され、HSTモードによる
動力が遮断される。また、処理234において速度比V
(t+h)が切換え速度比Vxより小さければ、条件分
岐236へ進み、速度比V(t)の判定を行い、以降ル
ープ制御が行われる。
【0041】つまり、前記遅れ時間hをシミュレーショ
ン計算の時間刻みとし、該時間刻みより、ある時間tに
おけるh秒後の速度比V(t+h)を予測計算し、速度
比V(t+h)が、速度段切換えの最適速度比である速
度比Vxに到達するかどうかの判定を行うのである。そ
して速度比V(t+h)が速度比Vxに到達することが
予想されれば、直ちにクラッチ11を接続し、HMTモ
ードによる駆動を開始する。そして、制御ループを続行
し、現時点での速度比V(t)が速度比Vxに到達した
時点で、直ちにクラッチ12を切断し、HSTモードに
よる駆動を遮断するのである。図7は時間と速度比の関
係を表すグラフであり、図8は速度段切換え制御による
クラッチ11及びクラッチ12の接続状態を表す図であ
る。そして、時間Txは速度比がVxに到達する予測時
間であり、図8はクラッチ11が時間Txのh時間前に
作動され、時間Txに到達した時点でクラッチ12が切
断されることを示している。
【0042】次にHST21の制御方法について図4、
図9等を用いて説明する。HSTモード及びHMTモー
ドにおいては、HST21の油圧ポンプ・モータ22・
23の吐出量を制御することにより増減速を可能してお
り、前述したように、図4に示したP1・P2の両側に
おいて、吐出量を変化させる対象を油圧ポンプ・モータ
22・23の間で切り替えるよう構成している。
【0043】このような構成としている場合、作業者が
急激な減速や加速を望む場合であっても、油圧ポンプ2
2の吐出量の制御と油圧モータ23の吐出量の制御をシ
ーケンシャルに行うため、加速・減速時間が長くなって
しまう。そこで、図9に示すような指示速度比制御を行
うことによりこれらの問題を解消する。
【0044】まず、図4においてPaからPbに急減速
する場合について説明する。Paにおいて作業者が前記
速度比指示レバー120を操作して、Pbを目標とした
速度比指示を行う。この時、Pbにおける速度比を実現
する油圧ポンプ・モータ22・23の吐出量がそれぞれ
決定される。そこで、コントローラ100は同時にポン
プ・モータ斜板制御器121・122に制御命令を出
す。これにより、Pbにおける速度比を実現すべく、油
圧ポンプ・モータ22・23の可動斜板22a・23a
を同時に傾斜させるのである。
【0045】これにより、PaからPbへの急減速が可
能となり、作業者は期待する速度を早く得られることが
でき、操作性が向上するのである。また、PbからPa
に向けて、急加速する場合においても、上述した同様の
操作を行うことで可能となっている。
【0046】また、急減速及び急加速を作業者が指示し
た場合で、図4における速度段切換点Xを跨って変速す
る場合について説明する。図4におけるPcからPaへ
向けて急加速する場合、Pcにおいて作業者が前記速度
比指示レバー120を操作して、Paを目標とした速度
比指示を行う。この時、Paにおける速度比を実現する
油圧ポンプ・モータ22・23の吐出量がそれぞれ決定
される。しかし、Pcにおいて油圧ポンプ22・23に
Paにおける吐出量を指示した場合、前述の如くX点を
跨っているので、HSTモードからHMTモードへの切
換えが行われることになり、モード切換えによるショッ
クが発生し、場合によってはクラッチ11・12等の部
品を破損する可能性がある。
【0047】そこで、PcにおいてPaの速度比指示が
行われた場合、コントローラ100はポンプ・モータ斜
板制御器121・122に対して点Xにおける切換え速
度比Vxを指示する。これにより油圧ポンプ・モータ2
2・23が点Xにおける速度比に調整され、この時、前
述したHSTモードからHMTモードへの切換えが行わ
れる。そして続いてコントローラ100はポンプ・モー
タ斜板制御器121・122に対してPaにおける速度
比を指示し、同時に油圧ポンプ・モータ22・23の可
動斜板22a・23aを調整して、Pdにおける速度比
を得るのである。
【0048】このようにして、X点を跨る急加速におい
ても、一旦、X点における速度比Vxを経由すること
で、クラッチ等に負荷を与えることなく急加速が可能と
なり、低速状態から高速状態への急加速も可能となるの
である。また、同様に、PaからPcへの急減速を行う
場合においても、X点における速度比Vxを経由した
後、Pcの速度比を指示することで、HMTモードから
HSTモードへの切換えショックを発生することなく、
急減速可能としている。
【0049】以上の、PaからPb、PcからPaへの
急加速、急減速の例で示した制御フローを図9のフロー
チャートを用いて説明する。まず、条件分岐242にお
いて指示された速度比がX点を跨っているかどうかの判
定を行う。そしてX点を跨っていなければ、速度段切換
え(HSTモード、HMTモードの切換え)が必要でな
いので、処理244において指示された速度比を目標速
度比として油圧ポンプ・モータ22・23を同時に制御
し変速を行う。また、X点を跨る変速である場合には、
処理243において暫定目標速度比に切換え速度比Vx
をセットする。そして条件分岐245において速度段切
換えが可能かどうかの判定、つまり前述した速度段切換
えのタイミングの判定を行う。そして切換え不可能(H
STモードとHMTモードの出力回転が異なる。)であ
れば、待ち時間ループ246を繰り返し、切換え可能と
なった時点で、処理247で速度段切換えを実行し、続
いて処理248において作業者の指示速度比を目標速度
比にセットして、油圧ポンプ・モータ22・23を同時
に制御し、急加速、急減速を行うのである。
【0050】次に、速度段切換え点X付近におけるHS
Tモード及びHMTモード切換え規制制御について説明
する。前述したように、HSTモードからHMTモード
への切換え及びHMTモードからHSTモードへの切換
えは、速度段切換え点Xにおいて行われるものである
が、点X付近での速度比において走行中に、負荷変動が
発生した場合等、外部要因により速度比が変化して自動
的に速度段が切り換わる場合がある。これにより点Xの
付近で頻繁に速度段切換えが発生し、クラッチ11・1
2等に対する負荷が大きくなり、また振動が頻繁に発生
し続けるという問題がある。
【0051】そこで、これらの問題を解消するために、
以下の構成をとる。つまり、点Xにおいて速度段の切換
え制御が行われるのは、作業者により速度比指示レバー
120から指示された場合に限り、速度比指示レバー1
20の指示による速度比の変速、若しくは、速度段の切
換えが行われた後は、現在の速度段を維持するように制
御する。このような制御を行うことで、例えばトラクタ
の牽引作業等において負荷変動の大きな走行を行って
も、速度段の頻繁な切換えは発生せず、安定した走行が
可能となる。
【0052】次に容積効率の補正分担制御について説明
する。変速部分のHST21は、負荷変動により容積効
率が変化するため、作業者が速度比指示レバー120を
操作して油圧ポンプ・モータ22・23を制御しても、
期待される速度が得られない場合があり、その補正が必
要となる。そこで、図10のフローチャートより補正分
担の制御フローについて説明する。まず条件分岐252
において、油圧ポンプ22の可動斜板22aの斜板角が
最大となっているかどうかの判定を行う。ここで可動斜
板22aの斜板角が最大となっていなければ、ポンプ斜
板制御器121に指示を送り可動斜板22aを傾斜させ
補正を行う。そして可動斜板22aの斜板角が最大とな
っていることを検出すれば、処理253においてHST
21の油圧モータ23の可動斜板23aの斜板角目標値
を算出し、モータ斜板制御器122に指示を送り油圧モ
ータ23の斜板角を制御するのである。
【0053】これにより、負荷変動時における補正は、
油圧ポンプ22において補正できる範囲においては油圧
ポンプ22の可動斜板22aを制御して補正を行い、可
動斜板22aの斜板角が最大に達した後は、油圧モータ
23の可動斜板23aが補正を受継ぐので、図4におけ
るP1及びP2付近で、連続的に補正することが可能と
なり、ショックや走行違和感を減少させることができる
のである。
【0054】次に速度比指示レバー120による操作フ
ィーリングの向上方法について説明する。前述の如く作
業者により速度比指示レバー120が操作されると、位
置センサ120aが該速度比指示レバー120の操作量
(位置または回動角等)を検出し、検出結果をコントロ
ーラ100が入力する。ここでコントローラ100は入
力値221から走行車の目標速度222を算出するが、
該入力値221と目標速度222の関係223は図11
に示すように、位置センサ120aからの入力値221
により幾つかの領域に分けて変化させている。そして本
実施例においては入力値221が低速域であった場合に
は、関係223の傾きが小さく、入力値221が中速
域、高速域となるにつれて、関係223の傾きが大きく
なるようにしている。
【0055】そして、コントローラ100は関係223
より算出した目標速度222をポンプ・モータ斜板制御
器121・122に出力し、該ポンプ・モータ斜板制御
器121・122により油圧ポンプ・モータ22・23
の可動斜板22a・22bが目標速度222を出力する
よう制御されるのである。
【0056】以上の如くコントローラ100は関係22
3に基づいて目標速度222を算出しているので、従来
のように、速度比指示レバー120の操作量と目標速度
222との関係が単純な一次関数でなく、速度比指示レ
バー120の指示位置が低速位置であれば緩やかな増速
を行う。これにより、作業者が機体を倉庫等に収容する
場合等、低速で微妙な移動を行いたい場合には、作業者
の感覚に合致した動作が行えるのである。また、速度比
指示レバー120の指示位置が高速位置であれば、加速
度が大きくなる。これにより、微妙な速度変化を必要と
しない高速走行中においては有効な増減速が行えるし、
低速域から一気に増速したい場合においても作業者の感
覚にフィットした速度が得られるのである。
【0057】次に速度比指示レバー120の操作速度に
応じた目標速度222の制御方法について説明する。上
述の如く、速度比指示レバー120の操作量を位置セン
サ120aが検出し、コントローラ100が入力値22
1を入力するが、ここで速度補正手段224は、図12
に示すように、入力値221から速度比指示レバー12
0の操作速度(ΔV/Δt)を算出し、該操作速度に係
数kを乗じた補正値(k×ΔV/Δt)を出力する。そ
して入力値221に補正値を加算した値を新たな入力値
221として目標速度222を算出するのである。
【0058】このような制御を行うことにより、従来
は、速く速度比指示レバー120を動かしても、動作が
大きくなる位置まで移動させないと、走行速度が期待す
る速度に上昇せず、操作フィーリングを悪くしていた問
題点が解消され、作業者が早く増速させたいことを期待
して速度比指示レバー120を速い動作で操作した場合
には、操作速度を加味した目標速度222が設定される
ため、作業者の期待する走行速度が設定され、作業者の
感覚に合った操作フィーリングが得られるのである。
【0059】次にブレーキ機構の動作状態を図13のフ
ローチャートを用いて説明する。まず、条件分岐202
において、ブレーキスイッチ111の状態をコントロー
ラ100が検出する。そしてHSTモード若しくはHM
Tモードによる走行中、作業者の操作により前記ブレー
キスイッチ111がONにされれば、処理203でクラ
ッチ11若しくはクラッチ12を切断する。これによ
り、ブレーキパック110により駆動軸18にブレー作
用が発生するが、HSTモードの走行時においてはクラ
ッチ12を、HMTモードの走行時においてはクラッチ
11を切断することにより、駆動軸18への動力伝達が
遮断されるため、ブレーキ作用と駆動力が競合すること
なく、ブレーキ作用が効率よく発生するし、クラッチ1
1・12の消耗を防止でき、クラッチ11・12の耐久
性の向上が図られるのである。
【0060】次に、条件分岐202においてブレーキス
イッチ111からON信号を検出しない場合において
は、さらに条件分岐204において前回の条件分岐20
2の検出結果を判定し、前回ブレーキスイッチ111が
ON信号を検出していなければ制御ループの終端210
へ進み、続いて開始201から次の制御ループへと進
む。つまり、ブレーキスイッチ111がON状態のまま
維持されている場合においては、処理は行われず制御ル
ープを繰り返す。
【0061】一方、前記条件分岐204において前回の
条件分岐202がON信号を検出していた場合、つまり
前回制御ループにおいてはブレーキスイッチ111から
ON信号を検出し、現制御ループにおいてはブレーキス
イッチ111からON信号を検出しない場合は、処理2
05において実際の速度比の値を目標変速比にセットす
る。ここで実際の速度比とは、前記回転検出器103に
より検出した駆動軸27の速度比である。そして処理2
06において該目標変速比から油圧ポンプ・モータ22
・23の傾斜角を算出し、コントローラ100が前記ポ
ンプ・モータ斜板制御器121・122を介して油圧ポ
ンプ・モータ22・23の斜板角を制御する。そして、
条件分岐207において該目標変速比とX点における変
速比とを比較し、該目標変速比がX点における変速比よ
り大きければ、処理208においてクラッチ11を接続
し、動力を伝達してHMT走行を行い、該目標変速比が
X点における変速比より小さければ、処理209におい
てクラッチ12を接続して、動力を伝達しHST走行を
行うのである。
【0062】このようにして、クラッチ11・12によ
る動力切断状態からブレーキを離して駆動力を復帰させ
る場合には、動力伝達側の速度比と駆動軸27の実際の
速度比とを合わせてから、さらにHSTモード、HMT
モードの判定を行った後、クラッチ11・12を再嵌合
させるよう構成しているので、スムーズな動力復帰が可
能になるとともに、クラッチ11・12等、構成部材に
対する衝撃を小さくして耐久性の向上も図れるのであ
る。
【0063】次に、本発明の前記速度比指示レバー12
0の中立位置操作時におけるコントローラ100等によ
る制御方法について図14のフローチャートを用いて説
明する。エンジン24からの回転駆動力は該速度比指示
レバー120の操作量によりHSTの油圧ポンプ・モー
タ22・23の斜板角を調整することにより変速され出
力されるものであり、本機を停止させる場合には速度比
指示レバー120を中立位置に操作する。そこで、該速
度比指示レバー120が中立位置に操作されたことをコ
ントローラ100が検出すると、まず図における条件分
岐212においてHSTの油圧ポンプ22の斜板角が中
立位置付近にあるかの判定を行う。
【0064】ここで、油圧ポンプ22の斜板角が中立位
置にない場合には、処理217において油圧ポンプ21
7の斜板角が平地における中立静止斜板角となるように
制御し、制御フローの終端218から開始211へ戻り
次の制御ループを行う。一方、条件分岐212において
中立位置付近であることが検出されると、さらに条件分
岐213において速度比が低速であるかどうかの判定を
行い、低速であれば、条件分岐214において回転方向
の判定を行う。
【0065】そして、回転方向が前進であれば処理21
6において、油圧ポンプ22の斜板角を最小動作斜板角
分(油圧ポンプ22の傾斜板の角度調整可能な最小単位
分)だけ減少させる。そして回転方向が後進であれば処
理215において、油圧ポンプ22の斜板角を最小動作
斜板角分だけ増加させる。つまり、低速で前進状態にあ
る場合は、後進方向にわずかに加速し、低速で後進状態
にある場合には、前進方向にわずかに加速するのであ
る。
【0066】そして、以上の処理215若しくは処理2
16を終えると、中立制御フローの終端218から開始
211に戻り次の制御ループを繰り返す。そして上述し
た処理を繰り返すことにより、低速前進中の機体は徐々
に減速して、やがて低速で後進走行となる。そして低速
後進走行状態となった機体は、徐々に増速して、やがて
低速で前進走行へ移行する。また、低速後進中の機体に
おいても同様に、低速前進、後進を繰り返す。
【0067】このような中立制御を行うことにより、速
度比指示レバー120中立位置への操作が行われれば、
機体は低速走行でわずかに前進、後進を繰り返すが、前
記処理215・216での増速又は減速は、斜板の角度
調整可能な最小単位で行われるため、ごく低速状態にあ
る本機は、わずかに前後に微動する程度であり、略停止
状態を維持できるのである。そして、この中立制御によ
る停止状態は、駆動軸27に動力が伝達されているの
で、傾斜面や坂道で停止した場合でも、確実な停止状態
を維持できるのである。また、再び速度比指示レバー1
20を前進または後進の速度比に操作した場合には、ク
ラッチの接続等の動作が不要であるので、発進時の遅れ
時間がなくなり、作業者の操作フィーリングが向上し、
操作性に優れた中立制御が実現するのである。
【0068】
【発明の効果】本発明は以上の如く、構成したので以下
のような効果を奏するものである。即ち、少なくとも一
方が可変容量の油圧式無段変速機を用いた油圧伝動部
と、油圧伝動部と機械伝動部の両方に接続された遊星歯
車を用いた差動機構を具備する油圧−機械式変速機にお
いて、走行操作レバーの中立位置操作時には、機体の低
速前進走行を後進側に加速し、機体の低速後進走行を前
進側に加速すべく制御したので、坂道等傾斜面において
走行操作レバーを中立位置にした場合であっても、駆動
軸に動力が伝達されているので、傾斜下り方向へ機体が
動くこと無く停止できるので、平地、傾斜地で確実な停
止状態を維持できるのである。また、再び走行操作レバ
ーを前進または後進の速度比に操作した場合には、クラ
ッチの接続等の動作が不要であるので、発進時の遅れ時
間がなくなり、作業者の操作フィーリングが向上し、操
作性に優れた中立制御が実現するのである。
【0069】また、前記機体の低速前進走行時は、油圧
式無段変速機の油圧ポンプの斜板角を最小動作斜板角分
だけ減少させ、低速後進走行時は、該油圧ポンプの斜板
角を最小動作斜板角分だけ増加させたので、前後方向へ
の変速が斜板の角度調整可能な最小単位で行われるた
め、ごく低速状態にある本機は、わずかに前後に微動す
る程度であり、略停止状態を維持できるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】油圧−機械式変速機の正面図である。
【図2】図1におけるA−A線断面図である。
【図3】油圧−機械式変速機のブロック図である。
【図4】油圧−機械式変速機の出力と油圧ポンプおよび
油圧モータの吐出量の関係を示す図である。
【図5】変速状態に対応したクラッチの作動状況を示す
図である。
【図6】クラッチ切換指示制御フローチャート図であ
る。
【図7】時間と速度比の関係図である。
【図8】時間を軸としたクラッチの制御出力図である。
【図9】指示速度比制御フローチャート図である。
【図10】容積補正分担制御フローチャート図である。
【図11】速度比指示レバーの操作量と目標速度の対応
関係図である。
【図12】コントローラの制御図である。
【図13】ブレーキ制御フローチャート図である。
【図14】中立制御フローチャート図である。
【符号の説明】
22 油圧ポンプ 22a (油圧ポンプ)可動斜板 23 油圧モータ 23a (油圧モータ)可動斜板 100 コントローラ 103 回転検出器 104 エンジン回転数検出器 105 電磁弁 106 電磁弁 110 ブレーキパック 111 ブレーキスイッチ 120 速度比指示レバー 120a 位置センサ 121 ポンプ斜板制御器 122 モータ斜板制御器
フロントページの続き (72)発明者 堀 泰彦 大阪府大阪市北区茶屋町1番32号 ヤンマ ーディーゼル株式会社内 (72)発明者 北坂 雄治 大阪府大阪市北区茶屋町1番32号 ヤンマ ーディーゼル株式会社内 Fターム(参考) 3J053 AA01 AB01 AB04 AB32 AB34 AB43 DA06 FC02

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一方が可変容量の油圧式無段
    変速機を用いた油圧伝動部と、油圧伝動部と機械伝動部
    の両方に接続された遊星歯車を用いた差動機構を具備す
    る油圧−機械式変速機において、走行操作レバーの中立
    位置操作時には、機体の低速前進走行を後進側に加速
    し、機体の低速後進走行を前進側に加速すべく制御する
    ことを特徴とする油圧−機械式変速機の中立制御方法。
  2. 【請求項2】 前記機体の低速前進走行時は、油圧式無
    段変速機の油圧ポンプの斜板角を最小動作斜板角分だけ
    減少させ、低速後進走行時は、該油圧ポンプの斜板角を
    最小動作斜板角分だけ増加させることを特徴とする請求
    項1記載の油圧−機械式変速機の中立制御方法。
JP30607898A 1998-10-26 1998-10-27 油圧−機械式変速機の中立制御方法 Expired - Fee Related JP4087961B2 (ja)

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